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発明の名称 容量可変型圧縮機用制御弁
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−12347(P2001−12347A)
公開日 平成13年1月16日(2001.1.16)
出願番号 特願2000−37823(P2000−37823)
出願日 平成12年2月16日(2000.2.16)
代理人 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3H045
3H059
3H076
3H106
【Fターム(参考)】
3H045 AA04 AA10 AA12 AA27 BA12 BA28 BA31 BA32 CA02 CA03 CA23 CA24 CA29 DA25 EA33 
3H059 AA08 BB40 CD05 CE04 EE01 FF05 FF08 FF12
3H076 AA06 BB32 BB43 BB50 CC20 CC41 CC84
3H106 DA02 DA23 DB02 DB12 DB23 DB32 DC04 DC18 DD09 DD10 EE48 GA13 GA15 GB06 KK23
発明者 金子 守男 / 池田 忠顕 / 中村 要一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 感圧素子の感圧動作により開閉駆動される弁体を有し、電磁コイル装置の発生荷重を前記感圧素子の発生荷重に対抗させ、前記電磁コイル装置の発生荷重に応じて感圧素子の設定圧を可変設定し、前記弁体の開度に応じて容量可変型圧縮機の容量制御を行う設定圧可変式の容量可変型圧縮機用制御弁において、前記感圧素子と前記弁体との間に設定弾性部材が設けられ、前記感圧素子の感圧動作を前記設定弾性部材の弾性変形動作に変換して前記弁体に伝達し、前記設定弾性部材の弾性変形による発生荷重と電磁コイル装置の通電電流による発生荷重との平衡関係により前記弁体の開度が決まることを特徴とする容量可変型圧縮機用制御弁。
【請求項2】 前記感圧素子は容量可変型圧縮機の吸入圧力に応動し、容量可変型圧縮機の吐出圧力を及ぼされて容量可変型圧縮機の吐出圧力に相関して前記設定弾性部材の設定値を補正する吐出圧力感知部材を有していることを特徴とする請求項1に記載の容量可変型圧縮機用制御弁。
【請求項3】 前記感圧素子は容量可変型圧縮機の吸入圧力に応動し、容量可変型圧縮機のクランク室の圧力を及ぼされて容量可変型圧縮機のクランク室の圧力に相関して前記設定弾性部材の設定値を補正するクランク室圧力感知部材を有していることを特徴とする請求項1に記載の容量可変型圧縮機用制御弁。
【請求項4】 前記弁体は容量可変型圧縮機の吐出ポートとクランク室とを連通する通路の開度を増減して容量可変型圧縮機のクランク室の圧力を調整し、容量可変型圧縮機の容量制御を行うものであることを特徴とする請求項1、2または3に記載の容量可変型圧縮機用制御弁。
【請求項5】 容量可変型圧縮機の吐出圧力が前記弁体に開弁方向に作用するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の容量可変型圧縮機用制御弁。
【請求項6】 容量可変型圧縮機のクランク室の圧力が前記弁体に開弁方向に作用するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の容量可変型圧縮機用制御弁。
【請求項7】 前記弁体は容量可変型圧縮機の吸入ポートとクランク室とを連通する通路の開度を増減して容量可変型圧縮機のクランク室の圧力を調整し、容量可変型圧縮機の容量制御を行うものであることを特徴とする請求項1、5または6に記載の容量可変型圧縮機用制御弁。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、容量可変型圧縮機用制御弁に関し、特に、車載空調装置などにて使用される斜板式容量可変型圧縮機のための容量制御弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】斜板式容量可変型圧縮機のための容量制御弁として、特開平10−205444号公報や特開平10−318414号公報に示されているように、ベローズのような感圧素子の感圧動作により開閉駆動される弁体を有し、電磁コイル装置の発生荷重を前記感圧素子の発生荷重に対抗させ、前記電磁コイル装置の発生荷重に応じて感圧素子の設定圧を可変設定し、前記弁体の開度に応じて容量可変型圧縮機の容量制御を行う設定圧可変式の容量制御弁が従来より知られている。
【0003】上述のような容量制御弁では、感圧素子は、圧縮機の吸入圧力を及ぼされ、圧縮機の吸入圧力に感応し、感圧素子は圧縮機の吸入圧力の使用圧力域で伸縮する荷重特性を設定され、電磁コイル装置は感圧素子の荷重特性に相応した荷重(磁力)を発生するように設計される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、環境保護のために、フロン使用の冷凍サイクル装置の代替装置として、CO2 等の冷媒を使用する超臨界蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置の開発が進んでいる。超臨界蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置では、圧縮機の吸入圧力の使用圧力域が高く(3〜5MPa程度)、感圧素子は高い使用圧力域で伸縮する荷重特性を設定されることになる。この場合も、電磁コイル装置を、感圧素子の荷重特性に相応した荷重(磁力)を発生するものとして設計すると、電磁コイル装置が非常に大型のものになり、実用性に乏しいものになる。このようなことから、従来の設定圧可変式の容量制御弁は低圧力仕様が限界であった。
【0005】この発明は、上述の如き問題点に着目してなされたものであり、電磁コイル装置を大型化することなく、超臨界蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置でも使用できるよう改良された設定圧可変式の容量可変型圧縮機用制御弁(容量制御弁)を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的を達成するため、請求項1記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁は、感圧素子の感圧動作により開閉駆動される弁体を有し、電磁コイル装置の発生荷重を前記感圧素子の発生荷重に対抗させ、前記電磁コイル装置の発生荷重に応じて感圧素子の設定圧を可変設定し、前記弁体の開度に応じて容量可変型圧縮機の容量制御を行う設定圧可変式の容量可変型圧縮機用制御弁において、前記感圧素子と前記弁体との間に設定弾性部材が設けられ、前記感圧素子の感圧動作を前記設定弾性部材の弾性変形動作に変換して前記弁体に伝達し、前記設定弾性部材の弾性変形による発生荷重と電磁コイル装置の通電電流による発生荷重との平衡関係により前記弁体の開度が決まるものである。
【0007】請求項2記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁は、前記感圧素子が容量可変型圧縮機の吸入圧力に応動し、容量可変型圧縮機の吐出圧力を及ぼされて容量可変型圧縮機の吐出圧力に相関して前記設定弾性部材の設定値を補正する吐出圧力感知部材を有しているものである。
【0008】請求項3記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁は、前記感圧素子が容量可変型圧縮機の吸入圧力に応動し、容量可変型圧縮機のクランク室の圧力を及ぼされて容量可変型圧縮機のクランク室の圧力に相関して前記設定弾性部材の設定値を補正するクランク室圧力感知部材を有しているものである。
【0009】請求項4記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁は、前記弁体は容量可変型圧縮機の吐出ポートとクランク室とを連通する通路の開度を増減して容量可変型圧縮機のクランク室の圧力を調整し、容量可変型圧縮機の容量制御を行うものである。
【0010】請求項5記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁は、容量可変型圧縮機の吐出圧力が前記弁体に開弁方向に作用するよう構成されているものである。
【0011】請求項6記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁は、容量可変型圧縮機のクランク室の圧力が前記弁体に開弁方向に作用するよう構成されているものである。
【0012】請求項7記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁は、前記弁体は容量可変型圧縮機の吸入ポートとクランク室とを連通する通路の開度を増減して容量可変型圧縮機のクランク室の圧力を調整し、容量可変型圧縮機の容量制御を行うものである。
【0013】請求項1の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、感圧素子の感圧動作が設定弾性部材の弾性変形動作に変換され、設定弾性部材の弾性変形による発生荷重と電磁コイル装置の通電電流による発生荷重との平衡関係により弁体の開度調整が行われる。
【0014】請求項2の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、制御弁の基本的動作として、感圧素子が容量可変型圧縮機の吸入圧力に応動し、吐出圧力感知部材が容量可変型圧縮機の吐出圧力に相関して設定弾性部材の設定値を補正することで、吐出圧力対応の設定値補正(高圧補正)が行われる。
【0015】請求項3の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、制御弁の基本的動作として、感圧素子が容量可変型圧縮機の吸入圧力に応動し、クランク室圧力感知部材が容量可変型圧縮機のクランク室の圧力に相関して設定弾性部材の設定値を補正することで、設定値が吐出圧力に影響を受けて変動することがない。
【0016】請求項4記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、容量可変型圧縮機の吐出ポートとクランク室とを連通する通路の開度が弁体により増減され、弁開度に応じてクランク室に対する吐出圧力の流入量が制御され、容量可変型圧縮機のクランク室の圧力が調整されて容量可変型圧縮機の容量制御が行われる。
【0017】請求項5記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、容量可変型圧縮機の吐出圧力が弁体に開弁方向に作用し、吐出圧力対応の設定値補正(高圧補正)が行われる。
【0018】請求項6記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、容量可変型圧縮機のクランク室の圧力が弁体に開弁方向に作用し、設定値が吐出圧力に影響を受けて変動することがない。
【0019】請求項7記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、容量可変型圧縮機の吸入ポートとクランク室とを連通する通路の開度が弁体により増減され、弁開度に応じてクランク室より吸入ポートへ流れるクランク室圧力の流量が制御され、容量可変型圧縮機のクランク室の圧力が調整されて容量可変型圧縮機の容量制御が行われる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0021】(実施の形態1)図1は実施の形態1の容量可変型圧縮機用制御弁を組み込まれた容量可変型圧縮機を、図2はこの本発明による容量可変型圧縮機用制御弁の実施の形態1を各々示している。
【0022】斜板式容量可変型圧縮機1は、圧縮機ハウジング2により画定されたクランク室3と、各々一方のストロークエンド部にてクランク室3に連通している複数個のシリンダ室4とを有している。シリンダ室4の各々にはピストン5が軸線方向に摺動自在に嵌合しており、各ピストン5のクランク室3側にはピストンロッド6の一端が連結されている。
【0023】圧縮機ハウジング2は駆動軸7を回転可能に支持しており、駆動軸7は、プーリ8に掛け渡された図示されていない駆動ベルトにより図示されていないエンジンと駆動連結され、エンジンによって回転駆動される。
【0024】駆動軸7はクランク室3内においてウオブル板(斜板)9を公知の連繋機構(図示省略)により取付角度変更可能にトルク伝達関係にて連結されており、ウオブル板9のシリンダ室4側の板面にはピストンロッド6が軸力伝達可能に係合している。
【0025】ウオブル板9が傾斜状態にて駆動軸7により回転駆動されることにより、各シリンダ室4のピストン5がウオブル板9の傾斜角に応じたストロークをもって往復動し、その傾斜角がクランク室圧力Pcと各シリンダ室4の平均圧力Pmとの差圧に応じて自動調整される。
【0026】この場合、圧縮機1は、クランク室圧力Pcの上昇に応じてウオブル板9の傾斜角が減少してピストン5のストロークが低減することにより吐出容量を低減し、クランク室圧力Pcの低下に応じてウオブル板9の傾斜角が増大してピストン5のストロークが増大することにより吐出容量を増大し、クランク室圧力Pcが吸入圧力Psに実質的に等しい圧力になることによってフルロード運転状態になる。
【0027】各シリンダ室4には各々一方向弁による吸入弁12、吐出弁13を有する吸入ポート14と吐出ポート15とが形成されており、各シリンダ室4の吸入ポート14は吸入通路16によって吸入接続ポート17に連通し、吐出ポート15は吐出通路18によって吐出接続ポート19に連通しており、吸入接続ポート17と吐出接続ポート19とに、蒸発器20、膨張弁21、ガス・クーラー22を含む、CO2 冷媒使用の超臨界蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置の冷凍サイクル用循環管路が接続されている。
【0028】圧縮機ハウジング2には有底孔による制御弁受入孔23が形成されており、この制御弁受入孔23内にこの発明による実施の形態1の容量可変型圧縮機用制御弁(容量制御弁)30が挿入固定されている。
【0029】容量制御弁30は、制御弁受入孔23に挿入される円柱状の弁ハウジング31を有している。
【0030】弁ハウジング31には、弁ハウジング31の中間部を径方向に横切って延在するクランク室側通路32および吐出ポート側通路33と、弁室34と、吐出ポート側通路33と弁室34とを連通接続する連通路35と、弁室34とクランク室側通路32とを連通接続する弁ポート36が形成されている。
【0031】弁室34にはボール弁体37が配置されており、ボール弁体37は、弁座部38に選択的に着座することにより、弁ポート36を開閉、換言すれば、吐出ポート側通路33とクランク室側通路32との連通、遮断を行い、弁軸方向(上下方向)の移動量に応じて弁ポート36の開度、換言すれば、吐出ポート側通路33とクランク室側通路32との連通度を定量的に増減する。
【0032】ボール弁体37にはリテーナ39を介して弁ばね40が取り付けられており、弁ばね40はボール弁体37を開弁方向へ付勢している。
【0033】弁ハウジング31の一端部(上端部)にはベローズ収容室41が形成されている。ベローズ収容室41には、弁ハウジング31にねじ係合し、一方のエンド部材をなす調整ねじ部材42と、蛇腹状のベローズ本体43と、他方のエンド部材をなすばねリテーナ44とからなる、感圧素子である密閉構造のベローズ45が配置されている。ベローズ45の内部にはばねリテーナ44と接続されたストッパ部材(内部ばねリテーナ)46が設けられており、このストッパ部材46と調整ねじ部材42との間に、ベローズ45を伸長方向に付勢する圧縮コイルばね(補正ばね)47が設けられている。
【0034】弁ハウジング31のベローズ収容室41部分には吸入圧力導入ポート48が形成されており、吸入圧力導入ポート48より圧縮機1の吸入圧力Psが導入され、ベローズ45は、内部を真空とされ、吸入圧力Psを絶対圧として感知感応する。このベローズ45の設定可変域での伸縮量(LbA〜LbB)と発生荷重(WbA〜WbB)は、超臨界蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置での圧縮機1の吸入圧力Psの使用圧力域(3〜5MPa)に対応し、ベローズ有効面積を0.35cm2 、合成ロードスケールを0.5MPaとした場合の伸縮量特性、発生荷重特性は図3に示されているようになる。
【0035】ベローズ45の自由端側のばねリテーナ44とボール弁体37との間には、圧縮コイルばねによる設定ばね(設定弾性部材)49、ばねリテーナ50、連結棒51、52が介在しており、ベローズ45の感圧動作を設定ばね49の弾性変形動作に変換してボール弁体37に伝達するようになっている。設定ばね49の発生荷重特性は図4に示されており、設定可変域での発生荷重(WhA〜WhB)はベローズ45の設定可変域での発生荷重(WbA〜WbB)の1/50程度の低い値になっている。
【0036】連結棒51は、両端に吸入圧力Psと吐出圧力Pdを及ぼされ、その差圧で、上向きの力をばねリテーナ50に与え、設定ばね49の設定圧を吐出圧力Pdに代表される負荷量に相関して補正する吐出圧力感知部材をなしている。
【0037】弁ハウジング31の他端部(下端部)には電磁コイル装置53が取り付けられている。電磁コイル装置53は、弁ハウジング31に固定された本体54、外函55、コイル部56、磁路ガイド部材57、吸引子58、プランジャチューブ59と、プランジャチューブ59内にて図中上下方向に移動可能に配置されたプランジャ60と、吸引子58とプランジャ60との間に設けられたプランジャばね61と、プランジャ60に固定され吸引子58に形成された案内孔62に摺動可能に嵌合してセンタ出し(プランジャチューブ59とプランジャ60との擦れ防止)とボール弁体37の全開方向のストッパを兼ねたガイドピン63とにより構成されている。なお、本体54とプランジャ60には均圧通路64、65が形成されており、プランジャ60の両面に吐出圧力Pdが作用するようにして圧力キャンセルが行われている。
【0038】プランジャ60には連結棒66が接続されており、プランジャ60の動き、換言すれば、電磁コイル装置53の発生荷重が連結棒66によってボール弁体37に伝達されるようになっている。
【0039】上述の構成による容量制御弁30は圧縮機ハウジング2の制御弁受入孔23に挿入固定され、クランク室側通路32はクランク室圧力通路24によってクランク室3に連通し、吐出ポート側通路33は吐出圧力通路25によって吐出ポート15に連通し、吸入圧力導入ポート48は吸入圧力通路26によって吸入ポート14に連通している。
【0040】なお、クランク室圧力通路24、吐出圧力通路25、吸入圧力通路26は、圧縮機ハウジング2の内部に形成されている圧力通路である。
【0041】次に上述の構成よりなる容量制御弁30の動作を説明する。圧縮機1の吸入圧力Psが、吸入ポート14より吸入圧力通路26を経て吸入圧力導入ポート48よりベローズ収納室41内に入り、ベローズ45に作用する。これにより、ベローズ45は、圧縮機1の吸入圧力Psとベローズ内圧(真空圧)との差圧に応じて伸縮する。このベローズ45の伸縮量Lbに相関して設定ばね49が弾性変形し、換言すれば、ベローズ45の感圧動作が設定ばね49の弾性変形動作に変換され、設定ばね49の弾性変形による発生荷重Whと電磁コイル装置53の通電電流による発生荷重Wcとの平衡関係によりボール弁体37の開度調整が行われ、その開度に応じて、吐出ポート側通路33から連通路35を介して弁室34に導入された吐出圧力Pdが、弁ポート36及びクランク室側通路32を介してクランク室3に導入される。
【0042】電磁コイル装置53の通電電流による発生荷重Wcは図5に示されているように、設定ばね49の弾性変形による発生荷重Whとバランスする値でよいから、電磁コイル装置53の出力特性をベローズ45の発生荷重特性に左右されずに設定できる。これにより、設定ばね49のばね特性を電磁コイル装置53の励磁特性に合致させるだけで、感圧素子(ベローズ)特性に左右されずに、通常の電磁コイル装置53を使用して、超臨界蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置におけるような超高圧に対応した容量制御弁30が設計可能になり、また容量制御弁30の比例帯を設定ばね特性により設定でき、自由度が大きくなり、併せて電磁コイル装置53の小型化が可能になる。
【0043】また、連結棒51が設定ばね49の設定圧を吐出圧力Pdに代表される負荷量に相関して補正するから、実運転時の制御弁特性を吐出圧力Pdに相関した特性とすることができる。これにより、夏場と冬場の室内温度の相違の補償を、別のセンサ等を必要とすることなく、容量制御弁30自体で行うことができる。
【0044】この実施の形態1において、クランク室圧力通路24によってクランク室3に連通させるのをクランク室側通路32に代えて吐出ポート側通路33として、この吐出ポート側通路33をクランク室側通路とし、吐出圧力通路25によって吐出ポート15に連通させるのを吐出ポート側通路33に代えてクランク室側通路32として、このクランク室側通路32を吐出ポート側通路とするように容量制御弁の構成を変えてもよい。
【0045】このように構成を変えると、ボール弁体37の開度に応じて、吐出ポート側通路に導入された吐出圧力Pdが、弁ポート36、弁室34、連通路35、並びに、クランク室側通路を介してクランク室3に導入されることになり、その容量制御弁の連結棒51には圧縮機1の吐出圧力Pdが作用しないので、設定ばね49の設定圧は吐出圧力Pdに代表される負荷量に左右されずに一定に保持されて、実運転時の制御弁特性が吐出圧力Pdの影響を受けずに一定の特性となる。
【0046】これにより、圧縮機1の吐出圧力Pdの異常上昇を防止する機能を備えた超臨界蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置に容量制御弁を用いる場合に、設定ばね49の設定圧が連結棒51により吐出圧力Pdに代表される負荷量に相関して無用に補正されてしまうことがないようにすることができる。
【0047】(実施の形態2)図6は本発明による制御弁を組み込まれた容量可変型圧縮機を、図7はこの本発明による制御弁の実施の形態2を各々示している。なお、図6において、図1に示されているもの同等あるいは同一の構成要件には、図1に付けた符号と同一の符号を付けてその説明を省略する。
【0048】圧縮機ハウジング2に形成された制御弁受入孔23にこの発明による実施の形態2の容量可変型圧縮機用制御弁(容量制御弁)70が挿入固定されている。
【0049】容量制御弁70は、制御弁受入孔23内に挿入される円柱状の弁ハウジング71を有している。
【0050】弁ハウジング71には、弁ハウジング71の上側中間部を径方向に横切って延在するクランク室側通路72と、弁ハウジング71の下部側に形成されたベローズ収容弁室73と、ベローズ収容弁室73に開口する吸入圧導入ポート74と、ベローズ収容弁室73とクランク室側通路72とを連通接続する弁ポート75および弁座部76とが形成されている。
【0051】ベローズ収容弁室73にはボール弁体77が配置されており、ボール弁体77は、弁座部76に選択的に着座することにより弁ポート75を開閉し、弁軸方向(上下方向)の移動量に応じて弁ポート75の開度、換言すれば、クランク室側通路72とベローズ収容弁室73との連通度を定量的に増減する。
【0052】ベローズ収容弁室73には感圧手段である密閉構造のベローズ78が配置されている。ベローズ78は、弁ハウジング71にねじ係合して一方のエンド部材をなす調整ねじ部材79と、蛇腹状のベローズ本体80と、他方のエンド部材をなすばねリテーナ部材81とにより密閉構造をなし、内部を真空にされている。ベローズ本体80内のばねリテーナ部材81側にはストッパ部材82が設けられており、このストッパ部材82と調整ねじ部材79との間に、ベローズ78を伸長方向に付勢する圧縮コイルばね83が設けられている。
【0053】ベローズ78の自由端側のばねリテーナ81とボール弁体77側のばねリテーナ84との間には、圧縮コイルばねによる設定ばね(設定弾性部材)85が設けられており、ベローズ78の感圧動作を設定ばね85の弾性変形動作に変換してボール弁体77に伝達するようになっている。
【0054】ボール弁体77の上側(ばねリテーナ84とは反対側)には弁軸方向に延在するロッド86の先端側が溶接等により固定接続されており、ロッド86は弁ハウジング71に形成されたロッド案内孔87に摺動可能に係合している。
【0055】弁ハウジング71の上端部には電磁コイル装置88が取り付けられている。電磁コイル装置88は、弁ハウジング71の上端部に固定された吸引子89および外函90と、吸引子89に固定されたプランジャチューブ91およびプランジャチューブ91の先端に固定された磁気ガイド部材92と、プランジャチューブ91内に図にて上下方向に移動可能に配置されたプランジャ93と、磁気ガイド部材92とプランジャ93との間に設けられたプランジャばね94と、プランジャチューブ91の外側に設けられたコイル部95と、プランジャ93に固定され磁気ガイド部材92に形成された案内孔96に摺動可能に嵌合してセンタ出しを行うガイドピン97により構成されており、吸引子89にロッド86が駆動連結されている。なお、プランジャ93には均圧通路98が貫通形成されており、プランジャ93の両側に同圧が作用するようになっている。
【0056】ロッド86の中間部にはスナップリング99が固定されており、スナップリング99と吸引子89との間にボール弁体77を閉弁方向に駆動する閉弁ばね99aが取り付けられている。
【0057】上述の構成による容量制御弁70は、図6に示されているように、圧縮機ハウジング2に形成された制御弁受入孔23内に挿入固定され、クランク室側通路72は圧縮機ハウジング2に形成されたクランク室圧力通路24によってクランク室3に連通し、吸入圧力導入ポート74は圧縮機ハウジング2に形成された吸入圧力通路26によって吸入ポート14に連通している。圧縮機ハウジング2には、クランク室3と吐出ポート15とを連通する固定オリフィス通路27が形成されている。
【0058】次に上述の構成よりなる容量可変型圧縮機用容量制御弁70の動作を説明する。
【0059】圧縮機1の吸入圧力Psが、吸入ポート14より吸入圧力通路26を経て吸入圧力導入ポート74よりベローズ収容弁室73内に入り、ベローズ78に作用する。これにより、ベローズ78は、圧縮機1の吸入圧力Psとベローズ内圧(真空圧)との差圧に応じて伸縮する。このベローズ78の伸縮量に相関して設定ばね85が弾性変形し、換言すれば、ベローズ78の感圧動作が設定ばね85の弾性変形動作に変換され、設定ばね85の弾性変形による発生荷重と電磁コイル装置88の通電電流による発生荷重との平衡関係によりボール弁体77の開度調整が行われ、その開度に応じてクランク室3より吸入ポート12側へ流れる流体圧流量が調整され、クランク室圧力Pcが調整されて圧縮機1の容量制御が行われる。
【0060】この場合、電磁コイル装置88の通電電流による発生荷重は設定ばね85の弾性変形による発生荷重とバランスする値でよいから、電磁コイル装置88の出力特性をベローズ78の発生荷重特性に左右されずに設定できる。これにより、容量制御弁70の比例帯を設定ばね特性により設定でき、自由度が大きくなり、電磁コイル装置88の小型化が可能になる。
【0061】なお、室内温度の低下により圧縮機1をアンロード状態にすべく、弁体77によって弁ポート75を閉じ、クランク室3より吸入ポート12側への流体の流れを止めると、クランク室圧力Pcは固定オリフィス通路27よりの吐出圧力Pdにより上昇するが、固定オリフィス通路27の通路断面積が小さいことにより、クランク室圧力Pcは、急上昇することはなく、徐々に上昇する。これにより、ハンチング現象をお越し難くなり、また、エネルギロスも少なくなる。
【0062】上述の構成による容量可変型圧縮機用容量制御弁70は、高圧影響を受けないタイプのものであり、この容量可変型圧縮機用容量制御弁70の使用では、夏場と冬場の室内温度負荷の相違の補償するために、吐出圧センサにより吐出圧力Pdを検出して制御系で高圧補正を行うことができる。
【0063】(実施の形態3)図8は本発明による実施の形態3の容量可変型圧縮機用制御弁を組み込まれた容量可変型圧縮機を、図9はこの本発明による容量可変型圧縮機用制御弁の実施の形態3を示している。なお、図8、図9において、図6、図7に対応する部分は、図6、図7に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
【0064】この実施の形態では、容量制御弁100の弁ハウジング71の電磁コイル装置88側に吐出ポート側通路101が追加形成されている。吐出ポート側通路101はロッド86の外周面とロッド案内孔87の内周面との間の間隙や圧力バランス通路98によりプランジャ室102に連通しており、圧縮機ハウジング2に形成された吐出圧力通路25によって吐出ポート側通路101に導かれる圧縮機1の吐出圧力Pdがロッド86を介してボール弁体77を開弁方向に付勢するようにロッド86に作用する構造になっている。
【0065】これにより、容量可変型圧縮機1の吐出圧力Pdがボール弁体77に開弁方向に作用し、吐出圧力対応の設定値補正(高圧補正)が行われる。この容量可変型圧縮機用容量制御弁100の使用では、夏場と冬場の室内温度負荷の相違の補償を容量制御弁100自体で行うことができ、吐出圧センサによる吐出圧力Pdの検出を必要としない。
【0066】なお、この実施の形態でも、前述の実施の形態と同様に、ベローズ78の伸縮量に相関して設定ばね85が弾性変形し、電磁コイル装置88の通電電流による発生荷重は設定ばね85の弾性変形による発生荷重とバランスする値でよいから、電磁コイル装置88の出力特性をベローズ78の発生荷重特性に左右されずに設定できる。これにより、容量制御弁100の比例帯を設定ばね特性により設定でき、自由度が大きくなり、電磁コイル装置88の小型化が可能になる。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、請求項1記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、感圧素子の感圧動作が設定弾性部材の弾性変形動作に変換され、設定弾性部材の弾性変形による発生荷重と電磁コイル装置の通電電流による発生荷重との平衡関係により弁体の開度調整が行われるから、電磁コイル装置の通電電流による発生荷重は設定ばねの弾性変形による発生荷重とバランスする値でよくなり、電磁コイル装置の出力特性をベローズの発生荷重特性に左右されずに設定でき、設定ばねのばね特性を電磁コイル装置の励磁特性に合致させるだけで、感圧素子特性に左右されずに、通常の電磁コイル装置を使用して、CO2 冷媒を使用するような超臨界蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置で、超高圧に対応した小型、省電力の容量制御弁が設計可能になり、また容量制御弁の比例帯を設定ばね特性により設定でき、自由度が大きくなり、電磁コイル装置の小型化も可能になる。
【0068】請求項2記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、感圧素子が容量可変型圧縮機の吸入圧力に応動し、吐出圧力感知部材が容量可変型圧縮機の吐出圧力に相関して設定弾性部材の設定値を補正するから、システム負荷特性に相関する吐出圧力対応の設定値補正が行われ、実運転時の制御弁特性をシステム負荷特性に相関した特性とすることができ、夏場と冬場の室内温度の相違の補償を容量制御弁自体で行うことができる。
【0069】請求項3記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、感圧素子が容量可変型圧縮機の吸入圧力に応動し、クランク室圧力感知部材が容量可変型圧縮機のクランク室の圧力に相関して設定弾性部材の設定値を補正するから、システム負荷特性に相関する吐出圧力対応の設定値補正が行われ、実運転時の制御弁特性をシステム負荷特性に相関した特性とすることができ、夏場と冬場の室内温度の相違の補償を容量制御弁自体で行うことができる。
【0070】請求項4記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、容量可変型圧縮機の吐出ポートとクランク室とを連通する通路の開度が弁体により増減され、弁開度に応じてクランク室に対する吐出圧力の流入量が制御され、容量可変型圧縮機のクランク室の圧力が調整されて容量可変型圧縮機の容量制御が行われるから、所謂、クランク室圧力入れタイプの容量制御弁において、電磁コイル装置の小型化が可能になる。
【0071】請求項5記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、容量可変型圧縮機の吐出圧力が弁体に開弁方向に作用し、吐出圧力対応の設定値補正(高圧補正)が行われるから、夏場と冬場の室内温度の相違の補償を容量制御弁自体で行うことができる。
【0072】請求項6記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、容量可変型圧縮機の吐出圧力が弁体に開弁方向に作用し、吐出圧力対応の設定値補正(高圧補正)が行われるから、夏場と冬場の室内温度の相違の補償を容量制御弁自体で行うことができる。
【0073】請求項7記載の発明による容量可変型圧縮機用制御弁によれば、容量可変型圧縮機の吸入ポートとクランク室とを連通する通路の開度が弁体により増減され、弁開度に応じてクランク室より吸入ポートへ流れるクランク室圧力の流量が制御され、容量可変型圧縮機のクランク室の圧力が調整されて容量可変型圧縮機の容量制御が行われるから、所謂、クランク室圧力抜きタイプの容量制御弁において、電磁コイル装置の小型化が可能になる。




 

 


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