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発明の名称 給湯温度の制御方法及び給湯装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−248911(P2001−248911A)
公開日 平成13年9月14日(2001.9.14)
出願番号 特願2000−60769(P2000−60769)
出願日 平成12年3月6日(2000.3.6)
代理人 【識別番号】100077805
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 辰彦 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3L034
【Fターム(参考)】
3L034 DA02 DA05 
発明者 鈴木 幸弘 / 足立 郁朗
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】給水管及び給湯管と接続された熱交換器により該給水管から供給された水から加熱生成されて該給湯管に供給される湯と、前記熱交換器をバイパスして前記給水管と前記給湯管とを連通するバイパス管を介して前記給湯管に供給される水との混合比率を、該混合比率を可変する混合弁の制御位置を調節して制御することによって、前記給湯管の前記バイパス管との合流箇所の下流側に供給される湯の温度を所定の目標給湯温度と一致させる給湯温度の制御方法において、前記混合弁の制御位置と該制御位置に応じて定まると想定した前記混合比率との関係を記憶したデータテーブルにより求めた、前記混合弁の制御位置に応じた混合比率である想定混合比率と、前記熱交換器から供給される湯の温度と、前記給湯管の前記バイパス管との合流箇所の下流側に供給される湯の温度とに基づいて、前記給水管から供給される水の温度を算出し、このようにして算出した水の温度と前記熱交換器から供給される湯の温度とに基づいて、前記目標給湯温度を得るために必要な混合比率である必要混合比率を算出して、前記混合弁の制御位置を前記必要混合比率に応じて前記データテーブルから求めた制御位置とすることにより、前記給湯管の前記バイパス管との合流箇所の下流側に供給される湯の温度が所定の目標給湯温度と一致するようにしたことを特徴とする給湯温度の制御方法。
【請求項2】給水管及び給湯管と接続され、該給水管から供給される水を加熱して生成した湯を前記給湯管に供給する熱交換器と、該熱交換器をバイパスして前記給水管と前記給湯管を連通するバイパス管と、前記熱交換器から前記給湯管に供給される湯と前記給水管から前記バイパス管を介して前記給湯管に供給される水との混合比率を調節する混合弁と、前記熱交換器から供給される湯の温度を検出する熱交温度センサと、前記給湯管の前記バイパス管との合流箇所の下流側に供給される湯の温度を検出する給湯温度センサと、該給湯温度センサの検出温度が所定の目標給湯温度と一致するように、前記混合弁の制御位置を調節して前記混合比率を制御する給湯温制御手段とを備えた給湯装置において、前記混合弁の制御位置と該制御位置に応じて定まると想定した前記混合比率との対応関係を記憶したデータテーブルと、前記熱交温度センサの検出温度と、前記給湯温度センサの検出温度と、前記混合弁の制御位置に応じて前記データテーブルから求めた混合比率である想定混合比率とに基づいて、前記給水管から供給される水の温度を算出する給水温度算出手段と、該給水温度算出手段により算出された水の温度と、前記熱交温度センサの検出温度とに基づいて、前記目標給湯温度を得るために必要な混合比率である必要混合比率を算出する必要混合比率算出手段とを備え、前記給湯温制御手段は、前記混合弁の制御位置を、前記必要混合比率に応じて前記データテーブルから求めた制御位置とすることによって、前記給湯温度センサの検出温度が前記目標給湯温度と一致するようにしたことを特徴とする給湯装置。
【請求項3】前記給湯装置が給湯開始前の待機状態にあるときに、前記必要混合比率算出手段は、前記給水温度算出手段により算出された水の温度が通常供給される水の温度よりも高く設定した初期給水温度であると仮定して前記必要混合比率を算出し、前記給湯制御手段は、前記混合弁の制御位置を、このようにして算出された必要混合比率に応じて前記データテーブルから求めた制御位置とすることを特徴とする請求項2記載の給湯装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、混合弁の制御位置を調節して給湯温度を制御する給湯温度の制御方法及び給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図4に示したように、熱交換器50と接続された給水管51と給湯管52を連通するバイパス管53を設け、熱交換器50から供給される湯とバイパス管53を介して供給される水との混合比率を、給湯管52とバイパス管53との合流箇所に設けた混合弁54により調節することで、合流箇所の下流に供給される湯の温度を制御するいわゆるミキシング式の給湯装置が知られている。
【0003】かかる給湯装置においては、給水管51に供給される水の有無を検出する水流スイッチ55、給水管51に供給される水の温度を検出する給水温度センサ56、熱交換器50から出湯される湯の温度を検出する熱交温度センサ57、及び給湯管52とバイパス管53の合流箇所の下流側に供給される湯の温度を検出する給湯温度センサ58が設けられる。
【0004】そして、水流スイッチ55により給水管51に水が供給されていることが検出されている間、給湯温度センサ58の検出温度Tout(以下、実給湯温度Toutという)がリモコン61で設定される目標給湯温度Tsetと一致するように、コントローラ60により混合弁54の制御位置が調節される。
【0005】コントローラ60は、給水温度センサ56により検出される給水管51に供給される水の温度Tinと、熱交温度センサ57により検出される熱交換器50から供給される湯の温度Thとを認識することで、実給湯温度Toutを目標給湯温度Tsetの給湯を行うために必要な混合比率である必要混合比率Rnを算出することができる。
【0006】そして、このように算出した必要混合比率Rnが得られるように混合弁54の制御位置を調節することで、コントローラ60は、実給湯温度Toutを目標給湯温度Tsetと一致させることができる。しかし、実際には、混合弁54は個体によりばらつく位置決め誤差を有するため、コントローラ60が混合弁54の制御位置を直ちに前記必要混合比率Rnが得られる制御位置に操作することは困難である。
【0007】すなわち、コントローラ60は、混合弁54の制御位置と該制御位置に応じて定まると想定した混合比率との対応関係を保持したデータテーブル62を有しているが、前記必要混合比率Rnに応じた混合弁54の制御位置をデータテーブル62によって求め、混合弁54を該制御位置に操作しても、上述した位置決め誤差により、実際に設定される混合比率は前記必要混合比率Rnとはならない。そのため、実給湯温度Toutは目標給湯温度Tsetと一致しない。
【0008】そこで、コントローラ60は、実給湯温度Toutと目標給湯温度Tsetとの偏差ΔT(=Tset−Tout)を解消するように、以下の式(1)、(2)に基づくPI制御を行っていた。なお、式(1)のP1、及び式(2)のI1は実験により定めた定数であり、P,Iは混合弁54の制御位置を可変するステッピングモータ59の制御ステップを単位として算出される。
【0009】
P=P1×(Tset−Tout) ・・・・・(1)
I=I1×∫(Tset−Tout) ・・・・・(2)
PI制御においては、上記式(1)と(2)によりP,Iを算出して、混合弁54の制御位置をP+Iステップ分動かすことで、上述した偏差ΔTを減らしていく操作が行われる。
【0010】しかし、混合弁54の制御位置と該制御位置に応じて定まる実際の混合比率との関係は、混合弁54の個体ばらつきにより一定とはならない。そのため、定数P1とI1は、このような混合弁54の個体ばらつきを考慮して定める必要があるが、実験等により、ばらつきが生じても実給湯温度Toutを速やかに目標給湯温度Tsetと一致させることができる定数P1,I1を定めるのに工数を要するという不都合があった。さらに、想定したばらつきの範囲を超えた混合弁を使用した場合には、該混合弁に対しては不適当な定数P1,I1に基づいたPI制御が行われるため、実給湯温度Toutが目標給湯温度Tsetと一致するまでに要する時間が長くなってしまうという不都合があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記不都合を解消し、混合弁の制御位置と該制御位置によって定まる実際の混合比率との関係が混合弁の個体によりばらつく場合であっても、給湯温度を速やかに目標給湯温度と一致させることができる給湯温度の制御方法及び給湯装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、本発明の給湯温度の制御方法は、給水管及び給湯管と接続された熱交換器により該給水管から供給された水から加熱生成されて該給湯管に供給される湯と、前記熱交換器をバイパスして前記給水管と前記給湯管とを連通するバイパス管を介して前記給湯管に供給される水との混合比率を、該混合比率を可変する混合弁の制御位置を調節して制御することによって、前記給湯管の前記バイパス管との合流箇所の下流側に供給される湯の温度を所定の目標給湯温度と一致させる給湯温度の制御方法の改良に関する。
【0013】そして、前記混合弁の制御位置と該制御位置に応じて定まると想定した前記混合比率との関係を記憶したデータテーブルにより求めた、前記混合弁の制御位置に応じた混合比率である想定混合比率と、前記熱交換器から供給される湯の温度と、前記給湯管の前記バイパス管との合流箇所の下流側に供給される湯の温度とに基づいて、前記給水管から供給される水の温度を算出し、このようにして算出した水の温度と前記熱交換器から供給される湯の温度とに基づいて、前記目標給湯温度を得るために必要な混合比率である必要混合比率を算出して、前記混合弁の制御位置を前記必要混合比率に応じて前記データテーブルから求めた制御位置とすることにより、前記給湯管の前記バイパス管との合流箇所の下流側に供給される湯の温度が所定の目標給湯温度と一致するようにしたことを特徴とする。
【0014】かかる本発明によれば、先ず前記データテーブルにより求めた前記想定混合比率と、前記熱交換器から供給される湯の温度と、前記給湯管の前記バイパス管との合流箇所の下流側に供給される湯の温度とに基づいて、前記給水管から供給される水の温度が算出される。そして、このように算出される水の温度は、前記想定混合比率と前記混合弁の制御位置により定まる実際の混合比率(以下、実混合比率という)の誤差を反映したものとなる。例えば、前記混合比率を、前記熱交換器から供給される湯の流量に対する前記バイパス管から供給される水の流量の割合とすると、前記想定混合比率が実混合比率よりも大きいときは、算出される水の温度は実際に前記給水管に供給される水の温度よりも低くなる。また、逆に、前記想定混合比率が実混合比率よりも小さいときには、算出される水の温度は実際に前記給水管に供給される水の温度よりも高くなる。
【0015】そのため、このようにして算出された水の温度と、前記熱交換器から供給される湯の温度とに基づいて算出される前記必要混合比率は、前記想定混合比率と前記実混合比率との差を解消する混合比率となる。したがって、前記混合弁の制御位置を前記必要混合比率に応じて前記データテーブルから求めた制御位置とすることで、前記混合弁の個体ばらつきにより前記想定混合比率と実混合比率との差がばらつく場合であっても、前記給湯管の前記バイパス管との合流箇所の下流側に供給される湯の温度を、速やかに所定の目標給湯温度とすることができる。
【0016】また、上述した本発明の給湯温度の制御方法の具体的な実施態様である本発明の給湯装置は、給水管及び給湯管と接続され、該給水管から供給される水を加熱して生成した湯を前記給湯管に供給する熱交換器と、該熱交換器をバイパスして前記給水管と前記給湯管を連通するバイパス管と、前記熱交換器から前記給湯管に供給される湯と前記給水管から前記バイパス管を介して前記給湯管に供給される水との混合比率を調節する混合弁と、前記熱交換器から供給される湯の温度を検出する熱交温度センサと、前記給湯管の前記バイパス管との合流箇所の下流側に供給される湯の温度を検出する給湯温度センサと、該給湯温度センサの検出温度が所定の目標給湯温度と一致するように、前記混合弁の制御位置を調節して前記混合比率を制御する給湯温制御手段とを備える。
【0017】そして、前記混合弁の制御位置と該制御位置に応じて定まると想定した前記混合比率との対応関係を記憶したデータテーブルと、前記熱交温度センサの検出温度と、前記給湯温度センサの検出温度と、前記混合弁の制御位置に応じて前記データテーブルから求めた混合比率である想定混合比率とに基づいて、前記給水管から供給される水の温度を算出する給水温度算出手段と、該給水温度算出手段により算出された水の温度と、前記熱交温度センサの検出温度とに基づいて、前記目標給湯温度を得るために必要な混合比率である必要混合比率を算出する必要混合比率算出手段とを備え、前記給湯温制御手段は、前記混合弁の制御位置を、前記必要混合比率に応じて前記データテーブルから求めた制御位置とすることによって、前記給湯温度センサの検出温度が前記目標給湯温度と一致するようにしたことを特徴とする。
【0018】かかる本発明によれば、先ず、前記熱交温度センサの検出温度と前記給湯温度センサの検出温度と前記データテーブルによって求められた前記混合弁の制御位置に応じた前記想定混合比率とに基づいて、前記給水温度算出手段により、前記給水管から供給される水の温度が算出される。そして、このように算出される水の温度は、上述したように、前記想定混合比率と前記混合弁の制御位置により定まる実際の混合比率(以下、実混合比率という)の差を反映したものとなる。
【0019】そのため、前記給水温度算出手段により算出した水の温度に基づいて、前記必要混合比率算出手段により算出される前記必要混合比率は、前記想定混合比率と前記実混合比率との差に起因する前記給湯温度センサの検出温度と前記目標給湯温度との差を解消する混合比率となる。したがって、前記給湯温制御手段は、前記混合弁の制御位置を前記必要混合比率に応じて前記データテーブルから求めた制御位置とすることで、前記混合弁の個体ばらつきにより前記想定混合比率と実混合比率との差がばらつく場合であっても、前記給湯温度センサにより検出される前記給湯管の前記バイパス管との合流箇所の下流に供給される湯の温度を前記目標給湯温度と速やかに一致させることができる。
【0020】また、前記給湯装置が給湯開始前の待機状態にあるときに、前記必要混合比率算出手段は、前記給水温度算出手段により算出された水の温度が通常供給される水の温度よりも高く設定した初期給水温度であると仮定して前記必要混合比率を算出し、前記給湯制御手段は、前記混合弁の制御位置を、このようにして算出された必要混合比率に応じて前記データテーブルから求めた制御位置とすることを特徴とする。
【0021】かかる本発明において、前記初期給水温度に応じて前記必要混合比率算出手段により算出される前記必要混合比率は、前記給水管から供給される水の通常の温度に応じて算出される前記必要混合比率よりも、前記熱交換器から供給される湯の量を減少させるものとなる。そのため、前記給湯制御手段は、前記給湯装置が待機状態にあるときに、前記混合弁の制御位置を前記初期給水温度に基づいて算出された前記必要混合比率算出手段に応じた制御位置とすることで、給湯が開始されたときに、前記給湯管の前記バイパス管との合流箇所の下流側に異常に高温の湯が供給されることを防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例について、図1〜図3を参照して説明する。図1は本発明の給湯装置の全体構成図、図2は図1に示した給湯装置における給湯温度の制御手順を示したフローチャート、図3は図1に示した給湯装置における給湯温度の制御の実行結果を示したグラフである。
【0023】図1を参照して、本発明の給湯装置は、給湯熱交換器1(本発明の熱交換器に相当する)と接続された給水管2及び給湯管3と、給湯熱交換器1をバイパスして給水管2と給湯管3を連通するバイパス管4と、給湯管3とバイパス管4の合流箇所に設けられて、給湯熱交換器1から供給される湯とバイパス管4を介して供給される水との混合比率を調節する混合弁5と、給水管2に供給される水の有無を検出する水流スイッチ6とを備える。
【0024】そしてさらに、給湯装置は、給水管2に供給される水の温度を検出する給水温度センサ7と、給湯熱交換器1から供給される湯の温度を検出する熱交温度センサ8と、給湯管3のバイパス管4との合流箇所の下流に供給される湯の温度を検出する給湯温度センサ9と、混合弁5の制御位置を調節するためのステッピングモータ10と、給湯装置の作動を制御するコントローラ11と、使用者が給湯装置の作動を指示するためのリモコン12とを備える。
【0025】なお、本実施の形態では、給湯熱交換器1から供給される湯の流量を1としたときのバイパス管4から供給される水の流量の割合を、給湯熱交換器1から供給される湯とバイパス管4から供給される水の混合比率とする。
【0026】給湯熱交換器1には、熱源機20から温水循環配管21を介して温水が供給され、熱源機20は、温水循環配管21中に温水を循環させるポンプ23と、温水循環配管21中の温水をバーナ24により加熱する循環熱交換器22とを備える。そして、熱源機20は、給湯熱交換器1内に貯まった湯の温度が所定温度(例えば80℃)に保たれるように、バーナ24の燃焼量を調節して温水循環配管21を介して給湯熱交換器1に供給する温水の温度を制御すると共に、ポンプ23の作動を制御して温水循環配管21を介して給湯熱交換器1に供給する温水の量を制御する。これにより、給湯熱交換器1から給湯管3には、ほぼ一定の温度(80℃)の湯が、ほぼ一定の圧力で供給される。
【0027】コントローラ11は、給湯温度センサ9により検出される給湯管3のバイパス管4との合流箇所の下流に供給される湯の温度Tout(以下、実給湯温度Toutという)が、リモコン12により設定された目標給湯温度Tsetと一致するように、モータドライバー30に位置制御信号Pcmを出力する給湯温制御手段31と、混合弁5の制御位置Vpと該制御位置Vpに応じて設定されると想定した混合比率である想定混合比率Rsとの対応関係を記憶したデータテーブル32とを備える。
【0028】さらに、コントローラ11は、熱交温度センサ8により検出される給湯熱交換器1から供給される湯の温度Th(以下、出湯温度Thという)と実給湯温度Toutとデータテーブル32により求めた混合弁5の制御位置Vpに応じた想定混合比率Rsとから、給水管2に供給される水の温度Tinc(以下、算出給水温度Tincという)を算出する給水温度算出手段33と、出湯温度Thと実給湯温度Toutと算出給水温度Tincとに基づいて実給湯温度Toutを目標給湯温度Tsetと一致させるのに必要な混合比率である必要混合比率Rnを算出する必要混合比率算出手段34とを備える。
【0029】給湯温制御手段31からモータドライバー30に出力される位置制御信号Pcmは混合弁5の制御位置Vpに応じたものであり、本実施の形態では、給湯温制御手段31は、ステッピングモータ10の回転位置を0〜2000ステップの範囲で制御することで、混合弁5の制御位置Vpを調節する。
【0030】ここで、コントローラ11は、給水温度センサ7により検出される前記給水管に供給される水の温度Tin(以下、実給水温度Tinという)と、出湯温度Thとから、以下の式(3)により実給湯温度Toutを目標給湯温度Tsetと一致させるのに必要な混合比率である必要混合比率Rnrを算出することができる。
【0031】
nr=(Th−Tin)/(Tset−Tin)−1 ・・・・・(3)
そして、データテーブル32から求められる混合弁5の制御位置Vpに応じた想定混合比率RSと、混合弁5の制御位置Vpに応じて設定される実際の混合比率(以下、実混合比率Rrという)とが一致していれば、混合弁5の制御位置Vpを前記必要混合比率Rnrに応じてデータテーブル32から定められる制御位置とすることで、実給湯温度Toutを目標給湯温度Tsetと一致させることができる。
【0032】しかし、実際には、混合弁5の制御位置Vpは、以下の式(4)で表されるように、混合弁5の個体によりばらつく固有値a,bの影響により、ステッピングモータ10の制御ステップ数が同じであっても一定とはならない。
【0033】
p=a×ステップ数+b ・・・・・(4)
そのため、混合弁5の制御位置Vpに対する想定混合比率Rsと実混合比率Rrとは一致せず、上記式(3)で算出した必要混合比率Rnrに対応する混合弁5の制御位置をデータテーブル32により求め、該制御位置に応じた位置制御信号Pcmをモータドライバー30に出力しても、設定される実混合比率Rrは上記式(4)による誤差を含むため前記必要混合比率Rnrとはならない。したがって、実給湯温度Toutを目標給湯温度Tsetと一致させることはできない。
【0034】そこで、コントローラ11は、想定混合比率Rsと実混合比率Rrとの誤差を考慮して実給湯温度Toutを目標給湯温度Tsetと一致させるための処理を行う。以下、図2のフローチャートを参照して、この処理について説明する。
【0035】図2を参照して、STEP1で給湯装置への通電が開始されると、給湯装置は待機状態となる。そして、STEP2に進んで、コントローラ11は、後述する算出給水温度Tincの初期値(本発明の初期給水温度に相当する)を25℃に設定する。
【0036】そして、次のSTEP3で水流スイッチ6がONしている間、すなわち、給水管2に水が供給されている間、コントローラ11は、STEP4〜STEP7を繰り返し実行する。STEP4は、給水温度算出手段33による処理であり、給水温度算出手段33は、出湯温度Thと実給湯温度Toutと混合弁5の現状の制御位置Vpに応じてデータテーブル32から求めた想定混合比率Rsとに基づいて、以下の式(5)により、給水管2から供給される水の温度(以下、算出給水温度Tincという)を算出する。
【0037】
inc={(1+Rs)×Tout−Th}/Rs ・・・・・(5)
ここで、算出給水温度Tincは、想定混合比率Rsと実混合比率Rrとの誤差を反映したものとなる。すなわち、想定混合比率Rsが実混合比率Rrよりも大きいときは、算出給水温度Tincは実給水温度Tinよりも低くなり、逆に、想定混合比率Rsが実混合比率Rrよりも小さいときには、算出給水温度Tincは実給水温度Tinよりも高くなる。
【0038】続くSTEP5は、必要混合比率算出手段34による処理であり、必要混合比率算出手段34は、算出給水温度Tincと出湯温度Thとから、以下の式(6)により、実給湯温度Toutを目標給湯温度Tsetに一致させるために必要な混合比率である必要混合比率Rnsを算出する。
【0039】
ns=(Th−Tinc)/(Tset−Tinc)−1 ・・・・・(6)
このように、算出給水温度Tincに基づいて必要混合比率Rnsを算出した場合、算出される必要混合比率Rnsは、上述した式(3)により算出される必要混合比率Rnrと異なり、実混合比率Rrではなく誤差を含んだ想定混合比率Rsとなる。
【0040】そのため、上記式(5)で算出した必要混合比率Rnsに対応する混合弁5の制御位置Vpをデータテーブル32から求め、混合弁5を該制御位置Vpとすることで、実給湯温度Toutを目標給湯温度Tsetと一致させることができる。
【0041】そこで、次のSTEP6で、給湯温制御手段31は、必要混合比率Rnsに対応する混合弁5の制御位置をデータテーブル32から求め、続くSTEP7で、該制御位置に応じた位置指令信号Pcmをモータドライバー30に出力する。これにより、モータドライバー30からステッピングモータ10に駆動信号が出力されて、混合弁5の制御位置Vpが必要混合比率Rnsに応じた制御位置に操作される。以上説明したSTEP4〜STEP7の処理を繰り返すことにより、実給湯温度Toutを目標給湯温度Tsetに速やかに一致させることができる。
【0042】図3は、算出給水温度Tincの初期値を10℃、目標給湯温度Tsetを45℃としたときに、上述したSTEP4からSTEP7の処理を実行した例を示したものであり、実線は実給湯温度Tout、点線は目標給湯温度Tset、一点鎖線は想定混合比率Rsをそれぞれ示している。図3から、STEP4からSTEP7の処理回数が進むにつれて想定混合比率Rsの設定が減少し、それに応じて実給湯温度Toutが速やかに目標給湯温度Tsetに収束している様子がわかる。
【0043】なお、STEP1で通電が開始された後、STEP3で水流スイッチ6がOFF状態であったとき、すなわち、給水管2に水が供給されていない待機状態にあるときは、STEP3からSTEP5に分岐し、必要混合比率算出手段34は、算出給水温度Tincが初期値(25℃)であるとして、必要混合比率Rnsを算出する。これにより、給湯装置が待機状態にあるときは、混合弁5の制御位置Vpが初期値(25℃)に応じた位置に保持され、実混合比率Rrが極めて小さい状態で給湯が開始されて異常に高温の湯が給湯管3の下流に供給されることを防止している。
【0044】また、STEP3で水流スイッチ6がONして給湯が開始された後、給水管2への給水が停止されたときは、停止時の算出給水温度Tincにより必要混合比率Rnsが算出され、混合弁5は該Rnsに応じた制御位置Vpに保持される。そのため、この場合にも、実混合比率Rrが極めて小さい状態で給湯が開始されて異常に高温の湯が給湯管3の下流に供給されることを防止することができる。
【0045】また、図2のSTEP2における初期値として、固定値(25℃)ではなく、前回の給湯停止直前にSTEP4で算出された給水温度Tincを用いてもよい。この場合、前回の給湯停止時における給水温度と、給湯再開時における給水温度との間にはさほど差がないと考えられるため、給湯停止中の混合弁5の制御位置Vpを実際の給水温度に応じた制御位置の付近に予め操作しておくことができる。そのため、給湯が再開されたときに、より速く実給湯温度Toutを目標給湯温度Tsetに安定させることができる。
【0046】また、本実施の形態では、本発明の熱交換器として熱源機20から供給される湯により貯められた湯を一定(80℃)に保つ給湯熱交換器1を用いたが、ガスバーナや電気ヒータ等を用いて、給水管2から供給される水を加熱する熱交換器を用いてもよい。




 

 


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