米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 機械工学 -> エフアイエス株式会社

発明の名称 空気清浄機付温風暖房装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−183009(P2001−183009A)
公開日 平成13年7月6日(2001.7.6)
出願番号 特願平11−372009
出願日 平成11年12月28日(1999.12.28)
代理人 【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3L028
【Fターム(参考)】
3L028 FB05 FC01 
発明者 小野 靖典 / 萩原 伸一 / 安井 繁明
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 空気清浄機と、温風暖房手段と、空気清浄機に設けられ汚染ガスおよび温度により出力される電気量が変化するガスセンサと、ガスセンサの出力から空気の汚染を検知して空気汚染に応じて空気清浄機の運転制御を行う制御手段と、周囲温度を検出する温度検出手段とを備え、制御手段は、温度検出手段による検出温度に応じて温度変動による空気清浄機の誤動作が防止されるようにガスセンサから出力された電気量を補正する補正手段を有することを特徴とする空気清浄機付温風暖房装置。
【請求項2】 前記温風暖房機に、温度制御用の温度センサが設けられ、前記温度検出手段は、前記温度センサよりなることを特徴とする請求項1記載の空気清浄機付温風暖房装置。
【請求項3】 前記温度検出手段は、サーミスタよりなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の空気清浄機付温風暖房装置。
【請求項4】 前記ガスセンサは、感ガス体を有し感ガス体表面に接触する雰囲気中の汚染ガスにより感ガス体の抵抗値が変化する半導体式ガスセンサよりなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の空気清浄機付温風暖房装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気清浄機付温風暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気清浄機付温風暖房装置においては、室内の温度を設定温度に保つためにサーミスタなどの温度センサが温風暖房装置に設けられ、温度センサによる検出温度に基づいて自動的に温度制御が行われている。また、空気清浄機付温風暖房装置における空気清浄機は、汚染ガス(例えば、タバコなどの臭い成分)により出力される電気量が変化するガスセンサが設けられ、ガスセンサの出力から空気の汚染を検知して空気汚染に応じて運転制御が行われている。すなわち、空気汚染が検出された時に空気清浄機が運転される。また、この種の空気清浄機は、季節に無関係に使用できるように温風暖房装置とは独立して運転が行えるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のガスセンサとしては一般に半導体式ガスセンサが用いられているが、例えば窓やドアの開閉や温風暖房装置の動作開始などによって急激な温度変動が生じた場合、温度変動の影響で半導体式ガスセンサから出力される電気量が急激に変化し、空気が汚染されていないにもかかわらず空気清浄機の運転が開始される誤動作が発生してしまうことがあった。
【0004】本発明は、上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、温度変動により空気清浄機の運転が開始される誤動作を防止することができる空気清浄機付温風暖房装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1の発明は、空気清浄機と、温風暖房手段と、空気清浄機に設けられ汚染ガスおよび温度により出力される電気量が変化するガスセンサと、ガスセンサの出力から空気の汚染を検知して空気汚染に応じて空気清浄機の運転制御を行う制御手段と、周囲温度を検出する温度検出手段とを備え、制御手段は、温度検出手段による検出温度に応じて空気清浄機の誤動作が防止されるようにガスセンサから出力された電気量を補正する補正手段を有することを特徴とするものであり、温度変動による空気清浄機の誤動作が防止されるように温度検出手段での検出温度に応じてガスセンサから出力された電気量が補正されるから、空気が汚染されていないにもかかわらず温度変動により空気清浄機の運転が開始される誤動作を防止することができる。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記温風暖房機に、温度制御用の温度センサが設けられ、前記温度検出手段が、前記温度センサよりなるので、温風暖房機に設けられた温度センサを前記温度検出手段として利用することで、別途に温度検出手段を用意する必要がなく、低コスト化が図れる。
【0007】請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記温度検出手段が、サーミスタよりなるので、温度検出手段を簡単に入手できるとともに低コスト化が図れる。
【0008】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記ガスセンサは、感ガス体を有し感ガス体表面に接触する雰囲気中の汚染ガスにより感ガス体の抵抗値が変化する半導体式ガスセンサよりなるので、ガスセンサの長寿命化を図れるとともに感度を高めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図2は本発明の一実施形態の空気清浄機付温風暖房装置の概略構成を示しており、この実施形態の空気清浄機付温風暖房装置は、装置本体1の上部に空気清浄機2を内蔵し、下部には温風暖房装置を構成するための、温風暖房手段である温風暖房機3を内蔵してある。
【0010】ここで、本実施形態の温風暖房機3は、都市ガスやプロパンガスなどの可燃性ガスの燃焼によって空気を加熱するもので、ガスバーナー(図示せず)を設けたガス燃焼室5と、モータ(図示せず)により駆動される軸流ファンからなる温風ファン4とで構成される。
【0011】ガス燃焼室5に対応する装置本体1の背面下部には空気吸い込み口6が開口しており、温風ファン4の回転により空気吸い込み口6からエアーフィルタ7を介してガス燃焼室5内に外部より空気を吸い込んで該空気をガス燃焼室5のガスバーナー(図示せず)によるガス燃焼により加熱し、該加熱した空気を装置本体1の正面下部に開口した温風吹き出し口8より前方へ吹き出すようになっている。尚、図2中の9はガス管とのジョイント部である。
【0012】温風暖房機3は、図1に示す制御部10の下で、サーミスタよりなる温度センサ30の検知する室温が設定手段(図示せず)により設定される目標温度(設定温度)となるようにガスバーナーの燃焼量が比例弁(図示せず)にて制御されたり、温風ファン4の回転が熱量により制御されるようになっている。
【0013】一方、空気清浄機2は装置本体1内部に配置したファン駆動用モータ11により回転駆動される空気清浄機用のファン12と、該ファン12の回転により正面上部に開口した空気取り入れ口13から取り込んだ空気から埃、臭い等の空気汚染物質を除去する空気清浄用フィルタ14と、空気取り入れ口13内に配置され、雰囲気の汚染を検知する半導体式ガスセンサ15と、該半導体式ガスセンサ15の検知出力(電気量)の変化から雰囲気の汚染を検知して制御部10に汚染検知信号Xを出力するセンサ信号処理部16(図1参照)とで構成され、ファン駆動用モータ11の回転はセンサ信号処理部16からの汚染検知信号Xを入力する制御部10により制御されるようになっている。
【0014】空気清浄用フィルタ14で清浄化された空気は、装置本体1の天井面に開口した空気吹き出し口17より室内に吹き出すようになっている。
【0015】そして、空気清浄機2自体は、季節に無関係に使用できるように温風暖房機3とは独立して運転が行えるようになっている。要するに、空気清浄機2は通年稼働状態にあるが、温風暖房機3側は冬季など運転期間が限定されるため、制御部10は温風暖房機3の非運転時においては、空気清浄機2に対する制御のみを担う。
【0016】本実施形態に用いる半導体式ガスセンサ15は図3に示すように円筒状の樹脂製ハウジング18の底部に図4に示す感ガス体15aを内装した筒状の金属ケース19を収納するとともに、ハウジング18の上部開口に被着したステンレス製網20と金属ケース19との間に活性炭からなるフィルタ21を充填し、金属ケース19の底部より突出する電極ピン22a〜22cをハウジング18の底部より外部へ突出させた3端子構造のものである。
【0017】金属ケース19内に収納される感ガス体15aは例えば長手方向の径が略0.5mmで、短手方向の径が略0.3mmの楕円球状に形成された金属酸化物からなり、図4で示すように内部に貴金属線からなるヒータコイル15bと、貴金属線からなるワイヤ電極15cとを埋設し、金属ケース19内において、ヒータコイル15bの両端を金属ケース19内に突出した端子22a、22cの上端に電気的機械的に接続し、ワイヤ電極15cの一端を金属ケース19内に突出した端子22bの上端に電気的機械的に接続することで、金属ケース19内に保持される。
【0018】感ガス体15aは、Pd或いはそれに代わる金属を含有させたSnO2に、若しくはSnO2に骨材として例えば1000メッシュのα−アルミナを等量混合し、更にテルピオネールを加えてペースト状とし、このペースト状の材料を上記ヒータコイル15b及びワイヤ電極15cに塗布した後、空気中で所定温度で所定時間焼成し、この焼成後アルミナゾルを添加して更に所定温度で所定時間焼成して得られたものである。
【0019】図5は半導体式ガスセンサ15の等価回路を示し、RHはヒータコイル15bの抵抗値を、Rsはワイヤ電極15cとヒータコイル15bの一端(端子22a側)との間の感ガス体15aの抵抗値を示す。
【0020】而して、このような構造の半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aは、ヒータコイル15baによって略400℃に加熱され、表面にタバコの煙のような空気汚染物質に含まれる水素ガス成分が接触するとその抵抗値Rsが低下する方向に変化し、また接触する空気の温度の上昇に応じて抵抗値Rsが低下する特性を持つ。
【0021】図1に示すセンサ信号処理部16は、交流電源ACより所定の直流電圧Vc(例えば5V)を得る定電圧回路23と、半導体式ガスセンサ15のヒータコイル15bの印加電圧をパルス幅制御するために半導体式ガスセンサ15の端子20a,20c間のヒータコイル15bと定電圧回路23の出力端間に直列挿入されたトランジスタQと、半導体式ガスセンサ15の端子22bと定電圧回路23の+側出力端との間に挿入され定電圧回路23の出力電圧を感ガス体15aとで分圧する負荷抵抗Rと、トランジスタQのベースに抵抗R1を介して内蔵する駆動回路24からパルス幅制御の駆動パルスを出力してトランジスタQのスイッチングをパルス幅制御するとともに感ガス体15aの両端電圧をA/D変換回路26を介して取り込んで感ガス体15aの抵抗値Rsの変化から雰囲気の汚染を検知し検知結果に基づいて出力回路25を介して制御部10に汚染検知信号Xを出力する信号処理回路27や、メモリ28を備えた演算処理部29とから構成される。この演算処理部29は実際においてはマイクロコンピュータから構成される。
【0022】尚、上記トランジスタQのスイッチングによるパルス幅制御によってヒータコイル15bに印加する電圧が平均的に略0.9Vとなるようにコントロールし、ヒータコイル15bによる加熱温度を略400℃とするようなっている。
【0023】次に、信号処理回路27で感ガス体15aの抵抗値Rsの変化から雰囲気の汚染を検知する方法について説明する。ところで、本実施形態では、演算処理部29と制御部10とで、半導体式ガスセンサ15の出力から空気の汚染を検知して空気汚染に応じて空気清浄機2の運転制御を行う制御手段を構成しており、演算処理部29の信号処理回路27には、温風暖房機3に設けられた上記温度センサ30による検出温度に応じて温度変動による空気清浄機2の誤動作が防止されるように半導体式ガスセンサ15から出力された電気量を補正する補正手段が設けられているが、最初に演算処理部29の基本動作について説明し、その後補正手段がない場合、補正手段がある場合の動作それぞれについて説明する。
【0024】まず所定温度で且つ清浄空気下での半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗値を基準抵抗値Rstdとし、この基準抵抗値Rstdを演算処理部29内のメモリ28に予め登録しておき、信号処理回路27はA/D変換回路26を通じて取り込む感ガス体15aの両端電圧から感ガス体15aの抵抗値Rsを検知し、この抵抗値Rsと基準抵抗値Rstdとの比率(以下、抵抗変化率(Rs/Rstd)という)を演算するとともに、この演算して求めた抵抗変化率(Rs/Rstd)が予め演算処理部29内のメモリ26に設定してある汚染検知用の閾値を越えたときに汚染有りと判断するようになっている。
【0025】使用する半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗値Rsは温風暖房機3による通常の暖房下の室温で、且つ清浄空気内においては略基準抵抗値Rstd付近で推移し、その抵抗変化率(Rs/Rstd)は略1となる特性を示すが、水素ガス成分が接触すると、その抵抗値Rsが変化して、その抵抗変化率(Rs/Rstd)は1より小さくなる。
【0026】図6(a)は被実験空間としての所定の容積の部屋(例えば床面積が6畳の部屋)において本実施形態の空気清浄機付温風暖房装置を壁際に設置し、温風暖房機3を運転させて室温を20℃とし部屋中央でタバコを1本喫煙してタバコの煙を発生させた場合の半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗値Rsの変化を示し、同図中の黒丸のプロットは基準抵抗値Rstdを示す。なお、半導体式ガスセンサ15の検知出力を抵抗値Rsに換算してある。
【0027】図6(a)の結果はタバコを1本喫煙することにより抵抗値Rsが60kΩから37kΩへ低下した後に徐々に上昇して60kΩに回復していることを示し、抵抗変化率(Rs/Rstd)が時刻t1→t2→t3→t4で1→0.83→0.80→1で推移していることを示す。尚、タバコの喫煙開始から実際に空気取り入れ口13内に配置された半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗変化が生じるまでの時間遅れは、喫煙場所から空気取り入れ口13までの距離などによって決まるが、煙が漂う状態では瞬間的には半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗値Rsの変化は生じない。なお、温風暖房機3を運転させていない場合も同様の結果が得られる。
【0028】いま、半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗変化率(Rs/Rstd)が0.93以下の時に空気清浄機2を運転させることとし、0.93を空気汚染検知の閾値として設定登録し、また運転開始後、運転停止させる際には抵抗変化率(Rs/Rstd)が0.93を越えた時点から所定のタイマ時間の経過後に空気清浄機2の運転を停止させるものとする。すなわち、判断基準となる閾値を予め演算処理部29のメモリ28に設定登録しておき、この設定登録した閾値と、A/D変換回路26を通じて取り込む半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの両端電圧に基づいて求めた抵抗変化率(Rs/Rstd)とを信号処理回路27で比較することで、空気汚染検知が行えるのである。
【0029】而して、空気清浄機2の空気取り入れ口13内に配置された半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗変化率(Rs/Rstd)が0.93を下回ると、演算処理部29の信号処理回路27が空気汚染有りと判断して制御部10に出力回路25を通じて汚染検知信号Xを出力する。
【0030】この汚染検知信号Xを入力した制御部10はファン駆動用モータ11の運転を開始して清浄機用ファン12を回転させ、空気清浄機2を運転させる。図6(b)に空気清浄機2のオンオフ動作を示す。この空気清浄機2の運転は、空気清浄が進み、半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗値Rsが上昇し、抵抗変化率(Rs/Rstd)が0.93を越えて、出力回路25からの汚染検知信号Xの入力が無くなり、タイマ時間T(図6(b)参照)が経過するまで継続される。
【0031】ところで、清浄空気下において温風暖房機3によって暖房を行い室温が略20℃に保たれている状態(室外の温度は2℃)で、窓を開けた場合における半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗値Rsを測定してみると、図7のイような結果がえられた。なお、図7のロは上記温度センサ30による検出温度を示す。ここにおいて、図7は左側の縦軸が抵抗値Rs、右側の縦軸が温度となっている。
【0032】図7に示すように室温が略一定(20℃)に保たれた状態から窓を一定時間T1(5分間)だけ開けた場合、室温は一時的に約8℃まで低下することが観測された。一方、抵抗値Rsは60kΩから一旦85kΩに上昇した後に60kΩに低下することが観測された。この場合の抵抗変化率(Rs/Rstd)は時刻t1,t2,t3,t4でいずれも1以上であったが、窓を閉めて室温が上昇する際に抵抗変化率(Rs/Rstd)が時刻t4→時刻t5→時刻t6→時刻t7において0.9→0.87→0.80→0.91で推移し、時刻t8で0.93以上になった。
【0033】上記補正手段を設けてないと、清浄空気下においても急激な温度変動が生じて抵抗変化率(Rs/Rstd)が0.93以下になった場合、図7(b)のように空気清浄機2が運転されてしまう誤動作が発生するという不具合が生じる。
【0034】この種の不具合の発生を防止するために、本実施形態では、上記補正手段が設けられており、まず所定温度で且つ清浄空気下での半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗値を温度センサ30の検出温度に応じて補正し(補正後の抵抗値を基準抵抗値Rstd’とする)、この基準抵抗値Rstd’を演算処理部29内のメモリ28に予め登録しておき、信号処理回路27は、A/D変換回路26を通じて取り込む感ガス体15aの両端電圧から感ガス体15aの抵抗値Rsを検知し、この抵抗値Rsを温度センサ30による検出温度に応じて補正し(補正後の抵抗値を抵抗値Rs’とする)、基準抵抗値Rstd’との比率(以下、抵抗変化率(Rs’/Rstd’)と言う)を演算するとともに、この演算して求めた抵抗変化率(Rs’/Rstd’)が予め演算処理部29内のメモリ26に設定してある汚染検知用の閾値(例えば、0.93)以下になったときに汚染有りと判断するようになっている。すなわち、本実施形態では、半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗変化率(Rs’/Rstd’)が0.93以下になったときに空気清浄機2を運転させることとし、0.93を空気汚染検知の閾値として設定登録してある。
【0035】以下、上記補正手段による補正の方法の一例について説明する。
【0036】まず、清浄大気中で20℃および8℃のときの各抵抗値Rsを測定する。ここでは、20℃のときの抵抗値Rsが60kΩ、8℃のときの抵抗値Rsが85kΩであったとする。
【0037】次に、抵抗値Rs=A×温度+Bで表される1次方程式を求める(ただし、Aは比例定数、Bは定数である)。要するに、20℃のときの抵抗値Rsと8℃のときの抵抗値Rsとをグラフ上にプロットすると図8のようになり、図8中の2つのプロットを結ぶ直線の式を求める。この場合の1次方程式は、抵抗値Rs=−2.08×温度+101.67となる。
【0038】そして、本実施形態では、上記抵抗値Rsと後述の補正係数Kとの積を補正後の抵抗値Rs’としてある。ここに、本実施形態では、年間平均気温を15℃と考え、各温度における補正係数Kは、上記1次方程式を利用して、15℃のときの抵抗値Rsを各温度の抵抗値Rsで除算した値としている。例えば、2℃のときの抵抗値Rsは97.42kΩ、15℃のときの抵抗値Rsは70.42kΩ、20℃のときの抵抗値Rsは60.00kΩであるから、2℃、15℃、20℃それぞれにおける補正係数Kは、それぞれ0.722、1.00、1.17となる。したがって、室温が2℃のときの抵抗値Rsが90kΩであった場合には、補正後の抵抗値Rs’は、Rs’=90kΩ×0.77=64.98kΩとなる。
【0039】室温が略一定(20℃)に保たれた清浄空気下で上記補正を行わない場合、補正を行った場合それぞれの空気清浄機2のオンオフ動作について図9を参照しながら説明する。なお、図9(a)の横軸は時間、左側の縦軸は抵抗値、右側の縦軸は温度であり、図9(a)中のイは上記補正を行わなかった場合の抵抗値Rs、図9(a)中のロは温度センサ30による検出温度、図9(a)中のハは上記補正後の抵抗値Rs’を示す。また、図9(a)におけるイの線上の各黒丸はそれぞれ基準抵抗値Rstd、ロの線上の各黒丸はそれぞれ基準抵抗値Rstd’を示す。また、図9(b)は上記補正を行わなかった場合の空気清浄機2のオンオフ動作、図9(c)は上記補正を行った場合の空気清浄機2のオンオフ動作を示す。尚、図9(a)は、室温が20℃に保たれた状態で窓を一定時間T1(5分間)だけ開けた場合の特性を示したものであり、上記図7(a)と同様、室温は一時的に約8℃まで低下することが観測され、抵抗値Rsは60kΩから一旦85kΩに上昇した後に60kΩに低下することが観測された。
【0040】上記補正を行わない場合には窓を開けて温度変動が生じたことにより抵抗変化率(Rs/Rstd)が時刻t5で0.93以下となって空気清浄機2がオンする。一方、上記補正を行った場合には窓を開けて温度変動が生じても抵抗変化率(Rs’/Rstd’)が0.98以上に保たれるので、空気清浄機2はオンしない。要するに、上記補正を行うことにより、空気が汚染されていないにもかかわらず温度変動により空気清浄機2の運転が開始される誤動作を防止することができる。
【0041】以上の説明は、温風暖房機3により室温が20℃に保たれた状態で窓の開閉により温度変動が生じた場合の説明であったが、以下では温風暖房機3が動作することにより温度変動が生じた場合について説明する。ここでも、最初に演算処理部29の基本動作について説明し、その後補正手段がない場合、補正手段がある場合の動作それぞれについて説明する。
【0042】図10(a)は被実験空間としての所定の容積の部屋(例えば床面積が6畳の部屋)において本実施形態の空気清浄機付温風暖房装置を壁際に設置し、室温が10℃に保たれているときに部屋中央でタバコを1本喫煙してタバコの煙を発生させた場合の半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗値Rsの変化を示し、図10(a)中の各黒丸のプロットはそれぞれ基準抵抗値Rstdを示す。尚、半導体式ガスセンサ15の検知出力を抵抗値Rsに換算してある。
【0043】図10(a)の結果はタバコを1本喫煙することにより抵抗値Rsが81kΩから50kΩへ低下した後に徐々に上昇して81kΩに回復していることを示し、抵抗変化率(Rs/Rstd)が時刻t1→t2→t3→t4で1→0.83→0.80→1で推移していることを示す。而して、抵抗変化率が0.93以下になったときに図10(b)に示すように空気清浄機2が運転され、抵抗変化率(Rs/Rstd)が0.93を越えて、出力回路25からの汚染検知信号Xの入力が無くなり、タイマ時間T(図10(b)参照)が経過するまで継続される。
【0044】ところで、清浄空気下で室温が略10℃に保たれている状態で温風暖房機3の運転を開始させた場合における半導体式ガスセンサ15の感ガス体15aの抵抗値Rsを測定してみると、図11(a)のイような結果が得られた。なお、図11(a)のロは上記温度センサ30による検出温度を示す。ここにおいて、図11(a)は左側の縦軸が抵抗値Rs、右側の縦軸が温度となっている。
【0045】図11(a)に示すように室温が略一定(10℃)に保たれた状態から温風暖房機3の目標温度を20℃に設定して温風暖房機3の運転を開始すると室温が20℃まで上昇するが、抵抗値Rsは81kΩから60kΩまで低下することが観測された。この場合の抵抗変化率(Rs/Rstd)は時刻t1→時刻t2において1→0.79で推移し、抵抗変化率(Rs/Rstd)が0.93以下になるので、図11(b)のように空気清浄機2が運転されてしまう誤動作が発生するという不具合が生じる。
【0046】しかしながら、本実施形態においては上述のように抵抗値Rsの補正を行っているので、温風暖房機3の運転を開始させたことによる温度変動によって空気清浄機2の運転が開始される誤動作を防止することができる。
【0047】室温が略一定(10℃)に保たれた清浄空気下で目標温度を20℃として温風暖房機3の運転させたとき、上記補正を行わない場合、上記補正を行った場合それぞれの空気清浄機2のオンオフ動作について図12を参照しながら説明する。尚、図12(a)の横軸は時間、左側の縦軸は抵抗値、右側の縦軸は温度であり、図12(a)中のイは上記補正を行わなかった場合の抵抗値Rs、図12(a)中のロは温度センサ30による検出温度、図12(a)中のハは上記補正を行った場合の抵抗値Rs’を示す。また、図12(a)中のイの線上の各黒丸はそれぞれ基準抵抗値Rstd、ロの線上の各黒丸はそれぞれ基準抵抗値Rstd’を示す。また、図12(b)は上記補正を行わなかった場合の空気清浄機2のオンオフ動作、図12(c)は上記補正を行った場合の空気清浄機2のオンオフ動作を示す。ここに、図12においては、温風暖房機3の運転を開始させた場合、上記図11(a)と同様、室温は10℃から20℃まで上昇することが観測され、抵抗値Rsは81kΩから60kΩに低下することが観測された。
【0048】上記補正を行わない場合には温風暖房機3を運転させて温度変動が生じたことにより抵抗変化率(Rs/Rstd)が時刻t2で0.93以下となって空気清浄機2がオンする。一方、上記補正を行った場合には温風暖房機3を運転させて温度変動が生じても抵抗変化率(Rs’/Rstd’)が0.93よりも大きな値に保たれるので、空気清浄機2はオンしない。要するに、上記補正を行うことにより、空気が汚染されていないにもかかわらず温度変動により空気清浄機2の運転が開始される誤動作を防止することができる。なお、本実施形態では、温度センサ30が温度検出手段を構成している。ここに、温度センサ30とは別にサーミスタなどよりなる温度検出手段を設けてもよいことは勿論である。
【0049】而して、本実施形態の空気清浄機付温風暖房装置では、温度変動による空気清浄機2の誤動作が防止されるように温度センサ30での検出温度に応じて半導体式ガスセンサ15から出力された電気量が補正されるから、空気が汚染されていないにもかかわらず温度変動により空気清浄機2の運転が開始される誤動作を防止することができる。また、温度検出手段たる温度センサ30としてサーミスタを用いているので、温度検出手段を簡単に入手できるとともに低コスト化が図れる。さらにガスセンサとして、感ガス体15a表面に接触する雰囲気中の汚染ガスにより感ガス体15aの抵抗値が変化する半導体式ガスセンサを用いているので、ガスセンサの長寿命化を図れるとともに感度を高めることができる。また、温風暖房機3に設けられた温度センサ30を温度検出手段として利用することで、別途に温度検出手段を用意する必要がなく、低コスト化が図れる。
【0050】尚、上記実施形態の温風暖房機3の暖房制御は周知の構成を用いるため、ここでは説明は省略してある。また熱源はガス燃焼によるものであるが、石油を燃焼させる熱源を使用したものや、電気による熱源を使用したものでも、本発明を適用できる。
【0051】また、汚れ検知の閾値を固定とせず、更新するようにしても良い。
【0052】更に、半導体式ガスセンサ15を空気取り入れ口13内に設けてあるが、空気取り入れ口13の近傍であれば内、外の何れでも良い。
【0053】
【発明の効果】請求項1の発明は、空気清浄機と、温風暖房手段と、空気清浄機に設けられ汚染ガスおよび温度により出力される電気量が変化するガスセンサと、ガスセンサの出力から空気の汚染を検知して空気汚染に応じて空気清浄機の運転制御を行う制御手段と、周囲温度を検出する温度検出手段とを備え、制御手段は、温度検出手段による検出温度に応じて空気清浄機の誤動作が防止されるようにガスセンサから出力された電気量を補正する補正手段を有するものであり、温度変動による空気清浄機の誤動作が防止されるように温度検出手段での検出温度に応じてガスセンサから出力された電気量が補正されるから、空気が汚染されていないにもかかわらず温度変動により空気清浄機の運転が開始される誤動作を防止することができるという効果がある。
【0054】請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記温風暖房機に、温度制御用の温度センサが設けられ、前記温度検出手段が、前記温度センサよりなるので、温風暖房機に設けられた温度センサを前記温度検出手段として利用することで、別途に温度検出手段を用意する必要がなく、低コスト化が図れるという効果がある。
【0055】請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記温度検出手段が、サーミスタよりなるので、温度検出手段を簡単に入手できるとともに低コスト化が図れるという効果がある。
【0056】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記ガスセンサは、感ガス体を有し感ガス体表面に接触する雰囲気中の汚染ガスにより感ガス体の抵抗値が変化する半導体式ガスセンサよりなるので、ガスセンサの長寿命化を図れるとともに感度を高めることができるという効果がある。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013