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発明の名称 燃焼機器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−65977(P2001−65977A)
公開日 平成13年3月16日(2001.3.16)
出願番号 特願2000−112480(P2000−112480)
出願日 平成12年4月13日(2000.4.13)
代理人 【識別番号】100077805
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 辰彦 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3L036
【Fターム(参考)】
3L036 AA14 
発明者 越水 大介 / 福山 健次郎 / 新谷 嘉弘 / 祖父江 務
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】給水管と、バーナと、該給水管の途中に設けられ該バーナの燃焼排気との熱交換により該給水管の水を昇温させる熱交換器と、該バーナの燃焼排気との熱交換の際に該熱交換器に結露する水を集めてドレンとして排出する排水管とを備えた燃焼機器において、ドレン発生量を測定するドレン発生量測定手段と、該ドレン発生量測定手段により測定されるドレン発生量に応じた量の水道水を該ドレンに混入することで該ドレンの中和処理を行う中和処理手段とを備えることを特徴とする燃焼機器。
【請求項2】前記中和処理手段は、前記ドレン発生量測定手段により測定されるドレン発生量に対する水道水量の混入比を2.0〜6.0に制御することを特徴とする請求項1記載の燃焼機器。
【請求項3】前記給水管から分岐して前記排水管に合流する分岐管を備え、前記中和処理手段は該分岐管の流水量を制御する流量制御手段を有することを特徴とする請求項1記載の燃焼機器。
【請求項4】前記バーナの燃焼熱量を制御する燃焼制御手段を備え、前記ドレン発生量測定手段は、該燃焼制御手段により制御される燃焼熱量に基づいてドレン発生量を測定することを特徴とする請求項1記載の燃焼機器。
【請求項5】前記燃焼制御手段は、前記バーナへの燃料供給量を調節する燃料供給量調節手段と、燃焼用空気量を調節する燃焼用空気量調節手段とを備え、該燃料供給量調節手段により燃料供給量を調節することで該バーナの燃焼熱量を制御するとともに、該燃焼空気量調節手段により該燃料供給量に対する燃焼用空気量の比率を調節することを特徴とする請求項4記載の燃焼機器。
【請求項6】前記給水管の流水量を測定する流水量測定手段と、該給水管において前記熱交換器の上流で入水温度を測定する入水温度測定手段と、該熱交換器の下流で出湯温度を測定する出湯温度測定手段と、目標出湯温度を設定する目標出湯温度設定手段とを備え、前記燃焼制御手段は、該流水量測定手段により測定される流水量、該入水温度測定手段により測定される入水温度、及び目標出湯温度設定手段により設定される目標出湯温度に応じて前記バーナの燃焼熱量を制御するとともに、該出湯温度測定手段により測定される出湯温度と、該目標出湯温度設定手段により設定される目標出湯温度との差が減少するよう該バーナの燃焼熱量を調節することを特徴とする請求項4記載の燃焼機器。
【請求項7】前記燃焼制御手段は、前記流水量測定手段、前記入水温度測定手段、又は前記出湯温度測定手段の測定誤差に応じて燃焼熱量を補正する燃焼補正手段を備えることを特徴とする請求項6記載の燃焼機器。
【請求項8】前記ドレン発生量測定手段は、前記燃焼制御手段により燃焼熱量が制御されたときから所定時間だけ遅れた時点でのドレン発生量を測定することを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1つに記載の燃焼機器。
【請求項9】前記ドレン発生量測定手段は、前記バーナの燃焼に伴う水蒸気の発生量を測定する水蒸気発生量測定手段と、排気に伴う水蒸気の排出量を測定する水蒸気排出量測定手段とを備え、該水蒸気発生量測定手段により測定された水蒸気の発生量から該水蒸気排出量測定手段により測定された水蒸気の排出量を差し引くことによりドレン発生量を測定することを特徴とする請求項1記載の燃焼機器。
【請求項10】前記バーナの燃焼熱量を制御する燃焼制御手段を備え、前記水蒸気発生量測定手段は、該燃焼制御手段により制御される燃焼熱量に基づいて水蒸気の発生量を測定することを特徴とする請求項9記載の燃焼機器。
【請求項11】前記水蒸気排出量測定手段は、排気温度測定手段を備え、該排気温度測定手段により測定された排気温度に基づいて水蒸気の排出量を測定することを特徴とする請求項10記載の燃焼機器。
【請求項12】前記排気温度測定手段は、燃焼排気温度を測定する燃焼排気温度測定手段を備え、該燃焼排気温度測定手段により測定された燃焼排気温度及び該熱交換器の熱交換率に基づいて排気温度を測定することを特徴とする請求項11記載の燃焼機器。
【請求項13】前記燃焼排気温度測定手段は、前記バーナの燃焼熱量に基づいて燃焼排気温度を測定することを特徴とする請求項12記載の燃焼機器。
【請求項14】前記排気温度測定手段は、前記熱交換器の上流において前記給水管の入水温度を測定する入水温度測定手段と、該入水温度測定手段により測定される入水温度に基づいて該熱交換器の熱交換率を補正する熱交換率補正手段とを備えていることを特徴とする請求項12記載の燃焼機器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は給湯器や暖房ボイラー等の燃焼機器に関し、特にバーナの燃焼排気との熱交換により熱交換器に発生するドレンを中和した上で排出する燃焼機器に関する。
【0002】
【従来の技術】燃焼機器の一例として、図6に示すように給水管51と、バーナ52と、バーナ52の上方に設けられた第1熱交換器53と、第1熱交換器53の上方に設けられた第2熱交換器54と、第2熱交換器54に結露した水をその下方の受け皿55で集めてドレンとして排出する排水管56と、排水管56の途中にあるアルカリ性固体中和剤が充填された中和器57とを備えた給湯器が知られている。
【0003】給水管51を流れる水は第2熱交換器54、第1熱交換器53を順に介してバーナ52の燃焼排気の熱を受け取って徐々に加熱され所定温度の湯として供給される。給水管51を流れる水は主として第1熱交換器53において加熱されるが、その前に第2熱交換器54において第1熱交換器53との熱交換を経て温度の下がった燃焼排気によって加熱されている。このように2段階にわたり給水管51を流れる水が加熱されることで燃焼排気の熱効率の向上が図られている。
【0004】ところで、第2熱交換器54において燃焼排気中の水蒸気の潜熱が奪われることで結露水が生じ、受け皿55に集められてドレンとして排水管56を通じて給湯器から排出される。このドレンは燃焼排気中の窒素酸化物(NOX )や硫黄酸化物(SOX )を吸収して硝酸(HNO3 )や硫酸(H2 SO4 )を含むようになるためpH4程度の酸性水となっている。従って、ドレンが中和されずにそのまま排出されると、排水管56等に使用されている金属製品の腐食やコンクリート建造物の劣化、さらには水質汚染による環境破壊の原因となる。このため、pH値が排水基準で規定する5〜9の範囲となるようにドレンの中和処理を行うことが必要である。
【0005】そこで、図6に示す給湯器ではアルカリ性固体中和剤が充填された中和器57が排水管56の途中に設けられている。そして、ドレンがこの中和器57を通過するときに中和剤により中和処理が施された上で排出される。
【0006】しかし、かかる中和処理方法によれば、長年の給湯器の使用によって第2熱交換器54の腐食生成物や空気中のゴミが中和剤の間に混入して目詰まりを起こしたり、中和剤が消耗されて中和器57の中和能力が低下する。そこで、例えばアルカリ液等の液体中和剤を用いる中和処理が考えられるが、中和剤貯留タンクのスペースが大きくなって燃焼機器のコンパクト化が妨げられたり、液体中和剤の定期的補給が煩わしいという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記背景に鑑みて本発明は中和剤を使用することなくドレンの中和処理が可能な燃焼機器を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、給水管と、バーナと、該給水管の途中に設けられ該バーナの燃焼排気との熱交換により該給水管の水を昇温させる熱交換器と、該バーナの燃焼排気との熱交換の際に該熱交換器に結露する水を集めてドレンとして排出する排水管とを備えた燃焼機器に関する。
【0009】前記課題を解決するための本発明の燃焼機器は、ドレン発生量を測定するドレン発生量測定手段と、該ドレン発生量測定手段により測定されるドレン発生量に応じた量の水道水を該ドレンに混入することで該ドレンの中和処理を行う中和処理手段とを備えることを特徴とする。
【0010】本願発明者は、上水道から供給される水道水により酸性のドレンを中和することができることを知見した。これは、源水が地中を通過することで炭酸ナトリウムや炭酸カルシウム等を含んでいるため、水道水に炭酸ナトリウム等に基づく水酸イオン(OH- )が含まれているためと考えられる。従って、かかる構成の燃焼機器においては水道水を使用するだけで中和剤を用いることなくドレンの中和処理を行うことができる。なお、ここで「測定」とは、ある量の大きさを、装置・器械を用いある単位を基準として直接測ることのほか、理論を媒介として間接的に決定することをいう。
【0011】また、本願発明者はドレン発生量に対する水道水量の混入比を2.0より小さい場合にはpH4程度の酸性のドレンを排水基準(pH5〜9)内のpH5程度まで中和することができないことを知見した。逆にいうと、ドレン発生量に対する水道水量の混入比を2.0以上とすることでpH4程度の酸性のドレンを排水基準(pH5〜9)内のpH5程度まで中和することができることを知見した。さらに、混入比を増大させて6.0とすると、pH6程度となってドレンは十分に中和された状態となり、混入比をこれより大きくして水道水の使用量を増大させる必要性に乏しいことも知見した。そこで、前記中和処理手段は前記ドレン発生量測定手段により測定されるドレン発生量に対する水道水量の混入比を2.0〜6.0に制御するとよい。
【0012】前記給水管から分岐して前記排水管に合流する分岐管を備え、前記中和処理手段は該分岐管の流水量を制御する流量制御手段を有することが好ましい。
【0013】かかる構成によれば、ドレン中和のための水道水を貯めるタンクが不要となり、燃焼機器のコンパクトに構成することができる。また、燃焼機器の設置に際してドレン中和のための水道管を、給水管とは別個に水源に接続するという煩雑さが回避される。
【0014】ドレンに混入される水道水量をドレンの中和に適切に制御するには、ドレン発生量を正確に測定することが必要である。ドレン発生量の多少はバーナの燃焼熱量の大小に応じて決定されるので、燃焼熱量に基づいてドレン発生量を測定することができる。また、燃焼熱量の大小はバーナへの燃料供給量の大小に応じて決定されるので、燃料供給量に基づいてドレン発生量を測定することができる。出湯温度が目標出湯温度に一致するようにバーナの燃焼熱量がフィードバック制御される場合も同様に燃焼熱量に基づいてドレン発生量を測定することができる。また、制御精度を向上させるべく流水量、入水温度、出湯温度の測定誤差を考慮に入れて燃焼熱量が補正される場合も同様に燃焼熱量に基づいてドレン発生量を測定することができる。
【0015】そこで、前記バーナの燃焼熱量を制御する燃焼制御手段を備え、前記ドレン発生量測定手段は、該燃焼制御手段により制御される燃焼熱量に基づいてドレン発生量を測定することが好ましい。
【0016】また、前記燃焼制御手段は、前記バーナへの燃料供給量を調節する燃料供給量調節手段と、燃焼用空気量を調節する燃焼用空気量調節手段とを備え、該燃料供給量調節手段により燃料供給量を調節することで該バーナの燃焼熱量を制御するとともに、該燃焼空気量調節手段により該燃料供給量に対する燃焼用空気量の比率を調節することが好ましい。
【0017】さらに、前記給水管の流水量を測定する流水量測定手段と、該給水管において前記熱交換器の上流で入水温度を測定する入水温度測定手段と、該熱交換器の下流で出湯温度を測定する出湯温度測定手段と、目標出湯温度を設定する目標出湯温度設定手段とを備え、前記燃焼制御手段は、該流水量測定手段により測定される流水量、該入水温度測定手段により測定される入水温度、及び目標出湯温度設定手段により設定される目標出湯温度に応じて前記バーナの燃焼熱量を制御するとともに、該出湯温度測定手段により測定される出湯温度と、該目標出湯温度設定手段により設定される目標出湯温度との差が減少するよう該バーナの燃焼熱量を制御することが好ましい。
【0018】また、前記燃焼制御手段は、前記流水量測定手段、前記入水温度測定手段、又は前記出湯温度測定手段の測定誤差に応じて燃焼熱量を補正する燃焼熱量補正手段を備えることが好ましい。
【0019】バーナの燃焼熱量の増減に応じてドレン発生量も増減するが、燃焼熱量の変化に追従してドレン発生量が変化するまでには遅れ時間がある。そこで、前記ドレン発生量測定手段は、前記燃焼制御手段により燃焼熱量が調節されたときから所定時間だけ遅れた時点でのドレン発生量を測定することが好ましい。かかる構成により前述の不都合が解消され、ドレンを確実に中和することができる。
【0020】ここで、バーナの燃焼熱量からドレン発生量がいかにして測定されるかについて説明する。バーナの燃焼により生じた水蒸気のうち、一部は熱交換器に結露してドレンとなり、残りは燃焼排気に含まれた形で燃焼機器から排出される。従って、水蒸気発生量から水蒸気排出量を差し引くことにより、熱交換器に結露する水量、すなわちドレン発生量を正確に測定することができる。
【0021】水蒸気発生量の多少はバーナの燃焼熱量の大小に応じて決定されるので、燃焼熱量に基づいて水蒸気発生量を測定することができる。また、水蒸気排出量の多少は排気温度、すなわち熱交換器との熱交換後の燃焼排気温度の高低に応じて決定されるので、排気温度に基づいて水蒸気発生量を測定することができる。さらに、排気温度の高低は燃焼排気温度、すなわち熱交換器との熱交換前の燃焼排気温度の高低、及び熱交換器の熱交換率の高低に応じて決定されるので、燃焼排気温度及び熱交換器の熱交換率に基づいて排気温度を測定することができる。また、燃焼排気温度の高低はバーナの燃焼熱量の大小に応じて決定されるので、燃焼熱量に基づいて燃焼排気温度を測定することができる。さらに、熱交換率の高低は入水温度の高低に応じて決定されるので、入水温度に基づいて熱交換率を補正することで、一層正確に排気温度を測定することができる。
【0022】そこで、前記ドレン発生量測定手段は、前記バーナの燃焼に伴う水蒸気の発生量を測定する水蒸気発生量測定手段と、排気に伴う水蒸気の排出量を測定する水蒸気排出量測定手段とを備え、該水蒸気発生量測定手段により測定された水蒸気の発生量から該水蒸気排出量測定手段により測定された水蒸気の排出量を差し引くことによりドレン発生量を測定することが好ましい。
【0023】また、前記バーナの燃焼熱量を調節する燃焼制御手段を備え、前記水蒸気発生量測定手段は、該燃焼制御手段により調節される燃焼熱量に基づいて水蒸気の発生量を測定することが好ましい。
【0024】また、前記水蒸気排出量測定手段は、排気温度測定手段を備え、該排気温度測定手段により測定された排気温度に基づいて水蒸気の排出量を測定することが好ましい。
【0025】さらに、前記排気温度測定手段は、燃焼排気温度を測定する燃焼排気温度測定手段を備え、該燃焼排気温度測定手段により測定された燃焼排気温度及び該熱交換器の熱交換率に基づいて排気温度を測定することが好ましい。
【0026】また、前記燃焼排気温度測定手段は、前記バーナの燃焼熱量に基づいて燃焼排気温度を測定することが好ましい。
【0027】さらに、前記排気温度測定手段は、前記熱交換器の上流において前記給水管の入水温度を測定する入水温度測定手段と、該入水温度測定手段により測定される入水温度に基づいて該熱交換器の熱交換率を補正する補正手段とを備えていることが好ましい。
【0028】以上の構成を燃焼機器に備えることにより、ドレン発生量を測定することができ、これによりドレンに混入される水道水量が適切に制御されてドレンを確実に中和することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の燃焼機器の一実施形態として、給湯器について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の給湯器の構成説明図であり、図2は本発明の給湯器における制御量の関係説明図であり、図3は本発明の給湯器におけるドレンの中和処理の説明図であり、図4は水道水によるドレンの中和能力の説明図であり、図5は他の実施形態のドレン発生量の測定方法の説明図である。
【0030】本発明の給湯器は、図1に示すように給水管1と、バーナ2と、バーナ2の上方に設けられた第1熱交換器3と、第1熱交換器3の上方に設けられた第2熱交換器(本発明の「熱交換器」)4と、第2熱交換器4に結露した水をその下方にある受け皿5で集めてドレンとして排出する排水管6と、燃焼機器の運転制御を行うコントローラ7とを備えている。
【0031】給水管1の出口付近には、使用者により操作されて給水管1を開閉するカラン8が設けられている。給水管1は、バーナ2等が収められた燃焼室9の外壁に接触した後、第2熱交換器4を経た上で第1熱交換器3を経由する構成とされている。給水管1には第2熱交換器4より上流側から分岐し、排水管6に合流する分岐管10が設けられ、分岐管10にはその開度を調節する流水調節弁11が設けられている。給水管1には第2熱交換器4の上流側で流水量を測定する流水量計12と、入水温度を測定する入水温度計13と、第1熱交換器3の下流側で出湯温度を測定する出湯温度計14とが設けられている。
【0032】バーナ2にはガス供給管15が接続され、ガス供給管15にはガス元電磁弁16と、バーナ2へのガス供給量を調節するガス調節弁17とが設けられている。また、バーナ2に燃焼用空気を供給する燃焼ファン18が設けられている。
【0033】コントローラ7はバーナ2の燃焼熱量を制御する燃焼制御部19と、燃焼制御部19により制御されるバーナ2の燃焼熱量からドレン発生量を測定するドレン発生量測定部20と、ドレンの中和処理を行う中和処理部21とを有している。また、燃焼制御部19は燃焼補正部22を備えている。燃焼補正部22は流水量計12、入水温度計13及び出湯温度計14の測定誤差に応じた補正データを記憶保持するとともに、この補正データに基づいてバーナ2の燃焼熱量の補正を行う。この補正データは、例えば流水量計12の測定誤差が定常的に5%であるという予備情報に基づき、この誤差の影響を低減する方向に燃焼熱量を補正すべく決定される。
【0034】前記構成の給湯器の作動について図1乃至図3を用いて説明する。まず、使用者によりカラン8が操作されて給水管1に水道水が流れ、流水量計12により一定量以上の流水量が測定されたとき、燃焼制御部19が燃焼ファン18を作動させる。また、燃焼制御部19はガス元電磁弁16を開弁し、イグナイタ(図示せず)によりバーナ2の点火を行わせ、これによりバーナ2が燃焼を開始する。そして、燃焼制御部19はガス調節弁17の開度を制御することによりバーナ2の燃焼熱量Qを次の手順で制御する。なお、ガス調節弁17の開度は、図2(a)に示すようにQmin 〜Qmax の範囲で制御される燃焼熱量Qに応じ、Imin 〜Imax の範囲の駆動電流Iが供給されることで調節される。また、燃焼制御部19は燃焼熱量Qに応じて燃焼ファン18の回転数を制御する。
【0035】図3を参照して、まず、燃焼制御部19が流水量計12により測定された流水量、及び入水温度計13により測定された入水温度、さらに使用者により設定された目標出湯温度に基づいてバーナ2の燃焼熱量Qを制御する(STEP1)。次に、燃焼補正部22が補正データに基づき、流水量計12及び入水温度計13の測定誤差の影響を低減する方向に燃焼熱量Qを補正する(STEP2)。続いて、燃焼制御部19は出湯温度計14により測定される出湯温度が目標出湯温度に一致するように燃焼熱量Qをフィードバック制御する(STEP3)。これにより使用者は先に設定した目標出湯温度の温水を得ることができる。
【0036】給水管1を流れる水の昇温に伴い、バーナ2の燃焼排気は第1熱交換器3との熱交換により温度が下がった後、第2熱交換器4との熱交換によりさらに温度が低下する。燃焼排気に含まれる水蒸気はこの温度低下に伴い第2熱交換器4に結露して受け皿5に落下し、ドレンとなって排水管6を介して排出される。ドレンは前述のように燃焼排気に含まれる窒素酸化物(NOx )等の影響で酸性となっている。
【0037】ここで、本給湯器におけるドレンの中和処理について図2及び図3を用いて説明する。まず、ドレン発生量測定部20が燃焼熱量Qからドレン発生量vを測定する(STEP4)。具体的には、ガスの種類に応じて予め定まっている単位燃焼熱量あたりのドレン発生量に、燃焼熱量Qを乗ずることでドレン発生量vが測定される。次に、中和処理部21がドレン発生量vからドレンに混入される水道水量wを決定する(STEP5)。そして、中和処理部21は図2(b)の関係を用いて水道水量wから流水調節弁11の駆動電流iをimin 〜imax の範囲で調節する(STEP6)。図2(b)の燃焼熱量Qと水道水量wとの関係は、ドレン発生量vに対して水道水量wの混入比が2.0〜6.0となるように決定されている。なお、流水調節弁11の代わりに分岐管10に電磁開閉弁を設け、中和処理部21は、制御周期(例えば30秒)に対する開弁時間の比率(デューティ比)を制御することで、ドレンに混入される水道水量wを制御してもよい。
【0038】また、流水調節弁11の開度の調節は、ガス調節弁17の開度の調節より所定時間だけ遅れて行われる。具体的には、ドレン発生量測定部20が、燃焼熱量Qからドレン発生量vを測定してから所定時間をおいてドレン発生量vの測定値を中和処理部21に提供するように構成されている。これは、燃焼熱量Qに応じた水蒸気が発生してから第2熱交換器4に結露し、ドレンとなるまでの時間遅れを考慮したものである。なお、かかる所定時間をおかないで流水調節弁11の開度が制御されてもよい。
【0039】本給湯器によれば、中和処理部21によりドレン発生量vに対する水道水量wの混入比が2.0〜6.0に制御され、これにより酸性のドレンを排水基準を満たす程十分に中和することができる。この点を明確にすべく本願発明者が行った実験結果を図4に示す。この実験は、pH4程度で20[ml/min]の割合で生じるドレンに対し、水道水(正方形)、アルカリ水(菱形)、純水(三角)のそれぞれを徐々に増量しながら混入させた場合のpHの変化を測定した。
【0040】図4に示すようにアルカリ水を用いる場合、pHがアルカリ側に行き過ぎて環境基準を満たすpH5〜9を超える可能性があり、ドレン中和に適しているとはいえない。また、純水を用いる場合、混入量を増大させてもドレンのpHは5程度で変動せず、中和効率が悪い。これは、純水が時間経過とともに空気中の二酸化炭素を取り込むことで酸性に近づくためと考えられる。
【0041】一方、水道水を用いる場合、アルカリ水のようにpHがアルカリ側に行き過ぎることはなく、純水と比較して中和効率がよい。このように水道水が中和能力を示すのは、源水に含まれる炭酸ナトリウム等に基づく水酸イオン(OH- )が存在するためと考えられる。ドレン発生量に対する水道水量の混入比を2.0以上とすることにより環境基準のpH5〜9の範囲内にドレンを中和することができる。また、混入比を6.0まで増大させればpH6程度となってドレンが十分に中和された状態になり、混入比をこれ以上大きくして水道水の使用量を増大させる必要性に乏しいのでを混入比を6.0以下とするとよい。
【0042】本給湯器によれば給水管1の水道水を分岐管10により分岐させて排水管6に合流させるという構成だけでドレンを中和することができる。従って、前述のアルカリ水のような液体中和剤を用いる場合と比較して貯留タンクを新たに設ける必要がなく、給湯機器をコンパクトに構成することができる。また、液体中和剤の定期的補給という煩わしさを解消することができる。
【0043】また、本給湯器によれば、流水量計12等の測定誤差による影響が燃焼制御部19により排除された上で、燃焼熱量Qがフィードバック制御される。従って、燃焼熱量Qに基づいて測定されるドレン発生量vは、かかる測定誤差の影響を排除した正確なものとなる。このため、ドレンの中和に必要な水道水量wが適切に制御される。
【0044】なお、本実施形態では給湯器におけるドレン中和処理について説明したが、他の実施形態として暖房ボイラー等、バーナの燃焼に伴い熱交換器において酸性のドレンが生じるようなあらゆる燃焼機器に前述のドレン中和処理が利用されてもよい。
【0045】また、本実施形態ではドレン発生量測定部20はドレン発生量vを所定の演算アルゴリズムに基づいて燃焼熱量Qから測定したが、他の実施形態としてドレン発生量測定部20は以下の方法によってドレン発生量vを測定してもよい。すなわち、図3のSTEP4に代えて以下に説明するSTEP4−1〜4−5によりドレン発生量vが測定されてもよい。ここで、当該測定方法について図5を用いて説明する。
【0046】まず、バーナ2の単位燃焼熱量当たりの水蒸気発生量をvとすると、バーナ2の燃焼に伴う水蒸気発生量v1 は、燃焼制御部19により制御される燃焼熱量Qから次の関係式(1)を用いて測定される(STEP4−1)。なお、kの値はバーナ2の燃料の種類に応じて異なるものである。
【0047】v1 = k・Q ・・(1)
次に、室温をT、燃焼排気の比熱をC、燃料の質量流量をwf 、空気の質量流量をwa として、燃焼排気温度T1 は次の関係式(2)を用いて測定される(STEP4−2)。ここで、燃焼排気温度T1 は、第1熱交換器3及び第2熱交換器4との熱交換前の燃焼排気の温度をいう。
【0048】
1 =T+Q/{C(wf +wa )} ・・(2)
続いて、排気温度T2 が、燃焼排気温度T1 と、第1熱交換器3及び第2熱交換器4の熱交換率ηとから、次の関係式(3)を用いて測定される(STEP4−3)。ここで、排気温度T2 とは、第1熱交換器3及び第2熱交換器4との熱交換後の燃焼排気の温度をいう。また、熱交換率ηは、第1熱交換器3及び第2熱交換器4が燃焼排気から奪う熱量を示すパラメータであり、入水温度の高低に応じて高低が決定されるという関係に基づいて補正される。
【0049】T2 =T1 −η(T1 −T) ・・(3)
そして、排気に伴う水蒸気排出量v2 が、排気温度T2 及び温度−蒸気換算表を用いて測定される(STEP4−4)。
【0050】最後に、ドレン発生量vが、水蒸気発生量v1 及び水蒸気排出量v2 から次の関係式(4)を用いて測定される(STEP4−5)。
【0051】v=v1 −v2 ・・(4)
このような手順を経ることで、種々の物理量の変動に応じて燃焼熱量Qに基づいてドレン発生量vを機動的に測定することができる。




 

 


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