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発明の名称 揺動アクチュエータ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−280309(P2001−280309A)
公開日 平成13年10月10日(2001.10.10)
出願番号 特願2000−96426(P2000−96426)
出願日 平成12年3月31日(2000.3.31)
代理人 【識別番号】100071205
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 陽一
【テーマコード(参考)】
3H081
【Fターム(参考)】
3H081 AA28 BB03 CC23 CC25 DD16 EE27 
発明者 山本 太
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ボディ(2)の内部で揺動する揺動部材(3)と、前記揺動部材(3)に従動するテーブル(31)とを備えた揺動アクチュエータ(1)において、前記揺動部材(3)が、前記ボディ(2)に軸受(4)を介して回転自在に支持される軸方向一対の回転部(3g)と、前記一対の回転部(3g)の間に配置された軸部(3c)と、前記一対の回転部(3g)の間であってかつ前記軸部(3c)の外周側円周上一箇所に配置された可動翼(3d)とを一体に備えるとともに、前記揺動部材(3)に前記テーブル(31)が一体成形されていることを特徴とする揺動アクチュエータ。
【請求項2】 ボディ(2)と、前記ボディ(2)の軸方向の略中央に穿設され、少なくとも一端が外部に開口する円筒孔(2a)と、前記円筒孔(2a)に固定された固定翼(10)と、前記円筒孔(2a)内に往復揺動自在に支持された揺動部材(3)と、前記揺動部材(3)に設けられた可動翼(3d)とを備え、前記円筒孔(2a)内に固定翼(10)と可動翼(3d)により仕切られた一対の圧力室(12)に圧縮空気を給排することにより前記揺動部材(3)を揺動させる揺動アクチュエータ(1)において、前記揺動部材(3)の一端に前記ボディ(2)の一端面より外部に突出するテーブル(31)を一体的に形成するとともに、前記テーブル(31)の端面(31a)に複数のねじ手段(31b)を螺設したことを特徴とする揺動アクチュエータ。
【請求項3】 ボディ(2)と、前記ボディ(2)の軸方向の略中央に穿設され、少なくとも一端が外部に開口する円筒孔(2a)と、前記円筒孔(2a)に固定された固定翼(10)と、前記円筒孔(2a)内に往復揺動自在に支持された揺動部材(3)と、前記揺動部材(3)に設けられた可動翼(3d)とを備え、前記円筒孔(2a)内に固定翼(10)と可動翼(3d)により仕切られた一対の圧力室(12)に圧縮空気を給排することにより前記揺動部材(3)を揺動させる揺動アクチュエータ(1)において、前記揺動部材(3)に前記可動翼(3d)を一体的に形成するとともに、先端が前記可動翼(3d)の軸方向略中央に当接可能に前記一対の圧力室(12)内に突出する一対の調整部材(15)を前記ボディ(2)に進退可能に設けたことを特徴とする揺動アクチュエータ。
【請求項4】 ボディ(2)を貫通して一対の圧力室(12)内に突出する一対の調整部材(15)を固定翼(10)に進退可能に螺合したことを特徴とする請求項3記載の揺動アクチュエータ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、揺動アクチュエータに係り、更に詳しくは、ボディの内部で揺動する揺動部材と、ワーク等を取り付けるテーブルとを備え、揺動部材にテーブルを従動させる機能を備えた揺動アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11に示すように、公知の揺動アクチュエータ51においては、作動流体である圧縮空気の給排により揺動する揺動部材52が、可動翼54を備えた軸53と、軸53に固定されたストッパレバー55と、軸53の上端部に固定されたプレート56と、ストッパレバー55およびプレート56に複数のボルト58により固定されたテーブル57とよりなる多数の部品群により構成されており、これらの部品群にあって軸53、プレート56およびテーブル57が軸方向一対の軸受59を介してボディ60に回転自在に支持されている(実用新案登録第2521778号公報参照)。
【0003】しかしながら、この従来の揺動アクチュエータ51においては、揺動角度の調整部材61に衝接するストッパレバー55が上記したように軸53に固定されるとともに、このストッパレバー55にテーブル57がボルト止めされているために、これらの部品の締結部に緩みやへたり等が発生し易く、このように締結部に緩みやへたり等が発生すると、テーブル57が回転方向にガタついたり、テーブル57の揺動角度が変わってしまう等の不都合を生じることがある。また、締結部を構成する構成部品によって製作コストが高いと云う不都合があり、上記構成の揺動角度の調整機構を備えているためにアクチュエータ51全体が軸方向に大きくなってしまうと云う不都合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑みて、ワーク等の被取付部材を取り付けるテーブルが回転方向にガタついたり、テーブルの揺動角度か変わってしまったりするのを抑えることができ、もってテーブルを高精度に揺動させることが可能な揺動アクチュエータを提供することを目的とする。また、部品点数が比較的少なく、もって製作コストを低く抑えることが可能な揺動アクチュエータを提供することを目的とする。
【0005】また、揺動部材に設けられた可動翼が調整部材に当接するときに大きな捩りモーメントが発生するのを抑えることができ、もって揺動部材を回転可能に支持する軸受に大きな負担がかかるのを防止することが可能な揺動アクチュエータを提供することを目的とする。また、揺動角度の調整機構を備えていてもアクチュエータが軸方向に大きくなることがなく、もってアクチュエータを小型化することが可能な揺動アクチュエータを提供することを目的とする。
【0006】また、固定翼をボディに固定する手段を別途設ける必要がなく、もってこの点からも部品点数を削減し、製作コストを低く抑えることが可能な揺動アクチュエータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の請求項1による揺動アクチュエータは、ボディの内部で揺動する揺動部材と、前記揺動部材に従動するテーブルとを備えた揺動アクチュエータにおいて、前記揺動部材が、前記ボディに軸受を介して回転自在に支持される軸方向一対の回転部と、前記一対の回転部の間に配置された軸部と、前記一対の回転部の間であってかつ前記軸部の外周側円周上一箇所に配置された可動翼とを一体に備えるとともに、前記揺動部材に前記テーブルが一体成形されていることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明の請求項2による揺動アクチュエータは、ボディと、前記ボディの軸方向の略中央に穿設され、少なくとも一端が外部に開口する円筒孔と、前記円筒孔に固定された固定翼と、前記円筒孔内に往復揺動自在に支持された揺動部材と、前記揺動部材に設けられた可動翼とを備え、前記円筒孔内に固定翼と可動翼により仕切られた一対の圧力室に圧縮空気を給排することにより前記揺動部材を揺動させる揺動アクチュエータにおいて、前記揺動部材の一端に前記ボディの一端面より外部に突出するテーブルを一体的に形成するとともに、前記テーブルの端面に複数のねじ手段を螺設したことを特徴とするものである。
【0009】また、本発明の請求項3による揺動アクチュエータは、ボディと、前記ボディの軸方向の略中央に穿設され、少なくとも一端が外部に開口する円筒孔と、前記円筒孔に固定された固定翼と、前記円筒孔内に往復揺動自在に支持された揺動部材と、前記揺動部材に設けられた可動翼とを備え、前記円筒孔内に固定翼と可動翼により仕切られた一対の圧力室に圧縮空気を給排することにより前記揺動部材を揺動させる揺動アクチュエータにおいて、前記揺動部材に前記可動翼を一体的に形成するとともに、先端が前記可動翼の軸方向略中央に当接可能に前記一対の圧力室内に突出する一対の調整部材を前記ボディに進退可能に設けたことを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項4による揺動アクチュエータは、上記した請求項3の揺動アクチュエータにおいて、ボディを貫通して一対の圧力室内に突出する一対の調整部材を固定翼に進退可能に螺合したことを特徴とするものである。
【0011】上記構成を備えた本発明の請求項1による揺動アクチュエータにおいては、ボディの内部で揺動する揺動部材が、ボディに軸受を介して回転自在に支持される軸方向一対の回転部と、この一対の回転部の間に配置された軸部と、一対の回転部の間であってかつ軸部の外周側円周上一箇所に配置された可動翼とを一体に備えるとともに、この揺動部材にテーブルが一体成形されているために、この揺動部材は上記構成要素が全て一体物であって、この揺動部材には部品の締結部が存在しない。したがって、上記従来技術のように部品締結部に緩みやへたり等が発生することがないために、この緩みやへたり等を原因としてテーブルが回転方向にガタついたり、テーブルの揺動角度が変わってしまうのを防止することが可能となる。また、部品点数が削減されるため、製作コストを低減させることが可能となる。
【0012】また、上記構成を備えた本発明の請求項2による揺動アクチュエータにおいては、ボディの円筒孔内に揺動自在に支持された揺動部材の一端にテーブルが一体形成されているために、揺動部材とテーブルの間に部品締結部が存在しない。したがって、上記従来技術のように部品締結部に緩みやへたり等が発生することがないために、この緩みやへたり等を原因としてテーブルが回転方向にガタついたり、テーブルの揺動角度が変わってしまうのを防止することが可能となる。また部品点数が削減されるため、製作コストを低減させることが可能となる。
【0013】また、上記構成を備えた本発明の請求項3による揺動アクチュエータにおいては、揺動部材に可動翼が一体形成されているために、部品点数を削減することができ、これにより製作コストを低減させることが可能となる。また、一対の調整部材の先端が、揺動部材に設けられた可動翼の軸方向略中央に当接するように構成されているために、揺動部材に圧縮空気の押圧による捩りモーメントが発生せず、これにより揺動部材を揺動可能に支持している軸受に捩りモーメントによる力が作用するのを防止することが可能となる。また、圧力室内で調整部材が可動翼に当接するために、揺動角度の調整機構を備えていてもアクチュエータが軸方向に大きくなることがない。
【0014】またこれに加えて、上記構成を備えた本発明の請求項4による揺動アクチュエータにおいては、ボディを貫通して一対の圧力室内に突出する一対の調整部材が固定翼に進退可能に螺合されているために、固定翼をボディに固定する手段を別途設ける必要がない。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
【0016】図1は、本発明の実施例に係る揺動アクチュエータ1の正面図、図2は右側面図、図3は左側面図、図4は背面図、図5は平面図、図6は底面図をそれぞれ示している。また、図7は図1におけるA−A線断面図、図8は図2におけるB−B線断面図、図9は図1におけるC−C線断面図であり、図10は揺動部材3および一方の調整部材15の分解斜視図である。
【0017】当該実施例に係る揺動アクチュエータ1はベーン形揺動アクチュエータであって、先ず、軽量でかつ耐食性および加工性に優れたアルミ合金によって成形された角筒状のボディ2を有しており、この非磁性体製のボディ2の軸方向(図1における上下方向)に沿って略中央に穿設された円筒状の円筒孔(貫通孔とも称する)2aに同じく円筒状の揺動部材(揺動体とも称する)3が内挿されている。揺動部材3の軸方向両端部に形成された一対の縮径部3aと円筒孔2aの内面との間にそれぞれ深溝玉軸受4が配設されており、この一対の軸受4を介して揺動部材3がボディ2に対して回転自在に支持されている。
【0018】円筒孔2aの上端部に孔用止め輪5が配設されるとともに、ボディ2の下端面2bに円筒孔2aを塞ぐ蓋板6が皿小ネジ7によって取り付けられており、蓋板6が一対の軸受4を孔用止め輪5に押圧することにより軸方向の隙間が取り除かれている。すなわち、互いに対向する蓋板6とボディ2の下端面との間に隙間が設けられて、一対の軸受4の外輪が蓋板6および孔用止め輪5に圧接しているために、揺動部材3が軸方向にガタつくのが防止されている。皿小ネジ7の締付トルクを一定にすれば、軸受4の内部隙間を一定にすることが可能である。皿小ネジ7の代わりに蓋板6の外周にねじ手段を設けて、蓋板6をボディ2に直接ねじ込むようにしても良い。
【0019】上記構成により、円筒孔2aの内径寸法に略等しい外径寸法を有する比較的大きな一対の軸受4がボディ2の軸方向両端に配設されているために、当該アクチュエータ1は比較的大きなモーメントを支えることが可能とされている。すなわち、円筒孔2aに深溝玉軸受4を取り付けることで、この深溝玉軸受4は径が大きくなり、大きな荷重を支えることができる。また、揺動部材3はボディ2の両端で許容荷重の大きい一対の深溝玉軸受4に支持されているので、大きな偏心荷重を作用させることができる。また、深溝玉軸受4はラジアル方向の荷重の他にスラスト方向の荷重を負荷することができるので、揺動部材3は大きなスラスト荷重を作用させることもできる。一対の深溝玉軸受4の代わりに対向する一対のアンギュラ玉軸受を使えば、更に大きなスラスト荷重を作用させることもできる。
【0020】図10に示すように、円筒形の揺動部材3は、ボディ2と同様、軽量でかつ耐食性および加工性に優れたアルミ合金により一体的に成形されており、一対の縮径部3aの軸方向内側に一対のフランジ部3bを介して軸部(中心軸部とも称する)3cが設けられており、この軸部3cから可動翼3dが一対のフランジ部3bの外周面まで半径方向に延設されている。縮径部3aおよびフランジ部3bはこの両者3a,3bにより円板状の回転部3gを構成しており、軸方向一対の回転部3gの間に軸部3cおよび可動翼3dが一体成形されている。縮径部3aは比較的小径の円板形状、フランジ部3bは比較的大径の円板形状であって、この大小の円板体が同軸上に配置されており、小径部3aの外周に軸受4の内輪が嵌合されている。また、一対のフランジ部3bおよび可動翼3dには円筒孔2aの内面との間で気密を保持するシール手段8が設けられており、一対のフランジ部3bにはそれぞれ圧縮空気の外部漏れを防ぐOリング等のシール手段9が設けられている。前者のシール手段8は、各フランジ部3bの外周面に沿って配置された軸方向一対の周方向部分8aと、可動翼3dの外周面の周方向両縁部においてそれぞれ軸方向に沿って配置された周方向一対の軸方向部分8bとを一体に有しており、これらの部分8a,8bが一本のエンドレス線をなしている。尚、当該実施例では、このシール手段8としてゴム状弾性部材を揺動部材3に焼き付けているが、揺動部材3に装着溝を形成してこの装着溝にゴム状弾性部材で製作したトラックシール等を装着するようにしても良い。
【0021】ボディ2の円筒孔2a内に、固定翼10が揺動部材3の一対のフランジ部3bに挟まれた状態で配設されており、この固定翼10に円筒孔2aの内面ならびに揺動部材3の軸部3cおよび一対のフランジ部3bとの間で気密を保持するシール手段11が設けられている。尚、当該実施例では、シール手段11としてゴム状弾性部材で製作したトラックシールを装着溝に装着しているが、固定翼10にゴム状弾性部材を焼き付けるようにしても良い。
【0022】揺動部材3の軸部3cと一対のフランジ部3bとが交わる角部には滑らかな曲面3eが設けられており、固定翼10のこれに対応する部分にも前記曲面3eに合う滑らかな曲面10aが設けられている。したがってシール手段8のシール性が高められている。
【0023】以上の構成により、ボディ2の円筒孔2a内に、揺動部材3の可動翼3dおよび固定翼10により仕切られた一対の圧力室12が形成されている。
【0024】ボディ2の正面2cに一対の配管ポート13が設けられており、この一対の配管ポート13が流路14を介して一対の圧力室12に連通している。また同じくボディ2の正面2cに、一対の圧力室12に開口する一対の貫通孔(差込み孔とも称する)2dが設けられており、この一対の貫通孔2dに一対の調整部材(揺動部材停止位置調整部材とも称する)15が差し込まれている。この一対の調整部材15はそれぞれ圧力室12内で固定翼10に対して進退自在に螺合されており、ボディ2の外部で固定用ナット16に螺合している。また、このナット16とボディ2との間には、調整部材15と貫通孔2dの内面との間の気密を保持するシールワッシャ17が装着されている。
【0025】この調整部材15は固定翼10から圧力室12内に突出しており、この調整部材15の先端部に可動翼3dが揺動時に当接することにより揺動部材3の揺動が停止せしめられるとともに、この調整部材15の進退具合に応じて揺動部材3の揺動角度が調整される。また、この調整部材15は固定翼10をボディ2に固定する機能を兼ね備えており、これにより固定翼10をボディ2に固定する手段を別途必要としないために、製作コストを低く抑えることができるだけでなく、当該アクチュエータ1をコンパクトに構成することが可能とされている。また、この調整部材15が、配管ポート13が設けられたボディ2の正面2cに配設されているために、揺動角度の調整と揺動速度の調整とをボディ2の同一面で行なうことができ、作業性が頗る良い。また、揺動角度の調整機構を備えていてもアクチュエータ1が大きくなったり、アクチュエータ1の取付けに制約が生じたりすることもなく、更には調整部材15が可動翼3dにその軸方向中央ないし略中央で当接するために、当接の際に捩りモーメントが発生することもない。したがって、軸受4に捩りモーメントによる力が作用することがない。
【0026】揺動部材3に、その外周面に開口する穴部3fが設けられており、この穴部3f内に被検出体18であるマグネットが配設されて接着剤で固定されている。したがって、この被検出体18は当該アクチュエータ1の作動流体である圧縮空気によって脱落したり、揺動部材3の揺動端で他の部材と衝突して破損したりすることがない。
【0027】ボディの両側面2e,2e’にそれぞれ、その長手方向に沿ってかつ揺動部材3の揺動中心軸線0と平行にセンサ取付溝21が延設されており、このセンサ取付溝21にそれぞれ位置検出センサ22が収容されている。この位置検出センサ22は固定具25およびねじ部材26によりセンサ取付溝21内で所望の位置に移動可能に固定されている。また、この位置検出センサ22は、センサケース23内に収容された磁気近接スイッチを備えており、揺動部材3の外周面に配設された被検出体18であるマグネットの接近によって信号を出力し、所望の箇所に伝達する。
【0028】また、ボディ2には、その正面2cから背面2gに貫通する複数の貫通孔2hが設けられており、背面2gには貫通孔2hと同軸に複数の雌ねじ状のねじ手段2iが設けられている。また、ボディ2の背面2gには、位置決めピンを嵌入する丸孔2jおよび長孔2kがそれぞれ高精度に仕上げられており、これらによりボディ2の取付再現性ないし取付位置の正確性が確保されている。
【0029】また、ボディ2には、その右側面2eから左側面2e’に貫通する複数の貫通孔2mが設けられており、右側面2eおよび左側面2e’にはそれぞれ貫通孔2mと同軸に複数の雌ねじ状のねじ手段2nが設けられている。また、右側面2eおよび左側面2e’にはそれぞれ、位置決めピンを嵌入する丸孔2pおよび長孔2qが高精度に仕上げられており、これらによりボディ2の取付再現性ないし取付位置の正確性が確保されている。
【0030】また、ボディ2には、その上面2fから下面2bに貫通する複数の貫通孔2rが設けられており、上面2fおよび下面2bにはそれぞれ貫通孔2rと同軸に複数の雌ねじ状のねじ手段2sが設けられている。また、下面2bにはそれぞれ位置決めピンを嵌入する丸孔2tおよび長孔2uが、上面2fには円筒孔2aの端部および、位置決めピンを嵌入する長孔2vがそれぞれ高精度に仕上げられており、これらによりボディ2の取付再現性ないし取付位置の正確性が確保されている。
【0031】尚、上記貫通孔2h,2m,2rおよびねじ手段2i,2n,2sは、ボディ2をロボットのヘッドや設備の架台等へ取り付ける取付手段として選択的に利用される。
【0032】また、このように当該アクチュエータ1は、ボディ2の取付面として正面2cを除く5面を選択することができるために、取付自由度が非常に大きいものであり、特に上面2fを取付面として使用すると、フランジ等の連結部材(図示せず)を1枚介在させるだけでボディ2をロボットのヘッドに対して同軸に固定することが容易にでき、設備の製造コストを低く抑えることができる。尚、この場合には、ボディ2の上面2fから位置検出センサ22のリード線24が延出しているので、連結部材には必要な逃げ加工を施すことになる。また、センサケース23が僅かに飛び出る場合にも同様に逃げ加工を施すことになる。
【0033】また、ボディ2内部の揺動部材3には、ボディ2の下面2bより外部に突出するテーブル31が一体的に設けられており、このテーブルの端面31aに、ワークやツールを取り付けるための複数の雌ねじ状のねじ手段31bが設けられている。また、位置決めピンを嵌入する長孔31cや、ワークやツール等を取り付ける連結板(図示せず)に形成された孔部と嵌合することになるテーブル31の外周面31dが高精度に仕上げられており、これらにより取付再現性ないし取付位置の正確性が確保されている。
【0034】この揺動部材3において、軸受4を嵌合する一対の縮径部3aとテーブル31とはこれらを容易に同軸加工することが可能である。また、ボディ2の円筒孔2aが圧力室12、軸受4の外輪のハウジングおよび位置決め孔を兼ね備えているために、上面2f側の円筒孔2aの端部開口を基準としたテーブル31の円周振れ量を著しく小さくすることができる。また、上記したように一対の軸受4の外径寸法が円筒孔2aの内径寸法に略等しく設定されているために、比較的大きなモーメントを支えることができる。更に、テーブル31と可動翼3dとが一体に成形されているために、テーブル31と可動翼3dとの間で緩み等が生じることがない。したがって、これらにより高精度でかつ高剛性の揺動アクチュエータ1を提供することができる。
【0035】つぎに上記構成の揺動アクチュエータ1の作動について説明する。
【0036】すなわち先ず、図示しない圧縮空気供給源および切換弁から一方の配管ポート13および流路14を介して一方の圧力室12に作動流体である圧縮空気を供給するとともに、他方の流路14、配管ポート13および図示しない切換弁を介して他方の圧力室12を大気に開放すると、揺動部材3の可動翼3dが圧縮空気により押圧されて揺動部材3が一方向に回転し、可動翼3dが、固定翼10から他方の圧力室12内に突出している一方の調整部材15の端部に当接すると、揺動部材3の回転が停止する。揺動部材3の停止位置ないし揺動角度の大きさは、調整部材15の突出量を変更することにより容易に調整することが可能である。調整部材15の端部が固定翼10から突出していない場合には、可動翼3dが固定翼10の端面に直接当接することにより揺動部材3が停止する。一対の調整部材15はそれぞれ可動翼3dの軸方向中央ないし略中央に配設されているために、当接の際に捩りモーメントが発生することはなく、軸受4に捩りモーメントによる力が作用することがない。ボディ2内部の揺動部材3の可動翼3dが揺動範囲の一方の端限に達したことは、ボディ2外面の一方のセンサ取付溝21に取付固定された一方の位置検出センサ22に内蔵された磁気近接スイッチが被検出体18であるマグネットの磁界を検出することにより検知され、磁気近接スイッチからリード線24を介してシーケンサ等に信号が送られる。
【0037】すなわち、当該アクチュエータ1においては、ボディ2外面の両側面2e,2e’に設けられたセンサ取付溝21にそれぞれ位置検出センサ22が一つずつ取り付けられ、揺動部材3がその揺動の両端限で停止したときにそれぞれ位置検出センサ22が被検出体18のマグネットの磁界を検出して外部に信号を送る。上記したように揺動部材3は調整部材15により揺動角度を調整され、調整の際には揺動部材3の穴部3fに配設された被検出体18の停止位置も同時に変更される。したがって、このように被検出体18の停止位置が変更されても位置検出センサ22が正確に作動するように、位置検出センサ22の取付固定位置をセンサ取付溝21内で溝幅方向に変更する。
【0038】つぎに、図示しない切換弁を切り換えて、他方の配管ポート13および流路14を介して他方の圧力室12に作動流体である圧縮空気を供給するとともに、一方の流路14、配管ポート13および図示しない切換弁を介して一方の圧力室12を大気に開放すると、揺動部材3の可動翼3dが圧縮空気により反対方向に押圧されて揺動部材3が反対方向に回転し、可動翼3dが、固定翼10から一方の圧力室12内に突出している他方の調整部材15の端部に当接すると、揺動部材3の回転が停止する。揺動部材3の停止位置ないし揺動角度の大きさは、調整部材15の突出量を変更することにより容易に調整することが可能である。調整部材15の端部が固定翼10から突出していない場合には、可動翼3dが固定翼10の端面に直接当接することにより揺動部材3が停止する。ボディ2内部の揺動部材3の可動翼3dが揺動範囲の他方の端限に達したことは、ボディ2外面の他方のセンサ取付溝21に取付固定された他方の位置検出センサ22に内蔵された磁気近接スイッチが被検出体18であるマグネットの磁界を検出することにより検知され、磁気近接スイッチからリード線24を介してシーケンサ等に信号が送られる。
【0039】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【0040】すなわち先ず、上記構成を備えた本発明の請求項1による揺動アクチュエータにおいては、ボディの内部で揺動する揺動部材が、ボディに軸受を介して回転自在に支持される軸方向一対の回転部と、この一対の回転部の間に配置された軸部と、一対の回転部の間であってかつ軸部の外周側円周上一箇所に配置された可動翼とを一体に備えるとともに、この揺動部材にテーブルが一体成形されているために、この揺動部材は上記構成要素が全て一体物であって、この揺動部材には部品の締結部が存在しない。したがって、上記従来技術のように部品締結部に緩みやへたり等が発生することがないために、この緩みやへたり等を原因としてテーブルが回転方向にガタついたり、テーブルの揺動角度が変わってしまうのを防止することができ、これによりテーブルを精度良く揺動させることができる。また部品点数が削減されるために、製作コストを低減させることができる。
【0041】また、上記構成を備えた本発明の請求項2による揺動アクチュエータにおいては、ボディの円筒孔内に揺動自在に支持された揺動部材の一端にテーブルが一体形成されているために、揺動部材とテーブルの間にやはり部品の締結部が存在しない。したがって、上記従来技術のように部品締結部に緩みやへたり等が発生することがないために、この緩みやへたり等を原因としてテーブルが回転方向にガタついたり、テーブルの揺動角度が変わってしまうのを防止することができ、これによりテーブルを精度良く揺動させることができる。また、部品点数が削減されるために、製作コストを低減させることができる。
【0042】また、上記構成を備えた本発明の請求項3による揺動アクチュエータにおいては、揺動部材に可動翼が一体形成されているために、やはり部品点数を削減することができ、これにより製作コストを低減させることができる。また、一対の調整部材の先端が、揺動部材に設けられた可動翼の軸方向略中央に当接するように構成されているために、揺動部材に圧縮空気の押圧による捩りモーメントが発生せず、これにより揺動部材を揺動可能に支持している軸受に捩りモーメントによる力が作用するのを防止することができ、軸受に大きな負担がかかるのを防止することができる。また、圧力室内で調整部材が可動翼に当接するように構成されているために、揺動角度の調整機構を備えていてもアクチュエータが軸方向に大きくなることがなく、アクチュエータを小型化することができる。
【0043】またこれに加えて、上記構成を備えた本発明の請求項4による揺動アクチュエータにおいては、ボディを貫通して一対の圧力室内に突出する一対の調整部材が固定翼に進退可能に螺合されているために、固定翼をボディに固定する手段を別途設ける必要がなく、この点からも部品点数を削減して、製作コストを低減させることができる。




 

 


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