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発明の名称 ソレノイドバルブ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−248751(P2001−248751A)
公開日 平成13年9月14日(2001.9.14)
出願番号 特願2000−124772(P2000−124772)
出願日 平成12年4月25日(2000.4.25)
代理人 【識別番号】100085006
【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3H106
【Fターム(参考)】
3H106 DA03 DA05 DA22 DA33 DB23 DB32 DC02 DD07 DD09 EE07 EE34 GC14 HH05 KK12 KK23 KK31 
発明者 渡辺 孝樹
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 開閉動作の行われる弁体と、前記弁体の開閉動作を行うための付勢力を与えるソレノイドと、圧力応答の対象となる流体の圧力に応じ伸縮して推力を発生する密封構造を有し、前記弁体の開閉動作を行うための付勢力を与える圧力応答手段と、を備え、前記ソレノイドと圧力応答手段の付勢力を協働させて弁体の開閉位置をバランス制御可能としたソレノイドバルブにおいて、前記圧力応答手段により弁体に与えられる付勢力を、弾性部材を介在させて行うことを特徴とするソレノイドバルブ。
【請求項2】 前記弁体とソレノイド及び圧力応答手段は、該弁体の開閉動作方向と該ソレノイドの付勢方向及び該圧力応答手段の伸縮方向が、同一軸上となるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のソレノイドバルブ。
【請求項3】 前記弾性部材は、前記圧力応答手段の弁体とは反対側の支持端部に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のソレノイドバルブ。
【請求項4】 前記弾性部材は、前記圧力応答手段の弁体側の支持端部と前記弁体との間に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のソレノイドバルブ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はソレノイドバルブに関し、詳しくはベローズ組立体等の圧力応答手段を備えたソレノイドバルブの圧力制御範囲を拡げる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば車両の空調装置(いわゆるカーエアコン)の冷媒圧縮に用いられる可変容量型の圧縮機の出力制御を可能とする制御弁として用いられるソレノイドバルブがある。
【0003】このようなソレノイドバルブの基本的な構成と、圧縮機との接続及び流体の制御動作は、本出願人らによる特開平9−268973号公報に詳細が記載されているが、室内温度と相関のある圧縮機の吸入圧(Ps)に応じて、吐出圧(Pd)をクランク室圧(Pc)の制御に利用し、圧縮機の能力を可変(クランク室圧(Pc)を調節することにより斜板の角度を変更し、圧縮ピストンのストロークを変更する。)させている。
【0004】図4は、従来技術の一例としての可変容量型の圧縮機を制御するソレノイドバルブの断面構成説明図である。
【0005】このソレノイドバルブ100は、概略ソレノイド部102とバルブ部103及びベローズ組立体110により構成されている。
【0006】ソレノイド部102は、概略円筒状のバルブボディ104の一方の端部に配置され、公知技術による一般的に使用されているものと同様のものであり、電流をコイル102aに供給して磁力を発生させ、スプリング112によりセンタポスト102cの吸引面102c1から遠ざかる方向へとソレノイド側ロッド102dを介して付勢されているプランジャ102bをセンタポスト102cへと引き付けることで、電流値に応じた大きさの付勢力(ソレノイドの電流値とソレノイド吸引力が比例する領域を用いて比例制御されたソレノイド吸引力)を発生可能としている。
【0007】バルブ部103は、バルブボディ104の内部に形成された弁室103aの中に弁体103bが配置され、この弁体103bは弁室103aに開口する弁座103cに接離するように、弁室103a内を軸方向に移動可能な構成となっている。
【0008】また、弁体103bは、フランジ部103b1と弁座103cの間に圧縮された状態でスプリング112が配置され、弁体103bを開弁方向に付勢している。また、センタポスト102cの内筒部を通るソレノイド側ロッド102dと一体化されるよに接続しており、プランジャ102bの付勢力が伝達される。
【0009】尚、バルブ部103の弁室103aにはポート103eが接続し、弁座103cにはポート103fが接続している。
【0010】ポート103fに付加される吐出圧Pdは、図において点線で示された圧力バランス経路103gにより、プランジャ102bが収容されるプランジャ室へと入力され、弁体103bにかかる圧力のバランスがとられている。
【0011】バルブボディ104のソレノイド部102とは反対側の他方の端部には、ベローズ組立体110が配置されている。
【0012】ベローズ組立体110は、密封構造とされており、内部を真空状態または一定圧として密封したベローズコア110aと、ベローズコア110aの両端部を保持するストッパ110b,ホルダ110cとベローズコア110aの内部で伸長して付勢力を与え、つぶれを防止するスプリング110dを備えている。
【0013】そして、ベローズ組立体110はベローズケース111の内部に収容されている。
【0014】ホルダ110cのソレノイド部102側に設けられた保持器110eには接続ロッド110gが接続し、周囲の圧力(吸入圧Ps)に応答して伸縮するベローズコア110aが所定の長さ以上に伸長した場合に(吸入圧Psが低下した場合)接続ロッド110gが弁体103bに当接して開弁方向の付勢力を与える。
【0015】従って、ソレノイド部102による閉弁方向の付勢力に対してベローズ組立体110による付勢力が弁体103bを開弁する方向に加わり、弁体103bの開閉制御(バランス制御)がなされ、吐出圧Pdからクランクケース圧Pcへの冷媒の流量制御が行われる。
【0016】尚、圧縮機の吸入圧Ps、吐出圧Pd、クランクケース圧Pcに関しては、上記特開平9−268973号公報に詳細が記載されているのでここでは簡略的に説明する。
【0017】圧縮機の冷房能力の調整(吐出圧Pd)においては、例えば、冷媒が気化して吸熱作用を伴うエバポレータを通過する冷風の吹き出し温度(冷風の吹き出し量及び冷却前の温度にも関係する)と圧縮機の冷媒の吸入圧Psは相関関係を有することから(冷風温度が上がると吸入圧Psは上昇し、冷風温度が下がると吸入圧Psは下降する)、吸入圧Psの変化を利用して圧縮機の出力(吐出圧Pd)を調整するために角度が変化する斜板を所定の角度(斜板はクランクケース圧Pcにより傾き角θが変化する)に設定する制御により行なわれている。
【0018】上記の構成のソレノイドバルブ100のバルブ部103の開弁ポイントにおけるバランス制御は、以下の数式1を満足するように行われている。
【0019】但し、F :ソレノイド推力f :スプリング112による付勢力A :ベローズ有効受圧面積B :ソレノイド側ロッド102d部及び弁座103c部の受圧面積C :接続ロッド110g部の受圧面積Pc:クランクケース圧Pd:吐出圧Ps:吸入圧K :ベローズ組立体110のバネ定数LB:ベローズコア110aの自由長からの縮み量 F+B(Pc−Pc)−f=KLB−APs+C(Ps−Pc) (数式1)
である。
【0020】数式1において、閉弁時から開弁ポイントまでは、Pc=Ps(ソレノイドバルブ100が取り付けられる圧縮機の内部経路の一部に備えられたオリフィスにより接続されている)となるため、開弁ポイントでは、F=KLB−APs+f (数式2)
となる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ここで、ソレノイドバルブ100の開弁時の吸入圧Psの圧力制御範囲は、以下のように求めることが可能である。
【0022】数式2において、開弁時の吸入圧Psとするためには、ソレノイド推力F(F1,F2、及びコイルへの印加電流I(i1,i2))が必要となるものとする。
【0023】I=i1の時のソレノイド推力F1I=i2の時のソレノイド推力F2とすると、数式2により、F1=KLB1−APs1+f1F2=KLB2−APs2+f2となり、開弁時においては、LB1=LB2,f1=f2であることから、 (Ps1−Ps2)=(F2−F1)/A (数式3)
となる。
【0024】この数式3は、ソレノイド推力がF2−F1の時、吸入圧Psの圧力制御範囲(Ps1−Ps2)が(F2−F1)/Aであることを示す。
【0025】従って、圧力制御範囲(Ps1−Ps2)の増加や変更が求められた場合には、ソレノイド部102に変更を加えず同じものを利用する場合には、印加電流幅を大きくするか、またはベローズ組立体110のベローズ有効受圧面積:Aを小さくすることで可能となることが理解される。
【0026】または、ソレノイド部102に変更を加える場合には、同じ印加電流幅における(F2−F1)の出力幅の大きなソレノイドを新たに開発する必要が発生する。
【0027】しかしながら、印加電流幅の増加はソレノイドバルブ100の制御機器側の変更や、加えてコイル102aへの印加電流が大きくなるのでソレノイドバルブの耐電圧特性の設定見直し等の大幅な設計変更が必要となる懸念がある。
【0028】また、ベローズ組立体110の小型化は、ベローズ組立体110の加工や組立の困難性と、圧力応答精度の低下をまねく懸念がある。
【0029】また、出力幅の大きなソレノイドの開発に関しても、開発時間や開発コストが必要となる。
【0030】本発明は、上記した従来技術の問題を解決するものであり、その目的とするところは、ソレノイドバルブに備えられた圧力応答手段に対して印加される流体の圧力範囲を拡大・変更し、簡易な構成により制御特性の向上を達成することの可能なソレノイドバルブを提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明のソレノイドバルブにあっては、開閉動作の行われる弁体と、前記弁体の開閉動作を行うための付勢力を与えるソレノイドと、圧力応答の対象となる流体の圧力に応じ伸縮して推力を発生する密封構造を有し、前記弁体の開閉動作を行うための付勢力を与える圧力応答手段と、を備え、前記ソレノイドと圧力応答手段の付勢力を協働させて弁体の開閉位置をバランス制御可能としたソレノイドバルブにおいて、前記圧力応答手段により弁体に与えられる付勢力を、弾性部材を介在させて行うことを特徴とする。
【0032】このように構成することで、ソレノイド推力に対する圧力応答の対象となる流体の圧力範囲を拡大・変更することができ、ソレノイドバルブの圧力制御特性がが向上する。
【0033】前記弁体とソレノイド及び圧力応答手段は、該弁体の開閉動作方向と該ソレノイドの付勢方向及び該圧力応答手段の伸縮方向が、同一軸上となるように配置されていることも好適である。
【0034】この構成では、弁体の開閉動作を行うための付勢力の伝達構成が同一軸的に構成されることとなり、簡易な付勢力伝達機構となる。
【0035】前記弾性部材は、前記圧力応答手段の弁体とは反対側の支持端部に配置されることも好適である。
【0036】この構成では、弾性部材を圧力応答手段の弁体とは反対側の支持端部に当接させるように配置すれば良く、弾性部材の大きさや配置構成の自由度がより大きくなり、本発明をより容易に適用することが可能となる。
【0037】前記弾性部材は、前記圧力応答手段の弁体側の支持端部と前記弁体との間に配置されることも好適である。
【0038】この構成では、弾性部材が圧力応答手段と弁体との間に配置されるので、ソレノイドバルブがコンパクトな構成となる。
【0039】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は、実施の形態のソレノイドバルブ1の断面構成を説明する図である。このソレノイドバルブ1は、例えば、車両の空調装置に用いられる可変容量ポンプ(従来技術の項にて説明した圧縮機と同様のもの)の冷媒の吸入圧Psを圧力応答の対象となる流体として用いる。
【0040】可変容量ポンプにおいては、吐出圧Pdとクランク室圧Pcとを、吸入圧Psに応答する圧力応答手段としてのベローズ組立体10の付勢力とソレノイド部2のソレノイド推力とをバランス(協働)させてバルブ部3を制御することにより、吸入圧Psの制御が結果的に行なわれる。
【0041】ソレノイドバルブ1は、概略ソレノイド部2とバルブ部3及びベローズ組立体10により構成されている。
【0042】ソレノイド部2は、概略円筒状のバルブボディ4の一方の端部に配置され、電流をコイル2aに供給して磁力を発生させ、スプリング12によりセンタポスト2cの吸引面2c1から遠ざかる方向へとソレノイド側ロッド2dを介して付勢されているプランジャ2bをセンタポスト2cへと引き付けることで、電流値に応じた大きさの付勢力(ソレノイドの電流値とソレノイド吸引力が比例する領域を用いて比例制御されたソレノイド吸引力)を発生可能としている。
【0043】尚、プランジャ2bとセンタポスト2cの対向面の形状は、比例制御に好適な形態とするために、プランジャが移動しても各電流ごとの推力の変化を抑えるような特性を得るために円錐形状部を外周側に備えている。
【0044】バルブ部3は、バルブボディ4の内部に形成された弁室3aの中に弁体3bが配置され、この弁体3bは弁室3aに開口する弁座3cに接離するように、弁室3a内を軸方向に移動可能な構成となっている。
【0045】また、弁体3bは、フランジ部3b1と弁座3cの間に圧縮された状態でスプリング12が配置され、弁体3bを開弁方向に付勢している。また、センタポスト2cの内筒部を通るソレノイド側ロッド2dと一体化されるよに接続しており、プランジャ2bの付勢力が伝達される。
【0046】尚、バルブ部3の弁室3aにはポート3eが接続し、弁座3cにはポート3fが接続している。
【0047】ポート3fに付加される吐出圧Pdは、図において点線で示された圧力バランス経路3gにより、プランジャ2bが収容されるプランジャ室へと入力され、弁体3bにかかる圧力のバランスがとられている。
【0048】バルブボディ4のソレノイド部2とは反対側の他方の端部には、ベローズ組立体10が配置されている。
【0049】ベローズ組立体10は、密封構造とされており、内部を真空状態または一定圧として密封したベローズコア10aと、ベローズコア10aの両端部を保持するストッパ10b,ホルダ10cとベローズコア10aの内部で伸長して付勢力を与え、つぶれを防止するスプリング10dを備えている。
【0050】そして、ベローズ組立体10はベローズケース11の内部に収容され、弁体3bとは反対側の支持端部となるストッパ10bが弾性部材13を介してベローズケース11の端部支持凹部11aの内部に配置されている。
【0051】ホルダ10cのソレノイド部2側に設けられた保持器10eには接続ロッド10gが接続し、周囲の圧力(吸入圧Ps)に応答して伸縮するベローズコア10aが所定の長さ以上に伸長した場合に(吸入圧Psが低下した場合)接続ロッド10gが弁体3bに当接し、吸入圧Psに応じた開弁方向の付勢力を与える。
【0052】従って、ソレノイド部2による閉弁方向の付勢力とベローズ組立体10による開弁方向の付勢力が協働して、弁体3bの開閉制御(バランス制御)がなされ、吐出圧Pdからクランクケース圧Pcへの冷媒の流量制御が行われる。
【0053】この場合に、弁体3bとソレノイド部2及びベローズ組立体10が同軸的に配置されていることから、ソレノイドバルブ1の構成も複雑なものとならず、付勢力の伝達が簡易な構成で直接的に行われ、安定した制御が行われる。
【0054】尚、このようなソレノイドバルブ1を備えた圧縮機の冷房能力の調整(吐出圧Pd)においては、例えば、冷媒が気化して吸熱作用を伴うエバポレータを通過する冷風の吹き出し温度(冷風の吹き出し量及び冷却前の温度にも関係する)と圧縮機の冷媒の吸入圧Psは相関関係を有することから(冷風温度が上がると吸入圧Psは上昇し、冷風温度が下がると吸入圧Psは下降する)、吸入圧Psの変化を利用して圧縮機の出力(吐出圧Pd)を調整するために角度が変化する斜板を所定の角度(斜板はクランクケース圧Pcにより傾き角θが変化する)に設定する制御により行なわれている。
【0055】上記の構成のソレノイドバルブ1のバルブ部3の開弁ポイントにおけるバランス制御は、以下の各数式4〜7を満足するように行われている。
【0056】但し、F :ソレノイド推力f :スプリング12による付勢力A :ベローズ有効受圧面積B :ソレノイド側ロッド2d部及び弁座3c部の受圧面積C :接続ロッド10g部の受圧面積Pc:クランクケース圧Pd:吐出圧Ps:吸入圧K :ベローズ組立体10のバネ定数k :弾性部材13のバネ定数LB:ベローズコア10aの自由長からの縮み量LSP:弾性部材13の自由長からの縮み量として、 F+B(Pc−Pc)−f=KLB−APs+C(Ps−Pc) (数式4)
F−f=kLSP (数式5)
である。
【0057】数式4において、閉弁時から開弁ポイントまでは、Pc=Ps(ソレノイドバルブ1が取り付けられる圧縮機の内部経路の一部に備えられたオリフィスにより接続されている)となるため、開弁ポイントでは、 F=KLB−APs+f (数式6)
F=kLSP+f (数式7)
となる。
【0058】ここで、弾性部材13を備えていない従来技術におけるバランス式である数式1と数式4とは同じであり、弾性部材13を介在させてもソレノイド推力Fが同じであり、またベローズセット長LBが同じであれば、開弁ポイントにおける吸入圧Psは同じとなる。
【0059】数式6と7において、開弁ポイントの吸入圧Psとするためには、ソレノイド推力F(F1,F2、及びコイルへの印加電流I(i1,i2))が必要となるものとする。
【0060】I=i1の時のソレノイド推力F1I=i2の時のソレノイド推力F2とすると、数式6と7により、 I=i1通電時 F1=KLB1−APs1+f1 (数式8)
F1=KLSP1+f1 (数式9)
I=i2通電時 F2=KL’B1−AP’s2+f2 (数式10)
F2=KL’SP2+f2 (数式11)
となる。
【0061】開弁ポイントにおいては、LB1+LSP1=L’B2+L’SP2及びf1=f2であることから、数式8〜11を解くと、 Ps1−P’s2=(k+K/kA)・(F2−F1) (数式12)
となる。
【0062】ここで、弾性部材13の存在しない場合の数式3による圧力制御範囲(Ps1−Ps2)と数式12の(Ps1−P’s2)を比較すると、 (Ps1−P’s2)−(Ps1−Ps2)
=(k+K/kA)・(F2−F1)−(F2−F1)/A =(K/kA)・(F2−F1)
となり、(K/kA)・(F2−F1)>0であるから、Ps1−P’s2>Ps1−Ps2となる。
【0063】従って、弾性部材13を介在させることにより、圧力応答手段であるベローズ組立体10に対して印加される流体(吸入圧Ps)の圧力範囲を、ソレノイドやベローズ組立体の設計変更や印加電流の変更等を伴わずに拡大・変更し、制御特性の向上が達成可能となる。
【0064】尚、この実施の形態での弾性部材13としては、バネ定数(弾性定数)の設定し易いコイルスプリングを想定して説明したものであるが、弾性部材13の形態としてはコイルスプリングに限定されるものではなく、ゴム状弾性部材、樹脂部材等をも採用することが可能である。
【0065】また、ソレノイドバルブ1の構成に関しては、弁体3bを中央としてソレノイド部2とベローズ組立体10を両側に配置した構成のみならず、弁体3bの片側にソレノイド部2とベローズ組立体10を配置する構成を採用することも可能である。
【0066】(実施の形態2)図2(a),(b),(c)は本発明の第2の実施の形態を説明するソレノイドバルブのベローズ組立体近傍の断面構成説明図である。この実施の形態において、ベローズケース111は従来技術と同様の構成であり、弾性部材21,22,23は、ベローズ組立体10の弁体側の支持端部であるホルダ10cと弁体3bとの間に配置されている。
【0067】図2(a)では、保持器10eの凹部の底と接続ロッド10gのベローズ組立体10側の先端部の間に弾性部材21を配置した構成である。
【0068】図2(b)では、接続ロッド10gの弁体3b側の先端部に弾性部材22を配置した構成である。
【0069】図2(c)では、接続ロッド10gを10g1,10g2と2分割し、接続ロッド10g1,10g2の摺動部となるバルブスリーブ4の内筒部に弾性部材23を挟持するように配置した構成である。
【0070】このように構成しても良く、接続ロッド10gを変更するだけで本発明を適用することが可能であると共に、ソレノイドバルブをコンパクトな構成とすることが可能となる。
【0071】(実施の形態3)図3(a),(b)は本発明の第3の実施の形態を説明するソレノイドバルブのベローズ組立体近傍の断面構成説明図である。この実施の形態においては、弾性部材13の代わりに、ベローズケース11自体に弾性を持たせるような構成とする。
【0072】図3(a)では、ベローズケース11の端部支持凹部11aの端部から内側に弾性を有する凹みを設け、該凹みの頂部でベローズ組立体10を支持する構成である。
【0073】図3(b)では、ベローズケース11の一部に弾性を持たせた蛇腹部11bを設けた構成である。
【0074】このように構成しても第1の実施の形態の弾性部材を備えるのと同様の作用・効果が得られ、ベローズケース11の形状を変更するだけで本発明を適用することが可能であり、別体の弾性部材が必要なく、ソレノイドバルブの部品点数を減少した構成とすることが可能となる。
【0075】
【発明の効果】上記のように説明された本発明によると、ソレノイドバルブに備えられた圧力応答手段に対して印加される流体の圧力範囲を拡大・変更し、簡易な構成により制御特性の向上を達成することが可能となる。
【0076】前記弁体とソレノイド及び圧力応答手段を同一軸的に構成された場合には、簡易な付勢力伝達機構となる。
【0077】前記弾性部材を圧力応答手段の弁体とは反対側の支持端部に配置することで、弾性部材の大きさや配置構成の自由度がより大きくなり、本発明をより容易に適用することが可能となる。
【0078】弾性部材が圧力応答手段と弁体との間に配置することで、ソレノイドバルブがコンパクトな構成となる。




 

 


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