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発明の名称 ソレノイドバルブ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−227672(P2001−227672A)
公開日 平成13年8月24日(2001.8.24)
出願番号 特願2000−46744(P2000−46744)
出願日 平成12年2月18日(2000.2.18)
代理人 【識別番号】100085006
【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3H106
【Fターム(参考)】
3H106 DA07 DB02 DB12 DB23 DB32 DC09 DC18 DD03 EE30 EE35 EE42 EE48 GA25 GB06 GC02 JJ03 KK03 KK17 
発明者 西ノ薗 博幸 / 村田 直樹
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】ソレノイド内部に固定配置されるセンタポストと、該センタポストと対向して設けられて軸方向に移動自在なプランジャと、該プランジャに連動するスプールバルブと、該スプールバルブの外周面に摺動するバルブスリーブと、を備えたソレノイドバルブにおいて、前記センタポストは軸方向に貫通する貫通孔を有し、前記プランジャと前記スプールバルブを別体に設け、前記バルブスリーブの内側及び前記センタポストの貫通孔を介して軸方向両側から挿入された治具によって、前記プランジャに対して前記スプールバルブを圧入し、前記プランジャ及び前記スプールバルブの軸方向の長さを圧入量によって調節して有効バルブストロークが調整されることを特徴とするソレノイドバルブ。
【請求項2】ソレノイド内部に固定配置されるセンタポストと、該センタポストと対向して設けられて軸方向に移動自在なプランジャと、該プランジャに連動すると共に流体を通過させる開口部を有するスプールバルブと、該スプールバルブの外周面に摺動するバルブスリーブと、を備えたソレノイドバルブにおいて、前記スプールバルブの開口部周辺の外周面全周と前記バルブスリーブ内周面との間に隙間を形成する環状溝を設けたことを特徴とするソレノイドバルブ。
【請求項3】ソレノイド内部に固定配置されるセンタポストと、該センタポストと対向して設けられて軸方向に移動自在なプランジャと、該プランジャに連動するスプールバルブと、該スプールバルブの外周面に対して内周面が摺動するバルブスリーブと、を備えたソレノイドバルブにおいて、前記スプールバルブ外周面と前記バルブスリーブ内周面が摺動する部分を軸方向で複数に分割する分割溝を設けたことを特徴とするソレノイドバルブ。
【請求項4】前記スプールバルブ外周面と前記バルブスリーブ内周面との間の前記分割溝によって形成された間隙を供給圧と等圧にする通路を設けたことを特徴とする請求項3に記載のソレノイドバルブ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧制御に用いられる電流制御の電磁可変リリーフバルブ、特に自動車用オートマチックトランスミッションの油圧制御等に適用されるソレノイドバルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のソレノイドバルブとしては、例えば図11に示すようなものが知られている。ソレノイドバルブ101は、ソレノイド102と、バルブ部103と、から成っている。
【0003】ソレノイド102は、円筒状に巻かれたコイル104と、コイル104内周側に固定配置されるセンタポスト105と、センタポスト105のバルブ部103側に形成されるプランジャ室106内に軸方向に移動自在に挿入されるプランジャ107と、このプランジャ107とセンタポスト100との間に挿入されてプランジャ104をバルブ部側に対して押圧するスプリング108と、を備えている。
【0004】バルブ部103は、プランジャ107端部に設けられたスプールバルブ119と、スプールバルブ119の外周に摺動するバルブスリーブ120と、を備えている。
【0005】また、バルブ部103には軸方向に貫通する供給圧ポートSPが設けられ、センタポスト105にはドレーンポートDPが設けられ、さらに、バルブ部103付け根位置にはパイロット圧ポートPPが設けられている。
【0006】そして、ソレノイド102を励磁して、プランジャ107をスプリング108のばね力に抗してセンタポスト105に吸引することによって、供給圧ポートSPとパイロット圧ポートPPを連通させて流体の制御を行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術のソレノイドバルブ101では、以下のような問題があった。
【0008】ソレノイドバルブ101の制御特性の調整方法としては、一般に、スプリング108のセット荷重を調整する方法やバルブストロークを調整する方法があり、特に、バルブストロークを調整する方法では、センタポスト105をねじ込みや圧入等して可動して調整するのが一般的であった。
【0009】センタポスト105のねじ込みについて具体的な一例を挙げると、例えば雄ねじ部105aをセンタポスト105外周に設けると共に雄ねじ部とかみ合う雌ねじ部112aをアッパプレート112に設け、雄ねじ部105aと雌ねじ部112aをかみ合わせてセンタポスト105をソレノイド102内部にねじ込んで調整を行い、その後センタポスト105とアッパプレート112をカシメて完成品としていた。
【0010】しかし、このような有効バルブストロークを調整する方法としてセンタポスト105のねじ込みや圧入等を採用した場合には、センタポスト105を可動にするためソレノイドバルブ101自体の構造が複雑になり、コストアップしてしまう。
【0011】そして、調整終了後にセンタポスト105とアッパプレート112をカシメて完成品とするために、調整終了後のカシメ時に衝撃等によって制御特性に不良をきたした場合にはソレノイドバルブ101の調整時の適正な制御特性が完成品では得られないことがあった。
【0012】次に、この従来技術のソレノイドバルブ101では、スプールバルブ119とバルブスリーブ120が摺動する摺動部のスプールバルブ119外周とバルブスリーブ120内周の摺動面同士におけるクリアランス部の分だけスプールバルブ119がバルブスリーブ120に対して傾くことがあった。
【0013】このスプールバルブ119がバルブスリーブ120に対して傾いた場合には、バルブ閉状態ではスプールバルブ119先端とバルブスリーブ120端部の2箇所で線接触するが、バルブ開状態では図12に示すようにスプールバルブ119の開口部119aの縁とバルブスリーブ120端部の縁だけが接触して点接触となることがある。この点接触の状態が繰り返されると点接触部分が摩耗して行き、ソレノイドバルブ101の制御特性が変化してしまうことがあった。
【0014】点接触部分の摩耗でソレノイドバルブ101の制御特性が変化してしまうと制御特性が回復することはないので、これによってソレノイドバルブ101の耐久性に限界をきたしており、ソレノイドバルブ101の長寿命化を図ることは困難であった。
【0015】さらに、従来技術のソレノイドバルブでは、図13に示すように摺動部のスプールバルブ119外周とバルブスリーブ120内周の摺動面同士のクリアランス部に流体中に含まれる異物(コンタミ)Iが入り込むと摺動抵抗が発生する。これにより、スプールバルブ119は円滑に移動できなくなり、制御特性が変化して制御機能に支障をきたす。程度によってはスプールバルブ119が引っ掛かってソレノイドバルブ101が作動不能になってしまう場合もある。
【0016】このクリアランス部に入り込んだ異物は流体の流れで運ばれてクリアランス部から脱落することによりバルブ機能は復活するが、摺動部の摺動面同士が長い程、異物が脱落に要するまでの移動距離、つまりバルブ機能復活までの時間は長くなる。
【0017】このように、制御特性を安定させるクリアランス部の耐コンタミ性の面からは摺動部の摺動面同士の長さは短いほうがよく、一方で、前述したスプールバルブ119がバルブスリーブ120に対して傾く際の片あたりを低減するためには摺動部の摺動面同士を長く設けるか、または2箇所離れた位置に摺動部を設ける必要がある。
【0018】スプールバルブ119とバルブスリーブ120が摺動する摺動部を2箇所設けた例を図14に示す。図14では、径の大きさが異なる摺動部119e,119fを2箇所設けている。このような場合には、精度よく製造することが困難でコストアップを招いていた。
【0019】本発明は、上記した従来技術の問題を解決するものであり、その目的とするところは、長期間安定した制御特性を得る製造容易なソレノイドバルブを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明にあっては、ソレノイド内部に固定配置されるセンタポストと、該センタポストと対向して設けられて軸方向に移動自在なプランジャと、該プランジャに連動するスプールバルブと、該スプールバルブの外周面に摺動するバルブスリーブと、を備えたソレノイドバルブにおいて、前記センタポストは軸方向に貫通する貫通孔を有し、前記プランジャと前記スプールバルブを別体に設け、前記バルブスリーブの内側及び前記センタポストの貫通孔を介して軸方向両側から挿入された治具によって、前記プランジャに対して前記スプールバルブを圧入し、前記プランジャ及び前記スプールバルブの軸方向の長さを圧入量によって調節して有効バルブストロークが調整されることを特徴とする。
【0021】ここで、有効バルブストロークとは、スプールバルブが開き始める位置から最大開口となる位置までの差をいう。
【0022】したがって、バルブストロークが調整されてソレノイドバルブの制御特性が適正となり、その後の部品の組み込みは制御特性に影響しないので、適正な制御特性の品質のよい完成品のソレノイドバルブを得ることができる。
【0023】また、プランジャとスプールバルブを別体とした単純な構成で調整が可能となるので、従来技術よりもコストダウンを図ることができる。
【0024】ソレノイド内部に固定配置されるセンタポストと、該センタポストと対向して設けられて軸方向に移動自在なプランジャと、該プランジャに連動すると共に流体を通過させる開口部を有するスプールバルブと、該スプールバルブの外周面に摺動するバルブスリーブと、を備えたソレノイドバルブにおいて、前記スプールバルブの開口部周辺の外周面全周と前記バルブスリーブ内周面との間に隙間を形成する環状溝を設けたことが良好である。
【0025】これにより、バルブ開状態で開口部の縁がバルブスリーブ端部の縁に当接して点接触となることが防止でき、点接触摩耗による耐久性の劣化は生じず、長期間制御特性が安定するので、ソレノイドバルブの長寿命化を図ることができる。
【0026】また、環状溝によってスプールバルブの開口部周りがバルブスリーブ内周面に対して隙間を有する状態となるので、開口部の加工の際に開口部周りに微小なバリが生じていてもスプールバルブのバルブスリーブに対する摺動には影響が及ばない。
【0027】ソレノイド内部に固定配置されるセンタポストと、該センタポストと対向して設けられて軸方向に移動自在なプランジャと、該プランジャに連動するスプールバルブと、該スプールバルブの外周面に対して内周面が摺動するバルブスリーブと、を備えたソレノイドバルブにおいて、前記スプールバルブ外周面と前記バルブスリーブ内周面が摺動する部分を軸方向で複数に分割する分割溝を設けたことが良好である。
【0028】これにより、分割溝でスプールバルブ外周面とバルブスリーブ内周面が摺動する部分が軸方向で複数に分割されるが、分割された摺動部分の両端までの距離は一定であるので、スプールバルブが傾くことが防止されてスプールバルブの片あたり等が防止できる。
【0029】また、分割溝によって摺動部分のスプールバルブ外周とバルブスリーブ内周の摺動面同士のクリアランス部に流体中に含まれる異物(コンタミ)が進入して生じる摺動抵抗が、分割溝が設けられて摺動部分が短くなったことで軽減され、制御特性が安定する。制御不良を起こした場合も摺動部分が短いためにクリアランス部から異物が早期に脱落するので復帰までの時間が短くて済む。
【0030】さらに、分割溝で分割された2箇所の摺動部分は等しい外径で設けられているので、センタレス加工が可能となり、加工が容易で外径を高精度に作成することができ、スプールバルブの移動が安定し、ソレノイドバルブの制御が安定すると共に、径の異なる2箇所の摺動部を備えたものよりも2箇所同時に加工できてコストダウンも図ることができる。
【0031】前記スプールバルブ外周面と前記バルブスリーブ内周面との間の前記分割溝によって形成された間隙を供給圧と等圧にする通路を設けたことが良好である。
【0032】これにより、分割溝とバルブスリーブ内周面との間の間隙が通路によって供給圧と等圧となるので、異物をバルブスリーブ先端の摺動部分に進入させ難くなり、制御特性が安定する。
【0033】また、流体圧がプランジャ周辺の方が低いため、分割溝とバルブスリーブ内周面との間の間隙に進入した異物は分割されたプランジャ側の摺動部分を通過して流されて行くので、制御特性が安定する。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0035】(第1の実施の形態)まず、図5を用いて本実施の形態のソレノイドバルブが適用される自動車用オートマチックトランスミッションの油圧制御の油圧制御システムについて説明する。
【0036】図5において、ライン圧Lが供給されるライン圧油路501に減圧弁502が接続されており、この減圧弁502で一定圧に制御されたソレノイド供給圧Sがソレノイド供給圧油路503で供給されてソレノイドバルブ1の供給圧ポートSPに導かれる。
【0037】ソレノイドバルブ1には、供給圧ポートSPの他に、ドレーンポートDPと、パイロット圧ポートPPと、が設けられており、パイロット圧ポートPPからソレノイドバルブ1で制御されたパイロット圧Pがスプール弁505に通じるパイロット圧油路504に導かれる。
【0038】スプール弁505には、ライン圧油路501とパイロット圧油路504と出力圧油路506が接続されている。そして、基圧であるライン圧Lとソレノイドバルブ1で制御された作動信号圧であるパイロット圧Pによって、スプール弁505で出力圧油路506に導かれる出力圧Oを制御する。
【0039】出力圧油路506は、不図時のクラッチ等のピストン油室に接続されており、出力圧の大きさによりクラッチ等の制御を行う。
【0040】以上の油圧制御システムでソレノイドバルブ1は、通電時には供給圧ポートSPとパイロット圧ポートPPとが連通し、ドレーンポートDPが遮断される。また、非通電時には供給圧ポートSPが遮断され、パイロット圧ポートPPとドレーンポートDPが連通する。
【0041】これによって、パイロット圧油路504のパイロット圧Pを0〜ソレノイド供給圧Sの範囲で制御可能としている。
【0042】図1を用いてソレノイドバルブの構成について説明する。ソレノイドバルブ1は、ソレノイド2と、バルブ部3と、から成っている。
【0043】ソレノイド2は、円筒状に巻かれたコイル4と、コイル4内周側に固定配置されるセンタポスト5と、センタポスト5のバルブ部3側に形成されるプランジャ室6内に軸方向に移動自在に挿入され、センタポスト5と対向して設けられるプランジャ7と、このプランジャ7とセンタポスト5との間に挿入されてプランジャ7をバルブ部3側に対して押圧するスプリング8と、を備えている。
【0044】ソレノイド2はボビン9にコイル4を巻き付けた構成で、センタポスト5はボビン9の反バルブ部3側半部内周に嵌着され、バルブ部3側半部がプランジャ室6となっており、バルブ部3はプランジャ室6のバルブ部3側開口部を塞ぐように設けられている。
【0045】ソレノイド2のバルブ部3側端面にはロアプレート10が当接して設けられている。ロアプレート10は外向きフランジ付き円筒形状で、フランジ部10bがソレノイド2のバルブ部3側端面に当接し、円筒部10aがソレノイド2のボビン9内周に埋め込まれている。また、ロアプレート10の円筒部10a内周には薄肉の樹脂部2aが被覆されている。
【0046】上記ボビン9、薄肉樹脂部2a、及びバルブ部の外周壁を形成する筒部11はロアプレート10をインサートして一体成形されている。
【0047】また、センタポスト5の反バルブ部3側端部はソレノイド2の端部からさらに突出しており、センタポスト5の反バルブ部3側端部に磁路を形成するヨークとなる環状のアッパプレート12の内径端が固定されている。
【0048】アッパプレート12とソレノイド2の間にはコネクタ部13が介装されている。このコネクタ部13には端子14aが設けられたソケット部14が連結され、ソレノイド2から延びる図示しないリード線等がコネクタ部13に埋設されている。
【0049】ソレノイド2はケース15内に収容され、ケース15の反バルブ部3側端開口部にアッパプレート12の外径端が嵌合固定され、ケース15のバルブ部3側端開口部にロアプレート10のフランジ部10bの外径端が嵌合固定されている。
【0050】これにより、ソレノイド2を励磁した際の磁気回路Hは、センタポスト5、プランジャ7、ロアプレート10、ケース15、及びアッパプレート12を通ってセンタポスト5に戻るように形成される。
【0051】また、ケース15には、取付板16が設けられており、この取付板16で所定位置にソレノイドバルブ1が固定される。
【0052】センタポスト5には、軸方向に貫通してドレーンポートDPに通じる貫通孔51が設けられ、この貫通孔51にスプリング8の設定荷重を調整してスプリングを支持する支持部材17が固定されている。また、支持部材17のプランジャ室6に面する端部にスプリング8の一端が係合している。
【0053】センタポスト5のプランジャ室6に面する端面は、内径端から外径端に向けて徐々にプランジャ室6側に突出するテーパ面となっており、磁路を形成するロアプレート10の円筒部10a先端と軸方向に所定間隔を隔てて対向している。この端面には、プランジャ7がセンタポスト5に引き付けられた際にプランジャ7と密接するストッパ18が配設されている。
【0054】プランジャ7は、ソレノイド2内径よりも小径でソレノイド2内周との間に所定の環状隙間を有する大径部71と、大径部71のバルブ部3側端から延びてバルブ部3のバルブスリーブ20端部に端面を当接する小径部72と、から構成されている。
【0055】プランジャ7の大径部71の反バルブ部3側端面には凹部73が形成されており、この凹部73にスプリング8の他端が嵌め込まれて位置決めされる。また、小径部72のバルブ部3側端面にも凹部74が形成されており、この凹部74にはバルブ部3のスプールバルブ19が圧入されている。
【0056】プランジャ7外周とプランジャ室6の内壁面との間には隙間があり、流体が軸方向に移動可能となっている。
【0057】バルブ部3は、プランジャ7の小径部72の凹部74に圧入されたスプールバルブ19と、スプールバルブ19の外周に摺動するバルブスリーブ20と、外周壁を形成する筒部11と、を備えている。
【0058】バルブスリーブ20は、筒部11の内周に固定されており、内周が均一径の筒状である。
【0059】筒部11外周には、筒部11が取付穴等に嵌合される場合に密封性を発揮するためのOリング21が装着されている。
【0060】スプールバルブ19の内側は、軸方向に貫通しており、供給圧ポートSPとなっている。そして、この供給圧ポートSPからソレノイドバルブ1にソレノイド供給圧油路503のソレノイド供給圧Sの流体が流入する。
【0061】また、バルブ部3付け根位置にはパイロット圧ポートPPが設けられている。パイロット圧ポートPPからはソレノイドバルブ1で制御されたパイロット圧Pがパイロット圧油路504に導かれる。
【0062】パイロット圧ポートPPは、バルブ閉状態ではプランジャ室6及びセンタポスト5の貫通孔51を介してドレーンポートDPと連通し、バルブ開では供給圧ポートSPと連通する。
【0063】ここで、図2,3を用いてスプールバルブ19についてさらに詳しく説明する。
【0064】スプールバルブ19には、流体をパイロット圧ポートPPに流す開口部19aと、開口部19a周辺の外周面全周をバルブスリーブ20内周面と非摺動とする環状溝19bと、開口部19aよりもソレノイド供給圧油路503側のスプールバルブ19外周とバルブスリーブ20内周の摺動面同士からなる摺動部を軸方向で2つに分割する分割溝19cと、分割溝19cの設けられた部分でスプールバルブ19内外周に貫通した通路としての孔部19dと、が設けられている。
【0065】開口部19aは、バルブ開時、即ちプランジャ7がセンタポスト5に引き付けられた時に、バルブスリーブ20内周面から離れて供給圧ポートSPとパイロット圧ポートPPを連通する。
【0066】環状溝19bは、開口部19aの縁がバルブスリーブ20の端部の縁に接触しないようにするものであり、全周に亘り摺動部の外径よりも小径となっている。この環状溝の溝側面は軸方向に垂直に設けられている。
【0067】分割溝19cは、環状溝19bと同様に全周に設けられた環状で、分割溝19cの設けられた部分がバルブスリーブ20内周面との間に間隙を有するようにし、これによってスプールバルブ19外周がバルブスリーブ20内周に摺動する摺動部を2箇所設けるようにしている。ここで、スプールバルブ19先端の摺動部を第1摺動部19e、プランジャ7側の摺動部を第2摺動部19fとする。
【0068】孔部19dは、分割溝19cとバルブスリーブ20内周面との間の間隙がスプールバルブ19内側と連通するように設けられ、隙間がスプールバルブ19内側の供給圧Sと等圧となるようにしている。
【0069】また、図2に示すようにスプールバルブ19はプランジャ7とは別体であり、スプールバルブ19をプランジャ7の小径部72端面の凹部74に圧入し、図3に示すようにスプールバルブ19とプランジャ7が一体化される。
【0070】そして、本実施の形態のソレノイドバルブ1では、ソレノイド2を励磁して、プランジャ7をスプリング8のばね力に抗してセンタポスト5に吸引することによって、スプールバルブ19の開口部19aがバルブスリーブ20内周面から離れてバルブ開状態となり、供給圧ポートSPとパイロット圧ポートPPが連通する。この時、プランジャ7はセンタポスト5に配設されたストッパ18と密接してドレーンポートDPを遮断する。
【0071】一方、ソレノイド2非励磁では、プランジャ7をスプリング8のばね力でバルブ部3側に押し付けるので、スプールバルブ19はバルブスリーブ20内に位置してバルブ閉状態となり、供給圧ポートSPが遮断され、センタポスト5の貫通孔51及びプランジャ室6を介してパイロット圧ポートPPとドレーンポートDPが連通する。
【0072】ここで、本実施の形態のソレノイドバルブ1では、製造時に、一旦、図4に示すように、ケース15のカシメ実施後でスプリング8と支持部材17を組み付ける前の段階でプランジャ7とスプールバルブ19を合わせた軸方向の全長を変更して有効バルブストロークが調整され、ソレノイドバルブ1の制御特性を適正にしている。
【0073】ここで、有効バルブストロークとは、スプールバルブ19が開き始める位置から最大開口となる位置までの差をいう。
【0074】前述したようにプランジャ7とスプールバルブ19は圧入により一体化するので、プランジャ7に対するスプールバルブ19の圧入量を調節することでスプールバルブ19が圧入されてプランジャ7と一体化した全長を変更することができ、これによってバルブストロークを調整して制御特性を適正にしている。
【0075】この圧入量の調節を可能とするため、スプリング8と支持部材17を組み付ける前の段階では、ソレノイドバルブ1はプランジャ7とスプールバルブ19に対する供給圧ポートSP側及びドレーンポートDP側の軸方向両側が外に開放された状態となる。
【0076】そして、図4に示すようにこの開放された軸方向両側から治具401を挿入し、治具401でプランジャ7の凹部73及びスプールバルブ19の供給圧ポートSP側端部を押し付けて行き、圧入量を調節しながらスプールバルブ19がプランジャ7に圧入される。
【0077】なお、この調整ではプランジャ7とスプールバルブ19の全長の変更だけでなく、スプールバルブ19の開口部19aの位置調整を行うことも可能である。
【0078】そして、ソレノイドバルブ1の制御特性を適正にした後、スプリング8をセンタポスト5の貫通孔51から挿通して設置し、さらに支持部材17を貫通孔51内に固定することによってソレノイドバルブ1を完成させている。
【0079】したがって、本実施の形態では、プランジャ7とスプールバルブ19が別体で設けられ、プランジャ7に対してスプールバルブ19を圧入する際の圧入量の調節で有効バルブストロークを調整してソレノイドバルブ1の制御特性を適正にするので、その後に組み込むスプリング8と支持部材17によって制御特性が影響されることなく完成品とすることができ、適正な制御特性の品質のよいソレノイドバルブ1を得ることができる。
【0080】また、プランジャ7とスプールバルブ19を別体とした単純な構成で調整が可能となるので、従来技術のようにセンタポスト5のねじ込みや圧入等を行う必要がなく、従来技術よりもコストダウンを図ることができる。
【0081】一方で、図2に示すようにスプールバルブ19には、開口部19a周辺のスプールバルブ19外周面には環状溝19bが設けられているので、バルブ開状態で開口部19aの縁がバルブスリーブ20端部の縁に当接して点接触となることが防止できる。
【0082】特に、環状溝19bは全周に設けられており、環状溝19bの溝側面が軸方向に垂直になっているので、スプールバルブ19が傾いた時でもこの溝側面の縁がバルブスリーブ20端部の縁と線接触の状態となるだけであるので、点接触摩耗による耐久性の劣化は生じず、ソレノイドバルブ1の長寿命化を図ることができる。
【0083】また、環状溝19bによってスプールバルブ19の開口部19a周りがバルブスリーブ20内周面に対して隙間を有する状態となるので、開口部19aの加工の際に開口部19a周りに微小なバリが生じていてもスプールバルブ19のバルブスリーブ20に対する摺動には影響が及ばない。
【0084】なお、環状溝19bは本実施の形態以外にも、図6のようにバルブスリーブ20側に設ける等、種々の変形も可能である。図6はプランジャ7にスプールバルブ19が一体化している例であり(ここではプランジャ部とスプールバルブ部を有するスプールバルブ19として説明する)、特に環状溝19bだけを取り上げたモデルである。
【0085】図6(a),(b)は本実施の形態と同様にスプールバルブ部に環状溝19bを備えている。特に図6(b)では環状溝19bの反バルブ部3側溝側面がプランジャ部端面となっており、このスプールバルブ19ではバルブ閉となる時はプランジャ部端面とバルブスリーブ端面が当接する。
【0086】図6(c)はバルブスリーブ20側に環状溝19aを設けたもので、これによっても同等の効果を得ることができる。
【0087】また、スプールバルブ19に分割溝19cが設けられて摺動部が軸方向で2箇所(第1,第2摺動部19e,19f)となるが、2箇所の摺動部19e,19fの両端までの距離は一定であるので、スプールバルブ19が傾くことが防止されてスプールバルブ19の片あたり等が防止できる。
【0088】分割溝19cによって摺動部19e,19fとバルブスリーブ内周の摺動面同士のクリアランス部に流体中に含まれる異物(コンタミ)が進入して生じる摺動抵抗は、図7に示すように分割溝19cが設けられて摺動部自身が短くなったことで軽減され、制御特性が安定する。制御不良を起こした場合も摺動部19e,19fが短いためにクリアランス部から異物が早期に脱落するので復帰までの時間が短くて済む(図7で矢印は異物Iの流れを示す)。
【0089】また、分割溝19cで分割された2箇所の摺動部19e,19fは等しい外径で設けられているので、センタレス加工が可能となり、加工が容易で外径を高精度に作成することができ、スプールバルブ19の移動が安定し、ソレノイドバルブ1の制御が安定すると共に、径の異なる2箇所の摺動部を備えたものよりも2箇所同時に加工できてコストダウンを図ることができる。
【0090】なお、分割溝19cも例えば図8(b)に示すようにバルブスリーブ20側に設けたり、複数設けて摺動部を3箇所以上にする等、種々の変形が可能である。図8は図6と同様に分割溝19cだけを取り上げたモデルである。
【0091】さらに、分割溝19cの設けられた部分で内外周に貫通した孔部19dを設け、分割溝19cとバルブスリーブ20内周面との間の間隙がスプールバルブ19内側と連通して、隙間がスプールバルブ19内側の供給圧Sと等圧となるので、異物を第1摺動部19eに進入させ難くなる。
【0092】また、流体圧がスプールバルブ19の開口部19aを抜けたプランジャ7周辺の方が低いため、分割溝19cとバルブスリーブ20内周面との間の間隙に進入した異物は第2摺動部19fとバルブスリーブ20内周面との間を通過して流されて行く(図9参照、矢印は異物Iの流れを示す)。
【0093】なお、本実施の形態では通路としてスプールバルブ19内外周に貫通した孔部19dを設けたが、図10(b)に示すようにバルブ部3内部に設けられて供給圧ポートSPの外側に回り込む通路20aを設ける等、種々の変形が可能である。図10は図6,8と同様にスプールバルブ19外周面とバルブスリーブ20内周面との間の分割溝19cによって形成された間隙を供給圧と等圧にする通路だけを取り上げたモデルである。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にあっては、センタポストは軸方向に貫通する貫通孔を有し、プランジャとスプールバルブを別体に設け、バルブスリーブの内側及びセンタポストの貫通孔を介して軸方向両側から挿入された治具によって、プランジャに対してスプールバルブを圧入し、プランジャ及びスプールバルブの軸方向の長さを圧入量によって調節して有効バルブストロークが調整されることで、ソレノイドバルブの制御特性が適正となり、その後の部品の組み込みは制御特性に影響しないので、適正な制御特性の品質のよい完成品のソレノイドバルブを得ることができる。
【0095】また、プランジャとスプールバルブを別体とした単純な構成で調整が可能となるので、従来技術よりもコストダウンを図ることができる。
【0096】スプールバルブの開口部周辺の外周面全周とバルブスリーブ内周面との間に隙間を形成する環状溝を設けたことで、バルブ開状態で開口部の縁がバルブスリーブ端部の縁に当接して点接触となることが防止でき、点接触摩耗による耐久性の劣化は生じず、長期間制御特性が安定するので、ソレノイドバルブの長寿命化を図ることができる。
【0097】また、環状溝によってスプールバルブの開口部周りがバルブスリーブ内周面に対して隙間を有する状態となるので、開口部の加工の際に開口部周りに微小なバリが生じていてもスプールバルブのバルブスリーブに対する摺動には影響が及ばない。
【0098】スプールバルブ外周面とバルブスリーブ内周面が摺動する部分を軸方向で複数に分割する分割溝を設けたことで、分割溝でスプールバルブ外周面とバルブスリーブ内周面が摺動する部分が軸方向で複数に分割されるが、分割された摺動部分の両端までの距離は一定であるので、スプールバルブが傾くことが防止されてスプールバルブの片あたり等が防止できる。
【0099】また、分割溝によって摺動部分のスプールバルブ外周とバルブスリーブ内周の摺動面同士のクリアランス部に流体中に含まれる異物(コンタミ)が進入して生じる摺動抵抗が、分割溝が設けられて摺動部分が短くなったことで軽減され、制御特性が安定する。制御不良を起こした場合も摺動部分が短いためにクリアランス部から異物が早期に脱落するので復帰までの時間が短くて済む。
【0100】さらに、分割溝で分割された2箇所の摺動部分は等しい外径で設けられているので、センタレス加工が可能となり、加工が容易で外径を高精度に作成することができ、スプールバルブの移動が安定し、ソレノイドバルブの制御が安定すると共に、径の異なる2箇所の摺動部を備えたものよりも2箇所同時に加工できてコストダウンも図ることができる。
【0101】スプールバルブ外周面とバルブスリーブ内周面との間の分割溝によって形成された間隙を供給圧と等圧にする通路を設けたことで、分割溝とバルブスリーブ内周面との間の間隙が通路によって供給圧と等圧となるので、異物をバルブスリーブ先端の摺動部分に進入させ難くなり、制御特性が安定する。
【0102】また、流体圧がプランジャ周辺の方が低いため、分割溝とバルブスリーブ内周面との間の間隙に進入した異物は分割されたプランジャ側の摺動部分を通過して流されて行くので、制御特性が安定する。




 

 


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