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発明の名称 メタルガスケット素材の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−193838(P2001−193838A)
公開日 平成13年7月17日(2001.7.17)
出願番号 特願2000−2397(P2000−2397)
出願日 平成12年1月11日(2000.1.11)
代理人 【識別番号】100071205
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 陽一
【テーマコード(参考)】
3J040
4D075
4F203
【Fターム(参考)】
3J040 EA15 EA17 EA27 EA48 FA01 FA05 HA01 HA15 HA17 
4D075 BB05Z BB64Z CA04 DA06 DB01 DC16 EB12
4F203 AA45 AH13 AK07 DA11 DB02 DC01 DD10 DJ11 DK01 DL07 DN06
発明者 西谷 要介
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 金属基板(2)にゴム層(3)をコーティングしたメタルガスケット素材(1)を熱ロール(13)(15)を用いて加硫することを特徴とするメタルガスケット素材の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密封装置の一種であるガスケットに係り、特に、メタルガスケット素材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、金属基板の表面にゴム層を被着したメタルガスケットが知られており、このメタルガスケットは、図6に示すように、金属基板2の表面にゴム層3をコーティングして加硫することにより平板状のメタルガスケット素材1を製造し、次いで、このメタルガスケット素材1を所定の平面形状に打ち抜くことによりシリンダーヘッドガスケット用、エンジン周辺用、カークーラーコンプレッサー用またはブレーキシム用等のメタルガスケット製品とされる。本発明は、この一連の製造過程における前半のメタルガスケット素材1を製造する方法に関するものである。
【0003】従来、このメタルガスケット素材1の製造方法としては、オーブン加硫方式またはプレス加硫方式の製造方法が採用されているが、これらの従来方法にはそれぞれ、以下のような不都合がある。
【0004】(1)オーブン加硫方式オーブン加硫方式は、図6に示すように、金属基板の表面にゴム層(共に図示せず)をコーティングしたメタルガスケット素材1をオーブン炉4に通すことにより加硫するものであるが、200℃前後の高温で10分間前後の長時間加熱をしなければゴムの加硫が促進しないために、以下の問題点を有している。
【0005】■ オーブン炉通板時間を長く設定すべく、オーブン炉長を長くするとともに通板速度を遅くする必要があるために、生産性が余り良くなく、低コスト化が困難である。
■ 高温長時間の加硫によってゴムコーティング層の表面に発泡等の外観不良が発生し易いために、歩留まりが余り良くない。
■ メタルガスケット素材1がオーブン炉4内でフリーな状態におかれるため、無酸素下条件が必要な有機過酸化物(パーオキサイド)系加硫剤を有するゴムを加硫することができない。したがって、生産可能なメタルガスケット素材1の材質が限定されてしまう。
【0006】(2)プレス加硫方式また、プレス加硫方式は、図8に示すように、ベルト回転用ロール5の駆動にしたがって回転するベルト6を油加熱・加圧ユニット7によりメタルガスケット素材1に押し付けることにより加硫するものであり、高温・高圧の条件下で加硫を行なうために、比較的短時間のうちに加硫が促進する利点がある。また、高圧条件下でベルト6をゴムコーティング層に押し付けるために、ゴムコーティング層の表面に発泡等の外観不良が発生しにくく、また無酸素下状態になるために、有機過酸化物系加硫剤を有するゴムを加硫することができる利点がある。しかしながらこのプレス加硫方式には、以下の問題点がある。
【0007】■ 装置が高価であるために、イニシャルコストが高い。
■ 装置が構造的に複雑であるために、メンテナンス等の作業性が余り良くない。
■ 油による加温・加圧方式であるために、油の劣化等が進み易い。したがってランニングコストが高い。
■ 加熱・加圧ユニット7が大きいために、均一な面圧を与えるためには大きな加圧が必要である。したがって低面圧化が困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑み、上記オーブン加硫方式では加硫時間が長く、外観不良が発生し易く、プレス加硫方式では油を用いた加温・加圧であることから設備的に高価で複雑である点について、低価格で簡易な設備構造を設定することができ、短時間で加硫を行なうことができ、加硫時の外観不良が発生するのを抑えることが可能なメタルガスケット素材の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のメタルガスケット素材の製造方法は、金属基板にゴム層をコーティングしたメタルガスケット素材を熱ロールを用いて加硫することを特徴とするものである。
【0010】上記構成を備えた本発明の製造方法は、熱ロールを用いる熱ロール加硫方式によってゴムを加硫するものであり、熱ロール加硫方式は、SUSまたはSPCC等の金属基板の片面または両面にNBRまたはFKM等のゴムをコーティングしたメタルガスケット素材を、上下ベルトや当て板の間を通板させる際、上下に熱ロールでベルトや当て板を直接押し付けてゴムの加硫を行なうものである。
【0011】この方式は、以下の特徴を有している。
■ 熱ロールによる加温・加圧方式である。
■ 熱ロールによってベルトまたは当て板を押さえ込むことにより、有機過酸化物系加硫剤を有するゴムを加硫することができる。
■ 熱ロールによって押さえ込む圧力は、0.1〜50kgf/cm 程度の低面圧で製造可能である。
■ 熱ロールによる加温は電気的なものでも可能であり、設備的に簡単な構造である。
■ 熱ロールの回転により連続的なメタルガスケットの製造が可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
【0013】第一実施例・・・図1は、当該実施例に係る熱ロール方式によるメタルガスケット素材1の加硫装置ないし製造装置11の概略構成を示しており、この装置11は以下のように構成されている。尚、メタルガスケット素材1は、図6に示したように、SUSまたはSPCC等の金属基板2の片面または両面(図では両面)にNBRまたはFKM等のゴム層3を被着したものであり、この装置11は、メタルガスケットの製造工程において、金属基板2の表面にコーティングしたゴム層3を加硫するものである。
【0014】当該装置11は先ず、被加工物であるメタルガスケット素材1を通す通路12を有しており、この通路12の上側に一対の熱ロール13と、この熱ロール13の回転駆動によって回転する無端状のベルト14が設けられており、通路12の下側にも一対の熱ロール15と、この熱ロール15の回転駆動によって回転する無端状のベルト16が設けられている。したがって、熱ロール13,15の回転駆動に伴うベルト14,16の回転時に上下のベルト14,16の間に素材1を送り込むと、素材1は通路12に沿って移送され、この移送中に加熱・加圧されて加硫される。
【0015】熱ロール13,15は、ガスケット素材1の製造に必要な加熱および加圧を行なうものであり、加熱の方法には、熱ロール13,15の内部にオイル等の熱媒(図示せず)を送り込む方法や、電気的なヒーター(図示せず)を設ける方法等がある。また加圧の方法は、熱ロール13,15に油圧シリンダー等の加圧ユニット(図示せず)を取り付けて、熱ロール13,15を上下方向に移動させることにより行なう。また、この熱ロール13,15には上記したように、ガスケット素材1を連続的に加硫すべく、その回転駆動によりベルト14,16を介してガスケット素材1を送る役目もある。
【0016】ベルト14,16には、熱ロール13,15の駆動力を受け、回転してガスケット素材1を送る役目の他に、熱ロール13,15の熱および圧力をガスケット素材1に伝える役目があり、更に、空気遮断が必要な有機過酸化物(パーオキサイド)系加硫剤を含むゴム素材を加硫するための遮断板としての役目がある。このベルト14,16はステンレス製である。
【0017】第二実施例・・・図2は、当該実施例に係る熱ロール方式によるメタルガスケット素材1の加硫装置ないし製造装置11の概略構成を示しており、この装置11は以下のように構成されている。尚、メタルガスケット素材1は、図6に示したように、SUSまたはSPCC等の金属基板2の片面または両面(図では両面)にNBRまたはFKM等のゴム層3を被着したものであり、この装置11は、メタルガスケットの製造工程において、金属基板2の表面にコーティングしたゴム層3を加硫するものである。
【0018】当該装置11は先ず、被加工物であるメタルガスケット素材1を通す通路12を有しており、この通路12の上側に一対のベルト加熱用ロール17と、このベルト加熱用ロール17の回転駆動によって回転する無端状のベルト14と、このベルト14を介してガスケット素材1を加熱・加圧する所要数(図では四つ)の熱ロール13が設けられており、通路12の下側にも一対のベルト加熱用ロール18と、このベルト加熱用ロール18の回転駆動によって回転する無端状のベルト16と、このベルト16を介してガスケット素材1を加熱・加圧する所要数(図では四つ)の熱ロール15が設けられている。したがって、ベルト加熱用ロール17,18の回転駆動に伴うベルト14,16の回転時に上下のベルト14,16の間に素材1を送り込むと、素材1は通路12に沿って移送され、この移送中に加熱・加圧されて加硫される。
【0019】熱ロール13,15は、ガスケット素材1の製造に必要な加熱および加圧を行なうものであり、加熱の方法には、熱ロール13,15の内部にオイル等の熱媒(図示せず)を送り込む方法や、電気的なヒーター(図示せず)を設ける方法等がある。また加圧の方法は、熱ロール13,15(図では上側の熱ロール13)に油圧シリンダー等の加圧ユニット19を取り付けて、熱ロール13,15を上下方向に移動させることにより行なう。
【0020】ベルト14,16には、ベルト加熱用ロール17,18の駆動力を受け、回転してガスケット素材1を送る役目の他に、熱ロール13,15の熱および圧力をガスケット素材1に伝える役目があり、更に、空気遮断が必要な有機過酸化物(パーオキサイド)系加硫剤を含むゴム素材を加硫するための遮断板としての役目がある。このベルト14,16はステンレス製である。
【0021】また、ベルト加熱用ロール17,18には、ガスケット素材1を連続的に加硫すべく、その回転駆動によりベルト14,16を介してガスケット素材1を送る役目があり、また、熱ロール13,15からベルト14,16を介してガスケット素材1に熱を伝え易くすべく、ベルト14,16を予め加熱する役目がある。
【0022】つぎに、本願発明者らは、本発明の製造方法の作用効果を確認するために以下の実験を行なったので、その詳細を以下に記載する。
【0023】1.実験の要旨ヘッドガスケット用NBRまたはコンプレッサー用NBRをSUSまたはSPCC等の基材にコーティングした素材について、本発明方法による加硫可否検討を行なったところ、熱ロール機(2対の熱ロールを備えた熱ロール機)による加硫は、一定以上の熱量が与えられれば充分可能なこと、および20秒程度の短時間加硫が可能なこと、またはみだし性や接着性(LLC性)等の物性も現行量産品と同程度の実力が得られることが分かった。
【0024】2.実験の内容(1)目的本発明方法検討の一環として、熱ロール機によるメタルガスケット素材の加硫可否、および製作したメタルガスケット素材の物性(食み出し性やLLC性)について検討した。
【0025】(2)熱ロール機ブレーキシム用ラミネーターの予熱ロール(2×2−φ56、計4本、0.6KW、加熱有効幅200mm)を加硫用熱ロール13,15として使用した。その装置の概略を図3に示す。また、熱ロールの温度分布は以下のとおりである。
a)流れ方向290℃のデータから読み取った値を下記表1に示す。
【表1】

・ロール1本目では最高温度から20〜40℃程度低く、ロール2本目で最高温度に到達。
・素材の保熱時間はロール2本目(最高温度到達点)通過後から15〜20秒程度。
b)幅方向熱ロールの幅方向温度分布の一例を図4に示す。但し、熱ロール設定温度は300℃(SUSの当て板20,21を使用)である。
・熱ロール中央部が高く、両端との温度差が20℃程度ある。
【0026】(3)対象素材【表2】

【0027】(4)製作条件a)温度1)No.A(コンプレッサー用)・・・当て板としてSPCC、0.15tを使用。
【表3】

注)参考値として示したエネルギー量は熱履歴データ(温度と時間のグラフ)の面積から求めた値である。但し、200℃×30sの熱量(面積)を100として比較し、保熱時間である熱ロール1本目通過から30秒間(最高温度到達後20秒)で計算した。
2)No.B(ヘッドガスケット用)・・・当て板としてSUS301、0.4tを使用。
【表4】

b)その他条件1)速度:0.5m/min2)圧力(面圧):約4〜5kgf/cm (極超低圧用感圧紙による測定) 3)製作素材寸法:RCM 250×400×t【0028】3.素材評価内容(1)コンプレッサー用NBR素材品a)膨潤性(100℃×1hr膨潤液浸漬後の全厚変化率)
b)はみだし性(150℃×5min、1.0ton/cm 、卓上プレス法)
【0029】(2)ヘッドガスケット用NBR素材品a)はみだし性(150℃×1.0、1.5ton/cm
b)LLC性(TOYOTA純正LLC50vol.%+純水50vol.%、温度120℃×50hr浸漬)
・碁盤目試験・屈曲試験【0030】4.素材評価結果(1)コンプレッサー用NBR素材品a)膨潤性膨潤性測定結果を下記表5および図5に示す。
・40〜65%程度の膨潤性が得られており、加硫は進行していると考えられる。
・現行量産品と同様に、膨潤性の温度依存性が認められる。
・低膨潤率では素材間でのバラツキは少ないが、高膨潤率ではバラツキが大きくなる傾向が現れる。
【表5】

b)はみだし性はみだし性測定結果を下記表6に示す。
・今回製作した素材は、ゴムフロー、はみだしおよび縮れは確認できず、良好な結果が得られている。
【表6】

【0031】(2)ヘッドガスケット用NBR素材品a)はみだし性はみだし性の結果を下記表7に示す。
・No.B−3(C−3)以上の熱量が加わっている素材では、ゴムフロー、はみだしおよび縮れは確認できず、良好な結果が得られている。
【表7】

b)LLC性LLC性評価結果を下記表8に示す。
・碁盤目試験および屈曲試験ともにゴム層の剥がれは認められず、良好な接着性を示している。
・またNo.4研摩有無の差は認められない。
【表8】

【0032】したがって、結論として、本発明の熱ロール方式によるメタルガスケット素材の製造方法を用いた場合にゴムの加硫が促進されること、および製作した素材がメタルガスケットとしての機能を有することを確認することができ、また、熱ロール加硫方式で製作した素材は4〜5kg/cm と低面圧でも、プレス加硫方式で製作した素材と同程度の実力を有することを確認することができた。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【0034】すなわち、本発明のメタルガスケット素材の製造方法によれば、(1)熱ロールでベルトまたは当て板を押さえ込むことにより、パーオキサイド系NBRの有機過酸化物系加硫剤を含むゴム素材を加硫することができる。
(2)熱ロールで押さえ込む圧力は0.1〜50kgf/cm 程度の低面圧で製造可能である。
(3)熱ロールによる加温は電気的なものでも可能であり、設備的にも簡単な構造となる。
(4)熱ロールの回転により連続的なメタルガスケットり製造が可能となる。
【0035】したがって、所期の目的どおり、低価格で簡易な設備構造を設定することができ、短時間で加硫を行なうことができ、加硫時の外観不良が発生するのを抑えることが可能なメタルガスケット素材の製造方法を提供することができる。




 

 


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