米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 機械工学 -> エヌオーケー株式会社

発明の名称 ガスケット
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−146971(P2001−146971A)
公開日 平成13年5月29日(2001.5.29)
出願番号 特願2000−288158(P2000−288158)
出願日 平成12年9月22日(2000.9.22)
代理人 【識別番号】100090099
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 宏
発明者 テオドール ジー ダクロス / スティーブ ジー コッホ / マーク エー ベルチャック / ポール ジェイ ホッホゲザング / フランク エー ベントレー
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 上面と裏面を有する薄い担体部材と、前記上面に設けた第1のストッパ部材と、前記第1ストッパ部材との間に空隙を形成するべく前記第1ストッパ部材から離間して前記上面に設けた第2のストッパ部材と、前記空隙に配置され少なくとも1つのシール用ビードを有するエラストマーのシール部材とを備え、前記第1および第2ストッパ部材は前記上面から所定の高さを有し、前記シール用ビードは前記上面から延長し前記第1および第2ストッパ部材の前記高さよりも大きな高さを有するアペックスを備え、もって、前記アペックスが第1および第2ストッパ部材の前記高さまで圧縮された時には前記シール部材が前記空隙の空間内へと移動し、前記第1ストッパ部材が第1の圧縮制限部材を形成すると共に前記第2ストッパ部材が第2の圧縮制限部材を形成し、前記第1および第2圧縮制限部材は前記シール部材が過剰に圧縮されるのを防止することを特徴とする静的ガスケット。
【請求項2】 前記空隙の容積は前記シール部材の容積よりも大きいことを特徴とする請求項1に基づくガスケット。
【請求項3】 前記エラストマーは、フルオロカーボン、シリコーン、フルオロシリコーン、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン・アクリレート、ポリアクリレート、ポリイソプレン、パーフルオロポリマー、天然ゴム、エピクロロヒドリン系ゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、および熱可塑性エラストマーからなる群から選ばれた一のポリマー材料であることを特徴とする請求項1又は2に基づくガスケット。
【請求項4】 前記担体部材は1.0mm未満の厚さを有することを特徴とする請求項1から3のいづれかに基づくガスケット。
【請求項5】 前記担体部材は0.01mmから0.75mmの厚さを有することを特徴とする請求項1から4のいづれかに基づくガスケット。
【請求項6】 前記第1および第2の制限部材は担体の上面から異なる高さを有することを特徴とする請求項1から5のいづれかに基づくガスケット。
【請求項7】 前記第1および第2の制限部材は、ポリマー、金属、セラミック、および複合ファイバーボードからなる群から選ばれた一の材料で形成されていることを特徴とする請求項1から6のいづれかに基づくガスケット。
【請求項8】 1.75mm未満の厚さを有する薄い担体部材と、前記担体部材に隣接する第1のストッパ部材と、前記担体部材の表面に形成されたエラストマー製シール部材とを備え、前記ストッパ部材はガスケットがクランプ荷重を受けた時に前記シール部材が過剰に圧縮されるのを防止することを特徴とする静的ガスケット。
【請求項9】 エラストマーの静的ガスケットを製造する方法であって:薄い担体を金型内に配置し、金型のキャビティー内にポリマーを導入し、前記担体の上面にゴムのストッパ部材を形成すると共に前記ストッパ部材に隣接してエラストマーのシール部材を形成することからなり、前記ストッパ部材は担体の上面から所定の高さを有し、前記シール部材は少なくとも1つのシール用ビードを備えていて、このシール用ビードは前記担体の上面から延長し前記ストッパ部材の前記高さよりも大きな高さを有するアペックスを備え、もって、ガスケットがクランプ荷重を受けて前記アペックスがストッパ部材の前記高さまで圧縮された時に前記ストッパ部材は前記シール部材が過剰に圧縮されるのを防止することを特徴とする静的ガスケットの製造方法。
【請求項10】 担体を金型内に配置する前に担体をプライマーでコーティングすることを特徴とする請求項9に基づくガスケットの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエラストマーからなる静的ガスケットに係り、より詳しくは、エラストマー・シールの過剰圧縮を防止するための圧縮制限手段を備えたガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】エラストマー・シールの多くの用途ではスペース上の制約から“薄い”静的シールが要求されている。このような要請は、多くの場合、支持体によって支持されていない均質なエラストマー・シールを使用することを要求するものである。しかしながら、支持体のないエラストマー・シールは、高い生産性で組み付けるのが困難であり、浅くて狭い溝に嵌合する場合には特に困難である。これは、支持体のないシールは、組み付け時に溝からはじけ出したり、溝の中でねじれたりする傾向があるからである。いづれの場合にも、接合部に漏れを生じたり対向する部品を損傷したりするおそれがある。
【0003】他のやり方は、溝の中にシールを鋳込むことからなる。このやり方はシールの組み付けの問題を解決するものであるが、容積が大きい用途ではあまりにも高価であると考えられている。
【0004】他の方法は、担体ガスケットを使用することである。このやり方では、エラストマーは金属又はプラスチックからなる担体の溝の中又は周辺に沿って鋳込まれ、担体はシールに剛性を与えて取り扱いを容易にするため3.0mmの厚さにしてある。このやり方も、また、微小な隙間しかないような用途においては担体が厚すぎるという点で制約を受けるものである。シールされたユニットの全長を最小限にしなければならないとか、高さ又は長さに関するパッケージ上の制約下でパワートレインの構成部品をシールしなければならないといった、多重スタック(多重積み重ね)用途にとっては、3.0mmという担体厚さは満足できないものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来技術のいづれのガスケットも間隙を微小にすることが要求されるような用途に対しては満足できないものであって、圧縮時の総厚さが0.015mmから1.75mm程度の薄いガスケットに対する要望が存在する。本発明は、従来技術の叙上の問題を解決しようというもので、ガスケットにクランプ荷重を印加した時のパッケージ上の制約がタイトな多重スタック用途やパワートレイン構成部品の用途において有効なシールを行うことの可能な薄い静的ガスケットを提供しようというものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の静的ガスケットは、1.0mm未満の厚さの担体部材を有する。この担体部材には第1のストッパ部材が設けてある。担体部材の表面にはエラストマーのシール部材が形成してある。ストッパ部材は、ガスケットがクランプ荷重を受けた時にシール部材が過剰に圧縮されるのを防止する。
【0007】他の観点においては、本発明は、厚さ1.0mm未満の薄い担体を備え、ガスケットがクランプ荷重を受けた時にシール部材が過剰圧縮されるのを防止する圧縮制限手段を備えた、静的ガスケットを提供する。
【0008】更に他の観点においては、本発明は、ガスケットがクランプ荷重を受けた時に、薄い担体上に設けたエラストマーのシール用ビードがシール用空隙から押し出されるのを防止するための一対のストッパ部材を備えた静的ガスケットを提供する。
【0009】本発明は、また、薄い担体上に一対のストッパ部材を互いに離間して設け、これらのストッパ部材が形成する空隙内にエラストマーのシールが形成されているような静的ガスケットを提供する。一対のストッパ部材の各々は、クランプ荷重によってエラストマー・シールが圧縮された時に、シール部材が空隙の幅を実質的に増加させるのを防止するストッパを構成する。
【0010】本発明は、更に、シールの過剰圧縮を防止するため、シールの間において厚さ1.0mm未満の薄い担体上に設けたエラストマーのストッパ部材を提供する。本発明は、また、厚さ1.0mm未満の薄い担体を備え圧縮制限部材を備えたガスケットの製造方法を提供する。本発明の上記特徴や他の特徴は以下の記載から更に明らかとなろう。
【0011】
【発明の実施の形態】図1から図6は本発明のエラストマー製静的ガスケット100を示す。本発明はガスケット100の製造装置および製造方法の双方に関する。ガスケット100は流体をシールするものである。流体は、ガス若しくは液体、それらの混合物、又は固体粒子を同伴する流体(例えば、塵埃を同伴する空気)を含む。液体は、水、オイル、燃料、不凍液、空調用流体、又は他の類似の材料を含む。ガスは、水蒸気、水素、空気、酸素、窒素、二酸化炭素、空調用蒸気、燃料蒸気、潤滑油蒸気、又は他の類似の材料を含む。
【0012】好ましくは、静的ガスケット100は、担体10と、第1の対のストッパ部材20と、第2の対のストッパ部材40と、第1のエラストマー・シール60と、第2のエラストマー・シール80を有する。ガスケット100は厚さ1.0mm未満の薄い担体10を備えている。担体10の好ましい厚さ(但し、本発明の範囲はこれに限定されない)は0.01mmから0.75mm、好ましくは、0.05mmから0.5mmである。
【0013】担体10は、好ましくは、ポリアミド(例えば、デュポン社製“ナイロン”)、ポリエチレンテレフタレート(例えば、デュポン社製“マイラー”)、ポリイミド(例えば、デュポン社製“カプトン”)(以上、デュポン社の登録商標)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、又はポリエチレンテレフタレート(PET)のようなポリマー材料で形成されている。或いは、担体10は、ポリエステル、ポリアミド、シリコーン、ポリイミド、ポリエーテルスルフォンのようなポリマー材料、又は金属(鋼、真鍮、アルミニウム、マグネシウム、或いはステンレス鋼、など)の薄層、又はガス拡散層、グラファイト板、陽子交換膜、不織材料の層、セルローズ複合ガスケットの製造に使用するファイバーボード、織布、ゴム被覆金属層、セラミック層、又は本発明の実施に適当な他の任意の材料で形成することができる。不織材料の層は、ポリエステル、ポリオレフィン、金属若しくはセラミック、又は用途に適した他の任意の材料で形成することができる。
【0014】担体10を形成する材料は好ましくは従順な材料であるが、エラストマー・シールとストッパ部材を形成することにより剛性が増強されており、エラストマー・シールとストッパ部材はガスケットに充分な剛性を付加することによりガスケットの取り扱いと組立を容易にする。或いは、担体を形成する材料は、用途に応じて取り扱いと組立を容易にするべく比較的非従順なものでもよい。担体材料の従順性の最終的な選択は、温度や、シールすべき流体や、用途上の制約(幾何学形状、組み付けの容易性、相手方部品の製造に用いる材料を含む)を考慮して行う。
【0015】図4、図5および図6から良く分かるように、担体10は上面12と裏面18を有する。好ましくは、第1の対のストッパ部材20は、上面12上にモールド成形したポリマー材料により形成される。このストッパ部材の対20は、互いに離間された2つの比較的平坦な圧縮制限部即ちストッパ22、24からなる。これらのストッパ22と24の間には、第1のボイド即ち空隙36がある。2つのストッパ22と24の間に形成された空隙36は、周知のように幅と高さと長さをもった容積空間である。
【0016】ストッパ22と24の間において、空隙36内にはゴムの第1のエラストマー・シール60がモールド成形、形成、付着、配置、貼付、又はインサートしてあり、この第1のエラストマー・シール60は好ましくはボイドボリューム・シール78の形になっている。ボイドボリューム・シールとは、空隙36内で圧縮した時のシール60の最大容積よりもボイド即ち空隙36に方が大きくなるような構成のシールである。これは、エラストマー・シール60が、空隙36から押し出されることなく、膨潤又は熱膨脹又は化学作用によって膨張するのを可能にする。好ましくは、シール60のビード形状は三角形であり、その基部は担体10の上面12に接している。変化形として、シール60の形状は担体10の上面12に接する平らな平面状の表面を有する半円形にすることができる。或いは更に、充分なシール力を発生させる他の任意のエラストマーシールビード形状、例えば、矩形、正方形、多角形、半楕円形、半卵形、半丸形、截頭三角形、その他シールを通る流体の移動ないし漏れを阻止することの可能な任意の形状を使用することができる。
【0017】シール60はアペックス64を有する少なくとも1つのビード62を備え、非圧縮状態ではアペックス64の高さは表面12からのストッパ22、24の高さ27、29よりも高い。圧縮状態では、即ち、対向表面をシールするべく対向表面に課された締め付け荷重によってシール60が対向表面に対して締め付けられている時には、ビード62は空隙36内へと圧縮されている。シール60は不圧縮性のゴム又はエラストマーで形成されているので、ガスケット100に締め付け荷重を加えた時にはゴムは空隙36内の空間の容積に順応するであろう。空隙36の容積がシールの容積よりも小さいならば、エラストマーは空隙36から押し出されるであろう。従って、空隙36内の空間はシールの容積の100.1%から130%に設定される。好ましくは、空隙36内の空間の容積はシールの容積の105%から110%である。ビード62はアペックス64から担体10の表面12までの80%まで、好ましくは、1.5%から75%まで圧縮することができる。
【0018】ポリマーからなるストッパ22、24の比較的平坦な表面26、28は、荷重を受けたときには若干圧縮されるであろう。ストッパ22、24の側面23、25は、ストッパ22、24の形状ファクターとその材料特性を注意深く選定することにより、実質的に膨出しないように設計されている。好ましくは、側面23、25は、夫々、上面26、28から遠ざかる方向に傾斜している。場合によっては、これらの側面は図6に23’、25’で示したように上面26、28に対して垂直でもよい。
【0019】ストッパ22、24は好ましくはシール60と同一の材料で形成されているが、これらのストッパはエラストマービード62よりもデュロメータ硬さの大きなエラストマーで形成することも可能であり、或いは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、若しくは熱可塑性エラストマー(TPE)のようなポリマーで形成してもよいし、或いは更に、金属やセラミックの適当な層若しくは複合ファイバーボードで形成することもできる。
【0020】エラストマービード62はストッパ22、24よりも従順でなければならない。ガスケットが締め付け荷重を受けた時には、シール60は、より従順であることから、ビード62のアペックス64のところに高いラインシール圧力を発生するであろう。アペックス64のところのこの高いラインシール圧力は、シールすべき構成部品の対向表面の全面に対して高いシール力(シール荷重)を作用させなくても、シールを通る流体の漏洩を阻止する。これは、シールからグラファイトのバイポーラ板のような砕けやすい部品に対して圧力が作用したときにバイポーラ板に高い応力が発生してバイポーラ板にクラックを生じさせることがある燃料電池のような或る種の用途において望ましいことである。シール力がバイポーラ板の材料強度を超えたときには、シールは対向するバイポーラ板にクラックを生じさせるおそれがある。
【0021】前述したように、好ましくは、ストッパ22、24およびシール60は同じポリマー材料で形成されている。或いは、ストッパ22、24は、エラストマー・ビード60の形成に用いる材料とは異なるポリマー(例えば、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、フルオロカーボン系ゴム、エチレン・アクリレート、ポリアクリレート、フルオロポリマー、ポリイソプレン、エピクロロヒドリン系ゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、熱可塑性エラストマー(TPE)、又は本発明の実施に好適な他のポリマー)で形成することができる。
【0022】エラストマー・シール60およびストッパ22、24を形成するために使用する好ましいポリマーは反応硬化されている。エラストマーの反応硬化には、付加イオン硬化、触媒硬化、紫外線硬化、赤外線硬化、縮合硬化、自由ラジカル硬化がある。従来の反応硬化ポリマーを使用する場合には、担体にプライマコート又は接着剤を塗布することにより担体に対するエラストマーの接合性を向上させる。プライマコートはシランベースのもの或いはフェノール樹脂でよい。シランベースの又はフェノール樹脂のプライマはこの技術分野で周知であり、エラストマーに広く使用されている。シランベース・プライマの例としては、ジェネラル・エレクトリック社の製品番号SS4155、ダウケミカル社の製品番号3-6060、ローム&ハース社の製品番号304(商標Thixon)、ロード社の製品番号607と608がある。ローム&ハース社は、また、溶媒ベースの製品番号2000、05N-2、P15、300、715、720、および、水ベースのThixon(ローム&ハース社の商標)製品番号2500、7002、7010、7011、7015を製造している。他の公知プライマも使用可能である。
【0023】オプションとして、自己接合性のエラストマーを使用することができ、この場合には担体10の表面へのエラストマーの接合性を向上させるためにプライマコート又は接着剤を塗布する必要がない。自己接合性のシリコーン・エラストマーの例としては、ワッカー・シリコーンズ社の製品番号LR3070、LR3071、LR3072、LR3073がある。自己接合性のシリコーン・エラストマーは信越化学およびジェネラル・エレクトリック社でも製造されている。他の自己接合性のエラストマーとしては、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム(HNBR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ブチルゴム、フルオロカーボン、エチレン・アクリレート、フルオロポリマー、フルオロシリコーン、イソプレン、およびエピクロロヒドリンがある。
【0024】好ましくは、第1ストッパ22の高さと第2ストッパ24の高さはほぼ同じである。しかしながら、第1ストッパ部材に対する圧縮荷重が第2ストッパ部材に対する圧縮荷重よりも大きい場合には、第1ストッパ部材の圧縮高さを第2ストッパ部材の圧縮高さとは異なる高さにすることが望ましいであろう。第1ストッパ22の圧縮高さと第2ストッパ24の圧縮高さとの差は、空隙36内の容積がシールの最大容積の100.1%よりも小さくない限り、本発明のコンセプトに影響するものではない。
【0025】以上には、ガスケット100は担体10の上面12上のシール60と第1の対のストッパ20とで構成されるものとして説明した。好ましくは、担体10の裏面18は、同様に、上面12について前述したのと同様の鏡面対称的な構造を有する。即ち、裏面18上には、第2のシール80と第2の対のストッパ部材40が形成或いはモールド成形してある。第2の対のストッパ部材40はストッパ42、44を備え、ストッパ42と44は第2のボイド即ち空隙56を形成するべく互いに離間されている。好ましくは、ストッパ42、44は、担体10にほぼ垂直な側面43、45を夫々備え、裏面18の下方に延長する高さ47、49を有する。また、図示しないが、側面43、45は傾斜させ或いは僅かにテーパにしてもよい。第2のエラストマー・シール80は少なくとも1つのビード82を有し、このビード82はボイドボリューム・シール98を形成するアペックス84を有する。従って、ガスケット100の底部は上部に対して鏡面対称の構成を有し、シール80およびストッパ42、44は担体10の上面12の側のシール60およびストッパ22、24について前述したのと同様に作用する。
【0026】前述したように、好ましいガスケット構造は鏡面対称構造(即ち、担体の片側の形状と反対側の形状が同一)であるから、表面2と表面4のような対向する2表面の間でガスケット100を圧縮し又は締め付けた時には、反作用力は担体10の両側で同等である。これは、担体10に作用する力を均衡させ、“薄い”担体を使用するのを可能にする。更に、この鏡面対称構造は、対向する砕けやすい材料中にクラックや破壊の原因となる曲げ応力が発生するのを最小限にする。図6の上半部分はストッパ部材20(シール60)が圧縮されていないところを示し、図6の下半部分はストッパ部材40(シール80)が圧縮されたところを示す。圧縮状態におけるガスケット100の全厚さは好ましくは0.015mmから1.75mmである。
【0027】シール又はストッパの構造が担体の両側において同一でない場合には、反作用力に対処するためにはより厚い或いはより従順でない担体が必要であろう。しかしながら、圧縮制限部或いはストッパとしてのストッパ部材の機能は、やはり、シールの圧縮高さを制限することであり、一対のストッパの間にシールがあるような構造においては、ストッパはシールが空隙から押し出されるのを阻止する機能をも果たす。従って、前述したようにストッパ部材の機能は変わらない。
【0028】好ましい実施例では、ストッパ部材20、40はエラストマーで形成されており、それらの寸法は圧縮荷重がストッパ部材20、40に印加された時に側面23、25の膨出を制限するような形状ファクターおよびエラストマー材料特性(例えば、デュロメータ硬さ)で定めてある。ここで、“形状ファクター”とは、アメリカ化学協会ラバー部門の中間ラバーコース(1985版)に定義されているように、荷重を受けたエラストマーの面積を膨出しないエラストマーの全面積で割った比と定義される。また、“膨出”は、エラストマー部材の上面に荷重を印加したときにエラストマー部材の荷重を受けていない側面に生じる歪みを意味するためにエラストマーの分野で使用されている用語である。本発明を実施するにあたり、形状ファクターは0.1から100、好ましくは0.15から10、より好ましくは0.2から1.0である。
【0029】静的ガスケット100の製造に際しては、図7に示したように、従来型の成形機の一方の金型半体6と他方の金型半体8との間に担体10をクランプする。従来のエラストマーを使用する場合には、成形に先だってかつエラストマーを入れる前に担体の表面に接着剤を塗布する。自己接合性のエラストマーを使用する場合には、担体の表面に接着剤コーティングを別途設ける必要はないであろう。未硬化のポリマー材料又はエラストマー材料を金型の穴を通じてキャビティー内に供給して、担体を変形させないようにしながらエラストマーを担体10との間のスペースおよびキャビティー半体6、8へと流入させる。ポリマー材料又はエラストマー材料を加熱することによりキャビティーへの流れを向上させる。ポリマー材料はポリマーが硬化するに充分な温度になり、エラストマーのシール部材60、80と第1ストッパ部材20と第2ストッパ部材40が形成される。
【0030】他のやり方として、担体10の上面12と裏面18にポリマー材料を載置し、射出し、移送し、形成し、ロールコーティングにより塗布し、又はスクリーン印刷することにより、エラストマーシール部材60、80を形成することができる。当業者が認識できるように、或る種の用途においては、担体10上に1つのエラストマーシール部材のみを形成すれば足りる(即ち、担体の上面12のみにエラストマーシール部材60を形成すれば足りる)。この形状のガスケット100においては、必要に応じて担体10の裏面18に感圧性の接着剤を塗布することにより、対向する表面へガスケットを組付けるのを容易にすると共に、対向表面に接着させて対向表面をシールすることができる。或いは、第1および第2ストッパ部材は、前述したように、他のポリマーや金属の層やセラミックや複合ファイバーボードで形成することもできる。
【0031】図8は本発明の他の実施例に係るガスケット200を示す。前述したガスケット100と同じ構成要素は同じ参照番号で示す。ガスケット200は、薄い担体10と、第1ストッパ部材120と、第2ストッパ部材130と、第1シール部材160と、第2シール部材170と、第3シール部材180と、第4シール部材190を有する。担体10は上面12と裏面18を有する。第1ストッパ部材120は上面12上に形成され、第2ストッパ部材130は裏面18上に形成されている。第1シール部材160は上面12上にあり、第1ストッパ部材120の一方の側部に隣接している。第2シール部材170は上面12上にあり、第1ストッパ部材120の反対側の側部に隣接している。第3シール部材180は裏面18上にあり、第2ストッパ部材130の片側に隣接している。第4シール部材190は裏面18上にあり、第2ストッパ部材130の反対側の側部に隣接している。
【0032】好ましくは、第1ストッパ部材120は第2ストッパ部材130の反対側に位置し、第1シール部材160および第2シール部材170は夫々第3シール部材180および第4シール部材190の反対側に位置する。好ましくは、シール部材160、170、180、190は好ましい実施例のシール60および80について前述したのと同じエラストマー材料で形成されている。同様に、第1ストッパ部材120および第2ストッパ部材130は、好ましくは、好ましい実施例の第1の対のストッパ部材20および第2の対のストッパ部材40について前述したのと同じエラストマー材料で形成されている。必要に応じて、第1ストッパ部材120および第2ストッパ部材130は、好ましい実施例について前述したように、樹脂や金属やセラミックや複合ファイバーボードで形成することもできる。
【0033】図8に示した実施例では、第1ストッパ部材120は担体10の片側にある第1シール部160および第2シール部170の過剰圧縮を防止する圧縮制限部として機能する。同様に、第2ストッパ部材130は担体10の反対側にある第3シール部180および第4シール部190の過剰圧縮を防止する圧縮制限部として機能する。他のあらゆる点に関しては、担体10の各片側には1つのストッパ部材しか設けてないのでストッパ部材120、130が空隙(ボイド)を形成しないことを除き、ストッパ部材120、130はストッパ部材20、40と同様に作用する。
【0034】ストッパ部材120、130の幅は、シールすべき対向部品(図示せず)から作用するシール荷重に耐えるように設計されている。ストッパ部材120、130は、対向部品から作用するクランプ荷重の殆どを吸収することにより、シール部材160、170、180、190が過剰に圧縮されるのを防止するので、シール部材は対向部品に対する高いラインシール力を維持し、シールを通る流体の漏洩を阻止する。
【0035】前述の用途に加えて、本発明のガスケットは、ウォーターポンプ、フロントカバー、カムカバー、スロットルボデー、キャブレター、ロッカーカバー、燃料バルブ、フレキシブル印刷回路、空調ユニット、吸気マニフォルド、水出口コネクタ、サーモスタットハウジング、オイルパン、並びに、使用上の制約によりガスケットの厚さを最小限にしなければならないような対向する2つのフランジ間に用いる場合のような用途に使用することができる。
【0036】以上には、好ましい実施例および変化形について本発明を説明したが、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明はあらゆる設計変更を包含するものである。
【0037】特許請求の範囲に記載した発明および実施態様に加え、本発明は以下の実施態様を包含する。
1. シール用ビードは、矩形、正方形、三角形、ボイドボリューム形、多角形、半卵形、半楕円形、半丸形、および截頭三角形からなる群から選ばれた一の形状を有することを特徴とする請求項1に基づくガスケット。
2. アペックスは1.5%から70%圧縮されることを特徴とする請求項1に基づくガスケット。
【0038】3. 対向する2つの表面をシールするための静的ガスケットであって、前記ガスケットは:上面と裏面を有し、1.0mm未満の厚さを有する担体部材と、前記上面に設けた第1の対のストッパ部材であって、前記第1の対のストッパ部材の一方が他方に対して離間されており、前記第1の対のストッパ部材の一方および他方が前記上面から第1の高さを有するものと、前記裏面に設けた第2の対のストッパ部材であって、前記第2の対のストッパ部材の一方が他方に対して離間されており、前記第2の対のストッパ部材の一方および他方が前記裏面から第2の高さを有するものと、前記上面に設けられ少なくとも1つのシール用ビードを有する第1のエラストマー・シール部材および第1の対のストッパ部材と、前記裏面に設けられ少なくとも1つのシール用ビードを有する第2のエラストマー・シール部材および第2の対のストッパ部材とを備え、もって、前記第1および第2のシール部材が対向する前記2表面間にクランプされた時に、第1シール部材の前記少なくとも1つのシール用ビードが前記第1高さまで圧縮されると共に第2シール部材の前記少なくとも1つのシール用ビードが前記第2高さまで圧縮され、前記第1高さおよび第2高さは第1および第2シール部材に対する圧縮を制限することを特徴とする静的ガスケット。
【0039】4. 前記エラストマー・シール部材は、付加イオン硬化、縮合硬化、自由ラジカル硬化、触媒硬化、赤外線硬化、および紫外線硬化からなる群から選ばれた一の硬化方法を有することを特徴とする上記実施態様3に基づくガスケット。
5. 流体シール用ガスケットであって:担体部材と、前記担体部材に配置されたエラストマー製ポリマー部材とを備え、前記ポリマー部材が過剰に圧縮されるのを防止するため前記ポリマー部材に隣接して一対のストッパ部材を設け、前記担体部材およびポリマー部材の圧縮時厚さは0.015mmから1.75mmであることを特徴とするガスケット。
6. 担体部材の厚さは0.01mmから0.75mmであることを特徴とする上記実施態様5に基づくガスケット。
7. 前記担体部材は、ポリマー層、織布層、不織布層、金属層、ガス拡散層、グラファイト板、陽子交換膜、複合ファイバーボード、ゴム被覆金属層、およびセラミック層からなる群から選ばれた一の材料で形成されていることを特徴とする上記実施態様5に基づくガスケット。
8. 前記一対のストッパ部材の一方は0.15から10の形状ファクターを有することを特徴とする上記実施態様5に基づくガスケット。
【0040】9. 流体シール用ガスケットであって:不織層、織布層、ポリマー層、ゴム被覆金属層、複合ファイバーボード層、ガス拡散層、グラファイト層、および陽子交換膜からなる群から選ばれた一の材料で形成され、1.75mm未満の厚さを有する担体部材と、前記担体部材上に形成されたエラストマー製ポリマー部材とを備え、前記ポリマー部材は少なくとも1つのシール用ビードと1つのストッパ部材を備え、前記ポリマー部材は担体部材の表面から所定の高さを有し、前記ポリマー部材は、付加イオン反応硬化、縮合硬化、付加イオン交換硬化、赤外線硬化、紫外線硬化、および自由ラジカル硬化からなる群から選ばれた一の硬化方法を有し、前記ストッパ部材は0.10から100の形状ファクターを有し、前記シール用ビードは前記高さよりも大きな高さを有するアペックスを備え、前記アペックスは80%まで圧縮されることを特徴とするガスケット。
【0041】10. 前記第1ストッパ部材は前記エラストマー製シール部材に隣接する一対の圧縮制限部材を備え、前記一対の圧縮制限部材の一方はエラストマー製シール部材の一側部にあり、前記一対の圧縮制限部材の他方はエラストマー製シール部材の他の側部にあることを特徴とする請求項8に基づくガスケット。
11. 前記第1ストッパ部材は前記担体部材上にモールド成形されていることを特徴とする請求項8に基づくガスケット。
12. 前記担体部材は一方の表面と反対側の表面を有し、前記エラストマー製シール部材は前記一方の表面に形成されており、前記ガスケットは更に担体部材の前記反対側の表面に設けた接着剤層を有することを特徴とする請求項8に基づくガスケット。
13. 前記ストッパ部材は、前記エラストマー製シール部材の圧縮を制限するための少なくとも1つの圧縮制限部材を前記エラストマー製シール部材に隣接して備えていることを特徴とする請求項8に基づくガスケット。
14. 前記ストッパ部材はエラストマー材料で形成され、前記エラストマー材料は0.15から10の形状ファクターを有することを特徴とする請求項8に基づくガスケット。
15. 前記担体部材上に形成された第2のエラストマー製シール部材を有することを特徴とする請求項8に基づくガスケット。
【0042】16. 前記ストッパ部材はシール部材が圧縮状態にある時に担体の上面からシール部材と同じ高さに位置することを特徴とする請求項9に基づくガスケットの製造方法。
17. 担体を金型内に配置する前に担体をプライマーでコーティングすることを特徴とする請求項9に基づくガスケットの製造方法。
18. 前記導入工程は、載置、射出、移送、現場形成、ロールコーティング、押し出し、およびスクリーン印刷からなる群から選ばれた一の方法により行うことを特徴とする請求項9に基づくガスケットの製造方法。
19. 前記ストッパ部材は0.15から10の形状ファクターを有することを特徴とする請求項9に基づくガスケットの製造方法。
20. 前記シール部材に隣接して第2のストッパ部材を形成することを特徴とする請求項9に基づくガスケットの製造方法。
21. 前記担体は0.015mmから0.75mmの厚さを有することを特徴とする請求項9に基づくガスケットの製造方法。
22. 前記ポリマーは自己接合性のポリマーであることを特徴とする請求項9に基づくガスケットの製造方法。
【0043】23. 前記担体の裏面に感圧性の接着剤を塗布することを特徴とする請求項9に基づくガスケットの製造方法。
24. 前記シール部材とストッパ部材は異なるポリマーで形成されることを特徴とする請求項9に基づくガスケットの製造方法。
25. 金型内に1.0mm未満の厚さの担体を配置することを特徴とする静的ガスケットの製造方法。
26. 前記担体は、ポリマー層、織布層、不織布層、金属層、ガス拡散層、グラファイト板、陽子交換膜、複合ファイバーボード層、ゴム被覆金属層、およびセラミック層からなる群から選ばれた一の材料で形成されていることを特徴とする上記実施態様25に基づくガスケットの製造方法。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013