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発明の名称 磁性流体シール装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−50400(P2001−50400A)
公開日 平成13年2月23日(2001.2.23)
出願番号 特願平11−220025
出願日 平成11年8月3日(1999.8.3)
代理人 【識別番号】100085006
【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3J042
【Fターム(参考)】
3J042 AA03 BA04 CA17 CA18 DA01 
発明者 今本 善美
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】互いに相対回転自在に組付けられる2部材間の環状隙間をシールするもので、2部材の内、どちらか一方の部材の前記環状隙間側に配置された第1磁極部と、他方の部材の前記環状隙間側に配置された第2磁極部と、前記環状隙間を通過する磁界を形成する磁力発生手段と、該磁力発生手段の磁界によって、前記環状隙間を介して対向する前記第1磁極部及び前記第2磁極部の周壁面の間に保持され、前記環状隙間を密封する磁性流体と、を備えた磁性流体シール装置において、前記第1磁極部及び前記第2磁極部の周壁面を、軸方向及び径方向に対して、傾斜した角度に設けたことを特徴とする磁性流体シール装置。
【請求項2】前記第1磁極部及び前記第2磁極部の周壁面を、高圧側から低圧側に向かって縮径させたことを特徴とする請求項1に記載の磁性流体シール装置。
【請求項3】前記第1磁極部又は前記第2磁極部の周壁面の内、どちらか一方の周壁面を、高圧側から低圧側に向かって段階的に段差を有して縮径する段差面に設けると共に、他方の周壁面を、前記段差面に対向して高圧側から低圧側に向かって縮径するテーパ面に設け、前記磁性流体を、前記段差面の段差頂部と前記テーパ面との間に保持することを特徴とする請求項2に記載の磁性流体シール装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性流体シール装置に関するものであり、特に、相対回転速度が高速で、大きな振動が発生する場合に適用される。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の磁性流体シール装置としては、例えば図4に示すものがある。図4は、磁性流体シール装置の断面図であり、磁性流体シール装置は、圧力差のある高圧側H及び低圧側Lの2領域間にまたがり、ハウジング4とシャフト5間の環状隙間に備えられている。
【0003】ハウジング4は、回転機械等に設けられたもので、非磁性体である。また、ハウジング4には、厚さ方向(図中矢印)に磁化されている環状のマグネット1を内部に備えている。
【0004】マグネット1の軸方向両端部には、1対の環状ポールピース2が設けられており、マグネット1及びポールピース2によって、ハウジング4に設けられたシール体3が構成される。 一方、シャフト5は、ハウジング5内に不図示の軸受けを介して回転自在に支持されたもので、磁性体である。また、シャフト5の周面には、複数の環状突起部6が形成されている。
【0005】ここで、シール体3とシャフト5は、ポールピース2の内周面が環状突起部6と所定の隙間7を介して対向するように配置される。
【0006】このとき、シール体3とシャフト5は、磁気回路を形成して隙間7に集中した磁束を与え、隙間7に磁性流体8をOリング状に保持することによって、シール機能を発揮せしめている。
【0007】なお、個々の環状突起部6に保持された磁性流体8は、累加によって耐圧を増すように作用する。
【0008】このような磁性流体シール装置を、シャフト5の振れが大きな回転機械等に適用する場合には、シャフト5とポールピース2が接触したり、シャフト5の周方向に沿って生じる隙間7の変動(設定値よりも広い部分と狭い部分とが生じる)によって、シール性が不安定になると共に、実際のシール耐圧が設計値よりも小さくなってしまう。
【0009】この問題の改善策としては、環状突起部6とポールピース2内周面との隙間7をシャフト5の振れ幅より十分に広くし、かつ、シール耐圧の設計値を要求値よりも十分に大きくする方法が一般に採られる。
【0010】しかし、この方法による改善策では、シャフト5とポールピース2との接触以外の問題を根本的に解決することはできず、さらには、この方法に起因して突起1つ当たりの耐圧が低下するために、環状突起部6の突起の数を多く設けなければならず、磁性流体シール装置の軸方向寸法が長くなると共に加工工数が増大する。
【0011】一方、上記の問題点を解決する方法として、従来から図5に示される磁性流体シール装置が提案されている。
【0012】図5において、ハウジング4には、マグネット1と1対の環状ポールピース2とで構成されるシール体3が配置されている。
【0013】一方、シャフト5には、両端面に径方向に同心的に配列された環状突起6を有する磁性円板9が、ポールピース2に挟まれた状態で、シャフト5と一体或いは別体に形成されている。
【0014】そして、シール体3と磁性円板9とで形成される磁気回路によって、ポールピース2と磁性円板9の環状突起部6との隙間7に、磁性流体8を保持し、シール機能を発揮せしめている。
【0015】この図5の構成によれば、磁性流体8を保持する隙間7が、径方向ではなく、軸方向の間隔として設けられるため、シャフト5の振れが大きい場合においても隙間7の変動は小さく、安定したシール性を維持することができた。
【0016】また、磁性流体8を保持する環状突起部6は、径方向に同心的に配置されているため、磁性流体シール装置の軸方向寸法を小さくすることができ、小型化も図れた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の図5に示されるような従来技術の磁性流体シール装置の場合にも、下記のような問題が生じていた。
【0018】図5に示される磁性流体シール装置は、図4の装置に比べて、径方向の位置決めやポールピース2の内外径等の精度を厳しく要求する必要がなくなる反面、軸方向の位置決めが困難となっている。
【0019】このため、位置決め不良や軸受け隙間の影響等によって、ポールピース2に挟まれる磁性円板9の位置が軸方向にずれた場合には、磁性円板9の環状突起部6とポールピース2との隙間7が変動するために、所望のシール性能を発揮できないばかりか、環状突起部6とポールピース2とが接触して、かじりを起こしてしまう可能性がある。
【0020】また、この図5の磁性流体シール装置を高速回転機械へ適用する場合には、図4に示す装置に比べて、遠心力に起因する磁性流体の飛散が発生しやすく、シール性能が不安定になる。
【0021】本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、相対回転速度が高速で、かつ、振れが大きい場合でも安定したシール性を維持する高性能な磁性流体シール装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明にあっては、互いに相対回転自在に組付けられる2部材間の環状隙間をシールするもので、2部材の内、どちらか一方の部材の前記環状隙間側に配置された第1磁極部と、他方の部材の前記環状隙間側に配置された第2磁極部と、前記環状隙間を通過する磁界を形成する磁力発生手段と、該磁力発生手段の磁界によって、前記環状隙間を介して対向する前記第1磁極部及び前記第2磁極部の周壁面の間に保持され、前記環状隙間を密封する磁性流体と、を備えた磁性流体シール装置において、前記第1磁極部及び前記第2磁極部の周壁面を、軸方向及び径方向に対して、傾斜した角度に設けたことを特徴とする。
【0023】したがって、磁性流体を保持した隙間の距離は、径方向距離及び軸方向距離に比べて狭くなるため、振動等によって径方向或いは軸方向への移動が生じても、その移動量に比せず隙間の変動が小さく抑えられ、安定したシール性能が得られる。
【0024】前記第1磁極部及び前記第2磁極部の周壁面を、高圧側から低圧側に向かって縮径させたことが好ましい。
【0025】これにより、第1磁極部及び第2磁極部の周壁面は、高圧側から低圧側に向かって縮径するので、相対回転中には、磁性流体に作用する遠心力が、磁性流体を第1磁極部或いは第2磁極部の周壁面に沿って、高圧側へ流動せしめる力として働き、磁性流体に高圧側へ向かおうとする力、即ち飛散防止方向の力が作用し、高圧側から低圧側へ飛散しようとする磁性流体の飛散防止が可能となる。
【0026】前記第1磁極部又は前記第2磁極部の周壁面の内、どちらか一方の周壁面を、高圧側から低圧側に向かって段階的に段差を有して縮径する段差面に設けると共に、他方の周壁面を、前記段差面に対向して高圧側から低圧側に向かって縮径するテーパ面に設け、前記磁性流体を、前記段差面の段差頂部と前記テーパ面との間に保持することが好ましい。
【0027】これにより、磁性流体を保持した隙間の距離は、段差面の段差頂部とテーパ面との径方向距離及び軸方向距離に比べて狭くなるため、振動等によって径方向或いは軸方向への移動が生じても、その移動量に比せず隙間の変動が小さく抑えられ、安定したシール性能が得られると共に、第1、第2磁極部が接触することを回避することができる。
【0028】また、段差面及びテーパ面は、高圧側から低圧側に向かって縮径するので、相対回転中には、磁性流体に作用する遠心力が、磁性流体を段差面或いはテーパ面に沿って、高圧側へ流動せしめる力として働き、磁性流体に高圧側へ向かおうとする力、即ち飛散防止方向の力が作用し、高圧側から低圧側へ飛散しようとする磁性流体の飛散防止が可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0030】(第1の実施の形態)図1、図2を参照して、第1の実施の形態について説明する。
【0031】図1は、磁性流体シール装置の断面構成図であり、磁性流体シール装置は、圧力差のある高圧側H及び低圧側Lの2領域間にまたがり、2部材としてのハウジング4とシャフト5間の環状隙間に備えられている。
【0032】ハウジング4は、回転機械等に設けられたもので、非磁性体である。また、ハウジング4には、厚さ方向(図中矢印軸方向)に磁化されている環状の磁力発生手段としてのマグネット1を内部に備えている。
【0033】マグネット1の径方向両端部には、第1磁極部としての1対の環状ポールピース2が設けられており、マグネット1及びポールピース2によって、ハウジング4に設けられたシール体3が構成される。
【0034】一方、シャフト5は、ハウジング5内に不図示の軸受けを介して回転自在に支持されたものである。また、シャフト5の周面には、シール体3と対向した周壁面を高圧側Hから低圧側Lに向かって段階的に段差を有して縮径する段差面10とした第2磁極部としての磁性部材11が設けられている。
【0035】また、磁性部材11の段差面10に対向したシール体3のポールピース2の周壁面は、段差面10に対向して高圧側Hから低圧側Lに向かって縮径するテーパ面12に設けられている。
【0036】即ち、シール体3と磁性部材11は、テーパ面12と段差面10のテーパ面12側へ突き出た段差頂部とが所定の隙間7を介して対向するように配置される。
【0037】このとき、シール体3と磁性部材11は、磁気回路を形成して隙間7に集中した磁束を与え、隙間7に磁性流体8を保持することによって、シール機能を発揮せしめている。
【0038】上記の構成によれば、磁性流体8を保持する隙間7が、段差面10に対向するテーパ面12の傾斜角度に対して垂直方向に設けられており、図2に示すように、耐圧を決定する隙間7の距離は、段差面10の段差頂部とテーパ面12との径方向距離a及び軸方向距離bに比べて狭くなるため、シャフト5が振動等によって径方向或いは軸方向に移動しても、その移動量に比せず隙間7の変動が小さく抑えられる。
【0039】このため、シャフト5の振れが大きく、かつ、シール体3と磁性部材11との位置決めが不十分である場合においても、安定したシール性能が得られると共に、ポールピース2と段差面10との接触を回避することができる。
【0040】また、シャフト5の回転中には、磁性流体8に作用する遠心力が、磁性流体8をポールピース2のテーパ面12に沿って、高圧側Hへ流動せしめる力として働き、磁性流体8に高圧側Hへ向かおうとする力、即ち飛散防止方向の力が作用する。
【0041】したがって、シャフト5の回転速度が高速の場合においても、磁性流体8が飛散することがなく、安定したシール性能が得られる。
【0042】(第2の実施の形態)図3には、第2の実施の形態が示されている。上記第1の実施の形態では、1対のポールピース2はマグネット1の径方向両端部に設けられていたが、本第2の実施の形態では、1対のポールピース2をマグネット1の軸方向両端部に設けた構成である。マグネット1は図示矢印の径方向に磁化されている。
【0043】このようにしても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができ、得られる効果に違いはない。
【0044】なお、例えば、シール体3の装着をシャフト5に行い、段差面10をハウジング4側に設けたり、或いはシール体3側を段差面として、磁性部材11側をテーパ面とする等、配置を逆にしたりすることもできる。ここで、テーパ面12の傾斜角度、段差面10の段差数或いは段差頂部の形状を任意に変更することもできる。
【0045】また、段差面10やテーパ面12を、両方とも段差のあるものや平坦にする等としてもよく、本発明はこれらの実施の形態に限定されない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、第1磁極部及び第2磁極部の周壁面を、軸方向及び径方向に対して、傾斜した角度に設けたことで、磁性流体を保持した隙間の距離は、径方向距離及び軸方向距離に比べて狭くなるため、振動等によって径方向或いは軸方向への移動が生じても、その移動量に比せず隙間の変動が小さく抑えられ、安定したシール性能が得られる。
【0047】第1磁極部及び第2磁極部の周壁面を、高圧側から低圧側に向かって縮径させたことで、相対回転中には、磁性流体に作用する遠心力が、磁性流体を第1磁極部或いは第2磁極部の周壁面に沿って、高圧側へ流動せしめる力として働き、磁性流体に高圧側へ向かおうとする力、即ち飛散防止方向の力が作用し、高圧側から低圧側へ飛散しようとする磁性流体の飛散防止が可能となる。
【0048】第1磁極部又は第2磁極部の周壁面の内、どちらか一方の周壁面を、高圧側から低圧側に向かって段階的に段差を有して縮径する段差面に設けると共に、他方の周壁面を、段差面に対向して高圧側から低圧側に向かって縮径するテーパ面に設け、磁性流体を、段差面の段差頂部とテーパ面との間に保持することで、磁性流体を保持した隙間の距離は、段差面の段差頂部とテーパ面との径方向距離及び軸方向距離に比べて狭くなるため、振動等によって径方向或いは軸方向への移動が生じても、その移動量に比せず隙間の変動が小さく抑えられ、安定したシール性能が得られると共に、第1、第2磁極部が接触することを回避することができる。
【0049】また、段差面及びテーパ面は、高圧側から低圧側に向かって縮径するので、相対回転中には、磁性流体に作用する遠心力が、磁性流体を段差面或いはテーパ面に沿って、高圧側へ流動せしめる力として働き、磁性流体に高圧側へ向かおうとする力、即ち飛散防止方向の力が作用し、高圧側から低圧側へ飛散しようとする磁性流体の飛散防止が可能となる。




 

 


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