米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 機械工学 -> 積水化学工業株式会社

発明の名称 制振シート
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−221285(P2001−221285A)
公開日 平成13年8月17日(2001.8.17)
出願番号 特願2000−32086(P2000−32086)
出願日 平成12年2月9日(2000.2.9)
代理人
発明者 安部 裕幸
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ハロゲン元素を30〜60重量%含有し、融点が30℃以下の液状エステルと、20〜70重量%の塩素基を側鎖に含有する熱可塑性樹脂とからなることを特徴とする制振シート。
【請求項2】 液状エステルがトリス(1、3−ジクロロ−2−プロピル)ホスフェートであることを特徴とする請求項1記載の制振シート【請求項3】 液状エステルがテトラブロモフタル酸エステルであることを特徴とする請求項1記載の制振シート
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅、マンション、オフィスビル等の住宅建造物、高速道路、高架橋、鉄道軌道等の各種構造物、自動車、鉄道車両、船舶等の各種車両、家電機器、OA機器等の機器において発生する振動及び騒音の低減のために使用される制振シートに関する。
【0002】
【従来の技術】制振材の制振性の指標として、一般に損失係数ηが使用され、ηが大きいほど、振動吸収性が優れており、0. 1を越えると制振材として使用でき、0. 2を越えると優れた制振材であると言われている。また、一般に、ηが最大値(制振性能が最も高い値)を示す温度とガラス転移点(Tg)とは相関があり、Tgが高い程、ηが最大値を示す温度は高くなる。更に、ηは、雰囲気の温度に依存しているので、制振シートの制振性能を最大限発現するには、使用される雰囲気下におけるηの値を大きくする必要がある。
【0003】ηが大きな材料として、塩化ビニル樹脂が良く知られているが、塩化ビニル樹脂のTgは80℃と高く、従って、ηが最大値を示す温度も高い。塩化ビニル樹脂のTg、即ちをηが最大値を示す温度下げて室温付近までシフトさせる手段として、可塑剤を添加する方法が一般的に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】制振材料として、特開平9−316295号公報には、塩化ビニル系樹脂とベンゾチアジル基を含む化合物からなる組成物が開示されている。しかし、上記の塩化ビニル系樹脂とベンゾチアジル基を含む化合物とからなる組成物のηは50〜60℃付近にピークを持ち室温での制振性は必ずしも優れているとはいえない。そこで、上記組成物のに可塑剤を添加して、ηのピーク位置を低温側にシフトさせるために可塑剤を添加すると、ηのピーク値も低下してしまい、振動吸収性能が悪くなってしまう。本発明は、上記問題を解消し、室温で優れた制振性を発現する制振シートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、ハロゲン元素を30〜60重量%含有し、融点が30℃以下の液状エステルと、側鎖に塩素基を20〜70重量%含有する熱可塑性樹脂とからなることを特徴とする制振シート。
【0006】請求項2記載の発明は、液状酸エステルがトリス(1、3−ジクロロ−2−プロピル)ホスフェートであることを特徴とする請求項1記載の制振シート【0007】請求項3記載の発明は、液状酸エステルがテトラブロモフタル酸エステルであることを特徴とする請求項1記載の制振シート【0008】本発明の熱可塑性樹脂としては、20〜70重量%の塩素基を側鎖に含有する熱可塑性樹脂であれば特に限定されず、例えば、塩素化ポリエチレン、塩ビ、塩ビ−酢ビの共重合体、塩素化塩ビ、塩化ビニリデン等が挙げられる。又、上記熱可塑性樹脂には、側鎖に水素、塩素基以外の他の置換基、例えば、シアノ基、水酸基、アセチル基、メチル基、エチル基、臭素基、フッ素基等が5重量%以下の範囲で含まれてもよい。5重量%を越えると、振動吸収性能が低下する可能性がある。
【0009】本発明の液状エステルとしては、融点が30℃以下でハロゲン元素を30〜60重量%含む液状エステルであれば特に限定されず、例えば、トリス(1−クロロ−2−プロピル)ホスフェート、トリス(1、3−ジクロロ−2−プロピル)ホスフェート、テトラブロモフタル酸エステル等が挙げられ、トリス(1−クロロ−2−プロピル)ホスフェート、テトラブロモフタル酸エステル等が好適に用いられる。
【0010】本発明の液状エステルの融点は30℃以下である。融点が30℃を越えると、熱可塑性樹脂に添加された場合、可塑化効果が十分でなく、熱可塑性樹脂のTg、即ち、ηがピークを示す温度を十分に低下させることができない。
【0011】本発明の液状エステルのハロゲン含有量は、30〜65重量%である。30重量%より少ない場合、ポリマーとの相溶性が悪くなるために、液状ハロゲン化合物が凝集しやすくなり、その結果、制振性能が低下する。また、65重量%より多い場合、粘度が高くなりポリマーとの混練作業性が悪くなり、均一な分散が困難となる。
【0012】上記液状エステルの量は、上記熱可塑性樹脂の種類により異なるけれども、前記熱可塑性樹脂100重量部に対して、一般に、50〜200重量部が好ましい。50重量部より少ない場合、振動吸収性能が低下する可能性があり、200重量部より多い場合、シートの強度が弱くなり形状保持が困難になるからである。
【0013】本発明の制振シートの作製方法は、特に限定されず通常の方法で作成される。例えば、押出成形法、カレンダー成形法、溶剤キャスト法等が挙げられる。
【0014】(作用)ハロゲン元素を30〜60重量%含有し、融点が30℃以下の液状エステルと、側鎖に塩素基を20〜70重量%含有する熱可塑性樹脂とからなる本発明のシートが、室温で高い制振性を発現すると考えられる理由を以下に示す。
【0015】液状エステル化合物には、ハロゲン元素が含まれていない通常のエステル例えばフタル酸ジオクチル等と同様に、可塑化効果により樹脂のTgを低下させる作用がある。Tgが低下すると、ηのピーク温度も低下し、ηのピーク温度を室温に調整することができる。ηのピーク温度の低下量は、液状エステルの添加量、樹脂の種類によるが、例えば、49重量%の塩素を含有するトリス(1、3−ジクロロ−2−プロピル)ホスフェートの場合、塩素化ポリエチレン(側鎖の塩素基の含有率40wt%)100重量部に対して100重量部を添加すると、ηのピーク温度は30〜40℃低下する。
【0016】また、本発明の樹脂の側鎖には、塩素基があるため、本発明のハロゲン元素を含む液状エステルとの相溶性が非常に優れ、液状エステルが非常に微細に分散するためポリマーと液状エステルとの界面が増大する。そのため、外部の振動が本発明の制振シートに伝わると、樹脂と液状エステルとの界面における摩擦振動によって、振動エネルギーが消費され、制振性能が発揮されるのではないかと考えられる。
【0017】本発明の制振シートは、主に室温で使用されることを想定しているので液状エステルの融点は30℃以下に限られるが、例えば、40〜50℃以上のような、室温より高い温度で使用される場合には、液状エステルの融点は、30℃より高くても良い。
【0018】
【実施例】本発明の実施例及び比較例を示す。また、実施例及び比較例で得られた制振シートの性能を表1にまとめた。
実施例1(試験片の作製)塩素化ポリエチレン(エラスレン401、塩素含有量40wt%、平均重量分子量25万、昭和電工社製)とトリス(1、3−ジクロロ−2−プロピル)ホスフェート(3PC‐R、融点27℃、塩素含有量49wt%、日本油脂社製)100部をロール練り機で混練し、120℃でプレスして厚さ1000μmの制振シートを作製した。得られた制振シートを幅15mm、長さ250mmにカットし、鋼板(幅15mm、長さ250mm、厚さ0. 8mm)で両面を挟み、加熱融着させ試験片を作製した。
(制振シートの性能評価)中央加振法により、測定周波数:250、500、1000Hz、測定温度:20℃で制振シートのη特性を測定し、ηのピーク値を求めた。結果を表1に示す。
【0019】実施例2実施例1において、トリス(1、3−ジクロロ−2−プロピル)ホスフェート(3PC‐R、融点27℃、塩素含有量49wt%、日本油脂社製)100部の代わりに、テトラブロモフタル酸シ゛-2-エチルヘキシル(DP45、臭素含有量47重量%、三木産業社製)100重量部を用いる以外は実施例1と同様に行った。
【0020】比較例1実施例1において、トリス(1、3−ジクロロ−2−プロピル)ホスフェート(3PC‐R、融点27℃、塩素含有量49wt%、日本油脂社製)100部の代わりに、N,Nジシクロヘキシル‐1,2‐ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(ノクセラーDZ、融点96℃、ハロゲン含有率0重量%、大内新興化学社製)100重量部を用いる以外は実施例1と同様に行った。
【0021】比較例2実施例1において、トリス(1、3−ジクロロ−2−プロピル)ホスフェート(3PC‐R、融点27℃、塩素含有量49wt%、日本油脂社製)100部の代わりに、1塩化5臭化シクロヘキサン(融点200℃、塩素含有量7重量%、臭素含有量78重量%、日精化学社製)100重量部を用いる以外は実施例1と同様に行った。
【0022】比較例3実施例1において、トリス(1、3−ジクロロ−2−プロピル)ホスフェート(3PC‐R、融点27℃、塩素含有量49wt%、日本油脂社製)100部の代わりに、塩素化パラフィン(エンパラ70、融点100℃、塩素含有量70重量%、味の素ファインテクノ社製)100重量部を用いる以外は実施例1と同様に行った。
【0023】
【表1】

【0024】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、ハロゲン元素を30〜60重量%含有し、融点が30℃以下の液状エステルと、20〜70重量%の塩素基を側鎖に含有する熱可塑性樹脂とからなる制振シートであるので室温での制振効果が非常に高く、住宅、マンション、オフィスビル等の住宅建造物、高速道路、高架橋、鉄道軌道等の各種構造物、自動車、鉄道車両、船舶等の各種車両、家電機器、OA機器等の機器において発生する振動及び騒音の低減のために好適に使用される。請求項2記載の発明は、液状酸エステルがトリス(1、3−ジクロロ−2−プロピル)ホスフェートであるので、上記請求項1記載の発明の効果をより一層確実に奏することができる。本発明の請求項3は、液状エステルがテトラブロモフタル酸エステルであるので、上記請求項1記載の発明の効果をより一層確実に奏することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013