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発明の名称 加熱装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−99402(P2001−99402A)
公開日 平成13年4月13日(2001.4.13)
出願番号 特願平11−274897
出願日 平成11年9月28日(1999.9.28)
代理人 【識別番号】100100480
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 隆
【テーマコード(参考)】
3K065
【Fターム(参考)】
3K065 TA01 TB08 TB16 TC01 TE02 TF03 
発明者 亀山 修司 / 忽那 良治 / 城出 浩作
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 バーナと、このバーナよりも燃焼ガスの流れの下流側に配置された伝熱管と、伝熱管よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置された多孔質体とを備え、バーナには燃料と空気が理論混合比よりも空気不足になるように供給されて燃焼して未燃成分を含有する燃焼ガスを発生し、バーナから排出された燃焼ガスは伝熱管との接触により当該伝熱管内の流体を加熱した後に多孔質体内へ導かれ、多孔質体へさらに空気が供給されることにより燃焼ガス中の未燃成分が多孔質体の内部又は近傍で燃焼することを特徴とする加熱装置。
【請求項2】 周壁を有してその内部にバーナ、第一の伝熱管、多孔質体、及び第二の伝熱管を有するハウジングを備え、第一の伝熱管はバーナよりも燃焼ガスの流れの下流側に配置され、多孔質体は第一の伝熱管よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置され、第二の伝熱管は多孔質体よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置され、さらにハウジングの壁には多孔質体へ空気を供給するための開口が設けられ、バーナには燃料と空気が理論混合比よりも空気不足になるように供給されて燃焼して未燃成分を含有する燃焼ガスを発生し、バーナから排出された燃焼ガスは第一の伝熱管との接触により第一の伝熱管内の流体を加熱した後に多孔質体内へ導かれ、上記開口から多孔質体へ空気が供給されることにより燃焼ガス中の未燃成分が多孔質体の内部又は近傍で燃焼し、多孔質体から排出された燃焼ガスは第二の伝熱管との接触により第二の伝熱管内の流体を加熱することを特徴とする加熱装置。
【請求項3】 バーナと、このバーナよりも燃焼ガスの流れの下流側に配置された伝熱管と、伝熱管よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置された屈曲した気孔を有する多孔質体とを備え、バーナには燃料と空気が供給されて燃焼して未燃成分を含有する燃焼ガスを発生し、バーナから排出された燃焼ガスは伝熱管との接触により当該伝熱管内の流体を加熱した後に多孔質体内へ導かれ、燃焼ガス中の未燃成分が多孔質体の内部又は近傍で燃焼することを特徴とする加熱装置。
【請求項4】 伝熱管内には、水が流通することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の加熱装置。
【請求項5】 伝熱管内には、多孔質体へ導かれる空気が流通することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の加熱装置。
【請求項6】 第一の伝熱管は、多孔質体からバーナへの熱輻射線を遮るように配置されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の加熱装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱装置に関し、詳しくは燃焼による加熱装置に関し、さらに詳しくは、主として湯沸し器、風呂釜、温水ボイラ等に使用される流体加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような加熱装置として、多孔質体の内部又は近傍でガスを燃焼させる加熱装置を用いることが、従来から提案されている。このような多孔質体を用いる加熱装置によって加熱を行えば、熱エネルギーの利用効率の向上が期待される。すなわち、多孔質体がその内部から加熱されて高温となって赤外線を輻射し、その赤外線が熱交換器等の被加熱体の加熱に用いられるので、燃焼熱の一部が一旦多孔質体に蓄えられた後、加熱に用いられることになり、燃焼ガスとともに無駄に大気中に放出される熱量が減少し、燃焼熱の利用効率が高められる。なお、被加熱体が燃焼ガスとの接触によっても加熱される点は旧来と同様であり、燃焼ガスが有する熱エネルギーの一部も加熱に用いられることになる。
【0003】旧来の、炎によって熱交換器等の被加熱体を直接加熱する加熱装置においては、炎から被加熱体への輻射伝熱と、高温の燃焼ガスが被加熱体と接触することによる対流伝熱により、被加熱体が加熱されるが、実際には、燃焼ガスが有する熱エネルギーのうちごく一部しか被加熱体に伝えられないで、残りの熱は燃焼ガスとともに無駄に大気中に放出されていた。そのため、燃焼により発生した熱エネルギーの利用効率が低かった。多孔質体を用いる加熱装置はこの点を改良したものである。
【0004】しかし、多孔質体を用いる加熱装置においてはNOxが発生しやすかった。これは、多孔質体からの上流側への輻射によりバーナの雰囲気の温度や未燃ガスの温度が上昇するため、火炎温度が高温化することによると考えられる。そのため、このような加熱装置ではNOx発生を抑制しながらTDR(最大出力と最小出力との比。燃焼量絞り比、ターンダウンレシオともいう。)を広くとることが困難であった。すなわちNOx発生を抑制するために希薄な予混合ガスを燃焼させると、小流量において逆火を生じやすく、TDRを広くとることができなかった。一方、未混合ガスや燃料の濃厚な予混合ガスを用いれば、空気と混合してから燃焼するので逆火のおそれが無く、TDRを広くとることができるが、NOxが発生しやすかった。また、NOx発生を抑制しようとすればCOの発生量が増加しがちであり、NOxとCOの両方の発生を十分に抑制することは難しかった。
【0005】従来の加熱装置においてNOxやCOの発生の抑制を図ったものを例示して、さらに従来技術を説明する。
【0006】多孔質体の内部又は近傍でガスを燃焼させる従来の加熱装置の一例として、特開昭61−225542号に開示された「熱交換装置」を図7に示す。この装置21において、ケース22内には、複数の伝熱細管25、セラミックス・金属網等でなる板状の多孔質物体26、蛇管27がこの順に下部から上部へ配置されている。また、蛇管27と伝熱細管25は、多孔質物体の周側面に沿って設けられた導管28によって接続され、加熱される水は、蛇管27、導管28、給水ヘッダ29、伝熱細管25、排水ヘッダ30の順に流される。予混合ガスが伝熱細管25の下方から供給され、伝熱細管25と多孔質物体26の間の狭小な燃焼空間23内で点火されて燃焼する。燃焼によって生じた燃焼ガスは多孔質物体26の内部を通過して排出される。燃焼ガスはさらに蛇管27を加熱する。蛇管27には、伝熱を良好にするためにフィン31が設けられている。伝熱細管25の間隙が狭いことにより逆火が防止され、多孔質物体26の保炎効果により吹飛び・吹消えが防止される。また、伝熱細管25との熱交換による燃焼温度の低温化のためNOx発生が抑制されることが期待される。
【0007】多孔質体の内部又は近傍でガスを燃焼させる従来の加熱装置の他の例として、特公平7−39880号に開示された「流体加熱装置」を図8、9に示す。この装置41において、ケーシング42内には、下部にバーナ43が配置され、さらにその上方に第一の伝熱管群45、格子状の輻射体46、第二の伝熱管群47がこの順に下部から上部へ配置されている。第一の伝熱管群45及び第二の伝熱管群47には水等の被加熱流体が流される。燃料ガスはバーナ43のノズル44から噴出して燃焼し、燃焼によって生じた燃焼ガスは第一の伝熱管群45を加熱した後、格子状の輻射体46を通過する。燃焼ガス中のCO等の不完全燃焼生成物は輻射体46を通過する際に輻射体46の熱を受けて完全燃焼することが期待される。燃焼ガスはさらに第二の伝熱管群47を加熱する。第二の伝熱管群47には、伝熱を良好にするためにフィン51が設けられている。
【0008】しかし、特開昭61−225542号又は特公平7−39880号に開示された何れの装置においても、NOx発生を抑制しようとすればCOの発生量が増加し、逆にCO発生を抑制しようとすればNOxの発生量が増加して、COとNOxの両方の発生量の低減を両立させることが困難であった。
【0009】その原因は、なお不明な点もあるが、次のように考えられる。まず、COについては、火炎において発生した燃焼ガスの温度を高温から徐々に低下させていけば、CO+OH⇔CO+Hという可逆反応が右辺側へ進むので、一旦発生したCOが酸化により消費され、加熱装置全体としてのCOの発生量は低減される(以下、単に「COの発生量」というときは、加熱装置におけるCOの総発生量から、加熱装置内で消費されたCOの量を差し引いた量をいうものとする。)。それに対し、火炎直後の燃焼ガスを熱交換器等により急冷すると、上記の反応自体が停止するため、高濃度のCOが排出される。
【0010】一方、NOxは、主として下記の反応により生成する。
+O⇔NO+NN+O⇔NO+ON+OH⇔NO+Hこれらの反応は、概して高温になると右辺側へ進むが、COの反応と比べると非常に遅い反応なので、火炎内でのNOx発生量は比較的小量であり、むしろ火炎下流の高温の燃焼ガス内でNOxが増加する。したがって、火炎直後に熱交換器を設けて燃焼ガスを急冷すればNOxの低減には役立つが、上記の理由でCOの排出量が増加する。
【0011】このように、CO対策とNOx対策には相反するところがあって両立が難しく、これらの公報に開示された加熱装置もCOとNOxの両方の発生を十分に抑制する手段を提供するものではなかった。
【0012】なお、特公平7−39880号の装置41において、輻射体46内における燃焼に用いられる酸素は燃焼ガス中に残存する酸素のみなので、燃焼ガス中のCOを完全燃焼させるには酸素が不足しがちであり、燃焼ガス中のCOは十分に燃焼せずに気孔部48を通過しやすかった。バーナ43における空気供給量を増せば輻射体46における酸素供給量も増すが、そうするとバーナ43における燃焼が不安定になり、吹飛びや吹消えが生じがちであった。また、この装置41においては輻射体46の気孔部48が大径かつ直線状であるため、高温の燃焼ガスが輻射体46の固体部に衝突しないで直進し得るので、輻射体46と燃焼ガスとの間の熱伝達が不十分となり、輻射体46が十分に高温化せず、そのためにCOが燃焼しにくいとも考えられる。また、輻射体46が一種の触媒作用を有する場合、燃焼反応が活発に起こるのは輻射体46と気孔部48との界面となるが、この装置41においては燃焼ガスが輻射体46の固体部に衝突しないで直進できるので、燃焼ガスは十分に再燃焼せずに気孔部48を通過しやすいとも考えられる。
【0013】結局、従来技術では、NOxとCOの発生を両方とも十分に低減することが困難であり、両者について何とか妥協できる運転条件を探して実施しているのが実状であった。そのためTDRを広くとることができなかった。すなわち、従来技術によっては、NOx発生の抑制、CO発生の抑制、TDRを広くとること、及び熱エネルギーの利用効率の向上を、同時に実現することはできなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来技術の問題点に鑑み、燃焼による加熱装置において、NOxとCOの発生を十分に抑制でき、しかもTDRを広くとることができ、熱エネルギーの利用効率も高い加熱装置を提供することを、解決すべき課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するための請求項1記載の加熱装置は、バーナと、このバーナよりも燃焼ガスの流れの下流側に配置された伝熱管と、伝熱管よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置された多孔質体とを備え、バーナには燃料と空気が理論混合比よりも空気不足になるように供給されて燃焼して未燃成分を含有する燃焼ガスを発生し、バーナから排出された燃焼ガスは伝熱管との接触により当該伝熱管内の流体を加熱した後に多孔質体内へ導かれ、多孔質体へさらに空気が供給されることにより燃焼ガス中の未燃成分が多孔質体の内部又は近傍で燃焼することを特徴とする加熱装置である。
【0016】この加熱装置において、バーナでは濃い混合気が燃焼するので逆火が生じがたく、TDRを広くとることができる。また、伝熱管により火炎が低温化するので、NOx発生量が低減される。さらに、燃焼ガス中の未燃成分(本明細書において、「未燃成分」には、全く燃焼していないスス等の成分のみならず、CO等の不完全燃焼生成物も含む。)が多孔質体の内部又は近傍で新鮮な空気の供給を受けて燃焼することにより、CO発生量も低減される。NOx発生は多孔質体よりも上流において低減されているので、多孔質体における燃焼ではCOの発生を低減するために最適の条件を選択することができ、NOx発生とCO発生の両方を十分に低減できる。そのため、上記の逆火が生じがたいこととあいまってTDRを広くとることができる。なお、多孔質体の使用により熱エネルギーの利用効率も高い。
【0017】上記の課題を解決するための請求項2記載の加熱装置は、周壁を有してその内部にバーナ、第一の伝熱管、多孔質体、及び第二の伝熱管を有するハウジングを備え、第一の伝熱管はバーナよりも燃焼ガスの流れの下流側に配置され、多孔質体は第一の伝熱管よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置され、第二の伝熱管は多孔質体よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置され、さらにハウジングの壁には多孔質体へ空気を供給するための開口が設けられ、バーナには燃料と空気が理論混合比よりも空気不足になるように供給されて燃焼して未燃成分を含有する燃焼ガスを発生し、バーナから排出された燃焼ガスは第一の伝熱管との接触により第一の伝熱管内の流体を加熱した後に多孔質体内へ導かれ、上記開口から多孔質体へ空気が供給されることにより燃焼ガス中の未燃成分が多孔質体の内部又は近傍で燃焼し、多孔質体から排出された燃焼ガスは第二の伝熱管との接触により第二の伝熱管内の流体を加熱することを特徴とする加熱装置である。
【0018】この加熱装置において、バーナでは濃い混合気が燃焼するので逆火が生じがたく、TDRを広くとることができる。また、第一の伝熱管により火炎が低温化するので、NOx発生量が低減される。さらに、燃焼ガス中の未燃成分が多孔質体の内部又は近傍で新鮮な空気の供給を受けて燃焼することにより、CO発生量も低減される。さらに、多孔質体と第二の伝熱管の使用により熱エネルギーの利用効率も高い。
【0019】上記の課題を解決するための請求項3記載の加熱装置は、バーナと、このバーナよりも燃焼ガスの流れの下流側に配置された伝熱管と、伝熱管よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置された屈曲した気孔を有する多孔質体とを備え、バーナには燃料と空気が供給されて燃焼して未燃成分を含有する燃焼ガスを発生し、バーナから排出された燃焼ガスは伝熱管との接触により当該伝熱管内の流体を加熱した後に多孔質体内へ導かれ、燃焼ガス中の未燃成分が多孔質体の内部又は近傍で燃焼することを特徴とする加熱装置である。
【0020】この加熱装置において、燃焼ガスが多孔質体の気孔内を直進しようとすれば必ず多孔質体の固体部に衝突するので、燃焼ガスと多孔質体との接触が良好であり、高温の燃焼ガスにより多孔質体が有効に加熱されて高温化する。そのため、熱エネルギーの利用効率が高くなる。また、多孔質体の高温化のため燃焼ガス中のCO等の未燃成分が多孔質体の内部又は近傍で効率良く燃焼することにより、CO発生量も低減される。また、多孔質体が一種の触媒作用を有する場合、燃焼ガスと多孔質体との接触が良好であることにより、燃焼反応が活発に起こるということも考えられる。さらに、バーナで濃い混合気を燃焼させることができるので逆火が生じがたく、TDRを広くとることができる。また、伝熱管により火炎が低温化するので、NOx発生量が低減される。
【0021】上記の課題を解決するための請求項4記載の加熱装置は、伝熱管内には、水が流通することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の加熱装置である。
【0022】この加熱装置において、低出力においても高出力においても熱効率良く熱湯を得ることができ、しかもCO及びNOxの発生量が低減される。
【0023】上記の課題を解決するための請求項5記載の加熱装置は、伝熱管内には、多孔質体へ導かれる空気が流通することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の加熱装置である。
【0024】この加熱装置において、多孔質体における燃焼が促進され、COの発生はさらに低減される。
【0025】上記の課題を解決するための請求項6記載の加熱装置は、第一の伝熱管は、多孔質体からバーナへの熱輻射線を遮るように配置されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の加熱装置である。
【0026】この加熱装置において、多孔質体からバーナへの輻射による伝熱は阻止されるので、バーナの過熱は防止され、バーナ火炎の高温化によるNOx発生は回避される。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態たる加熱装置1、1’の概略を図1、2に示す。これらの装置において、ハウジング2は外壁2aと内壁2bとの二重構造であり、その内壁2b内には、下部にバーナ3が配置され、さらにその上方に第一の伝熱管5、多孔質体6、第二の伝熱管7がこの順に下部から上部へ配置されている。外壁2aと内壁2bとの間には空気供給源10(ファン、ブロア等)から空気が供給される。多孔質体6の上流(下側)及び下流(上側)の内壁2bには当該多孔質体へ空気を供給するための空気噴出ノズル8、9が斜め向きに設けられている。これらのノズル8、9の向きは、当該ノズルから噴出した空気が多孔質体6に衝突するように定められている。
【0028】多孔質体6は、具体的にはセラミック製のポーラス体である。すなわち多孔質であって通気性を保つ。多孔質体の材質は、チタン酸アルミニウム、ムライト、コージライト(コージェライト)或いはこれらの混合材料が使用可能であるが、耐熱性が優れるという点で、チタン酸アルミニウムが最も適切である。
【0029】多孔質体6の厚さは3mm〜20mm程度、より好ましくは3mm〜10mm程度である。多孔質体の製造方法として種々の公知の方法を用いることができるが、軟質ポリウレタンフォーム発泡で骨組みを作り、それにセラミックを含浸させ、焼き上げる製造方法が、気孔が屈曲するので好ましい。この方法によれば、骨組みの軟質ポリウレタンフォームは焼失し、多孔質体は中に空洞を有するマカロニ状になっている。多孔質体のメッシュサイズは♯6〜♯20(気孔径1mm〜4mm)、より好ましくは♯6〜♯11とする。メッシュサイズの数値が大きくなると多孔質体の加熱状態が均質になるが、♯20を越えると多孔質体の表面温度、輻射量ともに低下し、また、圧力損失が大きくなるからである。メッシュサイズの特に好ましい範囲は♯8〜♯10である。この範囲で表面温度が最大となるからである。また多孔質体6の気孔率は75%〜85%が適当である。多孔質体6内の気孔は屈曲しているので、多孔質体6を目視しても光はわずかしか透過しない。
【0030】第一の伝熱管5は多孔質体からバーナへの熱輻射線を遮るように配置する。具体的には、複列設け、図1の如き千鳥配列、図2の如き交差配列等を用いる。伝熱管5、7自体は耐熱性、伝熱等を考慮して、ステンレス、セラミック製等とし、輻射線の吸収率を高めるために、表面に黒色の耐熱塗料を塗布したり、又は酸化皮膜等の処理を施したものを使用すると良い。伝熱管5又は7と燃焼ガスとの熱交換を良好にするため、伝熱管5又は7にフィンを取り付けてもよい。第一の伝熱管5と第二の伝熱管7は、別個に水を流通させることもできるし、直列につないで水を流通させることもできる。直列につなぐ場合、熱伝達効率を大きくするためには、水をまず第二の伝熱管7に流し、次に第一の伝熱管5に流すことが好ましい。一方、管内での局部沸騰を防止するためには、水をまず第一の伝熱管5に流し、次に第二の伝熱管7に流すことが好ましい。
【0031】加熱装置1用の燃料としては、プロパンガス、メタンガス等の気体燃料のみならず、灯油、アルコール等の液体燃料も、噴霧或いは気化することにより用いることができる。
【0032】燃料と空気の混合気がバーナ3のノズルから噴出し、点火装置(図示せず)によって点火されて燃焼する。燃焼によって生じた燃焼ガスは第一の伝熱管5を加熱した後、多孔質体6内の気孔を通過する。燃焼ガス中の未燃成分(CO等の不完全燃焼生成物を含む)は、多孔質体6内の気孔を通過する際にノズル8、9からの新たな空気の供給を受けて多孔質体6の内部または近傍で拡散燃焼により完全燃焼する。多孔質体6を通過した燃焼ガスはさらに第二の伝熱管7を加熱する。
【0033】ここで、多孔質体6内における燃焼について、反応温度を700℃〜1200℃とすればNOxとCOの両方の発生量の低減に好適である。この温度範囲は、NOx発生を低減できる程度に低温であり、しかも、COの酸化反応を妨げるほどの低温ではない。
【0034】多孔質体6は、未燃成分を含む燃焼ガスと空気との混合促進にも寄与する。多孔質体6は、目視してほとんど光が透過しないものである。そのため、燃焼ガスが多孔質体の気孔内を直進しようとすればほとんど多孔質体の固体部に衝突するので、燃焼ガスと多孔質体との接触が良好であり、高温の燃焼ガスにより多孔質体が有効に加熱されて高温化する。そのため、熱エネルギーの利用効率が高くなる。また、多孔質体の高温化のため燃焼ガス中のCO等の未燃成分が多孔質体の内部又は近傍で効率良く燃焼することにより、CO発生量も低減される。また、多孔質体6が一種の触媒作用を有する場合、燃焼ガスと多孔質体との接触が良好であることと多孔質体6と気孔部との界面の面積が大きいことにより、燃焼反応が活発に起こるということも考えられる。
【0035】このような多孔質体を用いた加熱装置では、多孔質体から上流側への熱輻射によるバーナの過熱が問題となりやすいが、第一の伝熱管5が、多孔質体6からバーナ3への熱輻射線を遮るように配置されていることにより、多孔質体からバーナへの輻射による伝熱は阻止されるので、バーナの過熱は防止され、バーナ火炎の高温化によるNOx発生は回避される。
【0036】本発明の他の実施形態たる加熱装置11の概略を図3に示す。この装置は、第一の伝熱管として空冷管15を用いたものである。空冷管15の上部には多数の小孔16が設けられている。空冷管15内で加熱された空気は逐次小孔16から噴出し、多孔質体6へ下方から供給されて燃焼に寄与する。ハウジング2は一重構造であり、ノズル8、9はない。他の点においては上記の実施形態と同一である。多孔質体6に供給される空気が予熱されるので、多孔質体6における燃焼が促進され、COの発生は低減される。
【0037】この実施形態の変形形態として、空冷管15に小孔16を設けず、ハウジングに上記の実施形態の如きノズル8、9を設け、空冷管15をノズル8、9に接続してもよい。
【0038】本発明には上記の他にも種々の実施形態が可能である。例えば、図4、5に示すように、加熱装置1”に用いる多孔質体56の側面に穴57またはスリットを設け、その穴またはスリットに合わせて内壁2bに開口58を設けて空気を供給してもよい。また、図6に示すように、多孔質体を上流側66aと下流側66bとに分割し、その中間の間隙部67に合わせて開口を設けて空気を供給してもよい。
【0039】第一の伝熱管及び/又は第二の伝熱管は、それぞれ複数個設けてもよい。例えば、第一の伝熱管を複数個設け、或るものには多孔質体へ供給する空気を流し、或るものには水を流してもよい。
【0040】第一及び/又は第二の伝熱管に流通させる加熱対象の流体は水に限られず、他の液体又は気体であってもよい。
【0041】また、第二の伝熱管を設けない加熱装置も実施可能である。この場合、多孔質体の下流(第二の伝熱管に相当する位置)に被加熱体を配置して加熱する。伝熱管(上記実施形態の第一の伝熱管に相当する)には、例えば多孔質体へ供給する空気を流す。この実施形態では固体の物体を被加熱体とすることもできる。
【0042】
【発明の効果】本発明の加熱装置によれば、NOxとCOの両方の発生を十分に抑制できながらTDRを広くとることができ、しかも熱エネルギーの利用効率も高い。




 

 


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