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発明の名称 燃焼機器の着火制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−4136(P2001−4136A)
公開日 平成13年1月12日(2001.1.12)
出願番号 特願平11−178667
出願日 平成11年6月24日(1999.6.24)
代理人 【識別番号】100107445
【弁理士】
【氏名又は名称】小根田 一郎
発明者 今井 具裕 / 片岡 寿人 / 辻 栄一 / 岸尾 浩次 / 金山 吉彦 / 太田 浩志 / 森本 量 / 壽山 英也
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 燃料を燃焼させる燃焼器と、この燃焼器に対し燃料を供給するものであってその供給度合を変更可能に供給する燃料供給系と、上記燃焼器に対し燃焼用空気を供給するものであってその供給度合を変更可能に供給する空気供給系と、上記燃焼器に対し点火動作を行う点火器と、ユーザ操作に基づく燃焼指令信号を受けて上記点火器に点火動作を行わせる通常着火制御手段とを備えた燃焼機器の着火制御装置であって、上記燃焼器が燃焼状態にあるか非燃焼状態にあるかを検出する燃焼状態検出手段と、上記燃焼器の非定常燃焼環境に起因する非燃焼状態発生時に上記燃焼器に対する着火作動を行う不調時着火制御手段とを備え、上記不調時着火制御手段は、上記燃焼状態検出手段による状態検出に基づいて上記燃焼器の非燃焼状態発生がその燃焼器の非定常燃焼環境の発生に起因するものか否かを判定する非定常判定部と、この非定常判定部により非定常燃焼環境に起因する非燃焼状態発生と判定されたときに上記燃料供給系による燃料供給度合及び上記空気供給系による空気供給度合の内の少なくともいずれか一方を通常値よりも増大変更する供給度合変更制御部と、この増大変更させた状態で上記点火器による点火動作を行わせる点火制御部とを備えていることを特徴とする燃焼機器の着火制御装置。
【請求項2】 請求項1において、非定常判定部は、初期着火段階において通常着火制御手段による点火動作を実行しても燃焼状態検出手段による状態検出が非燃焼状態のままである場合に、非定常燃焼環境の発生に起因する非燃焼状態発生と判定するように構成されていることを特徴とする燃焼機器の着火制御装置。
【請求項3】 請求項1において、非定常判定部は、燃焼継続段階において燃焼状態検出手段による状態検出が燃焼状態から非燃焼状態に変化した場合に、非定常燃焼環境の発生に起因する非燃焼状態発生と判定するように構成されていることを特徴とする燃焼機器の着火制御装置。
【請求項4】 請求項1において、点火制御部は、点火動作を予め定めた設定回数範囲内で燃焼状態検出手段により燃焼状態が検出されるまで繰り返して行うように構成されていることを特徴とする燃焼機器の着火制御装置。
【請求項5】 請求項4において、不調時着火制御手段は、空気供給系による供給作動を制御することにより点火動作後の掃気を行う掃気制御部を備えており、上記掃気制御部は、点火制御部により点火動作を繰り返し行っても燃焼状態検出手段による検出状態が非燃焼状態のままである場合に、空気供給系による空気供給度合をより増大変更することにより掃気度合を前回の掃気と比べ増大変更させるように構成されていることを特徴とする燃焼機器の着火制御装置。
【請求項6】 請求項4において、供給度合変更制御部は、点火制御部による点火動作が繰り返される毎に供給度合の増大変更分を段階的に増加させ燃焼状態検出手段による状態検出が非燃焼状態から燃焼状態に変化した段階の増大変更値を次回の着火作動制御における増大変更値の初期値として設定するように構成されていることを特徴とする燃焼機器の着火制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼器を主要構成要素とする例えば給湯器、温水暖房機、風呂釜もしくはこれらの複合機等の燃焼機器において、その初期着火段階での確実な着火、あるいは、燃焼継続中に失火が発生した時の確実な再着火のために用いられる着火制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記の如き燃焼機器においては、ケーシング内に収容された燃焼器に対し燃焼のために外部から燃焼用空気が導入される一方、燃焼後の排気ガスが排気筒等を介して外部に導出されるようになっている。このため、外部の気象条件によっては風が外部から上記排気筒を通してケーシング内に逆流入する場合もある。
【0003】このような風の逆流入に対する対策として、給湯器等の燃焼機器においては、従来、燃焼停止後のポストパージによる排気ガス等の排出の確実化を図るために、外部からケーシング内に流入する逆風圧に対抗し得るようにポストパージの風量を増大制御するようにしたものが知られている(例えば、特許第2521122号公報参照)。
【0004】また、例えばユーザ操作に基づく着火段階においては、1回の点火動作で燃焼器が着火しなくても同じ条件で点火動作を自動的に複数回(例えばさらに2回)繰り返すという制御が一般に行われ、それでも着火しないときには燃料供給等を停止し例えばリモートコントローラ(以下、「リモコン」と略称する)等にエラー表示をするなどの安全動作が自動的に行われるように制御されるようになっている。
【0005】さらに、燃焼継続段階であっても、上記風の逆流入の影響を受けて燃焼器の炎が吹き消える事態(失火)が発生し得るため、このような場合にも、その吹き消えを検出して上記の燃料供給停止及びエラー表示等の安全動作が自動的に行われるように制御されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の如き点火動作を行っても着火しないという着火不調や、燃焼継続段階での失火は、ケーシング内の燃焼器の燃焼環境が定常状態ではなくて風の逆流入等により非定常状態に陥ったために発生すると考えられる。そして、高層マンション等の近年の建物の高層化に伴い燃焼機器の設置場所がより高い位置となり気象条件、特に、強風や突風の影響を受け易くなり、上記の如き風の逆流入が生じる可能性はさらに増す傾向にある。
【0007】また、着火不調は、上記の風の逆流入の他にも、一日の内でも朝一番等の気温の低さや、一年の内でも冬季等の気温の低さに基づき燃焼環境を構成する温度条件が変動することにも起因すると考えられる。さらに、所定の空燃比に基づき燃焼用空気及び燃料の供給を行っても、点火器の点火動作のタイミング毎にわずかのばらつき等があることも考えられ、上記の風の逆流入もしくは温度変動とも相俟って着火不調が発生することも考えられる。
【0008】一方、単に安全動作やエラー表示をするだけでなく、上記のような燃焼環境の発生を検知してそれに応じて確実な着火動作を行うようにすればユーザにとって便宜なものとなる。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、主として逆風流入環境下において初期点火時の着火にも燃焼継続中の失火発生時の再着火にも、その着火を良好かつ確実にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、上記の如き非定常な燃焼環境が発生した場合にはそのような非定常の燃焼環境の下でも着火し得るように燃料供給度合及び空気供給度合のいずれか一方もしくは双方を通常着火制御の場合よりも増大変更することを基本とするものである。
【0011】具体的には、本発明は、図1に例示するように燃料を燃焼させる燃焼器2と、この燃焼器2に対し燃料を供給するものであってその供給度合を変更可能に供給する燃料供給系3と、上記燃焼器2に対し燃焼用空気を供給するものであってその供給度合を変更可能に供給する空気供給系4と、上記燃焼器2に対し点火動作を行う点火器5と、ユーザ操作に基づく燃焼指令信号を受けて上記点火器5に点火動作を行わせる通常着火制御手段6とを備えた燃焼機器の着火制御装置を対象として以下の特定事項を備えるものである。すなわち、上記燃焼器2が燃焼状態にあるか非燃焼状態にあるかを検出する燃焼状態検出手段7と、上記燃焼器2の非定常燃焼環境に起因する非燃焼状態発生時に上記燃焼器2に対する着火作動を行う不調時着火制御手段8とを備えるものとする。そして、上記不調時着火制御手段8として、上記燃焼状態検出手段7による状態検出に基づいて上記燃焼器2の非燃焼状態発生がその燃焼器2の非定常燃焼環境の発生に起因するものか否かを判定する非定常判定部9と、この非定常判定部9により非定常燃焼環境に起因する非燃焼状態発生と判定されたときに上記燃料供給系3による燃料供給度合及び上記空気供給系4による空気供給度合の内の少なくともいずれか一方を通常値よりも増大変更する供給度合変更制御部10と、この増大変更させた状態で上記点火器による点火動作を行わせる点火制御部11とを備えるものとすることを特定事項とするものである。
【0012】ここで、「燃焼器2」及び「燃料供給系3」としては、燃料噴出ノズルを有する石油バーナ及びこれに軽油もしくは灯油等の液体燃料の供給系、または、ガス燃焼バーナ及びこれにLPGもしくは都市ガス等の気体燃料の供給系が上げられる。燃料供給系が上記の液体燃料の供給系である場合にはその供給度合の変更は液体燃料を供給するための例えば電磁ポンプの吐出圧変更もしくは吐出量変更を行えばよく、また、気体燃料の供給系である場合には供給管途中に介装した例えば電磁比例弁の開度変更を行えばよい。
【0013】「空気供給系4」としては、ファンを用いたものが挙げられ、ファンを用いる場合には燃焼器に対し上流端側から空気を押し込む押し込み方式(図1に例示の方式)や、下流端側から空気を吸引する吸引方式等を採用すれよい。また、空気の供給度合の変更には、上記各ファンの回転数の変更制御や、空気の流路断面積の変更制御を行えばよい。流路断面積を変更するには、例えば空気の導入側もしくは排出側の排気筒の流路断面積の変更を行えばよく、この変更には例えばダンパーの姿勢変換制御等の種々の手段を用いればよい。
【0014】「燃焼状態検出手段7」としては、例えば燃焼器2からの火炎を受けて電気信号に変換する炎検出器等を用いればよい。
【0015】「非定常判定部9」による判定は、初期着火段階においては、通常着火制御手段6により定常の燃焼環境にある場合として予め定められた燃料及び空気の通常供給度合に基づく点火動作を実行しても燃焼状態検出手段7による状態検出が非燃焼状態のままである場合に、非定常燃焼環境の発生に起因する非燃焼状態発生と判定するようにすればよい。また、燃焼継続段階においては、燃焼状態検出手段7による状態検出が燃焼状態から非燃焼状態に変化した場合、すなわち、燃焼継続中に失火が発生した場合に、非定常燃焼環境の発生に起因する非燃焼状態発生と判定するようにすればよい。この非定常判定部9の判定に基づく不調時着火制御手段8による着火制御は、初期着火段階のみ、燃焼継続段階のみ、あるいは、初期着火段階及び燃焼継続段階の双方について行うようにしてもよい。
【0016】「供給度合変更制御部10」での増大変更は、燃料供給度合のみ、空気供給度合のみ、燃料供給度合及び空気供給度合の双方のいずれかを行うものであり、また、供給度合の増大変更とは圧力もしくは量の増大変更を意味する。液体燃料の場合には燃料の供給ポンプの吐出圧もしくは吐出量の増大変更により行い、気体燃料の場合には供給源からの供給元圧に対し圧力調整もしくは流量調整により行えばよい。空気供給度合の増大変更の場合には、ファンの回転数の増加変更により、もしくは、空気流路の断面積変更によりそれぞれ行うようにすればよい。
【0017】燃料供給度合のみ増大変更させる場合としては、初期着火段階において温度条件が定常時よりも低い、あるいは、実際の空燃比にばらつきが生じる等の原因により非定常燃焼環境が発生している場合、または、外部からの風の逆流入が生じて非定常燃焼環境が発生している場合等が挙げられる。このような場合に空燃比を通常値よりも燃料リッチに変更することにより確実な着火が図られることになる。また、空気供給度合のみ増大変更させる場合としては、初期着火段階もしくは燃焼継続段階での失火発生の再点火において外部からの風の逆流入が生じることにより非定常燃焼環境が生じている場合が挙げられ、このような場合にその逆風圧に対抗し得るように空気供給度合を変更することにより確実な着火が図られる。さらに、燃料及び空気の両供給度合を増大変更することにより、上記の色々な非定常燃焼環境の下での確実な着火が図られることになる。
【0018】「点火制御部11」による点火動作は、供給度合変更制御部10による増大変更の実行下で点火器5による点火動作を行わせるものであるが、この点火動作は1回に限らず、燃焼状態検出手段により燃焼状態が検出されるまで、すなわち、着火するまで例えば2回、3回もしくは4回と複数回繰り返し行わせるようにしてもよい。点火動作を繰り返し行う場合には、その都度、上記供給度合変更制御部10による増大変更分を段階的に増加させるようにしてもよい。その場合には、増大変更の上限値を予め設定しておき、その上限値に到達すれば着火制御を停止して上記の安全動作を行わすようにすればよい。
【0019】また、非定常燃焼環境の発生が時間経過とともに数次にわたり繰り返されることが考えられるため、1回目の非定常燃焼環境の発生時に上記の如く供給度合の増大変更分を段階的に増加させて点火動作を繰り返す場合には、着火した段階の増大変更値を次回の非定常燃焼環境の発生時における増大変更値の初期値として設定し、2回目の非定常燃焼環境の発生時にはこの初期値により1回目の点火動作を開始するようにすればよい。上記の着火した段階の増大変更値の大小に基づいて1回目の非定常燃焼環境の発生時における非定常の度合、例えば逆風圧の度合を判定することが可能になり、その増大変更値を2回目の非定常燃焼環境の発生時の初期値として用いることにより迅速かつより確実な着火を実現することが可能になる。つまり、上記の増大変更値をパラメータとして非定常の度合(逆風圧の度合)の評価が可能になり、その評価に基づき以後の着火制御をより確実に行い得るようになる。この場合、評価・判定した逆風圧の度合に基づいて以後の着火制御を行うものであるため、同じ気象条件が継続していると考えられる時間経過の範囲内でのみ上記の2回目の初期値設定を行うことが有効となる。従って、前回の非定常燃焼環境の発生から今回のそれの発生までの時間間隔が余りに長時間経過したものである場合には、気象条件は既に変動していると判断して上記初期値設定をキャンセルし1回目の着火制御と同じ増大変更を行うようにリセットするのが好ましい。
【0020】さらに、上記の如く供給度合の増大変更分を段階的に増加させて点火動作を繰り返す場合には、点火動作の度に掃気を行った後に次回の点火動作を行うようにするのが好ましい。その際、前回よりも増大変更分を増加して点火動作を行っても着火しない場合には、次回の点火動作の前に行う掃気を前回の掃気よりもその掃気度合(掃気圧、掃気量もしくは掃気時間)を高めて行う掃気制御部を上記不調時着火制御手段に追加するようにしてもよい。これにより、たとえ燃料供給度合を順次増大変更していったとしても、未燃焼のままの燃料を確実に排出させることが可能になり、次回の点火動作時の燃焼環境を確実に所定のものに設定させることが可能になる。
【0021】以上の本発明の場合には、初期着火段階において通常着火制御手段による点火動作を行っても着火しないという非定常燃焼環境が生じたとき、あるいは、燃焼継続段階において失火という非定常燃焼環境が生じたときには、不調時着火制御手段の非定常判定部により上記の非定常燃焼環境の発生と判定され、この判定を受けて供給度合変更制御部により燃料供給度合及び空気供給度合の少なくともいずれか一方が増大変更され、この増大変更した燃焼環境で点火制御部による点火動作が行われることになる。これにより、上記のいずれの非定常燃焼環境が生じても、そのような非定常燃焼環境の下で燃焼器に対し確実に着火させることが可能になる。
【0022】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の燃焼機器の着火制御装置によれば、非定常燃焼環境の下でも初期着火段階における着火を確実に行うことができ、また、そのような非定常燃焼環境の発生に起因する燃焼継続段階での失火発生時においてもその再着火を確実にかつ自動的に行うことができる。
【0023】このため、本着火制御装置を適用した燃焼機器の場合には、超高層のマンション等のように特に突風や強風あるいは急変動する外気温の影響を受け易い場所に設置されて非定常燃焼環境が発生し易い傾向にあっても、初期着火段階での着火及び燃焼継続段階における再着火を確実に保証し得るものとなる。また、このような着火制御装置は、燃焼機器の内でも特に燃焼が能力の小さい範囲で行われる温水暖房機等の燃焼機器に対し好適なものとなり、そのような温水暖房機の動作を確実に維持させることができるようになる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0025】図2は、本発明の実施形態が適用される燃焼機器の例を示す。この燃焼機器は、給湯器付き温水暖房機付き風呂釜であり、給湯、暖房及び風呂追い焚きの各機能を有するものである。同図において、21は給湯用熱交換回路、22は暖房用熱交換回路、23は追い焚き用熱交換回路、24はこれらの各回路の動作を制御するコントローラである。本燃焼機器は、風呂追い焚き時には暖房用熱交換回路22の湯水と、追い焚き用熱交換回路23の湯水との間で熱交換を行うことにより追い焚き用熱交換回路23の湯水を温度上昇させて追い焚きを行うタイプのものである。そして、本発明の実施形態に係る着火制御装置が上記の給湯用熱交換回路21及び暖房用熱交換回路22に対し適用されている。以下、上記燃焼機器の各主要構成要素21,22,23,24について説明する。
【0026】(給湯用熱交換回路21)上記給湯用熱交換回路21は、給湯用燃焼室31を形成する給湯用ケーシング(缶体)32と、このケーシング32内の燃焼室31の上部に配設された給湯用熱交換器33と、この熱交換器33の下方に配設された燃焼器としての給湯用バーナ34と、このバーナ34に都市ガスもしくはプロパンガス等の燃料ガスを供給する給湯用燃料供給系35と、上記バーナ34に対し燃焼用空気を供給する給湯用空気供給系36と、上記給湯用熱交換器33にそれぞれ接続された給湯用入水管37及び給湯用出湯管38とを備えている。
【0027】上記給湯用燃料供給系35は、後述の暖房用燃料供給系55と共通の開閉用電磁弁39の下流側と上記給湯用バーナ34とを接続する給湯用ガス管40と、この給湯用ガス管40に介装されて上記バーナ34への燃料ガス供給量を変更調整することにより供給される燃料ガスのガス圧を変更調整する給湯用電磁比例弁41とを備えている。
【0028】上記給湯用空気供給系36は、上記給湯用ケーシング32の下端部に連通して給湯用燃焼室31に燃焼用空気を送風するためのシロッコファンなどからなる給湯用送風ファン42と、この送風ファン42を回転駆動させる給湯用ファンモータ43とを備えており、このファンモータ43の回転数を変更制御することによりバーナ34に対する送風量を変更制御し得るようになっている。
【0029】そして、上記入水管37を通して給湯用熱交換器33に供給された水道水などの水は、その給湯用熱交換器33を通過する間に給湯用バーナ34の火炎により加熱され、上記出湯管38を通して台所の給湯栓44や上記追い焚き用熱交換回路23などの所定の給湯箇所に給湯されるようになっている。ここで、上記給湯用入水管37には、給湯用熱交換器33への入水量を検出する給湯用入水量検出器としての水量センサ45と、給湯用熱交換器33への入水温度を検出する給湯用入水温度検出器としての入水サーミスタ46とが設置されており、また、給湯用出湯管38には、給湯用熱交換器33からの出湯温度を検出する給湯用出湯温度検出器としての出湯サーミスタ47が設置されている。
【0030】また、上記ケーシング32には、給湯用バーナ34の上方近傍位置に点火器としてのイグナイタ48と、上記バーナ34からの火炎を検出する燃焼状態検出手段としてのロッドフレーム49とが配設され、また、上端に燃焼排気ガスを排出する排出筒が連通されている。
【0031】(暖房用熱交換回路22)上記暖房用熱交換回路22は、暖房用燃焼室51を形成する暖房用ケーシング(缶体)52と、このケーシング52内の燃焼室51の上部に配設された暖房用熱交換器53と、この熱交換器53の下方に配設された燃焼器としての暖房用バーナ54と、このバーナ54に上記と同じ燃料ガスを供給する暖房用燃料供給系55と、上記バーナ54に対し燃焼用空気を供給する暖房用空気供給系56と、上記暖房用熱交換器53に対し一部が接続された暖房用循環流路57とを備えている。この暖房用熱交換回路22におけるバーナ54は、上記給湯用バーナ34と比べ燃焼能力の小さいものが用いられている。
【0032】上記ケーシング52には、給湯用のものと同様に、暖房用バーナ54の上方近傍位置に点火器としてのイグナイタ58と、上記バーナ54からの火炎を検出する燃焼状態検出手段としてのロッドフレーム59とが配設され、また、上端に燃焼排気ガスを排出する排出筒が連通されている。
【0033】上記暖房用燃料供給系55は、上記共通の開閉用電磁弁39の下流側と上記暖房用バーナ54とを接続する暖房用ガス管60と、この暖房用ガス管60に介装されて上記バーナ54への燃料ガス供給量を変更調整することにより供給される燃料ガスのガス圧を変更調整する暖房用電磁比例弁61とを備えている。
【0034】上記暖房用空気供給系56は、上記暖房用ケーシング52の下端部に連通して暖房用燃焼室51に燃焼用空気を送風するためのシロッコファンなどからなる暖房用送風ファン62と、この送風ファン62を回転駆動させる給湯用ファンモータ63とを備えており、このファンモータ63の回転数を変更制御することにより上記バーナ54に対する送風量を変更制御し得るようになっている。
【0035】上記暖房用循環流路57は、途中に介装された膨張タンク64と、この膨張タンク64から上記暖房用熱交換器53に至る暖房用入水管65と、その暖房用熱交換器53から上記膨張タンク64に至る暖房用出湯管66とを備えている。上記暖房用入水管65には、膨張タンク64内の温水を暖房用循環流路57等を介して循環させる暖房用循環ポンプ67が設置されており、上記暖房用出湯管66の途中は後述の追い焚き用熱交換器81を通るように配設されている。また、上記膨張タンク64には給湯用入水管37から分岐して注水栓及び補給水電磁弁を介装した暖房用注水管68の下流端が接続されて、注水と、水の補給とが行われるようになっている。
【0036】上記暖房用循環ポンプ67と暖房用熱交換器53との中間位置の暖房用入水管65には低温用暖房配管69の上流端が接続され、また、上記暖房用熱交換器53と追い焚き用熱交換器81との中間位置の暖房用出湯管66にはに高温用暖房配管70の上流端が接続されている。そして、上記追い焚き用熱交換器81と膨張タンク64との中間位置の暖房用出湯管66には暖房戻り管71の下流端が接続されている。
【0037】上記低温用暖房配管69は暖房用熱動弁72を介して図示省略のパネルヒータやファンヒータなどの暖房装置本体に接続され、これらの暖房装置本体からの戻り側端が上記暖房戻り管71に接続されている。一方、上記高温用暖房配管70の下流端は図示省略の床下放熱パイプなどの暖房装置本体に接続され、この暖房装置本体からの戻り側端が上記暖房戻り管71に接続されている。
【0038】上記暖房用熱交換器53から高温用暖房配管70の上流端との分岐までの間の暖房用出湯管66には上記熱交換器53からの出湯温度を検出する暖房用出湯温度検出器としての高温暖房サーミスタ73が設置され、また、暖房戻り管71には低温暖房サーミスタ74が設置されている。
【0039】また、上記高温用暖房配管70の途中には暖房用バイパス管75の上流端が接続されており、この暖房用バイパス管75の下流端は膨張タンク64手前の暖房戻り管71に合流するように接続されている。一方、上記暖房用出湯管66の追い焚き用熱交換器81よりも下流位置には風呂用熱動弁76が介装され、この熱動弁76が閉じることにより上記高温用暖房配管70と暖房用バイパス管75とが暖房用出湯管66の追い焚き用熱交換器81部分をバイパスするバイパス流路を構成するようになっている。
【0040】(追い焚き用熱交換回路23)追い焚き用熱交換回路23は、追い焚き用熱交換器81と、この熱交換器81を通る追い焚き用循環流路82と、この循環流路82を通して図示省略の温水を循環させる追い焚き用循環ポンプ83と、給湯用出湯管38から分岐して上記循環流路82にお湯を注湯する注湯管84とを備えている。
【0041】上記追い焚き用循環流路82は、図示省略の浴槽から追い焚き用熱交換器81に至る風呂戻り管85と、その追い焚き用熱交換器81から上記浴槽に至る風呂往き管86とにより構成されている。上記風呂戻り管85には、上記循環ポンプ83が設置されている一方、上記注湯管84の下流端が接続されている。この注湯管84には湯量センサ87及び電磁開閉弁88等が設置されている。
【0042】(コントローラ24)コントローラ24は、リモコン241からユーザの入力操作に基づく各種操作指令を受けて上記の各熱交換回路21,22,23の運転を制御するものであり、マイクロコンピュータやメモリ等を含んで構成されたものである。上記コントローラ24は、上記各熱交換回路21,22,23に対応して給湯制御手段、風呂追い焚き制御手段、及び、暖房制御手段等を備えている。そして、これら給湯制御手段、風呂追い焚き制御手段及び暖房制御手段にはそれぞれ通常着火制御手段が設けられている。
【0043】給湯制御手段は、上記リモコン241の運転スイッチがON作動されていることを条件にして、給湯栓44がユーザにより開かれて水量センサ45が最低作動水量以上の入水量を検出すると、上記通常着火制御手段により燃料供給系35からの燃料ガスの供給と、空気供給系36からの燃焼空気の供給とに併せてイグナイタ48を点火させて給湯用バーナ34を着火させることになる。このイグナイタ48はフレームロッド49が炎を検出することにより停止し、以後、上記リモコン241にユーザが設定した給湯温度になるように所定の燃焼制御が行われる。
【0044】風呂追い焚き制御手段は、上記リモコン241に対しユーザが沸き上がりの温度設定と追い焚き運転スイッチをON操作することにより制御が開始され、まず、電磁開閉弁88が開かれて注湯管84を通して設定水位まで自動注湯が行われる。設定水位に到達すると、付設の通常着火制御手段により上記と同様にして暖房用バーナ54の着火が行われその燃焼がフレームロッド59により検出される。そして、燃焼開始に併せて風呂用熱動弁76を開弁し、暖房用循環ポンプ67及び風呂用循環ポンプ83を駆動する。これにより、膨張タンク64の湯水が暖房用循環流路57を循環する一方、浴槽の湯水が追い焚き用循環流路82を循環する。これにより、膨張タンク64から暖房用入水管65を介して暖房用熱交換器53に供給された湯水が暖房用熱交換器53を通過する間に暖房用燃焼室51の火炎により加熱され、加熱された湯水が暖房用出湯管66に出湯され追い焚き用熱交換器81を通って膨張タンク64に戻される。一方、浴槽から風呂戻り管85を通して追い焚き用熱交換器81に供給された湯水は、この追い焚き用熱交換器81を通過する間に暖房用出湯管66内の例えば摂氏80度程度の湯水により加温された後、風呂往き管86を介して浴槽に戻る。この結果、浴槽内の温水の温度が次第に上昇する。
【0045】暖房制御手段は、高温暖房制御部と低温暖房制御部とを有し、ユーザがリモコン241により暖房運転スイッチのON操作と高温暖房・低温暖房のいずれかの選択操作とを行うことにより、制御が開始される。
【0046】高温暖房制御が選択された場合には、上記高温暖房制御部は暖房用バーナ54を上記通常着火制御手段により着火させて燃焼させると共に、高温用暖房配管70に設置された図示省略のバルブを開弁させて暖房用循環ポンプ67を駆動する。これにより、膨張タンク64の湯水が暖房用入水管65を経て暖房用熱交換器53を通過する間に燃焼室51内の火炎により加熱され、加熱後の湯水が暖房用出湯管66、高温用暖房配管70、床下放熱パイプ等の暖房装置本体及び暖房戻り管71を経て上記膨張タンク64に戻るというように循環する。この際、風呂用熱動弁76は閉弁されており、これにより、暖房用出湯管66に出湯された湯水は追い焚き用熱交換器81の側に流れることはなく、上記高温用暖房配管70の側に流れることになる。そして、例えば摂氏80度程度の温水が上記床下放熱パイプ等の暖房装置本体を通過する間に放熱し、これにより、床下暖房等が行われることになる。
【0047】低温暖房制御が選択された場合には、上記低温暖房制御部は暖房用バーナ54上記と同様に着火させて燃焼させると共に、風呂用熱動弁76と暖房用熱動弁72とを開弁させて暖房用循環ポンプ67を駆動する。これにより、膨張タンク64から暖房用入水管65に流入した湯水はその一部が低温用暖房配管69に流入し、残部が暖房用熱交換器53に供給されることになる。暖房用熱交換器53に供給された湯水はその熱交換器53を通過する間に暖房用燃焼室51の火炎により加熱された後に、暖房用出湯管66を介して膨張タンク64に戻る。一方、低温用暖房配管69に流入した湯水は、暖房用熱動弁72、パネルヒータやファンヒータ等の暖房装置本体及び暖房戻り管71を経て膨張タンク64に戻るというように循環する。この際、例えば摂氏60度程度の温水が上記パネルヒータやファンヒータ等の暖房装置本体を通過する間に放熱し、これにより、暖房が行われることになる。なお、高温用暖房配管70に接続された暖房装置本体側のバルブが閉弁しているので、膨張タンク64の湯水が高温用暖房配管70に流れることはない。
【0048】以上の構成を前提として、上記コントローラ24にはさらに以下に説明する本発明の実施形態としての不調時着火制御手段が設けられている。この不調時着火制御手段は上記の給湯制御手段、風呂追い焚き制御手段及び暖房制御手段のそれぞれに通常着火制御手段と組み合わせて設けられたものである。各不調時着火制御手段は同じ構成であるため、以下の実施形態では暖房制御手段に付設された不調時着火制御手段についてのみ図3に基づき説明し、他の給湯制御手段もしくは風呂追い焚き制御手段に付設されたものについての説明を省略する。
【0049】<第1実施形態>上記不調時着火制御手段92は、非定常判定部921と、供給度合変更制御部922と、点火制御部923と、掃気制御部924とを備え、リモコン241からの暖房運転スイッチのON操作信号及びフレームロッド59からの検出信号を受けて燃料供給系55からの燃料ガスの供給を開閉する電磁弁39、電磁比例弁61、空気供給系56のファンモータ63及びイグナイタ58の各作動を制御するようになっている。
【0050】上記非定常判定部921は初期着火段階及び燃焼継続段階における非定常燃焼環境の発生を判定するものであり、上記供給度合変更制御部922は非定常燃焼環境下での着火に備え上記電磁比例弁61の開度制御及びファンモータ63の回転数制御を行うものであり、上記点火制御部923は上記電磁弁39のON作動(開弁)及びイグナイタ58の点火動作を行わせるものであり、掃気制御部924は上記ファンモータ63の回転数及び作動時間を制御するものである。
【0051】以下、通常着火制御手段91及び上記不調時着火制御手段92の制御内容について図4〜図7に示すフローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0052】(初期着火段階での制御)図4及び図5は初期点火制御SUB1を示し、この初期点火制御SUB1はリモコン241からの暖房運転スイッチのON操作信号の入力により制御が開始され、まずステップS1で点火動作回数フラグfに初期値としてゼロを設定し、次にステップS2〜S12の通常着火制御手段による着火制御を行う。
【0053】ステップS2では燃料ガスのガス圧Pとして通常時の初期ガス圧値Pintを設定しファンモータ63の回転数Fとして通常時の初期回転数値Fintを設定する。このPintとFintとの関係は所定の空燃比(例えば最適空燃比)となるように定めればよい。そして、上記ガス圧に対応する開度となるように電磁比例弁61の開度設定を行う。ステップS3では所定時間だけファンモータ63を作動させてプリパージを行い、この後、ステップS4でイグナイタ58のON作動、ステップS5で点火動作回数フラグfに「1」の追加、及び、ステップS6で電磁弁39の開弁をそれぞれ行う。そして、ステップS7でフレームロッド59からON信号(炎検出信号)が出力されたか否か(非燃焼状態から燃焼状態に変化したか否か)、つまり着火したか否かの判定を1回の点火作動時間(電磁弁39の開弁継続時間)Tgfの時間経過だけ行う(ステップS8,S7)。
【0054】このTgfの時間経過前であっても上記フレームロッド59からON信号が出力されたら、通常燃焼時制御SUB2に移行する。上記点火作動時間Tgf内には着火しなければ、ステップS9で上記電磁弁39を閉弁して燃料ガスの供給を遮断する。そして、ステップS10及びS11で設定掃気時間Tpfだけ上記ファンモータ63を所定の回転数F1(例えば通常時の最大回転数の116%の回転数)で作動させてポストパージを行う。以上で1回の点火動作が終了する。そして、ステップS12での点火動作回数フラグfの判定においてそのfが「3回」になるまで、つまり、上記ステップS2〜S11までの点火動作を3回繰り返す。着火するまで点火動作を3回繰り返すステップS2〜S12が通常制御手段91による制御を構成する。
【0055】点火動作を3回行っても着火しないときには、非定常燃焼環境が発生していると判定して図5に示すステップS13以降の不調時着火制御手段92による制御が行われる。
【0056】すなわち、ステップS13でガス圧Pとして上記Pintよりも増大変更したガス圧値Pupを設定しファンモータ63の回転数Fとして上記Fintよりも増大変更した回転数値Fupを設定する。Pupとしては例えばPintを数十%増大した値とし、このPup に対し所定の空燃比になるようにFup を定めるようにすればよい。例えば、通常時のガス二次圧の初期値Pintを50〜60mmHOとすると、Pupとしてそれの10〜20%増の値を設定する。そして、上記ガス圧Pに対応する開度となるように電磁比例弁61の開度を変更する。
【0057】以下、上記のステップS3〜S11と同様に、ステップS14でプリパージ、ステップS15でイグナイタ58のON作動、ステップS16で点火動作回数フラグfに「1」の追加、及び、ステップS17で電磁弁39の開弁をそれぞれ行う。そして、ステップS18でフレームロッド59からON信号が出力されたか否かにより着火したか否かの判定を設定点火作動時間Tgfの時間経過だけ行う(ステップS19,S18)。
【0058】このTgfの時間経過前であっても上記フレームロッド59からON信号が出力されたら、通常燃焼時制御SUB2に移行する。上記点火作動時間Tgf内に着火しなければ、ステップS20で上記電磁弁39を閉弁して燃料ガスの供給を遮断する。そして、ステップS21及びS22で設定掃気時間Tpfだけ上記ファンモータ63を上記の設定回転数F1で作動させてポストパージを行う。以上で非定常燃焼環境下での点火動作が1回終了する。そして、ステップS23での点火動作回数フラグfの判定においてそのfが「6回」になるまで、つまり、上記ステップS13〜S22までの点火動作を3回繰り返す。以上の非定常燃焼環境下で着火するまで点火動作を3回繰り返すステップS13〜S23が不調時着火制御手段92による制御を構成する。
【0059】そして、通常着火制御手段91による3回の点火動作、及び、不調時着火制御手段92による非定常燃焼環境下での3回の点火動作を行っても、なお着火しない場合には、ステップS24での最終的なポストパージを行い、ステップS25でエラー表示を行う。このエラー表示は、リモコン241のディスプレイに文字で表示させたり、警告灯の点灯もしくは警告音の吹鳴を行ったりすればよい。
【0060】以上の制御の内、点火動作時間Tgfは点火動作回数fの回数に応じて変更設定してもよい。例示すると、1回目の点火動作のTg1として5秒間、2回目・3回目の点火動作のTg2,Tg3としてそれぞれ2秒間、4回目〜6回目(すなわち不調時着火制御手段による点火動作の1回目〜3回目)の点火動作のTg4〜Tg6としてそれぞれ3秒間が挙げられる。この際、不調時着火制御手段による点火動作においては、風の逆流入条件下での点火動作時間Tgfの設定として、その風の逆流入条件下でも着火し得るように通常着火制御手段による点火動作時間と比べ長くしてもよいし、短くしてもよい。
【0061】また、ポストパージの掃気時間Tpfも点火回数に応じて変更設定してもよい。この変更設定の基準としてはガス圧Pの増加分の対応するようにその増加分だけより長く変更するようにすればよい。例示すると、通常着火制御手段による場合の掃気時間Tp1〜Tp3として5秒間、不調時着火制御手段による場合の掃気時間Tp4〜Tp6として5秒間よりも長い時間がそれぞれ挙げられる。この場合、通常着火制御手段及び不調時着火制御手段によるポストパージのそれぞれ最終回の掃気時間Tp3,Tp6をそれぞれ長目にしてもよい。
【0062】以上の初期着火段階での各処理ステップの内、f=3の場合のステップS7(NOの場合)が非定常判定部921を構成し、ステップS13が供給度合変更制御部922を構成し、ステップS15,S17及びS20が点火制御部923を構成し、ステップS21及びS24が掃気制御部924を構成する。
【0063】(燃焼継続段階での制御)上記の初期着火段階での制御によりバーナ54が燃焼状態になれば(ステップS7及びステップS18でYESの場合)、通常燃焼時制御SUB2に移行し、この通常燃焼時制御SUB2により燃焼継続段階での不調時着火制御手段による制御が開始される。
【0064】この制御は図6に示すようにステップS31での再点火動作回数フラグf1の初期化(ゼロ設定)、及び、ステップS32での失火回数フラグUの初期化(ゼロ設定)をそれぞれ行った後、ステップS33で燃焼継続中での失火が発生したか否かの判定を行う。この判定はフレームロッド59からOFF信号(非燃焼状態の検出信号)が出力されたか否か、つまりバーナ54の炎が消えたか否かにより行う。
【0065】失火が発生したら、まず、ステップS34で失火回数フラグUに「1」を加え、ステップS35で燃料ガスの電磁弁39をOFF(閉弁)にして燃料ガスの供給を遮断する。
【0066】次に、ステップS36で再点火動作回数フラグf1が2以下であることを確認してステップS37で再点火動作のためのガス圧P1として上記のPupを設定、すなわち電磁比例弁61を開度設定し、ファンモータ63の回転数Fとして上記のFupを設定する。併せて、ステップS38で再着火後のガス圧の最小出力設定値Psmaxとして、それまでのPminからPmax(例えば94mmHO)に変更設定する。そして、ステップS39でポストパージをした後、ステップS40でイグナイタ58のON作動、ステップS41で再点火作動回数f1に「1」の加算、ステップS42で燃料ガスの電磁弁39のON作動(開弁)をそれぞれ行う。つまり、燃料ガス圧及び送風量を共に増大変更した状態で1回目の再点火動作を行う。
【0067】以上の再点火動作により着火したか否かをステップS43でフレームロッド59からON信号が出力したか否かにより判定し、着火しない場合には図7に示すステップS44で上記電磁弁39をOFF作動(閉弁)して燃料供給を遮断する。そして、ステップS45でポストパージを行い、再点火動作回数f1が3回になるまで上記のステップS37〜S45による再点火動作を繰り返す(ステップS46でYESの場合)。再点火動作回数f1が3回になっておれば(ステップS46でNOの場合)、ステップS47でポストパージ、ステップS48でエラー表示を行って燃焼継続段階で失火発生時の着火制御を終了する。
【0068】上記のステップS43での着火したか否かの判定において、その回の再点火作動により着火した場合(ステップS43でYESの場合)には、ステップS33に戻り失火発生か否かの確認を行い、失火が直ぐには発生しなくて燃焼状態を維持している場合にはステップS49以降の処理を行う一方、失火が再度発生した場合には上記のステップS34及びS35により電磁弁39をOFF作動し、再点火作動回数が3回に到達していれば(ステップS36でNOの場合)、ステップS54でポストパージ、ステップS55でエラー表示をそれぞれ行って着火制御を終了する。
【0069】上記のステップS33で燃焼状態が継続している場合には、ステップS49でその燃焼状態の継続における失火履歴を確認し、その燃焼状態の継続が初期着火から継続しているもの(U=0)であればステップS32に戻る一方、1回失火した後の再点火によるもの(U=1)であればステップS50に進む。ステップS50ではその1回目の失火からの経過時間を確認し、設定時間(例えば15分間)の経過前である場合には上記と同様にステップS32に戻る一方、上記設定時間の経過後である場合には上記1回目の失火の原因となった非定常燃焼環境は改善変動したと判断してステップS51で再点火作動回数フラグf1を初期化(リセット)する。さらに、ステップS52で上記の設定時間が1回目の点火作動からではなくて前回の点火作動から経過しているか否かを確認して、前回の点火作動から上記設定時間が経過する前であれば上記ステップS32に戻る一方、その設定時間が経過していれば上記と同様に前回の失火の原因となった非定常燃焼環境は改善変動したと判断してステップS53で再着火後のガス圧の最小出力設定値Psmaxの設定をPmaxからPminに復元させる。
【0070】なお、上記のフローチャートには表示していないが、前回の再点火作動から状き設定時間(例えば15分間)の経過前の間には、ユーザ操作によりリモコン241の暖房スイッチがONからOFFにされた後、つまり上記の制御がリセットされた後に再度ONにされた場合には、未だ非定常燃焼環境の発生要因(例えば風の逆流入)が持続していると判断して再着火後のガス圧の最小出力設定値Psmaxの設定をPminではなくてPmaxのままにするという制御が行われるようになっている。加えて、このような最小出力設定値Psmaxの設定制御については、ユーザ操作に基づく燃焼停止のみならず暖房熱交換回路22の側で機械的に行われる場合にも上記と同様の制御が行われるようになっている。すなわち、上記暖房熱交換回路22には、循環湯水が所定の上限温度値にまで昇温したらON作動燃焼を停止させるサーモスタットが設けられており、上記の設定時間経過前に、そのサーモスタットがON作動して燃焼が停止した後に再度OFFとなって燃焼が再開された場合にも上記のPmaxをPsmaxとして設定するという制御が行われるようになっている。
【0071】また、上記のようなリモコン241による暖房運転スイッチがOFFにされて燃焼が停止された後に再度ONにされる場合や、サーモスタットにより燃焼が自動停止されて再開される場合が上記の設定時間経過前に生じたとしても、ステップS50の処理と同様に再点火動作回数フラグf1を初期化してリセットするという制御も行われるようになっている。
【0072】以上の燃焼継続段階における不調時着火制御手段の各処理ステップの内、燃焼継続中であるにも拘わらずフレームロッド59からOFF信号が出力されたことを検出するステップS33が非定常制御部921を構成し、ステップS37が供給度合変更制御部922を構成し、ステップS40及びS42が点火制御部923を構成し、ステップS45及びS47が掃気制御部923を構成する。
【0073】<第2実施形態>図8〜図10は、第2実施形態に係る不調時着火制御手段92の制御内容の一部を示す。この第2実施形態は、供給度合制御部922での変更増大の態様が第1実施形態のそれと異なる点を除き、他の制御内容は図3〜図7に示す第1実施形態のそれと同じである。このため、以下の説明では、異なる点をのみ重点的に説明し、同じ制御内容の部分は第1実施形態と同じステップ番号を図面に付して詳細な説明を省略する。
【0074】(初期着火段階での制御)図4及び図8の組み合わせにより示されるフローチャートが第2実施形態における初期点火制御SUB1を示す。そして、この初期点火制御SUB1は第1実施形態と同様に、リモコン241からの暖房運転スイッチのON操作信号の入力により制御が開始され、まずステップS1で点火動作回数フラグfに初期値としてゼロを設定し、次にステップS2〜S12の通常着火制御手段による着火制御を行う(図4参照)。
【0075】次いで、図8に示す不調時着火制御手段92による着火制御が行われる。この場合、第1実施形態のもの(図5参照)と異なるのは、ステップS23で点火回数が6回になるまで点火作動を繰り返す際に、4回目(不調時着火制御手段92による点火動作では1回目)の点火動作でも再着火しない場合に、第1実施形態のように供給度合の増大変更を前回と同じ条件で点火動作を繰り返すのではなくて、次回の点火作動を前回の増大変更値よりもさらに増大変更して行う点である。すなわち、ステップS23の次にステップS260でガス圧Pとして前回のPにガス圧増分値ΔPを加算したものを設定し、回転数Fとして前回のFに回転数増分値ΔFを加算したものを設定した後に、ステップS14に戻って再点火動作を繰り返す。この第2実施形態においては、ステップS13及びS260が供給度合変更制御部922を構成することになる。なお、他の制御部921,923,924と各処理ステップとの関係は第1実施形態と同様である。
【0076】(燃焼継続段階での制御)上記の初期着火段階での制御によりバーナ54が燃焼状態になれば(ステップS7及びステップS18でYESの場合)、通常燃焼時制御SUB2に移行し、図9及び図10に示す通常燃焼時制御SUB2により燃焼継続段階での不調時着火制御手段による制御が開始される。
【0077】この制御において、第1実施形態のもの(図6及び図7参照)と異なる点は、上記の初期着火段階の制御と同様に燃料ガス及び送風量の増大変更として次回の再点火作動を前回の増大変更値よりもさらに増大変更して行う点、及び、前回の非定常燃焼環境下での着火制御において着火したときの増大変更値を次回の非定常燃焼環境発生時の初期値として用いる点にある。
【0078】具体的には、第1実施形態のステップS37(図6参照)の代わりに第2実施形態ではステップS370(図9参照)を行うとともにステップS491(図9参照)及びステップS451(図10参照)を追加する。
【0079】すなわち、上記ステップS370では1回目の再点火作動時のガス圧P1として初期着火段階での非定常燃焼環境下で着火したときのガス圧Pの値(図8のステップS260の処理及びステップS18でのYESにより取得されたガス圧Pの値)を設定する。
【0080】ついで、上記ステップS451で2回目以降の再点火作動時のガス圧P1として前回のP1にガス圧増分値ΔPを設定し、同様に2回目以降の再点火作動時の回転数F1として前回のF1に回転数増分値ΔFを設定する。
【0081】一方、上記の着火作動により着火し(ステップS43でYESの場合)、それによる燃焼状態が維持され(ステップS33でNOの場合)、その燃焼状態の継続が1回目の失火後のものである場合(ステップS49でYESの場合)には、ステップS491で次回の失火発生時に用いる燃料ガス及び送風量の増大変更値の初期値P,F(ステップS370におけるP,F)として、今回の着火作動で着火したときのガス圧P1と回転数F1とをそれぞれ設定する。




 

 


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