米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 固定構造物 -> 三井建設株式会社

発明の名称 コンクリート基板及びスラブ構築方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−323589(P2001−323589A)
公開日 平成13年11月22日(2001.11.22)
出願番号 特願2000−141952(P2000−141952)
出願日 平成12年5月15日(2000.5.15)
代理人 【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二 (外1名)
【テーマコード(参考)】
2E162
2E164
【Fターム(参考)】
2E162 CA11 
2E164 AA02 AA31 DA01
発明者 松本 啓二
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】上面側に、プレストレス用のPC鋼材を、中央部位が下方に垂れるライズを形成して設置自在であると共に、該上面側に、前記設置したPC鋼材を埋没させる形でコンクリートが打設自在となった、平板状の基板本体を有したコンクリート基板において、前記基板本体の前記上面側にPC鋼材挿入穴を、該上面側に設置される前記PC鋼材の中央部位を挿入自在に形成して構成したことを特徴とするコンクリート基板。
【請求項2】前記PC鋼材挿入穴は前記基板本体を上下に貫通する形で形成したことを特徴とする請求項1記載のコンクリート基板。
【請求項3】平板状のコンクリート基板を建物構造体に設置し、前記コンクリート基板の上面側にPC鋼材を、中央部位が下方に垂れるライズを形成する形で設置し、前記コンクリート基板の上面側に、前記設置したPC鋼材を埋没させる形でコンクリートを打設し、前記PC鋼材を利用してプレストレスを付与してスラブを構築するスラブ構築方法において、前記コンクリート基板の上面側にPC鋼材挿入穴を形成しておき、前記PC鋼材を設置する際には、該PC鋼材の中央部位を前記PC鋼材挿入穴に挿入する、ことを特徴とするスラブ構築方法。
【請求項4】前記PC鋼材挿入穴は、前記コンクリート基板を前記建物構造体に設置した後、該コンクリート基板を加工して形成することを特徴とする請求項3記載のスラブ構築方法。
【請求項5】前記PC鋼材を設置する際には、該PC鋼材の中央部位を前記PC鋼材挿入穴に挿入すると共に、該PC鋼材の中央部位と前記コンクリート基板の鉄筋とを、該PC鋼材挿入穴において締結することを特徴とする請求項3記載のスラブ構築方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレストレスを効果的に発揮させて優れた品質のスラブを構築するためのコンクリート基板及びスラブ構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば発泡スチロールのような合成樹脂製の発泡成形品からなる平面視で四辺形である箱状の埋込材を利用した中空スラブ構造体が構築されている。まず図4乃至図6に基づき、一般的な中空スラブについて説明する。図4は従来の中空スラブからなるスラブ構造体を示す模式図、図5は図4に示すスラブのうち1個の基板ユニットを示した斜視図、図6は図4のスラブ構造体のうち基板ユニット部分を示した平面図である。
【0003】マンション等の建物60には、図4に示すように、各階層の床を構成する形でスラブ構造体50が構築されている。スラブ構造体50は、平面視長方形状に形成された中空スラブである複数のスラブ1を同一平面に沿って接続して構成されており、各スラブ1は、その平面視長辺側を建物60の桁行方向(図4の矢印KD方向)に平行にして配置されている。
【0004】各スラブ1は、図4に示すように梁61や柱62等の構造体により支持された基板ユニット2を有しており、図4乃至図6に示すように、該基板ユニット2は平板状の基板本体4からなるコンクリート基板3と、該コンクリート基板3上に定着設置された複数のFPS型枠5と、を備えている。これらFPS型枠5は平面視長方形状の箱状となっており、互いに所定間隔をあけて格子状に配設されている。また、これらFPS型枠5は軽量化材としての合成樹脂発泡成形品である。なお、図4乃至図6では1つのコンクリート基板3上に設置されたFPS型枠5の個数が各図で相違しているが、これは図示説明の便宜上生じた差異に過ぎない。
【0005】コンクリート基板3上には、梁間方向(矢印HD方向)に隣接するFPS型枠5、5の隙間に位置した形で複数のトラス筋6が、コンクリート基板3の桁行方向(矢印KD方向)の略全長に亘って筋状配置で設置されている。これらトラス筋6は補強用及び現場打ちコンクリート(後述)との結合用である。
【0006】このように構成された基板ユニット2(図5の状態)は工場生産されており、生産されたものを施工現場に輸送して来て設置している。また基板ユニット2の上面には、図6に示すように、前記トラス筋6の近傍に沿って複数のPC鋼線10が設置されている。更に、トラス筋6の上弦材6aをスペーサとしてスラブ上端筋9(図4参照)などが設置されており、上記FPS型枠5及びトラス筋6及びPC鋼線10及びスラブ上端筋9等を埋没させる形で基板ユニット2の上側に現場打ちによるコンクリート7が打設されている。スラブ1には上記PC鋼線10を利用してプレストレスが与えられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来のスラブ1では、PC鋼線10をコンクリート基板3の平坦な上面に置いていたが、これでは有効にプレストレスを発揮させるため必要とされるPC鋼線10の傾き(ライズ)を設けるために必要な該PC鋼線10のスラブ1内での上下位置の差寸法が現場打ち工法と比較して減少するという問題が生じる。即ち、PC鋼線10のライズは現場打ちするコンクリート7の厚さ分しか設定できず、スラブ1全体の厚さから見た場合にコンクリート基板3の厚さ分だけライズ設定可能な寸法が少なくなっているのである。
【0008】上述の問題を解消するために、例えば、現場打ちコンクリートの厚さを大きくしたり(即ち床厚を大きくする)、或いは、ライズ不足により1本あたりのPC鋼線で発揮できるプレストレスが小さいので、PC鋼線の本数を増やしたり、といった対処をしているが、コンクリートやPC鋼線といった資材がより多く必要となり、施工コストが増加していた。
【0009】そこで本発明は上記事情に鑑み、PC鋼線のライズ不足を解消してプレストレスを効果的に発揮させるスラブを構築でき、しかも施工コストを増加させないで済むコンクリート基板及びスラブ構築方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発明のうち請求項1は、上面(2a)側に、プレストレス用のPC鋼材(10)を、中央部位(P)が下方に垂れるライズを形成して設置自在であると共に、該上面側に、前記設置したPC鋼材を埋没させる形でコンクリート(7)が打設自在となった、平板状の基板本体(4)を有したコンクリート基板(3)において、前記基板本体の前記上面側にPC鋼材挿入穴(12、13)を、該上面側に設置される前記PC鋼材の中央部位を挿入自在に形成して構成したことを特徴とする。
【0011】また本発明のうち請求項2は、前記PC鋼材挿入穴(13)は前記基板本体を上下に貫通する形で形成したことを特徴とする。
【0012】また本発明のうち請求項3は、平板状のコンクリート基板を建物構造体(60)に設置し、前記コンクリート基板の上面側にPC鋼材を、中央部位が下方に垂れるライズを形成する形で設置し、前記コンクリート基板の上面側に、前記設置したPC鋼材を埋没させる形でコンクリートを打設し、前記PC鋼材を利用してプレストレスを付与してスラブ(1)を構築するスラブ構築方法において、前記コンクリート基板の上面側にPC鋼材挿入穴を形成しておき、前記PC鋼材を設置する際には、該PC鋼材の中央部位を前記PC鋼材挿入穴に挿入する、ことを特徴とする。
【0013】また本発明のうち請求項4は、前記PC鋼材挿入穴は、前記コンクリート基板を前記建物構造体に設置した後、該コンクリート基板を加工して形成することを特徴とする。
【0014】また本発明のうち請求項5は、前記PC鋼材を設置する際には、該PC鋼材の中央部位を前記PC鋼材挿入穴に挿入すると共に、該PC鋼材の中央部位と前記コンクリート基板の鉄筋(2b)とを、該PC鋼材挿入穴において締結することを特徴とする。
【0015】なお、括弧内の番号等は、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【0016】
【発明の効果】上記構成により本発明のうち請求項1によると、設置すべきPC鋼材の中央部位をコンクリート基板に形成したPC鋼材挿入穴に挿入するので、有効にプレストレスを発揮させるため必要とされるPC鋼材のライズを設けるために必要な該PC鋼材のスラブ内での上下位置の差寸法が現場打ち工法と同程度にまで確保される。即ち、PC鋼材のライズは、PC鋼材挿入穴を利用することによりスラブ全体の厚さと略同程度の寸法まで設定可能となったからである。従って本発明によると、床厚を大きくしたり、PC鋼材の本数を増やしたり、することは不要であるので、余計な建築資材を必要とせず、施工コストも増加しないで済み、かつPC鋼材のライズ不足を解消してプレストレスを効果的に発揮させることができる。
【0017】また本発明のうち請求項2によると、PC鋼材挿入穴は基板本体を上下に貫通する形で形成するので製造が容易になる。またPC鋼材挿入穴を貫通穴とすることで、該PC鋼材挿入穴に挿入されるPC鋼材の中央部位は極力下方に配置できる。これにより一層効果的なライズ形成が可能となる。
【0018】また本発明のうち請求項3によると、上記請求項1の場合と同様に、PC鋼材のライズは、PC鋼材挿入穴を利用することによりスラブ全体の厚さと略同程度の寸法まで設定可能となる。従って、床厚を大きくしたり、PC鋼材の本数を増やしたり、することは不要であるので、余計な建築資材を必要とせず、施工コストも増加しないで済み、かつPC鋼材のライズ不足を解消してプレストレスを効果的に発揮させることができる。
【0019】また本発明のうち請求項4によると、PC鋼材挿入穴の形成されていない従来型のコンクリート基板を利用することができるので好都合である。
【0020】また本発明のうち請求項5によると、PC鋼材挿入穴を利用してPC鋼材を設置した後、該PC鋼材の中央部位がPC鋼材挿入穴から不用意に外れてしまうといったことを防止することができる。これにより効果的施工の信頼性が向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施形態を説明する。図1は構築されたスラブについての建物の桁行方向から見た側断面図、図2は図1に示すスラブについての建物の梁間方向から見た側断面図である。なお本実施形態では、上記「従来の技術」で説明した図4乃至図6に示す建物60及びスラブ1等が略同様であり、本実施形態と「従来の技術」との相違点はコンクリート基板3の形態と、該コンクリート基板3上に設置されるPC鋼線10の設置態様である。従って本「発明の実施の形態」では、「従来の技術」と同様の部分については図4乃至図6及び上記「従来の技術」の記載を参照するものとして説明を省略し、相違点について詳細に説明するものとする。
【0022】即ち図1及び図2に示すように、コンクリート基板3を構成する平板状の基板本体4の上面2a側には桁行方向KDに沿って伸延した筋状の溝12が複数形成されている(但し図1及び図2では1つの溝12だけを示している。)。各溝12は図2に示すようにコンクリート基板3の桁行方向KDにおける略中央に配置されており、しかも各溝12は図1に示すように、該コンクリート基板3に設置された各PC鋼線10の位置に対応するようにトラス筋6の近傍に配置されている。即ち、各溝12に対応する形でPC鋼線10が1本ずつ設置されている。具体的には図1及び図2に示すように各PC鋼線10は、コンクリート基板3の桁行方向KDにおける略中央で下方に垂れ下がる形でライズ設定されて配置されており、各PC鋼線10における該垂れ下がった部位P(中央部位)が対応する溝12に挿入されている。各PC鋼線10は以上のようにコンクリート基板3上に設置されている。
【0023】コンクリート基板3上には、「従来の技術」で説明したものと同様に、FPS型枠5、トラス筋6、PC鋼線10、スラブ上端筋9等を埋没させる形で現場打ちによるコンクリート7が打設されており、当然、該コンクリート7は各溝12内にも充填されている。以上のように構成されたスラブ1は上記PC鋼線10を利用して桁行方向KDにおいてプレストレスが与えられている。
【0024】以上のように構成されるスラブ1を構築する手順について説明する。まず、上述した基板ユニット2(コンクリート基板3、FPS型枠5、トラス筋6からなる)を工場生産して施工現場に輸送する。なお、コンクリート基板3の溝12は工場において予め形成されている。施工現場では輸送して来た基板ユニット2を建物60の所定位置に配置し、図4の梁61や柱62等の構造体により支持させる。
【0025】なお、コンクリート基板3の溝12は工場において予め形成しなくてもよい。例えば、工場では溝12の無いコンクリート基板3を製造しておき、施工現場において配置した後に、コンクリート基板3に溝12を加工形成するようにしてもよい。これにより従来型のコンクリート基板を利用することが可能となる。また、FPS型枠5の基板ユニット2への設置は必ずしも工場において行う必要は無く、例えばFPS型枠5が未設置の基板ユニット2を建物60に設置した後、施工現場においてFPS型枠5を該基板ユニット2に設置しても良い。
【0026】次いで、桁行方向KDの複数のPC鋼線10を設置する。既に上述したように各PC鋼線10のコンクリート基板3への配置は、各PC鋼線10のライズ中央の垂れ下がった部位Pを各溝12に挿入する形で行う。なお各溝12内では、コンクリート基板3が有している鉄筋2b(図1)に接続した番線17等の適宜な締結手段により、該溝12に挿入したPC鋼線10の部位Pを締結し、PC鋼線10が該溝12から不用意に外れないようにしてもよい。
【0027】このように複数のPC鋼線10を設置した後、スラブ上端筋9などの配筋を行い、上記FPS型枠5及びトラス筋6及びPC鋼線10及びスラブ上端筋9等を埋没させる形で基板ユニット2の上側にコンクリート7を打設する。打設したコンクリート7が固結した後、上記PC鋼線10を利用して桁行方向KDにおいてプレストレスを与えてスラブ1の構築が完了する。
【0028】以上のように本実施形態では、PC鋼線10の下方に垂れ下がった部位Pをコンクリート基板3に形成した溝12に挿入したので、有効にプレストレスを発揮させるため必要とされるPC鋼線10の傾き(ライズ)を設けるために必要な該PC鋼線10のスラブ1内での上下位置の差寸法が現場打ち工法と同程度にまで確保された。即ち、PC鋼線10のライズは、溝12を利用することによりスラブ1全体の厚さと略同程度の寸法まで設定可能となっているからである。
【0029】このような本実施形態の方法によりスラブを構築すると、床厚を大きくしたり、PC鋼線の本数を増やしたり、することは不要であるので、余計な建築資材を必要とせず、施工コストも増加しないで済む。
【0030】なお上述した実施形態ではPC鋼線は桁行方向に沿ってのみ設置したが、PC鋼線を梁間方向のみに設置する場合、或いは、桁行及び梁間の両方向に設置する場合についても本発明を利用することが可能である。PC鋼線の配置位置に対応してコンクリート基板に溝を形成し、PC鋼線のライズ中央部位をこの溝に挿入するようにすればよい。
【0031】また上述した実施形態の溝12の代わりに、コンクリート基板3を上下に貫通する形の穴13を形成してもよい(図2二点鎖線参照)。この穴13は溝12の底を下方に貫けさせる態様で形成すればよい。穴13の場合も溝12と同様にPC鋼線10の中央部位Pを挿入できるので上記実施形態と同様の効果を奏することができる。当然ながら、コンクリート7を打設する場合は穴13の底を適宜な型枠で塞ぐことが必要である。穴13とすることでコンクリート基板3の製造は容易になる。また、溝12に比べてPC鋼線10をより下方に配置できるという利点もある。
【0032】またPC鋼材(PC鋼ストランド、PC鋼棒など)は、アンボンドPC鋼材が一般的である。しかし、PC鋼材はポストテンション工法に使用されるものであれば他のものでも良い。例えば、樹脂が充填されたシース内にPC鋼材が内蔵されているもので、施工現場でプレストレスを導入した後に樹脂が硬化し、PC鋼材と樹脂間の付着及び、シースとコンクリート間の付着を期待できるものでも良い。
【0033】図3はコンクリート基板の別の例を示す側断面図である。図3に示すようにコンクリート基板3の溝12の断面形状を、該溝12に挿入するPC鋼線10(二点鎖線で示す)の部位Pのライズ形状に合わせて、下向きにすぼんだ台形状(或いは、逆三角形状、円弧状、などでもよい)に形成してもよい。この場合、溝12におけるコンクリート基板3の板厚をなるべく薄くせずに済むので、コンクリート基板3の強度を損なうことがない。また施工現場において溝12を加工する場合には、加工量が少なくなるので好都合である。もちろん、図3の溝12の底部を下方に貫通させて貫通穴とすることも可能である。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013