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発明の名称 建築用調湿材
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−3463(P2001−3463A)
公開日 平成13年1月9日(2001.1.9)
出願番号 特願平11−175821
出願日 平成11年6月22日(1999.6.22)
代理人 【識別番号】100090206
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 信道
【テーマコード(参考)】
2E001
4D052
【Fターム(参考)】
2E001 DB01 FA11 FA14 GA03 GA07 GA12 GA23 HA03 HB04 HD11 HD13 HF01 JB01 
4D052 AA00 CA02 CA03 CA06 CE00 GA03 GA04 GB00 GB03 GB12 GB13 GB17 GB18 HA02 HB02 HB05
発明者 竹内 松芳
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 アルミニウム合金材の表面処理工程で排出する工業廃水から得られた粒状のアルミナ乾燥剤(5)を、ガス透過性素材(3)と防水防湿性素材(4)とを接着して形成した袋状収容部(1)に収容していることを特徴とする建築用調湿材。
【請求項2】 アルミニウム合金材の表面処理工程で排出する工業廃水から得られた粒状のアルミナ乾燥剤(5)を、ガス透過性素材(3)により形成した袋部(7)に収容し、該袋部(7)の一部に防水防湿性素材(4)を備えたことを特徴とする建築用調湿材。
【請求項3】 ガス透過性素材(3)をフィルム状に形成すると共に、防水防湿性素材(4)をパネル状に形成し、ガス透過性素材(3)を防水防湿性素材(4)に固着して複数の袋状収容部(1)を並列に設けていることを特徴とする請求項1記載の建築用調湿材。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウムスラッジにより生成されたアルミナ乾燥剤を使用した建築用調湿材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム合金材の表面処理工程で排出したアルミニウムスラッジは、廃棄による自然への影響が問題視されたため、廃棄時に無害な状態に処理されるものであったが、その処理には莫大なコストがかかることから、近年では、アルミニウムスラッジを有効活用できる商品の開発が当業者の間で検討されている。その代表的な商品としてアルミナ乾燥剤があり、このアルミナ乾燥剤は、前記処理工程により排出した工業廃水を中和して液中に溶解したアルミニウムスラッジを生成し、生成したアルミニウムスラッジを取り出して洗浄した後、濾過乾燥して高温で長時間焼成し、さらに粉末状に形成したものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方法で製造されたアルミナ乾燥剤は、粒子強度が高く且つ吸湿性に優れたものではあったが、使用用途が建築物の調湿用に限られて利便性に欠ける問題点があった。また、前記アルミナ乾燥剤を他の調湿手段(例えば、シリカゲル、木炭など)と同様に、粒子が外気に露出したままの状態で建築物の床や天井に吹きつけて使用した際には、急速に使用箇所の湿気を吸収し、短時間で飽和状態となり、調湿可能な耐用期間が短くなる。その結果アルミナ乾燥剤を使用した空間が過乾燥状態となって、木造建築物の構成部材に大きな負担を与える問題点もあった。
【0004】本発明は、アルミニウムスラッジから生成されたアルミナ乾燥剤を使用し、商品価値の高い建築用調湿材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、アルミニウム合金材の表面処理工程で排出する工業廃水から得られる粒状のアルミナ乾燥剤を、ガス透過性素材と防水防湿性素材とを接着して形成した袋状収容部に収容したことを特徴とする。
【0006】ここで、ガス透過性素材とは、湿気(水蒸気)は通すが水の侵入を防ぐものであればよく、具体的には、透湿抵抗が0.13m2 /S/Pa/μg以下の防水透湿フィルムが挙げられ、一方、防水防湿性素材とは、水と湿気の双方を遮断する素材であればよく、具体的には、塩化ビニルやポリエチレンなどの防湿フィルム、あるいは前記防湿フィルムやアルミ箔などを少なくとも一面側にラミネートした石膏ボードなどが挙げられる。さらに、袋状収容部とは、粉末状のアルミナ乾燥剤が内部に収容可能であり、尚且つガス透過性素材と防水防湿性素材との領域区分が成されたものであれば、その形状ならびに形態を限定するものではなく、具体的には、ガス透過性素材で形成されたフィルムを撓ませ、その谷部を防水防湿性素材で形成されたパネルの一面側に固着して形成したものや、あるいは、防水防湿性素材のフィルムと、ガス透過性素材のフィルムの双方の側端縁を接着して形成し、内部に粒状のアルミナ乾燥剤を封入するものなどが挙げられる。
【0007】このように形成すると、本発明の建築用調湿材を、例えば、建築物の床下に、防水防湿性素材のパネルを土壌面側に向けると共に、ガス透過性素材を上面側に向けた状態で設置すれば、ガス透過性素材を通して使用空間の湿気が吸収され、アルミナ乾燥剤によって適切な湿度に保たれるように吸湿または放湿される。一方、防水防湿性素材に面する空間は、水や湿気が遮断されて前記アルミナ乾燥剤は水分を吸収しないので、アルミナ乾燥材はガス透過性素材で形成された側の空間のみ吸湿、放湿し、湿度の調節を行うこととなる。
【0008】また、請求項2記載の発明のように、アルミニウム合金材の表面処理工程で排出する工業廃水から得られた粒状のアルミナ乾燥剤を、ガス透過性素材により形成した袋部に収容し、該袋部の一部に防水防湿性素材を備えるもので、防水防湿性素材により遮断された箇所からは、袋部の中へ湿気や水が吸収されず、遮断されていない側のみからアルミナ乾燥剤が湿気を吸収あるいは放湿することとなる。 ここで、袋部の一部に防水防湿性素材を備えるとは、ガス透過性素材で形成された袋部の、例えば、半周、下半分を完全に塞ぐ状態で設けたことを意味し、具体的には、防水防湿性素材で形成されたパネルの一面側に、袋部を固着したものであってもよいし、あるいは、袋部の任意の領域に、防水防湿性素材のフィルムをシールしたものであってもよい。
【0009】さらに、請求項3記載の発明のように、ガス透過性素材をフィルム状に形成すると共に、防水防湿性素材をパネル状に形成し、ガス透過性素材を防水防湿性素材に固着して複数の収容部を並列に設ければ、前記パネルを、例えば、建築物の床パネルあるいは天井パネルに合わせた厚みと形にすることが可能となり、一般的な床材と同様に簡単に敷設することができるから、より好適な状態で本建築用調湿材を建築物に設置することができる。ここでパネルは、水や湿気を遮断し、尚且つ建築物の床面や天井面の形状に合わせて加工しやすい素材のものを選択することが好ましく、具体的には、合成樹脂性のパネルや、表面に防水処理を施した石膏ボードやウレタン材、あるいは厚紙の少なくとも一面側に、防水防湿性素材のフィルムを貼り付けたものなどが挙げられる。
【0010】
【発明の実施の形態】まず、本実施形態に使用するアルミナ乾燥剤の製造方法を説明する。アルミナ乾燥剤5の主原料となるアルミニウムスラッジは、アルミニウム合金材の表面処理工程などで排出した工業廃水中から回収されるものである。このアルミニウムスラッジを回収する際、前記工業廃水は、表面処理工程で使用する皮膜処理剤の種類によって酸性廃液あるいはアルカリ廃液となっているから、性質に合わせてカセイソーダや硫酸で中和し、生成したアルミニウムスラッジを廃液中から分離する方法が採られている。さらに、取り出したアルミニウムスラッジを洗浄した後、約70〜110℃の温度でロータリー窯内で工場廃熱により含水率を30〜40wt%となるまで焼成し、最後に乾燥したアルミニウムスラッジを粒径が5mm以下となるまで破砕、整粒したものである。尚、アルミニウムスラッジの焼成温度を70〜110℃の範囲内に設定したのは、図1のように、焼成温度が70℃以上の場合に乾燥時間が急激に短縮されるからであり、それ以下の焼成温度では、アルミナ乾燥剤を求め得る含水率に調整するのに乾燥時間が相当かかり、実用に適さず、また、これに反して110℃以上の焼成温度にした場合には、処理コストが大幅に増大するからである。
【0011】次に、本発明の建築用調湿材の第1実施形態を図2に基づいて説明する。本発明の建築用調湿材(以下、調湿材)は、透湿抵抗が0.13m2 /S/Pa/μg以下の防水透湿フィルム3を連続する波形をなすように撓ませ、その各谷部を防湿パネル4の一面側にそれぞれ固着し、防水透湿フィルム3と防湿パネル4とで袋状収容部1を形成し、中に収容する粒状のアルミナ乾燥剤5を封入したものである。
【0012】袋状収容部1を構成するガス透過性素材3は、湿気を通して水を遮断する防水透湿フィルム3であり、該フィルムは、透湿抵抗0.13m2 /S/Pa/μg以下の透湿性を有しており、透湿抵抗がこれより高くなるとアルミナ乾燥剤5の湿気吸収特性が建築物の使用空間で作用するのに、あまりにも時間がかかるため、湿度調節に支障をきたすからである。
【0013】同様に袋状収容部1を構成する防水防湿性素材4は、水は勿論、湿気も通さない防湿性を備えた防湿パネル4で形成されている。例えば、本調湿材を床下に設ける際には、土壌からの湿気を遮断するため、床に沿って複数の防湿パネル4を順次設置し、一方、防湿パネル4の上面側には上述したアルミナ乾燥剤5を封入する袋状収容部1を設け、使用空間と接する状態にある。このように形成すると、土壌の含水が多い場合でも、床下の土壌面上に本調湿材を載置し且つ敷きつめていくことで、土壌からの湿気が遮断され、使用空間以外からの湿気の吸収を行わないので、アルミナ乾燥剤5が急速に飽和状態とならず、湿気吸収作用が効率よく行われることとなる。
【0014】次に、本調湿材の第2実施形態として、図3に示すように、半円状に撓ませた防水透湿フィルム3の両側端縁に、同様に半円状に彎曲させた防湿フィルム4の両側端縁をそれぞれつなぎ合わせて円柱状をなす袋状収容部1を形成したものである。この際、前記した防水透湿フィルム3と防湿フィルム4をつなぎ合わせただけであれば、筒状をなしているから、該筒の長手方向の開放する端部側を塞ぎ、アルミナ乾燥剤5を収容可能にする必要がある。
【0015】また、本調湿材の第3実施形態として、図4のように、防湿パネル4の一面側全体に、防水透湿フィルム3を撓みが可能な限り小さな状態で固着し、袋状収容部1を層状に形成すると共に、該層状をなす袋状収容部1の中に粒状のアルミナ乾燥剤5を封入したものである。
【0016】さらに、本調湿材の第4実施形態として、図5のように、防水透湿フィルム3で円柱状の袋部7を形成し、該袋部7を、防湿フィルム4を介在して石膏ボード6の一面側に間隔をあけて複数固着している。尚、前記防湿フィルム4は、石膏ボード6における袋部7を固着する他面側に貼りつけてもよく、特に限定するものではない。
【0017】本発明の調湿材は、当然ながら上記した各実施形態のものに限定されず、ガス透過性素材3と防水防湿性素材4との領域が区分されていると共に、粒状のアルミナ乾燥剤5を収容することが可能な状態に形成されていればよい。また、防湿パネル4の構成は、防水防湿性素材4によりパネル状に形成したものであってもよいが、例えば、表面に防水処理を施した石膏ボードやウレタンパネルの少なくとも一面側に、防水防湿性素材4のフィルムや塗料を備えたものでもよく、どちらの構成でも同様の防水防湿効果が得られることとなる。さらに、本発明の調湿材を、浴室などの特に高湿度な場所の天井や床に使用する際には、各実施形態で使用した石膏ボードやウレタンパネルの肉厚間に、アルミナ乾燥剤5を介在することが望ましく、このようにすれば、防水防湿性素材4により侵入を防がれた湿気が、石膏ボードやウレタンパネル内のアルミナ乾燥剤に吸湿されるから、結露が防がれることとなる。
【0018】
【実施例】アルミニウムスラッジの成分は表1の通りである。
【表1】

【0019】アルミナ乾燥剤の粒径の違いによる特性値は表2の通りである。
【表2】

【0020】本実施例は、表1に示す各成分(水分は除く)から組成されたアルミスラッジを、焼成温度70℃で8時間焼成し、前記工程により製造されたアルミナ乾燥剤を表2に示す粒径にそれぞれ整粒し、粒径の違う各アルミナ乾燥剤を分別すると共に、透湿抵抗が0.13m2 /S/Pa/μgを示す防水透湿性のセロハンフィルムで作成した袋に充填し、この袋を温度25℃、湿度75%に設定した容器内に入れ、さらに容器を恒温器の中で5℃から35℃まで変化させた時の前記容器内の湿度の変化を、ブランク値と比較したものである。尚、容器は本調湿材の使用空間をなすものであり、また、図6の本調湿材の調湿性能を示すグラフは、容器内で検出したデータに基づくものである。
【0021】上述した図6から、恒温器内の温度が変化しても、防水透湿性のセロハンフィルムの湿度調節作用によって容器内の湿度が60%前後で安定していることがわかり、このことから、本調湿材は湿気を吸湿するだけではなく、使用空間内が乾燥している場合には、アルミナ乾燥剤が既に吸湿した水分を再度放湿し、該使用空間を適切な湿度に保つことが可能となる。
【0022】
【発明の効果】本発明のうち請求項1記載の発明は、アルミナ乾燥剤がガス透過性素材と防水防湿性素材とにより形成される袋の中に収容され、一方、請求項2記載の発明は、アルミナ乾燥剤が一部に防水防湿性素材を備えたガス透過性素材の袋に収容されているから、建築物の空間内の湿度を適切な状態に調節すると共に、湿度調節の不要な空間からの湿気の吸収を遮断し、耐用期間の長い調湿材を提供することができる。
【0023】また、本発明のうち請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明に加えて、防水防湿性素材をパネル状に形成したので、例えば、建築物の床や天井、壁への施工が非常に簡単に行え、本調湿材の建築物への設置がさらに好適なものとなる。




 

 


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