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発明の名称 建設機械の旋回駆動装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−11897(P2001−11897A)
公開日 平成13年1月16日(2001.1.16)
出願番号 特願平11−185204
出願日 平成11年6月30日(1999.6.30)
代理人 【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司 (外2名)
【テーマコード(参考)】
2D003
2D015
3F333
【Fターム(参考)】
2D003 AA01 AB02 AB07 BA02 BA05 BB01 CA02 CA10 DA04 
2D015 DA04
3F333 AA01 AB02 AE08 BB23 DA07 DB10 FA18
発明者 吉松 英昭
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 電動機をアクチュエータとして、下部走行体に対して上部旋回体を旋回駆動する建設機械の旋回駆動装置であって、旋回加速時には電動機を電動機特性で使用し、旋回減速時には電動機を発電機特性で使用し、旋回加速時と旋回減速時で異なったトルク特性を使用することを特徴とする建設機械の旋回駆動装置。
【請求項2】 電動機を発電機特性で使用する場合において、電動機の吸収トルクの最大値を回転数に関係なく一定値に制御することを特徴とする請求項1記載の建設機械の旋回駆動装置。
【請求項3】 旋回加速時における前記所定回転数以上の領域では、電動機を弱め界磁制御することを特徴とする請求項1又は2記載の建設機械の旋回駆動装置。
【請求項4】 旋回減速時において電動機を回生制動することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の建設機械の旋回駆動装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機をアクチュエータとする建設機械の旋回駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建設機械の分野では、出力に対する機器の小型軽量さにより、油圧アクチュエータが広く用いられていた。しかしながら、油圧アクチュエータは電気アクチュエータに比べてエネルギー効率が悪い。例えば、油圧アクチュエータの作動方向、出力及び速度を制御する場合、油圧ポンプの吐出油を制御弁でその方向、圧力及び流量を制御する。従って、油圧エネルギーを制御弁で絞り捨てる部分が多く、エネルギー損失が大きい。
【0003】特に、建設機械の旋回動作の場合、例えばショベルのブーム上昇動作等と同時に行われることが多く、エネルギー効率の面からも独立したアクチュエータで制御することが好ましい。そこで、建設機械における動作や目的に応じて、油圧アクチュエータと電気アクチュエータを併用する、いわゆるハイブリッド建設機械が提案されている。
【0004】一般に、電動機等の電気アクチュエータの動作特性と油圧アクチュエータの動作特性とは必ずしも一致しない。
【0005】電動機をアクチュエータとする場合、中立位置に対する操作レバーの方向に応じて電動機の回転方向が切り替えられ、また操作レバーの操作量に応じて回転数(又はトルク)が制御される。回転数制御では、常にシステムの持つ最大トルクが指令される。また、トルク制御では、中立位置では電動機のトルクが0であり、駆動力も制動力も発生していないフリー状態にある。上部旋回体に制動をかける場合、旋回方向とは逆に操作レバーを操作し、電動機に逆方向のトルクを発生させる。
【0006】一方、油圧モータをアクチュエータとする場合、中立位置に対する操作レバーの方向に応じて油圧モータの回転方向が切り替えられ、また操作レバーの操作量に応じて吐出油の流量が制御され、油圧モータの回転数が制御される。また、操作レバーを戻すと制動力が働き、中立位置では油圧モータは回転せず、油圧モータの最大トルクで制動ロックされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、油圧アクチュエータと電気アクチュエータを併用したハイブリッド建設機械であっても、従来の油圧アクチュエータによる建設機械の操作に慣れたユーザにとってはその動作特性が同一又は近似していることが望ましい。例えば、高速で旋回している上部旋回体に制動をかける場合、電動機の制動トルクが小さいと制動距離が長くなる。そのため、従来の油圧アクチュエータによる場合と比較して、停止位置よりもかなり手前から制動をかけなければならず、正確な位置に停止することが困難となり、また動作サイクルタイムが長くなると言う問題点を有していた。
【0008】また、本質的に電動機等の電気アクチュエータは、油圧アクチュエータと比較して、出力に対する小型軽量さの点でやや劣るが、制動トルクの大きな電動機を使用すると、電動機自体のサイズがさらに大きくなり、建設機械、特に自走式のものに搭載するには適さないと言う問題点を有していた。
【0009】本発明は、上記従来例の問題点を解決するためになされたものであり、小型の電動機をアクチュエータとして使用しつつ、所望する動作特性が得られる建設機械の旋回駆動装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の建設機械の旋回駆動装置は、電動機をアクチュエータとして、下部走行体に対して上部旋回体を旋回駆動するものであって、旋回加速時には電動機を電動機特性で使用し、旋回減速時には電動機を発電機特性で使用し、旋回加速時と旋回減速時で異なったトルク特性を使用することを特徴とする。
【0011】上記構成において、電動機を発電機特性で使用する場合において、電動機の吸収トルクの最大値を回転数に関係なく一定値に制御することが好ましい。
【0012】また、旋回加速時における前記所定回転数以上の領域では、電動機を弱め界磁制御することが好ましい。
【0013】さらに、旋回減速時において、電動機を回生制動することが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の建設機械の旋回駆動装置について、その一実施形態であるショベルを例にして説明する。本実施形態のショベルの構成を図1に示す。
【0015】図1において、下部走行体10は、一対のクローラ11及びクローラフレーム12(図では片側のみを示す)、各クローラ11を独立して駆動制御する一対の油圧モータ13,14(図2参照)及びその減速機構等で構成されている。
【0016】上部旋回体20は、旋回フレーム21と、旋回フレーム21上に設けられた駆動源としてのエンジン22と、エンジン22により駆動される発電機23と、発電機により発生された電力を蓄えるためのバッテリ24と、発電機23又はバッテリ24からの電力により駆動される駆動源としての電動機25と、電動機25の回転を減速する減速機構を含み電動機25の駆動力により下部走行体10に対して上部旋回体20(旋回フレーム21)を旋回駆動させるための旋回機構26等で構成されている。
【0017】また、上部旋回体20には、起伏可能なブーム31と、ブーム31を駆動するためのブームシリンダ32と、ブーム31の先端部近傍に回転自在に軸支されたアーム33と、アーム33を駆動するためのアームシリンダ34と、アーム33の先端に回転可能に軸支されたバケット35と、バケット35を駆動するためのバケットシリンダ36等で構成されたショベル機構30が搭載されている。さらに、上部旋回体20の旋回フレーム21上には、ブームシリンダ32、アークシリンダ34、バケットシリンダ36を駆動制御するための油圧ポンプ41及び各シリンダごとに設けられた油圧制御弁42(図2参照)等で構成された油圧制御機構40が搭載されている。
【0018】次に、本実施形態の制御システムのブロック構成を図2に示す。図2中、太線は機械的駆動系統を、中線は油圧駆動系統を、細線は電気的駆動系統を示す。図2に示すように、エンジン22の駆動力は油圧ポンプ41に伝達される。油圧制御弁41は、図示しない操作手段からの動作指令に応じて、右走行用油圧モータ13、左走行用油圧モータ14、ブームシリンダ32、アームシリンダ34及びバケットシリンダ36への動作油の吐出量及び吐出方向を制御する。
【0019】一方、エンジン22の駆動力は増速機構29を介して発電機23に伝達される。発電機23は所定の交流電力を発生し、発生された交流電力は制御器27等により直流に変換され、バッテリ24に蓄えられる。一方、制御器27又はバッテリ24からの直流電力はインバータ28により所定の電圧及び周波数のパルス信号に変換され、電動機25に入力される。また、後述するように、上部旋回体20の旋回減速時において電動機25を発電機特性で使用する場合、電動機25により回生された電力を直流に変換してバッテリ24に蓄える。
【0020】電動機25として、希土類永久磁石を回転子とするDCブラシレスモータ(IPM:Internal Permanent Magnetモータとも言う)を用いる。上部旋回体20の旋回加速時において電動機25を電動機特性で使用する場合、制御器27及びインバータ28は、DCブラシレスモータの電機子と界磁位置が常にトルク発生に有利になるように、回転子の位置を検出し、電機子直流フィードバック制御を行う。さらに、電機子に流す電流のタイミングを変化させ、界磁の最も強い回転位置と電流のピーク位置を少しずらせることによって弱め界磁制御を行い、回転数の増加に伴ってトルクが減少する領域でのトルクを増加させている。
【0021】電動機25の回転数−トルク特性を図3に示す。図中、破線は磁気飽和がない場合の回転数−トルク特性を示し、実線は弱め界磁制御を行った実際の回転数−トルク特性を示す。電動機出力はトルクと回転数の積で表されるため、弱め界磁制御を行うことにより、回転数を高くする(又は同じ回転数でトルクを大きくする)ことにより、小型の電動機で大出力を得ることができる。なお、本実施形態では、上部旋回体20の旋回減速時において、後述するように電動機25を発電機特性で使用する。
【0022】次に、本実施形態の旋回駆動装置における電動機25の回転数NとトルクTの関係を図4に示す。図4中、回転数Nが正の領域は左旋回、Nが負の領域は右旋回とする。また、第1象限は左旋回加速時に電動機25を電動機特性で使用する場合を示し、第4象限は左旋回減速時に電動機25を発電機特性で使用する場合を示す。第3象限は右旋回加速時に電動機25を電動機特性で使用する場合を示し、第2象限は右旋回減速時に電動機25を発電機特性で使用する場合を示す。
【0023】図4からわかるように、第1象限及び第3象限に示す旋回加速時には、所定回転数未満の領域では電動機25の出力トルクが一定となり、所定回転数以上の領域では回転数の増加に応じて出力トルクが減少するように制御する。また、第2象限及び第4象限に示す旋回減速時には、電動機を発電機特性で使用し、電動機の吸収トルクを回転数に関係なく一定値に制御している。
【0024】なお、図4中太い実線で描いた特性は、本実施形態における旋回システムの最大トルクT0で制御する場合を表したものであり、旋回トルクを制御できるシステムであれば、図中矢印で示すように、例えばトルクT1で旋回を開始し、トルクT2で減速を開始するように、任意の特性が得られる。
【0025】比較のため、従来例のように旋回減速時に電動機25を回転数が増加するとトルクが減少する特性で使用する場合について説明する。電動機25を電動機特性で減速する、すなわち電動機に逆方向のトルクを発生させる場合、図3に示す電動機の回転数−トルク特性に沿って逆向きに制動する。例えば減速開始時の回転数がNaとNbの間の場合、減速開始時の回転数Nが高いほど制動トルクが小さく、制動力が小さい。従って、停止するまでの時間と制動距離が長くなる。なお、回転数に対するトルクが一定の領域が広い大出力電動機を使用すれば、図4の第2象限及び第4象限に示すような旋回減速時における特性が得られるが、電動機自体が大型となり、本発明の目的である電動機の小型化に反することとなり、適切ではない。
【0026】本実施形態の旋回駆動装置における電動機25を従来例と同様に電動機特性で減速する場合の回転数NとトルクTの関係を図5に示す。図5中、回転数Nが正の領域は左旋回、Nが負の領域は右旋回とする。また、第1象限は左旋回加速時に電動機25を電動機特性で使用する場合を示し、第4象限は左旋回減速時に電動機25を電動機特性で使用する場合を示す。第3象限は右旋回加速時に電動機25を電動機特性で使用する場合を示し、第2象限は右旋回減速時に電動機25を電動機特性で使用する場合を示す。
【0027】制動力と制動時間及び制動距離の関係を図6に示す。図6中、横軸に時間をとり、縦軸に電動機25の回転数(角速度ω(rad/s))及び制動距離(制動開始から停止までの回転角θ(rad))をとる。また、ωと記した曲線は制動力を表し、θと表した曲線は制動距離を表す。また、各実線は制動力が大きい場合を示す、破線は制動力が小さい場合を示す。
【0028】次に、電動機25の電動機特性と発電機特性の違いについて、直流電動機を例にして説明する。電源電圧をE0、電動機の内部抵抗をR、電動機に流れる電流をi、電動機の逆起電力定数をK、電動機のロータの角速度をωとする。
【0029】電動機特性で使用する場合、定常状態では、E0=Ri+Kω、従ってi=(E0−Kω)/R ・・・(1)が成り立つ。電流iは上記式(1)で表され、角速度ωが大きくなるほど逆起電力が大きくなり、電流が小さくなる。なお、電動機のトルクは電流に比例するため、電流が流れにくい分だけ、制動トルクも小さくなる。
【0030】一方、発電機特性で使用する場合、定常状態では、E0=Ri−Kω、従ってi=(E0+Kω)/R ・・・(2)が成り立つ。電流iは上記式(2)で表され、角速度ωが大きくなるほど逆起電力が大きくなり、電流が大きくなり、制動トルクも大きくなる。電動機特性の場合フレミングの左手の法則に従い、発電機特性の場合フレミングの右手の法則に従う。従って、発電機特性では、電動機特性の場合と比較して力の向きが逆になり、制動力が発生する。なお、DCブラシレスモータの場合、現在の回転方向とは逆向きに回転させるタイミングでチョッパを入力するだけで、回生制動を行う。
【0031】以上のように、電動機を発電機特性で使用する場合に、電流値を大きくすることにより、制動力を大きくすることができる。しかしながら、電流値が大きくなると、電動機の効率が低下し内部発熱が大きくなり、コイルの絶縁破壊等を引き起こす可能性がある。これに対して、建設機械の旋回駆動装置は常時駆動されるものではなく、また1回の旋回量は最大でも180度程度である。また、電動機による制動時間もせいぜい数秒程度である。従って、短時間定格で電動機の熱容量を計算することができ、電動機25として小型のものを用いても特に問題は生じない。
【0032】なお、上記実施形態はショベルを例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、移動式クレーンや定置式クレーン等電動機をアクチュエータとする旋回駆動装置の使用が可能な全ての建設機械に適用できることは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の建設機械の旋回駆動装置によれば、電動機をアクチュエータとして、下部走行体に対して上部旋回体を旋回駆動するものであって、旋回加速時には電動機を電動機特性で使用し、旋回減速時には電動機を発電機特性で使用し、旋回加速時と旋回減速時で異なったトルク特性を使用ことを特徴とする。
【0034】すなわち、旋回減速の開始時には通常の電動機特性でなく発電機特性で電動機を使用するので制動力が大きく、制動開始から停止するまでの時間及び制動距離を短くすることができる。
【0035】また、電動機を発電機特性で使用する場合において、電動機の吸収トルクの最大値を回転数に関係なく一定値に制御することにより、制動開始時から一定で、かつ最大の制動力を得ることができる。
【0036】さらに、旋回加速時における前記所定回転数以上の領域では、電動機を弱め界磁制御することにより、小型電動機でありながら大出力を得ることが可能となる。
【0037】さらに、旋回減速時において電動機を回生制動することにより、制動時に発生した電力をバッテリに蓄えることができ、省エネルギー化を計ることができる。




 

 


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