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発明の名称 雨水利用装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−279729(P2001−279729A)
公開日 平成13年10月10日(2001.10.10)
出願番号 特願2000−97736(P2000−97736)
出願日 平成12年3月31日(2000.3.31)
代理人 【識別番号】100073461
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 武彦
発明者 高木 光明 / 中川 浩 / 守川 正信 / 横山 勝美 / 木下 元二
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】住宅の雨樋を流れる雨水を貯えて利用する装置であって、全体が遮光性材料からなり、雨水が流入する雨水流入部と雨水を取り出す取水部とを有し、雨水を貯える貯留タンクと、前記貯留タンクに貯えられた雨水を導入する導入路と、導入された雨水の静水圧を検出する圧力検出機構と、検出された静水圧を水位に変換して表示する表示部とを有する水位計とを備える雨水利用装置。
【請求項2】前記水位計の表示部が、水位の数値を表示する請求項1に記載の雨水利用装置。
【請求項3】前記水位計の表示部が、貯留タンクの満水時の水位に対する比率で表示する請求項1または2に記載の雨水利用装置。
【請求項4】前記水位計の表示部が、貯留タンクの満水時から渇水時までの間の水位を複数段階に分けて、何れの段階に該当するかを表示する請求項1〜3の何れかに記載の雨水利用装置。
【請求項5】前記貯留タンクが、合成樹脂管からなり上下に連結され上側が長く下側が短い一対の管体と、連結された一対の管体の上下端を塞ぐ蓋部とを有する貯留管と、前記貯留管の上側蓋部に配置され、前記雨水が流入する雨水流入部と、前記貯留管の下側管体の側面に配置され、雨水を取り出す取水部と、前記貯留管の下側管体の側面に配置され、貯留管内に溜まった廃水を排出する廃水部とを有する請求項1〜4の何れかに記載の雨水利用装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雨水利用装置に関し、住宅の雨樋を流れる雨水を集めて貯えておき、庭への散水や洗車などに利用できるようにした雨水利用装置を対象にしている。
【0002】
【従来の技術】一般の住宅において、雨水を利用するための装置が種々提案されている。例えば、住宅の軒下等に背の高いタンクを設置しておき、雨樋からタンクへと雨水が流れ込むようにしておく。タンクには蛇口を取り付けておき、必要に応じて、タンクに溜まった雨水を取り出して利用できるようにする。散水や洗車に利用するのに充分な量の雨水を溜めるには、タンクの容量はかなり大きなものでなければならない。タンクの径が大きくなると、設置スペースを取るので、タンクの径は比較的に小さくして高さを充分に持たせることでタンク容量を確保している。通常は、タンクの高さが住宅の軒下近くまで到達していることがある。
【0003】雨水の利用時に水の勢いを良くするには、タンク内の水位を高く保つことが望ましく、そのためにも、背の高いタンクを用いることが望ましい。このような雨水利用装置の具体的技術を開示する技術文献として、特開平9−71980号公報、特開平9−242128号公報、特開平11−217855号公報などが挙げられる。これらの雨水利用装置では、タンクに溜まる雨水の量は、設置場所の降水量に左右され、タンク内の貯水量は変動する。雨水を利用したいときに十分な水量が貯えられているか否か、タンクが満水でこれ以上の降雨があると溢れるのでタンクの水を少し抜いたほうが良いのかどうかなどということを知るために、タンクに水位計を取り付けることが望ましい。
【0004】従来の雨水利用装置において一般的な水位計は、タンクの上部と下部とに連通するガラス管をタンクの側面に取り付けている。タンク内の水がガラス管の内部に流れ込むので、ガラス管の水面位置をみればタンク内の水量が判る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したガラス管式の水位計を備えた雨水利用装置は、長期間にわたって使用していると、ガラス管内の水面位置が視認し難くなるという問題がある。その理由は、ガラス管の内面に藻などの水中植物が付着し繁殖してガラス管の透明性が悪くなることによる。また、ガラス管の内部に滞留している水の水垢や水中の微生物による生成物などの様々な汚れが発生し、この汚れがガラス管の内面に付着してガラス管の透明性を損なうこともある。このような水中植物あるいは微生物による汚れは、ガラス管の内部だけでなくタンクの内部にまで拡がることがある。タンク内における水中植物や微生物の繁殖や増殖は、タンク内の水質を悪くしたり、雨水の使用時に悪臭を発生させたり、取水用の蛇口部品を詰まらせたりする問題も生じる。
【0006】本発明の課題は、前記した雨水利用装置において、水中植物や微生物の繁殖による問題を起こさずにタンク内の水位を常に良好に確認できるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる雨水利用装置は、住宅の雨樋を流れる雨水を貯えて利用する装置であって、全体が遮光性材料からなり、雨水が流入する雨水流入部と雨水を取り出す取水部とを有し、雨水を貯える貯留タンクと、前記貯留タンクに貯えられた雨水を導入する導入路と、導入された雨水の静水圧を検出する圧力検出機構と、検出された静水圧を水位に変換して表示する表示部とを有する水位計とを備える。〔貯留タンク〕基本的には通常の雨水利用装置と同様の構造を有するものが用いられる。
【0008】貯留タンクは、内部に貯えた雨水に外光が当たらないように、全体が遮光性材料からなるものを用いる。水中で繁殖する藻などの水中植物や微生物は、太陽光のエネルギーを利用して生活しているので、雨水に外光が当たらなければ、水中植物や微生物の繁殖あるいは増殖は起こり難い。遮光性材料としては、合成樹脂や繊維強化樹脂、金属、木材などが用いられる。貯留タンクには、雨水が流入する雨水流入部や雨水を取り出す取水部など、雨水利用装置に必要な構造を備えておく。但し、これらの付属構造についても、外光が入り込まないように遮光性材料で構成しておく。
【0009】<雨水流入口>雨水流入口は、配管やホースを介して、住宅の雨樋と連通させておき、雨樋を流れる雨水の全部あるいは一部が雨水流入口に流入するようにしておく。雨樋のうちの垂直部分すなわち竪樋に、雨水の流量によって取水を制御する取水制御装置を取り付けておき、この取水制御装置を雨水流入口に連通させておくことができる。上記取水制御装置は、雨水の流量が比較的に少ないときは雨水の全量を雨樋から取り出し、雨水の流量が限度を超えて増えると雨水を取り出さないように制限する。これによって、大雨時などに、貯留タンクの容量を超えた雨水が流入することを防げる。
【0010】雨水流入口に隣接して空気抜き管を取り付けておくことができる。空気抜き管は、貯留タンク内に雨水が流入したときに貯留タンク内の空気を逃がす機能を有する。
<取水部>散水などに雨水を利用するために、貯留タンクに貯えられた雨水を取り出す。取水部としては、通常の水道用の蛇口など、水の流れを制御できる弁構造を備えていればよい。取水部は、貯留タンクの下部側面など、雨水の取り出しが行い易いところに設定しておく。貯留タンク内の雨水を効率良く利用するには、貯留タンクのうち雨水が貯えられる空間の底部近くに取水部を取り付けておくことが好ましい。
【0011】取水部には、散水ホースなどが取り付けられるようにしておくことができる。雨水を植物の灌水に利用する場合、取水部に灌水配管を接続するとともに、取水部から灌水配管への雨水の供給と供給の遮断を定期的に繰り返す制御装置を備えておくことができる。
<廃水部>貯留タンクには、雨水に混入している塵埃などが堆積したり水の汚れが溜まってくるので、これら堆積物等を含むドレイン水すなわち廃水を定期的に除去するために、廃水部が設けられる。廃水部には、通常の配管構造におけるドレイン抜きと同様の構造を備えておくことができる。
【0012】廃水部は、取水部よりも下方の貯留タンクの底部あるいは底部近くに設けられる。廃水部に連通する流路を、貯留タンク内で雨水が貯えられる空間の最底部に開口させておけば、貯留タンク内の廃水を確実に排出することができる。
〔水位計〕貯留タンクに貯えられた雨水の水位、言い換えると水量を示す。水の圧力は水面からの深さによって変わることは知られている。したがって、貯留タンクの定位置における水の圧力すなわち静水圧は、その位置から水面までの距離によって変わる。上記静水圧を検出することで、水面位置すなわち水位の変化を測定することができる。
【0013】水位計は、基本的には圧力計と同様の構造を備えている。一般的な配管用の圧力計を用いることができる。水位計は、貯留タンクに貯えられた雨水を導入する導入路と、導入された雨水の静水圧を検出する圧力検出機構と、検出された静水圧を水位に変換して表示する表示部とを有する。水位計は、貯留タンクの側面から離れた位置に取り付けることもできるし、貯留タンクの側面に隣接して配置することもできるし、貯留タンクの壁面に埋め込んでおくこともできる。何れの場合も、導入路で貯留タンク内の雨水を水位計の圧力検出機構まで導く。導入路は、汎用の配管部品が使用でき、管材のほか、継手材料などを必要に応じて組み合わせて構成する。導入路は、外部に露出しておらず、貯留タンクの内部から壁面あるいは水位計の内部に埋め込まれていてもよい。
【0014】圧力検出機構は、通常の圧力計に備えるものと同様の構造が採用できる。具体的には、ダイアフラム式、ブルドン管式、ベローズ式などの機構が挙げられる。ピエゾ素子や圧電素子などの電気的な機構も採用できる。表示部は、圧力検出機構で検出された静水圧を、そのまま圧力量として表示するのではなく、水位を表す量に変換して表示する。一般的な圧力計では、圧力量が目盛り数値で記載された表示盤の表面を、指示針が旋回移動する。この表示盤の記載あるいは目盛りに圧力量の代わりに水位を表す量を表示しておくことができる。
【0015】水位を表す量としては、水面までの距離が採用できる。水位計が貯留タンクの水底の圧力を検出していれば、水位が雨水の全高をそのまま表す。水位計が水底よりも高い位置の圧力を検出している場合には水底までの距離を補正すればよい。貯留タンクの満水時の水位に対する比率を表示することもできる。貯留タンクの満水時から渇水時までの間の水位を複数段階に分けて、何れの段階に該当するかを表示することもできる。この複数段階を色彩で色分けして表示することができる。雨水の全高と貯留タンクの内面積から水の容積すなわち水量が決まるので、水量を表示することもできる。貯留タンクの満水量に対する割合を、%あるいは何分の1などという表現で表すこともできる。
【0016】貯留タンクの水量が満水あるいは渇水したときに、警告の表示が出るようにすることができる。ブザーや警告灯などを作動させることもできる。〔貯留管〕貯留タンクの構造として、下記構造の貯留管が採用できる。合成樹脂管からなる一対の管体を上下に連結して構成する。合成樹脂管として、土木建築工事に利用されている汎用の合成樹脂管を用いることができる。例えば、JIS−K6741に規定される硬質塩化ビニル管が使用できる。
【0017】一対の管体すなわち上側管体と下側管体とを上下に連結して、貯留管の全長を構成する。連結手段としては、接着、熱融着、金具による締結、その他の一般的な管材料の連結手段が採用できる。上下の管体を突き合わせ、その外周に管体の外径に対応する内径を有する継手管体を嵌挿して、上下の管体と継手管体とを一体接合すれば、連結個所の機械的強度や水密性を充分に確保することができる。継手管体の材料は、上下の管体と同じ材料が使用できる。上下の管体よりも強度の高い合成樹脂や金属からなる継手管体を用いることもできる。継手管体として、汎用の合成樹脂管用の継手材料が使用できる。
【0018】貯留管の全長は、施工する住宅の構造や設置条件などによっても異なるが、通常は5m前後の範囲に設定できる。貯留管の全長には、地表面からの設置高さに加えて、貯留管を地中に埋めておく場合の埋め込み長さも含まれる。上側管体と下側管体との長さの割合は、運搬や設置作業が容易に出来るように設定しておく。下側管体を比較的に短くしておけば、地中への埋め込みや固定などの設置作業が行い易くなる。また、取水用の蛇口などの付属部品が取り付けられる下側管体の運搬や取扱いも容易になる。上側管体のほうには付属部品を取り付けないようにしておけば、比較的に長いものであっても取扱いはそれほど面倒にはならない。
【0019】具体的には、上側管体を下側管体に対して4〜10倍の長さに設定しておくことができる。管体の材料として、前記した汎用の管材料を用いる場合には、製造および販売されている管材料の全長は規格化されている。そこで、上側管体については、このような規格寸法の管材料をそのまま使用し、貯留管の全長に対して足りない部分の長さを下側管体で補うようにすることができる。上下の管体からなる貯留管の上下端は、蓋部で塞いでおく。蓋部は、管体と同様の合成樹脂材料からなるものが使用できる。密閉性が確保できれば、蓋部の構造は特に限定されない。例えば、管体の端部に外側から被せるキャップ構造のものや、管体の内部に嵌め込む栓状のもの、管体の端面に接合される板状のものなどが用いられる。
【0020】貯留管の内側下部に充填錘部を設けておけば、貯留管の下部の重量が増え、貯留塔に外力が加わったときに傾いたり倒れたりし難くなる。充填錘部を下側管体に配置しておけば、下側管体が安定した状態で設置されたあと、その上に上側管体を取り付けることで、上側管体の取り付けが行い易くなる。充填錘部は、下側管体の内部に錘材を充填することによって構成される。錘材としては、比重か大きい材料であれば良く、充填作業が行い易い粉体や流動性の材料が好ましい。具体的には、砂や砂利が使用できる。モルタルやコンクリートも使用できる。
【0021】充填錘部に雨水が侵入しないように、充填錘部の上面を覆う防水層を備えることができる。防水層としては、一般の建築あるいは土木施工に利用されている防水剤を充填錘部の表面に塗工あるいは供給して硬化させておくことができる。防水シートを貼着しておくこともできる。取水部や廃水部さらには水位計は、貯留管内で充填錘部および防水層よりも上方に開口させておく。
【0022】
【発明の実施形態】図1および図2に示す雨水利用装置は、住宅90の軒下部分に設置され、全体が背の高い円管状をなす貯留管10を備えている。貯留管10は、上下に連結された一対の管体12、14と、貯留管10の上下端を塞ぐキャップ状の蓋部18、19を備える。管体12、14は、市販の硬質塩化ビニル管(JIS−K6741相当品、口径250mmφ)が使用される。このような硬質塩化ビニル管はグレーなどに着色されており、ほぼ完全な遮光性を備えている。上側管体12は、全長4000mmの市販製品をそのまま使用し、下側管体14は市販製品を約800mmに切断して使用している。蓋部18、19も、前記硬質塩化ビニル管の配管用部品を流用する。
【0023】上下の管体12、14は、継手管体16で連結されている。継手管体16も前記硬質塩化ビニル管の配管用部品を用いている。貯留管10の底部は、地盤Eに埋め込まれ、住宅90のコンクリート布基礎92の水平面に載せられている。貯留管10に雨水を貯えたときの重量をコンクリート布基礎92で負担し、貯留管10を安定して設置しておくことができる。地盤Eの表面には、モルタル仕上げ面94が設けられ、貯留管10の周囲を覆っている。貯留管10の上端蓋部18には、空気抜き管32が取り付けられている。空気抜き管32は、硬質塩化ビニル管などからなり、貯留管10の内部空間と外部とを連通させており、貯留管10の内部に雨水が溜まったときに内部の空気を逃がす役目を果たす。
【0024】貯留管10の上端蓋部18には、雨水ホース88の一端が連結されている。雨水ホース88の他端は、取水制御器86に連結されている。取水制御器86は、住宅90の軒先に配置された雨樋82につながる竪樋84の途中に挿入配置されている。雨水が雨樋82から竪樋84に流れ落ちてくると、雨水の流量が少ない場合には雨水の全量が取水制御器86から雨水ホース88の側に流れ、雨水は貯留管10に入る。大雨などで雨水の流量が過大になると、取水制御器86によって雨水ホース88側に流れる雨水の量が規制され、雨水の一部だけが雨水ホース88に流れ、残りの雨水は竪樋84の下方に流れて排水される。その結果、貯留管10に過剰な量の雨水が流入することが防げる。
【0025】貯留管10の上下方向の途中で複数個所に、貯留管10を住宅90の外壁に支持する支持具22が取り付けられている。貯留管10のうち下側管体14の内部には、錘材となる砂34が充填されている。充填された砂34の上面には、防水剤を流し込んで固めた防水層36が形成されている。貯留管10に流入した雨水は、防水層36よりも上方の空間に溜まる。下側管体14の側面には、取水部となる蛇口40が取り付けられている。蛇口40は、防水層36よりも少し上に開口しており、貯留管10内に溜まった雨水Wが取り出される。蛇口40には、先端に散水ノズル44を有するホース42を取り付けることができる。
【0026】下側管体14の側面には、廃水部となるドレイン管50が取り付けられている。貯留管10内でドレイン管50は防水層36の上面に開口している。ドレイン管50にはドレインバルブ52が設けられている。定期的にドレインバルブ52を開くことで、貯留管10内に溜まった堆積物や汚れた水を廃棄することができる。下側管体14の側面には、導入管63を介して水位計60が取り付けられている。水位計60としては、通常の配管等に取り付けられる圧力計が用いられている。図3に示すように、水位計60の圧力検出部62が、導入管63を介して貯留管10の内部と連通しており、貯留管10に溜まった雨水Wの静水圧が水位計60で検出されるようになっている。水位計60の指針が動作する表示面には、貯留管10に溜まる雨水Wの水位に対応する目盛りが記入されており、雨水量を確認できるようになっている。
【0027】図4に詳しく示すように、水位計60の前面には、表示盤65と表示盤65の前面で旋回する指示針64を備えている。図示しないが、表示盤65および指示針64の前面には透明な保護ガラスがはめ込まれている。水位計60の内部に備えた圧力検出機構によって検出された圧力量に従って指示針64が左右に旋回する。図の場合、時計回りに旋回するほど圧力量すなわち水位が高くなる。表示盤65には、扇形に刻まれた数値目盛り66を有する。数値目盛り66の数値は、水位をメートル表示したものである。数値目盛り66の内側には、3種類に色分けされた表示帯67a、67b、67cを有する。表示帯67aは、貯留管10が渇水範囲にあることを示し、例えば黄色に着色される。表示帯67cは、貯留管10が満水範囲にあることを示し、例えば赤色に着色される。中間の表示帯67bは、使用に適した状態範囲にあることを示し、例えば青色に着色される。このような色分けを行うことで、離れたところから見ただけでも、雨水の貯留状態を判断することができる。
【0028】上記構造の雨水利用装置では、貯留管10の全体が実質的に完全な遮光構造になっているので、貯留塔10に貯えられた雨水Wが、外部の太陽光に当たることはない。特に、水位計60は、従来のガラス管式水位計のような透明部分がないので、水位計60の部分で太陽光が入り込むおそれもない。その結果、水位計60および貯留管10の内部の雨水中で、藻や雑菌その他の生物の繁殖による汚れの発生が防止できる。水位計60の表示盤65および指示針64は常に明瞭に視認できる。また水位計60は貯留管10に導入管63を介して1個所だけを連通させておけばよいので、前記したガラス管水位計のように上下端の2個所をタンクに連通させておくのに比べて取り付けが容易である。
【0029】〔雨水利用装置の設置〕上記構造の雨水利用装置の設置作業について説明する。使用材料を施工現場に運び込む際には、少なくとも上側管体12と下側管体14とを分割した状態で行う。上側管体12は、前記した規格寸法の硬質塩化ビニル管をそのまま使用することができる。下側管体14には、蛇口40などの部品を予め取り付けておいてもよいし、これらの部品を取り付ける取り付け孔だけを加工しておいてもよい。住宅90の構造に合わせて、貯留管10の全長を調整する必要がある場合には、下側管体14または上側管体12の長さを調節して合わせればよい。但し、下側管体14については一定の長さで、蛇口40などの部品の取付構造も規格化しておき、上側管体12を施工条件に合わせて切断するようにしておけば、複雑な加工個所が多い下側管体14を工場等でまとめて生産性良く製造することができる。
【0030】施工現場では、地盤Eを掘って下側管体14の下端を埋め込み、下側管体14を安定した状態で正確に据え付ける。比較的に短い下側管体14であれば、このような据え付け作業は容易である。この段階で、下側管体14に砂34を入れたり防水層36を形成したりしておく。その後、下側管体14の上端に上側管体12を載せて継手管体16を用いて連結すれば、貯留管10が設置される。上側管体12は支持金具22で住宅90の外壁に強固に支持される。なお、上側管体12および下側管体14に取り付ける蛇口40などの部品類は、上下の管体12、14を連結する前および連結後の何れに取り付けることもできる。
【0031】
【発明の効果】この発明にかかる雨水利用装置は、雨水を貯える貯留タンクの全体を遮光性材料で構成するとともに、導入路と圧力検出機構と表示部とからなる水位計も、雨水に外光を当てる必要のない構造になっているので、雨水中で藻や微生物などが繁殖あるいは増殖を起こすことが防げる。その結果、長期間にわたって、雨水を貯えた貯留タンクが汚れたり、水位計による水位の確認が困難になったりすることがなく、必要に応じて雨水を利用することが可能になる。
【0032】したがって、雨水利用装置の分解洗浄や清掃などの保守作業を頻繁に行うことが難しい一般住宅用の雨水利用装置として使い易く、このような雨水利用装置の普及拡大に大きく貢献することができる。




 

 


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