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発明の名称 床下構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−241122(P2001−241122A)
公開日 平成13年9月4日(2001.9.4)
出願番号 特願2000−50071(P2000−50071)
出願日 平成12年2月25日(2000.2.25)
代理人 【識別番号】100073461
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 武彦
【テーマコード(参考)】
2E001
【Fターム(参考)】
2E001 DB03 DB04 DH14 FA21 GA28 HF04 HF05 JA06 
発明者 吉田 繁夫 / 北川 聡 / 佐藤 寛
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】地盤を底面とし周囲が布基礎で囲まれ上面に床面が配置された床下空間を有する床下構造であって、床下空間の地盤に布基礎に沿って帯状に配置された防蟻帯部と、地盤の表面に配置され、透湿性の収容袋に調湿材が収容されてなる調湿袋体と、地盤が床下空間に露出する地盤露出部とを備える床下構造。
【請求項2】前記防蟻帯部が、前記地盤の表面から前記布基礎の側面にかけて敷設された防蟻シートである請求項1に記載の床下構造。
【請求項3】前記防蟻帯部が、表面に防蟻処理が施され、前記布基礎に沿う地盤表面に堆積された防蟻粒体である請求項1に記載の床下構造。
【請求項4】前記防蟻帯部が、前記布基礎に沿って地盤に並べて配置され、布基礎および地盤と隣接する個所に防蟻層が形成された前記調湿袋体からなる防蟻調湿袋体である請求項1に記載の床下構造。
【請求項5】前記防蟻帯部が、前記布基礎に対して接着されている請求項1〜4の何れかに記載の床下構造。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床下構造に関し、詳しくは、一般住宅などの建築物において、床面と地盤との間の床下部分の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な床下構造としては、地盤にコンクリートなどからなる枠状の布基礎を施工したあと、布基礎の上部に土台梁や根太などを配置し、その上に床下地材や床仕上げ材からなる床面を敷設施工したり柱や壁材を構築したりする。地盤と床面の間には周囲を布基礎で囲まれた床下空間が形成されることになる。床下空間は、地盤と床面あるいは室内空間との間に十分な間隔をあけて、地盤の湿気が床上に浸入するのを遮断したり、保温や断熱、換気などを図る機能がある。
【0003】床下空間は地盤と接触しているため、地盤から白蟻が侵入してきて、布基礎をはい上がった白蟻が木質の建築部材を食害するという問題がある。白蟻被害を防止するために、床下空間の地盤に防蟻シートを敷設しておくことが提案されている。防蟻シートは、合成樹脂シートや布などのシート材料に、白蟻が忌避したり白蟻を殺したりできる防蟻剤が塗布あるいは含浸されており、床下空間の地盤全体を防蟻シートで覆うことによって、床下空間への白蟻の侵入を阻止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】床下空間の地盤が防蟻シートで覆われていると、地盤の湿気や水分が防蟻シートの背面に溜まって、カビや雑菌の繁殖を促進させるという問題がある。カビや雑菌の繁殖は、床下空間に不快な悪臭を発生させて、この悪臭が床上の居住空間にも影響を及ぼしたり、建築部材の腐食を促進させたりする。また、床下空間が乾燥し過ぎると、木質の建築部材が乾燥割れや変形を起こすことがあり、床下空間に地盤が露出していると、床下空間に適度の湿気を供給する機能があるが、防蟻シートで地盤を覆ってしまうと、上記のような地盤による湿度調整の機能は果たせなくなる。
【0005】さらに、水害などで床下空間が浸水したときに、防蟻シートの上に水が溜まったままになって地盤への排水が行われ難いという問題もある。本発明の課題は、前記のような床下空間に防蟻シートを施工する場合の問題点を解消し、床下空間の環境を良好に維持することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る床下構造は、地盤を底面とし周囲が布基礎で囲まれ上面に床面が配置された床下空間を有する床下構造であって、床下空間の地盤に布基礎に沿って帯状に配置された防蟻帯部と、地盤の表面に配置され、透湿性の収容袋に調湿材が収容されてなる調湿袋体と、地盤が床下空間に露出する地盤露出部とを備える。
〔床下構造〕基本的には、一般住宅その他の通常の建築物と同様の構造が採用される。具体的には、地盤にコンクリートを打設して縦横に格子状に区切られた布基礎を施工したあと、布基礎の上方に、土台梁や柱で建築物の枠組構造を構築する。土台や柱は、木製のほか、型鋼材などを用いた金属製のものもある。床面には、根太などで枠組された上に面状や板状の床下地材や床仕上げ材が張設される。床仕上げ材には、畳やフローリング材がある。
【0007】床下空間は、底面が地盤で構成され、全周が布基礎で囲まれ、上面が床面で覆われた、ほぼ密閉空間となる。必要に応じて、布基礎の一部に外界と連通する換気孔を設けることもできる。
〔防蟻帯部〕白蟻は布基礎をはい上がって上部構造へと侵入するので、これを阻止するために、防蟻帯部は、床下空間の地盤に布基礎に沿って帯状に配置される。防蟻帯部は、白蟻が忌避したり白蟻を殺したりすることのできる薬剤すなわち防蟻剤を有している。防蟻剤として、砒素やクロムなどの金属化合物を含む無機系の防蟻剤のほか、有機リン系やピレスロイド系などの有機系の防蟻剤が用いられる。
【0008】防蟻帯部は、床下空間を囲む布基礎の全内周に沿って設けられる。一つの建築物に複数の床下空間がある場合には、それぞれの床下空間で布基礎の全内周に沿って防蟻帯部を設けるのが好ましい。布基礎の側面から地盤上の防蟻帯部の端部までの長さで規定される防蟻帯部の幅は、白蟻が防蟻帯部の外から防蟻帯部を超えて布基礎まで到達することが困難であるとともに、地盤表面に調湿袋体や地盤露出部を十分に設けることができるように設定される。具体的には、布基礎の側面から地盤表面に測った水平方向における防蟻帯部の幅を20〜40cmに設定するのが好ましい。
〔防蟻シート〕通常の床下施工用の防蟻シートと同様の材料および構造が採用できる。
【0009】防蟻シートの基材は、合成樹脂シート、編織布、不織布などであり、この基材シートに、前記した防蟻剤でコーティング、塗工、含浸などの手段を用いて防蟻処理が施されている。基材シートに、ナイロンなどのポリアミド樹脂を用いると、ポリアミド樹脂自体に白蟻の忌避作用があるので、別に防蟻処理を施さなくても防蟻シートとして利用できる。防蟻シートのうち、地盤と接触する側に防湿層を設けておけば、地盤の湿気が防蟻シートの防蟻剤に作用して防蟻機能を損なうことが防げる。地盤と接触する側に防蟻層を設け、その上に防湿層を設けておくこともできる。
【0010】防蟻シートは、地盤の表面から布基礎の側面にかけて、密着して塞ぐように敷設しておけば、防蟻シートと布基礎との間の隙間を通って白蟻が侵入することが防げる。防蟻シートと布基礎との間に接着剤や粘着剤を介在させて、防蟻シートを布基礎に接着しておけば、白蟻侵入防止に有効である。上記接着剤または粘着剤に防蟻剤を配合しておくこともできる。防蟻シートは、予め所定幅の帯状に作製して巻回しておき、施工時に必要な長さ分を引き出して使用するようにできる。
〔防蟻粒体〕表面に防蟻処理を施すことができれば、各種の無機および有機の材料からなる粒状材料が使用できる。
【0011】防蟻処理は、通常の防蟻シートに対する防蟻処理あるいは防蟻剤を用いることができる。粒状材料の表面のみに防蟻層を形成してもよいし、粒状材料の表面から内部までに防蟻剤を含浸させることもできる。粒状材料の粒径は、1〜3mmに設定しておくことができる。多孔質の粒状材料を用いると、防蟻剤を多孔質内部に確実かつ大量に担持させることができる。また、多孔質の粒状材料は、透湿性や調湿機能、有害揮発成分の吸着機能などを発揮させることもできる。防蟻処理が施された粒状材料すなわち防蟻粒体は、布基礎に沿った地盤の上に所定の幅および厚みで堆積される。防蟻粒体の堆積幅は前記条件が適用でき、防蟻粒体の堆積厚みは5〜10mm程度が採用できる。
【0012】防蟻粒体は、平坦な地盤に一定の厚みで層状に堆積させてもよいし、地盤と布基礎とで構成される隅部に、断面三角形状あるいは断面弧状などになるように堆積させることもできる。防蟻粒体に、接着剤や粘着剤、硬化剤を混合しておくと、堆積させた防蟻粒体が崩れ難くなる。
〔防蟻調湿袋体〕基本的な構造は後述する調湿袋体と同じものが用いられる。調湿袋体の外面の一部に、前記したような防蟻剤が配合された防蟻層を形成しておくことで防蟻調湿袋体となる。
【0013】防蟻調湿袋体は、布基礎に沿って地盤に並べて配置される。防蟻調湿袋体の幅が防蟻帯部の幅になる。防蟻層の形成場所は、少なくとも布基礎と地盤とで構成される隅部と隣接する個所に設けられる。例えば、直方体状をなす調湿袋体に対して、底側の一つの稜線を挟む底面と側面とに防蟻層を設けておけばよい。底面および側面の全面であってもよいし一部であってもよい。
〔調湿袋体〕外部環境から湿気を吸収したり保持したり放出したりする調湿機能を有する調湿材を、収容袋に収容して取扱いを容易にしたものである。
【0014】調湿材は、通常の建築材料に調湿性を付与するため使用されている各種の調湿材料が使用される。調湿材は一般的には粉粒体で使用されるが、砕片状あるいは繊維状などの形態で使用される場合もある。調湿材は、水分を吸放出する調湿性のほかに、臭い成分や環境汚染成分などのガス成分を吸着するガス吸着性や脱臭性などの機能に優れたものが好ましい。多孔質の調湿材は、上記のような吸着性に優れている。調湿材の具体例として、ゼオライト,セピオライトなどの多孔質鉱物。木炭,活性炭,パルプスラッジ炭,フェライト入り炭などの炭類、珪藻土、シリカゲル、アロフェンなどが挙げられる。これらの物質群の中から、少なくとも1種、必要に応じて複数種を組み合わせて使用することができる。珪藻土のうち稚内珪藻土は、調湿性およびガス吸着性が特に優れたものである。無機物は、不燃材料であり、防火性や耐火性に優れたものとなる。
【0015】粉粒状の調湿材として、平均粒径0.3〜5mmのものが好ましい。粉粒炭と粉粒炭以外の無機多孔質粉粒体を組み合わせると、両者の特性を活かして、多種の物質を効率的に吸着でき、長期にわたって調湿および吸着機能を発揮させることができる。また、製造工程で粉粒炭の粉塵発生による問題を防止できる。収容袋の材料は、透湿性を有するとともに非透水性であることが好ましい。具体的には、合成樹脂シート、編織布、不織布、紙などが用いられる。収容袋の開口部から調湿材を投入して、収容袋の開口部を封止すれば、調湿材が封入された調湿袋体が得られる。開口部の封止は、調湿材の脱落を防止できれば、接着、熱融着、接着テープ、封止金具など通常の封止手段が採用できる。調湿袋体の形状は、平面矩形の厚板状をなすものや、俵形をなすものなどがある。
【0016】調湿袋体には、調湿材に加えて、防臭剤や防カビ剤、断熱材などを収容しておくことができる。
〔地盤露出部〕床下空間の地盤は、防蟻帯部で覆われた個所および調湿袋体で覆われた個所のほかに、地盤が直接に床下空間に露出している個所を設ける。この地盤露出部は、地盤と床下空間との間における湿気や水の流通を行う。床下空間に占める地盤露出部の面積割合によって、床下空間の環境維持機能が調整できる。通常、地盤露出部の割合を20〜30%に設定しておくのが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】〔防蟻シートの利用〕図1に示す床下構造は、防蟻帯部として防蟻シートを利用する。地盤10に、コンクリートを打設して形成された布基礎20が配置されている。布基礎20は、断面逆T字形をなし、地盤に強固に支持されている。平面形では、建築物の間取り構造に合わせて縦横に格子状に配置されていて、各格子の中央に周囲が布基礎20で囲まれた空間が構成される。布基礎20の上には、梁状の土台や柱、壁材などが組み上げられて建築物の壁面30を構成する。床面には、縦横に根太が配設され、根太の上部に床下地材および床仕上げ材などからなる床面32が構築される。その結果、地盤10、布基礎20、床面32で囲まれた床下空間Sが構成される。
【0018】床下空間Sのうち、布基礎20の内側面に沿って地盤10の上に、防蟻帯部となる防蟻シート40が敷設されている。防蟻シート40は、不織布に防蟻剤を含浸させたりしたものであり、帯状の防蟻シート40を、水平な地盤10から垂直な布基礎20の側面にかけて断面L字形をなすようにして張り付けている。防蟻シート40と布基礎20との間は接着剤で固定しており、防蟻シート40を布基礎20から剥がれ難くしている。布基礎20の側面から地盤10上の防蟻シート40の側端までの距離は20cmに設定されている。防蟻シート40の内側の地盤10には、一定の間隔をあけて調湿袋体50が多数並べて置かれている。調湿袋体50は、珪藻土などの調湿材54を、透湿性のあるタイベック(商品名:旭化成社製)からなる収容袋に収容したものである。調湿袋体50の寸法は、長さ40cm×幅20cm×厚み5〜10cmである。
【0019】地盤10のうち、防蟻シート40で覆われている個所、および、調湿袋体50が載置されている個所のほかは、地盤10が床下空間Sに直接に露出する地盤露出部12となっている。上記のような構造の床下構造では、白蟻が地盤10から布基礎20へとはい上がろうとしても、防蟻シート40によって確実に侵入阻止できる。地盤10の中央側には防蟻シート40は存在しないが、白蟻は餌となる木質材が存在しない場所には近づかないので、地盤10の中央側で白蟻が繁殖する心配はない。地盤10の中央側には調湿袋体50が配置されているので、床下空間Sに発生する過剰な湿気や水分は、調湿袋体50の調湿材54で吸収され、床下空間Sを適切な湿度状態に維持することができる。建築部材などから発生する有害な揮発成分も調湿材54で吸着除去される。
【0020】地盤10と床下空間Sとの間では、地盤露出部12を通じて湿気や水分が流通し、調湿袋体50で床下空間Sを調湿しているので、床下空間Sが乾燥し過ぎることも防げる。水害などで床下空間Sが浸水した場合、床下空間Sに溜まった水は地盤露出部12を通じて地盤10に排出され、床下空間Sの環境回復を迅速に行うことができる。
〔防蟻粒体の利用〕図2に示す実施形態は、防蟻帯部として防蟻粒体を利用する。
【0021】基本的な床下構造は前記実施形態と共通するので重複する説明は省略する。布基礎20の内側面には、防蟻粒体42が堆積している。防蟻粒体42の堆積幅と厚みは、幅20cm×厚み1cmに設定している。上記実施形態では、防蟻粒体42が前記実施形態の防蟻シート40と同様の機能を果たす。防蟻粒体42は、布基礎20や地盤10の細かな凹凸形状に合わせて密着させて配置することができる。定期的に防蟻粒体42を追加供給すれば、長期間にわたって高い防蟻機能を維持することができる。
〔防蟻調湿袋体の利用〕図2に示す実施形態は、防蟻帯部として防蟻調湿袋体を利用する。
【0022】基本的な床下構造は前記実施形態と共通するので重複する説明は省略する。布基礎20の内側面に沿って地盤10の上に防蟻調湿袋体60が並べて配置されている。図2(b) に示すように、防蟻調湿袋体60は、前記した通常の調湿袋体50と基本的な構造は同じであり、収容袋52の表面のうち、底面と側面の途中までにわたって防蟻層62が設けられている。防蟻層62は、前記した防蟻剤が配合された材料を収容袋52の外面にコーティングして形成している。防蟻調湿袋体60は、その長辺側面を布基礎20の内側面に当接させて連続的に並べて配置されている。
【0023】上記実施形態では、防蟻調湿袋体60が前記実施形態の防蟻シート40と同様の機能を果たす。防蟻調湿袋体60はある程度の重量があるので、布基礎20の内側面にもたれさせておくだけで、布基礎20および地盤10との密着性を確保できる。通常の調湿袋体50に加えて防蟻調湿袋体60が有する調湿機能や揮発性ガス吸着機能を発揮させることができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の床下構造によれば、白蟻が布基礎に沿ってはい上がるのを防蟻帯部によって確実に阻止することができる。調湿袋体が床下空間の湿度環境を適切に維持することができる。地盤露出部が床下空間と地盤との間における湿気や水の流通を可能にし、床下空間への浸水を迅速に排出したり、床下空間の過剰な乾燥を防止したりすることができる。その結果、床下空間の環境を常に良好な状態に維持できる。




 

 


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