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発明の名称 塗り壁構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−193253(P2001−193253A)
公開日 平成13年7月17日(2001.7.17)
出願番号 特願2000−5301(P2000−5301)
出願日 平成12年1月5日(2000.1.5)
代理人 【識別番号】100073461
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 武彦
【テーマコード(参考)】
2E001
【Fターム(参考)】
2E001 DB03 DH01 DH12 DH13 FA03 GA06 GA12 GA42 GA44 HA03 HB08 JA11 JA18 JA19 JA20 JB02 JC09 
発明者 吉田 繁夫 / 小池 寿典 / 石原 緑
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】建築物の壁面に塗り壁材を塗り付けて仕上げる塗り壁構造であって、前記建築物の壁面に配置され、石膏をバインダーとして無機調湿材が10〜80重量%配合された塗り壁材からなる塗り壁層を備える塗り壁構造。
【請求項2】前記無機調湿材が、珪質頁岩およびアロフェン、イモゴライト、大谷石粉からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機調湿材を含む請求項1に記載の塗り壁構造。
【請求項3】前記塗り壁材は、酸化チタンが配合されている請求項1または2に記載の塗り壁構造。
【請求項4】前記酸化チタンが、無機調湿材に担持されたものであるか、無機調湿材のイオンとチタンとをイオン交換したものである請求項3に記載の塗り壁構造。
【請求項5】前記無機調湿材が、粒径0.5〜2mmの粒状物を20%以上含有する請求項1〜4の何れかに記載の塗り壁構造。
【請求項6】前記塗り壁材は、60重量%以下の発泡ガラス粒が配合されている請求項1〜5の何れかに記載の塗り壁構造。
【請求項7】前記塗り壁材は、硬化遅延剤が配合されている請求項1〜6の何れかに記載の塗り壁構造。
【請求項8】前記塗り壁層が、表面側に配置される化粧層と、化粧層の背面側に配置される下塗り層とを有する請求項1〜7の何れかに記載の塗り壁構造。
【請求項9】前記建築物の壁面に、調湿性ボードからなる下地材が配置され、前記下地材の表面に、前記塗り壁層が配置されている請求項1〜8の何れかに記載の塗り壁構造。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗り壁構造に関し、建築物の壁面仕上げに利用され、スラリー状の塗り壁材を壁面に塗り付けて仕上げる塗り壁構造を対象にしている。
【0002】
【従来の技術】塗り壁構造は、和風住宅などの室内壁面の仕上げに広く採用されている。塗り壁材としては、漆喰や壁土などが用いられる。プラスターやモルタルを用いることもある。
【0003】石膏プラスターによる塗り壁は、純白の外観を有し美麗であるとともに、吸湿性があるため、室内の湿気を取り除くという機能がある。漆喰は、消石灰にのりやすさを加えたものであり、白色の外観を有し美麗であるが、吸湿機能はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の塗り壁構造は、吸湿性が無いか、吸湿性はあっても、一旦吸湿した湿気がなかなか放出されないため、結露やカビの発生を促進するという問題がある。
【0005】塗り壁の表面に付着した結露水には、室内の汚れや微細な浮遊物が付着し易い。付着した有機物には雑菌やダニ等の害虫、カビが繁殖し易くなる。結露が乾燥した跡には、シミや汚れを残すことになる。
【0006】本発明の課題は、前記した塗り壁構造において、室内の湿度環境に合わせて湿気を吸収したり放出したりする調湿機能に優れ、美麗な外観を維持することのできる塗り壁構造を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の壁構造は、建築物の壁面に塗り壁材を塗り付けて仕上げる塗り壁構造であって、建築物の壁面に配置され、石膏をバインダーとして無機調湿材が10〜80重量%配合された塗り壁材からなる塗り壁層を備える。
【0008】〔建築物の壁面〕塗り壁層を形成する建築物の壁面は、通常の建築物における塗り壁の施工構造が適用される。
【0009】具体的には、コンクリート壁などの壁躯体そのものであってもよいし、木質の板壁であってもよいし、壁面の基礎構造にメタルラスや石膏ラスボードなどの壁用の下地材を施工したものであってもよい。
【0010】下地材として、調湿材が配合された石膏材料から製造される高調湿性石膏ボードなどの調湿性ボードを用いれば、塗り壁層の調湿機能に加えて壁全体の調湿機能を高めることができる。
【0011】〔塗り壁層〕塗り壁層は、壁の仕上げ面を構成する。但し、塗り壁層は、単独の層であってもよいし、壁の表面側に配置される化粧層と、化粧層の背面側に配置される下塗り層とで構成することもできる。化粧層と下塗り層は、基本的な構成は共通している。
【0012】塗り壁層は、建築物の壁面に、スラリー状あるいは練り状の塗り壁材を、一定の厚みで塗り付け、乾燥固化させることで形成される。塗り壁材として、石膏をバインダーとして無機調湿材が10〜80重量%配合されたものを用いる。勿論、必要量の水も配合される。無機調湿材の配合量が多いほど調湿機能が高くなる。石膏の配合量が多いほど、強度が向上し、外観を白色にすることができる。無機調湿材が多すぎると、塗工後に収縮クラックが発生したり、強度不足になる。石膏の配合量を、化粧層では比較的に多くし、下塗り層では比較的に少なくすることができる。
【0013】塗り壁材に硬化遅延材を配合しておくと、石膏の硬化を遅らせることで塗工作業を行い易くできる。硬化遅延材としては、クエン酸ソーダ、蛋白質分解物、アミノ酸のホルマリン縮合物などが使用できる。
【0014】塗り壁材にフェライトを配合しておくと、フェライトによる電磁波の吸収機能を発揮させることができる。フェライトには、静電気の発生を防ぐ機能もある。後述するフェライト入り炭であれば、電磁波吸収機能と調湿機能の両方を発揮させることができる。
【0015】塗り壁材に、発泡ガラス粉を配合しておくと、塗工後の収縮を防止することができる。発泡ガラス粒の配合量は、60重量%以下、好ましくは5〜40重量%にしておく。
【0016】塗り壁材には、上記以外にも、通常の塗り壁材に配合されている各種の成分を配合しておくことができる。例えば、化粧層には着色材や装飾材を配合しておくことができる。
【0017】但し、塗り壁の材料として一般的に使用されている漆喰は、バインダーとしての機能があり、外観を美麗にするために有効であるが、湿気の流通する隙間を埋めてしまう作用があるため、調湿機能を損なう。そのため、漆喰は出来るだけ使用しないほうが好ましく、使用する場合でも10%未満にしておく。したがって、バインダーの主要な部分は石膏が占め、その他のバインダー材料は補助的に配合する程度にしておく。
【0018】〔無機調湿材〕周囲の湿度環境によって、湿気や水分を吸収したり、保持したり、放出したりする機能を有する無機材料であれば、各種の調湿材料が使用できる。
【0019】具体的には、炭、活性炭、珪藻土、珪質頁岩、アロフェン、ゼオライト、セピオライト、アタバルジャイト、モンモリロナイト、ゾノライト、活性白土、シリカゲル、イモゴライト、大谷石粉などが使用できる。炭として、フェライトが配合されたものを用いることができる。珪藻土の中でも稚内珪藻土は調湿性に優れている。アロフェンも調湿性に優れている。
【0020】無機調湿材として、調湿機能に加えてガス吸着機能を有するものが好ましい。建材などから発生する悪臭や揮発性の有害成分を吸着することで、施工環境を良好に維持することができる。微細な多孔質構造を有する材料が、調湿およびガス吸着性に優れている。このようなガス吸着性に優れた材料として、炭や珪藻土、アロフェンなどが挙げられる。
【0021】無機調湿材として焼成品を用いると、施工後の収縮を抑えることができる。粒状の無機調湿材も、施工後の収縮を抑えるのに有効である。無機調湿材として比較的に粗い粒状物が収縮クラックの防止に有効である。具体的には、無機調湿材として、粒径0.5〜2mmの粒状物を20%含有させておくことができる。
【0022】多孔質粉粒体状の無機調湿材として、平均細孔半径が20〜100Å、比表面積が20〜200m2/gのものが好ましい。平均細孔半径20〜50Åのものがより好ましい。粉粒炭として、平均細孔半径が1.5〜100Å、比表面積が50〜600m2/gのものが好ましい。
【0023】塗り壁層の表面を白色に仕上げるには、炭のように色の付いた無機調湿材は、下塗り層に配合しておくほうが好ましい。また、化粧層には比較的少量を配合し、下塗り層には比較的大量に配合しておくこともできる。
【0024】〔酸化チタン〕塗り壁材に酸化チタンを配合しておくと、酸化チタンが有する光触媒機能で有機物を分解除去することができ、壁表面に汚れが溜まることを防いだり、カビや雑菌の繁殖を阻止したりすることができる。酸化チタンの配合量は、0.1〜10重量%に設定できる。
【0025】酸化チタンは、無機調湿材に担持しておくことができる。また、無機調湿材のイオンとチタンとをイオン交換することで酸化チタンを含有させることができる。酸化チタンが添加された無機調湿材は、無機調湿材によるガス吸着と酸化チタンによるガス成分の分解とが連続的に行われやすい。特に、チタンがイオン交換されたものの場合、無機調湿材に有する10Å程度の微細空隙内にチタンイオンが存在することになるので、調湿性を損なわずに、ガスの吸着分解が連続的かつ効率的に行われる。
【0026】塗り壁材が、化粧層と下塗り層とからなる場合、酸化チタンは化粧層に配合しておくのが好ましい。酸化チタンを配合しておく塗り壁材は、有機系材料を用いずに、無機系材料のみで構成しておくのが好ましい。有機系材料は、酸化チタンの光触媒反応で分解されたり変質したりする可能性がある。
【0027】
【発明の実施の形態】図1に示す実施形態は、塗り壁構造を模式的に示している。コンクリートなどからなる壁本体10の室内側になる表面に、下塗り層22と化粧層24とからなる塗り壁層20が形成されている。
【0028】下塗り層22および化粧層24の何れも、珪藻土などの無機調湿材と石膏を水で練った練り状物を、通常の左官作業で壁本体10の表面に順次塗り付け乾燥固化させて形成したものである。
【0029】下塗り粧層22の塗り壁材には、フェライト入りの炭が配合されており、室内で発生する電磁波、あるいは、室外から入ってくる電磁波を吸収することができる。
【0030】化粧層24の塗り壁材には、酸化チタンが配合されており、表面に光が当たることで、光触媒反応が生じて、表面に付着した有機物が除去される。その結果、表面に有機物の汚れが固着したり、雑菌やカビが繁殖したりすることが防止できる。
【0031】〔その他の実施形態〕壁本体10の表面に、調湿材が配合された石膏ボードからなる下地材をはりつけ、その上に塗り壁層20を施工することができる。この場合、塗り壁層20で吸湿された水分の一部を調湿性の下地材でも吸収保持しておくことができるので、調湿機能をより向上させることができる。
【0032】〔バインダー材料と吸湿量〕塗り壁材のバインダーとして、本発明の石膏を用いた場合と漆喰を用いた場合とにおける吸湿能力の違いを測定評価した。
【0033】10cm角で厚み3mmのテストピースを製造した。一つのテストピースは、石膏と無機調湿材(珪質頁岩)とを含む塗り壁材を成形硬化させたものである(実施例)。もう一つのテストピースは、石膏の代わりに漆喰を用いたものである(比較例)。無機調湿材の割合を種々に変更したテストピースを製造した。
【0034】製造されたテストピースに対して、吸湿量を測定した。吸湿量の測定は以下の算出式を用いた。
吸湿量 g/m2 =(25℃、90%RH、24時間後の重量g−25℃、50%RH、24時間後の重量g)/テストピースの面積 m2試験結果を図2に示す。
【0035】上記測定の結果、バインダーとして石膏を用いた実施例は、漆喰を用いた比較例に対して格段に優れた吸湿能力を示すことが実証された。このような吸湿能力の差は、無機調湿材が配合された塗り壁の細孔容積の違いによるものであると推測できる。
【0036】図3は、実施例および比較例のテストピースに対して、細孔半径と細孔容積とを測定した結果である。細孔半径は同じであっても、バインダーとして石膏を用いた場合(実施例)は、漆喰を用いた場合(比較例)に比べて、格段に大きな細孔容積を有していることが確認された。
【0037】細孔半径は無機調湿材の材料によって決まる値であるが、細孔の内部がバインダーで埋められてしまうことによって、細孔容積が小さくなる。したがって、漆喰に比べて石膏は無機調湿材の細孔を埋めることが少なく、その結果、前記した優れた吸湿能力を発揮できるものと考えられる。
【0038】
【発明の効果】本発明の塗り壁構造は、無機調湿材が配合されていることで調湿機能が向上した塗り壁層を備えているので、施工空間で発生する湿気を効率的に吸収するとともに、施工空間が乾燥してくれば、吸収した湿気を放出することができ、施工空間の湿度環境を常に適切な範囲に維持することができる。




 

 


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