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発明の名称 目地材、建築パネルおよび目地防水工法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−193178(P2001−193178A)
公開日 平成13年7月17日(2001.7.17)
出願番号 特願2000−5303(P2000−5303)
出願日 平成12年1月5日(2000.1.5)
代理人 【識別番号】100073461
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 武彦
【テーマコード(参考)】
2E001
【Fターム(参考)】
2E001 DA01 DD01 FA03 FA09 FA31 FA32 FA51 GA23 GA24 GA28 GA45 GA76 HB02 HC01 HD03 HD11 HE01 HF11 LA01 LA03 LA04 LA12 LA16 LA17 MA02 MA04 MA06 
発明者 宮地 京一 / 関 克之 / 高田 雅紀 / 高木 光明
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】基材枠と表面材枠とが接合されてなる建築パネルの施工時に、建築パネルの端部に生じる目地を防水する目地材であって、全体が可撓性を有する帯状をなしており、高圧縮性材料からなる圧縮防水材と、圧縮防水材の片面に積層され、圧縮防水材の片側端で外側に張り出し、少なくとも圧縮防水材の反対側になる表面が粘着性を有する粘着防水材と、粘着防水材のうち圧縮防水材の反対側になる表面に剥離自在に貼着され、圧縮防水材の片側端で外側に張り出した粘着防水材よりもさらに外側に張り出す剥離シートとを備える目地材。
【請求項2】前記剥離シートが、前記圧縮防水材に対向する位置で粘着防水材に貼着された第1の部分と、第1の部分と分離可能であり、第1の部分が貼着されていない粘着防水材の表面に貼着され、粘着防水材の側端よりも外側に張り出す第2の部分とを有する請求項1に記載の目地材。
【請求項3】基材枠と表面材枠とが接合されてなる建築パネルであって、前記請求項1〜2の何れかに記載の目地材を間に挟んで前記基材枠と表面材枠とが接合されてなり、前記目地材の圧縮防水材が表面材枠側に配置され、目地材の粘着防水材が基材枠側に配置され、目地材の粘着防水材のうち圧縮防水材の外側に張り出す部分が、表面材枠および基材枠の側方に張り出して配置され、前記剥離シートが、粘着防水材のうち基材枠および表面材枠の外側に露出する部分で基材枠側の表面に貼着され、粘着防水材の外側に張り出している建築パネル。
【請求項4】前記表面材枠および基材枠の外側に張り出して配置された圧縮防水材および剥離シートが、表面材枠の側面から上面に沿って配置され、剥離シートの端部が表面材枠に仮止めされている請求項3に記載の建築パネル。
【請求項5】請求項3〜4の何れかに記載の建築パネルを施工し、建築パネルの端部に生じる目地を防水する工法であって、粘着防水材の表面に貼着された剥離シートを除去する工程(a) と、粘着防水材を、前記目地の底面から内側面に押圧して貼着する工程(b) と粘着防水材の上方で前記目地にシール処理を行う工程(c) とを含む目地防水工法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目地材および目地防水工法に関し、詳しくは、建築パネルの施工時に、建築パネルの端部と他の建築部材との境界部分に生じる目地を防水する目地材と、このような目地材を備えた建築パネルと、このような建築パネルを用いる目地防水工法とを対象にしている。
【0002】
【従来の技術】建築物の施工技術として、予め工場生産された建築パネルを施工現場で組み立てて壁面構造を構築する技術がある。
【0003】建築パネルには、通常の壁面を構成するもののほか、窓などの開口部を備えた建築パネルもある。窓などの開口部を備えた建築パネルの場合、木製の柱や壁面ボード材に加えて、開口部の周縁部分を構成するサッシ枠材が組み込まれる。サッシ枠材は、アルミ型材などで作製される。
【0004】これらの建築パネルを施工するとき、建築パネル同士あるいは建築パネルと柱などの建築部材との継目部分に目地構造が設けられる。目地は、前記継目部分に凹溝を設け、この凹溝に防水材や化粧材を挿入して、継目部分の防水性を高め、外観性を向上させる。
【0005】目地防水施工として、液状あるいはペースト状のシーラント剤を目地に充填する湿式工法と、EPDMゴムやPVC樹脂の成形品を目地に嵌合させる乾式工法とがあり、施工条件などに合わせて何れか一方の工法が採用されている。現状では、湿式工法で施工されているものが大半を占めている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の目地防水工法のうち、湿式工法は、施工工程が増え作業に手間がかかるという問題がある。
【0007】湿式工法では、シーラント剤で周囲を汚したりすることを避けるため、マスキング貼り、ボンドブレーカー貼り、プライマー塗布、シーラント充填、シーラント均し、マスキング除去などという多くの工程を行う必要があり、手間がかかるとともに技術的にも難しい作業が必要になる。
【0008】乾式工法では、目地幅のバラツキに対応するのが困難である。通常の外装部材の施工では、どうしても目地幅に大きなバラツキが生じてしまう。予め一定の寸法に成形された目地部材では、バラツキの大きな目地との間に隙間があいたり逆に嵌合が困難になったりすることが多い。そのために、湿式工法に比べて実用性に劣るとされている。
【0009】さらに、前記した開口部およびサッシ枠材を有する建築パネルの場合、目地部分に金属製のサッシ枠材とサッシ枠材を支持する木製の基材枠との両方が配置されるが、サッシ枠材と基材との継目が目地部分に露出するので、このサッシ枠材と基材との隙間を通過して水が浸入し易い。異質な材料であるサッシ枠材と基材との間には、どうしても隙間が生じ易いのである。
【0010】本発明の課題は、前記した建築パネルの施工時に生じる目地における防水施工を簡単かつ確実に行えるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる目地材は、基材枠と表面材枠とが接合されてなる建築パネルの施工時に、建築パネルの端部に生じる目地を防水する目地材であって、全体が可撓性を有する帯状をなしており、高圧縮性材料からなる圧縮防水材と、圧縮防水材の片面に積層され、圧縮防水材の片側端で外側に張り出し、少なくとも圧縮防水材の反対側になる表面が粘着性を有する粘着防水材と、粘着防水材のうち圧縮防水材の反対側になる表面に剥離自在に貼着され、圧縮防水材の片側端で外側に張り出した粘着防水材よりもさらに外側に張り出す剥離シートとを備える。
【0012】〔建築パネル〕建築物の壁面を構成する建築パネルであって、基材枠と表面材枠とが接合一体化されてなるものが用いられる。通常の工業化住宅で使用されている建築パネルの構造が採用される。
【0013】基材枠は通常、木材や木質材料が使用される。鋼材などの金属材料も使用できる。基材枠には、建築パネル同士を接合するための構造や建築パネルを柱や壁駆体に接合するための構造などが備えられる。
【0014】表面材枠は、壁面の外観を構成する表面材あるいは表面下地材からなり、木質材料、金属材料、水硬性材料、焼成材料あるいは合成樹脂材料などを単独あるいは適宜に組み合わせて構成される。
【0015】基材枠と表面材枠とは、釘、ボルトなどの金具を使用したり、接着などの手段で接合される。基材枠および表面材枠の表面あるいは内部空間、裏面に板材を張り付けておくことができる。表面および裏面の板材の中間に断熱材などを配置しておくこともできる。
【0016】建築パネルには、窓や出入口などを構成するための開口部が設けられる場合がある。開口部の周囲は基材枠および表面材枠で囲まれる。〔目 地〕建築パネルを建築物に施工したときに、建築パネル同士の継ぎ目あるいは建築パネルと隣接する建築部材との継ぎ目にできる隙間あるいは間隙である。
【0017】目地を設けることで、隣接する建築パネルおよび建築部材同士の寸法誤差を吸収することができる。建築パネルおよび建築部材の境界に出来るわずかなずれや段差を目立たなくすることができる。目地が外観上のアクセントになって、壁面の意匠性が向上する。
【0018】目地の幅や深さは、外装部材の寸法や配置構造、あるいは、目地に必要とされる機能によって決められる。このような目地の仕上げ施工に用いられ、目地の内部に挿入されるのが目地材であり、目地材には、圧縮防水材と粘着防水材と剥離シートとを備える。
【0019】〔圧縮防水材〕厚み方向の圧縮性が高く、部材間に挟んで厚み方向に圧縮したときに、部材間の隙間を塞いで防水性を発揮できる材料であれば良い。柔軟で変形性に優れた材料が好ましい。従来の建築技術において、圧縮防水材として利用されている材料が用いられる。
【0020】具体的には、ポリウレタンなどの合成樹脂の発泡体が使用できる。スーパーシート(商品名、日本発条社製)、エプトシーラー(商品名、日東電工社製)、シールセーバー(商品名、日東電工社製)、インシュロン(商品名、日本発条社製)などが使用できる。
【0021】圧縮防水材の厚みは、使用時に圧縮変形させたときに十分な防水性を発揮できるように設定される。具体的には、施工条件によっても異なるが、圧縮時に1mm以下の厚みになるような範囲に設定される。
【0022】〔粘着防水材〕通常の粘着性を有する防水材料と同様の材料が用いられる。目地の内面に強固に貼着できる粘着性と、目地の内面に沿って変形できる可撓性とを有するものが好ましい。具体的には、ブチルゴムなどのゴム材料あるいは合成樹脂材料が用いられる。粘着性防水材の内部に不織布を埋め込んでおいたり、目地に粘着しない側の表面にポリエチレン等の合成樹脂やゴムからなるフィルムやシートを積層しておくこともできる。
【0023】粘着防水材の厚みは、防水機能や保護機能を十分に発揮できるとともに目地に沿って変形が容易になることなどを考慮して決定される。具体的には、2mm以下、好ましくは0.5mm程度に設定できる。
【0024】〔剥離シート〕通常の粘着材料に対する保護用の剥離シートが用いられる。剥離シートは、PET樹脂フィルム、紙などからなり、必要に応じて、表面にシリコンなどからなる離型剤を塗工することで剥離性を向上させておく。
【0025】剥離シートは、少なくとも粘着防水材に貼着される面が剥離性を有している必要がある。目地材を重ねたり巻回したりして保管しておく場合や、剥離シートで粘着防水材の背面だけでなく表面も保護する場合などは、剥離シートの両面に剥離性を付与しておくことが好ましい。
【0026】〔目地材〕上記した圧縮防水材、粘着防水材および剥離シートを積層して目地材が構成される。
【0027】圧縮防水材の幅は、目地材を建築パネルの基材枠と表面材枠との間に装着したときに、十分な防水性を発揮できればよく、施工条件によっても異なるが、10mm以上の厚みを有するものが好ましい。
【0028】粘着防水材は、圧縮防水材の片面に積層される。圧縮防水材と粘着防水材の接合は、粘着防水材が有する粘着性を利用すればよい。粘着防水材の幅は、圧縮防水材の幅よりも広い。粘着防水材の一方の側端は、圧縮防水材の側端に一致させておくことができる。粘着防水材の他方の側端は、圧縮防水材の側端よりも外側に張り出す。
【0029】粘着防水材の張出量は、建築パネルを施工したときに形成される目地の幅および深さによって変わる。目地の底面から内側面を十分な高さまで覆うだけの張出量を設定しておく。具体的には、例えば、目地幅10mm、目地奥行10mmの場合、張出量を15〜18mmの範囲に設定することができる。
【0030】粘着防水材の露出表面のうち、圧縮防水材が積層されている側の表面は粘着性がなくても構わない。粘着防水材の表面に非粘着性のフィルムを貼り付けておくこともできる。圧縮防水材が積層されていない側の表面は、十分な粘着性を示すようにしておく。
【0031】剥離シートは、粘着防水材のうち、圧縮防水材が積層されていない側の表面全体に貼り付けられる。粘着防水材が圧縮防水材の外側に張り出した側では、剥離シートは粘着防水材の側端よりもさらに外側に張り出しておく。
【0032】剥離シートの張出量は、建築パネルへ取付後の取扱いや目地防水施工が行い易いように設定する。具体的には20mm以上に設定することが好ましい。剥離シートを、互いに分離可能な2つの部分で構成することができる。
【0033】第1の部分は、圧縮防水材に対向する位置で粘着防水材に貼着される。第1部分の幅は圧縮防水材の幅とほぼ同じ程度に設定する。第1部分は、目地材を建築パネルに装着する際に剥がし取られる。
【0034】第2の部分は、第1の部分が貼着されていない粘着防水材の表面に貼着され、粘着防水材の側端よりも外側に張り出す。第2部分は、目地材を建築パネルに装着したあとも粘着防水材に貼り付けておき、建築パネルを施工後に目地防水施工を行う際に剥がし取る。
【0035】第1の部分と第2の部分とは、互いに別体で作製されていてもよいし、容易に分離できるミシン目や弱め線などを介して連結されていてもよい。
〔建築パネルへの目地材の組み込み〕建築パネルの製造時に目地材を組み込んでおくことができる。
【0036】建築パネルを構成する基材枠と表面材枠とを接合する際に、目地材を間に挟んでおく。目地材の圧縮防水材が表面材枠側に配置され、目地材の粘着防水材が基材枠側に配置されるようにする。
【0037】基材枠と表面材枠とを、釘やビスあるいは接着などで接合すると、目地材が厚み方向に圧縮される。特に、圧縮防水材が大きく圧縮されることで、基材枠と表面材枠との間における高い防水性が実現できる。
【0038】目地材の粘着防水材のうち圧縮防水材の外側に張り出す部分は、表面材枠および基材枠の側方に張り出して配置される。剥離シートは、粘着防水材のうち基材枠および表面材枠の外側に露出する部分で基材枠側の表面に貼着され、粘着防水材の外側に張り出す。
【0039】目地材は、建築パネルの外周の全ての辺に組み込んでおいてもよいし、一部の辺、あるいは、一つの辺の一部の範囲だけに組み込んでおくこともできる。建築パネルは、目地材が組み込まれた状態で輸送あるいは保管の取扱いを行い、施工現場に持ち込む。
【0040】建築パネルの取扱中に目地材を損傷したり汚したりしないために、建築パネルの外側に張り出した部分を折り返しておいたり、包装しておくことができる。例えば、表面材枠および基材枠の外側に張り出して配置された圧縮防水材および剥離シートを、表面材枠の側面から上面に沿って配置し、剥離シートの端部を表面材枠に仮止めしておくことができる。仮止めは、マスキングテープなどの粘着テープを使用することができる。
【0041】〔目地防水工法〕建築パネルを施工したあと、目地材を用いて目地防水を行う。建築パネルの施工は、通常の建築物における建築パネルの施工と同様に行われる。建築パネルは、壁駆体や柱に対して、ボルトや係合、接着その他の手段で接合される。壁面を構成する複数の建築パネル同士も接合される。
【0042】建築パネルが施工された状態で、建築パネルの端部に目地が生じる。建築パネルから張り出した目地材の一部は、目地の隅から外部に延びた状態で配置される。粘着防水材の端部から張り出した剥離シートを持って取扱うことで、目地材の張出部分を建築パネルの施工および目地の形成作業の邪魔にならないようにできる。
【0043】次に、粘着防水材の表面に貼着された剥離シートを除去する。粘着防水材の背面が露出する。粘着防水材を、目地の底面から内側面に押圧して貼着する。目地の内幅や内部形状にある程度のバラツキがあっても、可撓性のある粘着防水材を目地の形状に沿って確実に貼り付けることができる。
【0044】建築パネルの側端から目地の底面および対向する側面までが粘着防水材で覆われ、目地の防水が果たされる。粘着防水材を保護するとともに目地の防水性を高めるために、粘着防水材の上方で目地にシール処理を行うことができる。
【0045】シール処理としては、通常の目地に対する防水施工手段が採用できる。シーリング剤を充填する湿式工法、ガスケットを嵌合する乾式工法の何れもが採用できる。ガスケットを用いる方法が比較的に作業が簡単である。粘着防水材による防水が十分に行われているので、目地全体の防水性は十分に確保できる。
【0046】ガスケットとしては、通常の各種構造からなるものが使用できる。ゴムや合成樹脂、繊維材料などで構成され、弾力的な変形性を有するものが用いられる。シーラント剤を使用する湿式工法の場合、粘着防水材による防水が行われているので、シーランド剤の使用量を減らすことができ、乾燥硬化させるための養生期間も短くて済む。
【0047】
【発明の実施形態】〔目地材の構造〕図1に示す目地材10は、全体が帯状をなし、可撓性を有しており、圧縮防水材12、粘着防水材14および剥離シート16、18で構成されている。
【0048】圧縮防水材12は、圧縮変形能が非常に高いポリウレタンなどの合成樹脂発泡体からなり、必要な防水機能を発揮させるのに十分な厚みおよび幅を有している。
【0049】粘着防水材14は、ブチル樹脂などの粘着性の高い材料を不織布に含浸させたものなどからなり、圧縮防水材12の片面に貼着されている。粘着防水材14の一方の側端は圧縮防水材12の側端と一致している。粘着防水材14の他方の側端は圧縮防水材12の側端よりも外側に張り出している。粘着防水材14の張出量は、目地材10を施工する目地の寸法に合わせて設定される。
【0050】第1の剥離シート16は、表面に離型層が形成された紙材やPETフィルムなどからなり、粘着防水材14の表面のうち、圧縮防水材12が貼着されている面の反対側の面に、圧縮防水材12とほぼ対向する範囲に、剥離自在に貼着されている。第1剥離シート16の一方の側辺は、粘着防水材14の側辺よりも外側に少し張り出して摘み部16aとなっている。この摘み部16aを有することで、粘着防水材14から第1剥離シート16を取り外し作業が行い易くなる。
【0051】第2の剥離シート18は、第1の剥離シート16と同じ材料からなり、第1の剥離シート16に隣接して粘着防水材14の表面に剥離自在に貼着され、粘着防水材14の側端からさらに外側に長く張り出している。剥離シート16と剥離シート18とは、分離線19で分離されている。剥離シート18の張出量は、目地材10を建築パネルに取り付けた状態での取扱性や目地施工の作業性を考慮して設定される。
【0052】このような構造を備えた目地材10は、所定の長さ毎に切断された定寸の状態、あるいは、長尺の目地材10を巻回した状態などで、製造あるいは輸送保管、販売に供される。目地材10を巻回状態にしておけば、粘着防水材14の露出面側に異物が付着し難くなる。粘着防水材14の露出面にも、剥離シート16、18と同様の材料からなる剥離シートを配置しておいたり、剥離シート18の張出部分を粘着防水材14の露出面側に折り返して覆っておくこともできる。
【0053】<目地材の具体例>圧縮防水材12:材質ポリウレタン樹脂、厚み3mm、幅10mm粘着防水材14:材質ブチル樹脂、厚み0.5mm、幅25mm剥離シート16:材質PET樹脂、厚み0.025mm、幅15mm(摘み部16aの幅5mm)
剥離シート18:材質PET樹脂、厚み0.025mm、幅40mm(粘着防水材14の側辺からの張出量25mm)
〔建築パネル〕図2および図3に示すように、建築パネルPは、建築物の外装壁面を構成する部材であり、全体が矩形枠状をなしている。
【0054】建築パネルPの中央には窓になる開口Hを備えている。建築パネルPの基本的な枠組みは木製の枠材からなる基材枠30で構成されていて、建築パネルP全体の剛性や強度を負担し、建築パネルPを建築物の駆体構造に接合したり建築パネルP同士を接合したりする機能を果たす。開口Hの周囲では、基材枠30の表面にアルミ型材などからなるサッシ枠20が配置されている。開口Hの外側では、基材枠30の表面に合板や無機質材料ボードなどからなる壁板材32が貼り付けられている。
【0055】図3に示すように、建築パネルPの製造工程で、サッシ枠20と基材枠30とを貼り合わせる際に、前記した目地材10を組み込む。目地材10は、圧縮防水材12と対向する部分の剥離シート16を剥がしておいて、サッシ枠20と基材枠30との間に配置する。剥離シート16を剥がした部分の粘着防水材14の表面を基材枠30の表面に貼り付ければ、目地材10を安定した状態で密着させて配置することができる。
【0056】図4に示すように、サッシ枠20を基材枠30に押し当て、釘やビスなどを用いて接合する。このとき、目地材10の圧縮防水材12は厚み方向に圧縮される。圧縮防水材12は、圧縮されることによって、その表面に当接するサッシ枠20に対して隙間なく密着し、防水機能を発揮する。圧縮防水材12が圧縮されるときの反力で、粘着防水材14が基材枠30に対してより密着するように押し当てられる。
【0057】建築パネルPの側端からは、目地材10のうち、粘着防水材14と剥離シート18が張り出すことになる。粘着防水材14と剥離シート18の張出部分は、建築パネルPの側端すなわちサッシ枠20の側端から上面に沿わせて配置され、剥離シート18の先端が、マスキングテープなどの仮止めテープ40でサッシ枠20に仮固定される。
【0058】このような状態で建築パネルPの輸送保管などの取扱いを行えば、建築パネルPの側端に張り出した目地材10の損傷が防止される。
〔目地防水工法〕図5に示すように、建築パネルPを建築物の外装壁面に敷設施工する。建築パネルPの側方には、別の基材50および外装材54が配置される。建築パネルPと別の基材50との間には結合部材52が配置され、建築パネルPのサッシ枠20と隣接する外装材54との間には、凹溝状の目地Tが形成される。
【0059】目地材10のうち、建築パネルPから側方に張り出した部分において、前記した仮止めテープ40を剥がし、さらに粘着防水材14から剥離シート18を除去したあと、粘着防水材14を目地Tの底面から隣の外装材54の内側面にわたって貼着する。この粘着防水材14によって目地Tの防水が果たされる。
【0060】さらに、目地Tには、各種のシーラント剤を充填する湿式工法あるいはガスケットを用いた乾式工法による防水施工を行うことができる。図5に示すガスケット60は、可撓性に優れたEPDMゴムやPVC樹脂の成形品からなり、断面形状において左右の側端がヒレ状に突出している。
【0061】図6に示すように、ガスケット60を、目地Tの内部に押し込むと、左右のヒレ状部分が弾力的に変形させられた状態で装着される。ガスケット60が有する弾力性によって、ヒレ状部分が目地Tの内側面に強く押し付けられ、目地Tの内部が防水される。
【0062】その結果、目地Tは、ガスケット60による保護機能と、粘着防水材16および圧縮防水材14を有する目地材10による保護機能との両方で保護されることになり、実用的に十分な防水性および防塵性などの保護機能を有するものとなる。
【0063】目地材10とガスケット60による目地防水施工は、いわゆる乾式施工であり、液状の充填剤などを用いないので、施工が簡単で短時間で施工が完了する。
【0064】
【発明の効果】この発明にかかる目地防水工法は、建築パネルの側端に張り出して設けられた目地材の粘着防水材を、建築パネルの側端に形成される目地の底面から内側面に貼着するだけで防水が果たせるので、極めて能率的で確実な防水施工が可能になる。建築パネルと目地材とが一体化されているので、目地材を別に用意する手間が要らない。
【0065】建築パネルは、基材枠と表面材枠との間に目地材の圧縮防水材および粘着防水材が挟み込まれているので、基材枠と表面材枠との間から建築パネルの内部に水が浸入することを確実に防止できる。
【0066】目地材は、圧縮防水材と粘着防水材とが予め一体化されているので、前記した建築パネルへの組み込みおよび目地防水施工を簡単かつ確実に行える。目地材の輸送保管時には剥離シートで粘着防水材の粘着接合面を確実に保護しておける。建築パネルへの組み込み時には剥離シートの一部だけを剥がせば、建築パネルの側方に張り出した部分の粘着防水材については、目地防水施工を行うまで剥離シートで良好に保護しておくことができる。




 

 


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