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発明の名称 調湿縁材および開口構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−132356(P2001−132356A)
公開日 平成13年5月15日(2001.5.15)
出願番号 特願平11−309575
出願日 平成11年10月29日(1999.10.29)
代理人 【識別番号】100073461
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 武彦
【テーマコード(参考)】
2E036
【Fターム(参考)】
2E036 RA06 RB00 RC00 SA05 
発明者 吉田 繁夫 / 米田 次生
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】建築物に有する開口部の内周縁に沿って配置される縁材であって、調湿材を含有する成形体からなる調湿縁材。
【請求項2】前記調湿材が、粉粒炭、珪藻土、ゼオライト、セピオライト、シリカゲルからなる群から選ばれる何れか1種を含む請求項1に記載の調湿縁材。
【請求項3】前記調湿縁材が、前記調湿材を含有する成形材料を押出成形してなる成形体である請求項1または2に記載の調湿縁材。
【請求項4】建築物の壁面に配置される開口部の構造であって、前記開口部と、前記開口部の内周に沿って配置される金属枠材と、前記開口部の室内側の下縁に沿って前記金属枠材の室内側に配置される前記請求項1〜3に記載の調湿縁材とを備える開口構造。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調湿縁材および開口構造に関し、詳しくは、建築物の壁面に設けられる窓などの開口部における結露の問題を改善する開口構造と、この開口構造に用いる調湿縁材とを対象にしている。
【0002】
【従来の技術】住宅などの建築物において、窓などの開口部には、気密性や耐久性に優れたアルミサッシなどの金属製の窓枠材が取り付けられるのが一般的である。窓枠材のうち、開口部の下辺に沿う部分には、窓ガラスが走行するレールや雨水の侵入を阻止する水返し片などの構造を備えている。開口部の側辺および上辺にもそれぞれに必要な機能構造を備えた窓枠材が用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的な我が国の住宅環境において、冬季には、室外の気温は10℃以下の低温であるのに対し、室内は暖房で20℃以上になることがあり、室内外の温度差はかなり大きくなる。窓枠材は、室外と室内の両方に露出している。金属製の窓枠材は室外の低温によって冷却される。冷却された窓枠材の一部が室内に露出し、温かい室内空気と接触すると、冷却された窓枠材の表面に結露が生じる。室内の湿度が高いと余計に結露が生じやすくなる。
【0004】窓枠材の表面に発生した結露は、窓枠材の表面を伝って下方に移動し、窓枠材が設置された壁面材の表面に移行する。壁面材を構成する壁紙や繊維質の材料は、前記結露を吸い込んでしまい、その部分だけがシミになったり変色したり劣化したりする。木質材などは腐食が進行する。壁面材のうち結露を吸い込んだ部分はカビや雑菌が発生し易くなり、不衛生になったり、悪臭が発生したりすることもある。
【0005】そこで、窓枠材に発生した結露は雑巾などを使って頻繁にぬぐい取る必要がある。しかし、この作業は居住者にとって大変に面倒である。昼間であれば、このような結露の除去作業も可能であるが、夜間の就寝中に窓枠材に発生した大量の結露によって、起床後に窓枠材の周辺の壁面材にシミや変色を発見することも多い。結露そのものが、屋外が低温になる夜間のほうが発生し易いので、夜間における結露の発生と壁面材への悪影響は重大である。
【0006】本発明の課題は、前記した建築物の開口部における結露の問題を改善し、金属製の窓枠材に発生する大量の結露が、壁面材に対して悪影響を及ぼさないようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる調湿縁材は、 建築物に有する開口部の内周縁に沿って配置される縁材であって、調湿材を含有する成形体からなる。
〔開口部〕建築物を貫通して設けられる各種の開口部に適用できる。通常の窓以外に、採光窓や換気口や出入口などにも適用できる。開口部には、ガラス戸や雨戸、よろい戸、障子戸などの戸部材を取り付けることができる。戸部材には作動機構によって、引き戸、開き戸、回転戸、引き違い戸などがある。
【0008】開口部は、通常は建築物の垂直な側壁面に設けられるが、傾斜した壁面や天井面あるいは床面に設けられることもある。開口部には、内周に沿って開口枠材が配置される。開口枠材としては、木材も使用されるが、アルミサッシなどの金属製の枠材すなわち金属枠材を使用するのが一般的である。
【0009】金属枠材は、開口部の上辺と左右側辺および下辺とで形状および構造の異なるものが使用できる。下辺には、ガラス戸が走行するレールや、雨などの水を室内側に入り込まないようにする水返し、水を屋外側に流す水垂れなどを備えておくことができる。
〔調湿材〕通常の建築材料用の調湿材が使用できる。但し、成形体の製造を阻害しない材料が好ましい。また、成形体の製造工程で、調湿材としての機能が低下し難い材料が好ましい。
【0010】調湿材として、各種の天然木材からなる通常の炭や活性炭、食品,パルプ,紙などの廃棄物を炭化処理した、いわゆる炭類が用いられる。食品廃棄物は、人体に対する安全性に優れている。食品廃棄物として、コーヒー、茶、おから、食物等を用いることができる。炭の成分としてフェライトを含むものは、静電気防止や電磁波吸収の機能を発揮できる。例えば、切符やテレホンカード、磁気テープなどを焼却して得られる炭はフェライトを多量に含み、好ましいものとなる。パルプスラッジ炭も好適である。
【0011】炭が微細な粉粒状の炭であれば、成形体の原料に含有させ易く、炭が有する機能を十分に発揮できる。粉粒炭として、粒径2mm以下のものが好ましく、0.5mm以下がより好ましい。粒径が大きすぎると、成形体の表面の平滑性が劣り、成形体を焼成した場合には、焼成工程で粉粒炭の一部が焼失したときにできる燃え滓の穴が目立って外観が悪くなる。
【0012】粉粒炭としては、バランスの採れた調湿性能と脱臭性能を発揮させるという点を考慮すると、たとえばその平均細孔半径が1.5〜100Åで比表面積が50〜600m2/gのもの、好ましくはその平均細孔半径が10〜50Åで比表面積が100〜300m2/gのものが使用される。粉粒炭は、成形体の原料に対して50重量%以下の割合で配合されているのが好ましい。粉粒炭の配合量が少なすぎると調湿効果などの粉粒炭が有する機能が十分に発揮できず、粉粒炭の配合量が多すぎると、成形体の製造が行い難くなり、調湿縁材の強度などの特性にも悪影響を与え、調湿縁材の表面に炭の黒さが目立って外観性が悪くなる。
【0013】炭以外にも各種の無機調湿材を用いることができる。無機調湿材としては、通常の建築材製造に用いられている各種の調湿材料が使用できる。多孔性の無機材料が調湿性に優れたものとなる。例えば、ゼオライト、セピオライトを包含する多孔質鉱物や、アタバルジャイト、モンモリロナイト、ゾノトライト、活性白土を包含する粘土鉱物、珪藻土、シリカゲル、アロフェン、イモゴライトなどが挙げられる。珪藻土として、稚内珪藻土が好ましい。これらの材料を、単独あるいは複数種を組み合わせて使用できる。粉粒炭に珪藻土やゼオライトを組み合わせると、特に調湿性の高い珪藻土やゼオライトの特性と、特にガス吸着性の高い粉粒炭の特性とを相乗的に発揮させることができる。
【0014】無機調湿材の粒径は6mm以下程度のものが用いられ、粉粒炭と同程度のものが好ましい。無機調湿材としてバランスの採れた調湿性能と脱臭性能を発揮させるには、例えば平均細孔半径が20〜100Åで比表面積が20〜200m2/gのもの、好ましくは20〜60Åで比表面積が20〜200m2/gのものが使用される。
【0015】無機調湿材の形状は、粉末状および/または粒状であれば、不定形、球状、棒状、楕円球状などいずれでも良い。粉粒炭と無機調湿材とを組み合わせることで、バランスのとれた調湿性能および脱臭性能が発揮できる。粉粒炭と無機調湿材とを組み合わせることで、湿度変化に対する迅速な対応と吸湿容量の増大という、1種類の調湿材では実現困難な機能を発揮させることができる。
【0016】無機調湿材と粉粒炭との合計量に対する粉粒炭の割合は、20〜80重量%であることが好ましい。粉粒炭の割合が80重量%を越えるときには、吸湿した水分をなかなか放出せず、調湿性能の欠如をきたし、結露発生などの問題が生じる。粉粒炭の割合が20重量%未満では、粉粒炭に顕著な効果である、脱臭効果や地球に対するマイナスイオン効果、人間に対する健康的な環境の維持効果などの改善が行い難い。
【0017】粉粒炭および無機調湿材のいずれか一方または両方に、日本工業規格Z8801で規定する5mmの篩を通過するものを用いることができる。
〔成形体〕調湿縁材として必要な強度あるいは形状維持性を備えている所定形状の成形体であれば良い。
【0018】調湿材のみを成形してもよいし、調湿材に結合剤を加えて成形することもできる。結合剤は、水のほか、各種建築材の製造に用いる糊剤や樹脂剤、セメントや石膏などの水硬性材料などが使用できる。成形材料には、着色剤や抗菌剤、脱臭剤などを添加しておくこともできる。成形方法としては、型枠を用いた注型成形やプレス成形、成形材料の練状物を口金から押し出す押出成形などが採用できる。成形材料を含まれる結合剤を加熱溶融させて成形することもできる。
【0019】成形体は、成形後に余分の水分を除去する乾燥工程を行ったり、成形体の硬化を促す養生工程を行ったりすることができる。成形体を焼成することで、焼成成形体とすることもできる。
〔調湿縁材〕前記成形体をそのまま調湿縁材として使用することもできるし、成形体を切断したり切削したりする2次加工を行って調湿縁材とすることもできる。成形体の表面に着色剤を塗工したり、コーティングを施したりすることができる。
【0020】成形体に、金属や木質材、樹脂、セラミックなどからなる補強材を接合しておくこともできる。成形体に施工用の金具や飾りを取り付けておくこともできる。調湿縁材の形状は、建築物の開口部で金属枠材に沿って配置され、金属枠材に発生する結露水が壁面材に移行する前に調湿縁材で受け取ることができるようになっていれば良い。結露水は、開口部の下縁で壁面材に移行するので、調湿縁材は開口部の下縁に配置されるのが好ましい。調湿縁材が壁面材の表面よりも少し張り出していれば、結露水を確実に吸収し易い。調湿縁材は、室内側の内装仕上げ構造と意匠的に調和している形状あるいは外観を有するものが好ましい。
【0021】なお、建築物の開口部で室内側の下辺を覆うように取り付けられる縁材は、カウンターと呼ばれることがあり、調湿縁材は、このカウンターとしての機能を有している。調湿縁材には、金属枠材から伝わってくる結露水が外に溢れないように、結露水が通過あるいは溜まる位置に溝や凹部を設けておくことができる。
【0022】調湿縁材は、少なくとも金属枠材から結露水が移行する個所は調湿機能を有している必要があるが、それ以外の場所では調湿機能を有していなくても構わない。例えば、調湿縁材の上面は調湿材が含有された成形体が露出しているが、それ以外の面は成形体が露出せず別の部材で覆われていてもよい。但し、一旦吸収された結露水を、周囲の湿度環境に応じて効率的に放出させるには、調湿材の露出面が出来るだけ広いほうが好ましい。
【0023】調湿縁材が壁面材などと接触する面に、水分の移行を遮断する通水遮断層を設けておくことができる。通水遮断層は、非通水性の合成樹脂フィルムなどで構成できる。調湿縁材は、建築物の開口部を施工する際に、金属枠材などとともに取り付けることができる。調湿縁材の取り付けは、釘やねじなどの金具を用いたり、調湿縁材と金属枠材や壁面材との間に互いに嵌合自在な凹凸構造を備えておいたりすることができる。接着剤による接合も採用できる。
【0024】調湿縁材を金属製あるいは木質材製の枠材に予め取り付けておいたり、一体化させておいてもよい。この場合は、枠材の施工と同時に調湿縁材の施工も完了することになる。
【0025】
【発明の実施形態】図1に示す実施形態は、一般住宅の窓に調湿縁材を配置した場合である。室内空間Iと屋外空間Oとを仕切る開口Sに窓が構成される。壁駆体10には、屋外側表面に外装材14が配置され、室内側表面には内装材12が配置されている。外装材は風雨に耐える耐候性に優れた、セラミックなどの材料が用いられる。内装材12は壁紙や布などを含む装飾性の高い材料が用いられ、水濡れや湿気には弱いものが多い。
【0026】開口Sの内周には、壁駆体10の端面に、敷居あるいは鴨居となる木質材料の下地枠材16が配置される。下地枠材16の内周には、アルミサッシなどの金属枠材20が取り付けられる。図示を省略するが、金属枠材20は木ねじや釘で下地枠材16に固定されている。金属枠材20のうち、開口Sの下辺に配置される金属枠材20は、上方に突出するレール24を有している。レール24にはガラス戸30の戸車(図示せず)が載ってレール24上を走行する。金属枠材20の屋外空間O側には、下地枠材16の外面に沿って下方に垂れる垂下片23を有し、下地枠材16を覆って水濡れを防いでいる。金属枠材20の室内空間I側の端部には上方に突出する水返し片22を有している。水返し片22は、開口Sに吹き込む雨や水滴などの水分が室内側に入り込むのを防ぐ。
【0027】金属枠材20の水返し片22の室内側で下地枠材16の内側から内装材12の上方に、調湿縁材40が配置されている。調湿縁材40は、珪藻土などの調湿材を水や結合剤とともに練ったものを口金から押出成形して棒状あるいは型材状に成形し乾燥硬化させた成形体で構成されている。
【0028】調湿縁材40の形状は、平坦な上面が金属枠材20の下方から室内側に水平に張り出している。調湿縁材40は下地枠材16の内側面および内装材12の上面に当接するとともに、室内側に張り出した調湿縁材40が内装材12の上部を少し覆って下方に延びている。調湿縁材40は、接着剤によって下地枠材16あるいは内装材12に接着されている。また、適宜個所を釘やねじを用いて固定されている。
【0029】上記のような開口構造では、屋外空間Oと室内空間Iとの温度差によって、金属枠材20と室内空気との間に大きな温度差が生じると、室内空気に含まれる湿気が結露し、金属枠材20の室内空間Iに露出する表面に結露水wが発生する。金属枠材20のうち、水返し片20よりも外側の屋外空間O側に発生した結露水は、金属枠材20の表面に溜まったり金属枠材20に沿って流れても、室内空間Iには入ってこないので、大きな問題にはならない。
【0030】水返し片20の内側表面に発生した結露水wは、水返し片20を伝って下方に流れ落ち、内装材12側に移動してくる。しかし、水返し片20の下方には調湿縁材40が配置されているので、結露水wは調湿縁材40の上に落ちて調湿縁材40に吸収される。その結果、結露水wが内装材12にまで到達することが防げる。
【0031】調湿縁材40は充分な容積および吸湿容量があるので、1日あるいは1晩程度の期間に発生する結露水wであれば、充分に保持しておくことができる。通常の住宅では、昼間には日照によって屋外空間Oの温度が上昇するので、金属枠材20の温度も上昇し、結露は発生しなくなる。また、換気によって室内空間Iが乾燥する。その結果、調湿縁材40に吸収された水分は、調湿縁材40の表面から室内空間Iへと放出される。この調湿縁材40から室内空間Iに放出される水分は、室内空間Iが過剰に乾燥するのを防止する室内空間Iの調湿機能を果たす。
【0032】したがって、調湿縁材40は、夜間に発生する結露水wを吸収保持し、昼間には室内空間Iに放出することを繰り返すことで、内装材12などが結露水wの付着によって悪影響を受けることを確実に防止することができる。また、室内空間Iの湿度環境を良好な状態に維持することができる。さらに、調湿縁材40に含まれる調湿材として、炭や珪藻土などを用いると、室内空間Iに発生する悪臭などのガス成分を吸収する機能がある。各種の建築材料から発生するホルムアルデヒドなどの有害成分を吸収除去することができる。また、室内空間Iのイオン環境を改善したり、静電気発生を防止する機能も発揮できる。
【0033】
【発明の効果】本発明の調湿縁材および開口構造は、調湿材を含有する調湿縁材が、開口に発生する結露水を吸収保持することができ、内装材などの壁面材が結露水の付着による悪影響を受けるのを防止できる。調湿縁材は、室内空間の湿度条件によって吸収された結露水を放出するので、調湿縁材から結露水を取り除く作業を特に行わなくても、住宅などでは必然的に生じる昼夜の温度および湿度条件の繰り返し変化によって、ほぼ永久的に結露水の吸収除去機能を発揮することができる。
【0034】さらに、調湿縁材に含まれる調湿材には、調湿機能に加えて防臭機能や静電気防止機能なども発揮することができるものがあるので、室内環境の改善にも大きな貢献を果たすことができる。




 

 


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