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発明の名称 構造架構
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−288821(P2001−288821A)
公開日 平成13年10月19日(2001.10.19)
出願番号 特願2000−107841(P2000−107841)
出願日 平成12年4月10日(2000.4.10)
代理人 【識別番号】100090114
【弁理士】
【氏名又は名称】山名 正彦
【テーマコード(参考)】
2D046
【Fターム(参考)】
2D046 DA11 
発明者 木村 秀樹 / 岩下 敬三 / 春日 康博 / 木谷 宗一 / 相模 友行 / 結城 大作
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】建物の柱の下端部と基礎梁等の上端部とが縁切りされ、前記柱の下端部又は前記基礎梁等の上端部のいずれか一方に凹部が設けられ、他方に凸部が設けられており、前記凹部と凸部とは、前記柱に生じる水平せん断力を建物へ伝達でき、且つ建物の水平方向変位を拘束するに足りる成で嵌め込まれており、前記凹部と凸部の間隙中にエネルギー吸収材が設置されていることを特徴とする、構造架構。
【請求項2】建物の柱が中間階において縁切りされ、縁切りされた上側の建物の柱の下端部又は下側の建物の前記下端部と連結されていた中間階大梁等の部材の上端部のいずれか一方に凹部が設けられ、他方に凸部が設けられており、前記凹部と凸部とは、前記柱に生じる水平せん断力を建物へ伝達でき、且つ建物の水平方向変位を拘束するに足りる成で嵌め込まれており、前記凹部と凸部の間隙中にエネルギー吸収材が設置されていることを特徴とする、構造架構。
【請求項3】前記凹部と凸部との間隙中には、上端部近傍又は下端部近傍に衝撃吸収材が、その中間の周側面部にエネルギー吸収材がそれぞれ設置されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載した発明に係る構造架構。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地震時のロッキング振動に伴う浮き上がりを許容するアスペクト比の大きな建物等の構造架構の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、地震時にロッキング振動が生じる、アスペクト比の大きな建物等の構造架構としては、実公平6−18996号公報、特許第631486号公報に記載の構造架構が開示されている。いずれも建物の下端部とこれを支持する支持版との接点が上下方向に緊結されている。したがって、この場合の構造架構は、剛強な支持版等を設ける必要があり、建築作業が大がかりになり、コストが嵩む。そのため、最近では、以下に示す構造架構が採用される場合がある。
【0003】例えば、特開平10−331173号公報に記載の構造架構は、図9に示すように、建物を支持するため地中に構築された基礎杭7の杭頭部7aと、前記建物の基礎梁3の下端部とが、上下方向の相対移動が可能に縁切りされ、地震時のロッキング振動に伴う浮き上がりを許容する構成とされている。即ち、前記杭頭部7aは、基礎梁3に形成された基礎杭7と略同一断面形状を有した凹部x内に埋め込まれている。そして、杭頭部7aと凹部xとの間には、ロッキング振動により基礎杭7と建物とが上下方向に互いに離間して元に戻るときの衝撃を吸収する衝撃吸収材5が設置されている。更に、凹部xの中心部には上方に向けて筒状の孔zが形成され、前記孔zの上端部と杭頭部7aとがバネyにより連結され、凹部xがロッキング振動により前記杭頭部7aから浮き上がる場合にバネyの復元力により浮き上がり量が抑制されている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】上述した特開平10−331173号公報に記載された構造架構は、衝撃吸収材5が設置されているだけで、特に衝撃吸収材5がロッキング振動に対して減衰性能を発揮するわけではない。また、バネyは、浮き上がり量を抑制するために補助的に設けられている程度なので減衰性能を発揮するまでには至らない。
【0005】そのため、浮き上がり量を抑制及び調整することができないので、大地震が生じると、基礎梁3の凹部xが基礎杭7の頭部7aから浮き上がり、その後の復元時に、基礎杭7の頭部7aに大きな落下衝撃力が生じてしまう。
【0006】更に、浮き上がり時に、仮にも上記凹部xから基礎杭7の頭部7aが外れると建物の水平方向の変位を拘束できない。
【0007】従って、本発明の目的は、エネルギー吸収材によって建物の浮き上がり量を抑制及び調整することができ、したがって復元時に生じる落下衝撃力を軽減でき、建物の水平方向変位を確実に拘束して、水平せん断力を伝達することができる構造架構を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る構造架構は、建物の柱の下端部と基礎梁等の上端部とが縁切りされ、前記柱の下端部又は前記基礎梁等の上端部のいずれか一方に凹部が設けられ、他方に凸部が設けられており、前記凹部と凸部とは、前記柱に生じる水平せん断力を建物へ伝達でき、且つ建物の水平方向変位を拘束するに足りる成で嵌め込まれており、前記凹部と凸部の間隙中にエネルギー吸収材が設置されていることを特徴とする。
【0009】請求項2に記載した発明に係る構造架構は、建物の柱が中間階において縁切りされ、縁切りされた上側の建物の柱の下端部又は下側の建物の前記下端部と連結されていた中間階大梁等の部材の上端部のいずれか一方に凹部が設けられ、他方に凸部が設けられており、前記凹部と凸部とは、前記柱に生じる水平せん断力を建物へ伝達でき、且つ建物の水平方向変位を拘束するに足りる成で嵌め込まれており、前記凹部と凸部の間隙中にエネルギー吸収材が設置されていることを特徴とする。
【0010】請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した発明に係る構造架構において、前記凹部と凸部との間隙中には、上端部近傍又は下端部近傍に衝撃吸収材が、その中間の周側面部にエネルギー吸収材がそれぞれ設置されていることを特徴とする。
【0011】
【本発明の実施形態及び実施例】図1は、請求項1及び請求項3に記載した発明に係る構造架構の実施形態を概念的に示している。前記構造架構は、地震時のロッキング振動に伴う浮き上がりを許容するアスペクト比の大きな建物等の構造架構として好適に実施される。
【0012】図2は、前記構造架構の詳細を示している。建物1の柱2の下端部と基礎梁3の上端部とが縁切りされ、前記柱2の下端部にある程度の高さLを有する凹部2aが設けられ、前記基礎梁3の上端部に前記高さLに対応する高さL’を有する凸部3aが設けられて、前記凹部2aと凸部3aとは、前記柱2に生じる水平せん断力を建物へ伝達でき、且つ建物の水平方向変位を拘束するに足りる高さで嵌め込まれている。前記凹部2aと凸部3aの間隙中に粘弾性体から成るエネルギー吸収材4が設置されている。
【0013】具体的には、前記柱2としては、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鋼管コンクリート造、木造などが種類を問わず施工され、凹部2aの上端部は球面形状とされている。前記凹部2aに嵌め込まれた基礎梁3の凸部3aは、上記ロッキング振動に伴う浮き上がり時に凸部3aが支持点となる場合でも、柱2からの上載荷重に耐えられ、しかも柱2の落下衝撃力にも耐えられる強度に設計されている。なお、前記凸部3aは、強度の不足が懸念される場合には鋼板などで補強しても良い。また、エネルギー吸収材4でも十分に凸部3aに生じる落下衝撃力を軽減することができるが、好ましくは、前記凹部2aと凸部3aとの間隙中に、上端部近傍及び下端部近傍に衝撃吸収材5を設置し、その中間の周側面部にエネルギー吸収材4を設置する構成も実施される(請求項3記載の発明)。これにより、前記柱2の落下衝撃力を好適に軽減することができる。
【0014】前記衝撃吸収材5には、積層ゴム又は鉛板などが好適に用いられる。
【0015】図3は、上記構成の構造架構の地震時のロッキング振動に伴う浮き上がり時の概念図を示している。
【0016】前記構造架構は、地震時に建物1にロッキング振動が生じると、基礎梁3の上端部に設けた凸部3aに嵌め込まれた凹部2aが、前記柱2の浮き上がりと共に基礎梁3の凸部3aに対して上下方向に相対変位を生じ、凹部2aと凸部3aの間隙中に設置されたエネルギー吸収材4にせん断変形が生じ、エネルギーを吸収し、減衰性能を発揮する。
【0017】従って、建物1の浮き上がり量が抑制され、ひいては復元時の柱2の落下衝撃力を軽減することができる。
【0018】前記建物1の浮き上がり量は、せん断変形が生じるエネルギー吸収材4の特性及び容量を変えることによって調整することができる。具体的には、凹部2a及び凸部3aの高さL及びL’を調整して、エネルギー吸収材4のせん断面積を変えることにより、エネルギー吸収材4のエネルギー吸収力を調整し、減衰性能を調整することができる。
【0019】また、前記凹部2a及び凸部3aはある程度の高さL及びL’を有しているため、凹部2aが基礎梁3の凸部3aから外れることは決してないので、建物1の水平変位を確実に拘束し、水平せん断力を伝達することができる。
【0020】次に、図4は、構造架構の第2の実施形態を示し、図5は、前記構造架構の詳細を示している。
【0021】前記構造架構は、建物1の柱2の下端部と基礎梁3の上端部が縁切りされ、前記柱2の下端部は、凸部2bとして、基礎梁3に設けられた凹部3bへ嵌め込まれ、前記凸部2bと凹部3bとの間隙中にエネルギー吸収材4が設置されている。勿論、前記凸部2bと凹部3bとは、前記柱2に生じる水平せん断力を建物へ伝達でき、且つ建物の水平方向変位を拘束するに足りる深さで嵌め込まれている。そして、前記凹部3bは、上記ロッキング振動に伴う浮き上がり時に基礎梁3の凹部3bが支持点となる場合でも、柱2からの上載荷重に耐えられ、しかも柱2の落下衝撃力にも耐えられる強度に設計されている。また、前記エネルギー吸収材4に代えて、前記凸部2bと凹部3bとの間隙中に、下端部近傍に衝撃吸収材5を設置し、その上方の周側面部にエネルギー吸収材4を設置する構成であればより好適に実施できる(請求項3記載の発明)。
【0022】図6は、上述した第2の実施形態で示した構造架構の地震時のロッキング振動に伴う浮き上がり時の概念図を示している。
【0023】前記構造架構は、第1の実施形態と同様に、凸部2bと凹部3bの上下方向の相対変位により、前記凸部2bと凹部3bとの間隙中に設置されたエネルギー吸収材4がせん断変形を生じ、エネルギーを吸収して、減衰性能を発揮する。
【0024】従って、建物1の浮き上がり量が抑制され、ひいては復元時の柱2の落下衝撃力を軽減することができる。
【0025】更に、図7は、構造架構の第3の実施形態を示している。
【0026】建物1の柱2が中間階において縁切りされ、縁切りされた上側の建物1aの柱2の下端部に凸部2bが設けられ、下側の建物1bの前記下端部と連結されていた中間階大梁6の上端部に凹部6bが設けられて、前記凹部6bと凸部2bとは、前記柱2に生じる水平せん断力を建物1へ伝達でき、且つ建物1の水平方向変位を拘束するに足りる深さで嵌め込まれ、前記凹部6bと凸部2bの間隙中にエネルギー吸収材4が設置されている(請求項2記載の発明)。なお、前記柱2の下端部と凸部2bとは、一体の部材とされている。
【0027】従って、上述した第1及び第2の実施形態と同様に、建物1の浮き上がり量が抑制され、ひいては復元時の柱2の落下衝撃力を軽減することができる。
【0028】なお、上記実施形態では、第2の実施形態と略同様に、上側の建物1aの柱2の下端部に凸部2bが設けられ、中間階大梁6に凹部6bが設けられているが、この構成に限定されない。即ち、前記上側の建物1aの柱2の下端部に凹部が設けられ、中間階大梁6に凸部が設けられた構成でも良い。また、建物の柱が層間内において縁切りされ、縁切りされた上側の柱の下端部又は下側の柱の上端部のいずれか一方に凸部が設けられ、他方に凹部が設けられた構成でも良い。
【0029】以上より、上述した第1〜第3の実施形態は、以下に示す構成でも実施可能である。
【0030】上記第1〜第3の実施形態では、エネルギー吸収材4に、粘弾性体が用いられているが、低降伏点鋼、鉛などのせん断変形によってエネルギー吸収機能を発揮する部材であればよく特に限定されない。前記低降伏点鋼を用いる場合には、同低降伏点鋼を凹部2aの内側面と凸部3aの外側面、及び凸部2bの外側面と凹部3b(6b)の内側面との両面に固定される。
【0031】また、上記第1〜第3の実施形態では、エネルギー吸収材4である粘弾性体の流出を防ぐシール材が設けられていないが、凹部2aと凸部3a、及び凸部2bと凹部3b(6b)との間隙中にシール材が設けられた構成でも良い。
【0032】更に、上記第1〜第3の実施形態では、凸部2b、3aの形状を球面形状としているが、図8(A)及び(B)に示したように、円柱形状及び円錐台形状などの形状で実施しても良く、球面形状に限定されない。
【0033】加えて、上記第1〜第3の実施形態では、基礎梁3を構造架構とする建物1に上記構造架構が採用されているが、建物の基礎スラブなどでも良く、上記構成に限定されない。
【0034】
【本発明が奏する効果】請求項1〜3に記載した発明に係る構造架構は、凸部と凹部との間隙中にエネルギー吸収材が設置されている構成なので、エネルギー吸収材のせん断変形によって減衰性能を発揮し、地震によるロッキング振動に伴う建物の浮き上がり量を抑制することができる。ひいては復元時に生じる柱の落下衝撃力を軽減することができる。
【0035】また、エネルギー吸収材の特性及び容量を変えることによりせん断力を調整し、減衰性能を調整することができる。
【0036】更に、凸部及び凹部がある程度の成を有しているので、浮き上がり時に凸部から凹部が外れることは決してない。従って、建物の水平方向変位を確実に拘束し、水平せん断力を伝達することができる。




 

 


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