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発明の名称 建物の中間階免震化構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−115656(P2001−115656A)
公開日 平成13年4月24日(2001.4.24)
出願番号 特願平11−297742
出願日 平成11年10月20日(1999.10.20)
代理人 【識別番号】100090114
【弁理士】
【氏名又は名称】山名 正彦
【テーマコード(参考)】
2E176
【Fターム(参考)】
2E176 AA03 AA04 BB15 BB28 BB29 BB36 
発明者 岩間 和博 / 井ノ上 一博 / 渡邊 秀幸 / 常盤 謙一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】建物の中間階の柱の一部を切除して免震装置を設置し、同免震装置とは別体のダンパーを設けて構成される建物の中間階免震化構造において、前記ダンパーは、相対移動する可動版と固定版及び両者の間にサンドイッチ状に設置されたスライダー型の減衰装置とで構成されていること、前記相対移動する可動版は、前記免震装置より上方の柱を含む上側構造部分へ取り付けられていること、前記固定版は、前記免震装置より上方の柱に対して、少なくとも地震時の最大変形量に相当するクリアランスを確保して略水平に配置され、前記免震装置より下方の柱を含む下側構造部分へ固定されていること、を特徴とする建物の中間階免震化構造。
【請求項2】ダンパーは、柱を取り囲む形態で設置されていることを特徴とする、請求項1に記載した建物の中間階免震化構造。
【請求項3】可動版は上側構造部分へ少なくとも1枚取り付けられ、固定版は前記可動版をサンドイッチ状に挟む配置でその上下に少なくとも2枚設けられていることを特徴とする、請求項1に記載した建物の中間階免震化構造。
【請求項4】固定版の上面は、机やテーブルとして使用するのに適した高さに支持されていることを特徴とする、請求項1に記載した建物の中間階免震化構造。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、既存建物に好適であるが、新築建物についても同様に、その耐震安全性を改善するべく建物の中間階の柱の一部を切除して免震装置を設置し、同免震装置とは別体のダンパーを設けて実施される中間階免震化構造の技術分野に属し、更に云えば、免震階(中間階)を居室として利用することに適するようダンパーの設置態様に工夫を施した建物の中間階免震化構造に関する。
【0002】
【従来の技術】建物の耐震安全性の改善を図る技術は、免震構造化、耐震補強、制振補強の3種に大別される。この中でも特に免震構造化技術は、耐震性向上効果の高さ、及び工事範囲の集中化が可能という点で注目され、例えば、特開平10−121746号公報、特開平11−62271号公報等に種々開示されて公知である。
【0003】公知の発明は、大要、既存建物の中間階の既存柱の一部を切断して形成した空所に免震装置を設置し、同免震装置とは別体のダンパーを設けて免震構造化を図っている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、建物の中間階免震化構造には、下記するような問題点がある。
【0005】■ 地震時の水平変形量は最大で30cm〜50cm程度が想定されている。よって、免震装置が設置される「免震層」を居室等に提供する場合、居室等の使用者が前記水平変形範囲内に立ち入らないような安全対策が必要となる。その結果、必然的に、居室等としての有効スペースが減少することになり、スペースを効率的に活用しているとは到底云えない。
【0006】■ 免震装置とダンパーとを別体として設置する免震化構造は、免震装置とダンパーとを一体型として実施する免震化構造に比して、免震性能及び減衰性能を個別に存分に発揮できるので、各性能を自在に調整して実施できる利点がある。その反面、図7A〜Dに示したように、居室等の空間(免震層)をダンパー要素で塞ぐことになり、建築プランニングの自由度を大幅に減少させてしまう欠点がある。
【0007】したがって、本発明の目的は、ダンパーの設置態様に工夫を施し、ダンパーを構成する固定版の上面部を机やテーブルに利用することにより、免震層を居室として効率良く活用でき、しかも建築プランニングの自由度を高められる建物の中間階免震化構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る建物の中間階免震化構造は、建物の中間階の柱の一部を切除して免震装置を設置し、同免震装置とは別体のダンパーを設けて構成される建物の中間階免震化構造において、前記ダンパーは、相対移動する可動版と固定版及び両者の間にサンドイッチ状に設置されたスライダー型の減衰装置とで構成されていること、前記相対移動する可動版は、前記免震装置より上方の柱を含む上側構造部分へ取り付けられていること、前記固定版は、前記免震装置より上方の柱に対して、少なくとも地震時の最大変形量に相当するクリアランスを確保して略水平に配置され、前記免震装置より下方の柱を含む下側構造部分へ固定されていること、を特徴とする。
【0009】請求項2に記載した発明に係る建物の中間階免震化構造は、請求項1に記載したダンパーは、柱を取り囲む形態で設置されていることを特徴とする。
【0010】請求項3に記載した発明に係る建物の中間階免震化構造は、請求項1に記載した可動版は上側構造部分へ少なくとも1枚取り付けられ、固定版は前記可動版をサンドイッチ状に挟む配置でその上下に少なくとも2枚設けられていることを特徴とする。
【0011】請求項4に記載した発明に係る建物の中間階免震化構造は、請求項1に記載した固定版の上面は、机やテーブルとして使用するのに適した高さに支持されていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態、及び実施例】図1A〜Cは、請求項1〜4に記載した発明に係る建物の中間階免震化構造の実施形態を示している。この中間階免震化構造は、建物が既存のものであるか新築であるかを問わず、中間階の柱1の一部を切除して(又は分離して)その空所へ免震装置2を設置し、同免震装置2とは別体のダンパー3を設けて構成され、主に、建物の免震層を居室等に提供する場合に好適に実施される。
【0013】前記ダンパー3は、相対移動する可動版4と固定版5及び両者の間にサンドイッチ状に設置されたスライダー型の減衰装置6とで構成されている(図1C)。
【0014】前記スライダー型の減衰装置6は、可動版4及び固定版5と溶着等の手段で強固に接合されており、図2Cのように可動版4、固定版5の相対移動に伴って変形し、エネルギー吸収(減衰動作)を行う。前記相対移動する可動版4は、図示例の場合、前記免震装置2より上方の柱1の外周にモルタル等を充填して建て込まれた鋼管7の外側面7aへ溶接等の接合手段により略水平に取り付けられている。前記固定版5は、前記鋼管7の外側面7aに対して、地震時の最大変形量(層間変位)に相当するクリアランスCを十分に確保して略水平に配置され、支持部材8を介して、前記免震装置2より下方の梁9の床スラブ9aへ固定して設けられている(請求項1)。本実施形態は、図1Bに示したように、前記ダンパー3が前記柱1(鋼管7)の周囲を取り囲む形態に設置して実施されている(請求項2)。
【0015】ちなみに、図1中の符号10は、床スラブ9aの上面のうち前記支持部材8が固定される部分に設置された梁補強鋼板を示している。図1中の符号11は、上下2枚の固定版5の間隔を保持するためのリブを示している。図1中の符号12は、前記可動版4の露出防止、及び安全性保持のための水平方向に伸縮自在なカバー部材を示している。
【0016】上記の実施形態では、相対移動する可動版4を取り付けた、免震装置2より上方の上側構造部分として鋼管7が使用されているが、これに限定されない。前記鋼管7を使用しない場合には前記可動版4を前記柱1へ直接取り付けて実施しても良い。あるいは、図3に示したように、前記可動版4の縦断面形状を略L字形に形成して上方の梁9へ取り付けても同様に実施することができる。
【0017】上記実施形態では、相対移動する可動版4は鋼管7へ1枚取り付けられ、固定版5は前記可動版4をサンドイッチ状に挟む配置で上下に計2枚設けられているが、これに限定されない。所望の減衰性能を十分に発揮すべく、前記可動版4を平行に2枚使用し、同可動版4を互い違いに挟む配置で固定版5を3枚使用した構成で実施することもできる。更に枚数を多くして実施することもできる(請求項3)。
【0018】上記2枚の固定版5のうち、上側の固定版5の上面は、居室等の使用者が机やテーブルとして使用するのに適した高さ、例えば床スラブ9aから80cm程度の高さに支持されていることが好ましい(請求項4)。
【0019】図1Bに示した実施形態では、ダンパー3が、柱1の外周を取り囲む形態で設置されているが、必ずしもこれに限定されない。例えば、居室等の使用者の所望するスペースに応じて、図1Bに示したダンパー3の右半分、又は左半分のみの構成で実施することもできる。この場合には、図6に示したように、前記ダンパー3を設置していないスペースに、相対移動する可動版14と固定版15とを鉛直姿勢に設置する、いわゆる粘性体壁型ダンパー16を設置し、これを間仕切り壁として有効活用することもできる。
【0020】上記固定版5の支持部材8は、図1Aに示したように、免震装置2より下方の柱1に設けられた鋼管7から固定版5の外縁にかけて縦断面形状が凹部形状に形成されているが、この形態に限定されない。前記固定版5を十分に支持できる構造であるかぎり、様々な形態で実施できる。例えば、図4に示したように、前記支持部材8を床に固定した略円形の壁状形態で実施しても良いし、図5に示したように、居室等の使用者が椅子等に座ってデスクワークをし易いように、下側固定版5の外周縁からかなり内側へ寄った位置に設け、膝を入れる空きスペースを確保した形態で実施しても良い。
【0021】上記構成の建物の中間階免震化構造によれば、地震等による水平変位が発生した場合、一例として図2に示したような変形動作を生じる。即ち、地震等の水平変位が発生すると、可動版4を備えた免震装置2より上方の柱1(上側構造部分)がクリアランスCの範囲内で変位するが、減衰装置6の減衰作用によりエネルギーが吸収され、次第に原位置に収束されていく。よって、前記クリアランスCを十分に確保し、免震装置2より下方の下側構造部分(床スラブ9a)へしっかり固定された固定版5は、居室等の使用者に対し一切の相対変位を生じない。
【0022】
【本発明が奏する効果】請求項1〜4に記載した発明に係る建物の中間階免震化構造によれば、ダンパーの固定版は、可動版が設けられる免震装置より上方の上側構造部分に対して少なくとも地震時の最大変形量を想定したクリアランスを確保し、且つ免震装置より下方の下側構造部分へしっかり固定されているので、居室等の使用者に対し一切の相対変位が生じず、安全性を十分に保持していると云える。
【0023】よって、固定版5の上面部を居室等の使用者のための机やテーブルとして有効に利用することができ、居室等の空間有効率を極力損なわず、免震層を効率よく活用することができる。それに伴い、免震装置とダンパーとを別体として設置する建物の免震化構造特有の欠点であった居室等の免震層をダンパー要素で塞ぐこともなく、建築プランニングの自由度を高めることができる。




 

 


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