Warning: copy(.htaccess): failed to open stream: Permission denied in /home/jp321/public_html/header.php on line 8
両面印刷と片面印刷が切替可能な枚葉印刷機 - リョービ株式会社
米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 繊維;紙;印刷 -> リョービ株式会社

発明の名称 両面印刷と片面印刷が切替可能な枚葉印刷機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−322243(P2001−322243A)
公開日 平成13年11月20日(2001.11.20)
出願番号 特願2000−142618(P2000−142618)
出願日 平成12年5月16日(2000.5.16)
代理人 【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇 (外1名)
【テーマコード(参考)】
2C250
【Fターム(参考)】
2C250 EA07 EA08 EA18 EA36 
発明者 小森山 哲也
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 両面印刷時に枚葉紙を表裏反転させる反転胴(2)と、該反転胴(2)に枚葉紙を渡す貯え胴(1)とを備え、反転胴(2)と貯え胴(1)は、各々の軸部(3,4)が印刷機の固定部(5)に軸支されており、貯え胴(1)の紙支持面の長さを紙サイズの変更に合わせて調節可能とすべく、紙支持面の前端部において枚葉紙の前端部を掴むグリッパを備えた前方保持体(13)と、紙支持面の後端部において枚葉紙の後端部を保持する紙保持部を備えた後方保持体(14)とのうち、少なくとも一方が、調節部材として、貯え胴(1)の軸部(3)に対して相対回転可能に構成されており、両面印刷と片面印刷の切替時に貯え胴(1)に対する反転胴(2)の回転位相を調節可能とすべく、貯え胴(1)の駆動ギヤ(6)に噛合する反転胴(2)の駆動ギヤ(7b)が、調節部材として、反転胴(2)の軸部(4)に対して相対回転可能に構成されており、貯え胴(1)と反転胴(2)にはそれぞれ、軸部(3,4)の軸方向に沿って弾性変形する弾性部材(18,11)の弾性力によって調節部材を軸部(3,4)のストッパ部(15,7a)に軸方向に押圧固定するクランプ機構と、該クランプ機構の弾性部材(18,11)を弾性力に抗して強制的に軸方向に弾性変形させることによって調節部材のクランプを解除するクランプ解除機構とが設けられている両面印刷と片面印刷が切替可能な枚葉印刷機において、クランプ解除機構は、印刷時に軸部(3,4)を軸支し且つ、軸部(3,4)と同軸状の雄ネジ部を有する第一のネジ部材(41,54)と、該雄ネジ部と螺合する雌ネジ部を有する第二のネジ部材(42,56)とを備え、何れか一方のネジ部材(42,56)が歯車として構成されると共に、他方のネジ部材(41,54)が回転不能に構成され、歯車として構成されたネジ部材(42,56)を回転させることによって軸方向に所定量移動させ、該ネジ部材(42,56)の移動によって弾性部材(18,11)を強制的に弾性変形させてクランプを解除するよう構成されており、しかも、貯え胴(1)において歯車として構成されたネジ部材(42)と反転胴(2)において歯車として構成されたネジ部材(56)とが歯車列を構成することにより、貯え胴(1)のクランプ解除機構と反転胴(2)のクランプ解除機構とが連動して各々の調節部材のクランプを解除することができる構成となっていることを特徴とする両面印刷と片面印刷が切替可能な枚葉印刷機。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両面印刷と片面印刷が切替可能な枚葉印刷機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の枚葉印刷機は、上流側の印刷ユニットと下流側の印刷ユニットとの間に、上流側の印刷ユニットで印刷された枚葉紙を下流側の印刷ユニットに受け渡すための紙受け渡しユニットを備える。該紙受け渡しユニットは、上流側から順に、引き渡し胴、貯え胴及び反転胴を備えている。
【0003】引き渡し胴は、上流側の印刷ユニットの圧胴から枚葉紙を受け取って貯え胴に引き渡し、貯え胴は、引き渡し胴から受け取った枚葉紙を反転胴に引き渡し、反転胴は、貯え胴から受け取った枚葉紙を下流側の印刷ユニットの圧胴へと引き渡す。
【0004】また、貯え胴において枚葉紙は、その前端部がグリッパで掴まれると共に、その後端部が紙保持部で保持され、片面印刷時には、反転胴の反転グリッパが貯え胴のグリッパから枚葉紙の前端部を摘んで受け取る。一方、両面印刷時には、反転グリッパは、貯え胴の紙保持部から枚葉紙の後端部を掴んで受け取り、反転胴の回転と共に反転グリッパが旋回して枚葉紙を表裏反転させて、下流側の印刷ユニットの圧胴に引き渡す。
【0005】このように、片面印刷と両面印刷とでは、反転胴の貯え胴に対する回転位相が異なるため、切替時には、その回転位相を枚葉紙の紙送り方向の長さに相当する角度だけ変更する必要がある。
【0006】また、貯え胴における紙保持部は、紙サイズに関わらず常に枚葉紙の後端部を保持する必要があるため、紙サイズの変更の際には、グリッパと紙保持部との間の紙支持面の長さを変更する必要がある。
【0007】かかる変更は手動で行われてきたが、自動化する試みもあり、例えば、特開平6−155713号公報所載の印刷機では油圧シリンダを用いる構成が提案されている。以下、この構成を図3を用いて概説する。
【0008】貯え胴1と反転胴2は、各々の軸部3,4が左右一対のフレーム5に軸支されている。そして、フレーム5から突出した軸部3,4の部位に駆動ギヤ6,7が同軸状に装着されており、貯え胴1の駆動ギヤ6と反転胴2の駆動ギヤ7は、引き渡し胴の駆動ギヤ8及び下流側の圧胴の駆動ギヤ9等と共に歯車列を構成している。
【0009】また、反転胴2の駆動ギヤ7は、軸方向に沿って並設された二つのギヤから構成される。一方の駆動ギヤは軸部4に回転不能に固定された固定ギヤ7aで、下流側の圧胴の駆動ギヤ9と噛合している。他方の駆動ギヤは軸部4に回転可能に装着された可動ギヤ7bで、印刷時には後述するクランプ機構によってクランプされて軸部4と一体的に回転する構成で、貯え胴1の駆動ギヤ6と噛合している。
【0010】このように、反転胴2の駆動ギヤ7は、固定ギヤ7aと可動ギヤ7bとから構成されている。そして、後述するクランプ解除機構によって可動ギヤ7bを軸部4に対して回転可能な状態にして固定ギヤ7aに対する位相を変更することで、反転胴2の貯え胴1に対する回転位相が変更される。
【0011】反転胴2におけるクランプ機構は、調節部材としての可動ギヤ7bを、軸部4のストッパ部として機能する固定ギヤ7aに軸方向に押圧固定する半径方向に沿ったクランプレバー10と、該クランプレバー10に軸方向のクランプ力を付与するための積層状の皿バネ11とを備える。即ち、皿バネ11のバネ力によって可動ギヤ7bを固定ギヤ7aに押圧固定させる構成となっている。
【0012】また、クランプ解除機構は、皿バネ11をそのバネ力に抗して強制的に圧縮させることによって、クランプレバー10に付与されるクランプ力を解放して可動ギヤ7bのクランプを解除する構成である。この皿バネ11を圧縮させる機構として油圧シリンダ12が用いられている。即ち、油圧シリンダ12が出状態となって皿バネ11を圧縮させると、クランプが解除されて可動ギヤ7bが回転可能な状態となる一方、油圧シリンダ12が没状態となると、皿バネ11が元の状態まで伸長し、再び可動ギヤ7bがクランプされて固定ギヤ7aと一体化する。
【0013】一方、貯え胴1においても、同様の構成のクランプ機構とクランプ解除機構とが設けられている。貯え胴1は、前方保持体と後方保持体として、相互に櫛歯状に噛み合う前後のセグメントを備え、前セグメント13はグリッパを有し、後ろセグメント14は紙保持部を有している。そして、前セグメント13は軸部3に固定され、後ろセグメント14は軸部3に対して回転可能に装着されている。クランプ機構は調節部材としての後ろセグメント14を軸部3のストッパ部15に軸方向にクランプし、クランプ解除機構はこのクランプを解除し、これにより紙サイズに応じて紙支持面の長さを変更できる。
【0014】詳細には、クランプ機構は、半径方向に沿って設けられてその先端部が後ろセグメント14をストッパ部15に押圧固定するクランプレバー16と、該クランプレバー16の基端部を押圧棒17を介して押圧する皿バネ18とを備える。そして、クランプ解除機構は、油圧シリンダ19を用いた構成で、油圧シリンダ19が出状態となると押圧棒17の端部のフランジ部17aが外方に向けて押されることによって押圧棒17が外方に移動する。この移動によって押圧棒17の中途部に設けたフランジ部17bが皿バネ18を圧縮し、クランプレバー16へのクランプ力が解放される。
【0015】更に、この印刷機には、他にもクランプ機構とクランプ解除機構とを備えている。
【0016】貯え胴1の軸部3には、少なくとも一部にギヤ部を有するカムプレート20が回転可能に装着されており、該カムプレート20の一面側には、グリッパの爪の開閉動作を制御するために、グリッパ軸の端部に装着されたカムローラ21が当接するカム部材22が固定されている。そして、該カムプレート20を回転させることにより、グリッパが枚葉紙を放す際の放し動作のタイミングを変更することができる。これは、片面印刷と両面印刷との切替時に変更される。
【0017】かかるカムプレート20を印刷機の固定部であるフレーム5に圧着固定するために、クランプ機構が採用されている。
【0018】該クランプ機構においても油圧シリンダ23が採用され、クランプ機構の皿バネ24を圧縮させながら押圧棒25を内方に押し、押圧棒25の先端部に設けられたクランプ爪部26によるカムプレート20のクランプを解除する。
【0019】また、カムプレート20のギヤ部にはピニオン27が噛合しており、このピニオン27によってカムプレート20を回転させる構成である。
【0020】該ピニオン27は、フレーム5を貫通する支軸28の内側端部に固定され、支軸28の外側端部には、フレーム5に取り付けられた油圧シリンダ29によって出退されるカップリングフランジ30が設けられている。また、該支軸28と同軸状に配設された他方の支軸31にもカップリングフランジ32が設けられている。該他方の支軸31には、貯え胴1の駆動ギヤ6に噛合する調節ギヤ33が固定されている。そして、油圧シリンダ29が出状態となることで両カップリングフランジ30,32が相互に圧着し、駆動ギヤ6の回転が、調節ギヤ33、両カップリングフランジ30,32、ピニオン27を介してカムプレート20のギヤ部に伝達される。これによって、駆動ギヤ6を用いてカムプレート20を所定角度回転させることができてグリッパの放し動作の調節を行うことができる。
【0021】以上合計四つの油圧シリンダ12,19,23,29は油圧供給装置34に連通している。従って、全てのクランプ解除機構における油圧シリンダ12,19,23,29は該油圧供給装置34によって一括管理され、複数箇所のクランプの解除を同時に行うことが可能となっている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来の構成では、両面印刷と片面印刷との切替時に、貯え胴1における後ろセグメント14のクランプと、反転胴2における可動ギヤ7bのクランプとを同時に解除することができる。
【0023】ところが、貯え胴1の紙支持面の長さ変更時のように、反転胴2における可動ギヤ7bのクランプは解除せずに貯え胴1における後ろセグメント14のクランプのみを解除したい場合がある。
【0024】しかしながら、油圧供給装置34で全ての油圧シリンダ12,19,23,29の油圧を一度に増減させる構成では、ある箇所の油圧のみを増加させて他は増加させないというような調節が困難であった。
【0025】それゆえに本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ、反転胴における駆動ギヤのクランプと貯え胴における保持体のクランプとを一度に解除でき、且つ、貯え胴における保持体のクランプのみを解除することも容易に行うことができるようにすることを課題とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る両面印刷と片面印刷が切替可能な枚葉印刷機は、両面印刷時に枚葉紙を表裏反転させる反転胴と、該反転胴に枚葉紙を渡す貯え胴とを備え、反転胴と貯え胴は、各々の軸部が印刷機の固定部に軸支されており、貯え胴の紙支持面の長さを紙サイズの変更に合わせて調節可能とすべく、紙支持面の前端部において枚葉紙の前端部を掴むグリッパを備えた前方保持体と、紙支持面の後端部において枚葉紙の後端部を保持する紙保持部を備えた後方保持体とのうち、少なくとも一方が、調節部材として、貯え胴の軸部に対して相対回転可能に構成されており、両面印刷と片面印刷の切替時に貯え胴に対する反転胴の回転位相を調節可能とすべく、貯え胴の駆動ギヤに噛合する反転胴の駆動ギヤが、調節部材として、反転胴の軸部に対して相対回転可能に構成されており、貯え胴と反転胴にはそれぞれ、軸部の軸方向に沿って弾性変形する弾性部材の弾性力によって調節部材を軸部のストッパ部に軸方向に押圧固定するクランプ機構と、該クランプ機構の弾性部材を弾性力に抗して強制的に軸方向に弾性変形させることによって調節部材のクランプを解除するクランプ解除機構とが設けられている両面印刷と片面印刷が切替可能な枚葉印刷機において、クランプ解除機構は、印刷時に軸部を軸支し且つ、軸部と同軸状の雄ネジ部を有する第一のネジ部材と、該雄ネジ部と螺合する雌ネジ部を有する第二のネジ部材とを備え、何れか一方のネジ部材が歯車として構成されると共に、他方のネジ部材が回転不能に構成され、歯車として構成されたネジ部材を回転させることによって軸方向に所定量移動させ、該ネジ部材の移動によって弾性部材を強制的に弾性変形させてクランプを解除するよう構成されており、しかも、貯え胴において歯車として構成されたネジ部材と反転胴において歯車として構成されたネジ部材とが歯車列を構成することにより、貯え胴のクランプ解除機構と反転胴のクランプ解除機構とが連動して各々の調節部材のクランプを解除することができる構成となっていることを特徴とする。
【0027】該印刷機では、貯え胴において歯車として構成されたネジ部材と反転胴において歯車として構成されたネジ部材とが歯車列を構成し、両クランプ解除機構が連動して各々のクランプを解除するので、両調節部材のクランプを一度に解除することができる。尚、歯車列の構成としては、両歯車が直接噛み合う構成、両歯車の間に一つあるいは複数の中間歯車を設ける構成の他、両歯車間をタイミングベルトで連結する構成のように、歯車列の一部にタイミングベルトを使用した構成も含まれる。
【0028】しかも、歯車として構成されたネジ部材の軸方向への移動によって弾性部材を強制的に弾性変形させて調節部材のクランプを解除する構成であるため、例えば、貯え胴と反転胴との間において、両ネジ部材の歯数やネジピッチ等を異なるものとすることにより、両ネジ部材間において軸方向の移動量に差を設けることができる。また、一回転あたりの移動量が一定の場合でも、ネジ部材が弾性部材を弾性変形させ始めるまでの遊び区間に差を設けることにより、貯え胴と反転胴との間で、クランプが解除されるタイミングを異ならしめることができる。
【0029】従って、反転胴に比して貯え胴のネジ部材の一回転あたりの移動量を大きくしたり、貯え胴のネジ部材の遊び区間を反転胴のそれに比して小さく設定しておく等することにより、貯え胴における保持体のクランプのみが解除される状態とすることができる。
【0030】尚、このように貯え胴のネジ部材が先にクランプを解除しても、それ以上のネジ部材の回転による軸方向の移動によって、反転胴におけるクランプも解除される。従って、歯車列を回転制御することで、貯え胴のクランプのみを解除する状態と、反転胴と貯え胴共にクランプを解除する状態とを作り出すことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の枚葉印刷機の一実施形態について図1及び図2を参酌しつつ説明するが、上記従来のものと同様の構成部分については同一符号を付すと共に重複した説明を省略する。尚、図1は、歯車列を示す概略図で、図2は展開した状態における要部断面図である。
【0032】本実施形態において、貯え胴1と反転胴2の各軸部3,4は、印刷機の固定部たるフレーム5に軸受けを介して軸支されている。
【0033】貯え胴1は、三つのセグメントを有している。即ち、グリッパを有する前方保持体としての前セグメント13と、紙保持部としての紙吸着装置を有する後方保持体としての後ろセグメント14の他に、相互に噛み合う前後のセグメント13,14の櫛歯同士が周方向に離間した際に、紙支持面を補完してその周方向の連続性を確保する櫛歯を備えた中セグメント35を備えている。
【0034】そして、前セグメント13が軸部3に固定され、後ろセグメント14と中セグメント35は、共に、独立して軸部3に回転可能に装着されている。
【0035】一方、フレーム5の外方に露出した軸部3の端部には、駆動ギヤ6が同軸状に固定されている。また、軸部3の中心線上には、延長ロッド36が取り付けられている。該延長ロッド36の基端部は、軸部3の端部から所定長さ内側に奥まった内部に取り付けられ、駆動ギヤ6を貫通すると共に、他端部側は駆動ギヤ6から所定長さ外方に突出している。
【0036】該延長ロッド36と軸部3及び駆動ギヤ6との間には、環状の隙間が形成されている。そして、延長ロッド36の基端部には、フランジ部36aが設けられ、該フランジ部36aの外方側には、積層状の皿バネ18(弾性部材)が延長ロッド36に嵌装されて軸方向に沿って伸縮可能に構成されている。該皿バネ18の外方側には、両端部にフランジ部を有する円筒状部材37が延長ロッド36に軸方向に摺動可能に嵌装されている。即ち、皿バネ18は円筒状部材37の内側の端面を外方に向けて押圧付勢する。
【0037】該円筒状部材37の両フランジ部間には、クランプレバー16の基端部が軸方向に隙間を有して係合している。該クランプレバー16の先端部は、中セグメント35の軸受け部と後ろセグメント14の軸受け部との軸方向の間に位置している。また、クランプレバー16の先端部両面には、径方向に位置を僅かに変えて小突起が軸方向に各々突設されている。そして、クランプレバー16の基端部が皿バネ18のバネ力を受けて外方側に押圧付勢されると、内面側の小突起は中セグメント35の軸受け部を軸部3の内側のストッパ部38に内側に向けて押圧し、外面側の小突起は後ろセグメント14の軸受け部を軸部3の外側のストッパ部15に外側に向けて押圧して固定する。即ち、該クランプレバー16で二つのセグメント35,14を同時にクランプする構成となっている。このように、貯え胴1のクランプ機構は、調節部材としてのセグメントを軸方向に押圧固定して軸部3と一体化するクランプ部材としての円筒状部材37及びクランプレバー16と、該クランプ部材に軸方向のクランプ力を付与するバネ部材としての皿バネ18とから構成されている。
【0038】一方、円筒状部材37の外側には、円筒状の中間スリーブ39が延長ロッド36に遊嵌されており、該中間スリーブ39の外側端部は駆動ギヤ6から所定長さ外方に突出し、中間スリーブ39の外側には、円盤状の押圧スリーブ40が延長ロッド36に軸方向に摺動可能に嵌装されている。
【0039】更に、貯え胴1におけるクランプ解除機構は、印刷時に軸部3の延長ロッド36を軸支し且つ、軸部3と同軸状の雄ネジ部を有する第一のネジ部材41と、該雄ネジ部と螺合する雌ネジ部を有する第二のネジ部材42とを備えるが、本実施形態では、第二のネジ部材42が歯車として構成され、第一のネジ部材41が回転不能に構成されている。
【0040】具体的には、第一のネジ部材41は、軸受けを介して延長ロッド36を印刷時に軸支するが、該第一のネジ部材41の外方側にはフランジ部41aが形成され、該フランジ部41aに回り止めピン43が軸方向に挿入されることによってその回転が阻止されている。該回り止めピン43はサブフレーム44から内側に突出し、該サブフレーム44はフレーム5の外方に所定間隔離間してフレーム5と略平行に固定されている。尚、第一のネジ部材41の内方側外周面に雄ネジ部が形成されている。そして、該雄ネジ部に螺合している第二のネジ部材42が回転しながら軸方向内方側に向けて移動すると、該第二のネジ部材42の内方側端面がニードルベアリング45を介して前記押圧スリーブ40の外方側端面を押圧する構成である。該押圧力が中間スリーブ39を介して円筒状部材37に作用すると、円筒状部材37が内方に僅かに移動すると共に皿バネ18をそのバネ力に抗して圧縮させる。これによって、クランプレバー16の基端部を外方に向けて付勢するクランプ力が解放され、中セグメント35と後ろセグメント14のクランプが解除される。
【0041】但し、円筒状部材37と中間スリーブ39との間、中間スリーブ39と押圧スリーブ40との間、若しくは、押圧スリーブ40と第一のネジ部材41との間には、例えば、合計で0.5mm程度の僅かな隙間が存在している。従って、第二のネジ部材42が回り始めて軸方向内方に移動し始めても、直ちにクランプが解除されるわけではなく、クランプ解除機構にはその隙間に応じた遊び区間があり、遊び区間を越えた第二のネジ部材42の移動によってクランプが解除される。
【0042】また、延長ロッド36の端部にはナット46が二重に螺着されており、該ナット46の締め具合を調節することによって、スペーサ47を介して第一のネジ部材41の位置を微調整できる。この微調整によって前記隙間、ひいてはクランプ解除機構の遊び区間を調整できる。
【0043】尚、軸部3の軸受けの外周側の位置には、フレーム5の内側に固定リング48がネジ止めにより固定されている。そして、該固定リング48の外周側にカムプレート20が設けられている。該カムプレート20は外周面に全周に亘ってギヤ部が形成されている。また、カムプレート20の内面側には、所定角度領域のカム面を有する放し動作用のカム部材49が固定されている。更に、固定リング48の内面側には、放し動作用のカム部材49と略180度対向した位置に、所定角度領域のカム面を有する掴み動作用のカム部材50が固定されている。従って、貯え胴1におけるグリッパのカムローラ21が掴み動作用のカム部材50におけるカム面に当接することで、グリッパが引き渡し胴から枚葉紙を掴む際の掴み動作が制御される。この制御は掴み動作用のカム部材50が固定リング48に固定されているため、カムプレート20を回転させても常に一定である。
【0044】一方、カムローラ21が放し動作用のカム部材49におけるカム面に当接することによって、グリッパが枚葉紙を反転胴2に放す際の放し動作が制御されるが、カムプレート20を回転させることで放し動作用のカム部材49も回転し、その放し動作のタイミングを変更できる。
【0045】一方、反転胴2におけるクランプ機構とクランプ解除機構についても、貯え胴1のそれらと同様の構成で、中間スリーブ39を省いた構成となっている。即ち、軸部4に固定された延長ロッド51には、内側(基端側)から順に、皿バネ11、円筒状部材52、押圧スリーブ53が軸方向に摺動可能に嵌装されており、その外方には、第一のネジ部材54が配設されている。また、図1のように、サブフレーム44のうちの平面視略矩形の部位44aに反転胴2の第一のネジ部材54も回り止めピン55によりその回転が阻止されている。そして、該第一のネジ部材54に螺合する第二のネジ部材56が歯車として構成されて、図1の如く、反転胴2における第二のネジ部材56は、中間歯車を介して貯え胴1の第二のネジ部材42と連結されている。即ち、両第二のネジ部材42,56と中間歯車は歯車列を構成する。
【0046】尚、図示しないが、クランプ解除機構の歯車列を回転駆動するための駆動モータの回転駆動力は、例えば中間歯車に伝達される。また、反転胴2の延長ロッド51の端部にも、スペーサ57を介して第一のネジ部材54を位置調節して隙間即ち遊び区間を調節するための、ダブルナット58が螺着されている。
【0047】中間歯車は、カムプレート20のクランプ解除機構における第二のネジ部材60が歯車として構成されたものである。また、その内周面に形成された雌ネジ部と螺合する雄ネジ部を有する第一のネジ部材59は、図1のようにサブフレーム44のうちの平面視略菱形の部位44bの内側に固定されていると共に、貯え胴1や反転胴2の各軸部3,4と略平行な押圧棒25に嵌装されている。尚、第一のネジ部材59を貫通する押圧棒25は、第一のネジ部材59に対して摺動可能である。
【0048】また、かかる中間歯車を構成する第二のネジ部材60及びそれと螺合する第一のネジ部材59は、カムプレート20のクランプを解除するクランプ解除機構を構成するが、貯え胴1及び反転胴2のそれらとは逆ネジとなっている。従って、クランプ解除機構の歯車列が回転すると、三つの第二のネジ部材42,56,60は全て同一方向に軸方向に移動する。
【0049】かかる押圧棒25は、サブフレーム44とフレーム5とを共に貫通し、サブフレーム44から外方に突出する外側端部には、ナット61が螺着されると共にナット61の内側にフランジ付きスペーサ62が嵌装されている。そして、そのフランジ付きスペーサ62のフランジ部とサブフレーム44との間の位置には、弾性部材として積層状の皿バネ24が押圧棒25に嵌装されている。そして、フレーム5から内側に突出する押圧棒25の内側端部には、カムプレート20をクランプするためのクランプ爪部26が装着されている。
【0050】このように、押圧棒25、皿バネ24、フランジ付きスペーサ62及びクランプ爪部26とから、カムプレート20をフレーム5に押圧固定するクランプ機構が構成されている。
【0051】また、中間歯車として構成された第二のネジ部材59とクランプ爪部26との間の位置には、押圧棒25に軸方向に摺動可能に嵌装された中間部材が設けられている。そして、第二のネジ部材60の軸方向内方への移動により、中間部材を介してクランプ爪部26が内方に押圧され、押圧棒25が皿バネ24のバネ力に抗して内方に移動し、カムプレート20のクランプが解除される。
【0052】更に、本実施形態では、中間部材が外方スリーブ63と内方スリーブ64とから構成される。外方スリーブ63の内側端部外周面にはギヤ部が形成されて外方スリーブ63は調節ギヤとして構成され、軸受けを介して押圧棒25に回転可能に支持されている。尚、外方スリーブ63と第二のネジ部材60との間にはニードルベアリング65が配設されている。更に、外方スリーブ63は貯え胴1の駆動ギヤ6と噛合している。従って、印刷時においては、外方スリーブ63は常に押圧棒25を中心として回転している。尚、該外方スリーブ63と貯え胴1の駆動ギヤ6はヘリカルギヤである。従って、外方スリーブ63は常に第二のネジ部材60側に付勢されている。
【0053】また、外方スリーブ63とクランプ爪部26との間に位置する内方スリーブ64も押圧棒25に回転可能に支持されており、その内側端部外周面にはギヤ部が形成されてピニオンとして構成されており、該ギヤ部がカムプレート20の外周面のギヤ部と噛合している。
【0054】従って、中間歯車として構成された第二のネジ部材60が内方に移動すると、外方スリーブ63と内方スリーブ64が互いに圧着一体化し、駆動ギヤ6の回転が内方スリーブ64と外方スリーブ63とを介してカムプレート20に伝達される。このように、駆動ギヤ6によってカムプレート20の角度を調節することができる。
【0055】尚、内方スリーブ64とクランプ爪部26との間にはニードルベアリング66が配設されると共に、クランプ爪部26はフレーム5に設けられた回り止めピン67によってその回転が阻止されている。
【0056】以上のように構成された本実施形態の印刷機では、貯え胴1と反転胴2との両第二のネジ部材42,56が歯車列を構成しているので、歯車列のうちの一つの歯車、上記構成では中間歯車に回転駆動力を付与すれば、貯え胴1と反転胴2の両クランプ解除機構が連動して各々のクランプを解除する。従って、両面印刷と片面印刷との切替時において、貯え胴1の中セグメント35と後ろセグメント14のクランプ、及び、反転胴2の可動ギヤ7bのクランプを一度に解除することができる。
【0057】しかも、歯車列を構成する中間歯車が、カムプレート20のクランプを解除するクランプ解除機構における第二のネジ部材60であり、切替時にカムプレート20のクランプの解除も同時に行えるという利点がある。
【0058】更に、カムプレート20のクランプが解除されると同時に、外方スリーブ63と内方スリーブ64とが圧着し、これによって、貯え胴1の駆動ギヤ6を用いてカムプレート20の回転も制御することが可能となる利点がある。尚、外方スリーブ63は印刷時に常に回転しているが、印刷時には外方スリーブ63と内方スリーブ64とが圧着していないので、その回転は内方スリーブ64には伝達されない。しかも、貯え胴1の駆動ギヤ6及び外方スリーブ63のギヤ部はヘリカルギヤであるので、印刷中は外方スリーブ63は常に第二のネジ部材60側に付勢され、印刷時における外方スリーブ63と内方スリーブ64との過度の接触が抑制される。尚、外方スリーブ63と第二のネジ部材60との間にはニードルベアリング65が設けられているので、印刷中の外方スリーブ63の回転もスムーズである。
【0059】一方、第二のネジ部材42,56の軸方向への移動によって皿バネ18,11を強制的に圧縮させて可動ギヤ7b等の調節部材のクランプを解除する構成であるため、貯え胴1と反転胴2との間において、両第二のネジ部材42,56の歯数やネジピッチ等を異なるものとすることにより、両第二のネジ部材42,56間において軸方向の移動量に差を設けることができる。また、一回転あたりの移動量が一定の場合でも、ナット46,58による隙間調節を行って、第二のネジ部材42,56が皿バネ18,11を圧縮させ始めるまでの遊び区間に差を設けることにより、貯え胴1と反転胴2との間で、クランプが解除されるタイミングを容易に異ならしめることができる。
【0060】本実施形態においては、三つの第二のネジ部材42,56,60における一回転あたりの移動量が等しくなるように、それぞれ歯数とネジピッチを設定しているので、貯え胴1におけるクランプ解除機構、反転胴2におけるクランプ解除機構、並びに、カムプレート20のクランプ解除機構においては、各々の隙間を調整することで遊び区間に差を設け、これによって、貯え胴1におけるクランプ解除機構のみが先にクランプを解除するように設定している。従って、中間歯車に回転駆動力を付与する駆動モータを制御して、中セグメント35と後ろセグメント14のクランプのみが解除される状態を容易に作り出すことができる。
【0061】尚、例えば、貯え胴1におけるクランプ解除機構の遊び区間、反転胴2におけるクランプ解除機構の遊び区間、並びに、カムプレート20のクランプ解除機構の遊び区間をそれぞれ略0.5mm、略1mm、略1mmと設定した場合には、三つの第二のネジ部材42,56,60が全て略0.5mm移動するように駆動モータの回転を制御すると、貯え胴1のクランプのみを解除できる。無論、全て略1mm移動するように回転を制御すれば、切替時において全てのクランプが一度に解除される。
【0062】このように、ネジ送りによって皿バネ18,11,24を圧縮させるので、歯車列を回転制御することで、貯え胴1のクランプのみを解除する状態と、全てのクランプを解除する状態とを容易に作り出すことができるのである。
【0063】尚、上記実施形態では、貯え胴1が三つのセグメントを有するものであったが、前後のセグメントのみのものや、計四つ以上のセグメントを有するものであってもよい。また、全てのセグメントが軸部3に相対回転可能に構成されているものとすることも可能である。
【0064】また、雌ネジ部を有する第二のネジ部材42,56,60を歯車として構成しているが、雄ネジ部を有する第一のネジ部材41,54,59を歯車として構成してもよく、また、複数のクランプ解除機構のうちの一箇所は第二のネジ部材を歯車として構成し、他のクランプ解除機構では第一のネジ部材を歯車として構成する等することも可能である。
【0065】その他、クランプ機構やクランプ解除機構の具体的構成についても適宜設計変更可能であり、皿バネ以外のバネ部材やその他の弾性部材も無論用いることができる。
【0066】
【発明の効果】以上のように、歯車列を構成することで反転胴の駆動ギヤのクランプと貯え胴の保持体のクランプとを一度に解除できる。しかも、歯車として構成されたネジ部材のネジ送りによってクランプを解除する構成であるので、容易に貯え胴の保持体のクランプのみを解除することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013