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発明の名称 オフセット印刷機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−187442(P2001−187442A)
公開日 平成13年7月10日(2001.7.10)
出願番号 特願平11−377211
出願日 平成11年12月28日(1999.12.28)
代理人 【識別番号】100094983
【弁理士】
【氏名又は名称】北澤 一浩 (外2名)
【テーマコード(参考)】
2C034
【Fターム(参考)】
2C034 AA14 
発明者 青山 秀雄 / 董 梁 / 辻 世志行
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 外周面周方向に少なくとも2個の色領域に等分割され、各々の色領域にインキ像を形成する版胴及びゴム胴と、該ゴム胴と外接し、その周面にシートを保持して搬送するとともに、該ゴム胴の各々のインキ像を該シートに転写するための圧胴と、外周面にて該圧胴と略外接し、該外周面に該シートを保持して搬送し、該圧胴へ該シートを受渡すための給紙胴と、該圧胴の周面に備えられ、該圧胴の回転とともに移動をする圧胴グリッパと、該給紙胴の周面に備えられ、該給紙胴の回転とともに移動をする給紙胴グリッパとが備えられ、該圧胴の外周面は、周方向長さが該色領域の周方向長さに等しい複数のセグメントに等分割され、該複数のセグメントの各先頭部分に該圧胴グリッパがそれぞれ備えられ、該圧胴グリッパと該給紙胴グリッパとは同時に該圧胴と該給紙胴との外接位置に到達されるよう配置されたオフセット印刷機において、該外接位置付近において該圧胴グリッパを開位置と閉位置のいずれかに移動させるための給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構と、該給紙胴グリッパを開位置と閉位置のいずれかに移動させるための給紙胴グリッパ開閉駆動機構とが備えられ、該給紙胴は、該セグメントの周長と同じ長さの外周長を有し、該給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構と該給紙胴グリッパ開閉駆動機構とは、該圧胴グリッパと該給紙胴グリッパとが該外接位置付近に到達したときのうち、該版胴の色領域の分割数に等しい回数毎に1回のタイミングで、該くわえ替え動作を行い、該圧胴グリッパと該給紙胴グリッパとが該外接位置付近に到達したときのうち、上記タイミング以外の場合には、該給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構は、該圧胴グリッパが該外接位置に至る直前、直後を通じて圧胴グリッパを閉位置に保持し、該給紙胴グリッパ開閉駆動機構は、該給紙胴グリッパが該外接位置に至る直前、直後を通じて給紙胴グリッパを開位置に保持して該くわえ替え動作を阻止することを特徴とするオフセット印刷機。
【請求項2】 該圧胴と平行な軸を中心に回転する2つのスプロケットと、該スプロケットの回転により回転されるチェーンと、該チェーンに等間隔に固定される排紙グリッパとからなり、該圧胴から印刷済の該シートを受取り、該シートを保持して搬送するための排紙機構と、該圧胴と該排紙機構とが最も近接する受渡し位置付近において該圧胴グリッパを開位置と閉位置のいずれかに移動させるための排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構と、該受渡し位置付近において該排紙グリッパを開位置と閉位置のいずれかに移動させるための該排紙グリッパ開閉駆動機構とが備えられ、該圧胴グリッパが該受渡し位置付近に到達したときのうち、該版胴の色領域の分割数に等しい回数毎に1回のタイミングで、該圧胴グリッパは該排紙グリッパと出会い、該排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構と該排紙グリッパ開閉駆動機構とは、該圧胴グリッパが該受渡し位置付近にあるが、該排紙グリッパが該受渡し位置付近にない場合には、該排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構は、該受渡し位置に至る直前・直後を通じて該圧胴グリッパを閉位置に保持するよう構成されたことを特徴とする請求項1記載のオフセット印刷機。
【請求項3】 外周面周方向に少なくとも2個の色領域に等分割され、各々の色領域にインキ像を形成する版胴及びゴム胴と、該ゴム胴と外接し、その周面にシートを保持して搬送するとともに、該ゴム胴の各々のインキ像を該シートに転写するための圧胴と、該圧胴の周面に備えられ、該圧胴の回転とともに移動をする圧胴グリッパと、該圧胴と平行な軸を中心に回転する2つのスプロケットと、該スプロケットの回転により搬送されるチェーンと、該チェーンに等間隔に固定される排紙グリッパとが備えられ、該圧胴から印刷済の該シートを受取り、該シートを保持して搬送するための排紙機構と、該圧胴の外周面は、周方向長さが該色領域の周方向長さに等しい複数のセグメントに等分割され、該複数のセグメントの各先頭部分に該圧胴グリッパがそれぞれ備えられ、該排紙グリッパが、該圧胴と該排紙機構とが最も近接する受渡し位置に到達したときには、該圧胴グリッパも該受渡し位置に到達するよう配置されたオフセット印刷機において、該受渡し位置付近において該圧胴グリッパを開位置と閉位置のいずれかに移動させるための排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構と、該受渡し位置付近において該排紙グリッパを開位置と閉位置のいずれかに移動させるための排紙グリッパ開閉駆動機構とが備えられ、該圧胴グリッパが該受渡し位置付近に到達したときのうち、該版胴の色領域の分割数に等しい回数毎に1回のタイミングで、該圧胴グリッパは該排紙グリッパと出会い、該排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構と該排紙グリッパ開閉駆動機構とは、該圧胴グリッパが該受渡し位置付近にあるが、該排紙グリッパが該受渡し位置付近にない場合には、該排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構は、該受渡し位置に至る直前、直後を通じて該圧胴グリッパを閉位置に保持するよう構成されたことを特徴とするオフセット印刷機。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオフセット印刷機に関し、特に印刷機の給紙胴から圧胴へ、又は圧胴から排紙部へ印刷媒体たるシートを受渡すためのオフセット印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数色で印刷が可能なオフセット印刷機はよく知られている。特表平9−510410号公報には、4色刷りを行うオフセット印刷機が記載されている。この印刷機には、圧胴、排紙装置、給紙コンベヤ(フィーダー)及び転写胴(給紙胴)が各1個設けられ、ゴム胴及び版胴が各2個設けられ、また、4色分の色ロールが設けられている。
【0003】給紙コンベヤ及び転写胴から成る給紙機構は、圧胴の表面上へ用紙を供給する。圧胴は、その周面に用紙が載置されるようになっている。排紙装置は、圧胴表面上の用紙を排紙する。ゴム胴は、圧胴の表面に供給された用紙を圧胴と共に押圧して、用紙上にインキ像を形成する。
【0004】圧胴は、その外周に印字媒体たるシートを保持するために、先端に爪を備えたグリッパを有しており、当該シートを保持するための3つのセグメントに等分割される。又、圧胴は、モータの駆動力によって回転するようになっている。ゴム胴と転写胴(給紙胴)の軸心は圧胴の軸心と平行で、周面にて圧胴に外接している。ゴム胴、給紙コンベヤ、転写胴、排紙装置は、圧胴の回転によって駆動、回転するように構成されている。
【0005】版胴は、その表面に印刷をするための版が形成される。2つの版胴は、その軸心がゴム胴の軸心と平行であり2つのゴム胴に対して各1個ずつ接しており、ゴム胴の回転によって回転する。1つの版胴の表面は、上記圧胴のセグメントと同じ周長を有する2つのセグメントに等分割されており、各1つのセグメントには当該セグメントに対応する1つの色を印刷するための版が各々形成される。各セグメントには各々異なる1つの色が対応しており、2つの版胴に合計で4色分の版が形成されるように構成されている。
【0006】色ロールは、版胴上に形成された版の上にインキを供給する。1つの版胴の表面に2色のインキを供給できるように、1つの版胴に対して2色分の色ロールが設けられており、全部で合計4色分の色ロールが設けられている。色ロールは、その軸心が版胴の軸心と平行であり、版胴と接しており、版胴の回転によって回転するように構成されている。
【0007】このように、2つのゴム胴により4色の印刷を行うようなオフセット印刷機では、各シートは、圧胴が1回転する間に2色のみの印刷が行われ、圧胴の2回転目に残りの2色が印刷されることとなる。即ち、各シートは、圧胴が2回転する間圧胴に保持され、その後に排紙機構により排紙されなければならない。そこで、圧胴の各セグメントに対して、1つおきにシートを供給し、供給されたそれぞれのシートは、圧胴が2回転するまで圧胴上に保持してから、排紙機構により排紙することとしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記特表平9−510410号には、圧胴の各セグメントに、1つおきにシートを供給するための、具体的な構造が提案されていなかった。
【0009】1つの方法としては、給紙胴(転写胴)の外周長を上記圧胴の各セグメントの周長と同一の長さとし、給紙胴2回転につき1回のみ給紙胴から圧胴へと印刷媒体たるシートを受渡すことが考えられる。しかし、この場合、シートを給紙胴の外周に保持するための爪と、シートを圧胴の外周に保持するための爪が交差する毎に、給紙胴から圧胴へとシートを受渡す動作を行うと、圧胴に既に保持されているシートをそのまま保持し続けることができなくなる。
【0010】更に、一般的には、給紙胴にシートを保持するための爪や圧胴にシートを保持するための爪は互いに圧胴又は給紙胴の外周面から突出しており、この爪の突出部分に対向する圧胴又は給紙胴の部分には、切欠が形成されている。このため、給紙胴から圧胴へのシートの受渡しを行わず、圧胴にシートを保持したまま、互いの爪が交差した時は、給紙胴に備えられた爪が圧胴に保持されたシートに接触してしまい、シートが破れてしまうという問題が考えられる。
【0011】そこで本発明は、多色刷のオフセット印刷機において、給紙胴の外周に印刷媒体たるシートを保持するための爪と、圧胴の外周に印刷媒体たるシートを保持するための爪が交差する際に、給紙胴から圧胴にシートを受渡す必要がないときは、圧胴に保持されたシートをそのまま保持可能とすると共に、当該保持動作時に、給紙胴側の爪が圧胴に保持されたシートを破損することのないオフセット印刷機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、外周面周方向に少なくとも2個の色領域811a・811b(または812a・812b、821a・821b、822a・822b)に等分割され、各々の色領域811a・811b(または812a・812b、821a・821b、822a・822b)にインキ像を形成する版胴811、812及びゴム胴821、822と、該ゴム胴821、822と外接し、その周面にシートを保持して搬送するとともに、該ゴム胴821、822の各々のインキ像を該シートに転写するための圧胴600と、外周面にて該圧胴600と略外接し、該外周面に該シートを保持して搬送し、該圧胴600へ該シートを受渡すための給紙胴500と、該圧胴600の周面に備えられ、該圧胴600の回転とともに移動をする圧胴グリッパ610、620、630と、該給紙胴500の周面に備えられ、該給紙胴500の回転とともに移動をする給紙胴グリッパ510とが備えられ、該圧胴600の外周面は、周方向長さが該色領域811a、811b、812a、812b、821a、821b、822a、822bの周方向長さに等しい複数のセグメント600a、600b、600cに等分割され、該複数のセグメント600a、600b、600cの各先頭部分に該圧胴グリッパ610、620、630がそれぞれ備えられ、該圧胴グリッパ610、620、630と該給紙胴グリッパ510とは同時に該圧胴600と該給紙胴500との外接位置600Sに到達されるよう配置されたオフセット印刷機において、該外接位置600S付近において該圧胴グリッパ610、620、630を開位置と閉位置のいずれかに移動させるための給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640と、該給紙胴グリッパ510を開位置と閉位置のいずれかに移動させるための給紙胴グリッパ開閉駆動機構520とが備えられ、該給紙胴500は、該セグメント600a、600b、600cの周長と同じ長さの外周長を有し、該給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640と該給紙胴グリッパ開閉駆動機構520とは、該圧胴グリッパ610、620、630と該給紙胴グリッパ510とが該外接位置600S付近に到達したときのうち、該版胴811、812の色領域811a・811b(または812a・812b)の分割数に等しい回数毎に1回のタイミングで、該くわえ替え動作を行い、該圧胴グリッパ610、620、630と該給紙胴グリッパ510とが該外接位置600S付近に到達したときのうち、上記タイミング以外の場合には、該給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640は、該圧胴グリッパ610、620、630が該外接位置600Sに至る直前、直後を通じて圧胴グリッパ610、620、630を閉位置に保持し、該給紙胴グリッパ開閉駆動機構520は、該給紙胴グリッパ510が該外接位置600Sに至る直前、直後を通じて給紙胴グリッパ510を開位置に保持して該くわえ替え動作を阻止するオフセット印刷機を提供している。
【0013】ここで、更に、該圧胴600と平行な軸を中心に回転する2つのスプロケット701、702と、該スプロケット701、702の回転により回転されるチェーン710と、該チェーン710に等間隔に固定される排紙グリッパ720、730とからなり、該圧胴600から印刷済の該シートを受取り、該シートを保持して搬送するための排紙機構700と、該圧胴600と該排紙機構700とが最も近接する受渡し位置600D付近において該圧胴グリッパ610、620、630を開位置と閉位置のいずれかに移動させるための排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660と、該受渡し位置600D付近において該排紙グリッパ720、730を開位置と閉位置のいずれかに移動させるための該排紙グリッパ開閉駆動機構740とが備えられ、該圧胴グリッパ610、620、630が該受渡し位置600D付近に到達したときのうち、該版胴611、612の色領域611a・611b(または612a・612b)の分割数に等しい回数毎に1回のタイミングで、該圧胴グリッパ610、620、630は該排紙グリッパ720、730と出会い、該排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660と該排紙グリッパ開閉駆動機構740とは、該圧胴グリッパ610、620、630が該受渡し位置600D付近にあるが、該排紙グリッパ720、730が該受渡し位置600D付近にない場合には、該排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660は、該受渡し位置600Dに至る直前・直後を通じて該圧胴グリッパ610、620、630を閉位置に保持するよう構成るのが好ましい。
【0014】又、本発明は、外周面周方向に少なくとも2個の色領域811a・811b(または812a・812b、821a・821b、822a・822b)に等分割され、各々の色領域811a・811b(または812a・812b、821a・821b、822a・822b)にインキ像を形成する版胴811、812及びゴム胴821、822と、該ゴム胴821、822と外接し、その周面にシートを保持して搬送するとともに、該ゴム胴821、822の各々のインキ像を該シートに転写するための圧胴600と、該圧胴600の周面に備えられ、該圧胴600の回転とともに移動をする圧胴グリッパ610、620、630と、該圧胴600と平行な軸を中心に回転する2つのスプロケット701、702と、該スプロケット701、702の回転により搬送されるチェーン710と、該チェーン710に等間隔に固定される排紙グリッパ720、730とが備えられ、該圧胴600から印刷済の該シートを受取り、該シートを保持して搬送するための排紙機構700と、該圧胴600の外周面は、周方向長さが該色領域811a、811b、812a、812b、821a、821b、822a、822bの周方向長さに等しい複数のセグメント600a、600b、600cに等分割され、該複数のセグメント600a、600b、600cの各先頭部分に該圧胴グリッパ610、620、630がそれぞれ備えられ、該排紙グリッパ720、730が、該圧胴600と該排紙機構700とが最も近接する受渡し位置600Dに到達したときには、該圧胴グリッパ610、620、630も該受渡し位置600Dに到達するよう配置されたオフセット印刷機において、該受渡し位置600D付近において該圧胴グリッパ610、620、630を開位置と閉位置のいずれかに移動させるための排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660と、該受渡し位置600D付近において該排紙グリッパ720、730を開位置と閉位置のいずれかに移動させるための排紙グリッパ開閉駆動機構740とが備えられ、該圧胴グリッパ610、620、630が該受渡し位置600D付近に到達したときのうち、該版胴811、812の色領域811a・811b(または812a・812b)の分割数に等しい回数毎に1回のタイミングで、該圧胴グリッパ610、620、630は該排紙グリッパ720、730と出会い、該排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660と該排紙グリッパ開閉駆動機構740とは、該圧胴グリッパ610、620、630が該受渡し位置600D付近にあるが、該排紙グリッパ720、730が該受渡し位置600D付近にない場合には、該排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660は、該受渡し位置600Dに至る直前、直後を通じて該圧胴グリッパ610、620、630を閉位置に保持するよう構成されたオフセット印刷機も提供している。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態によるオフセット印刷機について図1乃至図6に基づき説明する。
【0016】(1)全体構成先ず、本実施の形態のオフセット印刷機の構成の概要について図1に基づき説明する。図1のオフセット印刷機は、圧胴600上に保持されたシートに印刷を施すため、ゴム胴821、822と版胴811、812とインキローラー群801、802、803、804とから成るインキ部800が備えられる。
【0017】印刷媒体たるシートを供給するための給紙機構が、圧胴600の一方側に配置される。給紙機構は、印刷媒体たるシートを蓄えるための給紙部1と、給紙部1に蓄えられたシートを圧胴600へ供給するためのフィーダーボード100、インフィード部900、給紙胴500から構成される。インフィード部900にはシートの先端と当接してシートの搬送を一時的に阻止する前当て機構300と、シートの幅方向の位置を調整する引針機構200と、フィーダーボード100から搬送されてきたシートを給紙胴500へ受渡すためのスイング機構400が設けられている。
【0018】又、圧胴600上でインキ部800からのインキ像転写を受けた印刷済のシートを排紙するための排紙機構700が、圧胴600の他方側に配置される。排紙機構700は、排紙スプロケット701、702と排紙スプロケットに還装されたチェーン710と、チェーン710に備えらえた排紙グリッパ720、730を有する。排紙機構700の近辺には、排紙機構700により搬送された印刷済のシートを蓄積するための排紙パイル2が備えられる。
【0019】給紙胴500、圧胴600、ゴム胴821、822、版胴811、812は、略円筒状の部材であり、その中心軸が互いに平行に延び、各々その中心軸を中心に回転する。又、排紙部700を構成する2つの排紙スプロケット701、702も、給紙胴500等と平行な軸を中心に回転する。各々の回転方向は図1に示されるとおりである。図に示されるように、給紙胴500、排紙部700の排紙スプロケット701、ゴム胴821、822は圧胴600に外接しており、版胴811はゴム胴821へ、版胴812はゴム胴822へそれぞれ外接している。
【0020】各部材の駆動は、フレーム3(図4乃至図6)に固着されたモータ(図示せず)により供給される。モータの出力軸からの動力が圧胴600へと伝達されるように構成され、給紙胴500は、圧胴600の回転力により駆動されるよう構成され、前当て機構300及び引針機構200は、給紙胴500の回転力により駆動されるよう構成され、フィーダーボード100は、前当て機構300及び引針機構200を駆動する駆動機構(図示せず)から駆動力を伝達されるよう構成されている。また、排紙機構700に設けられたチェーン710を搬送するための排紙スプロケット701は、上記圧胴600の回転力により駆動されるよう構成されている。更に、ゴム胴821、822は上記圧胴600の回転力により駆動されるよう構成されており、版胴811、821はゴム胴821、822の回転力により駆動されるよう構成されている。
【0021】(2)インキ部800本実施の形態では、4色のインキを用いた印刷装置を採用している。この場合、インキに用いられる4色としては、マゼンダ、シアン、イエロー、ブラックが一般的である。インキローラー群801、802、803、804は、各々異なる色のインキを版胴811、812に供給するためのものである。
【0022】版胴811、812の周面は、周方向に、各々2つの版領域811aと811b、あるいは812aと812bに等分割されている。4つの版領域811a、811b、812a、812bは、各々上記インキローラー群801、802、803、804に対応する異なる色に対応する版が形成されており、各々対応するインキローラー群801、802、803、804からのみインキを受け取るようになっている。版胴811、812は、ゴム胴821、822の周面にインキ像を形成するためのものである。
【0023】ゴム胴821、822の周面は、上記版胴811、812と同一の外周長を有し、周方向に、各々上記版胴811、812の外周面と同じ分割数たる2つの色領域821aと821b、あるいは822aと822bに等分割されている。上記モータの駆動力の伝達は、版胴811、812が1回転する間に、ゴム胴821、822も1回転するように行われ、互いに外接する周面でズレを生じることなく回転するよう構成されている。ゴム胴821、822の周面の4つの色領域821a、821b、822a、822bは、各々上記版胴811、812の周面の4つの版領域811a、811b、812a、812bに対応しており、ゴム胴821、822と版胴811、812の回転に伴い、色領域821a、821b、822a、822bの始点(又は終点)が、各々対応する版領域811a、811b、812a、812bの始点(又は終点)に一致するように配置されている。
【0024】圧胴600の外周面は、周方向に、上記ゴム胴821、822の色領域821a、821b、822a、822bの周長と同じ長さを有する、3つのセグメント600a、600b、600cに等分割されている。上記モータの駆動力の伝達は、版胴811、812及びゴム胴821、822が1回転する間に、圧胴600が2/3回転するように行われ、互いに外接する周面でズレを生じることなく回転するよう構成されている。圧胴600の周面の3つのセグメント600a、600b、600cは、各々上記ゴム胴821、822の周面の4つの色領域821a、821b、822a、822bのいずれかに対応するようになっており、圧胴600とゴム胴821、822の回転に伴い、セグメント600a、600b、600cの始点(又は終点)が、色領域821a、821b、822a、822bの始点(又は終点)のいずれかに一致するように配置されている。
【0025】(3)圧胴グリッパ610、620、630圧胴600の外周面の各セグメント600a、600b、600cの先頭には、圧胴爪612、622、632をそれぞれ設けた圧胴グリッパ610、620、630が備えられ、圧胴グリッパ610、620、630は、圧胴600の回転とともに移動するように圧胴600に対し固定されている。
【0026】圧胴グリッパ610、620、630は、いずれも各セグメント600a、600b、600cに1枚のシートを保持するためのものであり、シートの保持を行うための閉状態(閉位置)と、シートの受入れ又は解放を行うための開状態(開位置)との間で切換可能になっている。開状態では、圧胴グリッパ610、620、630に設けられた圧胴爪612、622、632(図3)が圧胴600の外周面から圧胴600の半径方向外方に離反する位置へ移動し、閉状態では、圧胴グリッパ610、620、630に設けられた圧胴爪612、622、632(図3)が圧胴600の外周面に倣う位置へ移動するようになっている。圧胴グリッパ610、620、630の圧胴爪612、622、632(図3)は、圧胴600と給紙胴500の外接位置600Sにおいて、後述の給紙胴500の外周面に形成された凹部に進入するように構成される。
【0027】図6に、圧胴グリッパ610、620、630の詳細な構成を示す。圧胴グリッパ610、620、630は同様の構成であり、以下圧胴グリッパ610の構成について説明する。圧胴グリッパ620、630に関する部材は、以下に示す圧胴グリッパ610に関する部材の参照番号にそれぞれ10及び20を加えた番号で参照される。
【0028】圧胴グリッパ610には、フレーム3に直交し、圧胴600の軸長と略等しい長さを有する爪軸611が備えられている。爪軸611に一体に、第1腕部611Aと第2腕部611Bがフレーム3に平行に延設されている。また、圧胴爪612が、爪軸611と一体に設けられると共に、圧胴600の軸方向に複数並んで一列に設けられ、圧胴爪612が設けられた列に並んで、圧胴600の外周面には、後述の給紙胴グリッパ510の給紙胴爪512(図3)の進入を許容するための凹部が、圧胴爪612と互い違いとなる位置に形成される。
【0029】第1腕部611Aの自由端には後述する咥換カム653、咥換カム673に当接するカムフォロア614が備えられる。第2腕部611Bの自由端には圧胴600に支持されたスプリング613が接続され、圧胴爪612を図示せぬ圧胴爪台に当接する閉位置(シートを保持する位置)に常時付勢している。よって、カムフォロア614が咥換カム653又は咥換カム673のカム面上にあるときは、スプリング613の付勢力に抗して、圧胴爪612は、図示せぬ圧胴爪台から離反する開位置(シート受入れ又は解放位置)に移動される。
【0030】後述するように、圧胴グリッパ610、620、630が圧胴600と給紙胴500との外接位置に到達する直前の位置における開状態への切換動作、即ち圧胴グリッパ610、620、630へのシートの受入れ動作のための駆動力の伝達が、圧胴600の2/3(ゴム胴の色領域の分割数/圧胴のセグメント数)回転毎に1度行われるようになっている。
【0031】このようにして、給紙胴500付近にて、圧胴グリッパ610、620、630のいずれかがシート受渡しを伴う開状態切換動作を行い、圧胴600の1/3回転後には、圧胴グリッパ620、630、610のいずれかがシート受渡しを伴わない閉状態維持動作を行い、全体としてシート受渡しを伴う開状態切換動作とシート受渡しを伴わない閉状態維持動作とが交互に行われるようになっている。シート受渡しを伴う開状態切換動作においては、圧胴グリッパ610、620、630は、圧胴600と給紙胴500との外接位置に到達する直前の位置においては開状態であり、直後の位置においては閉状態へ切換る。又、シート受渡しを伴わない閉状態維持動作においては、圧胴グリッパ610、620、630は、圧胴600と給紙胴500との外接位置に到達する直前、直後の位置において閉状態に維持される。
【0032】更に、後述するように、圧胴グリッパ610、620、630が圧胴600と排紙機構700との最近接位置に到達した直後の位置における開状態への切換動作、即ち圧胴グリッパ610、620、630からのシートの解放動作のための駆動力の伝達が、圧胴600の2/3(ゴム胴の色領域の分割数/圧胴のセグメント数)回転毎に1度行われるようになっている。排紙機構700付近にて、圧胴グリッパ610、620、630のいずれかがシート受渡しを伴う開状態切換動作を行い、圧胴600の1/3回転後には、圧胴グリッパ620、630、610のいずれかがシート受渡しを伴わない閉状態維持動作を行い、全体として排紙機構700へのシート受渡しを伴う開状態切換動作とシート受渡しを伴わない閉状態維持動作とが交互に行われるようになっている。シート受渡しを伴う開状態切換動作においては、圧胴グリッパ610、620、630は、圧胴600と排紙機構700との最近接位置に到達する直前の位置においては閉状態であり、直後の位置においては開状態へ切換る。又、シート受渡しを伴わない閉状態維持動作においては、圧胴グリッパ610、620、630は、圧胴600と排紙機構700との最近接位置に到達する直前、直後の位置において閉状態に維持される。
【0033】(4)給紙機構給紙機構のフィーダーボード100は、ベルトコンベア状をなし、その上面に給紙部1に蓄えられたシートを1枚ずつ保持して、インフィード部900の方へ搬送する。フィーダーボード100は、圧胴600が2/3(ゴム胴の色領域の分割数/圧胴のセグメント数)回転する毎に1枚のシートを搬送する速度で駆動されている。
【0034】インフィード部900は、フィーダーボード100から搬送されてきたシートを給紙胴500へ受渡すためのスイング機構400と、シートをフィーダーボード100から給紙胴500へ受渡す前にシートの位置を整えるための前当て機構300及び引針機構200を有する。用紙の向きを整えるための前当て機構300は、フィーダーボード100とスイング機構400との間に設けられている。前当て機構300は、前当て部(図示せず)と前当て部駆動機構(図示せず)とを備える。前当て部は、フィーダーボード100とスイング機構400との間のシートの搬送経路上に進入し、シートの搬送を停止させる進入位置と、当該搬送経路から外れる後退位置との間で移動可能に構成される。又前当て部駆動機構は、前当て部に接続され、前当て部を進入位置と後退位置との間で移動させるように構成される。前当て部駆動機構は、前当て部を進入位置に保持しているが、圧胴600が2/3(ゴム胴の色領域の分割数/圧胴のセグメント数)回転する(給紙胴500が2回転する)毎に1回、一時的に前当て部を後退位置に移動させる。
【0035】引針機構200は、上記フィーダーボード100と前当て機構300との間に設けられ、シートをシートの幅方向に移動させて搬送経路上の所定の位置に整えるためのものである。引針機構200は、シート保持部(図示せず)と、シート保持部駆動機構(図示せず)とを備える。シート保持部は、フィーダーボード100と前当て機構300の前当て部との間のシートの搬送経路上に備えられ、シートを保持してシートの幅方向に移動可能になっている。又、シート保持部駆動機構は、シート保持部を移動させてシートの通過を許容させたり、シート保持部にシートを保持させ、シート保持部をシートの幅方向に移動させる。シート保持部駆動機構は、圧胴600が2/3(ゴム胴の色領域の分割数/圧胴のセグメント数)回転する(給紙胴500が2回転する)毎に1回、該シート保持部にシートを保持させ、シートをその幅方向に移動させるように構成されている。
【0036】スイング機構400は、スインググリッパ410を備え、スインググリッパ410は、フィーダーボード100から搬送されてきたシートの先端を挟み、保持するためのスイング爪とスイング爪台(図示せず)を備える。スイング爪は、スイング爪台に対し、シートを保持するための閉位置と、シートを受け入れ又は解放するための開位置との間で移動可能になっている。スインググリッパ410は、スイング爪とスイング爪台とを一体的にフィーダーボード100寄りの位置から給紙胴500の外周面付近を経由し、その先の図示せぬ待機位置との間で往復移動可能に構成される。またスインググリッパ410が給紙胴500へ近づく際には、スインググリッパ410のスイング爪が給紙胴500の外周面に形成された後述の凹部に進入するようになっている。
【0037】フィーダーボード100付近の位置におけるスイング爪の開位置への移動、及びそれに続く閉位置への移動動作、即ちフィーダーボード100からスイング機構400へのシートの受入れ動作は、上記圧胴600の2/3(ゴム胴の色領域の分割数/圧胴のセグメント数)回転毎に1度行われるよう構成される。また、スインググリッパ410が、上記圧胴600の1/3回転(給紙胴500の1回転)毎に、フィーダーボード100付近の位置と上記待機位置との間を1度往復するように構成されている。
【0038】以上のように構成されたインフィード部900は、シート受渡しを伴う往復動作と、シート受渡しを伴わない往復動作を交互に行うようになっている。具体的に説明すると、一番最初のシートが前あて部付近に到達した時点を、圧胴600が「0回転目」であるとすると、まず、引針機構200のシート保持部は、シートの通過を許容する位置にあり、シートは引針機構200のシート保持部付近を通過する。また前当て機構300の前当て部は上記進入位置にあり、前当て部がシートの搬送方向先端面と当接し、フィーダーボード100から搬送されてきたシートがスイング機構400へ搬送されるのを阻止する。そして、前当て部によるシート搬送阻止の働きと、フィーダーボード100の搬送力の働きとが相まって、シートの搬送方向先端縁が給紙胴500の中心軸と平行になるように整えられる。ここで、引針機構200のシート保持部駆動機構が動作し、シート保持部にシートを保持させ、シートの幅方向に移動させる。これにより、シートはシート幅方向の所定の位置に移動される。こうして、スイング機構400のスインググリッパ410のスイング爪とスイング爪台との間に該シートが保持される前に、シートの位置決めが行われる。このとき、スインググリッパ410のスイング爪が開位置へ移動され、スインググリッパ410へのシートの受入れ態勢を整える。スインググリッパ410は、ここで閉位置に戻されることにより、スイング爪とスイング爪台の間にシートの先端が挟まれる。その後、引針機構200のシート保持部駆動機構がシート保持部を移動させてシートの通過を可能にし、前当て機構300の前当て部が、前当て部駆動機構により後退位置に移動され、スイング爪にシートが保持された状態のまま、スインググリッパ410が、スイング爪とスイング爪台とを従えてフィーダーボード100寄りの位置から給紙胴500の外周面付近へ移動する。ここでスイング爪が開位置へ移動されてシートが解放され、給紙胴500へシートが受渡された後に、スインググリッパ410がスイング爪とスイング爪台とを従えて給紙胴500の外周面付近を通過し、図示せぬ待機位置まで移動する。その後、フィーダーボード100寄りの位置へ戻される。
【0039】圧胴600が2/3回転する毎に、フィーダーボード100が1枚のシートを供給する速度で搬送しているために、圧胴600が1/3回転したときは(120度回転したとき)、シートがインフィード部900に供給されない。スイング機構400は上記「0回転目」と同様の動作をするが、ここではシートがスイング機構400へ供給されていないため、スインググリッパ410にシートが保持されないまま、スインググリッパ410がスイング爪とスイング爪台とを従えてフィーダーボード100寄りの位置から給紙胴500の外周面付近へ移動される。ここでは給紙胴500へのシートの受渡しは行われず、スインググリッパ410がスイング爪とスイング爪台とを従えて給紙胴500の外周面付近を通過し、図示せぬ待機位置まで移動する。その後、からフィーダーボード100寄りの位置へ戻される。
【0040】ここで、フィーダーボード100は、圧胴600が2/3回転する毎に1枚のシートを供給しているので、更に圧胴600が1/3回転したとき(240度回転したとき)は、上記「0回転目」と同様の動作が行われる。
【0041】上述したように、給紙胴500の外周長は、上記ゴム胴821、822の色領域821a、821b、822a、822bの周長と同じ長さ、即ち、圧胴600の3つのセグメント600a、600b、600cの周長と同じ長さになっている。上記駆動力の伝達は、圧胴600が1/3回転する間に、給紙胴500が1回転するように行われる。
【0042】(5)給紙胴グリッパ510給紙胴500の周面には、印刷媒体たるシートを給紙胴500の外周面に保持するための給紙胴爪512を有する給紙胴グリッパ510が備えられ、給紙胴500の回転とともに移動するよう、給紙胴500に対し固定されている。
【0043】給紙胴グリッパ510は、給紙胴500と圧胴600の回転に伴い、上記圧胴600の各セグメント600a、600b、600cの先頭に設けられた圧胴グリッパ610、620、630のいずれかが、圧胴600と給紙胴500の外接位置600Sに到達するときに、給紙胴グリッパ510が同時に当該外接位置に到達するように配置されている。給紙胴グリッパ510は、上記圧胴600と給紙胴500の外接位置600Sにて、上記圧胴600の周面に、圧胴爪612と互違いになるよう形成された凹部に進入するようになっている。又、給紙胴グリッパ510は、上記インフィード部900のスイング部400のスインググリッパ410が給紙胴500の外周面付近に到達するときに、スイング爪と交差可能な位置にあるように構成されている。
【0044】給紙胴グリッパ510は、給紙胴500に1枚のシートを保持するためのものであり、シートの保持を行うための閉状態(閉位置)と、シートの受入れ又は解放を行うための開状態(開位置)との間で切換可能になっている。開状態では、給紙胴グリッパ510に設けられた給紙胴爪512(図5)が給紙胴500の外周面から給紙胴500の半径方向外方に離反する位置へ移動し、閉状態では、給紙胴グリッパ510に設けられた給紙胴爪512(図5)が給紙胴500の外周面に倣う位置へ移動するようになっている。給紙胴グリッパ510の給紙胴爪512(図5)は、圧胴600と給紙胴500の外接位置600Sにおいて、上述の圧胴600の外周面に形成された凹部に進入するように構成される。
【0045】図5に、給紙胴グリッパ510の詳細な構成を示す。給紙胴グリッパ510には、フレーム3に直交し、給紙胴500の軸長と略等しい長さを有する爪軸511が備えられている。爪軸511に一体に、第1腕部511Aと第2腕部511Bがフレーム3に平行に延設されている。また、給紙胴爪512が、爪軸511と一体に設けられると共に、給紙胴500の軸方向に複数並んで一列に設けられ、給紙胴爪512が設けられた列に並んで、圧胴600の外周面には、上述の圧胴グリッパ610、620、630の圧胴爪612、622、632(図6)及びスインググリッパ410のスイング爪の進入を許容するための凹部が、給紙胴爪512と互い違いとなる位置に形成される。
【0046】第1腕部511Aの自由端には、後述する給紙胴グリッパ用可動カム534及び給紙胴グリッパ用固定カム536に当接するカムフォロア514が備えられる。第2腕部511Bの自由端には給紙胴500に支持されたスプリング513が接続され、給紙胴爪512を図示せぬ給紙胴爪台に当接する閉位置(シートを保持する位置)に常時付勢している。よって、カムフォロア514が給紙胴グリッパ用可動カム534又は給紙胴グリッパ用固定カム536のカム面上にあるときは、スプリング513の付勢力に抗して、給紙胴爪512は、図示せぬ給紙胴爪台から離反する開位置(シート受入れ又は解放位置)に移動される。
【0047】スイング機構400付近の位置における給紙胴グリッパ510の開状態への切換動作は、上記圧胴600の1/3回転毎(給紙胴500の1回転毎)に1度行われるようになっている。このとき、スイング機構400からシートが供給されれば、給紙胴グリッパ510にシートが受入れられる。一方、スイング機構400からシートが供給されなければ、給紙胴グリッパ510にシートは受入れられない。
【0048】給紙胴グリッパ510が圧胴600と給紙胴500との外接位置600Sに到達した直後の位置における給紙胴グリッパ510の開状態への切換動作は、上記圧胴600の1/3回転毎(給紙胴500の1回転毎)に1度行われるようになっている。そして、給紙胴グリッパ510が圧胴600と給紙胴500との外接位置600Sに到達する直前の位置における給紙胴510の開状態への切換動作は、上記圧胴600の2/3回転毎(給紙胴500の2回転毎)に1度行われるようになっている。即ち、給紙胴グリッパ510は、圧胴600が2/3回転する(給紙胴500が2回転する)毎に、圧胴600と給紙胴500との外接位置600Sに到達する直前、直後を通じて開状態に保たれる動作と、圧胴600と給紙胴500との外接位置600Sに到達する直前には閉状態、直後には開状態となる動作とを交互に繰返すこととなる。前者は、給紙胴グリッパ510にシートが保持されていない場合に行われる動作であり、この場合には、後述のように、給紙胴グリッパ510と出会う圧胴グリッパ610、620、630にシートが保持されているので、給紙胴グリッパ510が圧胴600に保持されたシートの搬送経路を避け、シートの破損を回避することとなる。後者は、給紙胴グリッパ510にシートが保持されている場合に行われる動作であり、この場合には、後述のように、給紙胴グリッパ510と出会う圧胴グリッパ610、620、630にシートが保持されていないので、給紙胴グリッパ510に保持されたシートを給紙胴グリッパ510から開放し、給紙胴グリッパ510と出会う圧胴グリッパ610、620、630にシートを受渡す。
【0049】このようにして、給紙胴グリッパ510は、圧胴600付近にて、シート受渡しを伴う開状態切換動作と、シート受渡しを伴わない開状態切換動作を交互に行うようになっている。シート受渡しを伴う開状態切換動作においては、給紙胴グリッパ510が圧胴600と給紙胴500との外接位置に到達する直前の位置においては閉状態であり、直後の位置においては開状態へ切換る。又、シート受渡しを伴わない開状態切換動作においては、給紙胴グリッパ510が圧胴600と給紙胴500との外接位置に到達する直前、直後の位置において開状態が維持される。
【0050】(6)排紙機構700上述したように、排紙機構700は、排紙スプロケット701、702と、チェーン710と、排紙グリッパ720、730とを備える。排紙スプロケット701、702を環装するよう備えられたチェーン710は、排紙スプロケット701、702により搬送されるようになっている。排紙スプロケット701、702への駆動力は、チェーン710の搬送速度が、上記圧胴600の外周面の移動速度と等しくなるように設定される。チェーン710の全長は、ゴム胴821、822の外周長の整数倍に等しいが、本実施の形態では、ゴム胴821、822の外周長の2倍に等しい長さである。印刷済のシートを排紙機構700に保持するための排紙グリッパ720、730はチェーン710に固定され、チェーン710の搬送とともに移動する。排紙グリッパ720、730は、ゴム胴821、822の外周長(即ち圧胴600の各セグメントの周長の2倍の長さ)と等しい長さ分、互いに離間して配置され、圧胴600の2/3回転毎にいずれかの排紙グリッパ720、730が排紙機構700と圧胴600との最近接位置に到達するように構成されている。又、排紙グリッパ720、730は、排紙機構700の搬送と圧胴600の回転に伴い、上記圧胴グリッパ610、620、630のいずれかが圧胴600と排紙機構700の最近接位置に到達したときに、同時に当該最近接位置に到達し、圧胴グリッパ610、620、630と交差可能となるよう配置されている。
【0051】排紙グリッパ720、730は、シートの保持を行うための閉状態(閉位置)と、シートの受入れ又は解放を行うための開状態(開位置)との間で切換可能になっている。具体的には、排紙グリッパ720、730は、排紙機構700と圧胴600との最近接位置に到達したときに、シートを受入れるために開状態に切換るようになっており、又、排紙パイル2付近にて、シートを解放するために開状態に切換わるように構成されており、上記の開状態への切換り以外は、単に閉状態を保っている。
【0052】(7)動作本実施の形態のオフセット印刷機の動作について説明する。
【0053】まず、圧胴600の外周面に備えられたシートにインキ像を形成するための動作について説明すると、インキローラー群801、802、803、804により、版胴811、812の周面の各版領域811a、811b、812a、812bにインキが供給される。例えば、インキローラー群801は版領域811aにのみインキを供給し、インキローラー群802は版領域811bにのみインキを供給し、インキローラー群803は版領域812aにのみインキを供給し、インキローラー群804は版領域812aにのみインキを供給する。
【0054】次に、インキが供給された版胴811、812の各版領域811a、811b、812a、812bが各々対応するゴム胴821、822の各色領域821a、821b、822a、822bに接触することにより、各色領域821a、821b、822a、822bに、対応するインキ像が形成される。
【0055】更に、インキ像が形成されたゴム胴821、822の各色領域821a、821b、822a、822bが、圧胴600の各セグメント600a、600b、600cに保持された印刷媒体たるシートに接触することにより、各色領域821a、821b、822a、822bに形成されたインキ像が、シートに転写される。このとき、ゴム胴821又は822とシートが1回接触する毎に、1色のインキ像が転写されるが、印刷媒体たるシートが、圧胴600の約2回転の間に渡り圧胴600の周面に保持されることにより、4色全てのインキ像が転写される。即ち、図1に示される状態では、セグメント600aに保持されたシートは、色領域821aによりインキ像を転写されている最中である。この後、当該シートは圧胴600の回転に伴ってゴム胴822に対向する位置に移動して、色領域822bによりインキ像が転写される。その後圧胴600が1回転して再び図1に示される状態に戻ったときには、ゴム胴821、822は3/2回転しているので、この後当該シートは、色領域821b、822aによりそれぞれインキ像が転写され、4色全てのインキ像の転写を受けることとなる。
【0056】次に、印刷媒体たるシートの搬送動作について説明する。フィーダーボード100により搬送されるシートは、フィーダーボード100のインフィード部900寄りの終点にて、前当て機構300、引針機構200により位置決めをされ、次に、スインググリッパ410がシートを保持した後、前当て機構300のシート搬送阻止解除動作(後退位置への移動)が行われ、スイング機構400によってシートは給紙胴500側へ搬送され、スイング機構400のスインググリッパ410から給紙胴500の給紙グリッパ510へ受渡され、給紙胴500の周面に保持されて圧胴600側へ搬送される。そして、シートの先端が給紙胴500と圧胴600の外接位置に到達したとき、給紙胴グリッパ510と、圧胴グリッパ610、620、630のうちのいずれかとの間でシートの受渡しが行われる。圧胴グリッパ610、620、630のいずれかにより圧胴600の周面に保持されたシートは、圧胴600が約2回転する間圧胴600の周面に保持され続ける。即ち、圧胴600の1回転目には排紙機構700付近に達しても排紙機構700へ受渡されることなく、圧胴600に保持され続け、4色分のインキ像の転写処理を施された後、当該圧胴グリッパ610又は620又は630から排紙機構700に備えられた排紙グリッパ720、730のうちのいずれかへ受渡される。シートはその後、チェーン710に固定された排紙グリッパ720または730に保持された状態で搬送され、排紙パイル2付近にて排紙グリッパ720、730が開位置へ切換ることにより排紙グリッパ720、730から解放され、排紙パイル2へ蓄積される。
【0057】ここで、上述のように、個々のシートは、圧胴600が約2回転する間、圧胴600の外周面に保持される。また各セグメント600a、600b、600cのうち、1箇所おきにシートが圧胴に供給される点が重要である。即ち、図1の圧胴600のセグメント600aにシートが供給されると、次のセグメント600bにはシートが供給されず、更に次のセグメント600cにシートが供給され、その後にはセグメント600aにシートが供給されない。そして、各セグメント600a、600b、600cのうち、1箇所おきにシートが排紙される。即ち、図1の圧胴600のセグメント600aからシートが排紙されると、次のセグメント600bからはシートが排紙されず、更に次のセグメント600cからシートが排紙され、その後にはセグメント600aからシートが排紙されない。
【0058】次に、圧胴600への給紙について最初に圧胴600のセグメント600aにシートを給紙する場合を想定して説明する。まず、前当て機構300と引針機構200とがシートの位置を整える。スイング機構400のスインググリッパ410は、フィーダーボード100よりの位置でシートを保持する。そして、前当て機構300のシート搬送阻止解除動作(後退位置への移動)の後、スインググリッパ410がフィーダーボード100寄りの位置から給紙胴500よりの位置へ移動するが、このタイミングに合わせて、給紙胴グリッパ510も、給紙胴500の回転によりスインググリッパ410へ接近するようになっている。ここで、給紙胴グリッパ510の閉状態から開状態への切換により、給紙胴グリッパ510へシートが受け入れられ、更に給紙胴グリッパ510の開状態から閉状態への切換により、シートを給紙胴グリッパ510が保持する。そして、給紙胴グリッパ510とスインググリッパ410の両持ちの状態の後、スイング爪の開位置への移動により、スインググリッパ410からシートが解放され、給紙胴500へシートの受渡しが行われる。シートは給紙胴500の外周面に保持され、給紙胴500の回転により搬送される。なお、説明の便宜上、この状態を給紙動作における圧胴600のゼロ回転目とする。給紙胴グリッパ510と圧胴グリッパ610とが給紙胴500と圧胴600の外接位置に到達する直前に、圧胴グリッパ610が開状態へ切換り、シートが圧胴グリッパ610に受け入れられ、圧胴グリッパ610の開状態から閉状態への切換により、シートを圧胴グリッパ610が保持する。そして、圧胴グリッパ610と給紙胴グリッパ510の両持ちの状態の後、給紙胴グリッパ510が開状態に切換ることにより、シートが給紙胴グリッパ510から解放され、圧胴グリッパ610へのシートの受渡しが行われる。そして、シートはセグメント600aに保持され、圧胴600の回転とともに搬送される。
【0059】圧胴600が1/3回転すると(給紙動作における圧胴600の1/3回転目)、前当て機構300と引針機構200とはシートの位置調整動作を実行しない。このとき、スインググリッパ410は、フィーダーボード100よりの位置にある。また前当て機構300は、シート搬送阻止解除動作(後退位置への移動)を行わないために、スイング機構400へシートが供給されず、又、スイング爪の閉位置への移動も行われず、スインググリッパ410はシートの受入れ動作を行わない。また、この状態では、フィーダーボード100上にある、次に供給されるシートの先端は、前あて機構300に到達していない。この後、スインググリッパ410が給紙胴500よりの位置へ移動し、このタイミングに合わせて、給紙胴グリッパ510もスインググリッパ410へ接近する点、及び給紙胴グリッパ510の開状態への切換が行われる点では上記圧胴600のゼロ回転目と同様である。しかし、上述のようにスインググリッパ410はシートを保持していないので、スイング爪の開位置への移動は行われず、スイング機構400から給紙胴500へのシートの受渡し動作は行われない。給紙胴グリッパ510は、閉状態へは切換るが、シートを保持しない状態で給紙胴500の回転に伴い圧胴600の方へ移動する。そして、給紙胴グリッパ510と圧胴グリッパ620とが給紙胴500と圧胴600の外接位置に到達する直前、直後に渡り、給紙胴グリッパ510は開状態、圧胴グリッパ620は閉状態を保ち、セグメント600bへシートが新たに供給されることはない。(請求項1のシートの受渡し動作の阻止)。これが、シートの受渡しを伴わない開状態への切換である。
【0060】更に圧胴600が1/3回転して、給紙動作における圧胴の2/3回転目になると、上記給紙動作における圧胴のゼロ回転目と同様の動作が行われ、給紙胴500を介してセグメント600cにシートが受渡される。
【0061】更に圧胴600が1/3回転して、給紙動作における圧胴の1回転目になると、圧胴600のセグメント600aが、給紙胴500へ接近し、上記1/3回転目と同様の動作が行われる。即ち、スインググリッパ410がシートを保持していない状態で、スイング機構400から給紙胴500の給紙胴グリッパ510へのシートの受渡し動作が行われず、給紙胴グリッパ510は、シートを保持しない状態で、給紙胴500と圧胴600の外接位置に接近する点で、上記1/3回転目と同様である。しかし、ここでは、後述のように、圧胴600のセグメント600a上に保持されたシートは未だ排紙されておらず、色領域821a及び822bからの2色のインキ像が転写されたのみの状態で、セグメント600a上に保持されている。ここで、給紙胴グリッパ510と圧胴グリッパ610とが給紙胴500と圧胴600の外接位置に到達する直前、直後に渡り、圧胴グリッパ610が閉状態を保つことにより、シートは600a上に保持される。又、給紙胴グリッパ510が開状態を保つことにより、セグメント600a上に保持されたシートに給紙胴グリッパ510が当接するのが防止され、シートの破損を回避することができる。
【0062】更に圧胴600が1/3回転して、給紙動作における圧胴600の4/3回転目になると、圧胴600のセグメント600b上にシートが供給されることとなる。
【0063】次に、圧胴600からの排紙について説明する。上記給紙動作における圧胴600のゼロ回転目にて、圧胴600のセグメント600aへのシートの供給がなされた直後、セグメント600aに設けられて当該シートを保持する圧胴グリッパ610が初めて排紙機構700へ接近する時点を「排紙動作における圧胴のゼロ回転目」として説明する。まず、排紙動作における圧胴600のゼロ回転目では、セグメント600aに設けられた圧胴グリッパ610が、圧胴600と排紙機構700との最近接位置へ移動する。このタイミングでは、排紙機構700の排紙グリッパ720と排紙グリッパ730との間に延びるチェーンの中間点位置が、当該最近接位置に面することとなり、圧胴グリッパ610と排紙グリッパ720、730とが交差しない。又、圧胴600と排紙機構700との最近接位置において、圧胴グリッパ610の開状態への切換は行われず、圧胴グリッパ610は当該最近接位置へ至る直前、直後を通じて閉状態に保たれる。従って、圧胴600のセグメント600aに保持されたシートは、圧胴グリッパ610によりセグメント600aに保持されたまま、圧胴600の回転に伴って当該最近接位置を通過することとなる。このとき、圧胴600のセグメント600aに保持されたシートには、未だ、2色分のインキ像が転写されているのみである。
【0064】排紙動作における圧胴600の1/3回転目では、セグメント600bに設けられた圧胴グリッパ620が、圧胴600と排紙機構700との最近接位置へ移動するが、このタイミングに合わせて、排紙グリッパ720が当該最近接位置へ接近するようになっている。圧胴グリッパ620と排紙グリッパ720とが圧胴600と排紙機構700の最近接位置に到達する直前に、排紙グリッパ720が閉状態、開状態、閉状態と切換わり、その直後に、圧胴グリッパ620が開状態へ切換る。ただし、上記のように、圧胴600のセグメント600bには未だシートが供給されていないので、圧胴600から排紙機構700へのシートの受渡しは行われない。
【0065】更に圧胴600が1/3回転して、排紙動作における圧胴600の2/3回転目になると、上記ゼロ回転目と同様の動作が行われ、圧胴600のセグメント600cに保持されたシートが、圧胴600に保持されたまま、圧胴600と排紙機構700との最近接位置を通過する。このとき、圧胴600のセグメント600cに保持されたシートも、未だ、2色分のインキ像が転写されているのみである。
【0066】更に圧胴600が1/3回転して、排紙動作における圧胴の1回転目になると、圧胴600のセグメント600aに保持されたシートは4色印刷が完了しており、圧胴600のセグメント600aが排紙機構700へ接近する。セグメント600aに設けられた圧胴グリッパ610が、圧胴600と排紙機構700との最近接位置へ移動し、「排紙動作における圧胴の1/3回転目」と同様の動作が行われる。ただし、ここでは圧胴600のセグメント600aにシートが保持されているので、圧胴600から排紙機構700へのシートの受渡しが行われる。具体的には、圧胴グリッパ610と排紙グリッパ730とが圧胴600と排紙機構700の最近接位置に到達する直前に、排紙グリッパ730が開状態に切換り、シートが排紙グリッパ730に受入れられ、排紙グリッパ730の開状態から閉状態への切換えにより、シートを排紙グリッパ730が保持する。そして、排紙グリッパ730と圧胴グリッパ610の両持ちの状態の後、圧胴グリッパ610が開状態に切換り、シートが圧胴グリッパ610から解放され、排紙グリッパ730へのシートの受渡しが行われる。そして、シートは排紙機構700に保持され、チェーン710の搬送とともに搬送される。
【0067】以上の構成によれば、給紙動作における圧胴600の2/3〜1回転の範囲では、シートは、圧胴600の圧胴グリッパに保持されたまま排紙機構700を通過するが、そのとき最近接位置には排紙グリッパ720,730が位置していないので、排紙グリッパ720、730によって、圧胴600上のシートを損傷することがない。
【0068】(8)給紙胴グリッパ510、圧胴グリッパ610、620、630、排紙グリッパ720、730を開閉駆動するための具体的構成次に、図2乃至図6に基づき、給紙胴グリッパ510、圧胴グリッパ610、620、630、排紙グリッパ720、730を開閉駆動するための具体的な構成について説明する。これらの図には、圧胴600と給紙胴500の外接位置600S付近にて、給紙胴グリッパ510を開状態又は閉状態に切換えるための給紙胴グリッパ開閉駆動機構520と、圧胴600と給紙胴500の外接位置600S付近にて圧胴グリッパ610、620、630を開状態又は閉状態に切換えるための給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640と、圧胴600と排紙機構700の最近接位置600D付近にて圧胴グリッパ610、620、630を開状態又は閉状態に切換えるための排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660と、圧胴600と排紙機構700の最近接位置600D付近にて排紙グリッパ720、730を開状態又は閉状態に切換えるための排紙グリッパ開閉駆動機構である排紙グリッパ開閉カム740が示される。尚、図2は図1とは反対側の側面から見た図であり、図3は図1と同じ側面側から見た図である。
【0069】これらの図に示されるように、フレーム3に固定されたシャフト10(図4)には、シャフト10の軸方向に平行に並んで、第1、第2の給排紙駆動カム11、12が固定されている。第1給排紙駆動カム11には、中心角約180度(360度/ゴム胴の色領域の分割数)の範囲に渡って突出カム面が形成されており、残りの範囲は切欠カム面が形成されている。第2給排紙駆動カム12には、中心角約180度(360度/ゴム胴の色領域の分割数)の範囲に渡って切欠カム面が形成されており、残りの範囲は突出カム面が形成されている。図2の方向から見て、シャフト10に対し互いに対称となる位置関係に配置され、シャフト10を中心に、一体的に回転されるようになっている。即ち、第1給排紙駆動カム11の突出カム面と第2給排紙駆動カム12の切欠カム面、又は第1給排紙駆動カム11の切欠カム面と第2給排紙駆動カム12の突出カム面が重なり合うように備えられ、互いの位置関係が変化しないようになっている。第1、第2給排紙駆動カム11、12を回転させるための駆動力は、シャフト10に接続されたプーリー15とベルト16とにより供給される。プーリー15とベルト16とは、第1、第2給排紙駆動カム11、12を、圧胴600が2/3(ゴム胴の色領域の分割数/圧胴のセグメント数)回転する間(給紙胴500が2回転する間)に1回転する回転速度で、図2の反時計回り方向に回転させるよう構成されている。又、フレーム3にはスタッド13が備えられ、スタッド13によりサブフレーム14がフレーム3に固定され、シャフト10のフレーム3に直接支持されていない方の端部はサブフレーム14に回動可能に支持され、印刷動作中に生じるシャフト10のブレ等が防止されている。
【0070】まず、圧胴600と給紙胴500の外接位置600S付近にて給紙胴グリッパ510を開状態又は閉状態に切換るための給紙胴グリッパ開閉駆動機構520について説明する。シャフト521がフレーム3に対し固定され(図4)、シャフト521には、アーム522がシャフト521を中心に回動可能に設けられている。アーム522は頭部522Aと脚部522Bとからなる。アーム522の頭部522Aの一端部には、カムフォロア523が設けられ、第2給排紙駆動カム12に接するようになっている。又、アーム522の頭部522Aの他端は、フレーム3に固定されたスプリング524に接続され、カムフォロア523が第2給排紙駆動カム12方向に付勢されるようになっている。頭部522Aの該他端部は、スプリング524の付勢方向反対側でフレーム3から延びる偏心スタッド525と当接可能に設けられ、アーム522の図2の反時計方向の過回動が防止される。アーム522の脚部522Bには、偏心ピン526が回転可能に設けられ、偏心ピン526には、リンク527の端部が回動可能に接続される。リンク527の他端部にはピン528が設けられ、ピン528にはリンク529、530の端部がそれぞれ回動可能に接続されている。フレーム3に固定されたブラケット532(図5)には、ピン531が設けられ、リンク529の他端部は、ピン531に回動可能に接続される。又、フレーム3には、給紙胴グリッパ用固定カム536が固定され(図5)、ブラケット537に固定されたピン535により、給紙胴グリッパ用可動カム534が回動可能に設けられる。リンク530の他端部にはピン533が設けられ、給紙胴グリッパ用可動カム534は、ピン533に対し回動可能に接続される。
【0071】給紙胴グリッパ用可動カム534と給紙胴グリッパ用固定カム536とは、給紙胴500の軸方向投影位置に備えられ、給紙胴グリッパ510のカムフォロア514が該カム534、536のカム面と当接したときに、給紙胴500に備えられた給紙胴グリッパ510を開閉するためのものである。給紙胴グリッパ用固定カム536は給紙胴グリッパ510が圧胴600と給紙胴500との外接位置600Sへ到達した直後に給紙胴グリッパ510を開状態に切換え、その後に閉状態に切換えるためのものである。又、給紙胴グリッパ用可動カム534は、後述の近接位置にて、給紙胴グリッパ510が圧胴600と給紙胴500との外接位置600Sへ到達する以前に給紙胴グリッパ510を開状態に切換えるためのものである。
【0072】以上の構成において、カムフォロア523が第2給排紙駆動カム12の突出カム面に接触する際には、給紙胴グリッパ開閉駆動機構520は、図2にて2点鎖線、図3にて実線で示される位置になる。即ち、アーム522がピン521を中心に図2の反時計方向に回動し、リンク527が図2の下方向に移動し、リンク530を介して給紙胴グリッパ用可動カム534がピン535を中心に図2の時計方向に回動し、その結果、給紙胴グリッパ用可動カム534は圧胴600から遠ざかる離反位置へ移動する。この位置では、給紙胴グリッパ510のカムフォロア514は、給紙胴グリッパ用可動カム534に当接できず、給紙胴グリッパ用固定カム536にのみ当接可能となる。即ち、給紙胴グリッパ510は、圧胴600と給紙胴500の外接位置に到達する直前には給紙胴グリッパ用可動カム534の離反位置への移動により閉状態のまま保持され、圧胴600と給紙胴500の外接位置に到達した直後には給紙胴グリッパ用固定カム536により開状態に切換えられる。
【0073】又、カムフォロア523が第2給排紙駆動カム12の切欠カム面に当接する際には、給紙胴グリッパ開閉駆動機構520は、図2にて点線、図3にて2点鎖線で示される位置になる。即ち、アーム522がピン521を中心に図2の時計方向に回動し、リンク527が図2の上方向に移動し、リンク530を介して給紙胴グリッパ用可動カム534がピン535を中心に図2の反時計方向に回動し、その結果、給紙胴グリッパ用可動カム534は圧胴600へ近づく近接位置へ移動する。この位置では、給紙胴グリッパ510のカムフォロア514は、給紙胴グリッパ用可動カム534にも、給紙胴グリッパ用固定カム536にも当接可能となる。即ち、給紙胴グリッパ510は、圧胴600と給紙胴500の外接位置に到達する以前には給紙胴グリッパ用可動カム534の近接位置への移動により開状態に切換えられ、圧胴600と給紙胴500の外接位置に到達した直後には給紙胴グリッパ用固定カム536により開状態に保持される。
【0074】第2給排紙駆動カム12は給紙胴500が2回転する間(圧胴600が2/3回転する間)に1回転し、中心角約180度に亘り切欠カム面が形成されているから、給紙胴グリッパ用可動カム534は、給紙胴500が1回転する間(圧胴600上のセグメント600a、600b、600cのうちの1つのセグメントが、圧胴600と給紙胴500の外接位置600Sを通過する間)離反位置に保持され、次に給紙胴500が1回転する間近接位置に保持され、給紙胴500が2回転する毎に(圧胴600上のセグメント600a、600b、600cのうちの2つのセグメントが、圧胴600と給紙胴500の外接位置600Sを通過する毎に)これを繰返すこととなる。
【0075】次に、圧胴600と給紙胴500の外接位置600S付近にて圧胴グリッパ610、620、630を開状態又は閉状態に切換えるための給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640について説明する。スタッド641がフレーム3に固定され(図4)、スタッド641にはL字型のアーム642の角部が回動可能に接続されている。アーム642の1端部には、第1給排紙駆動カム11に当接するカムフォロア643が設けられている。又、カムフォロア643を第1給排紙駆動カム11方向に付勢するために、スタッド641から見てカムフォロア643と反対側の部分は、フレーム3に固定されたスプリング644に接続されている。更に、アーム642のスプリング644に接続された側の端部は、スプリング644の付勢方向反対側で、フレーム3から延びる偏心スタッド645と当接し得るようになっており、スタッド641を中心とするアーム642の図2の時計方向の過回動が防止される。アーム642のスプリング644に接続された側の端部にはピン646が設けられ、ピン646にはリンク647の端部が回動可能に接続される。リンク647の他端部にはピン648が設けられ、ピン648にはアーム649の端部が回動可能に接続される。アーム649の他端部は、フレーム3に対して回転可能に支持されたシャフト650(図4)に一体的に接続され、シャフト650の軸心を中心に回動可能となっている。シャフト650には、更にアーム651の端部が一体的に接続され、アーム649とアーム651とは一体構造をなして回動可能に設けられる。アーム651の他端部には、付勢ローラ652が備えられ、付勢ローラ652に当接可能に、可動の咥換カム653がフレーム3に回動可能に設けられている。咥換カム653の端部はカムアーム654(図3)に一体的に接続され、カムアーム654は、フレーム3に回動可能に支持されたシャフト655(図4)に一体的に接続されており、咥換カム653とカムアーム654とが一体的にシャフト655の軸心を中心に回動可能となっている。シャフト655には、更にアーム656の端部が一体的に接続され、咥換カム653、カムアーム654、アーム656は一体的に回動可能に設けられる。アーム656の他端部は、フレーム3に固定されたスプリング657に接続され、咥換カム653を給紙胴500から離反する方向(図2のシャフト655の軸心を中心とした時計方向)へ付勢している。付勢ローラ652は、常時咥換カム653の一側面側に当接可能である。又、咥換カム653の自由端側には、フレーム3から延びる2つのソケットボルト658、659のいずれかに当接可能に設けられる。咥換カム653の当該自由端部がこの2つのソケットボルト658、659の間に位置することにより、咥換カム653の過回動が防止されている。
【0076】咥換カム653は、圧胴600の軸方向投影位置に備えられ、圧胴グリッパ610、620、630のカムフォロア614、624、634が咥換カム653のカム面と当接したときに圧胴グリッパ610、620、630を開閉するためのものである。咥換カム653は、後述の近接位置にて、圧胴グリッパ610、620、630が圧胴600と給紙胴500との外接位置600Sへ到達する直前に圧胴グリッパ610、620、630を開状態に切換え、その後に閉状態に切換えるためのものである。
【0077】以上の構成において、カムフォロア643が第1給排紙駆動カム11の突出カム面に接触する際には、給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640は、図2、図3にて点線及び実線で示される位置になる。即ち、アーム642がスタッド641を中心に図2の時計方向に回動し、リンク647が図2の下方向に移動し、アーム649と651が一体的に図2の時計方向に回動する。この回動により、アーム651の付勢ローラ652が、スプリング657の付勢力に抗して、咥換カム653を図2の反時計方向に回動させ、給紙胴500の周面に近接する近接位置へ移動させる。この位置では、圧胴グリッパ610、620、630のカムフォロア614、624、634は、咥換カム653に当接可能となる。即ち、圧胴グリッパ610、620、630は、圧胴600と給紙胴500の外接位置に到達する直前には咥換カム653の近接位置への移動により開状態に切換えられ、圧胴600と給紙胴500の外接位置に到達した直後には閉状態に切換えられる。
【0078】又、カムフォロア643が第1給排紙駆動カム11の切欠カム面に接触する際には、給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640は、図2、図3にて2点鎖線で示される位置になる。即ち、アーム642がスタッド641を中心に図2の反時計方向に回動し、リンク647が図2の上方向に移動し、アーム649と651が一体的に図2の反時計方向に回動する。この回動により、アーム651の付勢ローラ652が咥換カム653から離反する方向に移動し、スプリング657の付勢力により、咥換カム653が図2の時計方向に回動し、給紙胴500の周面から離反する離反位置へ移動する。この位置では、圧胴グリッパ610、620、630のカムフォロア614、624、634は、咥換カム653に当接不能となる。即ち、圧胴グリッパ610、620、630は、圧胴600と給紙胴500の外接位置に到達する直前、直後を通じて圧胴グリッパ610、620、630のカムフォロア614、624、634が咥換カム653に当接しないことから、閉状態のまま保持される。
【0079】第1給排紙駆動カム11は、第2給排紙駆動カム12と同様に、給紙胴500が2回転する間に1回転し、中心角約180度に亘り切欠部が形成されているから、咥換カム653は、給紙胴500が1回転する間近接位置に保持され、次に給紙胴500が1回転する間離反位置に保持され、給紙胴500が2回転する毎にこれを繰返すこととなる。
【0080】次に、圧胴600と排紙機構700の最近接位置600D付近にて圧胴グリッパ610、620、630を開状態又は閉状態に切換るための排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660について説明する。排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660は、上記給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640と同様の構造をしている。図2乃至図5にて、上記給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640の各部材と対応する排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660の部材は、給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640の各部材の参照番号に20を加えた番号で示してある。排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660は、第1給排紙駆動カム11の回転により駆動される。
【0081】咥換カム673が近接位置にあるときは、圧胴グリッパ610、620、630のカムフォロア614、624、634は、咥換カム673に当接可能となる。即ち、圧胴グリッパ610、620、630は、圧胴600と排紙機構700の最近接位置に到達する以前には閉状態に保持され、圧胴600と排紙機構700の最近接位置に到達した直後には咥換カム673により開状態に切換えられる。
【0082】又、咥換カム673が離反位置にあるときは、圧胴グリッパ610、620、630のカムフォロア614、624、634は、咥換カム673に当接不可能となる。即ち、圧胴グリッパ610、620、630は、圧胴600と排紙機構700の最近接位置に到達する直前、直後を通じて圧胴グリッパ610、620、630のカムフォロア614、624、634が咥換カム673に当接しないことから、閉状態のまま保持される。
【0083】第1給排紙駆動カム11は、給紙胴500が2回転する間に1回転し、中心角約180度に亘り切欠部が形成されているから、咥換カム673は、給紙胴500が1回転する間近接位置に保持され、次に給紙胴500が1回転する間離反位置に保持され、給紙胴500が2回転する毎にこれを繰返す。
【0084】次に、圧胴600と排紙機構700の最近接位置600D付近にて排紙グリッパ720、730を開状態又は閉状態に切換るための排紙グリッパ開閉カム740について説明する。排紙グリッパ開閉カム740は、スプロケット701の軸方向投影領域と重なる位置で、フレーム3に固着されている。排紙グリッパ開閉カム740は、排紙グリッパ720、730が圧胴600と排紙機構700の最近接位置600Dへ到達する直前に、排紙グリッパ720、730のカムフォロア720A(排紙グリッパ730のカムフォロアについては図示せず)と当接可能な位置に設けられおり、該カムフォロア720Aが排紙グリッパ開閉カム740のカム面と当接したときは、常に閉位置にある排紙グリッパ720、730が、開位置に切換えられ、その後に閉位置に切換えられる。
【0085】次に、第1、第2給排紙駆動カム11、12の回転と、給紙胴グリッパ開閉駆動機構520の給紙胴グリッパ用可動カム534、給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640の咥換カム653、排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660の咥換カム673の移動のタイミングについて説明する。図2には、圧胴600と給紙胴500の外接位置600S、圧胴600と排紙機構700の最近接位置600D、第2給排紙駆動カム12と給紙胴グリッパ開閉駆動機構のカムフォロア523の接点12S、第1給排紙駆動カム11と給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構のカムフォロア643の接点11S、第1給排紙駆動カム11と排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構のカムフォロア663の接点11Dの位置関係が示されている。
【0086】第2給排紙駆動カム12と給紙胴グリッパ開閉駆動機構520のカムフォロア523の接点12Sと、第1給排紙駆動カム11と給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640のカムフォロア643の接点11Sは、第1、第2給排紙駆動カム11、12の中心軸11Cから見て、中心角180度の位置にある。給紙胴グリッパ開閉駆動機構520のカムフォロア523が、第2給排紙駆動カム12の突出カム面に接触している間、給紙胴グリッパ開閉駆動機構520の給紙胴グリッパ用可動カム534は、圧胴600から遠ざかる離反位置に保持されている。このとき、給紙胴側圧胴グリッパ開閉駆動機構640のカムフォロア643は、第1給排紙駆動カム11の突出カム面に当接しているので、給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640の咥換カム653は、給紙胴500の周面に近接する近接位置に保持される。この位置関係では、給紙胴グリッパ510が、給紙胴500と圧胴600の外接位置600Sへ到達する直前で給紙胴グリッパ用可動カム534により閉状態に保持され、直後には給紙胴グリッパ用固定カム536により開状態となる。一方、圧胴グリッパ610、620、630は、咥換カム653により給紙胴500と圧胴600の外接位置600S到達する直前に開き、直後に閉状態となる。これが、上記給紙胴500から圧胴600へのシートの受渡しを行う際の動作である。
【0087】又、給紙胴グリッパ開閉駆動機構520のカムフォロア523が、第2給排紙駆動カム12の切欠カム面に当接している間、給紙胴グリッパ開閉駆動機構520の給紙胴グリッパ用可動カム534は、圧胴600に近づく近接位置に保持される。このとき、給紙胴側圧胴グリッパ開閉駆動機構640のカムフォロア643は、第1給排紙駆動カム11の切欠カム面に当接しているので、給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640の咥換カム653は、給紙胴500の周面から離反する離反位置に保持される。この位置関係では、給紙胴グリッパ510が、給紙胴500と圧胴600の外接位置600Sへ到達する直前で給紙胴グリッパ用可動カム534により開状態に保持され、直後には給紙胴グリッパ用固定カム536により同様に開状態となる。一方、圧胴グリッパ610、620、630は、咥換カム653による影響を受けず、給紙胴500と圧胴600の外接位置600S到達する直前、直後を通じて閉状態が維持される。これが、上記給紙胴500から圧胴600へのシートの受渡しを行なわない際の動作である。
【0088】(9)給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構及び排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構の変形例図7乃至図10に基づき、給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構及び排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構の変形例について説明する。
【0089】図7乃至図10に示される給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680及び排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680’は、上述の実施の形態の給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640(図2)及び排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構660(図2)に代えて用いられる。給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680は、圧胴600と給紙胴500の外接位置600S付近にて圧胴グリッパ610、620、630(図1)を開状態又は閉状態に切換えるための部材であり、排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680’は、圧胴600と排紙機構700の最近接位置600D付近にて圧胴グリッパ610、620、630を開状態又は閉状態に切換えるための部材である。
【0090】尚、本変形例においては、給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680及び排紙側圧胴グリッパ開閉機構680’以外の部材は、上述の実施の形態と同様の構成をしており、図7乃至図10において、上述の実施の形態の部材と同一の構成を有するものは、同一の参照番号で示されている。
【0091】本変形例では、フレーム3とサブフレーム14との間にて、上述の実施の形態の第1、第2の給排紙駆動カム11、12に代わって、シャフト10に給排紙駆動ギア41が固定され、給排紙駆動ギア41は、シャフト10と一体的に回転可能となっている。フレーム3にはスタッド42が固定され、スタッド42には回転可能にギア43が支承されている。ギア43は給排紙駆動ギア41に噛合し、給排紙駆動ギア41の回転力がギア43へ伝達されるよう構成される。
【0092】給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680と排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680’の駆動力は、シャフト10から、ギア43を通じて供給される。
【0093】給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680の構成について説明する。図8に示されるように、スタッド44を介して、フレーム3にプレート45が固定されている。フレーム3とプレート45との間には、シャフト681が差渡され、シャフト681の両端は、フレーム3とプレート45によりそれぞれ回転可能に支承されている。シャフト681には、ギア682が固定され、ギア682は上述のギア43と噛合し、シャフト10から伝達された回転力により、ギア682とシャフト681とが一体的に回転可能となっている。また、シャフト681には、溝カム683が固定され、溝カム683は、シャフト681、ギア682と共に一体的に回転する。溝カム683のカム面には、環状溝683Aが形成され、環状溝683Aは、図8、9に示されるように、溝カム683の周面において、軸心681Aに対して斜めに形成される。以下、環状溝683Aのうちフレーム3から最も遠い位置(図8の状態ではシャフト681の右側、図9の状態ではシャフト681の左側に図示)を上位置、環状溝683Aのうちフレーム3から最も近い位置(図8の状態ではシャフト681の左側、図9の状態ではシャフト681の右側に図示)を下位置と呼ぶ。
【0094】環状溝683Aには、環状溝683Aの深さ方向及び軸心681A方向に、環状溝683Aに適合する形状のコロ684が嵌合される。コロ684には、アーム685の一端部が接続される。
【0095】フレーム3にはスタッド687が固定され、スタッド687には、フレーム3に対し垂直方向に延びるレール691が固定される。レール691にはガイド690が嵌合され、レール691の延びる方向に沿って移動可能となっている。ガイド690には、コロ688が固定されたブラケット689が固定されている。コロ688には、上述のアーム685の他端部が接続される。アーム685の中央部には、回動可能に支持ピン686が固定され、支持ピン686は、上述のスタッド687に固定されている。アーム685は、コロ684の移動により、支持ピン686を中心に回動可能である。
【0096】ブラケット689にはブラケット692が固定され、ブラケット692には、咥換カム693が固定される。ここで、咥換カム693は上述の給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構640(図2)の咥換カム653と同一形状のカム面を有している。
【0097】以上の構成に基づき給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680の動作について説明する。
【0098】シャフト10の回転力は、給排紙駆動ギア41、ギア43、ギア682、シャフト681を介して溝カム683へ伝達される。これにより、溝カム683が回転し、これに伴って環状溝683Aも回転する。
【0099】環状溝683Aの回転に伴って、コロ684が上位置にあるとき(図8)には、アーム685が図10の反時計方向に回動し、コロ688が下位置へ移動し、コロ688に固定されたブラケット689、692も咥換カム693を伴って図10の下方向の位置へ移動する。この位置では、咥換カム693が圧胴グリッパ610、620、630のカムフォロアー614、624、634に当接可能となる(図8)。従って、圧胴600と給紙胴500の外接位置600S付近にきた圧胴グリッパ610、620、630が、咥換カム693により開状態に切換えられる。尚、図8において、2点鎖線αは、咥換カム693とカムフォロア614(624、634)とが同一の高さにあり、当接可能であることを示す。
【0100】また、環状溝683Aの回転に伴って、コロ684が下位置にあるとき(図9)には、アーム685が図10の時計方向へ回動し、コロ688が上位置へ移動し、コロ688に固定されたブラケット689、692も咥換カム693を伴って図10の上方向の位置へ移動する(図10にて2点鎖線で表示)。この位置では、咥換カム693が圧胴グリッパ610、620、630のカムフォロアー614、624、634に当接不能となる。従って、圧胴600と給紙胴500の外接位置600S付近にきた圧胴グリッパ610、620、603は、閉状態のままとなる。
【0101】ここで、上述の実施の形態と同様、シャフト10は給紙胴500が2回転する毎に1回転し、溝カム683も給紙胴500が2回転する毎に1回転し、コロ684は、給紙胴500が2回転する毎に1回ずつ上下動をする。これにより、例えば給紙胴500の1回転目にはコロ684が上位置にあった場合、給紙胴500の2回転目にはコロ684が下位置にあることとなり、給紙胴500が2回転する毎に同様の動作が繰返される。圧胴グリッパ610、620、630は、給紙胴500が1回転する毎に圧胴600と給紙胴500の外接位置600S付近にくるので、ここを通過する際に圧胴グリッパ610、620、630が開状態になる場合と閉状態を維持する場合とが交互に繰返されることとなる。
【0102】排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680’の構成及び動作は、上述の給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680と全く同様である。排紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680’の部材のうち、給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構680と同一の構成及び機能を有する部材は、上述の参照番号に’を付して得られる参照番号にて図7に示されている。
【0103】(10)その他本発明によるオフセット印刷機は上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
【0104】例えば、本実施の形態では、4色のインキを用いたオフセット印刷機であって、版胴及びゴム胴を2個ずつ備え、1つの版胴又はゴム胴の周面の色領域を各々2個ずつとしているが、インキの種類は4色に限られず、ゴム胴や版胴の個数は2個に限られず、また、1つの版胴又はゴム胴の周面の色領域の数は2個に限られないことももちろんである。インキの種類が(「版胴又はゴム胴の個数」×「1つの版胴又はゴム胴の周面の色領域の分割数」)に等しい限り、種々の変更が考えられる。例えば、インキの種類を6色とすると、版胴等の個数を3個として各版胴等の周面の色領域の数を2個ずつとすることもできるし、版胴等の個数を2個として各版胴等の周面の色領域の数を3個ずつとすることもできる。
【0105】又、本実施の形態では、圧胴の周面を3つのセグメントに分割したが、圧胴の周面に設けられるセグメントの数が、1つの版胴又はゴム胴の周面の色領域の分割数に対し「互いに素」の関係であればよい。「圧胴の周面に設けられるセグメントの数」が「1つの版胴又はゴム胴の周面の色領域の分割数」に対し互いに素である限り、圧胴の外周面に保持されたシートに、全ての種類のインキ像を1枚のシートに載せることができるからである。
【0106】又、本実施の形態では、給紙胴の外周長をゴム胴等の色領域の周長と同一としたが、給紙胴の外周長は当該色領域の周長の整数倍であればよい。この場合、給紙胴の外周面は、ゴム胴の色領域の周長と同じ長さを有するセグメントに等分割され、各セグメントの先頭に給紙胴グリッパを備えることとなる。更に、給紙胴の外周長を、ゴム胴の外周長と同じ長さとするか、又は給紙胴をゴム胴より大径として、給紙胴の外周面をゴム胴の外周長と同じ長さのセグメントに等分割し、各セグメントの先頭に給紙胴グリッパを備えることとすれば、本実施の形態の給紙胴グリッパ開閉駆動機構520に代えて、上述した給紙胴グリッパ用固定カム536のみを配置すればよい。
【0107】又上述した排紙機構700に代えて、本実施の形態の給紙胴及び給紙胴グリッパ開閉駆動機構と同様な機構を、排紙機構に採用できる。この場合、図2乃至図5に示された給紙胴500及び給紙胴グリッパ開閉駆動機構520と同様の機構を、排紙スプロケット701の位置に配置し、給紙胴500が排紙胴として機能させ、給紙胴グリッパ開閉駆動機構520を、排紙グリッパ開閉駆動機構として機能させるようにすればよい。
【0108】
【発明の効果】請求項1記載のオフセット印刷機によれば、給紙側圧胴グリッパ開閉駆動機構と、給紙胴グリッパ開閉駆動機構とを備え、これらのグリッパ開閉駆動機構が、圧胴グリッパと給紙胴グリッパとが圧胴と給紙胴の外接位置付近に到達したときのうち、ゴム胴の色領域の分割数に等しい回数毎に1回のタイミングでくわえ替え動作を行い、当該タイミング以外の場合には圧胴グリッパが当該外接位置に至る直前、直後を通じて圧胴グリッパを閉位置に保持し、給紙胴グリッパが当該外接位置に至る直前、直後を通じて給紙胴グリッパを開位置に保持する。従って、ゴム胴の色領域の分割数に等しい回数毎に1回のタイミングでのみ給紙胴から圧胴へのシートの受渡しが行われ、受渡しを行わない際には、給紙胴に設けられた給紙胴グリッパが、圧胴外周面に保持されたシートを破損する恐れがない。
【0109】請求項2記載のオフセット印刷機によれば、排紙グリッパが、排紙機構のチェーンの長さ方向に、ゴム胴の外周長と同じ長さ分の距離をおいて配置され、圧胴グリッパが圧胴から排紙機構へのシートの受渡し位置付近に到達したときのうち、ゴム胴の色領域の分割数に等しい回数毎に1回のタイミングで、圧胴グリッパと排紙グリッパとが出会うようになっている。従って、ゴム胴の色領域の分割数に等しい回数毎に1回のタイミングでのみ圧胴から排紙機構へのシートの受渡しが行われ、受渡しを行わない際には、排紙機構に設けられた排紙グリッパが圧胴外周面に保持されたシートを破損する恐れがない。
【0110】請求項3記載のオフセット印刷機によれば、上記請求項2記載のオフセット印刷機と同様の効果を得ることができる。




 

 


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