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発明の名称 インク保持体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−105622(P2001−105622A)
公開日 平成13年4月17日(2001.4.17)
出願番号 特願2000−217292(P2000−217292)
出願日 平成12年7月18日(2000.7.18)
代理人 【識別番号】100079304
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 隆司 (外1名)
発明者 勝又 禎宏 / 木下 英也
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 プリンターヘッドに対応するインク導通材と、このインク導通材に接触させるインク吸収材とよりなるインク保持体であって、インク導通材とインク吸収材はそれぞれ軟質ポリウレタンフォームからなり、前記導通材はポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤を含む発泡原料を用いて製造した軟質ポリウレタンフォームに界面活性剤を含有させてなり、更に前記インク吸収材は軟質ポリウレタンフォームを熱プレスによって2〜20倍に熱圧縮させると共に、界面活性剤を含有させたものであることを特徴とするインク保持体。
【請求項2】 インク吸収材を構成する軟質ポリウレタンフォームのセル数が、20個/25mm以上である請求項1記載のインク保持体。
【請求項3】 軟質ポリウレタンフォームのセル数が、40〜150個/25mm以上である請求項2記載のインク保持体。
【請求項4】 前記インク導通材は、ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤を含む発泡原料を用いて軟質ポリウレタンフォームを得、次いで界面活性剤を分散した水中に当該軟質ポリウレタンフォームを浸漬し、水を絞った後に乾燥して軟質ポリウレタンフォームの表面に前記界面活性剤を付着させた請求項1乃至3のいずれか1項記載のインク保持体。
【請求項5】 前記界面活性剤が、コハク酸ナトリウム変性物である請求項1乃至4のいずれか1項記載のインク保持体。
【請求項6】 コハク酸ナトリウム変性物の付着量が、1〜500,000g/m3である請求項5記載のインク保持体。
【請求項7】 コハク酸ナトリウム変性物の付着量が、1,000〜20,000g/m3である請求項6記載のインク保持体。
【請求項8】 前記インク吸収材は、複数層構成を有し、インク導通材より遠ざかるにつれてインク吸収能を増した請求項1乃至7のいずれか1項記載のインク保持体。
【請求項9】 前記インク吸収材の複数の層は、インク導通材より遠ざかるにつれて熱圧縮率を高めたものである請求項8記載のインク保持体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインク保持体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンの普及に伴ないプリンターも多くの機種が提供されている。そして、これらのプリンターは近年になりワイヤドット方式やインクリボン方式からレーザー方式やインクジェット方式に移行しており、特にインクジェット方式はレーザー方式に比べて安価であり、広く採用されている。かかるインクジェット方式のプリンターには、従来染料インクが広く用いられていたが、近年のカラープリンター化に伴い、顔料インクが用いられるようになってきた。
【0003】この場合、インクジェット方式のプリンターでは、プリンターヘッドのクリーニング等により、余分なインクはプリンター内にためこまれるが、これが流れ出してプリンターヘッド近くを汚してしまうことがある。このため、余分なインクを吸収するインク吸収材がプリンターヘッドに対応して敷き詰められている。
【0004】このプリンターインク吸収材は、当初はパルプや繊維質の不織布であったが、羽毛立ちにより繊維がプリンター内に飛散するため、近年ではウレタンフォームが広く用いられている。また、インクが染料インクから顔料インクに変わりつつあるため、このウレタンフォームもインクの保持性に改良が重ねられている。特に顔料インクは微細なカーボンなどの粒子をもって顔料が分散状態で使用されることから、染料インクに比べて吸収性が異なることは否めない。特にインク吸収材に対しては、このカーボンなどの粒子が目詰まりを起こし、従来のインク吸収材では十分な吸収性能が発揮されないケースが多い。
【0005】そして、プリンターの小型化及び軽量化から、プリンターヘッドに直接対応する位置にこのインク吸収材を敷き詰めることが難しいことも多くなっており、このため、プリンターヘッドとはやや別の位置に本来のインク吸収材を敷き詰め、プリンターヘッドとの間をインクの通り道となる吸収性のよい材料をインク導通材(以下、単に導通材と称す)とする方法が採られていることもあるが、この導通材及びインク吸収材(以下、単に吸収材と称す)の組み合わせによる顔料インクにも適するインク保持体の提供は未だない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、顔料インクにも好適に用いられるウレタンフォーム製のインク保持体を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本発明の要旨は、プリンターヘッドに対応する導通材と、この導通材に接触させる吸収材とよりなるインク保持体であって、導通材と吸収材はそれぞれ軟質ポリウレタンフォームからなり、前記導通材はポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤を含む発泡原料を用いて製造した軟質ポリウレタンフォームに界面活性剤を含有させてなり、更に前記吸収材は軟質ポリウレタンフォームを熱プレスによって2〜20倍に熱圧縮させると共に、界面活性剤を含有させたものであることを特徴とするものである。
【0008】本発明によれば、上述した構成を採用することで、インク、特に顔料インクを速やかに吸収、保持する特徴を有する。即ち、プリンターヘッドと対応する導通材にあっては、軟質ポリウレタンフォームを熱プレスして毛現象による吸収性を向上させた吸収材が考えられるが、これを顔料インクの吸収にそのまま用いると、場合によっては顔料成分中のカーボンなどの粒子による目詰まりを生じたり、吸収性能が劣ることが考えられる。
【0009】このため、顔料インクを速やかに吸収、保持する性能が要求され、しかも前記したような導通材として用いられるものにあっては、本体である吸収材よりも毛細管効果が小さく、乾燥時(不使用時)にインクの目詰まりや吸収不良を発生させない性能を備えていなくてはならない。このため、本発明は顔料インクの吸収性を改良するために界面活性剤を導通材を構成する軟質ポリウレタンフォーム内に好ましくは含浸処理して顔料インクの吸収性を改良したものである。
【0010】一方、インク吸収材は、上記のように熱圧縮し、界面活性剤を含有させたものを用いることで、良好なインク吸収、保持性を確保したものである。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する。本発明のインク保持体は、プリンターヘッドに対応するインク導通材と、このインク導通材に接触させるインク吸収材とからなるもので、プリンターヘッドから流れ出たインクがインク導通材に吸収されると共に、このインク導通材に吸収されたインクが該導通材を通ってインク吸収材に吸収、保持されるようにしたものである。
【0012】本発明においては、上記インク導通材及びインク保持体はいずれも軟質ポリウレタンフォームから形成される。
【0013】この場合、好ましいポリオールは、官能基数が2以上の活性水素含有化合物にエチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドとエチレンオキサイドを付加したポリ(オキシエチレン−オキシアルキレン)ポリエーテルポリオールである。ここで、アルキレンオキサイド成分としては、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等が例示される。上記ポリオールを製造する際に使用する活性水素含有化合物は、例えばポリアルコール類、ポリアミン類等であり、ポリアルコール類を例示すれば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、蔗糖等がある。
【0014】なお、本発明で用いられるポリオールとして、親水性を有する有機酸金属塩及び/又はその重合体含有ポリオールをポリオールの一部として用いることもでき、有機酸のカリウム、マグネシウム、スズ、銅、リチウム、銀等が有効であり、好ましくはカリウム、ナトリウムである。かかるポリオールは、通常の軟質ポリウレタンフォームの製造に使用されるポリオールとブレンドして使用される。
【0015】ポリオールと反応させるために用いる有機イソシアネートは特に限定はなく、例えばトルエンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート等がある。これらの中で、トルエンジイソシアネートの2,4−/2,6−異性体比が80/20或いは65/35のものが経済性の点から好ましく、ポリオールやその他の活性水素を有する化合物の全量に対する有機イソシアネートの使用量、即ちイソシアネート指数は80〜130の範囲であるが、100〜110の範囲が好ましい。
【0016】また、触媒としては、例えば有機スズ化合物触媒、アミン系触媒等がある。有機スズ化合物触媒としては、スタナスオクトエート、スタナスオレエート、ジブチルジスズラウレート、ジブチルスズジ−2−エチルヘキソエート、ジブチルスズジアセテート等がある。一方、アミン系触媒としては、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N−エチルモルフォリン、ジメチルエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5・4・0)ウンデセン−7及びそのフェノール塩、トリエチレンジアミンの蟻酸塩等がある。これらの触媒は単独或いは2種以上を混合して使用する。触媒の使用量は特に限定されず広範囲に変えることができるが、通常ポリオール100重量部に対して0.005〜2重量部の範囲である。なお、特に溶出等が問題となる場合には反応性を有するアミン系触媒の使用が好ましい。
【0017】更に、整泡剤についても、通常、軟質ポリウレタンフォーム発泡に使用されるシリコーン系等の整泡剤が使用されるが、溶出等が問題となる用途には、やはり反応性を有する整泡剤の使用が好ましい。その使用量は、ポリオール100重量部に対して0.1〜3.0重量部の範囲で使用することができるが、0.5〜2.0重量部が特に好ましい。
【0018】発泡剤としては、水或いはメチレンクロライド、低沸点を有する揮発性液体が用いられる。
【0019】なお、上述した配合成分以外に、発泡体に要求される性能に応じて、充填剤、帯電防止剤、着色剤、及び難燃剤等を本発明の目的を逸脱しない限り添加することができる。
【0020】また、用途により、高硬度のものが望まれる場合には、架橋材等を配合できることは勿論である。
【0021】上記発泡原料を用いて軟質ポリウレタンフォームを製造する方法は常法が採用される。
【0022】本発明において、インク導通材に用いる軟質ポリウレタンフォームは、密度が0.005〜0.150g/cm3、特に0.01〜0.05g/cm3であるものが好ましく、またセル数が40〜150個/25mm、特に60〜150個/25mmであるものが好ましい。
【0023】このインク導通材は、上記軟質ポリウレタンフォームに界面活性剤を含浸付着したものであるが、この場合軟質ポリウレタンフォームは、圧縮せずにそのまま用いたもの(非圧縮フォーム、圧縮率1倍)が用いられる。
【0024】上記軟質ポリウレタンフォームに付着させる界面活性剤としては、エチレンオキシド、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキルスルホン酸塩等の陰イオン活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第四アンモニウム塩等の陽イオン活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン活性剤、アミノ酸等の両性界面活性剤のいずれもが用いられる。これらの中では、特にコハク酸ナトリウム変性物が効果の点で好適に用いられる。この場合、コハク酸ナトリウム変性物としては、下記式で示されるコハク酸のジアルキルエステルスルホン酸ソーダが好適に用いられる。
【0025】
【化1】

(但し、Rはアルキル基又はアラルキル基であり、炭素数1〜18のものが挙げられる。)
【0026】具体的にエステルとしては、ジ−n−アミル、ジ−n−ヘキシル、ジ−n−ヘプチル、ジ−n−オクチル、ジ−n−ノニル、モノエチルモノドデシル、モノブチルモノドデシル、モノ−2−エチルヘキシル−モノ−1−メチルベンジル、モノ−2−エチルヘキシル−モノ−1−メチル−4−エチルヘキシル、ジ−1−メチルブチル、ジ−2−メチルブチル、ジ−イソアミル、ジ−1,3−ジメチルブチル、ジ−1−メチルアミル、ジ−ジメチルアミル、ジ−1−イソプロピルイソブチル、ジ−1−プロピルブチル、ジ−1−メチルヘキシル、ジ−2−エチルヘキシル、ジ−1−メチルヘプチル、ジ−1−ブチルアミル、ジ−1−イソブチル−3−メチルブチル、ジ−1−メチル−4−エチルヘキシル、ジ−1−メチル−4−エチルオクチル等が挙げられる。
【0027】かかる界面活性剤はできれば水溶性のものがよく、これはフォームを含浸した後に乾燥するだけでよいからである。なお、界面活性剤の含浸量は、要求される性能によっても異なるが、例えばコハク酸ナトリウム変性物の場合にあっては、1〜500,000g/m3、好ましくは1〜100,000g/m3、更に好ましくは1,000〜20,000g/m3程度である。
【0028】界面活性剤の付着方法としては、界面活性剤を分散乃至溶解した水中に非圧縮フォーム又は圧縮フォームを浸漬し、これを取り出し、水を絞った後に乾燥する方法が好適に採用される。
【0029】一方、吸収材としての軟質ポリウレタンフォームは、これを圧縮して使用するものであるが、この場合、このフォームの密度は0.005〜0.150g/cm3、特に0.01〜0.05g/cm3であることが好ましく、またそのセル数が20〜150個/25mm、特に40〜150個/25mm、更に好ましくは40〜100個/25mmであることが好ましい。このようにセル数を特定することで、毛細管現象を向上させることができる。
【0030】この吸収材は、上記軟質ポリウレタンフォームを熱プレスすることによって熱圧縮変形させたものであり、その圧縮率は2〜20倍、特に5〜10倍、更に好ましくは8〜10倍であることが好ましい。なお、圧縮率が高くなると毛細管現象は向上するが、高密度となるためインク保持量が低下することから、実際の使用に当たってはウレタンフォームの密度と圧縮率を適宜選択することとなる。即ち、接触するインク導通材よりも毛細管現象を高めてインクの吸い上げ速度・高さの良好な素材とするもので、このために前記したようにウレタンフォームのセル数の特定や圧縮倍率、更には通気性等を適宜選択することとなる。勿論、インクの吸収容量を確保し、乾燥時、インクの目詰まりや吸収不良を発生させないように選択することとなる。なお、熱プレスの条件としては、150〜240℃、特に150〜230℃で2〜20分程度で処理する好ましい。導通材に接触する吸収材は、圧縮率の同一な材料であってもよいが、互いに通気度の異なる複数層をインク吸収側からインク吸収能を増すと共に、インク吸収側から遠ざかるにつれてインク保持能を増すように、即ちインク吸収側を通気度の大きいものとし、順次通気度が小さくなるように積層したものを用いることが好ましい。例えば、インク吸収側から順次圧縮倍率が高くなるように積層したり、セル数が順次細かくなるように積層することができる。勿論、単一層のものであってもよいことは当然である。
【0031】なお、このように複数層構成にする手段としては、互いに圧縮倍率及び/又はセル数が異なるものを2〜6層、特に3〜5層程度積層する方法が採用される。また、フォームを熱圧縮するに際し、フォームの片面のみに熱板を当てて圧縮させるようにしてもよい。
【0032】また、インク吸収体のインク吸収側の表面をスリット加工することにより、更にインク吸収性能を高めることができる。この場合、スリットは2〜50mm、特に5〜10mm間隔に互いに平行状態で、又はます目状に設けることができる。
【0033】上記吸収材も、上記導通材と同様に界面活性剤を付着させるが、界面活性剤の種類は上記と同様であり、コハク酸ナトリウム変性物が好適であることも上記と同様である。また、界面活性剤の付着量、含浸・付着方法も上記と同様である。
【0034】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例で部は質量部を示す。
【0035】(フォームの製造)ここで用いた軟質ポリウレタンフォームの製造配合及び従来より吸収材として用いられている吸収材ポリウレタンフォームの製造配合は、ポリオール(V3030・株式会社ダウ製)・100部、TDI80(日本ポリウレタン社製)・50部、水・4部、アミン系触媒(DABCO−33LV・三井エアプロダクツ製)・0.3部、スズ触媒(スタナスオクトエート・日東化成社製)・0.3部、シリコーン整泡剤(L−520・日本ユニカ社製)・1部であり、ワンショット法で軟質ポリウレタンフォームを得た。得られたフォームは、密度(JIS−K6400)が0.020g/cm3であり、セル数は50個/25mmであった。
【0036】上記軟質ポリウレタンフォーム(10mm×100mm×100mm)をジ−(ノルマルオクチル)スルホコハク酸ナトリウムを溶解した水に浸漬し、これを引き上げ、水を絞った後、加熱乾燥して、インク導通材(実施例)A1を得た。この場合、ジ−(ノルマルオクチル)スルホコハク酸ナトリウムの付着量は3,000g/m3であった。
【0037】また、上記軟質ポリウレタンフォーム(100mm×100mm×100mm)を熱プレスすることにより、圧縮倍率10倍の圧縮フォームを得、これを上記と同様にしてジ−(ノルマルオクチル)スルホコハク酸ナトリウムを3,000g/m3付着させて、インク吸収材(実施例)A2を得た。
【0038】一方、比較例のフォームとしては、非含浸フォーム(B1)及び熱プレスにより圧縮倍率10倍として毛細管効果により吸収性を向上させたフォーム(B2)を用い、以下の試験を行った。
【0039】(導通材の試験)
(1)フォーム上に顔料インクを0.1cc滴下し、この吸い込み速度(秒)を測定した。測定の結果、本発明の導通材A1は1秒以内に吸収したが、B1フォームは60秒以上かかった。
(2)フォーム上に顔料インクを0.1cc滴下し、これを10回繰り返した後の吸い込み速度(秒)を測定した。本発明の導通材A1は1秒以内に吸収したが、B1フォームは60秒以上の時間を要した。
【0040】(吸収状態)
(3)吸収状態を調べたところ、本発明の導通材A1にあってはインクの滴下位置より円柱状にフォームの底に至るまで垂直に吸収しており、顔料インクの目詰まりは見られない。これは、本発明の吸収材A2も同様であった。一方、B2フォームは表面に目詰まりが見られ、滴下した顔料インクが広がって留まり底まで達していない。B1フォームは全く吸収せず表面にインクの層が形成され、吸収材としての機能はない。このことはB1フォーム、B2フォーム共にインクの素早い吸収性に劣り、かつ他の吸収材への導通材としては好ましくない結果となった。
【0041】(インク保持体としての吸収試験(1))評価方法としては、トレー内に顔料インクを入れ、吸収材(10mm×10mm×200mm)を立ててインクを10mm深さ浸漬し、所定時間におけるインクの到達高さを測定した。
【0042】ここで用いた本発明の吸収材は、上記ウレタンフォーム(A1)の10倍の熱圧縮材A2である。本発明のA2フォームは1時間後の高さが60mm、24時間後の高さが120mmであったが、B2フォームの1時間後の高さは40mm、24時間後の高さは70mmであった。また、広く採用されているフェルト材にあっては、それぞれ55mm、60mmの高さであった。
【0043】上記のことから、上部に熱圧縮倍率の高い吸収材を置くことで、吸収速度を上げることが可能となり、更に、ウレタンフォームの熱圧縮により吸収量と吸収速度を決めることが可能となって、吸収材の自由な設計ができることとなったものであり、例えばフェルトやパルプ等にはできない技術である。
【0044】(インク保持体としての吸収試験(2))インク吸収材を実際の状態と類似の状態として吸収試験を行った。即ち、導通材に対して吸収材を半分ずらして積層し、導通材上に顔料インクを滴下吸収させた。顔料インクの滴下法は、初期に3cc×5回(吸収容積60%に相当)を滴下して吸収させ、次いでこれを十分に乾燥させた後に再び3cc×3回を吸収させた。試験結果を表1に示す。
【0045】
【表1】

【0046】実施例1は導入部にA1フォーム、吸収材をA2ォームとした。導入部に吸収されたインクは速やかに吸収材へ移動し、導入部にインクが残らないことがわかり、熱圧縮フォーム側ヘインクが速やかに拡散し、目詰まりの少ないインク吸収体が提供できた。一方、フェルト材からなる同形状のインク吸収体(比較例)は本実施例とは効果が劣ることがわかる。
【0047】
【発明の効果】本発明のインク保持体は、インクの乾燥後も吸収性能は落ちないこと、オーバーフローしても導入部よりインクを再吸収し、完全にインクを吸収できることなどから従来にない優れたインク保持体を提供できたものである。そして更に、本発明のインク保持体は必要に応じ、垂直方向ヘスリット、ピンを打つことで垂直方向へのインク吸収速度を調整することが可能となるという優れた特徴を持つものである。




 

 


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