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発明の名称 スチールコードの製造方法およびこの方法に用いる撚線機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−3281(P2001−3281A)
公開日 平成13年1月9日(2001.1.9)
出願番号 特願平11−177716
出願日 平成11年6月24日(1999.6.24)
代理人 【識別番号】100059258
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 暁秀 (外2名)
【テーマコード(参考)】
3B153
【Fターム(参考)】
3B153 AA12 AA13 AA33 AA43 CC52 DD07 DD34 DD35 DD36 FF12 FF16 GG40 
発明者 吉田 千尋
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 複数本の素線を撚り合わせずに並列に束ねたコアと、このコアの周囲に巻き付けた複数本の素線によるシースとからなるスチールコードを、チューブラー型撚線機にて製造するに当り、コアとなる素線は、チューブラー型撚線機のバレル内部の該バレルと離隔した位置を通して、シースとなる素線との集合部に導くことを特徴とするスチールコードの製造方法。
【請求項2】 請求項1において、集合部に配置したローラー対のローラー間において、コアの素線のまわりにシースとなる素線を巻き付けることを特徴とするスチールコードの製造方法。
【請求項3】 請求項1において、集合部に配置した断面が扁平形状の穴を有する撚り合わせダイにおいて、コアの素線のまわりにシースとなる素線を巻き付けることを特徴とするスチールコードの製造方法。
【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、撚り合わせ後のスチールコードを矯正ローラーにて矯正することを特徴とするスチールコードの製造方法。
【請求項5】 回転バレルの外側の該バレル回転軸上に、複数の素線の集合部を有するチューブラー型撚線機であって、素線が巻き付けられたボビンの全てを回転バレルの内部に配置したことを特徴とするチューブラー型撚線機。
【請求項6】 請求項5において、スチールコードにおいてコアとなる素線が巻き付けられたボビンを、シースとなる素線が巻き付けられたボビンより、素線の集合部側に配置したことを特徴とするチューブラー型撚線機。
【請求項7】 請求項5または6において、集合部にローラー対を配置したことを特徴とするチューブラー型撚線機。
【請求項8】 請求項5または6において、集合部に断面が扁平形状の穴を有する撚り合わせダイを配置したことを特徴とするチューブラー型撚線機。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スチールコードの製造方法、特にチューブラー型撚線機を用いてスチールコードを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りタイヤやコンベアベルトなどのゴム物品を補強するスチールコードは、複数の素線を撚り合わせて製造されるのが一般的であり、その素線の撚り合わせには、図1に示すような、チューブラータイプの撚線機が多用されている。
【0003】例えば、空気入りタイヤのカーカスやベルトの補強材に適用されている3+6構造の層撚りコードは、1×3構造のコアのまわりに、シースとなる6本の素線を巻き付けて撚り合わせることによって、製造することができる。すなわち、図1に示すように、コア1が巻き付けられたボビン2を回転バレル3の外に配置する一方、シースとなる素線4a〜4fが巻き付けられたボビン5a〜5fを回転バレル3内部に配置する。次いで、ボビン5a〜5fを迂回するように、コア1をガイド等によってバレル壁面に沿って回転バレル3の先端へ導き、さらにバレル回転軸上でバレル先端からその外側の撚り合わせダイ6へと導く。一方、シース素線4a〜4fも、バレル壁面に沿って回転バレル3の先端へ導き、さらにバレル回転軸上をバレル先端からその外側のプレフォーマー7へと導いて、ここでシース素線に撚られた状態と同形の螺旋形状の型付け加工を施し、型付けされたシース素線同士を撚り合わせダイ6へと導く。そして、回転バレル3を回転すると、撚り合わせダイ6において、コア1のまわりにシース素線4a〜4fが巻き付けられ、コードCが得られる。
【0004】ところで、近年、タイヤ用のスチールコードの諸性能を向上するために、コードを扁平化することが、提案されている。例えば、特開平9−158065号公報には、3+6構造のコードにおいて、無撚りの素線を並列に配置してコアを扁平化し、このコアの周りに素線を巻き付けることによって、断面を楕円形にしたコードが開示されている。この扁平コードは、曲げ剛性に異方性があり、かつ高い引張り強さを有し、また扁平化によってゴム引き布にした際の厚みを減少することが可能になる。
【0005】かようなコードを、上記したチューブラー型撚線機を用いて製造する場合は、図2に示すように、回転バレル3の外側に配置したボビン2a〜2cからそれぞれ1本の素線1a〜1cを巻き出して、回転バレル3内へ3本の素線を並列にして送り込み、回転バレル3の壁面に沿って同バレルの先端へ、さらにバレル回転軸上でバレル先端からその外側の撚り合わせダイ6へと導き、上記したところと同様に導いたシース素線を、この並列配置のコア1のまわりに巻き付けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、コア素線を並列状態で回転バレル内に導入すれば、このバレル内をバレル壁面に沿って通過した後も、図3に示すように、並列状態を維持しているはずである。
【0007】しかしながら、実際には、コア素線がバレル壁面を通過する際の抵抗などによって、コア素線の配置が変化することは不可避であり、例えば図4に示すように、コア素線の相互配置が不規則に乱れる結果、撚り合わせダイに導かれたコアの断面形状は,その長手方向に様々な形状で変化することになる。すなわち、コアの並ぶ方向が変化してコアが捩じれた状態になったり、極端な場合は、コア素線相互が交差してコアの扁平化が阻害されることもある。
【0008】そして、コアに所望の扁平形状を与えることができなくなる結果、得られるコードについても所望の扁平化が達成できない事態となるのである。仮に、撚り合わせダイの出側において、矯正ローラーでの矯正を実施したとしても、コアの矯正を行うことは甚だ難しい。なお、強度の矯正を行って外観上の修正、例えば捩じれを修正することは可能であるが、弾性的な捩じれは依然として潜在しているため、コードの切断時に再び捩じれが現れる不利は回避できない。
【0009】かくして、従来の製造方法によって作製した扁平コードは、その扁平化が適正に実現されないために、扁平コードに期待される諸性能を充分に獲得することが困難であった。
【0010】そこで、この発明は、無撚り素線の並列配置に成るコアを有する扁平コードの製造過程において、コア素線の配置に乱れを生じることのない方途について、この製造に使用する撚線機に併せて提案することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明の要旨構成は、次の通りである。
(1) 複数本の素線を撚り合わせずに並列に束ねたコアと、このコアの周囲に巻き付けた複数本の素線によるシースとからなるスチールコードを、チューブラー型撚線機にて製造するに当り、コアとなる素線は、チューブラー型撚線機のバレル内部の該バレルと離隔した位置を通して、シースとなる素線との集合部に導くことを特徴とするスチールコードの製造方法。
【0012】(2) 上記(1) において、集合部に配置したローラー対のローラー間において、コアの素線のまわりにシースとなる素線を巻き付けることを特徴とするスチールコードの製造方法。
【0013】(3) 上記(1) において、集合部に配置した断面が扁平形状の穴を有する撚り合わせダイにおいて、コアの素線のまわりにシースとなる素線を巻き付けることを特徴とするスチールコードの製造方法。
【0014】(4) 上記(1) ないし(3) のいずれかにおいて、撚り合わせ後のスチールコードを矯正ローラーにて矯正することを特徴とするスチールコードの製造方法。
【0015】(5) 回転バレルの外側の該バレル回転軸上に、複数の素線の集合部を有するチューブラー型撚線機であって、素線が巻き付けられたボビンの全てを回転バレルの内部に配置したことを特徴とするチューブラー型撚線機。
【0016】(6) 上記(5) において、スチールコードにおいてコアとなる素線が巻き付けられたボビンを、シースとなる素線が巻き付けられたボビンより、素線の集合部側に配置したことを特徴とするチューブラー型撚線機。
【0017】(7) 上記(5) または(6) において、集合部にローラー対を配置したことを特徴とするチューブラー型撚線機。
【0018】(8) 上記(5) または(6) において、集合部に断面が扁平形状の穴を有する撚り合わせダイを配置したことを特徴とするチューブラー型撚線機。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、この発明の方法について、図5を参照して詳しく説明する。この発明では、まず、コアとなる素線1a〜1cが巻き付けられたボビン2a〜2cを、回転バレル3の内部の先端、つまり撚り合わせ側に配置し、そのバレル後端側にシースとなる素線4a〜4fが巻き付けられたボビン5a〜5fを配置することが、肝要である。すなわち、従来は回転バレル3の外側に配置していた、コア素線1a〜1cのボビン2a〜2cを、回転バレル3の内部に、しかもシース素線のボビン5a〜5fよりバレル先端側に配置することによって、コア素線1a〜1cがシース素線のボビン5a〜5fを迂回することなく、バレル内壁と離隔した位置、好ましくは回転バレルの回転軸上で回転バレル3の外側へ至る、コア素線の道程を確保する。
【0020】このようにコア素線を、回転バレル3の内部から外側の撚り合わせダイ6へと、回転バレル3の壁面に沿わせずに導くと、コア素線は回転バレルの動作に影響を受けることなく、つまり素線の並列配置が維持されたまま、回転バレル3の外側へと導かれるのである。従って、回転バレル3外側の集合部には、捩じれや交差部分のない、適切な並列配置が長手方向に連続する、コア素線が導かれるのである。そして、回転バレル3の外側の撚り合わせダイ6において、並列配置が維持されたコアのまわりに、プレフォーマー7を介して導かれたシースとなる素線4a〜4fが、回転バレル3の回転に連れて巻き付けられる結果、所望の扁平コードが得られる。
【0021】なお、コアの素線をボビンから巻き出して撚り合わせダイに導く際に、該素線に与える張力が低いと、コアにシース素線を巻付ける工程でコアの素線が動き易くなって、コアの素線の配列が乱れる、おそれがあることから、コアの素線の動きが制限される程度の張力をコア素線に与えることが好ましい。
【0022】ここで、回転バレル3外側の集合部に配置した撚り合わせダイ6は、図6(a)または(b)に示すように、断面形状が楕円または長四角などの穴60を有し、この穴60による拘束の下に撚り合わせを行うことによって、シース素線を巻き付ける際のコアの並列配置を維持する役目を担う。
【0023】また、図7に示すように、撚り合わせダイ6に換えて、ローラー対8を集合部に配置し、このローラー対8のローラー間で撚り合わせを行ってもよい。このローラー対8においても、撚り合わせダイ6の場合と同様に、図8に示すような、断面形状が楕円または長四角などのローラー間隙80を有することが有利である。
【0024】さらに、撚り合わせダイ6またはローラー対8の出側に、矯正ローラー群9を設けて、コアのまわりにシース素線を巻き付けた際の各素線の配置乱れなどを矯正することが、好ましい。なお、シースフィラメントの型付けは円筒つる巻き状に行われるのが通例であり、この場合は、当該型付けを矯正ローラー群9で扁平化する必要がある。上記に従って製造したコードは、並列配置が乱されることなく導かれたコアにシース素線が巻き付けられる結果、コア素線の配置に乱れのないコードが得られるため、コアとシースとの集合部での撚り合わせにおいて素線の配置が乱されたとしても、矯正ローラー群9の矯正によって素線の乱れを修正することが可能である。
【0025】上記した図5および7に示した撚線機では、コアの素線毎にボビンを用意して回転バレル3内に配置したが、図9または10に示すように、複数本の素線を巻き取った単一のボビン2を回転バレル3内に配置し、このボビン2から複数本、例えば3本の素線を同時に巻き出して、回転バレル3の内部から外側へと導くようにしてもよい。この場合、コア素線用のボビンの設置数を減少できるから、回転バレル内のボビンの設置空間を節約することができる。ちなみに、1つのボビンに複数本の素線を巻き取っておくには、1台で複数本の伸線が可能である、いわゆるマルチ伸線機を用いて、素線の製造を行うことが、生産性の点で有利である。
【0026】
【実施例】図10に示した撚線機を用いて、直径:0.26mmのコア素線3本のまわりに、同径のシース素線8本を、撚りピッチ:18mmで巻き付けてスチールコードを製造した。コアの素線は3本を1つのボビンに巻き取ったものを使用し、巻き出し張力は10 kgfとした。また、このコードの設計値は、長径:1.30mmおよび短径:0.78mmである。
【0027】また、比較として、図2に示した撚線機を用いて、上記と同様のスチールコードを製造した。すなわち、コアの素線3本を巻き取った1つのボビンを回転バレルの外側に配置し、ここからコア素線を回転バレルの壁面に沿って回転バレルの先端へ導いて撚り合わせを行った。
【0028】かくして製造されたコードの7500mの長さにわたり、30m間隔の250 箇所の断面形状を観察した。すなわち、コード断面におけるコアの素線の配列を、図11(a)〜(d)に典型例を示すように、コア素線の中心軸を結んだ線分が構成する配列角θとして評価した。そして、180 °≧θ>150 °をAランク、150 °≧θ>90°をBランクおよび90°≧θ>60°をCランクとし、全測定箇所におけるランク付けを行って、その比率を調査した。
【0029】
【表1】

【0030】
【発明の効果】この発明によれば、無撚り素線の並列配置に成るコアを有する扁平コードが、コア素線の配置に乱れを生ずることなしに製造されるから、所期した扁平コードを確実に得ることができる。




 

 


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