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発明の名称 ゴム物品補強用スチールコードおよび空気入りラジアルタイヤ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−3279(P2001−3279A)
公開日 平成13年1月9日(2001.1.9)
出願番号 特願平11−172146
出願日 平成11年6月18日(1999.6.18)
代理人 【識別番号】100059258
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 暁秀 (外2名)
【テーマコード(参考)】
3B153
【Fターム(参考)】
3B153 AA06 BB13 BB20 CC52 FF12 FF16 GG01 GG40 
発明者 森井 貴朗
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 5本以上のスチールフィラメントを1回で撚り合わせてなる単撚り構造のスチールコードであって、コードにおいて隣り合わない、いずれか少なくとも2本のスチールフィラメントは、フィラメントに施した型付けの振幅aとピッチpとの比a/pで表される型付け量が、残りのスチールフィラメントの型付け量の1.5 〜3.0 倍であることを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
【請求項2】 請求項1において、スチールコードは5〜6本のスチールフィラメントからなることを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
【請求項3】 請求項1または2において、スチールフィラメントの径が0.18〜0.35mmであることを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
【請求項4】 一対のビードコア間でトロイド状に延びるラジアル配列コードのプライからなるカーカスを骨格とし、このカーカスのクラウン部を少なくとも2層のベルトで補強した空気入りラジアルタイヤであって、該ベルトに請求項1ないし5のいずれかに記載のスチールコードを適用したことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気入りタイヤ、クローラおよび工業用ベルト等のゴム物品の補強材として使用されるスチールコードおよびこのスチールコードからなるベルトにてカーカスを補強した空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の省エネルギーや省資源の要請、あるいは環境への配慮から、各種ゴム物品についても、その軽量化が進められている。中でも、自動車の燃費向上に直接寄与する、空気入りタイヤの軽量化に対する要求が厳しく、自動車メーカー並びにタイヤメーカーにとって大きな課題となっている。
【0003】タイヤの軽量化に対して、タイヤメーカーでは、タイヤを構成する各種材料の削減や、低燃費ゴム材料の開発等の様々な努力がなされてきた。特に、補強材であるスチールコードに関しては、そのフィラメント径を細くすることや、使用量(打込み数)を低減することによって、軽量化を推進してきた。しかし、フィラメントの小径化やコード打込み数の低減はコードの強度不足をまねき、ひいてはタイヤの基本性能である運動性能を低下させることになるため、この種の手段にて補強材を軽量化する試みは、限界に近づいていると言える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、フィラメントの小径化やコード打込み数の低減によっても当該コードで補強したゴム物品における剛性低下をまねくことのない、新規な構造のスチールコード、並びにこのコードの適用によって運動性能を犠牲にすることなしに軽量化を実現した空気入りラジアルタイヤについて提案することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者は、ゴム物品の補強に供するスチールコードに関して鋭意検討を重ねた結果、該スチールコードに適用するフィラメントの型付け量を規定することによって、補強材としての剛性を低下させることなく、ゴム物品の軽量化が可能になることを見出し、この発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、この発明の要旨構成は、次のとおりである。
(1) 5本以上のスチールフィラメントを1回で撚り合わせてなる単撚り構造のスチールコードであって、コードにおいて隣り合わない、いずれか2本のスチールフィラメントは、該フィラメントに施した型付けの振幅aとピッチpとの比a/pで表される型付け量が、残りのスチールフィラメントの型付け量の1.5 〜3.0 倍であることを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
【0007】(2) 上記(1) または(2) において、スチールコードは5〜6本のスチールフィラメントからなることを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
【0008】(3) 上記(1) 、(2) または(3) において、スチールフィラメントの径が0.18〜0.35mmであることを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
【0009】(4) 一対のビードコア間でトロイド状に延びるラジアル配列コードのプライからなるカーカスを骨格とし、このカーカスのクラウン部を少なくとも2層のベルトで補強した空気入りラジアルタイヤであって、該ベルトに上記(1) ないし(3)のいずれかに記載のスチールコードを適用したことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明では、タイヤのベルトの補強材として用いることのできる、5本以上のスチールフィラメントを1回で撚り合わせた単撚り構造のコードを対象とする。すなわち、図1および2に、この発明のスチールコードの典型例である、撚り構造1×5および1×6のコード断面について示す。該スチールコード1は、型付けを施した5本または6本のスチールフィラメントを1回で撚り合わせてなる。
【0011】このコード1を構成するスチールフィラメントのうち、隣り合わない、いずれか少なくとも2本のスチールフィラメント(以下、特定フィラメントと示す)、例えば特定フィラメント2および3は、図3に示すように、フィラメントに施した型付けの振幅aとピッチpとの比a/pで表される型付け量が、残りのスチールフィラメント4〜6または4〜7の同型付け量の1.5 〜3.0 倍であることが、肝要である。
【0012】ここで、コードにおいて隣り合わない2本のフィラメントの型付けを、その他のフィラメント対比で大きくするのは、製造工程にて互いに並列に配置した多数本のコードにゴムを被覆してトリート材を製造する際に、コードの扁平化を実現するためである。すなわち、コードにゴムを被覆する工程(以下、カレンダー工程と示す)では、コードの束に上下からゴムを圧着してロールにて押さえ付けることによって、トリート材を製造するのが一般的である。そして、2本の特定フィラメントの型付けを、その他のフィラメント対比で大きくしたコードは、このカレンダー工程にてロールによる圧着を受けると、2本の特定フィラメントのみが、その型付けの相違、つまりフィラメント長さの相違によって、トリート材においてその表面に沿って広がるために、コードの極端な扁平化が実現する。
【0013】そして、トリート材などのゴム物品におけるコードを極端に扁平化すると、例えばタイヤのベルトのベルト層間でのゴム厚を薄くすることが可能となる結果、被覆するゴムの量が低減される。また、コードの扁平化により見かけ上のコード断面積が増加する結果、トリート材における補強材の占める割合が増加するため、ゴム物品の剛性を確保することができる。
【0014】具体的には、特定フィラメント2および3の型付け量a/pを、残りのフィラメントの型付け量a/pの1. 5〜3.0 倍とする。すなわち、特定フィラメント2および3の型付け量が残りのフィラメントの1.5 倍未満では、コード断面積増大によるトリート材(ゴム物品)の剛性を向上する効果が得られない。また、3.0倍をこえると、特定フィラメントと隣接するフィラメントとの間で型付け量の差が大きくなりすぎるため、例えばトリート材の裁断工程にて、裁断後のトリート材の端部が跳ね上る、いわゆるカールと呼ばれる性状不良が発生し易く、さらに裁断用カッターが裁断時にフィラメント間からコード内に入り込み、コード割れ等のトラブルも発生しやすくなる。
【0015】一方、コードにおける特定フィラメント以外のフィラメントに施す型付けは、振幅a:0.20〜1.00mmおよびピッチp:8. 0〜18.0mmの範囲であることが、推奨される。
【0016】なお、フィラメントの型付け量を説明した図3には、波形の型付けを施したフィラメントについて示したが、フィラメントに施す型付けは波形に限らず、3次元的に変化する螺旋状の型付けを施すことも可能である。この場合は、螺旋状のフィラメントを波形に平面投影することによって、上記と同様に型付け量a/pを定めることができる。
【0017】また、1×nのコード構造において、フィラメント本数は5本以上、好ましくは5または6本とすることが推奨される。すなわち、フィラメント本数を5〜6本にすることによって、1×n構造を維持することが容易になる。一方、7本をこえると、フィラメント相互間にフィラメントが落ち込む、おそれがあり、とくにコードの製造が難しくなることがある。
【0018】さらに、コードを構成するフィラメントの径は、0.18〜0.35mmとすることが、有利である。なぜなら、フィラメント径はタイヤの性能、特に運動性能および耐久性に大きな影響を与えるものであり、フィラメント径が0.18mm未満では、コードの剛性が低下しタイヤの運動性能、中でも操縦安定性が低下し、一方0.35mmをこえると、フィラメントの表面歪みが大きくなって、コードひいてはタイヤの耐久性が劣化することになるからである。
【0019】上記したコードは、その多数本を互いに並行に揃えてゴムで被覆したトリート材を作製し、該トリート材によるプライを、タイヤのベルトに適用して、カーカスの補強に供する。ここで、タイヤは、例えば図4に示す、乗用車用タイヤが有利に適合する。このタイヤは、1対のビードコア10間でラジアル方向にトロイド状に延びる有機繊維コードのプライからなるカーカス11、このカーカス11のクラウン部のタイヤ径方向外側に配置した、少なくとも2層のベルト12およびこのベルト12のタイヤ径方向外側に配置したトレッド13から成る。
【0020】ベルト12は、図示例でカーカス11側から順に、第1ベルト層12aおよび第2ベルト層12bの積層構造になり、カーカス11のプライコードに対して傾斜して、好ましくは10〜30°の傾斜角度で配列した多数本のスチールコードによるプライの複数枚を、その層間でスチールコードが互いに交差する配置で重ね合わせた、構造を有する。そして、このベルト12を構成するスチールコードに、上記したコードを適用することを、特徴とする。
【0021】
【実施例】表1に示す仕様の下に、撚り本数、フィラメント径、フィラメント型付け量(振幅およびピッチ)を変更して各種コードを製造し、これらコードを種々の打ち込み数でゴム中に埋設してトリート材を作製した。かくして得られたトリート材について、引張り剛性試験および量産工場における作業性を、次のように調査した。
【0022】<トリート材の引張り剛性試験>コードを30本/50mmの間隔で無負荷状態にて引き揃えたのち、その上下から厚さ0.50mmのコーティングゴムを被覆し、トリート材を作製した。このトリート材を上下から1.00mmのゴムでサンドイッチした後、温度160 ℃、圧力100 kgf /cm2 で20分間加硫した その後、トリート材から、幅50mmおよび長さ500 mmのサンプルに切り出し、島津製作所製オ−トグラフを用いて、引張り速度2mm/min で引張り、その際の荷重−伸びの関係線図を求めた。そして、該関係線図から、2.0 〜5.0mm の伸び過程における傾きの平均値を引張り剛性値として求め、比較例1の値を100 としたときの指数にて表示した。この数値が大きいほど、剛性が高いことを示している。
【0023】<作業性評価>コード40束を引き揃えた後、その上下からゴムをコーティングした、いわゆるコーティング反を、長手方向500 mmおよび幅方向50mmに切断した直後の端部跳ね上り量を測定した。該跳ね上り量は、コーティング反端部4個所を測定、その最大値で評価した。そして、タイヤ製造手法によっても異なるが、跳ね上り量が3mm以上であれば、コーティング反の裁断時、またタイヤ成型時に問題となることがあるため、跳ね上り量が3mm未満の場合は作業性上問題のないレベル(〇)とし、同3mm以上の場合はコード割れやカール性等により作業状態が劣る(×)とした。
【0024】また、図4に示した、サイズ195/75R14サイズの乗用車用ラジアルタイヤのベルトに、表2に示す仕様のコードを、該コードの軸方向がタイヤの赤道面に対して20°の傾斜角度となる配置にて適用した。かくして得られた各タイヤについて、実車による操縦安定性試験を行って、ドライバーによるフィーリング評価を比較例1を基準として相対的に行った。そして、比較例1のタイヤとの間に、ドライバーによって認識できる性能差がある場合は+1〜+2とし、一般ドライバーによって認識できる性能差がある場合は+3以上として、評価した。この調査結果を、表1に併記する。
【0025】
【表1】

【0026】
【発明の効果】この発明のスチールコードは、ゴム物品におけるコードの使用量の減少に伴う、ゴム物品の剛性低下を抑制することが可能であるから、このスチールコードを例えばタイヤのベルトに適用すれば、運動性能を犠牲にすることなしにタイヤの軽量化が実現される。




 

 


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