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発明の名称 インクジェット記録装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−328246(P2001−328246A)
公開日 平成13年11月27日(2001.11.27)
出願番号 特願2000−148507(P2000−148507)
出願日 平成12年5月19日(2000.5.19)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056 EB13 EB37 EC11 EC67 FA10 HA30 
発明者 横山 紀子 / 山本 晶
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 インクを噴射する複数のインクジェットノズルを有するインクジェットヘッドと;前記インクジェットヘッドを保持し、対向している記録媒体面に平行な第1の方向に沿って往復移動可能なキャリッジと;前記キャリッジの往復移動を制御する制御手段と;前記キャリッジの移動時に前記インクジェットヘッドよりも移動方向前方に位置するように設けられ、前記第1の方向と交差する第2の方向における両端に位置する2つのインクジェットノズルの間で、前記インクジェットヘッドが対向している記録媒体の所定量以上の紙浮きを検出する衝突警告センサと;を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】 前記制御手段は、前記衝突警告センサからの検出出力に基づき、前記キャリッジの移動を停止させる、ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】 インクを噴射する複数のインクジェットノズルを有するインクジェットヘッドと;前記インクジェットヘッドを保持すると共に、対向している記録媒体面に直交する方向に沿って往復移動可能なヘッド保持体と;前記ヘッド保持体を保持すると共に、対向している記録媒体面に平行な第1の方向に沿って往復移動可能なキャリッジと;前記キャリッジの往復移動を制御する制御手段と;前記キャリッジの移動時に前記インクジェットヘッドよりも前方に位置するように前記ヘッド保持体に設けられ、前記第1の方向と交差する第2の方向における両端に位置する2つのインクジェットノズルの間で、前記インクジェットヘッドが対向している記録媒体の所定量以上の紙浮きを検出する衝突警告センサと;を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インクジェット記録装置に関し、より詳細には、複数のインクジェットノズルを有するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドを保持し主走査方向に往復移動可能なキャリッジと、キャリッジの往復移動を制御する制御手段と、を備えていて、キャリッジを往復移動の少なくとも一方に移動させる間に、インクジェットヘッドから記録媒体に向かってインクを噴出させて記録媒体上に画像を記録し、キャリッジの所定回数の移動の度に記録媒体を副走査方向に所定幅だけ搬送させるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置では、対向している記録媒体に対し精密で正確に画像を記録する為には、インクジェットヘッドを保持しているキャリッジが、記録媒体面に平行な第1の方向としての主走査方向に沿って往復移動されて画像を記録している間に、インクジェットヘッドの複数のインクジェットノズルと記録媒体との間を記録に最適な間隙に保持する必要がある。この最適な間隙は極めて狭隘であり、かつ記録範囲に亘ってその間隙を一定に保持しなければならない。このため、記録媒体は通常その平面性を維持する為にプラテン上に載置される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、記録媒体は種々の理由によりプラテン上から浮き上がってしまうことが多々ある。この記録媒体の浮きが大きい場合には、この浮き上がった部分に、上述した如く往復移動するキャリッジまたはそれに搭載されたインクジェットヘッドが衝突するおそれがある。この結果、精密なインクジェットノズルに損傷が生じることがある。
【0004】このような衝突を防止する為の衝突警告センサは、特開昭64−45677号公報により既に知られている。この従来の衝突警告センサは、プラテン上の記録媒体に対し相対的に移動するインクジェットヘッドの先端から記録媒体に向かい延出した接片を有している。そしてプラテン上で記録媒体が浮き上がり、記録媒体とインクジェットヘッドの先端との間の間隙が所定の値よりも小さくなると、インクジェットヘッドの先端が記録媒体の浮き部分に衝突するよりも早く前記接片が記録媒体の浮き部分に接触し、インクジェットヘッドの移動を停止させることで、インクジェットヘッドと記録媒体との衝突を防止している。
【0005】しかしながらこの従来の衝突警告センサは、プラテンからの記録媒体の浮き上がりがインクジェットヘッドの移動方向と交差する方向に沿って延出している場合には有効であるが、前記浮き上がりがインクジェットヘッドの移動方向に沿って延出している場合や、前記接片の先端から僅かにずれた位置に点状に生じている場合には検出出来ない可能性が大きい。
【0006】この発明は前記事情の下でなされたものであり、プラテン上のような所定の位置からの記録媒体の浮き上がりがどのような状態であってもインクジェットヘッドが前記浮き上がりに衝突する前に必ず前記浮き上がりを検出することが出来、記録媒体の浮き上がりに対するインクジェットヘッドの衝突を確実に防止することが出来る、インクジェット記録装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した如きこの発明の目的を達成する為に、この発明に従ったインクジェット記録装置は:インクを噴射する複数のインクジェットノズルを有するインクジェットヘッドと;前記インクジェットヘッドを保持し、対向している記録媒体面に平行な第1の方向に沿って往復移動可能なキャリッジと;前記キャリッジの往復移動を制御する制御手段と;前記キャリッジの移動時に前記インクジェットヘッドよりも移動方向前方に位置するように設けられ、前記第1の方向と交差する第2の方向における両端に位置する2つのインクジェットノズルの間で、前記インクジェットヘッドが対向している記録媒体の所定量以上の紙浮きを検出する衝突警告センサと;を備えたことを特徴としている。
【0008】このような構成を有するインクジェット記録装置によれば、インクジェットヘッドの記録幅、即ちインクジェットノズル列幅全体に亘って、衝突を引き起こすような記録媒体の浮き上がりを検出することができる、といった効果を奏する。
【0009】そして、このような構成を有しているこの発明に従ったインクジェット記録装置においては、前記制御手段は、前記衝突警告センサが前記所定量以上の紙浮きを検出した時に前記キャリッジの移動を停止させる、ことが好ましい。
【0010】上述した如きこの発明の目的を達成する為に、この発明に従ったインクジェット記録装置はまた:インクを噴射する複数のインクジェットノズルを有するインクジェットヘッドと;前記インクジェットヘッドを保持すると共に、対向している記録媒体面に直交する方向に沿って往復移動可能なヘッド保持体と;前記ヘッド保持体を保持すると共に、対向している記録媒体面に平行な第1の方向に沿って往復移動可能なキャリッジと;前記キャリッジの往復移動を制御する制御手段と;前記キャリッジの移動時に前記インクジェットヘッドよりも前方に位置するように前記ヘッド保持体に設けられ、前記第1の方向と交差する第2の方向における両端に位置する2つのインクジェットノズルの間で、前記インクジェットヘッドが対向している記録媒体の所定量以上の紙浮きを検出する衝突警告センサと;を備えたことを特徴としている。
【0011】このような構成を有するインクジェット記録装置によれば、インクジェットヘッドの記録幅、即ちインクジェットノズル列幅全体に亘って、衝突を引き起こすような記録媒体の浮き上がりを検出することができる、といった効果を奏する。
【0012】そして、このような構成を有しているこの発明に従ったインクジェット記録装置においては、前記制御手段は、前記衝突警告センサが前記所定量以上の紙浮きを検出した時に、前記キャリッジの移動を停止させることが出来る。また、ヘッド保持体を記録媒体から遠ざけることが出来る。さらに前記キャリッジの移動を停止させるとともにヘッド保持体を対向している記録媒体から遠ざけることも出来る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に従ったインクジェット記録装置について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】なお図1は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェット記録装置の主要部の概略を示すものであり、(A)は正面図であり、(B)は平面図、(C)は右側面図であり;図2は、インクジェット記録装置の主要部の拡大された概略的な左側面図であり;図3は、インクジェット記録装置の主要部のヘッド保持体のインクジェットヘッド接離機構の一部を拡大して示す縦断面図であり;図4(A)は、インクジェット記録装置の主要部の衝突警告センサが動作した状態を示す拡大された部分的な平面図であり;そして図4(B)は、インクジェット記録装置の主要部の衝突警告センサが動作した直後にキャリッジの移動が停止した状態を示す拡大された部分的な平面図である。
【0015】まず最初に図1乃至図3を参照しながら、本実施形態に従ったインクジェット記録装置の主要部の概略的な構成について説明する。
【0016】このインクジェット記録装置は、夫々が所定の配列を有する複数のインクジェットノズル10aが設けられている6個のインクジェットヘッド10K,10C,10M,10LC,10LM,10Yを備えている。インクジェットヘッド10Kが黒、10Cがシアン、10Mがマゼンタ、10LCがライトシアン、10LMがライトマゼンタ、10Yがイエローに対応しており、これらのインクジェットヘッド10K,10C,10M,10LC,10LM,10Yは所定の配列でヘッド保持体14上に配置されている。インクジェット記録装置の図示されていない固定フレームに搭載されている黒色インク,シアン色インク,マゼンタ色インク,ライトシアン色インク,ライトマゼンタ色インク,そしてイエロー色インクを収容したメインインクボトルから図示されていないインク供給ポンプにより図示されていない可撓性を有した柔軟なインク供給チューブを介して対応する色のインクの供給を受けている。
【0017】キャリッジ16は第1の方向としての主走査方向(図1(A)中において左右方向)に沿って延出している1対の案内棒18a,18bによって、所定の範囲を移動可能に支持されている。より具体的に説明すると、この実施の形態において1対の案内棒18a,18bは第2の方向としての副走査方向(図1(A)中において上下方向)上下に離間しており、キャリッジ16は上下に設けられた複数からなるローラ16b、16aによって、上方および下方の案内棒18a、18bに沿って主走査方向に移動可能に支持されている。
【0018】キャリッジ16は四角な枠形状をしており、その中央の空間には、6個のインクジェットヘッドを保持するヘッド保持体14が配置されている。ヘッド保持体14は、キャリッジ16の上下の梁に設けられた1対のスラスト軸受20a,20bに挿通される、上下1対の案内棒14a,14bを有している。1対の案内棒14a,14bは主走査方向及び副走査方向にそれぞれ交差する方向、即ち記録媒体面に交差する方向に延出しており、ヘッド保持体14がこの1対の案内棒14a,14bを介して1対のスラスト軸受20a,20bに沿って所定の範囲で移動を案内されることにより、インクジェットヘッド10を記録媒体に対して接近或いは離間させる方向(図3中における左右方向)に移動可能にさせている。
【0019】図3には、記録媒体24に対し最も接近した時のヘッド保持体14及び案内棒14aを実線により示しており、また、記録媒体24に対し最も離間した時のヘッド保持体14及び案内棒14aを2点鎖線により示している。なお、もう一方の案内棒14bについては、記録媒体24に対する相対的な位置が案内棒14aの場合と同様であるので、図示を省略している。
【0020】このインクジェット記録装置では、ヘッド保持体14を記録媒体24に対し所定の範囲で接離させる為の、インクジェットヘッド接離機構を含んでいる。このインクジェットヘッド接離機構は、ヘッド保持体14を記録媒体24から離間する方向に付勢する付勢手段UMを有している。この実施の形態において付勢手段UMは、ヘッド保持体14の1対の案内棒14a,14bとキャリッジ16の1対のスラスト軸受20a,20bとの間で、1対の案内棒14a,14b上に巻装された圧縮コイルばねにより構成されている。
【0021】インクジェットヘッド接離機構はさらに、ヘッド保持体14の1対の案内棒14a,14bの後方で、主走査方向に沿って延出した1対のヘッド保持体駆動棒26a,26bを有しており、1対のヘッド保持体駆動棒26a,26bの夫々の両端はキャリッジ16に回転自在に支持されている。1対のヘッド保持体駆動棒26a,26bには偏心カム28が固定されていて、偏心カム28の周面がヘッド保持体14の後面に当接している。
【0022】1対のヘッド保持体駆動棒26a,26bには、夫々の偏心カム28を同期して回転させる為にタイミングベルト30が掛け渡されている。下方のヘッド保持体駆動棒26bには、パルスモータ32が連結されている。このパルスモータ32の正逆回転による駆動力が、下方のヘッド保持体駆動棒26bおよびタイミングベルト30を介した上方のヘッド保持体駆動棒26aの同期した正逆回転を生じさせる。1対のヘッド保持体駆動棒26a,26bの正逆回転により、偏心カム28はヘッド保持体14を付勢手段UMの付勢力に抗した記録媒体24への接近及び付勢手段26の付勢力による記録媒体24からの離間を行わせる。
【0023】パルスモータ32は制御手段34に接続され、この制御手段34によって制御される。制御手段34にはさらに6個のインクジェットヘッド10の図示されていない公知の駆動手段も接続されている。
【0024】キャリッジ16は公知の駆動手段36により駆動され、1対の案内棒18a,18bに支持されて主走査方向に沿って往復移動可能である。
【0025】駆動手段36は、主走査方向両端にそれぞれ設けられた1対の図示しないプーリと、1対のプーリに掛け渡されキャリッジ16に固定された図示しないタイミングベルトと、1対のプーリの一方を駆動する図示しないパルスモータと、により構成されている。この駆動手段36のパルスモータも制御手段34に接続され、制御手段34によって駆動を制御される。
【0026】この実施の形態においては、ヘッド保持体14の主走査方向両側面にそれぞれ1対の衝突警告センサ40が設けられている。この1対の衝突警告センサ40は6個のインクジェットヘッド10のいずれよりも主走査方向外側に配置される。1対の衝突警告センサ40は相互に上下逆様に配置されているが構成や動作は同じである。これは、1対の衝突警告センサ40の構成を共通として部品点数を削減し製造コストを低下させる為である。
【0027】1対の衝突警告センサ40の夫々は、副走査方向(キャリッジ16の往復移動方向と交差する方向)において、少なくとも両端に位置しているインクジェットノズル10aの間(インクジェットヘッド10Kの最も上方に位置しているインクジェットヘッド10aと、インクジェットヘッド10Yの最も下方に位置しているインクジェットノズル10aとの間)で、記録媒体24の所定量以上の紙浮きを検出する為に使用される。
【0028】より詳細に説明すると、1対の衝突警告センサ40の夫々は、ヘッド保持体14においてキャリッジ16の往復移動方向である主走査方向の両側面の所定の位置に固定された固定板42と、副走査方向に延出した回動中心線44の回りに回動可能に固定板42に支持された板上の検出片46と、検出片46を記録媒体24に向けて所定の回動位置で弾性的に保持する弾性保持手段48と、弾性保持手段48の弾性保持力に抗した検出片46の所定量以上の回動を検出する回動検出手段50と、を含んでいる。
【0029】検出片46は回動中心線44上に自身の重心Gが配置されるよう構成されている。この為、検出片46は固定板42に対して最も安定して、即ち最も外乱(例えばキャリッジ16の往復移動や停止に伴う慣性力など)の影響を受けることなく、回動可能に支持されている。
【0030】弾性保持手段48は、固定板42と検出片46との間に掛け渡された弾性部材であり、引っ張りコイルばねにより構成されている。弾性保持手段48は、所定の弾性力により検出片46を固定板42に対し付勢することにより、検出片46を所定の回動位置(センサホームポジション)に保持させると共に、前記所定の弾性力以下の外乱により検出片46がセンサホームポジションから前記所定量以上に回動し、回動検出手段50に検出されてしまうことを防止する。
【0031】なおこの実施の形態において弾性保持手段48が検出片46に対し発揮する弾性力は略0.5g乃至略10gの間に設定している。
【0032】センサホームポジションにおいて、検出片46は図1(B)から明らかなように、対向する記録媒体24に対し略90度に配置されている。
【0033】回動検出手段50は、固定板42上に固定されたフォトインタラプタ54と、検出片46に一体的に形成された揺動片52と、を有している。回動検出手段50の各部材は、検出片46がセンサホームポジションに保持されているときを含めて所定量以下の回動をしている間に、揺動片52がフォトインタラプタ54の光路を遮るような位置に配置され、検出片46がセンサホームポジションから所定量以上回動した時に、揺動片52がフォトインタラプタ54の遮光状態が解除されるように、構成されている。そして、揺動片52がフォトインタラプタの遮光状態を解除したら、所定量以上の回動が行われたことを意味する衝突警告信号を発生させるようにしている。この衝突警告信号は制御手段34に印加される。
【0034】図1(A)には、副走査方向において最も上方に位置しているインクジェットヘッド10K中の最も上端に位置しているインクジェットノズル10aの副走査方向の位置が1点鎖線HPにより指摘されている。また副走査方向において最も下方に位置しているインクジェットヘッド10Y中の最も下端に位置しているインクジェットノズル10aの副走査方向の位置が1点鎖線LPにより指摘されている。
【0035】この図1(A)及び(C)から明らかなように、検出片46は、副走査方向における両端、即ち上端と下端に位置している2つのインクジェットノズル10aの範囲で少なくとも延出しており、さらには前記両端を越えて上方及び下方に延出している。
【0036】特に、検出片46は副走査方向における上端に位置しているインクジェットノズル10aの位置HPから、さらに上方に所定距離Xだけ延出している。この所定距離Xは、少なくとも1つのインクジェットヘッドのインクジェットノズル列長さに相当する程度に設定するのが好ましい。即ち、画像記録時における間欠用紙搬送において、最も搬送量が大きい1パス記録モードにおける1回当たりの搬送量に相当する程度に設定するのが好ましい。
【0037】各インクジェットヘッド10の前方には、記録媒体24を支持する平坦なプラテン22が配置されている。
【0038】この実施の形態における記録媒体24は、プラテン22上で主走査方向に所定の長さの幅を有したウエッブ形状をしており、画像形成時に図示されていない公知の記録媒体搬送手段により、プラテン22上を副走査方向に沿って上方から下方に向かって種々の記録モードに則した間隔、幅で間欠的に搬送される。記録媒体24の材質はインクジェットノズル10aから噴射されるインク滴が付着するものであれば何でも良く、例えば紙や布やプラスチックフィルムであることが出来る。
【0039】プラテン22の表面には図示されていない多数の吸引孔があり、この多数の吸引孔は図示されていない公知の負圧手段、例えば吸引ファン、に接続されている。従ってプラテン22の表面に配置された記録媒体24は多数の吸引孔が発生する負圧によりプラテン22の表面に密着されるが、この負圧は図示されていない公知の記録媒体搬送手段による記録媒体24の搬送に悪影響を及ぼさない程度に設定されている。
【0040】次に、本実施の形態に従ったインクジェット記録装置の主要部の動作について説明する。
【0041】前記インクジェット記録装置においては、プラテン22上に記録媒体24が載置されていない時、また、画像を形成する必要がない間には、キャリッジ16は、主走査方向におけるいずれか一端側に設けられた待機位置に配置させられる。この待機位置をキャリッジホームポジションと呼ぶ。また、ヘッド保持体14は付勢手段26の付勢力によりキャリッジ16に対して相対的に後方(図3中右方)に最も引っ込んだ位置(図3中の2点鎖線で示した位置)をヘッドホームポジションと呼ぶ。
【0042】ヘッド保持体14は、キャリッジ16がキャリッジホームポジションに位置しているとき、ヘッドメンテナンスをしているとき、画像記録をしているとき、などの各種ステイタスに応じて、キャリッジ16内で所定の範囲で移動する。
【0043】プラテン22上に記録媒体24が載置されていない状態から、記録媒体搬送手段によって副走査方向上方からプラテン22上に記録媒体24を供給されると、キャリッジ16が主走査方向に移動されて、記録媒体24の幅、斜行の状態など、プラテン22上に供給されてくる記録媒体24の状態を検知するための動作に入る。制御手段34は、プラテン22の上方に到達した記録媒体24の先端が、副走査方向上端に位置しているインクジェットヘッド10Kの最も上端HPに位置するインクジェットノズル10aに到達するまでは、1対の衝突系警告センサ40(回動検出手段50)の検出出力を無視する。
【0044】記録媒体24がロール状に巻かれて保管されている場合、プラテン22に到達したばかりの記録媒体24の先端には強い巻き癖がついている。この巻き癖の故に記録媒体24の先端はプラテン22上に十分に密着せずに浮き上がる可能性が大きい。さらに、プラテン22は、その先端が到達したばかりの記録媒体24に対しては吸着力が弱いことも、紙浮きを助長させる原因となる。
【0045】しかしながら、上述したように記録媒体24がプラテン22上から浮き上がったとしても、それが上端HPに位置するインクジェットノズル10aに到達していないのであれば、記録媒体24と各インクジェットヘッド10は衝突することがないので、1対の衝突系警告センサ40(回動検出手段50)の検出出力を無視するように設定している。
【0046】プラテン22上の記録媒体24に対し所望の画像を記録する場合には、まず、ヘッド保持体14がキャリッジ16内で、画像を行うに当たり最適な位置に移動させられる。そして、その後、キャリッジ16は画像記録のための往復移動が行われ、その移動中に制御手段34の指示により、記録媒体24の所定の画像領域内に所定のインクを所定のインクジェットヘッド10から噴射させる。
【0047】次に、図4を参照しながら記録媒体24のプラテン22からの浮き上がりの検出動作について説明する。
【0048】図4(A)では、キャリッジ16が図中左方(Y)方向に移動しながら画像を記録を行っていて、インクジェットヘッド10Mのインクジェットノズル10aの前端に衝突を引き起こすような記録媒体24の浮き上がりを衝突警告センサ40が検出した状態を示した図であり、図4(B)では、衝突警告センサ40からの検出後に制御手段34がキャリッジ16の移動を停止させた状態を示した図である。なお、図4(A)において、衝突警告センサ40の検出片46のセンサホームポジションを2点鎖線で示している。
【0049】t1はインクジェットノズル10aと記録媒体との間隙、t2はセンサホームポジションに位置している検出片46の前端と記録媒体24との間隙、t3は衝突警告センサ40から衝突警告信号が出力されるときにおける検出片46の前端と記録媒体24との間隙(検知距離)、をそれぞれ示している。ここでは、t1乃至t3の各寸法の関係をt2<t3≦t1として説明する。
【0050】上述したように、1対の衝突警告センサ40の検出片46は弾性保持手段48の弾性力により、センサホームポジションに弾性的に保持されているので、キャリッジ16の往復移動中に検出片46に負荷される振動や風圧にもかかわらず、前記t2の間隙は変わらない。
【0051】そして、キャリッジ16の移動に伴う検出片46の前縁の移動軌跡の範囲内に、記録媒体24面からt4(t4>t1)だけ浮いた浮き24aが発生していると、その浮き24aの形状がいかなるものであっても、図4(A)の実線に示されている如く、検出片46は記録媒体24の浮き24aに衝突し、検出片46は弾性保持手段48の弾性力に抗してその回動中心線44の回りで矢印Zにより示されている如く回動する。しかも検出片46は所定以上の回動量でもって回動することになる。このことは、衝突警告センサ40が、各インクジェットヘッド10のインクジェットノズル10aの夫々の前端と記録媒体24との間の間隙が検知距離t3以上、すなわち衝突の可能性があることを検出したことを意味している。
【0052】検出片46のセンサホームポジションからの回転量が所定量以上になると、揺動片52がフォトインタラプタ54の光路を遮光しなくなるので、フォトインタラプタ54からは衝突警告信号が発生され、制御手段34に送られる。
【0053】前記衝突警告信号を受信した制御手段34は、直ちに画像記録動作を中止させると共に、キャリッジ16のY方向への移動を停止させる。この結果、図4(B)中に実線で示されている如く、記録媒体24の浮き24aがインクジェットヘッド10Mに衝突する前にキャリッジ16の移動が停止され、インクジェットヘッド10の損傷、既に記録された画像の擦れなどの品質低下を未然に防止することができる。
【0054】この実施の形態では、前記衝突警告信号を受信した制御手段34は、さらにヘッド保持体14を記録媒体24から離間する方向(図4(B)中、上方)に移動させるよう制御を行う。このようにインクジェットヘッド10を記録媒体24から離間させることで、よりインクジェットヘッド10と記録媒体24の浮き24aとの衝突の可能性を低減させることができる。
【0055】制御手段34はさらに、キャリッジ16をY方向とは反対の−Y方向に移動させ、少なくとも各インクジェットヘッド10が記録媒体24と対向しない位置まで移動させて、その位置で停止させる。この結果、操作者がインクジェット記録装置の図示されていない外装カバーを開けて、プラテン22上から記録媒体24において浮き24aが生じている部分をプラテン22上に密着させるかまたは切り離す作業を容易に行うことが出来る。
【0056】この作業終了後に前記操作者によって外装カバーが閉められ、さらに図示されていない動作開始スイッチをオンされることで、インクジェット記録装置が画像記録動作を再開するように制御されることが好ましい。
【0057】なお、衝突警告信号を受信した制御手段34は、ヘッド保持体14を記録媒体24から離間させる方向に移動させずに、キャリッジ16を−Y方向に反転移動させることもできる。しかしこの場合には、衝突警告センサ40の検出片46が再度記録媒体24の浮き24aに衝突し、所定以上の回動量でもって回動してしまい再度衝突警告信号を発生させてしまうので、制御手段34はキャリッジ16の移動方向を反転させる原因となった先の衝突警告信号を受信してから、移動方向を反転されたキャリッジ16が記録媒体24と対向しない位置まで移動され、その位置に停止されるまでの間は、衝突警告センサ40からの衝突警告信号を無視するようにする。
【0058】また、キャリッジ16が主走査方向に沿って往復移動して画像記録を行っている間で、キャリッジ16の移動方向を反転させたり移動を停止させる際に、衝突警告センサ40の検出片46に弾性保持手段48の弾性保持力を越える慣性力が生じ、衝突警告センサ40が記録媒体24の浮き24aを検出しないのにもかかわらず、検出片46が所定以上の回動量でもって回動する場合が考えられる。この対策としては、制御手段34は画像記録時におけるキャリッジ16の移動方向の反転時の前後、移動の停止時の前後には、衝突警告センサ40からの衝突警告信号を無視するように設定しておくのが好ましい。
【0059】また、制御手段34はさらに、キャリッジ16が主走査方向に沿って移動しながら画像記録を行っている間で、キャリッジ16が記録媒体24の両端の外側、つまり、キャリッジ16が記録媒体24に対向していない領域に位置しているときについても上述した対策を講じることが好ましい。
【0060】また、本実施の形態においては、検出片46は副走査方向における上端に位置しているインクジェットノズル10aの位置HPからさらに上方に、1パス記録モード時における1回当たりの記録媒体搬送量に相当する距離分だけ延出させている。この結果として、次にインクジェットヘッド10に対向する領域に供給されようとする記録媒体24に、紙浮きが有るか無いか事前に検出することができる。
【0061】また、制御手段34はさらに、キャリッジ16が主走査方向に沿って移動しながら画像記録を行っている間で、キャリッジ16が画像記録領域外に位置しているときに、衝突警告センサ40が記録媒体24の浮き24aを検出しないのにもかかわらず、検出片46が所定以上の回動量でもって回動する場合が考えられるので、この場合も上述した対策と同様に、制御手段34は衝突警告センサ40からの衝突警告信号を無視するように設定しておくことも考えられる。
【0062】なお、本実施の形態では、衝突警告センサ40をヘッド保持体14に固定しているが、これは記録に用いられる記録媒体の厚みに変化が生じても、常に検出距離を一定にする上で有効である。しかしこれに本発明はこれに限られず、衝突警告センサは40はキャリッジ16に固定しても良い。
【0063】以上詳述したことから本発明に従ったインクジェット記録装置は以下のように記載することも出来る。
【0064】(1)インクを噴射する複数のインクジェットノズルを有するインクジェットヘッドと;前記インクジェットヘッドを保持し、対向している記録媒体面に平行な第1の方向(主走査方向)に沿って往復移動可能なキャリッジと;前記キャリッジの往復移動を制御する制御手段と;前記キャリッジの移動時に前記インクジェットヘッドよりも移動方向前方に位置するように設けられ、前記第1の方向と交差する第2の方向(副走査方向または用紙搬送方向)における両端に位置する2つのインクジェットノズルの間(HPとLPの間)で、前記インクジェットヘッドが対向している記録媒体の所定量以上の紙浮きを検出する衝突警告センサと;を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
【0065】(2)前記制御手段は、前記衝突警告センサからの検出出力に基づき、前記キャリッジの移動を停止させる、ことを特徴とする前記(1)項記載のインクジェット記録装置。
【0066】(3)インクを噴射する複数のインクジェットノズルを有するインクジェットヘッドと;前記インクジェットヘッドを保持すると共に、対向している記録媒体面に直交する方向に沿って往復移動可能なヘッド保持体と;前記ヘッド保持体を保持すると共に、対向している記録媒体面に平行な第1の方向に沿って往復移動可能なキャリッジと;前記キャリッジの往復移動を制御する制御手段と;前記キャリッジの移動時に前記インクジェットヘッドよりも前方に位置するように前記ヘッド保持体に設けられ、前記第1の方向と交差する第2の方向における両端に位置する2つのインクジェットノズルの間で、前記インクジェットヘッドが対向している記録媒体の所定量以上の紙浮きを検出する衝突警告センサと;を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
【0067】(4)前記制御手段は、前記衝突警告センサから前記所定量以上の紙浮きを検出した衝突警告信号を受信した時に、前記キャリッジの移動を停止させる、ことを特徴とする前記(3)項記載のインクジェット記録装置。
【0068】(5)前記制御手段は、前記衝突警告センサから前記所定量以上の紙浮きを検出した衝突警告信号を受信した時に、前記ヘッドユニット保持体を前記記録媒体から離間させる、ことを特徴とする前記(3)項または前記(4)項記載のインクジェット記録装置。
【0069】(6)前記制御手段は、前記衝突警告センサから前記所定量以上の紙浮きを検出した衝突警告信号を受信した時に、前記キャリッジの移動方向を反転させる、ことを特徴とする前記(1)項乃至前記(5)項のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
【0070】(7)前記制御手段は、画像記録時において、前記キャリッジが前記記録媒体上の画像記録領域以外の領域に位置しているときには、前記衝突警告センサから衝突警告信号が受信されても前記キャリッジの移動を停止させない、ことを特徴とする前記(1)項乃至前記(6)項のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
【0071】(8)前記制御手段は、画像記録時において、前記キャリッジが前記記録媒体に対向しない領域に位置しているときには、前記衝突警告センサから衝突警告信号が受信されても前記キャリッジの移動を停止させない、ことを特徴とする前記(1)項乃至前記(6)項のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
【0072】(9)前記制御手段は、前記第2の方向に沿って搬送される前記記録媒体の先端が、前記第2の方向における両端に位置する2つのインクジェットノズルのいずれかに達するまでは前記キャリッジを移動させない、ことを特徴とする前記(1)項乃至前記(8)項のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
【0073】(10)前記衝突警告センサは、前記第2の方向における両端に位置する2つのインクジェットノズル間に亘って延出する板状の検出片と、前記検出片を前記第2の方向に平行な軸まわりに回動可能に支持する固定板と、前記板状検出片を所定の位置(センサホームポジション)に弾性的に保持する弾性保持手段と、前記検出片の所定量以上の回動を検出する回動検出手段と、を有する、ことを特徴とする前記(1)項乃至前記(9)項のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
【0074】(11)前記検出片は、前記第2の方向における両端に位置する2つのインクジェットノズルのうち、前記記録媒体の搬送方向上流側のインクジェットノズル位置から、前記上流側に向かってさらに延出している、ことを特徴とする前記(10)項記載のインクジェット記録装置。
【0075】(12)前記検出片は、自身の前記回動中心線上に自身の重心が略合致されるよう構成されている、ことを特徴とする前記(10)項または前記(11)項記載のインクジェット記録装置。
【0076】(13)前記弾性保持手段は、前記検出片と前記固定板との間に掛け渡された弾性部材である、ことを特徴とする前記(10)項乃至前記(12)項のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
【0077】(14)前記弾性部材は引っ張りコイルばねである、ことを特徴とする前記(13)項に記載のインクジェット記録装置。
【0078】(15)前記弾性部材が前記検出片に対して発揮する弾性力は略0.5g乃至略10gの間である、ことを特徴とする前記(13)項または前記(14)項に記載のインクジェット記録装置。
【0079】(16)前記インクジェットヘッドは、夫々が複数のインクジェットノズルを有している複数のインクジェットヘッドを有する、ことを特徴とする前記(1)項乃至前記(15)項のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
【0080】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、少なくともインクジェットヘッドの移動範囲内においては、プラテン上のような所定の位置からの記録媒体の浮き上がりがどのような状態であっても、インクジェットヘッドが前記浮き上がりに衝突する前に前記浮き上がりを検出することが出来、記録媒体の浮き上がりに対するインクジェットヘッドの衝突を防止することが出来る。




 

 


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