米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 繊維;紙;印刷 -> オリンパス光学工業株式会社

発明の名称 インクジェットプリンタ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−310484(P2001−310484A)
公開日 平成13年11月6日(2001.11.6)
出願番号 特願2000−131461(P2000−131461)
出願日 平成12年4月28日(2000.4.28)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
【テーマコード(参考)】
2C056
3H075
【Fターム(参考)】
2C056 EA21 EA23 EA24 EB16 EB17 EB21 EB29 EB38 EB52 EB53 EC17 EC26 EC28 EC64 FA10 JC13 KA02 KB04 KB09 KB13 KB15 KB27 KB37 KC02 KC16 
3H075 AA07 BB03 CC18 CC34 DA03 DA04 DB03 DB23
発明者 宮澤 隆 / 吉野 栄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 インクジェットヘッドと;インクが収納されたインクタンクと;インクタンクとインクジェットヘッドとを連結するインク供給管と;そして、インク供給管に設けられインクタンクからインクジェットヘッドへとインクを供給するインク供給ユニットと;を備えているインクジェットプリンタにおいて、前記インク供給ユニットは、モータと、前記モータにより駆動されるポンプユニットと、を含んでおり、前記ポンプユニットは、前記インク供給管により前記インクタンクに連通されたインク吸込孔と前記インク供給管により前記インクジェットヘッドに連通されたインク吐出孔とが設けられているシリンダと、前記シリンダ内で往復可能なピストンと、を有するポンプ本体と、前記モータにより2方向に選択的に回転可能であり回転中心から離間した位置に押圧ピンが設けられている回転体と、前記回転体のいずれか一方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により前記ポンプ本体の前記ピストンを前記シリンダ内で駆動させるピストン駆動機構と、を有している、ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
【請求項2】 前記ポンプユニットは、1対のポンプ本体と、1対のピストン駆動機構と、を有しており、前記回転体の一方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により一方のピストン駆動機構が一方の前記ポンプ本体の前記ピストンを前記シリンダ内で駆動させ、前記回転体の他方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により他方のピストン駆動機構が他方の前記ポンプ本体の前記ピストンを前記シリンダ内で駆動させる、ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項3】 インクジェットヘッドと;インクが収納されたインクタンクと;インクタンクとインクジェットヘッドとを連結するインク供給管と;そして、インク供給管に設けられインクタンクからインクジェットヘッドへとインクを供給するインク供給ユニットと;を備えているインクジェットプリンタにおいて、前記インク供給ユニットは、1つのモータと、前記モータにより選択的に駆動される複数のポンプユニットと、を含んでおり、前記複数のポンプユニットは、前記インク供給管により前記インクタンクに連通されたインク吸込孔と前記インク供給管により前記インクジェットヘッドに連通されたインク吐出孔とが設けられているシリンダと、前記シリンダ内で往復可能なピストンと、を夫々が有する複数のポンプ本体と、前記1つのモータにより回転される複数の歯車と、夫々が2方向に回転可能であり回転中心から離間した位置に押圧ピンが設けられている複数の回転体と、前記複数の歯車と前記複数の回転体との間に介在され前記複数の歯車から前記複数の回転体へと選択的に回転駆動力を伝達する複数のクラッチと、前記複数のクラッチにより対応する前記複数の歯車から選択的に回転駆動力を伝達された前記複数の回転体のいずれか一方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により前記複数のポンプ本体の前記ピストンを前記シリンダ内で駆動させる複数のピストン駆動機構と、を有している、ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インクジェットプリンタに関係している。
【0002】
【従来の技術】従来、パーソナルコンピュータの為のプリンタとしてインクジェットプリンタが普及している。インクジェットプリンタはフルカラーによる階調豊かな画像記録が容易であるとともに安価であるという利点を有している。
【0003】この為、最近ではA1版やA0版といった大型のシートやこれら大型のシートの連続したウエブにフルカラー画像記録が可能な大型のインクジェットプリンタも出現している。そして、このようなインクジェットプリンタが画像を記録する対象のシートやウエブの材料は、紙に限られずプラスチックフイルムや布地にも広がっている。
【0004】大型のインクジェットプリンタでは当然ながらインクの消費量が多く、この為にインクタンクも大型である。そして、大型で重いインクタンクはインクジェットヘッドから離間して配置されており、インクタンクからインクジェットヘッドへは、モータとモータにより駆動されるポンプユニットとを含むインク供給ユニットによりインクが供給されている。
【0005】このようなインク供給ユニットは、例えば特開平11−138841号公報に開示されている。この従来例のインク供給ユニットでは、いわゆるチューブポンプを使用してインクタンクからインクジェットヘッドへとインクを供給している。
【0006】またインクジェットプリンタでは、使用するインクの種類が多くなればなる程、インクジェットプリンタにより記録される画像の階調が豊かになるので、近年では使用するインクの種類の数も増えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】使用するインクの種類が多くなると使用するインク供給ユニットの数が多くなり、インクジェットプリンタの製造コストの増大及び外形寸法や重量の増大を生じさせている。そして、上述したチューブポンプの使用は製造コストの低下に役立つが、大きなインク供給量や長時間の使用が要求されている大型のインクジェットプリンタに使用するには寿命が短い。
【0008】この発明は上記事情の下でなされ、この発明の目的は、大型のインクジェットプリンタが要求する大きなインク供給量や長時間の使用にも長期間に渡り耐えることが出来、しかも使用するインクの種類が多くなっても個々の種類のインクの使用量に応じてインクを供給することが可能であるにもかかわらず使用するインクの種類が多くなるのに比例した製造コストの増大及び外形寸法や重量の増大を生じさせることがない、インクジェットプリンタを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した如きこの発明の目的を達成する為に、この発明に従ったインクジェットプリンタは:インクジェットヘッドと;インクが収納されたインクタンクと;インクタンクとインクジェットヘッドとを連結するインク供給管と;そして、インク供給管に設けられインクタンクからインクジェットヘッドへとインクを供給するインク供給ユニットと;を備えているインクジェットプリンタにおいて、前記インク供給ユニットは、モータと、前記モータにより駆動されるポンプユニットと、を含んでおり、前記ポンプユニットは、前記インク供給管により前記インクタンクに連通されたインク吸込孔と前記インク供給管により前記インクジェットヘッドに連通されたインク吐出孔とが設けられているシリンダと、前記シリンダ内で往復可能なピストンと、を有するポンプ本体と、前記モータにより2方向に選択的に回転可能であり回転中心から離間した位置に押圧ピンが設けられている回転体と、前記回転体のいずれか一方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により前記ポンプ本体の前記ピストンを前記シリンダ内で駆動させるピストン駆動機構と、を有している、ことを特徴としている。
【0010】このように構成されたことを特徴としているこの発明に従ったインクジェットプリンタにおいては、インク供給ユニットのモータにより駆動されるポンプユニットのポンプ本体がインク供給管によりインクタンクに連通されたインク吸込孔とインク供給管によりインクジェットヘッドに連通されたインク吐出孔とが設けられているシリンダと、シリンダ内で往復可能なピストンと、を有するので、大型のインクジェットプリンタが要求する大きなインク供給量や長時間の使用にも長期間に渡り耐えることが出来る。
【0011】さらに、モータにより2方向に選択的に回転可能であり回転中心から離間した位置に押圧ピンが設けられている回転体のいずれか一方向への回転に伴う押圧ピンの移動によりポンプ本体のピストンをシリンダ内で往復動させるピストン駆動機構は、モータの出力軸の回転方向の選択により所望のインクの供給を制御することができる。
【0012】上述した如く構成されたことを特徴としているこの発明に従ったインクジェットプリンタにおいては、上述した如く前記ポンプユニットが、1対のポンプ本体と、1対のピストン駆動機構と、を有しており、前記回転体の一方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により一方のピストン駆動機構が一方の前記ポンプ本体の前記ピストンを前記シリンダ内で駆動させ、前記回転体の他方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により他方のピストン駆動機構が他方の前記ポンプ本体の前記ピストンを前記シリンダ内で駆動させる、ことを特徴とすることが出来る。
【0013】この発明に従ったインクジェットプリンタのインク供給ユニットが複数種類のインクを複数のインクジェットヘッドに供給するのに使用される場合には、この発明に従ったインクジェットプリンタを以下のようにも表現することが出来る。
【0014】インクジェットヘッドと;インクが収納されたインクタンクと;インクタンクとインクジェットヘッドとを連結するインク供給管と;そして、インク供給管に設けられインクタンクからインクジェットヘッドへとインクを供給するインク供給ユニットと;を備えているインクジェットプリンタにおいて、前記インク供給ユニットは、1つのモータと、前記モータにより選択的に駆動される複数のポンプユニットと、を含んでおり、前記複数のポンプユニットは、前記インク供給管により前記インクタンクに連通されたインク吸込孔と前記インク供給管により前記インクジェットヘッドに連通されたインク吐出孔とが設けられているシリンダと、前記シリンダ内で往復可能なピストンと、を夫々が有する複数のポンプ本体と、前記1つのモータにより回転される複数の歯車と、夫々が2方向に回転可能であり回転中心から離間した位置に押圧ピンが設けられている複数の回転体と、前記複数の歯車と前記複数の回転体との間に介在され前記複数の歯車から前記複数の回転体へと選択的に回転駆動力を伝達する複数のクラッチと、前記複数のクラッチにより対応する前記複数の歯車から選択的に回転駆動力を伝達された前記複数の回転体のいずれか一方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により前記複数のポンプ本体の前記ピストンを前記シリンダ内で駆動させる複数のピストン駆動機構と、を有している、ことを特徴としている。
【0015】このように構成されたことを特徴としているこの発明に従ったインクジェットプリンタにおいては、モータの回転方向の選択及びモータから回転駆動力が伝達される後述する複数の歯車や複数の歯車と組み合わされるクラッチの使用により、1つのモータのみの使用による複数のポンプ本体のピストンの選択的な駆動を可能にする。この為、使用するインクの種類が多くなっても個々の種類のインクの使用量に応じてインクを供給することが可能であるにもかかわらず使用するインクの種類が多くなるのに比例した製造コストの増大及び外形寸法や重量の増大を生じさせることがない。
【0016】以下この発明の一実施の形態に従ったインクジェットプリンタを添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
【発明の実施の形態】まず最初は、添付の図面中の図1乃至図6を参照しながら、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットプリンタの構成について詳細に説明する。
【0018】なおここで図1は、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットプリンタの主要部の概略的な斜視図であり;図2は、図1のインクジェットプリンタにおける上記主要部のインク供給管の配管を示す図であり;図3は、図1のインクジェットプリンタにおける上記主要部のインク供給ユニットの概略的な水平断面図であり;図4は、図1のインクジェットプリンタにおける上記主要部のインク供給ユニットの概略的な横断面図であり;図5(A)は、図1のインクジェットプリンタにおける上記主要部のサブインクタンクの概略的な縦断面図であり;図5(B)は、図5(A)のサブインクタンクの一部を切り欠いた概略的な側面図であり;そして、図6は、図1のインクジェットプリンタにおけるインク供給制御系の構成を概略的に示す図である。
【0019】この発明の一実施の形態に従ったインクジェットプリンタは、図1及び図2中に示されている如く、6個のインクジェットヘッド10K、10C、10M、10LC、10LM、10Yと、6種類のインクがそれぞれ収容されたメインインクタンクとしての6個のインクボトル12K、12C、12M、12LC、12LM、12Yと、インクボトル12K、12C、12M、12LC、12LM、12Yとインクジェットヘッド10K、10C、10M、10LC、10LM、10Yとを連結する6個のインク供給管14K、14C、14M、14LC、14LM、14Yと、そしてインク供給管14K、14C、14M、14LC、14LM、14Yに設けられそれぞれのインクボトル12K、12C、12M、12LC、12LM、12Yから対応するインクジェットヘッド10K、10C、10M、10LC、10LM、10Yへとインクを供給するインク供給ユニット16と、を備えている。
【0020】尚、これらのインクボトル12K、12C、12M、12LC、12LM、12Y中に収容されているインクの種類はそれぞれ、黒、シアン、マゼンタ、ライトシアン、ライトマゼンタ、そしてイエローである。
【0021】以下、便宜上、6個のインクジェットヘッドを総称して単に「インクジェットヘッド10」、6個のインクボトルを総称して単に「インクボトル12」、6個のインク供給管を総称して単に「インク供給管14」とも呼ぶようにする。
【0022】インクジェットヘッド10はそれぞれ相互に同じ構造であり、またインクボトル12もそれぞれ相互に同じ構造であり、そしてインク供給管14もそれぞれ相互に同じ構造である。インクボトル12はインク供給管14に対し着脱自在であり、収容しているインクが無くなった時には新たなインクボトル12と容易に交換可能である。
【0023】インクジェットヘッド10はキャリッジ18上に所定の配列で搭載されている。キャリッジ18は主走査方向に延在する2本の案内棒20に沿って矢印Xで示す如く主走査方向に往復移動可能であり、図示しない公知の往復駆動手段により案内棒20に沿う所定の範囲を所定の速度で往復移動される。
【0024】インクボトル12は、この実施の形態のインクジェットプリンタの安定の為とキャリッジ18の往復移動速度を向上させる為に、キャリッジ18には搭載されず図示されていない固定フレームの下方に保持されている。
【0025】キャリッジ18上にはインクジェットヘッド10の夫々に隣接してインクボトル12よりも遥かに小さな容量のサブインクタンク21K、21C、21M、21LC、21LM、21Y(以下、総称して「サブインクタンク21」とも呼ぶようにする)も搭載されている。インク供給ユニット16からインク供給管14によりインクジェットヘッド10へと供給されたインクは、一旦サブインクタンク21に溜められた後にインクジェットヘッド10から噴射される。
【0026】インクボトル12の夫々とインク供給ユニット16との間のインク供給管14の各々には、インク供給ユニット16からインクボトル12の夫々へのインクの逆流を防止する逆止弁17aが介在されているとともに、インク供給ユニット16とサブインクタンク21との間にもサブインクタンク21からインク供給ユニット16へのインクの逆流を防止する逆止弁17bが介在されている。
【0027】この実施の形態のインクジェットプリンタにおいては、所定の幅を有した細長いウエブ状の記録媒体22がインクジェットヘッド10の往復移動軌跡に対し平行に対面するよう配置されていて、記録媒体22は複数の搬送ローラ24によりキャリッジ18の往復移動方向(主走査方向)Xと直交する方向(副走査方向)Yに沿って、キャリッジ18の移動毎に所定の幅を搬送される。
【0028】インクジェットヘッド10の往復移動軌跡と対面する記録媒体22の裏面は上記往復移動軌跡に対し平行に平坦なプラテン26により支持されている。
【0029】インク供給管14はキャリッジ18の主走査方向Xの往復移動に伴うインクジェットヘッド10の自由な往復移動を許容するのに十分な長さを有しているとともに、柔軟な可撓性を有している。
【0030】この実施の形態のインクジェットプリンタにおいては、前記インクジェットプリンタに画像形成データが入力された時、記録媒体22がキャリッジ18の主走査方向Xの往動および復動毎に所定の距離を間欠的に搬送され、この間にプラテン26上で一時停止している記録媒体22に対し、インクジェットヘッド10が往動および復動している間に前記画像形成データに基づくパターンで選択された種類のインクを噴射することにより、前記画像形成データに基づく画像が形成される。
【0031】なお記録媒体22の材質は、紙、コート紙、プラスチックフィルム、布等の複数のインクジェットヘッド10からのインクの噴射により画像が形成可能なものであれば何でも良い。
【0032】次に図3及び図4を参照しながら、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットプリンタのインク供給ユニット16の構成について詳細に説明する。
【0033】インク供給ユニット16は、1つのモータ30と、モータ30により選択的に駆動される相互に同じ構成の3つのポンプユニット32a、32b、32cと、を含んでいる。
【0034】なお第1のポンプユニット32aは対称に配置された黒色インク及びイエロー色インクの為の1対のポンプ本体34K、34Yを含んでおり、第2のポンプユニット32bは対称に配置されたシアン色インク及びライトマゼンタ色インクの為の1対のポンプ本体34C、34LMを含んでおり、そして第3のポンプユニット32cは対称に配置されたマゼンタ色インク及びライトシアン色インクの為の1対のポンプ本体34M、34LCを含んでいる。
【0035】第1のポンプユニット32aの1対のポンプ本体34K、34Yと、第2のポンプユニット32bの1対のポンプ本体34C、34LMと、そして第3のポンプユニット32cの1対のポンプ本体34M、34LCと、はは相互に同じ構成をとっているので、以下、第1のポンプユニット32aを中心に説明することとし、残りの第2及び第3のポンプユニット32b、32cの説明を割愛する。
【0036】ポンプユニット32aは、対称に配置された1対のポンプ本体34K、34Yの間で2方向に回転自在に基板35に設けられた歯車36aと、1対のポンプ本体34K、34Yの間で歯車36aに対し同軸的に基板35に設けられ2方向に回転自在であるとともに回転中心から離間した同心円上に等間隔で3つの押圧ピン38aを有している回転体37aと、歯車36aと回転体37aとの間に介在され歯車36aから回転体37aへと選択的に回転駆動力を伝達するクラッチ40aと、一方向に回転体37aが回転する際の押圧ピン38aの移動により1対のポンプ本体34K、34Yの一方のみを駆動するとともに、他方向に回転体37aが回転する際の押圧ピン38aの移動により1対のポンプ本体34K、34Yの他方のみを駆動する1対のピストン駆動機構42K、42Y(以下、第1のポンプユニット32aで参照数字にK及びYを付された構成部材と第2のポンプユニット32bにおいて対応する同じ構成には参照数字に付されたK及びYをC及びLMに代えて表示するとともに、第3のポンプユニット32cにおいて対応する同じ構成には参照数字に付されたK及びYをM及びLCに代えて表示する)と、を含んでいる。
【0037】なお、第1のポンプユニット32aの歯車36a、回転体37aに対応している第2のポンプユニット32bの歯車及び回転体の夫々は参照符号36b、37bにより指摘されているとともに、第1のポンプユニット32aの歯車36a、回転体37aに対応している第3のポンプユニット32cの歯車及び回転体の夫々は参照符号36c、37cにより指摘されている。
【0038】1対のポンプ本体34K、34Yの夫々は相互に同じ構成をしており、インク供給管14K、14Yによりインクボトル12K、12Yに連結されているインク吸込孔44K、44Yと、インク供給管14K、14Yによりインクジェットヘッド10K、10Yに連結されているインク吐出孔46K、46Yとを有しているシリンダ48K、48Yと、シリンダ48K、48Y内でシリンダ48の中心線に沿って往復動可能なピストン50K、50Yと、を含んでいる。
【0039】歯車36a、36b、36cは相互に同じ外形寸法及び歯数で、歯車36aと歯車36bとが噛み合い、歯車36bと歯車36cとが噛み合わされており、モータ30の出力軸に同軸的に固定されている出力歯車30aが歯車36aにさらに噛み合わされている。
【0040】ポンプユニット32aの歯車36aにはさらに基板35に回転自在に支持されているパルス板駆動歯車51が噛み合わされており、パルス板駆動歯車51にはパルス板52が同軸的に固定されている。パルス板52にはフォトインタラプタ54が組み合わされていて、パルス板52とフォトインタラプタ54との組み合わせにより、歯車36aの回転数を知ることが出来る。パルス板駆動歯車51の歯数は歯車36aと同じであり、回転比は1:1である。またパルス板52は放射状に15本の遮光腕が設けられている。このため、フォトインタラプタ54は歯車36aが1回転すると15個のパルスを検出する。
【0041】1対のピストン駆動機構42K、42Yは、対応する1対のポンプ本体34K、34Yと対応する1つの歯車36a及び1つの回転体37aとの間に介在されており、3つの歯車36a、36b、36cの回転中心を結ぶ直線(図3中、上下に延びる直線)に対して相互に対称な構成をしている。なお、1対のピストン駆動機構42K、42Yは、基板35上に対称に配置されているものの基本的には同じ構成であるのでは、以降はピストン駆動機構42Kについて構成を説明するものとし、ピストン駆動機構42Yについては説明を割愛する。
【0042】ピストン駆動機構42Kは基板35上でポンプ本体34Kと対応する歯車36a及び回転体37aとの間に回動中心軸56Kを有しているとともに、回動中心軸56Kと歯車36a及び回転体37aとの回転中心を結ぶ仮想線に対して所定の一方の側にずれて、回動中心軸56Kよりも歯車36a及び回転体37aに接近した位置に設けられた回動規制突起58Kを有している。
【0043】ピストン駆動機構42Kはまた、基板35上で対応するポンプ本体34Kと、対応する歯車36a及び回転体37aとの間に、ピストン押圧部材60Kを有している。ピストン押圧部材60Kには、対応するポンプ本体34Kと、対応する歯車36a及び回転体37aとに向かい延出する移動規制孔62Kが形成されていて、移動規制孔62Kは回動中心軸56Kに回動自在及び摺動自在に被嵌されている。
【0044】ピストン駆動機構42Kはさらに、ピストン押圧部材60Kと回動規制突起58Kとの間に付勢手段64Kを有し、ピストン押圧部材60Kを回動規制突起58Kに向かい引きつけるとともに対応するポンプ本体34Kから遠ざける方向にも引きつける。この実施の形態において付勢手段64Kは引っ張りコイルばねにより構成されている。
【0045】1対のピストン駆動機構42Kはさらにまた、対応するポンプ本体34K内にピストン50Kをインク吸込孔44K及びインク吐出孔46Kから遠ざけてピストン押圧部材60Kに接近させる方向に付勢する付勢手段66Kを有している。この実施の形態において付勢手段66Kは圧縮コイルばねにより構成されている。
【0046】図3中に示されている状態では、回転体37a上の3つの押圧ピン38aのいずれもが対応する1対のピストン押圧部材60Kの内端縁(左端縁)IN及びピストン押圧部材60Yの内端縁(右端縁)INを押圧しておらず、ピストン押圧部材60Kが対応する付勢手段64Kの付勢力により回動規制突起58Kに当接されているとともに、回動規制突起58Kに移動規制孔62Kの外端(右端)が当接させられている間には、ピストン押圧部材60Kの外端縁はポンプ本体34K内のピストン50Kを、付勢手段66Kの付勢力に抗して押圧していない。そしてピストン50Kが最も図中左方に位置しているときの位置をホームポジションと呼ぶこととする。
【0047】図3から明らかように、ピストン押圧部材60Kの内端縁INは、ピストン押圧部材60Kの回動規制突起58K側の側辺(下側の辺)が回動規制突起58Kに当接している際に、3つの歯車36a、36b、36cの各回転中心を結ぶ直線に関して傾斜するように構成されている。さらに、上記内端縁INと対応する回動規制突起58K側の側辺との交差領域は丸められている。
【0048】次に、図5(A)及び(B)を参照しながら、サブインクタンク21Kの構成を中心に詳細に説明する。なお、残りのサブインクタンク21C、21M、21LC、21LM、21Yの夫々も図5(A)及び(B)中に示されているサブインクタンク21Kの構成と同じであるため、説明を割愛する。
【0049】サブインクタンク21Kは、ハウジング70の上端にインク供給孔72を有している。インク供給孔72は、対応するインクボトル12Kからのインク供給ユニット16を介したインク供給管14Kが接続されている。ハウジング70の内部空間の中段にはインク中の異物を除去する為のフィルタ74が設けられている。
【0050】ハウジング70の内部空間においてフィルタ74の上方には余剰インク排出孔76及び大気開放孔78が設けられていて、余剰インク排出孔76はインク供給管14Kと同様に可撓性を有している柔軟な余剰インク排出管80により図示されていない廃インクタンクに連通されている。上記廃インクタンクはこの実施の形態のインクジェットプリンタの上述した図示しない固定フレームに着脱自在に搭載されている。また、大気開放孔78は余剰インク排出孔76よりも上方に配置されている。
【0051】ハウジング70の内部空間においてフィルタ74の下方にはフロート82が配置されている。フロート82は一端の回動中心軸82aを中心に上下方向に揺動可能であり、フロート82はフィルタ74の下方におけるインクの収容量に応じて上下方向に揺動する。図5(A)には、サブインクタンク21Kの理想インク収容量時のインクレベルが参照符号ILVで指摘されているとともに、その時のフロート82が示されている。
【0052】サブインクタンク21Kには、サブインクタンク21Kの内部空間においてフィルタ74の下方のインクの所定量の有無を検出する為のインク量検出装置84が設けられている。この実施の形態においてインク量検出装置84は、フロート82において回動中心軸82aから遠い他端に設けられている磁石84aと、ハウジング70の外表面においてフロート82が下端位置に配置された時のフロート82の磁石84aと対応する位置に配置されている第1の磁石検出器(即ち、インク低レベル検出器)86aと、そして、ハウジング70の外表面においてフロート82が上端位置に配置された時のフロート82の他端の磁石84aと対応する位置に配置されている第2の磁石検出器(即ち、インク高レベル検出器)86bと、を備えている。
【0053】サブインクタンク21Kの内部空間においてフィルタ74の下方からは、ハウジング70の外部へとインク吐出管88が延出しており、インク吐出管88には対応するインクジェットヘッド10Kへと延出しているインク供給管14Kが連結される。
【0054】この実施の形態において、サブインクタンク21K、21C、21M、21LC、21LM、21Yの夫々のインク供給孔72に隣接した対応するインク供給管14K、14C、14M、14LC、14LM、14Yの部分には、図2中に示されている如く、サブインクタンク21K、21C、21M、21LC、21LM、21Yの夫々に流入するインクの有無を検出するインク有無検出手段90K、90C、90M、90LC、90LM、90Yが設けられている。インク有無検出手段90K、90C、90M、90LC、90LM、90Yとしては例えばインクの有無による光透過量の変化を利用する構成のものが考えられる。
【0055】次には図6を参照して、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットプリンタにおけるインク供給制御系の構成を詳細に説明する。
【0056】このインクジェットプリンタのインク供給制御系においては、図3中に示されているインク供給ユニット16のフォトインタラプタ54、モータ30、3つのポンプユニット32a、32b、32cの3つのクラッチ40a、40b、40c、図2中に示されている6つのサブインクタンク21K、21C、21M、21LC、21LM、21Yのインク供給孔72に隣接したインク有無検出手段90K、90C、90M、90LC、90LM、90Y、そして上記インクジェットプリンタの図示されていない外装カバー開閉検出手段がタイマー付きのコントローラCTLに接続されている。
【0057】上記コントローラCTLにはさらに、図5中に示されている黒色インクの為のサブインクタンク21Kのインク低レベル検出器86a及びインク高レベル検出器86b、シアン色インクの為のサブインクタンク21Cのインク低レベル検出器86a及びインク高レベル検出器86b、マゼンタ色インクの為のサブインクタンク21Mのインク低レベル検出器86a及びインク高レベル検出器86b、ライトシアン色インクの為のサブインクタンク21LCのインク低レベル検出器86a及びインク高レベル検出器86b、ライトマゼンタ色インクの為のサブインクタンク21LMのインク低レベル検出器86a及びインク高レベル検出器86b、そしてイエロー色インクの為のサブインクタンク21Yのインク低レベル検出器86a及びインク高レベル検出器86b、そして表示装置が接続されている。
【0058】上述した如く構成されたことを特徴とするこの発明の一実施の形態に従ったインクジェットプリンタにおいては、コントローラCTLは上述した各インクレベル検出器から出力される信号に応じて、モータ30の正逆2方向における出力軸の回転方向と、3つのクラッチ40a、40b、そして40cのいずれか1つもしくは複数を選択し、6つのピストン駆動機構42K、42C、42M、42LC、42LM、42Yの中の所望の1つもしくは複数を、対応するピストン50K、50C、50M、50LC、50LM、50Yを押圧させるように駆動させる。そして、コントローラCTLはフォトインタラプタ54により各歯車36の回転数、ひいては各回転体37の回転数を検出して、駆動されているポンプ本体34のインク吐出量を検出することができる。
【0059】次に図7(A)、(B)、(C)そして(D)を参照しながら、この発明の一実施の形態に従ったインクジェットプリンタにおいて、インク供給ユニット16の1つのモータ30の出力軸を一方向に回転させた時のポンプユニット32aの1対のピストン駆動機構42K、42Yによる対応する1対のポンプ本体34K、34Yがどのようにして駆動あるいは駆動休止されるかを詳細に説明する。
【0060】図7(A)では、回転体37aの3つの押圧ピン38aのいずれも1対のピストン駆動機構42K、42Yの1対のピストン押圧部材60K、60Yの内端縁INを押圧しておらず、従って1対のピストン押圧部材60K、60Yもその外端縁で対応する1対のポンプ本体34K、34Yのピストン50K、50Yを押圧していない、図3と同様なホームポジション状態が示されている。なお、回転体37aの3つの押圧ピン38aは夫々の作用を明白に示すために図中に連番号1、2、3を付加している。
【0061】まずはじめにイエローインクのみの供給の手順について説明する。
【0062】コントローラCTLがサブインクタンク21Yのインク低レベル検出器86aからの信号を検知すると、コントローラCTLはモータ30を正転させるとともに、クラッチ40aを選択しオンさせる。モータ30が正転すると、出力歯車30aは所定の回転数で図中時計回り方向に回転する。クラッチ40aがオンすると歯車36aの回転に回転体37aが追従するようになる。
【0063】出力歯車30aが時計回り方向に回転するため、歯車36a及び回転体37aは図中反時計まわり(矢印Yに示す方向)に回転する。
【0064】回転板37aの回転方向Yにおいて、ポンプ本体34Yに対応したピストン押圧部材60Yの内端縁INに当接する押圧ピン38a(連番号2)は、図7(B)中に示されている如く、上記内端縁INを押圧する。この押圧により、ピストン押圧部材60Yは回動規制突起58Yに押圧された状態で、移動規制孔62Yの延出方向に沿って回動中心軸56Yに対し相対的にポンプ本体34Yのピストン50Yに接近するよう付勢手段64Yの付勢力に抗して移動する。この移動によりピストン押圧部材60Yの外端縁(左端縁)はポンプ本体34Yのピストン50Yを付勢手段66Yの付勢力に抗して押圧し、シリンダ48Y内のインクをサブインクタンク21Yへとインク吐出孔46Yからインク供給管14Yを介して押し出す。
【0065】回転板37aの矢印Yで示されている回転がさらに続くと、押圧ピン38a(連番号2)はピストン押圧部材60Yの内端縁INと回動規制突起58Y側の側辺とのつなぎ部分の丸められた交差領域を通過する。このため、ピストン押圧部材60Yは自身の付勢手段64Yの付勢力により、押圧ピン38a(連番号2)により内端縁INを押圧されていた時とは逆に、その回動規制突起58Y側の側辺を回動規制突起58Yに押圧された状態で移動規制孔62Yの延出方向に沿って回動中心軸56Yに対し相対的にピストン50Yから離間するよう移動する。そしてピストン押圧部材60Yは、回動規制突起58Y側の側辺を図7(D)中に示されている如く回動規制突起58Yに当接させているとともに、その外端縁がピストン50Yから離間される。ピストン押圧部材60Yのこの復帰に伴い、ポンプ本体34Yのピストン50Yも自身の付勢手段64Yの付勢力によりシリンダ48Y内を図7(D)中に示されている如く、最も右方に移動しホームポジションに復帰する。そしてピストン50Yがホームポジションに復帰することにより、ポンプ本体34Yのシリンダ48Y内にはインク吸込孔44Yからインクボトル12Yからのイエローインクがインク供給管14Yを介して吸い込まれる。
【0066】回転体37aには3つの押圧ピン38aが等間隔に植設されている。またパルス板52は15本の遮光腕が形成されている。さらに、歯車36aとパルス板駆動歯車51との回転比が1:1に設定されている。これらの関係から、回転体37aが1回転すると、フォトインタラプタ54は15回パルスを検出する。また回転体37aが1回転すると、押圧ピン38aはピストン押圧部材60Kまたは60Yを3回押圧するとともに、ピストン50Kまたは50Yを3回駆動させることになる。よってフォトインタラプタ54が5回パルスを検出すると、回転体37aは1/3回転することになり、ピストン50を1回駆動させることになる。ピストン50が1回駆動する際のインク吐出量は略一定であり、予め分かっているため、フォトインタラプタ54のパルスの検出によりピストンの駆動回数、ひいてはインク吐出量が検出できる。
【0067】これに対して、ポンプ本体34Kに対応したピストン押圧部材60Kにおいて回動規制突起58K側の側辺に当接する押圧ピン38a(連番号1)は、図7(B)中に示されている如く上記側辺を押圧する。この押圧により、ピストン押圧部材60Kは移動規制孔62Kの外端(右端)が回動中心軸56Kと当接した状態で、付勢手段64Kの付勢力に抗して回動中心軸56Kまわりに回動することになる。この回動の間、ピストン押圧部材60Kの外端縁はポンプ本体34Kのピストン50Kから離間し続け、ピストン50Kを押圧することがないので、ポンプ本体34Kによる黒インクの供給を生じさせない。
【0068】回転板37aの矢印Yで示されている回転がさらに続くと、ポンプ本体34Kに対応したピストン押圧部材60Kにおいて回動規制突起58K側の側辺に当接した押圧ピン38a(連番号1)はピストン押圧部材60Kの上記側辺と内端縁INとの間の丸められている交差領域を図7(C)に示す如く通過する。これに伴い、押圧ピン38a(連番号1)により回動規制突起58K側の側辺を押圧されていた、ピストン押圧部材60Kは付勢手段64Kの付勢力により、押圧ピン38a(連番号1)により回動規制突起58K側の側辺を押圧されていた時とは逆に、回動中心軸56Kの周囲を移動規制孔62Kの外端を中心にして図中反時計まわりに回動し、回動規制突起58K側の側辺を図7(D)中に示されている如く、回動規制突起58Kに当接される。そしてこの回動の間においてもピストン押圧部材60Kの外端縁はピストン50Kを押圧することがない。よってピストン50Kは回転体37aがY方向に回転している限り、ホームポジションに維持されることになる。
【0069】イエロー色インクのみの供給は上述したように、モータ30を正転駆動させ、クラッチ40aをオンして動作クラッチとすることで行われるが、黒色インクのみを供給する場合は、クラッチ40aをオンさせて動作クラッチとし、モータ30を逆転駆動させるようにすることで達成される。なお、動作についてはピストン駆動機構42K、42Yの動作が逆になるだけなので、説明は省略する。
【0070】以上説明したように、この実施の形態ではポンプユニット32aの回転板37aをいずれか一方向に回転させると、ポンプ本体34Y、34Kのいずれか一方のピストン50Yまたは50Kのみを駆動させることができ、ポンプ本体34Y、34Kのいずれか他方のピストン50Yまたは50Kを駆動させることがない。
【0071】なお、これまではポンプユニット32aについてのみインク供給の動作について説明してきたが、3つのポンプユニット32a、32b、32c全体のインク供給動作について簡単に説明する。ポンプユニット32a、32b、32cは各々の歯車36a、36b、36cにより相互に連結されており、例えば、黒色インクとマゼンタ色インクを供給する場合には、コントローラCTLはモータ30を逆転駆動し、クラッチ40aと40cをオンにし動作クラッチとして選択する。モータ30の逆転駆動により、出力歯車30aは図3中で反時計まわりに回転され、それに伴い歯車36a、36b、36cはそれぞれ時計まわり、反時計まわり、時計まわりに回転する。そして、クラッチ40a、40cがオンになっているため、回転体37a、37cに歯車36a、36cの回転力が伝達され、回転体37a、37cは歯車36a、36cと共に回転する。この結果、回転体37a、37c上の押圧ピン38aがピストン押圧部材60K、60Mのそれぞれの内端縁INを、ピストン押圧部材60K、60Mをピストン50K、50Mに近接する方向に押圧し、ピストン50K、50Mを駆動して黒色インクとマゼンタ色インクを供給する。しかし、回転体37a、37c上の押圧ピン38aはピストン押圧部材60Y、60LCのそれぞれの内端縁INを押圧しないので、ピストン押圧部材60Y、60LCはピストン50Y、50LCに近接する方向に移動されず、ピストン50Y、50LCはイエロー色インクとライトシアン色インクを供給しない。
【0072】この際、回転体37bは静止したままであり、回転体37bに対応したピストン押圧部材60C、60LMはピストン50C、50LMを押圧しない。
【0073】従って、黒色インクとマゼンタ色インク以外の他の4色のインク(シアン色インク、ライトシアン色インク、ライトマゼンタ色インク、そしてイエロー色インク)の為の供給系についてはインクの供給が行われることがない。
【0074】このようにモータ30の出力軸の正逆2つの回転方向を選択するとともに、3つのポンプユニット32a、32b、32cの3つのクラッチ40a、40b、40cのいずれか1つもしくは複数を回転力伝達可能に選択することにより、6個のポンプ本体34K、34C、34M、34LC、34LM、34Yのいずれか1つもしくは複数を選択して駆動することが可能である。しかも選択されたいずれか1つのポンプ本体34K、34C、34M、34LC、34LM、または34Yのインク吐出孔46K、46C、46M、46LC、46LM、または46Yから所定時間当たりに吐出されるインクの量を知ることが出来る。
【0075】なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるわけではなく、インク供給ユニット16は、そのポンプユニットの数、ピストン駆動機構の数、ポンプ本体の数はいくつでも良い。例えばポンプユニットの数を増やしても、モータ30の出力軸の正逆2つの回転方向を選択するとともに、1つまたは複数のポンプユニットの複数のクラッチのいずれかもしくは複数を回転力伝達可能に選択することにより、所望のポンプ本体におけるインクの供給を1つのモータ30で駆動可能である。
【0076】なお、使用するポンプユニットの数が1つであれば、1つのモータ30の出力軸の正逆2つの回転方向を選択するのみで、1つのポンプユニットが有する1つまたは複数のポンプ本体のいずれか1つを所望に駆動させることが出来る。
【0077】また、ポンプユニット32aはその1対のピストン駆動機構42K、42Yが、3つの歯車36a、36b、36cの回転中心を結ぶ直線(図3中、上下に延びる直線)に対して線対称になるように配設されているが、1対のピストン駆動機構42K、42Yを歯車36aの回転中心を対称の中心とした点対称となるように配設しても良い。この場合、図8中に示されている如く、1対のピストン駆動機構の両方に対応するポンプ本体をインク消費量が高い(インク供給量の多い)インク、例えば黒色インク、の供給の為に使用するポンプ本体34k、34K´とすれば、回転体37aが所定の方向に回転すると、一度に1対のピストン駆動機構42K、42K´の両方が1対のピストン50K、50K´を駆動させるので、高いインク消費量に応じた多量のインク供給が可能になる。
【0078】また、上記所望のポンプ本体(ここでは34Yと仮定)に対応する回転板が所望の回転数だけ回転した後に回転を終了した時に、図7(C)中に示されている如く、上記所望のポンプ本体34Yのピストン50Yを押圧しているピストン押圧部材60Yの内端縁INに押圧ピン38a(連番号2)を当接させた状態で回転板37aが回転を終了し、しかも回転板37aの回転中心と、ピストン押圧部材60Yの内端縁INに当接した押圧ピン38a(連番号2)と、ピストン押圧部材60Yの外端縁が上記所望のポンプ本体34Yのピストン50Yを押圧する位置とが略一直線上に並んでしまう場合がある。つまり、ピストン50Yの付勢手段66Yがピストン押圧部材60Yを付勢している力の方向と、回転板37aの押圧ピン38aがピストン押圧部材60Yを押圧している力の方向と、が上記略一直線上に並んでしまう。そして、ピストン押圧部材60Yの内端縁INが、ピストン押圧部材60Yの回動規制突起58Y側の側辺及び回動規制突起58Yとは反対側側辺に対して略直交するよう延出して形成されているのであれば、次に回転板37aの回転が再開されるまで、上述した略一直線上に並んだ状態が維持されることになる。
【0079】このような場合、以下に述べる問題が発生する。
【0080】例えば、ピストン50Yを1回だけ駆動させようとする場合、コントローラCTLはクラッチ40aをオンさせ、フォトインタラプタ54からのパルス信号が5回だけ検出されたら、クラッチ40aをオフするようにしている。つまり、図7(C)における押圧ピン38a(連番号2)ではピストン押圧部材60Yを押圧することができず、次の押圧ピン38a(連番号1)がピストン押圧部材60Yを完全に押圧する前にパルス信号が5回検出され回転が停止させられるおそれがあり、ピストン50Yを適正に駆動させることができず、所望量のインク供給が行えなくなる。
【0081】このような問題を解消する為に、図3から明らかように、ピストン押圧部材60Yの内端縁INは、ピストン押圧部材60Yの回動規制突起58Y側の側辺(下側の辺)が回動規制突起58Yに当接している際に、3つの歯車36a、36b、36cの各回転中心を結ぶ直線に関して傾斜するように構成されている。さらに、上記内端縁INと対応する回動規制突起58Y側の側辺との交差領域は丸められている。
【0082】ピストン押圧部材60Yの内端縁IN及び上記交差領域が上述した如く傾斜され、そして丸められていれば、回転板37aが回転を終了し、しかも回転板37aの回転中心と、ピストン押圧部材60Yの内端縁INに当接した押圧ピン38aと、ピストン押圧部材60Yの外端縁がピストン50Yを押圧する位置とが略一直線上に並んでしまった場合でも、ピストン50Yの付勢手段66Yの付勢力及びピストン押圧部材60Yの付勢手段64Yの付勢力により、ピストン押圧部材60Yが内端縁INに当接している回転板37aの押圧ピン38aを押し戻すことが出来る(クラッチ40aがオフに設定されているため、回転板37aは自由に回動可能になっている)。
【0083】次に図9乃至図12を参照しながら、上述した如く構成されているこの発明の一実施の形態に従ったインクジェットプリンタにおけるインク供給ユニット16の種々のインク供給制御方法について説明する。
【0084】なお、サブインクタンク21K、21C、21M、21LC、2LM、21Yの夫々のフィルタ74(図5(A)及び(B)参照)は、フィルタ74における単位時間当たりのインク透過量が、(1).対応するインクジェットヘッド10K、10C、10M、10LC、10LM、または10Yの単位時間当たりのインク消費量と同じ、もしくは前記インク消費量よりも大きくなるよう設定されている、または(2).対応するインクジェットヘッド10K、10C、10M、10LC、10LM、または10Yの画像記録時における単位時間当たりのインク吐出量と同じ、もしくは前記インク吐出量よりも大きくなるよう設定されている、または(3).対応するインクジェットヘッド10K、10C、10M、10LC、10LM、または10Yのメンテナンス時における単位時間当たりのインク排出量と同じ、もしくは前記インク排出量よりも大きくなるよう設定されている。このような構成であれば、インクジェットヘッド10K、10C、10M、10LC、10LM、10Yの使用中に、サブインクタンク21K、21C、21M、21LC、2LM、21Yにインクを供給していってもインク供給遅れによるインク切れを生じることがない。
【0085】図9には、インク供給ユニット16における第1のインク供給制御方法の一例として、黒色インクの為のサブインクタンク21Kに対するインク供給制御方法の流れ図が示されている。他の色のインクの為のサブインクタンク21C、21M、21LC、21LM、21Yに対するインク供給制御方法の流れ図も図9の場合と同様である。なお図9を参照した以下の説明においてサブインクタンク21Kについての説明には図5(A)及び(B)を、またインク供給ユニット16についての説明には図3、7をさらに参照する。
【0086】この第1のインク供給制御方法においては、サブインクタンク21K内の黒インクが少なくなりインク低レベル検出器86aがオンすると(F1−1)、インク供給ユニット16のモータ30は黒色インクの為のポンプ本体34Kを有しているポンプユニット32aの歯車36aを図7(A)中の−Y方向に所定の速度で回転させるよう出力軸を駆動し、また歯車36aとともに回転板37aが回転するようポンプユニット32aのクラッチ40aもオン動作させる(F1−2)。
【0087】その後、所定時間経過しても(F1−3)サブインクタンク21Kのインク低レベル検出器86aがオフにならない場合には(F1−4)、インク供給ユニット16またはインク低レベル検出器86aの故障もしくはインクボトル12K内の黒色インクが空になっているものと判断し、モータ30及びクラッチ40aの動作をオフ(F1−5)にし、図6のコントローラCTLに接続されている表示装置にエラーである旨の表示をさせる(F1−6)。具体的には「黒色インク供給系故障」や「黒色インクボトル要交換」を表示させる。
【0088】所定時間経過する前に(F1−3)サブインクタンク21Kのインク低レベル検出器86aがオフになったならば(F1−4)、モータ30及びクラッチ40aの動作が、サブインクタンク21Kのインク高レベル検出器86bがオンするまで続けられる(F1−5)。サブインクタンク21Kのフィルタ74以下のインクが十分に溜まるとインク高レベル検出器86bがオンになり、そのオン信号に基づきコントローラCTLによりモータ30及びクラッチ40aの動作が停止される。その後はサブインクタンク21Kのインク低レベル検出器86aがオンする(F1−1)のを待つ。
【0089】この第1のインク供給制御方法は極めてその制御方法が簡素であり制御系の負担が低減される効果がある反面、以下の不具合を有している。
【0090】通常、ポンプ本体34Kによりサブインクタンク21Kに供給された黒色インクは、フィルタ74を通過するのに多少時間がかかる。つまり、インク供給量>フィルタ透過量の関係になっているため、供給されたインクはまずフィルタ74より上側の上方インク貯留部に溜まっていくことになる。
【0091】これに対して、サブインクタンク21Kのインク量を検出するフロート82は、フィルタ74よりも下側の下方インク貯留部に設けられていることから、インクがフィルタ74を透過しないとフロート82の位置を上昇させることができず、更なるインクの供給を促すことになる。つまり、インクを供給したにもかかわらず、それをインク高レベル検知器86bが検出するには時間差があり、このため上方インク貯留部に溜まるインクはさらに増加し、溢れて余剰インク排出孔76から排出されてしまうおそれがある。このようなインクの浪費は避けたいことから、次に述べる第2のインク供給制御方法を提案した。
【0092】図10には、インク供給ユニット16における第2のインク供給制御方法の一例として、黒色インクの為のサブインクタンク21Kに対するインク供給制御方法の流れ図が示されている。他の色のインクの為のサブインクタンク21C、21M、21LC、21LM、21Yに対するインク供給制御方法の流れ図も図10の場合と同様である。なお図10を参照した以下の説明においてサブインクタンク21Kについての説明には図5(A)及び(B)を、またインク供給ユニット16についての説明には図3、7をさらに参照する。
【0093】この第2のインク供給制御方法においては、サブインクタンク21Kのインク低レベル検出器86aがオンすると(F2−1)、インク供給ユニット16のモータ30は黒色インクの為のポンプ本体34Kを有しているポンプユニット32aの歯車36aを図7(A)中の−Y方向に所定の速度で回転させるよう出力軸を駆動し(F2−2)、また歯車36aとともに回転板37aが回転するようポンプユニット32aのクラッチ40aもオン動作させる(F2−3)。
【0094】また同時に、図6のコントローラCTLはフォトインタラプタ54からのパルス信号のカウントを開始する(F2−4)。そして図6のコントローラCTLは上記パルス信号のカウントが所定の数(この実施の形態では71)に到達すると(F2−5)、クラッチ40aの動作をオフにする(F2−6)。
【0095】上述したように、パルス板52は15本の遮光腕を有し、また回転板37aは同心円状に等間隔に3本の押圧ピン38aを有している。従って、図6のコントローラCTLがフォトインタラプタ54からのパルス信号を15回カウントしたとすると、回転板37aは1回転し、回転板37a上の3本の押圧ピン38aが対応する黒色インクの為のポンプ本体34Kのピストン50Kを3回往復動させる。従って、パルス信号を5回カウントした時にピストン50Kは1回往復動することになり、上述した如くピストン50Kを14回往復動させる為に必要なパルス信号の数は14×5=70である。さらに上述した如くピストン50Kを14回確実に往復動させる為に、必要なパルス信号の数を1つ増やして71に設定している。
【0096】また、14回のピストン50Kの往復動によるインク供給量とは、サブインクタンク21Kのフィルタ74をすぐさま透過できずに上方インク貯留部に徐々に溜まる黒インクが、上方インク貯留部から溢れ出さない程度として設定される量である。
【0097】クラッチ40aの動作をオフにした(F2−6)後には、図6のコントローラCTLに内蔵されているタイマがカウントを開始し(F2−7)、所定の時間(この実施の形態では14秒)が経過するのを待つ(F2−8)。
【0098】上記所定の時間に設定された14秒とは、ピストン50Kの14回の往復動作によりサブインクタンク21Kのフィルタ74を透過できずに上方インク貯留部に溜まった黒インクが、フィルタ74を透過するのに必要な時間である。
【0099】そして、この14秒が経過した後に、コントローラCTLに内蔵されているタイマがカウントを停止するとともにリセットされ(F2−9)、次にサブインクタンク21Kのインク高レベル検出装置86bがオンになったが否かが判断される(F2−10)。ここでインク高レベル検出装置86bがオンになっていなければ、上記F2−3乃至F2−10までのステップが繰り返される。
【0100】インク高レベル検出装置86bがオンになったことをコントローラCTLが検出すると、モータ30の動作を停止させる。そして次に、サブインクタンク21Kのインク低レベル検出器86aがオンになる(F2−1)のを待つ。
【0101】この第2のインク供給制御方法においては、ポンプ本体34Kによりサブインクタンク21Kに供給された黒色インクが、サブインクタンク21Kの上方インク貯留部から溢れることを有効に防止し、インクの浪費を防止できる。
【0102】なお上述した第2のインク供給制御方法においては、タイマの代わりとして、フォトインタラプタ54からのパルス信号のカウントを使用することが出来る。この場合、タイマ機能を兼用するという意味でメリットがある。
【0103】なお、フィルタ74の劣化によりインク透過性能が極端に低下した場合や、フロート82が故障して上昇しない場合については上方インク貯留部からインクが溢れだすことになるものの、余剰インク排出管80の途中や、廃インクボトルに余剰インクが到達したことを検出するオーバーフローセンサを設け、さらに、そのオーバーフローセンサの検出結果に基づいて表示装置にインク供給中止やエラーの旨の表示を行うようにコントローラCTLが構成されることで、インクの浪費を最小限に抑えることができる。
【0104】図11には、インク供給ユニット16における第3のインク供給制御方法の一例として、黒色インクの為のサブインクタンク21Kに対するインク供給制御方法の流れ図が示されている。他の色のインクの為のサブインクタンク21C、21M、21LC、21LM、21Yに対するインク供給制御方法の流れ図も図11の場合と同様である。なお図11を参照した以下の説明においてサブインクタンク21Kについての説明には図5(A)及び(B)を、またインク供給ユニット16についての説明には図3、7をさらに参照する。
【0105】この第3のインク供給制御方法においては、サブインクタンク21Kのインク低レベル検出器86aがオンすると(F3−1)、インク供給ユニット16のモータ30は黒色インクの為のポンプ本体34Kを有しているポンプユニット32aの歯車36aを図7(A)中の−Y方向に所定の速度で回転させるよう出力軸を駆動し(F3−2)、また歯車36aとともに回転板37aが回転するようポンプユニット32aのクラッチ40aもオン動作させる(F3−3)。
【0106】また同時に、図6のコントローラCTLはフォトインタラプタ54からのパルス信号のカウントを開始する(F3−4)。そしてコントローラCTLは上記パルス信号のカウントが所定の数(この実施の形態では6)に到達すると(F3−5)、クラッチ40aの動作をオフにする(F3−6)。
【0107】上記パルス信号のカウント数6は、黒色インクの為のポンプ本体34Yを1回往復動させるのに十分な歯車36aの、ひいては回転板37aの、回転量に対応している。
【0108】上述した第2のインク供給制御方法において説明したように、パルス信号を5回カウントした時にピストン50Kは1回往復動することになる。さらに上述した如くピストン50Kを1回確実に往復動させる為に、必要なパルス信号の数を1つ増やして6に設定している。
【0109】コントローラCTLが上記パルス信号を6回カウントし(F3−5)、クラッチ40aの動作をオフにした(F3−6)後には、コントローラCTLに内蔵されているタイマがカウントを開始し(F3−7)、所定の時間(この実施の形態では1.9秒)が経過するのを待つ(F3−8)。
【0110】上記所定の時間として設定された1.9秒とは、ピストン50Kの1回の往復動作によりサブインクタンク21Kのフィルタ74を透過できずに上方インク貯留部に溜まった黒インクがフィルタ74を透過するのに必要な時間であるとともに、ピストン50Kの1回の往復動作による補給量のバラツキを抑えるために必要時間である。
【0111】そして、この1.9秒が経過した後に、コントローラCTLに内蔵されているタイマがカウントを停止するとともにリセットされ(F3−9)、次にサブインクタンク21Kのインク高レベル検出装置86bがオンになったが否かが判断される(F3−10)。ここでインク高レベル検出装置86bがオンになっていなければ、上記F3−3乃至F3−10までのステップが繰り返される。
【0112】インク高レベル検出装置86bがオンになったことをコントローラCTLが検出すると、モータ30の動作を停止させる(F3−11)。そして次に、サブインクタンク21Kのインク低レベル検出器86aがオンになる(F3−1)のを待つ。
【0113】この第3のインク供給制御方法においては、上述した第2のインク供給制御方法の場合と同様に、ポンプ本体34Kによりサブインクタンク21Kに供給された黒色インクが、サブインクタンク21Kの上方インク貯留部から溢れることを有効に防止し、インクの浪費を防止できる他、さらに以下に述べる効果を有する。
【0114】ピストン50Kが連続して往復駆動されると、ピストン50Kが付勢手段66Kによってホームポジションに復帰する前に再度ピストン押圧部材60Kから押圧され、ピストン50Kのストローク量が当初予定していた適正なストローク量に対して小さくなってしまう。このため、所望のインク供給量に達せず、インク供給不足を招いてしまうおそれがある。
【0115】これに対し本インク供給制御方法では、ピストン50Kが1回往復動作する度に、1.9秒間ピストンの駆動が休止されるので、この1.9秒の間でピストン50Kは付勢手段66Kにより十分にホームポジションに復帰することができ、ホームポジションから再びピストン押圧部材60Kにより押圧される。このため、インク供給量のバラツキを抑え、常に適正なインク量を供給することができるといった効果を奏する。
【0116】なお、この第3のインク供給制御方法においても、タイマの代わりとして、フォトインタラプタ54からのパルス信号のカウントを使用することが出来るが、タイマに比べ精度は低い。
【0117】図12には、インク供給ユニット16における第4のインク供給制御方法の一例として、黒色インクの為のサブインクタンク21Kに対するインク供給制御方法の流れ図が示されている。他の色のインクの為のサブインクタンク21C、21M、21LC、21LM、21Yに対するインク供給制御方法の流れ図も図11の場合と同様である。なお図11を参照した以下の説明においてサブインクタンク21Kについての説明には図5(A)及び(B)を、またインク供給ユニット16についての説明には図3、7をさらに参照する。
【0118】この本インク供給制御方法においてF4−1乃至F4−3のステップ、及びF4−5乃至F4−12のステップは、第3のインク供給制御方法におけるF3−1乃至F3−11のステップと内容が同じであり、本インク供給制御方法におけるF4−4のステップが第3のインク供給制御方法にはないステップであり、特にインクボトル交換後のインク供給制御方法として有用である。
【0119】黒色インクボトル12Kが交換された直後であるため、サブインクタンク21Kのインク低レベル検出器86aはオン(F4−1)になっており、インク供給ユニット16のモータ30は黒色インクの為のポンプ本体34Kを有しているポンプユニット32aの歯車36aを図7(A)中の−Y方向に所定の速度で回転させるよう出力軸を駆動し(F4−2)、また歯車36aとともに回転板37aが回転するようポンプユニット32aのクラッチ40aもオン動作させる(F4−3)。
【0120】この後、サブタインクンク21Kのインク供給孔72の直前に設けられたインク有無検出手段90Kによって、インク供給管14K内の黒色インクの有無を検出する(F4−4)。インクボトル12Kの交換直後であれば、サブインクタンク21Kの直前のインク供給管14Kにはインクは到達しておらず、インク有無検出手段90Kはインク無しを検出する。そして、インク無しを検出した場合にはインク有無検出手段90Kが黒色インク有りを検出するまでモータ30を連続して駆動させるとともに、歯車36aとともに回転板37aが連続して回転するようポンプユニット32aのクラッチ40aもオン動作させたままにしておく。
【0121】そしてF4−4のステップでインク有無検出手段90Kが黒色インク有りを検出すると、コントローラCTLはフォトインタラプタ54からのパルス信号のカウントを開始する(F4−5)。そしてコントローラCTLは上記パルス信号のカウントが所定の数(この実施の形態では6)に到達すると(F4−6)、クラッチ40aの動作をオフにする(F4−7)。
【0122】コントローラCTLが上記パルス信号を6回カウントし(F4−6)、クラッチ40aの動作をオフにした(F4−7)後には、コントローラCTLに内蔵されているタイマがカウントを開始し(F4−8)、所定の時間(この形態では1.9秒)が経過するのを待つ(F4−9)。
【0123】そして、1.9秒経過した後に、コントローラCTLに内蔵されているタイマがカウントを停止するとともにリセットされ(F4−10)、次にサブインクタンク21Kのインク高レベル検出装置86bがオンになったが否かが判断される(F4−11)。ここでインク高レベル検出装置86bがオンになっていなければ、上記F4−3乃至F4−11までの制御の流れが繰り返される。
【0124】インク高レベル検出装置86bがオンになったことを検出する、コントローラCTLは、モータ30の動作を停止させる(F4−12)。そして次に、サブインクタンク21Kのインク低レベル検出器86aがオンする(F4−1)のを待つ。
【0125】この第4のインク供給制御方法では、第3のインク供給制御方法の効果に加え、新品のインクボトル12Kに交換された後に、連続してインク有無検出手段90Kが黒色インク有りを検出するまでモータ30に出力軸を連続して上述した如く駆動させるとともに、歯車36aとともに回転板37aが連続して回転するようポンプユニット32aのクラッチ40aもオン動作させたままにしておくことにより、新品のインクボトル12Kからサブインクタンク21Kまで急速に黒色インクを供給することができる。
【0126】この第4のインク供給制御方法では、図6のコントローラCTLが、インク有無検出手段90Kによるインクの有無の検出結果に応じて、インク供給ユニット16からサブインクタンク21Kへのインク供給量を変化させるインク供給量制御手段を構成していることが明らかである。
【0127】なお、上述した第4のインク供給制御方法におけるF4−4のステップは、図10中に示されている第2のインク供給制御方法においてF2−3のステップとF2−4のステップとの間に介在させても良い。即ち、インク有無検出手段90Kが黒色インクの無しを検出した場合には、対応するインクボトル12Kが一旦空になったことを意味している。そして、空のインクボトル12Kが新品のインクボトル12Kに交換されていれば、F4−4のステップでインク有無検出手段90Kが黒色インク有りを検出するまでモータ30に出力軸を連続して上述した如く駆動させるとともに歯車36aとともに回転板37aが連続して回転するようポンプユニット32aのクラッチ40aもオン動作させたままにしておくことにより、新品のインクボトル12Kからの黒色インクでサブタンク21Kのインク供給孔72までのインク供給管14Kを急速に満たすことが出来る。
【0128】また、上述した実施の形態のインクジェットプリンタにおいてコントローラCTLには外装カバー開閉検出手段が接続されているが、上記インクジェットプリンタの外装カバーが開放されたことを外装カバー開閉検出手段が検出してにオンになった場合には、上記インクジェットプリンタの動作が全て停止される。
【0129】以上、図1乃至図11を参照しながら上述したことから明らかなように、この発明に従ったインクジェットプリンタは、以下のように表現することが出来る。
【0130】1.インクジェットヘッドと;インクが収納されたインクタンクと;インクタンクとインクジェットヘッドとを連結するインク供給管と;そして、インク供給管に設けられインクタンクからインクジェットヘッドへとインクを供給するインク供給ユニットと;を備えているインクジェットプリンタにおいて、前記インク供給ユニットは、モータと、前記モータにより駆動されるポンプユニットと、を含んでおり、前記ポンプユニットは、前記インク供給管により前記インクタンクに連通されたインク吸込孔と前記インク供給管により前記インクジェットヘッドに連通されたインク吐出孔とが設けられているシリンダと、前記シリンダ内で往復可能なピストンと、を有するポンプ本体と、前記モータにより2方向に選択的に回転可能であり回転中心から離間した位置に押圧ピンが設けられている回転体と、前記回転体のいずれか一方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により前記ポンプ本体の前記ピストンを前記シリンダ内で駆動させるピストン駆動機構と、を有している、ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
【0131】2.前記ポンプユニットは、1対のポンプ本体と、1対のピストン駆動機構と、を有しており、前記回転体の一方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により一方のピストン駆動機構が一方の前記ポンプ本体の前記ピストンを前記シリンダ内で駆動させ、前記回転体の他方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により他方のピストン駆動機構が他方の前記ポンプ本体の前記ピストンを前記シリンダ内で駆動させる、ことを特徴とする上記1項に記載のインクジェットプリンタ。
【0132】3.インクジェットヘッドと;インクが収納されたインクタンクと;インクタンクとインクジェットヘッドとを連結するインク供給管と;そして、インク供給管に設けられインクタンクからインクジェットヘッドへとインクを供給するインク供給ユニットと;を備えているインクジェットプリンタにおいて、前記インク供給ユニットは、1つのモータと、前記モータにより選択的に駆動される複数のポンプユニットと、を含んでおり、前記複数のポンプユニットは、前記インク供給管により前記インクタンクに連通されたインク吸込孔と前記インク供給管により前記インクジェットヘッドに連通されたインク吐出孔とが設けられているシリンダと、前記シリンダ内で往復可能なピストンと、を夫々が有する複数のポンプ本体と、前記1つのモータにより回転される複数の歯車と、夫々が2方向に回転可能であり回転中心から離間した位置に押圧ピンが設けられている複数の回転体と、前記複数の歯車と前記複数の回転体との間に介在され前記複数の歯車から前記複数の回転体へと選択的に回転駆動力を伝達する複数のクラッチと、前記複数のクラッチにより対応する前記複数の歯車から選択的に回転駆動力を伝達された前記複数の回転体のいずれか一方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により前記複数のポンプ本体の前記ピストンを前記シリンダ内で駆動させる複数のピストン駆動機構と、を有している、ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
【0133】4.1対のインクジェットヘッドと;インクが収納された1対のインクタンクと;前記1対のインクタンクと前記1対のインクジェットヘッドとを連結する1対のインク供給管と;そして、前記1対のインク供給管に設けられ前記1対のインクタンクから前記1対のインクジェットヘッドへとインクを供給する1つのインク供給ユニットと;を備えており、前記1つのインク供給ユニットは、1つのモータと、前記1つのモータにより駆動される1つのポンプユニットと、を含んでおり、前記1つのポンプユニットは、前記1対のインク供給管の一方により前記1対のインクタンクの一方に連通されたインク吸込孔と前記1対のインク供給管の前記一方により前記1対のインクジェットヘッドの一方に連通されたインク吐出孔とが設けられている第1のシリンダと、前記第1のシリンダ内で往復可能な第1のピストンと、を有する第1のポンプ本体と、前記1対のインク供給管の他方により前記1対のインクタンクの他方に連通されたインク吸込孔と前記1対のインク供給管の前記他方により前記1対のインクジェットヘッドの他方に連通されたインク吐出孔とが設けられている第2のシリンダと、前記第2のシリンダ内で往復可能な第2のピストンと、を有する第2のポンプ本体と、前記1つのモータにより2方向に選択的に回転可能であり回転中心から離間した位置に押圧ピンが設けられている回転体と、前記回転体の一方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により前記第1のポンプ本体の前記第1のピストンを前記第1のシリンダ内で駆動させる第1のピストン駆動機構と、前記回転体の他方向への回転に伴う前記押圧ピンの移動により前記第2のポンプ本体の前記第2のピストンを前記第2のシリンダ内で駆動させる第2のピストン駆動機構と、を有している、ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
【0134】5.複数のインクジェットヘッドと;インクが収納された複数のインクタンクと;前記複数のインクタンクと前記複数のインクジェットヘッドとを連結する複数のインク供給管と;そして、前記複数のインク供給管に設けられ前記複数のインクタンクから前記複数のインクジェットヘッドへとインクを供給する1つのインク供給ユニットと;を備えており、前記1つのインク供給ユニットは、1つのモータと、前記1つのモータにより回転される複数の歯車と、前記複数の歯車により駆動される複数のポンプユニットと、前記複数の歯車と前記複数のポンプユニットとの間に介在されて前記複数の歯車から前記複数のポンプユニットへと選択的に回転駆動力を伝達する複数のクラッチと、を含んでおり、前記複数のポンプユニットの夫々は、前記複数のインク供給管の中の1つにより前記複数のインクタンクの中の1つに連通されたインク吸込孔と前記複数のインク供給管の中の前記1つにより前記複数のインクジェットヘッド中の1つに連通されたインク吐出孔とが設けられている第1のシリンダと、前記第1のシリンダ内で往復可能な第1のピストンと、を有する第1のポンプ本体と、前記複数のインク供給管の中の別の1つにより前記複数のインクタンクの中の別の1つに連通されたインク吸込孔と前記複数のインク供給管の前記別の1つにより前記複数のインクジェットヘッドの中の別の1つに連通されたインク吐出孔とが設けられている第2のシリンダと、前記第2のシリンダ内で往復可能な第2のピストンと、を有する第2のポンプ本体と、前記複数のクラッチの中の対応する1つにより前記複数の歯車の中の対応する1つから回転駆動力が選択的に伝達され2方向に回転可能であり回転中心から離間した位置に押圧ピンが設けられている回転体と、前記複数のクラッチの中の対応する1つにより前記複数の歯車の中の対応する1つから前記回転体へと回転駆動力が伝達されて前記回転体が一方向へ回転することに伴う前記押圧ピンの移動により前記第1のポンプ本体の前記第1のピストンを前記第1のシリンダ内で駆動させる第1のピストン駆動機構と、前記複数のクラッチの中の対応する1つにより前記複数の歯車の中の対応する1つから前記回転体へと回転駆動力が伝達されて前記回転体が他方向へ回転することに伴う前記押圧ピンの移動により前記第2のポンプ本体の前記第2のピストンを前記第2のシリンダ内で駆動させる第2のピストン駆動機構と、を有している、ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
【0135】6.インクジェットヘッドと;インクジェットヘッドにインクを供給するサブインクタンクと;サブインクタンクとは別に設けられサブインクタンクより多くインクを収容しているメインインクタンクと;メインインクタンクからサブインクタンクへとインクを供給するインク供給ユニットと;メインインクタンクとサブインクタンクとの間のインク流路中に設けられインク中の異物を取り除くフィルタと;を備えており、前記フィルタにおける単位時間当たりのインク透過量を、前記インクジェットヘッドの単位時間当たりのインク消費量と同じかまたは前記インク消費量よりも大きくなるよう設定したことを特徴とするインクジェットプリンタ。
【0136】7.前記フィルタにおける単位時間当たりのインク透過量を、前記インクジェットヘッドの画像記録時における単位時間当たりのインク吐出量と同じかまたは前記インク吐出量よりも大きくなるよう設定したことを特徴とする上記6項に記載のインクジェットプリンタ。
【0137】8.前記フィルタにおける単位時間当たりのインク透過量を、前記インクジェットヘッドのメンテナンス時における単位時間当たりのインク排出量と同じかまたは前記インク排出量よりも大きくなるよう設定したことを特徴とする上記6項に記載のインクジェットプリンタ。
【0138】9.前記インクジェットヘッド及び前記サブインクタンクは移動可能なキャリッジ上に搭載されていることを特徴とする上記6項乃至上記8項のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
【0139】10.インクジェットヘッドと;インクジェットヘッドにインクを供給するサブインクタンクと;サブインクタンクとは別に設けられサブインクタンクより多くインクを収容しているメインインクタンクと;メインインクタンクからサブインクタンクへとインクを供給するインク供給ユニットと;メインインクタンクとサブインクタンクとの間のインク流路中に設けられインク流路中のインクの有無を検出するインク有無検出手段と;インク有無検出手段からの検出結果に応じてメインインクタンクからサブインクタンクへのインク供給ユニットによるインクの供給量を変化させるインク供給量制御手段と;を備えていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
【0140】11.前記インク供給量制御手段はインク有無検出手段によるインク無し検出結果により、メインインクタンクからサブインクタンクへとインク供給ユニットによりインクを供給させる、ことを特徴とする上記10項に記載のインクジェットプリンタ。
【0141】12.前記サブインクタンクにはインク中の異物を取り除くフィルタが設けられている、ことを特徴とする上記10項または上記11項に記載のインクジェットプリンタ。
【0142】13.前記インクジェットヘッド及び前記サブインクタンクは移動可能なキャリッジ上に搭載されていることを特徴とする上記10項乃至上記12項のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
【0143】
【発明の効果】また以上詳述したことから明らかなように、この発明に従ったインクジェットプリンタによれば、大型のインクジェットプリンタが要求する大きなインク供給量や長時間の使用にも長期間に渡り耐えることが出来、しかも使用するインクの種類が多くなっても個々の種類のインクの使用量に応じてインクを供給することが可能であるにもかかわらず使用するインクの種類が多くなるのに比例した製造コストの増大及び外形寸法や重量の増大を生じさせることがない。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013