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発明の名称 インクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−270257(P2001−270257A)
公開日 平成13年10月2日(2001.10.2)
出願番号 特願2000−81889(P2000−81889)
出願日 平成12年3月23日(2000.3.23)
代理人
発明者 西川 正治
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 支持及び/又は補強用の支持・補強部材と、上記支持・補強部材の一方の面上に設けられ且つ熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた材料から作成した熱可塑性樹脂層と、上記熱可塑性樹脂層表面に設けたインクジェットプリント用インクを受容するインク受容層とを有し、上記熱可塑性樹脂層及びインク受容層に、加熱発泡加工、エンボス加工及びインクジェットプリント加工を施したプリント媒体に対し、セパレートシート上に透明の感熱接着性樹脂層が担持されて構成される第1の熱転写シートを加熱弾性圧接させて、上記感熱接着性樹脂層を上記セパレートシートから剥離させると共に上記感熱接着性樹脂層を上記プリント媒体上に熱転写させる工程を有することを特徴とするインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
【請求項2】 上記熱転写工程後、さらに、上記感熱接着性樹脂層上に、セパレートシート上に透明の熱可塑性樹脂層が担持されて構成される第2の熱転写シートを加熱弾性圧接させて、上記熱可塑性樹脂層を上記セパレートシートから剥離させると共に上記熱可塑性樹脂層を上記感熱接着樹脂層上に熱転写させる工程を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
【請求項3】支持及び/又は補強用の支持・補強部材と、上記支持・補強部材の一方の面上に設けられ且つ熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた材料から作成した熱可塑性樹脂層と、上記熱可塑性樹脂層表面に設けたインクジェットプリント用インクを受容するインク受容層とを有し、上記熱可塑性樹脂層及びインク受容層に、加熱発泡加工、エンボス加工及びインクジェットプリント加工を施したプリント媒体に対し、剥離層を介してセパレートシート上に設けられた透明の熱可塑性樹脂層及び上記熱可塑性樹脂層上に設けられた感熱接着性樹脂層から構成される熱転写シートを加熱弾性圧接させ、上記熱可塑性樹脂層及び感熱接着性樹脂層を上記セパレートシートから剥離させると共に上記熱可塑性樹脂層及び感熱接着性樹脂層を上記プリント媒体上に熱転写させる工程を有することを特徴とするインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
【請求項4】支持及び/又は補強用の支持・補強部材と、上記支持・補強部材の一方の面上に設けられ且つ熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた材料から作成した熱可塑性樹脂層と、上記熱可塑性樹脂層表面に設けたインクジェットプリント用インクを受容するインク受容層とを有し、上記熱可塑性樹脂層及びインク受容層に、加熱発泡加工、エンボス加工及びインクジェットプリント加工を施したプリント媒体に対し、部分的に絵柄が形成された透明の感熱接着性樹脂層を剥離層を介してセパレートシート上に担持させて構成される熱転写シートを加熱弾性圧接させて、上記感熱接着性樹脂層を上記セパレートシートから剥離させると共に上記感熱接着性樹脂層を上記プリント媒体上に熱転写させる工程を有することを特徴とするインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
【請求項5】上記透明の感熱接着性樹脂層に形成された絵柄が、インクジェットプリントによって再現不可能な特色インク及び又は特殊効果インクで形成されたものであることを特徴とする請求項4記載のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
【請求項6】上記特色インク及び特殊効果インクは、金色又は銀色を含むことを特徴とする請求項5記載のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
【請求項7】上記特色インク及び特殊効果インクは、紫外光に反応して励起発光するインクを含むことを特徴とする請求項5記載のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
【請求項8】前記熱転写工程後、さらに、上記感熱接着性樹脂層上に、セパレートシート上に透明の熱可塑性樹脂層が担持されて構成される熱転写シートを加熱弾性圧接させて、上記熱可塑性樹脂層を上記セパレートシートから剥離させると共に上記熱可塑性樹脂層を上記感熱接着樹脂層上に熱転写させる工程を有することを特徴とする請求項4記載のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
【請求項9】上記熱転写工程後、さらに、上記感熱接着性樹脂層上に、部分的に絵柄が形成された透明の熱可塑性樹脂層を剥離層を介してセパレートシート上に担持させて構成される熱転写シートを加熱弾性圧接させて、上記熱可塑性樹脂層を上記セパレートシートから剥離させると共に上記熱可塑性樹脂層を上記感熱接着性樹脂層上に熱転写させる工程を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
【請求項10】上記透明の熱可塑性樹脂層に形成された絵柄が、インクジェットプリントによって再現不可能な特色インク及び又は特殊効果インクで形成されたものであることを特徴とする請求項9記載のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
【請求項11】上記特色インク及び特殊効果インクは、金色又は銀色を含むことを特徴とする請求項10記載のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
【請求項12】上記特色インク及び特殊効果インクは、紫外光に反応して励起発光するインクを含むことを特徴とする請求項10記載のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
【請求項13】前記熱転写シート上の感熱接着性樹脂層上及び/又は熱可塑性樹脂層上に部分的に絵柄が形成されることを特徴とする請求項3記載のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、建築物の内壁面を装飾するための壁紙やカーテン等に用いられるエンボス加工及び装飾の絵柄を有する内装材の作成方法に関し、特にはエンボス加工が施されているプリント媒体にインクジェットプリントによって絵柄をプリントし、かつプリントの表面に透明な保護被覆層を被着させることが可能な、インクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、壁紙などの内装材の製作は、絵柄を作成するプリント工程と凹凸模様を付与するエンボス工程とを組合わせて行われ、中でも絵柄の作成は年々多様化する傾向にある。
【0003】ところで、このような内装材の絵柄は多岐に亘っており、これを印刷するための色分解版や印刷版の作成には多大な費用と時間が掛かる。更に、絵柄のデザイン検討には、実用に供する物を作成する以前に多くの試作検討が必要であり、それに要する費用と時間の節約が強く望まれている。又、小量の好みの絵柄をプリントした内装材を必要とする場合でも、従来の方法は印刷によるものであったため、高いコストと長い時間が掛かる点が大きな障害になっていて、簡易に少量の特殊な絵柄の内装材を得ることは出来なかった。これらの背景の下に、インクジェットプリント等のデジタルプリント技術を用いて、内装材の絵柄を形成する提案が、例えば特開平10−309764号公報などで知られている。当該公報には、原紙11上に熱により発泡する発泡性層12が設けられた壁紙用素材1上に、インクジェット記録層2が設けられてなる壁紙作製用シートが開示されている。しかしながらこの提案では、壁紙作製用シートの作成を行う為に、単に壁紙用素材の上に公知のインクジェット記録層を設けたことを記載したことを開示しているにすぎず、特にインクジェット記録層を保護するための保護層の形成については、何ら開示されていない。また、内装材としては意匠性の向上のために、その表面にエンボス加工によって凹凸模様を形成することが一般的であるものの、そのようなエンボス加工が施された内装素材に対して保護層を形成するに当たって遭遇する固有の技術的諸問題の指摘及び解決手段に付いては、有効な解決手段の記載も示唆も行われていない。この様な課題の中には、表面の耐擦過強度の付与、撥水性の付与、汚れ防止性の付与、紫外線耐光性の付与、抗菌性の付与、消臭効果の付与、等が含まれている。
【0004】絵柄が印刷によって形成されるエンボス加工内装素材は、印刷した後に薄くて透明なラミネートフィルムを掛けて、その後にエンボス加工した状態で出荷され、施工時にはこれを壁に貼ったりカーテンに縫い合わせるだけで、それ以上の加工無しに必要な機能を得ることが出来る。即ちラミネートフィルムには、保護層としての役割である上記耐摩擦強度の向上や撥水性の付与・抗菌性の付与・汚れ防止のための帯電防止性等の機能の有しているからである。図10は従来の内装材としての壁紙を作成する工程を示すものであって、絵柄が印刷によって形成される壁紙である。図10(a)に於いて、110は不燃紙等の支持部材で、その上に熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた素材から作成された未発泡熱可塑性樹脂層112を設けた印刷壁紙ベース素材101を示している。図10(b)は、この印刷壁紙ベース素材101に印刷工程を施したベース素材102を示す図であり、未発泡熱可塑性樹脂層112上に印刷インクによる絵柄114が形成されている。図10(c)は、印刷工程を終えたベース素材102に対して、ラミネート処理工程を施したベース素材103を示す図であり、絵柄18の表面を覆うように熱可塑性又は柔軟性のあるラミネートフィルム116が接着されている。図10(d)は、ラミネート処理工程を終えたベース素材103に対して加熱発泡処理工程を施したベース素材104を示す図であり、ベース素材103を加熱することにより熱可塑性樹脂層112が発泡して、多孔質の発泡済み熱可塑性樹脂層118となった状態である。図10(e)は、更にこのベース素材104の絵柄18を設けた表面側から、加熱状態でエンボスローラーを作用させて発泡層118、絵柄114、ラミネートフィルム116を含めてエンボスパターンを転写した状態を示している。発泡層118は多孔質であるから、エンボスローラーの深い凹凸にも良く馴染んで変形し、忠実なエンボスパターンを写し取った発泡層119が得られ、絵柄114やラミネートフィルム116もそれに沿って変形する。ラミネートフィルム116は水がしみ込まない樹脂フィルムを用いるので耐水性が得られ、又印刷インク114はフィルム116によってカバーされて耐擦過強度が向上する。ラミネートフィルム116に抗菌剤を含有させるかコーティングしておいて、抗菌性を得るようにしている。又電気抵抗を低下される処理剤を含有又はコーティングしておくことによって、帯電が防止されて汚れ防止の効果を得るようにしている。
【0005】次に本発明者が既に特願平11−52777号において提案した、絵柄をインクジェットプリントによって形成した、発泡・エンボス・オーバーコート済みの壁紙の作成方法について、図11を参照して説明する。図11(a)〜(e)は、壁紙素材のそれぞれの工程の段階における断面図を示している。
【0006】図11(a)は、不燃性の無機質紙などの支持補強用としての裏打紙210上に、加熱発泡剤を分散させた未発泡熱可塑性樹脂層212が設けられ、その表面にインクジェット用のインクを受容するインク受容層230が設けられたインクジェット壁紙ベース素材201を示している。図11(b)は、上記発泡前のインクジェット壁紙ベース素材201に対して加熱処理を施して、熱可塑性樹脂層212を発泡させて発泡済み熱可塑性樹脂層218とした、発泡済みエンボス加工前のインクジェット壁紙ベース素材202を示している。図11(c)は、インクジェット壁紙ベース素材202を加熱しながらエンボスロールを押し当てて、エンボスパターンを転写したエンボス加工済み熱可塑性樹脂層219と、エンボスパターンに沿って変形したインクジェットインク受容層231を有する、エンボス加工済みインクジェットプリント前のインクジェット壁紙ベース素材203を示している。図11(d) は、インクジェット壁紙ベース素材203に対して、インクジェットプリントを行い、絵柄214が形成されたインクジェットプリント済み壁紙ベース素材204を示している。図11(e)は、インクジェット壁紙ベース素材204に対して、透明なコート層232をコーティングした状態の壁紙205を示している。コート層232はインク受容層231と絵柄214を覆うように、液状のコーティング剤を塗布することによって行われる。液状のコーティング剤を用いることで、エンボス加工によって形成された細かい凹凸模様に対しても、十分に密着することができるため、絵柄214の保護を十分に行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】インクジェットプリントによって壁紙に代表されるエンボス加工内装材を作成する場合、作成された絵柄が長期に亘り室内とは言え外光にさらされ、水等が誤って降りかかることが有っても大きなダメージを受けてはならない。しかしながら絵柄が形成したインク受容層を拡大観察すると、多くの空孔を有する瓦礫状を呈しており、耐摩擦強度が不足しており、撥水性が無く、抗菌性や汚れ防止性が無い。しかもインクジェットプリント用インクは顔料インクであっても、印刷インクと比較するとUV耐光性が劣っている。このため、インクジェットプリントによって形成された絵柄およびインク受容層の保護の為には、通常、先に述べたように透明なプラスチックフィルムに感圧性又は感熱性の接着剤を塗布したラミネートフィルムを接着・積層するか、液状のコーティング剤を塗布することが行われている。しかしながら、市場に出回っているラミネートフィルムは比較的厚いものしかなく、エンボス加工の微細な凹凸模様に沿って変形することが出来ず、またラミネートフィルムが厚いために絵柄が形成されているインク受容層の質感を大きく損なってしまい、壁紙の表面被覆にはあまり適当ではない。また、プリント済み壁紙ベース素材にコーティング液を塗布する方法は少量の処理に好適であるものの、ハンドワークでは個人差が有って、均一で高機能の塗膜が得られにくく熟練を要する。また、コーティング作業中にコーティング液が飛散したり、液の乾燥に時間が掛かってしまい作業効率が悪い等の問題がある。
【0008】又、インクジェットプリンタに於いては、シアン、マゼンタ、イエローのプロセスカラーに黒を加えた4色のインク、あるいはシアン、ライトシアン、マゼンダ、ライトマゼンダ、イエロー、に黒を加えた6色のインクで絵柄を形成しているが、高級壁紙等でしばしば用いられる金色や銀色等の金属色に代表される特色を用いた絵柄を形成することが出来ないと言う問題もある。本発明は上記課題を克服し、エンボス加工とインクジェットプリントによる絵柄が形成された内装素材上に、各種耐性を具備する表面保護層を確実にコーティングすることができる、インクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法を提供することを目的とする。また本発明は、インクジェットプリンタによっては再現不可能な特殊な色の装飾絵柄を、インクジェットプリンタによる絵柄にオーバーラップさせて、より意匠性を向上させる色彩、模様の絵柄を得ることができる、インクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成するために、本発明のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法は、支持及び/又は補強用の支持・補強部材と、上記支持・補強部材の一方の面上に設けられ且つ熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた材料から作成した熱可塑性樹脂層と、上記熱可塑性樹脂層表面に設けたインクジェットプリント用インクを受容するインク受容層とを有し、上記熱可塑性樹脂層及びインク受容層に、加熱発泡加工、エンボス加工及びインクジェットプリント加工を施したプリント媒体に対し、セパレートシート上に透明の感熱接着性樹脂層が担持されて構成される第1の熱転写シートを加熱弾性圧接させて、上記感熱接着性樹脂層を上記セパレートシートから剥離させると共に上記感熱接着性樹脂層を上記プリント媒体上に熱転写させる工程を有している。
【0010】また、他の発明のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法は、支持及び/又は補強用の支持・補強部材と、上記支持・補強部材の一方の面上に設けられ且つ熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた材料から作成した熱可塑性樹脂層と、上記熱可塑性樹脂層表面に設けたインクジェットプリント用インクを受容するインク受容層とを有し、上記熱可塑性樹脂層及びインク受容層に、加熱発泡加工、エンボス加工及びインクジェットプリント加工を施したプリント媒体に対し、剥離層を介してセパレートシート上に設けられた透明の熱可塑性樹脂層及び上記熱可塑性樹脂層上に設けられた感熱接着性樹脂層から構成される熱転写シートを加熱弾性圧接させ、上記熱可塑性樹脂層及び感熱接着性樹脂層を上記セパレートシートから剥離させると共に上記熱可塑性樹脂層及び感熱接着性樹脂層を上記プリント媒体上に熱転写させる工程を有している。
【0011】また、他の発明のインクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法は、支持及び/又は補強用の支持・補強部材と、上記支持・補強部材の一方の面上に設けられ且つ熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた材料から作成した熱可塑性樹脂層と、上記熱可塑性樹脂層表面に設けたインクジェットプリント用インクを受容するインク受容層とを有し、上記熱可塑性樹脂層及びインク受容層に、加熱発泡加工、エンボス加工及びインクジェットプリント加工を施したプリント媒体に対し、部分的に絵柄が形成された透明の感熱接着性樹脂層を剥離層を介してセパレートシート上に担持させて構成される熱転写シートを加熱弾性圧接させて、上記感熱接着性樹脂層を上記セパレートシートから剥離させると共に上記感熱接着性樹脂層を上記プリント媒体上に熱転写させる工程を有している。
【0012】なお、上記透明の感熱接着性樹脂層に形成された絵柄が、インクジェットプリントによって再現不可能な特色インク及び又は特殊効果インク、例えば、金色又は銀色のインクであったり、紫外光に反応して励起発光するインクで形成されることがより意匠性を向上させる上で好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1乃至図2は第1実施形態を示す図であり、図1は熱転写シート、壁紙ベース素材及び完成品としての壁紙の各断面図を示し、図2は熱転写装置に模式図を示している。
【0014】図1(a)は熱転写シート11を示している。この熱転写シート11は、ポリエステルフィルム等の耐熱性のセパレートシート42の表面に剥離層41を設け、その上に感熱接着性樹脂層40を設けて構成されている。
【0015】熱転写シート11のセパレートシート42は、耐熱性を有すると共にエンボス加工の凹凸模様に馴染むように薄いフィルムであることが望ましく、5〜30μm、ハンドリング性を重視すれば12〜25μm程度のフィルムが好適に用いられる。材質としてはポリエステルの他にポリプロピレン、ナイロン、紙又はプラスチックコーティング紙等も用いることが出来る。剥離層41は、公知のワックスやシリコーン、アクリル系樹脂、セルロース、ガゼイン、ステアリン酸等の塗布層が用いられる。感熱接着性樹脂層40としては、80〜200℃の加熱で軟化又は溶融状態になると共に、圧接した相手表面と濡れ状態となり、温度が降下した状態で接着状態となる樹脂が用いられる。この種の樹脂はホットメルト接着剤として産業界で広く実用化されている。最も多用されているのは、エチレン-酢酸ビニル(EVA)系ホットメルトで、本発明にも良好に適用可能である。その他に、エチレンアクリル酸系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系、ウレタン系、ポリ酢酸ビニル系等の樹脂も良好に適用される。感熱接着性樹脂層40の厚さは被覆目的によって異なるが、プリントした絵柄46の耐摩擦性の向上や表面の耐水汚れ防止等の基本的な保護目的に対しては、数μmから10μm程度の厚さで目的を達成可能である。この程度の厚さであれば表面の光沢の増加もわずかであり、またエンボス加工による細かい凹凸模様にも良く馴染ませることが出来る。物理的な被覆作用は感熱接着性樹脂層40に基本的に求めるものであるが、それ以外に紫外光吸収剤、抗菌剤、帯電防止剤、消臭剤等の機能性材料を感熱接着性樹脂層40に含有させたり、また、感熱接着樹脂層40表面にコーティングしておくことが出来る。
【0016】図1(b)は表面被覆加工前のインクジェットプリント済みエンボス加工壁紙ベース素材21を示している。このベース素材21は図11(d)のベース素材と同じものであり、43は支持及び/又は補強用の裏打紙、44は加熱発泡剤を含有させた未発泡熱可塑性樹脂層を加熱発泡及びエンボス加工を施して凹凸模様を設けたエンボス加工済み熱可塑性樹脂層、45はインク受容層、46は顔料インクで形成される絵柄である。なお、このベース素材21の作成工程は図11(a)〜(d)までの作成工程と同様であるのでその説明を省略する。
【0017】図2は上述したベース素材21上に熱転写シート11の感熱接着性樹脂層40を熱転写装置80によってコーティングする様子を示した図である。同図に基づいて熱転写工程について説明する。熱転写シート11は、ロール83に巻装されており、ここからガイドローラ84、85を経て、加熱ラバーローラ81とバックアップローラ82のニップ部分に送り込まれる。又、ベース素材21は搬送ベルト89によって搬送され、加熱ラバーローラ81とバックアップローラ82のニップ部に送り込まれる。ニップ部に於いては、ベース素材21のインク受容層45と熱転写シート11の感熱接着性樹脂層40が対向した状態で、熱と弾性圧接力の作用を受ける。この熱と弾性圧接力により、感熱接着性樹脂層40がインク受容層45に接着される。その後、ガイドローラ86に到着する時点ではベース素材21及び熱転写シートを取り巻く雰囲気の温度が低下し、感熱接着性樹脂層40とインク受容層45との接着状態がより強固なものとなる。さらに、熱転写シート11およびベース素材21が搬送されると、セパレートシート42がガイドローラ46のローラ表面に沿って搬送されることから離型層41を境にして剥離しガイドローラ87を経由して巻き取りロール88によって巻き取られることになり、また感熱接着性樹脂層40がインク受容層45上に転写されたベース素材は搬送ベルト89上を搬送されることになる。このようにして、加熱ラバーローラ81の熱と弾性圧接力の作用によって、感熱接着性樹脂層40がインク受容層45及び絵柄46の表面の凹凸模様に沿って被覆される。従来の熱転写装置では加熱ラバーローラの硬度が高く設定されており、ラミネートフィルムを細かい凹凸模様に沿わせて転写することは期待できない。特に、被転写材が発泡・エンボス加工済みの壁紙に対して、高い温度と圧接力を作用させることで、エンボス加工による凹凸模様が潰されてしまうことが多々あった。これに対して、本実施形態によれば、好ましくは12〜25μm程度の薄いセパレートシート、あるいは凹凸模様における凹部の空気が逃げるように通気性の優れて感熱接着性樹脂層が被転写材に馴染みやすい紙などのセパレートシートを用い、且つゴム硬度が60°程度の柔軟性を有する加熱ラバーローラ81を用いることで、良好に感熱接着性樹脂層を凹凸模様に追従させることが可能となる。また、更に良好な追従性を向上させるには、セパレートシートを除去した後、再度加熱ラバーローラ81で転写後の内装材に弾性圧接力を作用させる。この場合、セパレートシートが無いため凹凸模様へのなじみは良くなる。
【0018】エンボス加工を加えた内装材、例えば壁紙はその風合いを損なわないために、15μm以下、好ましくは3乃至10μm程度の薄い樹脂被覆層によって被覆保護することが好ましく、このような薄い被覆膜の形成は一般的な樹脂フィルムに感熱もしくは感圧接着剤を塗布したラミネートフィルムを張り合わせて実現することは困難である。なお、本発明者の実験によれば、紙のセパレートシートの熱転写シートを用いて、ゴム硬度60°で140℃〜200℃に熱した加熱ラバーローラを用いて転写を行ったところ、市販のホットラミネータを用いた場合に比べエンボス加工の凹凸模様が潰れず、かつ良好な感熱接着性樹脂層の被覆が得られた。なお、本実施形態ではセパレートシート42の剥離を熱転写と同じ工程で行うものとして説明したが、これに限られず、熱転写シート11全体をベース素材21上に転写させてセパレートシート42を付けたまま施工現場に運び、施工前又は施工後に剥離除去するようにしても良い。このようにして得られるインクジェットプリント済みエンボス加工内装材31の断面図が図1(c)に示されている。この内装材31の裏面(裏打紙43の下面)に糊などの接着剤を付けて壁面に張り付けることによって装飾壁面が得られる。なお、上記壁紙の裏面に水に濡らすことによって粘着性が復活する糊や、粘着糊とセパレートシートの張り付けを行っておくこともできる。また、裏打紙43に代えて目の荒い織布を柔軟性を有する樹脂と一体化させた基材を採用することで、インクジェットプリント可能なエンボス加工アコーデオンカーテンや、ロールカーテン等の内装材を作成することが出来る。なお、熱転写シート11は耐熱性のプラスチック或いは紙のセパレートシートを基材としているため、転写時に弾性を有する加熱ラバーローラ81を用いても凹凸模様の凹部深く迄は感熱接着性樹脂層40を融着させられない場合がある。この場合はセパレートシート42を除去した後に再度加熱した弾性ローラを押し当てる等の加熱弾性圧接工程を加えることで、良好な被覆状態を得ることが出来る。この工程は後に説明する各実施形態に於ける感熱接着性樹脂層や熱可塑性樹脂層の転写後の後処理として有効に適用可能である。
【0019】次に本発明の第2実施形態について図3を参照して説明する。本実施形態では、第1実施形態の作成方法によって作成された内装材31の感熱接着性樹脂層40上にさらに熱可塑性樹脂層を形成する工程を追加する点を特徴としている。図3(a)は、セパレートシート52上に剥離層51を介して透明の熱可塑性樹脂50を担持させた熱転写シート12を示している。図3(b)に示されるベース素材22は、図1(c)に示される内装材31と同様であり、各部材の説明及び作成方法等についてはその説明を省略する。
【0020】ベース素材22に対して熱転写シート12の熱転写を行う熱転写工程は図2に示される熱転写装置80とほぼ同様の熱転写装置を用いることで行われる。ベース素材22の感熱接着性樹脂層40と熱転写シート12の透明の熱可塑性樹脂層50とを密着させて加熱ラバーローラ81とバックアップローラ82のニップ点を通過させ、かつニップ点上で転写シート12に熱及び弾性圧接力を作用させる。そして、熱可塑性樹脂層50を感熱接着性樹層40の凹凸模様に沿わせて熱転写すると共に、セパレートシート52を熱可塑性樹脂層50から剥離させる。
【0021】このようにして作成された内装材32を図3(c)に示す。熱可塑性樹脂層50は感熱接着性樹脂層40よりも高いプロテクト性能を得る為に設けるものである。被覆する表面には感熱接着性樹脂層40が有って、接着力はその感熱接着性樹脂層40によって得られるので熱可塑性樹脂層27の樹脂選択範囲は広められる。但しエンボス加工の凹凸模様に沿わせる為に熱可塑性であることが好ましく、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニール、ポリウレタン等が良好に適用可能である。上記作成方法で得られたインクジェットエンボス加工内装材は、勝れた防水性及び強い物理的・機械的表面被覆作用が得られる。更に熱可塑性樹脂層には、抗菌・帯電防止・消臭等の機能性の材料を添加し、機能を高めることが出来る。次に本発明の第3実施形態を図4を参照して説明する。本実施形態の作成方法では、図1(b)で示されるベース素材21に対して、1回の熱転写工程で感熱接着性樹脂層40、熱可塑性樹脂層50を転写させることを特徴としている。図4は、上記インクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法に適用する熱転写シート13の断面図を示しており、基材となるセパレートシート52上に剥離層51を介して熱可塑性樹脂層50、さらにその表面に感熱接着性樹脂層40が形成されている。熱転写工程は図2で説明した熱転写装置80と同様の装置を用いて行われる。ベース素材21のインク受容層45及び絵柄46が形成された面と熱転写シート13の透明の感熱接着性樹脂層40とを密着させて加熱ラバーローラ81とバックアップローラ82のニップ点を通過させ、かつニップ点上で転写シート13に熱及び弾性圧接力を作用させる。この結果、感熱接着性樹脂層40がインク受容層45及び絵柄46が形成された面に転写され、また熱可塑性樹脂層50が感熱接着性樹脂層40に伴って転写され、セパレートシート52から剥離されることになり、ベース素材21上に熱可塑性樹脂層50が感熱接着性樹脂層40が設けられ、図3(c)に示される内装材32が得られる。なお各層を構成する素材は、先の各実施形態で説明したものと同様のものを採用している。本実施形態の作成方法によれば、一回の転写工程で感熱接着性樹脂層と熱可塑性樹脂層を転写することができるので、作成工程を簡素化できる。この結果、第2実施形態による作成方法よりも低コストの資材での作成が可能である。次に本発明の第4実施形態を図5を参照して説明する。これまで説明してきた各実施形態では、内装材の絵柄がインクジェットプリントプロセスによって形成されたものである。インクジェットプリンタではシアン、マゼンダ、イエロー、黒の4色インクやこの4色にさらにライトシアンとライトマゼンダやグリーンとオレンジを加えた6色インクでもって絵柄を形成するのだが、金色や銀色といった金属色のインクジェット用インクは現在のところ開発されておらず、内装材の絵柄の中にこのような金属色からなる絵柄を含ませたい場合には、インクジェットプリントプロセスでは対応できない。それにもかかわらず、内装材としてはその意匠性を向上させる上で金属色からなる絵柄の要望があり、本実施形態ではそのような要望に応えるために提案されるものである。本実施形態では、感熱接着性樹脂層40の表面上に印刷などのプロセスによって金色や銀色といった金属色による絵柄が部分的に形成された熱転写シート14を用いる。以下、詳細に説明する。図5(a)は本実施形態で用いる熱転写シート14を示しており、セパレートシート42上に、剥離層41を介して透明の感熱接着性樹脂層40が担持されており、この感熱接着性樹脂層40の外表面に印刷プロセスによって金色や銀色といった金属色による絵柄60が部分的に形成されている。熱転写工程は図2で説明した熱転写装置80と同様の装置を用いて行われる。ベース素材21のインク受容層45及び絵柄46が形成された面と、熱転写シート14の透明の感熱接着樹脂層40の絵柄60が形成された面とを密着させて加熱ラバーローラ81とバックアップローラ82のニップ点を通過させ、かつニップ点上で転写シート14に熱及び弾性圧接力を作用させる。この結果、感熱接着性樹脂層40が絵柄60と共にインク受容層45及び絵柄46が形成された面に転写され、セパレートシート42から剥離されることになり、ベース素材21上に感熱接着性樹脂層40が設けられる。図5(b)にこの方法で作成された内装材34の断面図が図示されている。即ち、支持及び/又は補強用の支持・補強部材43と、上記支持・補強部材の一方の面上に設けられ且つ熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた材料から作成されたものであって加熱発泡加工された熱可塑性樹脂層44と、上記熱可塑性樹脂層表面に設けたインクジェットプリント用インクを受容するインク受容層45とを有し、上記熱可塑性樹脂層44及びインク受容層45に、エンボス加工及びインクジェットプリント加工を施したプリント媒体に対し、部分的に絵柄60が形成された透明の感熱接着性樹脂層40がベース素材21の表面を被覆している。この方法によれば、内装材表面の被覆保護の効果に加え、インクジェットプリントでは得られない絵柄の形成を可能にするものである。すなわち熱転写される感熱接着性層の表面上にインクジェットプリンタのプロセスカラーインク及び特色インク以外の色材で絵柄を印刷しておき、これをインクジェットプリントによる絵柄に重畳させることで、絵柄のデザイン表現力を補強することができる。なお、金色又は銀色の色彩を砂目状、或いは不規則・不定形な印象を与えるパターン、或いは規則的な幾何学模様、文字、文様等のパターンとすることで、各種絵柄の壁紙デザインの高級化に役立たせることができる。別の好ましい色材例としては、紫外光線で励起発光するいわゆる夜光インクを挙げることが出来る。この夜光インクで形成された絵柄が重畳された絵柄が形成された内装材に対して、ブラックライトを照射すれば極めて強烈な印象の画像を目視することが出来る。次に本発明の第5実施形態について図6を参照して説明する。本実施形態は第4実施形態の変形例であり、絵柄60を感熱接着性樹脂層40の剥離層51側に形成した点で、第4実施形態と異なる。図6(a)は本実施形態で用いる熱転写シート15を示しており、セパレートシート42上に、剥離層41、下処理層47を介して透明の感熱接着性樹脂層40が担持されており、この感熱接着性樹脂層40の剥離層41側の面に印刷プロセスによって金色や銀色といった金属色による絵柄60が部分的に形成されている。熱転写工程は図2で説明した熱転写装置80と同様の装置を用いて行われる。ベース素材21のインク受容層45及び絵柄46が形成された面と、熱転写シート15の透明の感熱接着性樹脂層40とを密着させて加熱ラバーローラ81とニップローラ82のニップ点を通過させ、かつニップ点上で転写シート15に熱及び弾性圧接力を作用させる。この結果、感熱接着性樹脂層40がインク受容層45及び絵柄46が形成された面に転写されるが、この際、感熱接着性樹脂層40と共に絵柄60及び下処理層47もセパレートシート52から剥離されることになり、ベース素材21上に感熱接着性樹脂層40、絵柄60、下処理層47が設けられる。図6(b)にこの方法で作成された内装材35の断面図が図示されている。転写された絵柄60の表面には下処理層47が設けられるが、この下処理層47は極めて薄い透明な層であるものの、絵柄60を保護する効果は十分に期待できる。次に本発明の第6実施形態について図7を参照して説明する。本実施形態では、第4実施形態の内装材34(図5(b)参照)の作成方法や第5実施形態の内装材35(図6(b)参照)の作成方法に対して、さらに熱可塑性樹脂層を内装材上に設けるための転写工程を加えた点を特徴としている。即ち、第4実施形態の方法で作成された内装材34をベース素材とするならば、ベース素材34の感熱接着性樹脂層40と、図3(a)に示される熱転写シート12の熱可塑性樹脂層50とを密着させて図2の熱転写装置80の加熱ラバーローラ81とバックアップローラ82のニップ点を通過させ、かつニップ点上で転写シート12に熱及び弾性圧接力を作用させる。この結果、熱可塑性樹脂層50が感熱接着性樹脂層40上に転写され、セパレートシート52から剥離され、ベース素材34上に熱可塑性樹脂層50が設けられる。図7(a)にこの方法で作成された内装材36の断面図が図示されている。また、第5実施形態の方法で作成された内装材35をベース素材とするならば、ベース素材35の下処理層47と、図3(a)に示される熱転写シート12の熱可塑性樹脂層50とを密着させて図2の熱転写装置80の加熱ラバーローラ81とバックアップローラ82のニップ点を通過させ、かつニップ点上で転写シート12に熱及び弾性圧接力を作用させる。この結果、熱可塑性樹脂層50が下処理層47上に転写され、セパレートシート52から剥離され、ベース素材35上に熱可塑性樹脂層50が設けられる。図7(b)にこの方法で作成された内装材37の断面図が図示されている。このように、本実施形態による内装材の作成方法によれば、さらに透明な熱可塑性樹脂層50で被覆することにより、作成される内装材の絵柄46及び絵柄60を強固に保護することが可能となる。次に本発明の第7実施形態について図8を参照して説明する。本実施形態では、図1(c)で図示されるベース素材31に対して、絵柄60が形成された熱可塑性樹脂層50を転写させる転写工程を更に設けた点を特徴としている。図8(a)は本実施形態で用いる熱転写シート17を示しており、セパレートシート52上に、剥離層51を介して透明の熱可塑性樹脂層50が担持されており、この熱可塑性樹脂層50の表面に印刷プロセスによって金色や銀色といった金属色による絵柄60が部分的に形成されている。図8(b)は第1実施形態の作成方法によって作成されたベース素材31である(図1(c)参照)。熱転写工程は図2で説明した熱転写装置80と同様の装置を用いて行われる。図1(c)で示されるベース素材31のインク受容層45及び絵柄46が形成された面と、熱転写シート17の透明の熱可塑性樹脂層50の絵柄60が形成された面とを密着させて加熱ラバーローラ81とバックアップローラ82のニップ点を通過させ、かつニップ点上で転写シート17に熱及び弾性圧接力を作用させる。この結果、熱可塑性樹脂層50が絵柄60と共にインク受容層45及び絵柄46が形成された面に転写され、セパレートシート52から剥離されることになり、ベース素材31上に熱可塑性樹脂層50が設けられる。図8(c)にこの方法で作成された内装材38の断面図が図示されている。即ち、支持及び/又は補強用の支持・補強部材43と、上記支持・補強部材の一方の面上に設けられ且つ熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた材料から作成されたものであって加熱発泡加工された熱可塑性樹脂層44と、上記熱可塑性樹脂層表面に設けられたインクジェットプリント用インクを受容するインク受容層45とを有し、上記熱可塑性樹脂層44及びインク受容層45に、エンボス加工及びインクジェットプリント加工を施したプリント媒体に対し、部分的に絵柄60が形成された透明の熱可塑性樹脂層50がベース素材31の表面を被覆している。この方法で作成された内装材38も第6実施形態の作成方法によって得られる内装材36,37と同様に豊かな装飾性と強固な表面被覆による保護性が得られる。次に本発明の第8実施形態について図9を参照して説明する。本実施形態では、図1(b)で示されるベース素材21に対して、1回の転写工程で感熱接着性樹脂層40、熱可塑性樹脂層50、絵柄60を転写させることを特徴としている。図9(a)、(b)には、本実施形態の内装材作成方法に適用する熱転写シート18,19のそれぞれの断面図を示している。図9(a)に図示されている熱転写シート18では、基材とのなるセパレートシート52上に剥離層51を介して熱可塑性樹脂層50、さらにその表面に感熱接着性樹脂層40が形成されている。そして、感熱接着性樹脂層40の外表面上には印刷プロセスによって金色や銀色といった金属色インクによる絵柄あるいは紫外光線に対して励起発光する夜光インクによる絵柄60が部分的に形成されている。図9(b)に図示されている熱転写シート19では、基材とのなるセパレートシート52上に剥離層51を介して熱可塑性樹脂層50、さらにその表面に感熱接着性樹脂層40が形成されている点では熱転写シート18と同様であるものの、上記印刷プロセスによる絵柄60が、感熱接着性樹脂層40と熱可塑性樹脂層50との間に形成されている点で熱転写シート18と相違する。このような熱転写シート18,19をそれぞれ、図1(b)に示されるベース素材21上に、熱転写装置80を用いて加熱、押圧することにより、感熱接着性樹脂層40、熱可塑性樹脂層50、絵柄60をベース素材21上へと転写させる。この実施形態によれば、1枚の熱転写シートで、1回の熱転写工程でもって、内装材の表面保護及び絵柄の転写が行われ、強固な表面被覆効果と優れた装飾デザインを得ることができる。なお、絵柄60は熱可塑性樹脂層50と剥離層41との間に形成しても良い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の作成方法によれば、エンボス加工とインクジェットプリントによる絵柄が形成された内装素材上に、各種耐性を具備する表面保護層を確実にコーティングされるインクジェットプリントエンボス加工内装材を得ることができる。また、内装材の絵柄としてもインクジェットプリンタによっては再現不可能な特殊な色の装飾絵柄を得ることができる。




 

 


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