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発明の名称 プリンタ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−88382(P2001−88382A)
公開日 平成13年4月3日(2001.4.3)
出願番号 特願平11−271291
出願日 平成11年9月24日(1999.9.24)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
【テーマコード(参考)】
2C058
【Fターム(参考)】
2C058 AF51 LA03 LA08 LA13 
発明者 熊谷 行高
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 主走査方向に延在するフレームと、前記フレーム上を移動可能なスライドベースと、前記スライドベースに着脱可能に保持されるものであって、シートを切断するためのシートカッターと、により構成されるシート切断装置を搭載するプリンタ装置において、前記フレームの一部が前記シートの搬送経路の一部を構成するものであることを特徴とするプリンタ装置。
【請求項2】 請求項1記載のプリンタ装置において、前記シートの搬送経路の一部を構成する前記フレームの一部は、前記シートカッターに対してシートの搬送方向上流側に設けたことを特徴とするプリンタ装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロール状に巻かれたシート材を装填し、引き出されたシート材へ印刷した後に、排紙する際に印刷されたシート材を切断する、交換可能なカッターユニットを搭載するプリンタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ロール状に巻き取られたシート部材、例えばロール紙(プリント用紙)を装填するプリンタは、必要なだけ引き出だして、紙面に印刷等により画像形成を行い、カッター機構により切り離して排紙している。このカッター機構は、カッター部とそれを駆動する駆動部とがユニットとして構成されており、ナイフ状の固定刃を用いて用紙を押し切るタイプのものと、回転刃を用いた用紙を挟み切るタイプのものとが知られている。
【0003】この回転刃によるカッター部としては、回転刃+固定刃による組み合わせ若しくは、2枚の回転刃による組み合わせで構成され、回転刃を回転させつつをプリント用紙の紙幅方向に移動させて、プリンタ用紙を挟み切っている。
【0004】このような回転刃によるカッター部は、ナイフ状の固定刃を用いるタイプに比べて、切断速度、切り口形状、多種類の用紙の切断が良好であり、しかも長寿命といった優位性を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、回転刃によるカッター部を備えるカッターユニットを用いたとしても、紙幅の大きなロール紙を用いた大判インクジェットプリンタに搭載した場合には、切断する量が多く、カッターに対する負荷が増大してくるため、プリンタ本体の寿命前にカッターが寿命になる、即ち切れなくなってしまう。
【0006】このためカッター部の交換は必須であるが、これまでのカッターユニットは、ユーザによるカッター部の交換が配慮されておらず、カッター部と駆動部との調整が難しいため、カッター部のみの交換ができず、駆動部とカッター部を搭載するフレームも含めたカッターユニット全体を交換しなければならなかった。
【0007】また、あくまでも刃物であるため、身体に危害を及ぼさないような取り扱いが必要であり、ユーザーが交換できるような構造ではなかった。そこで、本出願人は、特願平11−248264号において、交換が容易なカッター部を提案している。従来のねじ止めによる構造から、填め込み構造による着脱自在なカッター部を提案している。
【0008】このカッター部は、開閉する爪形状の係合部が形成され、爪と一体化されたレバーを操作することにより、フレーム上で往復移動するスライドベースに取り付けることができ、このレバー操作による取り外しも可能であり、工具等を用いずに着脱自在な構造となっている。
【0009】しかし、この提案はカッター部及び駆動機構を開示しているのみであるため、プリンタに実装される点については、何ら考慮されていない。例えば、図2に示すように、通常プリンタ本体は、全体的にカバーされている。これは、一般のユーザーが使用する際に、可動部に肢体や衣服を巻き込まれないように、また電源等の機器に触れないように安全が配慮されている。従って、カバーにおいては、ロール紙等の消耗部品を交換するためや、インクジェットヘッドのメンテナンスのためや、ジャム紙の取り出し等のために、最小限に開放する開閉可能なカバー以外は、ねじ止め等で固定され、容易には開かないような構造となっている。
【0010】これまでのカッターユニットは、装置構成上、画像形成部の前後に置かれたが、ユーザーが交換する構造ではなかったため、取り付け位置や取り付け方などは、専門知識を有する保守作業員が交換可能であれば、特に制限はなかった。しかし、一般ユーザーが交換する場合には、前述した開閉可能なカバーを開けただけで手が届く位置であり、目視による交換が条件となる。特に、画像形成部の周辺は、画像形成部の駆動系、プリント用紙搬送系、紙ガイド等が密集して配置されており、紙搬送に支障ない位置にカッターユニットを配置しなければならない。
【0011】そこで本発明は、容易に着脱自在なカッター部を有するカッターユニットをシート部材搬送系路の一部として機能させつつ、搭載するプリンタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するために、主走査方向に延在するフレームと、前記フレーム上を移動可能なスライドベースと、前記スライドベースに着脱可能に保持されるものであって、シートを切断するためのシートカッターと、により構成されるシート切断装置を搭載するプリンタ装置において、前記フレームの一部が前記シートの搬送経路の一部を構成するプリンタ装置を提供する。
【0013】以上のような構成のプリンタによれば、シートカッターが着脱可能に搭載されるスライドベースを支持するフレームをシート搬送系路、例えばシートガイドの一部として利用できるので、部品点数を削減することができる。
【0014】また、カッター部の切断性能が低下した場合、装置正面側から係止レバーを操作して、カッター部とスライドベースとを係合状態にする係止爪を解除して、カッター部が取り外され、新たなカッター部の係止レバーを操作して係止爪により、スライドベースに係合することにより、交換が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図2には、本発明の実施形態に係るプリンタの外観図を示す。本実施形態では、シート部材としてロール紙(プリント用紙)を装填して、インクジェット印刷を行うプリンタを例としている。また本実施形態では、プリント用紙を切断するカッター部を例として説明するが、これに限定されるものではなく、シート材質に好適する専用のカッター部にも対応することができる。
【0016】このプリンタは、図2(a)に示すようにプリンタ本体1がキャスター付きの架台5に載置されたものであり、開閉自在なトップカバー2とフロントカバー3が取り付けられ、プリンタ正面右側には、印刷等の指示を行うための操作パネル4が取り付けられている。図2(b)に示すように、トップカバー2を開けると、ロール紙を装填するスペース6があり、上方向(上流側)から下方の架台5方向(下流側)に用紙が流れるように搬送系が構成されている。また、フロントカバー3を開けると、印刷を行うためのインク及び印字ヘッドが収納されたキャリッジ7及びプラテン8等からなる画像形成部があり、その下方には、本発明の要旨となるカッターユニットのカッター部9が露出する。これらのカバー以外はねじ止め等により固定されており、通常は開けられない構造となっている。
【0017】このカッター部9は、回転刃+固定刃の組み合わせ、若しくは2枚の回転刃の組み合わせにより構成され、重なり合う刃部で用紙を挟み切る構造である。この構造については、本出願人が提案する特願平11−248264号に詳しく記載されており、ここでの詳細な説明は省略する。
【0018】図1には、本実施形態のプリンタの簡略化された断面構成を示す。また、図3及び図4(a),(b)には、カッターユニットの具体的な構成例を示す。このプリンタにおいて、キャリッジ7とプラテン8を対峙させて、その間をプリンタ用紙11が通り抜ける隙間を開けて配置し、画像形成部を構成する。このプラテン8には、多数の小さな孔が開けられており、背面側にプラテンチャンバ12と排気を行うためのファン部13が設けられている。印刷の際には、このファン部13でプラテンチャンバ12内を排気することにより、プリント用紙11をプラテン8側に吸い付けて固定し、且つ用紙の凹凸を無くして、ずれのない印刷が実現するように考慮されている。
【0019】これらの上方(上流側)には、ロール紙14が装填され、このロール紙14から用紙を画像形成部に送り出すための給紙ローラ15と用紙搬送ローラ16が設けられ、それぞれが駆動部17によって駆動される。また、図5に示すように、プラテンチャンバ12の下方(下流側)には、カッターユニット10が取り付けられている。特に、プラテン8における紙搬送面とカッターユニット10におけるフレーム面(紙ガイド面として機能する)Aとの面位置は、段差が無く、同一面になるように取り付けられており、1つの紙搬送面となっている。
【0020】本実施形態では、カッター部(カッターユニット)は、プラテン8より用紙搬送方向下流側に設けられる例であるが、プラテン8より上流に取り付けることも可能である。
【0021】このカッターユニット10は、プラテンチャンバ12に固定されるフレーム18と、2枚の回転刃27,28の挟み切りにより切断を行うカッター部9と、カッター部9を着脱自在に保持するスライドベース25と、このスライドベース25を往復移動させるための駆動機構20a,20b及びモータ19を含むカッター駆動部21とで構成される。
【0022】上記スライドベース25は、駆動機構20a,20b間に掛けられたワイヤ24に取り付けられて、ワイヤ24の移動に伴って往復移動を行う。
【0023】またカッター部9は、図3(b)に示すように、スライドベース25を両側から挟み込んで係合する係止爪9bがレバーの一端に設けられ、この係止爪9bの他端側に操作部9aが設けられている。そして、この操作部9bを矢印方向に押圧することにより、係止爪9bが両側に開き、スライドベース25から容易に取り外すことができる。カッター部9の回転刃は、それぞれフレーム18に接触するローラ(図示せず)に連結されており、カッター部9の移動に伴い回転するローラによって、回転されている。
【0024】このフレーム18は、図4に示すように、用紙切断時に紙ガイドとして機能する紙ガイド面Aを有し、カッター駆動部21により往復移動するスライドベース25(カッター部9)を紙幅方向でガイドする。
【0025】このため、新たに紙ガイド部材を設ける必要がなく、部品点数の削減に寄与する。また、図4(b)に示すように、フレーム18に形成された紙ガイド面Aは、2枚の回転刃27,28が重なり合う刃部(用紙切断部)よりも用紙搬送方向(上流側)に位置しているため、用紙切断部に対して的確に用紙を導くことができる。
【0026】また、ロール紙14の巻き癖が強いプリント用紙11が給紙された場合であっても、紙ガイド面Aが巻き癖方向と交差するように位置しているので、プリント用紙11の巻き癖を矯正させながら用紙切断部に対して的確に用紙を導くことができる。
【0027】また、図3(a)に示すように、フレーム18の両端には、カッター部9の移動幅を制限するために、待機位置センサ22とカット終了位置センサ23が設けられている。
【0028】この待機位置センサ22は、カッターを使用しない場合に通常待機させる位置にカッター部9が存在することを検出するセンサである。カッター部の刃物支持台9cによりセンサのスイッチを押すことにより検出しているため、装着されていなければスイッチが押されなくなる。これを利用して、作業者によるカッター部9の交換完了時に、カッター部9の装着状態を検出して、未装着であった場合には、その旨の警告を行い、プリンタの切断動作若しくは印字動作を停止させることができる。
【0029】またカット終了位置センサ23は、移動してきたカッター部9の折り返し位置に配置され、センサが検出した場合には、モータの回転方向を反転させて、カッター部9が待機位置に戻るように移動方向を切り換えるためのセンサである。
【0030】本実施形態では、装置正面に紙ガイド面Aが対向するようにカッターユニット10をプリンタに取り付けている。カッター部9を交換する際は、図2(b)に示すフロントカバー3を開けて、装置正面からユーザーが手を差し込み、図5に示すように下流側からカッター部9をスライドベース25から取り外し、新たなカッター部9を取り付けて交換する。その交換時の際には、カッター部9をフロントカバー3の開放範囲内に移動させて、目視しながら交換を行う。
【0031】尚、本実施形態のプリンタにおいては、カッターユニット10の排紙側(下流側)には、紙ガイド26と排紙ローラ29,30の駆動系を設けた例であるが、紙ガイド26のみでプリント用紙を排紙するように構成してもよい。
【0032】以上説明した本実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
【0033】(1)カッター部の切断性能が低下した場合、正面に設けられたフロントカバーを開けるだけで、正面側からカッター部の交換がユーザにより簡単に行うことができる。カッター部の予備を保持しておくことにより、交換に係るプリンタの停止時間が最小限に抑えることができる。
【0034】また、特殊なシート材質を切断する場合には、専用のカッター部に交換するだけで対応できる。マルチカットモードでノンストップで出力する場合にも対応できる。
【0035】(2)図5に示すように、プラテンより用紙搬送方向下流側にはスペースが十分にあり、特にカッターユニットとその用紙搬送方向下流側に設けられた紙ガイドとの間には、カッター部がフレーム上を用紙幅方向(主走査方向)に走査されるためのスペースが設けられているため、当該スペースからよいにカッター部の着脱を行うことができる。
【0036】このプラテン上には、印字時にキャリッジを操作するためのスペースが設けられ、また、プラテン上の紙詰まり処理やキャリッジ部メンテナンスのためのフロントカバーが設けられており、新たな交換用扉を設ける必要がない。
【0037】(3)カッターユニットの待機位置センサでカッター部の装着状態を検出することにより、カッター部が装着されていない場合に、トラブルの発生を未然に防ぐことができる。
【0038】(4)カッター交換時に容易にユーザーがカッターの刃に触れないようにすることができる。
【0039】以上の実施形態について説明したが、本明細書には以下のような発明も含まれている。
【0040】(1)装填されたロール状に巻かれたシート部材を引き出し搬送する搬送手段と、引き出されたシート部材に印刷により画像を形成する画像形成手段と、を有し、前記印刷に用いる印刷材料の供給若しくは補修のために設けた開閉自在なカバーが取り付けられたプリンタ装置において、前記シート部材の幅方向に走査方向を延在し、1つの平坦なガイド面と直線上の溝を有するフレームと、前記溝に移動可能に取り付けられた支持体と、前記シート部材を切断するための刃を有して、前記支持体を付勢された爪により解除可能に支持体を把持して固着し、前記シート部材の幅方向に移動して、該シート部材を切断するカッター部と、で構成されたカッターユニットを備え、前記カッターユニットは、前記画像形成手段の排紙側であって、前記ガイド面を紙面ガイドとして前記シート部材の搬送経路面に接し、前記カバーを開放した側から前記爪の付勢の解除が可能で、前記カッター部を着脱可能な位置に取り付けられたことを特徴とするプリンタ装置。
【0041】(2)その一部がシートの搬送系路の一部を構成するものであり、主走査方向に延在するフレームと、前記フレーム上を移動可能なスライドベースと、前記スライドベースに着脱可能に保持されるものであって、シートを切断するためのシートカッターと、前記シートカッターを保持する支持体と、当該支持体に揺動自在に保持され、当該揺動軸に対して一端側に前記スライドベースの係合部と係合可能な係止爪を、他端側に操作部を設けた係止レバーと、前記係止レバーの係止爪が前記スライドベースの係合部と係合するように前記操作部をその方向とは逆方向に付勢するバネとを有するカッターユニットと、により構成されるシート切断装置と、を有するプリンタ装置。
【0042】(3)用紙幅方向に延在するフレームと、前記フレーム上を移動可能なスライドベースと、前記スライドベースに着脱可能に保持されるものであって、シートを切断するためのシートカッターと、前記シートカッターに設けられ、前記シートカッターを前記スライドベースから取り出すために操作される操作部と、を有するシート切断装置が取り付けられたプリンタ装置において、前記シート切断装置は、前記操作部が前記フレームよりも用紙搬送方向下流側に位置するように、取り付けられたことを特徴とするプリンタ装置。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、容易に着脱自在なカッター部を有するカッターユニットをシート部材搬送系路の一部として機能させつつ、搭載するプリンタを提供することができる。




 

 


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