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発明の名称 複合加工糸とその製造方法及びこれを用いた織編物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−316951(P2001−316951A)
公開日 平成13年11月16日(2001.11.16)
出願番号 特願2000−351218(P2000−351218)
出願日 平成12年11月17日(2000.11.17)
代理人 【識別番号】100069497
【弁理士】
【氏名又は名称】吉沢 敏夫 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4L002
4L035
4L036
4L048
【Fターム(参考)】
4L002 AA05 AA07 AB04 AC01 AC06 BA01 DA04 EA06 EA08 FA01 
4L035 BB89 BB91 DD12 EE07 FF08
4L036 MA04 MA05 MA24 MA25 MA33 MA39 PA03 PA05 PA18 PA21 PA46 RA04 RA10 RA27 UA03 UA07 UA12 UA16
4L048 AA13 AA20 AA36 AB16 AB18 AB20 AB21 AC06 AC07 BA10 CA04 CA13 CA20 DA01
発明者 金谷 庄次 / 小俣 秀
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 マルチフィラメント糸を構成する単繊維の10〜70%が相互に融着した部分を5〜25箇所/m有し、かつ、下式を満足するポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸とセルロースアセテートマルチフィラメント糸を合撚してなる複合加工糸。
20%≦潜在捲縮率≦25% (1)
2%≦顕在捲縮率≦5% (2)
【請求項2】 ポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸が、複屈折率Δnが0.01以上0.09以下の低配向部分と、複屈折率Δnが0.10以上の高配向部分を繊維の長手方向にランダムに存在し、10〜100mmの長さを有する該低配向部分が5〜30個/mであるポリエステルマルチフィラメント糸を仮撚加工した加工糸である請求項1記載の複合加工糸。
【請求項3】 セルロースアセテートマルチフィラメント糸がカチオン可染型セルロースアセテート糸である請求項1記載の複合加工糸。
【請求項4】 複屈折率Δnが0.01以上0.09以下の低配向部分と複屈折率Δnが0.10以上の高配向部分が繊維長手方向にランダムに存在し、10〜100mmの長さを有する該低配向部分が5〜30個/mであるポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸と、セルロースアセテートマルチフィラメント糸を、前記ポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸の仮撚方向と逆方向で、かつ、撚係数K5000以上21000以下で合撚することを特徴とする複合加工糸の製造方法。
【請求項5】 請求項1〜3の何れか1項に記載の複合加工糸を30%以上含有してなる絣杢調外観の梳毛調複合加工糸織編物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸の長手方向に濃淡の絣杢調の外観を有する複合加工糸に関するものであり、更に詳しくは、本発明は、絣杢調外観で、適度なふくらみ感、ストレッチ感とシャリ感を併せ持つドライでシルキーな風合いの梳毛調の複合加工糸、及びかかる特性を持った梳毛調の織編物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、繊維糸条に杢調感や絣調感を得る手法として、カチオン可染型ポリエステル糸とレギュラーポリエステル太細糸との合糸仮撚手法を用い、異色に染分けすることにより特殊霜降り調糸を製造する方法が特開昭49−132356号公報、特開昭52−121553号公報等多数提案されている。例えば、前者の場合、異色効果は得られるもののポリエステル加工糸のためドライでシルキーな梳毛調風合いとは言い難いものである。又、後者の場合ポリエステル加工糸は、単にポリエステル太細糸仮撚糸の空気交絡による杢感変化を開示しており、単調な外観で、かつ、ふくらみ感や張り感に乏しいものである。
【0003】又、糸の長手方向に撚り抜け部と捲縮部を交互に形成する部分融着仮撚加工糸が特公昭60−11129号公報で提案されている。この方法は基本的に高温領域で加熱熱固定し、繊維同士の融着もしくは部分融着を形成させ、仮撚未解撚部を形成する原理に基づくものであるが、長手方向に太細斑の様な構造変化のないポリエステル糸を安定に加工するには非常に難しいものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の加工糸の問題点を解消し、熱可塑性マルチフィラメント糸を用い、糸の長手方向に濃淡の絣杢調の外観を有し、該絣杢調外観で、適度なふくらみ感、ストレッチ感とシャリ感をも併せ持つドライでシルキーな風合いの梳毛調の複合加工糸、及びこの様な特性を持った梳毛調の織編物を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、マルチフィラメント糸を構成する単繊維の10〜70%が相互に融着した部分を5〜25箇所/m有し、かつ、下式を満足するポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸とセルロースアセテートマルチフィラメント糸を合撚してなる複合加工糸にある。
20%≦潜在捲縮率≦25% (1)
2%≦顕在捲縮率≦5% (2)
【0006】更に本発明は、ポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸が、複屈折率Δnが0.01以上0.09以下の低配向部分と、複屈折率Δnが0.10以上の高配向部分が繊維の長手方向にランダムに存在し、10〜100mmの長さを有する該低配向部分が5〜30個/mであるポリエステルマルチフィラメント糸を仮撚した加工糸である上記の複合加工糸にある。
【0007】また本発明は、複屈折率Δnが0.01以上0.09以下の低配向部分と複屈折率Δnが0.10以上の高配向部分が繊維の長手方向にランダムに存在し、10〜100mmの長さを有する該低配向部分が5〜30個/mであるポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸と、セルロースアセテートマルチフィラメント糸を、前記ポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸の仮撚方向と逆方向で、かつ、撚係数K5000以上21000以下で合撚することを特徴とする複合加工糸の製造方法にある。また本発明は、マルチフィラメント糸を構成する単繊維の10〜70%が相互に融着した部分を5〜25箇所/m有し、かつ、下式を満足するポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸とセルロースアセテートマルチフィラメント糸を合撚してなる複合加工糸を30%以上含有してなる絣杢調外観の梳毛調複合加工糸織編物にある。
20%≦潜在捲縮率≦25% (1)
2%≦顕在捲縮率≦5% (2)
【0008】
【発明実施の形態】以下、本発明の複合加工糸及びその製造方法、これを用いた織編物について説明する。本発明の複合加工糸は、ポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸と、セルロースアセテートマルチフィラメント糸を合撚したものである。この複合加工糸は、合撚糸であることによりポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸と、セルロースアセテートマルチフィラメント糸のそれぞれの特長が出やすく、風合い、染色性に優れたものとなり、製造コスト的にも有利なものである。
【0009】本発明の複合加工糸を構成するポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸は、マルチフィラメントを構成する単繊維の10〜70%が相互に融着した部分を5〜25箇所/m有していることが必要である。ポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸を構成する単繊維の融着部分が10%未満では全体的にシャリ感が不足し、70%を超えると強固な融着部分が虫食い状の外観となる。また、該融着部分が5箇所/m未満の場合、ふくらみ感と異色感は有するものの、適度なシャリ感が不足した風合いとなり、25箇所/mを超える場合は、全体としてのふくらみ感が不足し、ストレッチ感(伸縮性)のない堅い閑職の風合いとなる。
【0010】ここで融着部の測定は、ポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸1mをサンプリングし、光学顕微鏡下で融着部を確認し、各融着部について断面を観察し,全単繊維に占める他のフィラメントと相互に融着している単繊維の割合を求めた。サンプルは任意の5箇所でサンプリングしその平均を求めたものである。
【0011】更にポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸は、下記式(1)及び(2)を満足する必要がある。
20%≦潜在捲縮率≦25% (1)
2%≦顕在捲縮率≦5% (2)
ポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸は、潜在捲縮率が大きいほど染色加工により織編物としてのふくらみ感及び反発感が増すが、20%未満の場合、織編物でふくらみ感、反発感が不足したものとなり、25%を超える場合、比較的、高温、高仮撚数の仮撚条件となるためポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸の濃淡差が少なくなり、外観の絣調感が不足する。一方、顕在捲縮率が2%未満の場合、捲縮加工糸としてのふくらみ感が不足し好ましくない。顕在捲縮率が5%を超える場合、比較的、高仮撚数の仮撚条件となるため太細ポリエステル仮撚加工糸の濃淡差が少なくなり、外観の絣杢調感が不足し、染色加工後のふくらみ感がやや乏しい織編物になる。
【0012】ここで顕在捲縮率は通常捲縮加工糸捲縮率であり、JIS1090伸縮性C法(簡便法)に基づき測定した。潜在捲縮率は顕在捲縮率から沸水処理後の糸条に発現する捲縮率との差を示し、染色工程で発現するふくらみ感、反発感、ストレッチ感(伸縮性)の尺度である。沸水処理後の糸条に発現する捲縮率は、JIS1013A法の条件で沸水処理したサンプルをJIS1090伸縮性C法(簡便法)に基づき測定した。
【0013】更に、ポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸は、複屈折率Δn(以下単にΔnと記す。)が0.01以上0.09以下の低配向部分と、Δnが0.10以上の高配向部分が繊維長手方向にランダムに存在し、10〜100mmの長さを有する上記低配向部分が5〜30個/mであるものが好ましい。低配向部のΔnが0.01未満の場合、融点が低く、かつ、伸度が高いため、仮撚り加工時の加工安定性が劣る傾向にあり、Δnが0.09を超える場合、高配向部との差が小さくなるため、濃淡差が発現しにくい傾向がある。また、高配向部分のΔnが0.10未満の場合も低配向部との差が小さくなり濃淡差が発現しにくくなる。更に低配向部分の長さが10mm未満や、低配向部の頻度が5個/m未満の場合、濃淡パターンが弱いため、外観効果が少なくなる傾向がある。低配向部分の長さが100mmを超える場合や頻度が30個を超える場合、濃淡パターンが強すぎ、癖のある外観となりやすい。なお、複屈折率Δnは、カネボウエンジニアリング(株)製分子配向測定装置DELTA−Nを用いて測定した。
【0014】本発明の複合加工糸に用いられるセルロースアセテートマルチフィラメント糸は、酢化度48.8%〜56.2%のセルロースジアセテートマルチフィラメント糸、酢化度56.2%〜62.5のセルローストリアセテートマルチフィラメント糸が挙げられ、該セルロースアセテートマルチフィラメント糸がカチオン可染性を有する場合、カチオン染料及び分散染料による染め分けにより更に多色ミックス感の優れた絣の外観を表現できる。本発明の絣杢調外観の梳毛調織編物は、本発明の複合加工糸を30%以上含有してなる事が必要である。適度なふくらみ感、ストレッチ感とシャリ感を併せ持たせる為には、織編み組織上、拘束点が少ない規格が好ましい。例えば経二重組織や緯二重組織等の二重織物や、綾、サテンが挙げられる。この様な規格では更にドライでシルキーな風合いの梳毛調の織編物となる。該複合加工糸が30%未満の場合、本効果が得られない。
【0015】次に、本発明の複合加工糸の製造方法について説明する。本発明の複合加工糸は、Δnが0.01以上0.09以下の低配向部分とΔnが0.10以上の高配向部分が繊維長手方向にランダムに存在し、10〜100mmの長さを有する該低配向部分が5〜30個/mであるポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸と、セルロースアセテートマルチフィラメント糸を前記ポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸の仮撚方向と逆方向で、かつ、撚係数K5000以上21000以下で合撚することにより得られる。
【0016】ポリエステル太細マルチフィラメント糸は、ポリエステルの未延伸糸を、延伸用加熱ピンと熱セット用延伸ピンを用いた延撚方法で製造することが好ましい。この方法によれば、太細のパターンが明瞭で、かつ、太部が分散し、得られる太細マルチフィラメント糸の沸水収縮率(BWS)が低いために、加工安定性が向上する。このときの加工条件は、延伸倍率を自然延伸倍率以下に、延伸用加熱ピン温度をポリエステルの二次転移温度(Tg)付近に、熱セット用加熱ピン温度をTgよりも50℃以上100℃以下の温度範囲に設定することが好ましい。
【0017】仮撚加工は、ポリエステル太細マルチフィラメント糸の軟化温度−30℃以上軟化温度−10℃以下の温度にに設定し仮撚を行うことが好ましく、仮撚機種、ヒーター長、仮撚速度にも依存するが、210〜230℃の仮撚温度が好ましい。また、高収縮、高伸度の物性を持つ糸条に仮撚加工行う場合、ある程度延伸状態にして仮撚を行わないと充分な仮撚安定性が得られない。しかし、この様なオーバーフィード条件では本発明が目的とする絣の色彩外観に富んだ糸条を得られない。そこでオーバーフィード条件を可能な限りプラス条件に設定することが好ましい。オーバーフィードを0〜10%、好ましくは2〜5%とした場合、太部の融着未解撚部が適度に現れ、絣調のパターンが強調されたものとなり、又、潜在捲縮特性も大きくなりやすいので、ふくらみ感、反発感に富んだ織編物を得ることができる。
【0018】また、ポリエステル太細マルチフィラメント糸の仮撚数は、染色等の後加工時にふくらみ感、反発感が発現するよう、通常よりも低い撚係数14000≦K≦23000で行うことが好ましい(Kは撚り係数)。このような仮撚条件で、マルチフィラメント糸を構成する単繊維の10〜70%が相互に融着した部分を5〜25箇所/m持ち、捲縮特性として下記式(1)及び(2)を満足するポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸を得ることができる。
20%≦潜在捲縮率≦25% (1)
2%≦顕在捲縮率≦5% (2)
【0019】更に、本発明ではポリエステル太細マルチフィラメント糸とセルロースアセテートマルチフィラメント糸を該ポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸の仮撚方向と逆方向で、かつ、撚係数K5000以上21000以下で合撚する。これは捲縮効果を充分に発現させるため必要であり、合撚方向が逆方向の場合、仮撚り加工のトルク発現方向と同方向に撚られるため染色加工におけるトルク発現力が大きくなる。なお、撚係数Kは撚数Tと繊度Dから次式で算出される。K=T√D【0020】本発明の複合加工糸の撚係数Kを5000以上21000以下とするのは、撚係数Kが5000未満の場合、適度なシャリ感が不足し、ぱさついた風合(毛羽、ループ等による毛羽立った風合い)となり、また、撚係数Kが21000を超える場合、やや堅い感触の風合いとなりふくらみ感が不足するためである。
【0021】本発明の複合加工糸を用い織編等の布帛を作成し、分散染料で染色することにより、糸の長手方向に濃淡の絣の外観を表現し、特定の潜在捲縮による適度な反発感、ストレッチ感とシャリ感をあわせ持った絣の外観を有するドライでシルキーなストレッチ梳毛調織編物を得ることが可能となる。また、分散染料で染色することによりポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸の細部が淡色の杢調感を、太部が濃色の杢調感を表現し、セルロースアセテートマルチフィラメント糸を濃色とすることで、分散染料による同系色の3段階ミックス染色が可能となり、非常に自然な絣の外観を得ることができ、潜在捲縮による適度な反発感、ストレッチ感とシャリ感を併せ持ったドライでシルキーなストレッチ感を有する梳毛調織編物を得ることが可能となる。
【0022】更に、セルロースアセテートマルチフィラメント糸がカチオン可染性である場合、カチオン染料、分散染料による染め分けにより多色ミックス感の優れた絣の外観を有するドライでシルキーな梳毛調織編物を得ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の複合加工糸とその製造方法について、実施例により具体的に説明する。
[実施例1]紡速2100m/分で溶融紡糸したエチレンテレフタレート単位を85モル%以上含むポリエステル未延伸糸を、下記の条件で延伸し、ポリエステル太細糸(56デシテックス(以下dtex)/24フィラメント(以下f))を得、仮撚機にて表1に示した条件で仮撚加工を行った。
延伸速度:500m/分延伸倍率:1.75延伸用加熱ピン温度:55℃熱セット用加熱ピン温度:150℃【0024】得られたポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸は、マルチフィラメント糸を構成する単繊維の10〜70%が相互に融着した部分を10箇所/m有し、捲縮特性として潜在捲縮率24.5%、顕在捲縮率3.5%であった。
【0025】このポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸と、セルローストリアセテートマルチフィラメント糸(84dtex/20f)とをパーンワインダーで合糸し、ダブルツイスターを使用し、仮撚方向と逆方向に1400T/m(撚係数K16000)で追撚し、80℃×40分で撚止めヒートセットを行なった。
【0026】このようにして得られた複合加工糸を用いて経糸規格140本/33mm、緯糸規格100本/33mmの経2重組織で製織し、該織物を精練、リラックス処理した後、以下の条件で染色して評価を行った。
染料:分散染料(Dystar社製)
Dianix NTA−N Blue 0.12%owf Dianix NTA−N Red 0.12%owf Dianix NTA−N Yellow 0.25%owf 染色温度×時間:125℃×60分【0027】得られた染色織物は、やや濃色に染色されたセルローストリアセテートマルチフィラメント糸のベースに、太細形態を有するポリエステルフィラメント仮撚加工糸の細部が淡色の絣調に、太部が比較的濃色の絣調となる3段階色調の絣調外観を得ることができた。又、染色工程時に発現する捲縮特性に基づく優れたふくらみ感、反発感、適度なストレッチ性と、融着部の有するシャリ感を有し、更にトリアセテートのドライでシルキーな風合いを兼ね備えた、衣料用途に好適な梳毛調織物を得ることができた。
【0028】[比較例1]太細部を有しないポリエステルマルチフィラメント糸(56dtex/24f)を用い、仮撚機にて表1記載の仮撚条件に変更する以外は実施例1と同様にして比較サンプルを得た。仮撚温度が高いため、部分融着個数は多いが、融着部が堅く、また、捲縮力の低い加工糸となるため、合撚してもふくらみ感、反発感の乏しい堅い感触の風合で絣杢調の外観効果のない平凡な織物であった。
【0029】[比較例2〜4]実施例1において、ポリエステル太細マルチフィラメント仮撚加工糸の仮撚、撚糸条件を表1記載の条件に変更する以外は実施例1と同様にしてサンプルを得た。比較例2では仮撚温度が高いため、部分融着個数は多いが、融着部が堅い感触を有しており、また、捲縮力の低い加工糸となるため、合撚してもふくらみ感、反発感の乏しい堅い感触の強い風合の織物であった。比較例3では捲縮加工糸としてはタイトスポットの出ない通常の仮撚タイプであるが、部分融着加工糸と比較して濃淡差が少ない外観となり、染色加工後のふくらみ感、シャリ感のやや不足した織物であった。比較例4では部分融着個所数が少ないため、比較的濃淡差が少ない外観となり、又、合撚方向を仮撚方向と同方向にしたためふくらみ感、ストレッチ感がやや乏しい風合いとなった。
【0030】[実施例2、3]表1に示す加工条件に変更した以外は実施例1と同様にして複合加工糸を得て評価を行った。何れも本発明の3段階色調の絣調異色外観を有し、適度なふくらみ感、反発感及びシャリ感と、更に、アセテートマルチフィラメント糸のドライでシルキーな風合いを兼ね備えた、衣料用途に好適な梳毛調織物を得ることができた。
【0031】[実施例4]表1に示す加工条件に変更した以外は実施例1と同様にして複合加工糸を得、評価を行った。本加工糸を撚係数K21000で合撚し、32Gの天竺組織で製編し、精練、リラックス処理の後、以下の条件で染色して評価を行った。
分散染料:Dianix NTA−N Blue(Dystar社製)0.30%owfカチオン染料:Aizen Red CD−FBLH(保土谷化学工業(株)製)1.0%owf染色温度×時間:120℃×60分、【0032】得られた編物は濃色に染色されたカチオン可染型トリアセテートマルチフィラメント糸のベースに、太細形態を有するポリエステルフィラメント仮撚加工糸の淡色の細部と、比較的濃色に染まった太部の3色調の絣調外観を得ることができた。又、染色工程時に発現する捲縮特性に基づく優れたふくらみ感、反発感、ストレッチ性及びシャリ感を有し、更にトリアセテートマルチフィラメントのドライな風合いとシルキーな光沢感を兼ね備えた、衣料用途に好適な梳毛調織物を得ることができた。
【0033】
【表1】

【0034】
【発明の効果】本発明によって得られた複合加工糸は、熱可塑性マルチフィラメント糸を用い、糸の長手方向に濃淡の絣の外観を有し、適度なふくらみ感、ストレッチ感及びシャリ感をも併せ持つドライでシルキーな風合いの梳毛調織編物を提供しうる複合加工糸であり、これを用いた梳毛調織編物の利用価値は非常に高いものである。




 

 


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