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熱風循環型対流加熱炉及び耐炎化繊維の製造方法 - 三菱レイヨン株式会社
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発明の名称 熱風循環型対流加熱炉及び耐炎化繊維の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−288623(P2001−288623A)
公開日 平成13年10月19日(2001.10.19)
出願番号 特願2000−101386(P2000−101386)
出願日 平成12年4月3日(2000.4.3)
代理人 【識別番号】100091948
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 武男
【テーマコード(参考)】
4L037
4L045
【Fターム(参考)】
4L037 CS02 CS03 CT10 CT11 CT25 PA53 PS20 
4L045 BA03 CA06
発明者 西田 俊彦 / 稲垣 ▲博▼司 / 山本 伸之 / 小田 泰史
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 走行する連続繊維束を加熱して化学反応を行わしめる加熱処理室と、同加熱処理室の外部に配され、同加熱処理室に形成された熱風送給口と熱風排出口とを連結するダクト室とを備え、同ダクト室に熱風を循環させる循環ファン及び前記熱風の温度制御部が配されてなる、熱風を循環させて連続繊維束を加熱する熱風循環型対流加熱炉であって、前記ダクト室には、更に前記熱風を攪拌するための熱風攪拌装置が配されてなることを特徴とする熱風循環型対流加熱炉。
【請求項2】 前記熱風攪拌装置がスタティックミキサーであることを特徴とする請求項1記載の熱風循環型対流加熱炉。
【請求項3】 前記熱風攪拌装置は前記熱風排出口から前記循環ファンまでの間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の熱風循環型対流加熱炉。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の熱風循環型対流加熱炉を用いて、連続繊維束を加熱して耐炎化処理を施すことを特徴とする耐炎化繊維の製造方法。
【請求項5】 熱風が前記熱風攪拌装置を通過する際の圧力損失を3Pa以上に設定してなることを特徴とする請求項4記載の耐炎化繊維の製造方法。
【請求項6】 前記連続繊維束はポリアクリルニトリル系繊維束であることを特徴とする請求項4又は5記載の耐炎化繊維の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続繊維束の加熱処理炉、特に炭素繊維の製造工程における加熱炉としての使用に適した熱風循環型対流加熱炉と、同加熱炉を使用した耐炎化繊維の製造方法とに関するものである。更に詳しくは、連続繊維束の加熱処理室内の雰囲気を均一にし、加熱処理工程での処理斑を無くすことによって、加熱処理された繊維束の物性の均質化を図ると共に、安定した運転を可能にし生産効率を向上することのできる熱風循環型対流加熱炉と、同加熱炉を使用した耐炎化繊維の製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維は他の繊維と比較して優れた比強度、比弾性率を有し、また、金属と比較しても優れた比抵抗や高い耐薬品性を備えているなど、多くの優れた特性を有している。そしてその優れた各種特性を利用して、樹脂との複合材料用の補強繊維やその他の工業用途に、またスポーツ、更には航空宇宙分野にと、幅広く利用されている。
【0003】一般に、ポリアクリロニトリル系の炭素繊維は、酸化性雰囲気中にて200℃以上で加熱して耐炎化処理した後、不活性雰囲気中にて300℃以上で加熱して炭素化処理することにより得られる。
【0004】耐炎化工程では、通常、熱風循環型の対流加熱炉が用いられている。この熱風循環型の対流加熱炉では、加熱処理室内に多数の繊維束をシート状に引き揃えて走行させ、そのシート状に並列された多数の繊維束をロールに掛け回して走行方向を逆方向に変更し、多段に走行させている。この走行する連続繊維束に200℃以上の熱風を吹き付けて加熱することにより、前記繊維束を所望の耐炎化密度になるまで化学反応させる。
【0005】この耐炎化工程には長時間を要するため、この耐炎化工程での生産性が、炭素繊維の全製造工程での生産性に多大な影響を及ぼす。そのため、この耐炎化工程での生産性を向上させるための提案が従来から多数なされている。
【0006】例えば、特開平2−154013号公報に開示されている耐炎化繊維の製造方法によれば、酸素を20 vol%以上と通常よりも多く含有する200〜300℃に加熱された酸化性雰囲気中でアクリロニトリル繊維を熱処理している。このように酸素を多く含有させることにより、耐炎化処理の時間を短縮しても、繊維内部まで酸素が拡散し、繊維の径方向に均一な耐炎化繊維を製造することができる。
【0007】或いは、一定幅の加熱炉への繊維の投入量を多くする、即ち、シート状に引き揃えられた各繊維束の間隔を狭くして、より多くの繊維束を加熱炉へと投入することも提案されている。
【0008】上記公報の製造方法では、熱風循環型の対流加熱炉にあって、加熱処理室内の雰囲気、例えばガス分布、温度分布、風速などが均一な場合に、上述したような作用効果を享受できるものである。しかしながら、上記公報では加熱処理室内の雰囲気を均一化することについては全く着目されていない。
【0009】上記公報に開示された耐炎化繊維の製造方法や、上述した繊維の投入量を増やすといった提案は、いづれも耐炎化工程での処理量を増大させることによる同工程での生産性の向上を狙ったものである。
【0010】また、例えば特公昭60−30762号公報に開示されている炭素繊維製造用熱風式加熱炉では、加熱処理室内の熱風を整流するため、熱風吹出面に対して熱風の方向変換用案内羽を配すると共に、同案内羽の一方又は双方に開孔率30〜50%の整流用多孔板又は金網を配している。しかしながら、同公報に開示されている加熱炉は加熱処理室内の風速斑のみが改善されるにすぎず、処理室内の他の雰囲気条件、例えば温度斑への対策は何ら講じられていない。
【0011】ここで、繊維の耐炎化反応とは緊張下における発熱反応であり、過昇温、除熱不良によるスモークの発生や、過大な張力による繊維切れなどのトラブルを起こすことが知られている。このような耐炎化工程での生産性を向上させるためには、上述のトラブル発生を抑え、且つ適正な張力下でスモーク発生の限界温度に近い可及的高温で耐炎化工程を通過させることが必要である。
【0012】加熱処理温度をスモーク発生の限界温度に近付けるためには、加熱処理室内の例えば温度分布やガス濃度分布などの各種雰囲気条件を均一に維持することが必須条件であり、それら雰囲気条件の斑をなくし、理想的にコントロールされた均一な雰囲気下で耐炎化処理を施すことによって、耐炎化工程での生産性を向上させつつ均質な耐炎化繊維を得ることが可能になる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、炭素繊維製造工程中の耐炎化工程での生産性を向上させるべく、対流加熱型熱風循環炉の加熱処理室内の雰囲気、特に温度分布及びガス濃度分布を均一にし、耐炎化工程での処理斑を無くすことによって、得られる連続繊維束の物性の均質化を図ると同時に生産効率を向上させることができ、且つ安定運転が可能である熱風循環型対流加熱炉と、同炉を用いた耐炎化繊維の製造方法とを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成するために、本件請求項1に係る発明は、走行する連続繊維束を加熱して化学反応を行わしめる加熱処理室と、同加熱処理室の外部に配され、同加熱処理室に形成された熱風送給口と熱風排出口とを連結するダクト室とを備え、同ダクト室に熱風を循環させる循環ファン及び前記熱風の温度制御部が配されてなる、熱風を循環させて連続繊維束を加熱する熱風循環型対流加熱炉であって、前記ダクト室には、更に前記熱風を攪拌するための熱風攪拌装置が配されてなることを特徴としている。
【0015】本発明において加熱処理室とは、シート状に引き揃えられた多数の連続繊維束が走行し、且つ同繊維束が加熱処理される仕切られた空間であり、温度制御部とは、電気、直炎、その他の熱源によって炉内の空気を加熱、冷却して所要の温度に調整する機能を備えたものである。
【0016】本発明の熱風循環型対流加熱炉にあっては、加熱処理室の前記熱風送給口と熱風排出口とを連結するダクト室に、前記熱風排出口から引き込まれた熱風は、前記温度制御部によって加熱・冷却されて再び所望の温度に調整されると共に、前記循環ファンによって前記熱風送給口から再び加熱処理室へと吹出す。このとき、本発明にあっては、前記ダクト室内に熱風攪拌装置が配されているため、熱風は攪拌されて温度及びガス濃度が均一化されてから前記加熱処理室へと吹出す。そのため、前記加熱処理室内の温度分布及びガス濃度分布が均一となり、加熱処理温度をスモーク発生の限界温度に近付けることができるため、繊維束を高効率で加熱処理すつことができ、生産効率が向上する。また、加熱処理室内の温度分布及びガス濃度分布が均一であるため、同処理室内に導入された複数の繊維束は互いに均一な耐炎化がなされると共に、各繊維束においても長さ方向及び径方向に均質な物性が得られる。 また、加熱処理室内では局部的に温度やガス濃度が高い領域も存在しないため、繊維が過加熱されることもなく、過加熱によるスモークや繊維切れも発生せず、安定した工程通過性が得られるため、生産効率を向上させることができる。
【0017】なお、このように対流加熱炉の本来有する能力を最大限に引き出して生産性の向上を図ろうとする本発明は、上述した従来技術にも適用可能となることは必定である。
【0018】本件請求項2に係る発明は、前記熱風攪拌装置がスタティックミキサーであることを特徴とする。前記スタティックミキサーは、静止型の攪拌装置であってしかも外部からの動力を必要とせず、シール部も必要ないため、好適である。
【0019】本件請求項3に係る発明によれば、前記熱風攪拌装置は前記熱風排出口から前記循環ファンまでの間に配置されている。前記加熱処理室の熱風排出口からダクト室へと引き込まれた熱風は、上述したように攪拌装置によって温度分布とガス濃度分布が均一になるように攪拌されるが、この攪拌装置を循環ファンの上流に配することにより、熱風は攪拌後、速やかに循環ファンによって熱風送給口から加熱処理室へと吹き出される。そのため、熱風が攪拌後にダクト室に留まる時間が短く、ダクト室内での滞留により温度分布及びガス濃度分布に斑が生じることがない。
【0020】本件請求項4に係る発明は、上述した本件請求項1〜3のいずれかに係る発明による熱風循環型対流加熱炉を用いて、連続繊維束を加熱して耐炎化処理を施すことを特徴とする耐炎化繊維の製造方法を主要な構成としている。
【0021】上述したように、加熱処理室内の雰囲気、特に温度分布とガス濃度分布とが均一である本発明の熱風循環型対流加熱炉を用いることにより、処理室内を走行する繊維束には均一な温度及びガス濃度で加熱処理がなされる。従って、複数の繊維束は互いに均質なものとなり、また各繊維束においても長さ方向及び径方向のいずれも均質なものとなる。また、処理室内には局部的に温度が高かったりガス濃度の高い領域は存在しないため、過加熱や過剰な酸化反応により繊維切れを生じることもなく、安定した工程通過性が確保される。
【0022】本件請求項5に係る発明では、熱風が前記熱風攪拌装置を通過する際の圧力損失を3Pa以上に設定してなることを特徴とする。前記熱風攪拌装置を通過する際の圧力損失が3Paより小さいと、攪拌効果が小さく前記熱風攪拌装置を配することによる温度分布やガス濃度分布の斑の改善が不充分となり、上述したような著しいメリットは期待できない。なお、前記圧力損失は4Pa以上、200Paであることがより好ましい。
【0023】また、本件請求項6に係る発明は、前記連続繊維束はポリアクリルニトリル系繊維束であることを特徴としている。上述した本発明による熱風循環型対流加熱炉は、特にアクリロニトリル繊維の耐炎化処理に使用することが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の好適な実施形態による熱風循環型対流加熱炉1の内部を繊維束の走行方向に直交する方向からみた概略図である。
【0025】前記熱風循環型対流加熱炉1は、耐炎化工程に用いる場合、200℃以上の酸化性雰囲気に保たれた熱風を循環させて、その熱風により繊維束を加熱する。同加熱炉1は断面が矩形状をなす密閉箱体からなる炉本体2を備え、同炉本体2の内部には走行する繊維束Fに化学反応を行わしめる加熱処理室3が、その一側面を炉本体2の一側面で構成する位置に形成されている。前記加熱処理室3の外部には、同処理室3の上下と他の側面とを囲む部分にダクト室4が形成されている。
【0026】前記加熱処理室3内では多数本の繊維束Fを等間隔でシート状に引き揃えて配列し、このシート状の繊維束Fを前記加熱炉1外の前後に複数段で配されたローラに掛け回して走行方向を逆方向に変更しながら、本実施例では六段に並べて走行させている。前記加熱処理室3の繊維束の走行方向に沿った相対する側壁部には、上下方向に六段のスリット状開口が形成されており、この開口が前記加熱処理室3への繊維束Fの出入口である。
【0027】前記加熱処理室3の上部には同処理室3の下方へ向けて熱風が吹出す熱風送給口3aが形成されていると共に、同処理室3の下部には前記熱風を同処理室3から排出する熱風排出口3bが形成されている。従って、前記処理室3内では熱風は矢印で示すように繊維束Fに対して走行方向と直交する方向から吹きつけられる。
【0028】前記ダクト室4は前記加熱処理室3の熱風排出口3bと熱風送給口3aとを連結しており、前記ダクト室4には前記熱風排出口3bの近傍に炉内気体の排気口4aが形成され、更にその排気口4aの下流側には炉内への空気の給気口4bが形成されている。
【0029】炭素繊維製造用の耐炎化炉として用いる場合には、繊維の耐炎化反応は激しい発熱反応であるため、循環する熱風の過昇温を防止すべく、前記給気口4bから外気を導入している。また、耐炎化反応では有害で有毒なガスが発生するため、炉内での有害で有毒なガスの濃度を一定値以下に保つために、前記排気口4aから炉内の気体を排出している。なお、この排出された炉内気体は、有害で有毒なガスを無害化する手段を経て外気へと排出される。
【0030】前記ダクト室4内には循環する熱風の流れに沿って、熱風を加熱するための加熱源5と、熱風を循環させるための循環ファン6とが順に配置されている。なお、一般に熱風循環型対流加熱炉は多数のチャンバーを接続して構成されており、一つのチャンバーには一個又は複数個の加熱源、並びに一個又は複数個の循環ファンを有している。図1に示す実施例にあっては、加熱源により加熱された熱風が、一個の循環ファンによって加熱処理室3の上部にある熱風送給口3aから同処理室3内へと吹き出している。
【0031】加熱処理室3の熱風排出口3bから排出された熱風は、その一部が前記炉本体2に形成された排気口4aから炉外に排気されるが、殆どの熱風は前記給気口4bからダクト室4へと供給された清浄な空気とともに前記加熱源5を通過して加熱され、前記循環ファン6によって再度、加熱処理室3へと導入される。
【0032】このとき、上述したように、前記処理室3からダクト室4へと排出された循環熱風は、加熱源5により所定の温度に加熱される前に、同加熱源5の上流側で清浄な空気と混合されているため、ガス濃度分布及び温度分布に大きな斑が生じている。このガス濃度分布及び温度分布が不均一な熱風は、加熱源5自体によって多少の攪拌作用を受けるが、依然としてガス濃度分布及び温度分布は不均一である。
【0033】ここで、前記熱風循環型対流加熱炉は前記ダクト室4内の前記加熱源5と循環ファン6との間に熱風攪拌装置7が配設されている。このように、加熱源5と循環ファン6との間に熱風攪拌装置7を設置することにより、熱風は十分に攪拌され、ガス濃度分布及び温度分布に斑のない均一な状態で循環ファン6へと送られ、加熱処理室3へと導入される。
【0034】図2には、前記熱風攪拌装置7として好適に用いられるスタティックミキサーの概略を示している。このスタティックミキサー7は耐熱性、耐腐食性が考慮したのであれば、市販のものでも充分、使用に耐え得るものである。
【0035】通常、スタティックミキサー7は流体の流れに沿って、熱風の流路にエレメントが多段に配列されている。前後に隣り合うエレメント7aとエレメント7bとは一定の角度で交差するように配列され、流体を分割、移動、再合流させる作用によって混合し、均質化するものである。
【0036】この流体の混合、均質化のためのエネルギーは、スタティックミキサー7を通過する際の流体の圧力損失によって得られることは公知である。従ってエレメント7a,7bの形状、材質、数量は、対象となる熱風循環型対流加熱炉1の形式や攪拌効果を前提として、1)流体の物性2)流体の速度3)ミキサー挿入部の流路形状4)ファン能力等を考慮し、所望の圧力損失となるように適宜決定すればよい。
【0037】本発明にあっては、前記スタティックミキサー7は、同ミキサー7を通過する際の圧力損失が3Pa以上となるように設定されている。更に前記圧力損失は4Pa以上、200Pa以下となるように設定することが望ましい。
【0038】このように、本発明では前記循環ファン6の手前に熱風攪拌装置7を配して温度分布斑を無くすことにより、加熱処理室3へと供給される循環熱風は処理室3の全域にわたり均一な温度分布となるため、加熱処理室3の全域にわたって繊維束Fを走行させることができ、スペースの有効利用が可能になる。また、多数本の連続繊維束Fは互いに均質に耐炎化がなされると共に、各繊維束にあっても長さ方向及び径方向のいずれにも均質なものとなり、耐炎化工程、ひいては炭素繊維製造工程の工程歩留まり並びに生産性の向上効果を享受できる。
【0039】更に、前記熱風攪拌装置7を配することにより、加熱処理室3内でのガス濃度分布も均一になるため、加熱処理室3及びダクト室4内のガス滞留部を極小化でき、優れた工程安定性を示すとともに、安全な運転状態を維持することが可能となる。
【0040】また、加熱処理室3内での温度分布及びガス濃度分布を均一にすることができるため、加熱処理温度をスモーク発生の限界温度まで近付けることができ、製造効率が著しく向上する。
【0041】なお、上述した実施形態では、加熱処理室内での熱風の流れ方向が、シート状に走行する連続繊維束に対して直交方向となっているが、熱風の流れ方向を繊維束と並行であってもよい。また、前記加熱処理室内で繊維束を水平方向に走行させているが、これに限定されるものではなく、繊維束を鉛直方向に走行させることもできる。
【0042】以下、本発明の具体的な実施例について、比較例を挙げて説明する。実施例及び比較例では、連続繊維束としてアクリロニトリル96モル%以上を含有するポリアクリロニトリル系繊維束を使用した。
【0043】熱風攪拌装置としては住友/スルーザ社製SMV型ミキサーを採用し、4エレメントを用いた。このスタティックミキサーでの圧力損失として、同ミキサーの前後に取り付けた圧力計により静風圧を測定し、攪拌効果を確認した。
【0044】また、以下の条件については一定とした。
流体の性状:250℃の乾燥空気スタティックミキサー形状:直径1000mmφ流体の流路内形状:スタティックミキサーと同寸法スタティックミキサー入り側の温度分布斑:±6℃(実施例1)スタティックミキサーの前後での圧力損失が7Paを示した際、ミキサー出側の分布温度斑は±2℃以内と斑が小さかった。また、シート状に走行する各連続繊維束は、互いに耐炎化密度の差は殆ど無かった。
(比較例1)スタティックミキサーの前後での圧力損失が1Paを示した際、ミキサー出側の温度分布斑は±5℃以内と斑があった。このときのシート状に走行する各連続繊維束の耐炎化密度は、加熱処理室のダクト室に近い領域で高くなる傾向を示し、各連続繊維束において耐炎化密度の差が生じていた。
【0045】以上、説明したように、本発明の熱風循環型対流加熱炉によれば、処理室内の温度分布及びガス濃度分布等の雰囲気が均一になり、耐炎化工程での処理斑を無くすることが可能になった。
【0046】また、本発明の耐炎化繊維の製造方法によって得られた繊維束は、物性が均質化しており、工程安定性を損なうことなく炭素繊維製造工程中の耐炎化工程の生産性向上を図ることができ、性能、外観に優れた耐炎化繊維並びに炭素繊維を低コストで得ることが可能になる。




 

 


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