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発明の名称 炭素繊維フェルトの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−115369(P2001−115369A)
公開日 平成13年4月24日(2001.4.24)
出願番号 特願2000−110880(P2000−110880)
出願日 平成12年4月12日(2000.4.12)
代理人
発明者 三原 和茂 / 大橋 英彦
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 耐炎繊維ステープル等を開繊して得た耐炎繊維ウェッブを積層し、ニードルパンチ処理によって耐炎繊維フェルトを作製し、さらに耐炎繊維フェルトを不活性雰囲気中で高温処理して炭素繊維フェルトを製造する方法において、耐炎繊維フェルトを作製する際にあらかじめ該耐炎繊維フェルトの総目付量の50〜95質量%に相当するウェッブを用いて、弱いニードルパンチ処理を施して予備耐炎繊維フェルトを作製し、次いでこの予備耐炎繊維フェルトの片面または両面に該耐炎繊維フェルトの目付量の残りのの5〜50質量%に相当する耐炎繊維ウェッブを1枚または複数枚のウェッブに分割して積層し、その上からニードルパンチ処理を行うことによって得た耐炎繊維フェルトを焼成することを特徴とする繊維折損を抑制され、フェルト厚み方向へ繊維配向させた体積抵抗率の低い炭素繊維フェルトの製造方法。
【請求項2】 予備耐炎繊維フェルトを作製する際のニードルパンチ回数を耐炎繊維フェルトへの総ニードルパンチ回数の5〜80%とすることを特徴とする請求項1記載の炭素繊維フェルトの製造方法。
【請求項3】 耐炎繊維フェルトの最終仕上げ工程においてフェルトの片面からニードルパンチ処理を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の炭素繊維フェルトの製造方法。
【請求項4】 予備耐炎繊維フェルトを作成する際のニードルパンチ処理回数を耐炎繊維フェルトへの総ニードルパンチ処理回数の20〜55%とすることを特徴とする請求項2記載の炭素繊維フェルトの製法。
【請求項5】 耐炎繊維ウェッブとして、アクリロニトリル系耐炎繊維と、熱処理により長さ方向に収縮する有機繊維との混合物を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の炭素繊維フェルトの製法。
【請求項6】 熱処理により長さ方向に収縮する有機繊維としてフェノール系繊維を用いたことを特徴とする請求項5記載の炭素繊維フェルトの製法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電池導電材特にナトリウム−硫黄電池集電材に好適な炭素繊維フェルトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年電力需要の増加に伴って、夜間電力の利用を図るために、活物質の利用率が高く、充放電反応の効率が良いナトリウム−硫黄電池が研究されている。このナトリウム−硫黄電池においては、陽極室内に陽極活物質としての硫黄が含浸された炭素繊維からなるフェルトが収容されている。炭素繊維としてはポリアクリロニトリル系の炭素繊維およびピッチ系の炭素繊維を主に挙げることができるが、これら炭素繊維をナトリウム−硫黄電池の陽極室内に配設する場合、ピッチ系炭素繊維フェルトの機械的特性は不十分であり、現状ではポリアクリロニトリル系炭素繊維またはポリアクリロニトリル系炭素繊維を主成分とする炭素繊維フェルトが用いられるのが一般的である。
【0003】炭素繊維フェルトの作り方としては例えば炭素繊維短繊維をウェッブ状に広げたものを必要な厚みになるように積層した上、厚み方向にニードルパンチ処理を施して繊維同士を交絡させるのが一般的である。
【0004】炭素繊維フェルトがナトリウム−硫黄電池の集電材として用いられる場合には、特にフェルトの厚み方向の導電性が要求される。
【0005】ところで炭素繊維フェルトを構成するポリアクリロニトリル系炭素繊維の繊維軸方向の体積抵抗率は熱処理温度によっても異なるが、10−3Ωcmのオーダーであり、繊維軸直角方向の体積抵抗率は10−1Ωcmのオーダーである。従って炭素繊維の短繊維ウェッブを積層して得たフェルト中の炭素繊維はフェルトの面方向に平行に配列するため、同方向の体積抵抗率に比べフェルトの厚さ方向(面垂直)の体積抵抗率は高くなり、通常は0.4Ωcm以上の値となる。
【0006】ナトリウム−硫黄電池の特性を向上させるためには陽極電極として用いる炭素繊維フェルト厚み方向の導電性をより高くすることが好ましい。炭素繊維フェルトの厚み方向の導電性を上げる方法としては例えば特開平8−130032号公報には、原料として用いる耐炎繊維フェルト作製時のニードルパンチをより多数回打つのが効果的なことが示されているが、このニードルパンチ回数を上げすぎると耐炎繊維フェルト中の繊維折損を引き起こし、かえってフェルト中の繊維配向を悪化させ、得られる炭素繊維フェルトの導電性が低下してしまう。
【0007】同公報ではこの問題を回避し、炭素繊維フェルトの厚み方向の繊維配向を向上させるために耐炎繊維フェルトにニードルパンチを打つ回数を抑制したものを、高温、不活性雰囲気で焼成の後、得られた炭素繊維フェルトにニードルパンチを施し、フェルトの厚み方向の繊維配向を高め、電気伝導性を向上させる方法について開示している。
【0008】また、特開平7−326384号公報では、耐炎繊維の前駆体となるアクリル短繊維で作ったフェルトにニードルパンチを多数回行ったものを耐炎化処理、炭素化処理することでフェルトの厚み方向に繊維がより多く配向した炭素繊維フェルトとする製造方法が開示されている。
【0009】アクリル短繊維は耐炎繊維に比べニードルパンチ処理での繊維折損が起こりにくいためフェルトの厚み方向への繊維配向をさせやすい。
【0010】しかしながら本発明者らの検討では特開平8−130032号公報に開示されているように炭素繊維フェルトにニードルパンチ処理を施すと、繊維折損はより顕著になり、フェルトの厚み方向の繊維配向を上げるのは困難であった。また、繊維折損により切断した炭素繊維がニードルパンチ処理装置周辺を浮遊し、装置内の電気系へ侵入し電気的短絡を引き起こすトラブルが発生し、工業的には好ましい方法とは考えられない。
【0011】また、特開平7−326384号公報開示の方法では確かに厚み方向に繊維がより多く配向したアクリル繊維フェルトは得られる。しかしながらこのニードルパンチ処理アクリル繊維フェルトを耐炎化するのは、耐炎化反応が発熱反応であることおよびフェルト状物であるためフェルト内に反応熱が蓄積しやすく、いわゆる暴走反応によりフェルトが燃える、等のトラブルが起こりやすい。このようなトラブルを回避するためにはアクリル繊維フェルトを低温で耐炎化し、かつ反応熱を冷却によって取り除く等の操作が必要となるが、通常の耐炎繊維を得るのに比べフェルトの耐炎化処理に要する時間が膨大になるので工業的に好ましい方法ではない。
【0012】一方特開平7−122294号公報にはポリアクリロニトリル系繊維より形成された耐炎化繊維よりなるウェッブにニードルパンチを施し、これを焼成して得た炭素繊維フェルトをナトリウム−硫黄電池の陽極用導電材とする方法が示されている。しかしながらこの公報にはウエブの作製方法やニードルパンチ方法の具体的な記載はなく、従来法によりニードルパンチ処理した耐炎繊維フェルトを焼成した炭素繊維フェルトの特性は未だ不十分なものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に鑑み、本発明者らはフェルト厚み方向に繊維が高度に配向した炭素繊維フェルトを工業的に実施可能でかつ効率的に製造する方法について鋭意検討した結果、本発明に到達するに至った。
【0014】即ち、ポリアクリロニトリル系耐炎繊維ステープルを用いて、ウェッブを形成しニードルパンチングを施した耐炎繊維フェルトを焼成して炭素繊維フェルトの作製を試みたが、得られた炭素繊維フェルトの特性、特に電極材料として重要な物性値である体積抵抗率は、同じ嵩密度であっても耐炎繊維フェルトの作製方法によって異なることを見出した。本発明は嵩密度が0.1以上であり、並びに体積抵抗率の小さい炭素繊維フェルトの工業的に安定な製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の第一の要旨は、耐炎繊維ステープル等を開繊して得た耐炎繊維ウェッブを積層し、ニードルパンチ処理によって耐炎繊維フェルトを作製し、さらに耐炎繊維フェルトを不活性雰囲気中で高温処理して炭素繊維フェルトを製造する方法において、耐炎繊維フェルトを作製する際にあらかじめ該耐炎繊維フェルトの総目付量の50〜95質量%に相当する耐炎繊維よりウェッブを形成し該ウェッブに弱いニードルパンチ処理を施して予備フェルトを作製し、次いでこの予備耐炎繊維フェルトの片面または両面に該耐炎繊維フェルトの総目付量の5〜50質量%に相当する耐炎繊維ウェッブを1枚または複数枚のウェッブに分割して積層し、その上からニードルパンチ処理を施した耐炎繊維フェルトを用いることによって嵩密度が高く、フェルト厚み方向の繊維配向量の多い炭素繊維フェルトを得ることにあり、第二の要旨は予備耐炎繊維フェルトを作製する際のニードルパンチ回数を総ニードルパンチ回数の5〜30%とすることにあり、第三の要旨は耐炎繊維フェルトの作製法において、耐炎繊維フェルトの最終仕上げ工程においてフェルトの片面からニードルパンチ処理を行うことにある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0017】〔耐炎繊維ステープルについて〕本発明に用いられる耐炎繊維ステープルはアクリロニトリル単位を90質量%以上含有するアクリロニトリル系重合体を紡糸し単糸繊度0.5〜3.3dtexのポリアクリロニトリル系繊維とし、この繊維を公知の方法で耐炎化、捲縮処理し、25〜100mm程度にカットした物が用いられる。
【0018】アクリロニトリル系重合体繊維を構成するアクリロニトリル単位以外の共重合成分としては、共重合可能なビニル系モノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびそれらのアルカリ金属塩、アクリルアミドおよびその誘導体、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸およびそれらの塩類またはアルキルエステル類などとの共重合体を挙げることができるが、特に限定されるものではない。
【0019】単糸繊度が小さすぎると該アクリロニトリル系繊維の耐炎化糸系フェルトにニードルパンチ処理を施す際に繊維折損が起こりやすく、また、単糸繊度が大きすぎるとアクリロニトリル系繊維は適切な耐炎化処理を施すのに膨大な時間がかかるため好ましくないので用いる繊維の単繊維繊度は、0.5〜3.3dtexとするのがよい。
【0020】繊維長が短すぎる繊維にて作製したフェルトは繊維交絡が弱く、嵩密度が上がらず炭素繊維フェルトの電気伝導性、機械的強度にも悪影響を及ぼすため好ましくない。また、繊維長が長すぎるものより作ったフェルトはニードルパンチ処理を施す際の抵抗が大きくなり繊維折損が起こりやすくなるため好ましくなく本発明おいては25〜100mmとするのがよい。
【0021】〔ウエッブの作製方法〕ウエッブの作製方法はここに記載する物に特に限定はされないが、例えば、耐炎繊維短繊維を直接、又は開綿機で処理した後、ローラーカードにより開繊して得る。また、必要に応じてさらにクロスレイヤーで積層し、適当な回数予備ニードルパンチ処理を施して得る。
【0022】本発明を実施するに際して用いる耐炎繊維ウェッブとは、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維のみからなるもの、及び該耐炎化繊維と熱処理により長さ方向に収縮する特性を有する有機繊維との混合ウェッブよりなるものを含む。熱処理により長さ方向に収縮する特性を有する有機繊維としては、特にフェノール系繊維が好ましい。混合ウェッブより形成した耐炎繊維フェルトは、その焼成時に効率的な熱収縮を起こすため、所望の嵩密度を有し、且つ重量減少率の少ないすなわち、高収率な炭素繊維フェルトとすることができ、その取り扱い性は極めて良好なものとすることができる。
【0023】〔ニードルパンチの方法〕ニードルパンチに用いるニードルの種類は特に限定されないが、番手は40〜34が好ましい。34よりも太い番手を用いると、ニードルへの抵抗が大きくなりすぎてニードルの折損が起こりやすくなる。
【0024】また、ニードルのバーブのキックアップはできるだけ小さい方が繊維折損を避ける上からは好ましい。
【0025】さらにバーブの位置はニードル長さ方向に均等に分布しているいわゆるレギュラーバーブタイプのニードルが好ましい。ニードル先端にバーブが集中しているいわゆるクロスバーブタイプのニードルを用いると繊維が押し込まれすぎて、フェルト表層の嵩密度が低下し、電気伝導を低下させるので好ましくない。
【0026】〔予備耐炎繊維フェルト〕予備耐炎繊維フェルトの作製方法は特に限定しないが耐炎繊維ステープル又は更にフェノール系繊維を併用したものを公知の方法でウェッブにし、次いで該ウェッブを1回または複数回に分割、積層して表面と裏面をニードルパンチ処理することによって得られる。該予備耐炎繊維フェルトの嵩密度は特に限定しないが、ウェッブを片面または両面に積層してニードルパンチ処理した時に予備フェルトが潰れずに、繊維を比較的多く打ち込むことができる嵩密度が必要であり0.06g/cm以上が好ましい。
【0027】〔フェルト作製例〕耐炎繊維フェルトの本発明での作成方法を図により説明する。予備耐炎繊維フェルトの片面にウェッブを乗せる(図1-A)。次いで、その上からニードルパンチ処理を行う処理を計3回繰り返す(図1-B)。更に、仕上げとして同面にニードルパンチ処理を行うことによって、フェルト厚み方向に配向繊維が極めて多いフェルトが得られる(図1-C)。
【0028】〔予備フェルトの上にウェッブを積層してニードルパンチ処理する工程でのニードルパンチ回数〕予備フェルトの上にウェッブを積層してニードルパンチ処理する工程でのニードルパンチ回数はウェッブの積層枚数によって異なるため特に限定しないが、総ニードルパンチ回数の5〜80%が好ましい。さらに好ましくは20〜55%が望ましい。
【0029】〔総ニードルパンチ回数〕総ニードルパンチ回数はフェルトを構成する繊維の伸度,弾性率およびニードルの番手、形状によって繊維に与えるダメージが異なるため特に限定しないが、400〜1000個/cmが好ましい。
【0030】〔耐炎繊維フェルト目付、嵩密度〕耐炎繊維フェルト目付及び嵩密度は下式のように定義する。
熱風乾燥機100℃で1時間乾燥した直後の耐炎繊維フェルト重量 A g 耐炎繊維フェルトの面積 S cm 耐炎繊維フェルトの厚み t cm 耐炎繊維フェルトの目付 = 10000A/S g/m 耐炎繊維フェルトの嵩密度 = A/(St) g/cm【0031】〔炭素繊維フェルト焼成方法〕耐炎繊維フェルトは不活性雰囲気、高温で処理することで炭素繊維フェルトに転換することができる。その方法は特に限定されないが、例えば以下の方法が挙げられる。
【0032】窒素雰囲気中、低温部300℃から高温部800℃まで実質的に直線的な温度勾配を設定した炉に低温部側から一定速度で連続的に投入し、高温部側から5分後に取り出し予備炭素化フェルトを得、引き続き該予備炭素化フェルトをバッチ式の加熱炉に投入し、窒素雰囲気に置換した後、室温より10℃/minの速度で1300℃まで昇温し、1時間1300℃を維持した後、10℃/minにて室温まで降温し、炭素化フェルトを得る。
【0033】予備炭素化フェルトを炭素化する炉の形式としてはバッチ炉に特に限定されることはなく、連続的に予備炭素化フェルトを投入し、一定時間の処理を施した後炭素繊維フェルトを連続的に取り出す、いわゆる連続炉を使用することも可能である。
【0034】また、予備炭素化炉と炭素化炉は独立に設置することに限定しているわけではなく、所望の昇温速度を確保できるのであれば、予備炭素化炉と炭素化炉が一体となっていてもかまわない。また、一旦予備炭素化温度領域の処理を行った後、同一の炉を用いて温度を炭素化温度領域に設定し直して炭素化処理を行ってもかまわない。
【0035】〔体積抵抗率の測定方法〕
1)炭素繊維フェルトを約30mm×30mmの矩形に切り出す。
2)縦(l)、横(w)の寸法および厚み(t)を定圧ノギスを用いて0.1mm単位で測定する。
3)切り出した炭素繊維フェルトを50mm直径、10mm厚の銅板で挟み、元の厚みの1/2まで圧縮して抵抗計を用いて電極間の抵抗(RΩ)を測定する。
体積抵抗率(Ω・cm)=R・l×w/t × 10【0036】
【実施例】以下実施例より本発明を具体的に説明する。
【0037】アクリロニトリルを96モル%含有し、共重合成分としてメタクリル酸2モル%、アクリル酸メチル2%を含有する単糸繊度2.2dtexのプレカーサーを空気雰囲気中、温度230℃〜280℃で熱処理し密度1.40g/cmの耐炎繊維を得た、該繊維を公知の方法で捲縮処理し、カット長76mmのステープルファイバーとし、次いで公知の方法で目付270g/mのウェッブを作る。該ウェッブを12枚を3段階に分けて積層し表面と裏面を合わせて120個/cmのニードルパンチを行い、厚さ24mm、嵩密度0.104g/cmの予備耐炎繊維フェルトを作製した。
【0038】〔実施例1〕上記、予備耐炎繊維フェルトの片面のみに、目付270g/mの上記耐炎繊維ウェッブを1枚乗せ、その上から120個/cmのニードルパンチを行う。さらに該フェルトに同様処理を3回行い総ニードルパンチ回数を600個/cmとし耐炎繊維フェルトを作製した。次いでこの耐炎繊維フェルトを窒素雰囲気中で2000℃まで10℃/分の速度で昇温し、更にその温度で1時間保持した。その後降温させ50℃以下になったことを確認して取り出した。得られた炭素繊維フェルトの厚み方向の体積抵抗率は0.112Ω・cmであった。
【0039】〔実施例2〕上記、予備耐炎繊維フェルトの片面のみに、目付135g/mの耐炎化繊維ウェッブを1枚乗せ、その上から40個/cmのニードルパンチを行う。さらに該フェルトに同様処理を7回行う。更に同面に160個/cmのニードルパンチを行い総ニードルパンチ回数を600個/cmとし耐炎繊維フェルトを作製したこと以外は実施例1と同様にして得られた炭素繊維フェルトの厚み方向の体積抵抗率は0.097Ω・cmであった。
【0040】〔実施例3〕上記、予備耐炎繊維フェルトの片面のみに、目付270g/mのウェッブを1枚乗せ、その上から40個/cmのニードルパンチを行う。さらに該フェルトに同様処理を3回行う。更に同面に320個/cmのニードルパンチを行い総ニードルパンチ回数を600個/cmとし耐炎繊維フェルトを作製したこと以外は実施例1と同様にして得られた炭素繊維フェルトの厚み方向の体積抵抗率は0.091Ω・cmであった。
【0041】〔実施例4〕上記、予備耐炎繊維フェルトの片面に、目付270g/mの耐炎繊維ウェッブを1枚乗せ、その上から40個/cmのニードルパンチを行う。次いで裏面にも同様にウェッブを乗せニードルパンチ処理を行う。さらに該フェルトの表面と裏面を1回づつウエッブを乗せニードルパンチ処理を行う。次いで片面のみに320個/cmのニードルパンチを行い総ニードルパンチ回数を600個/cmとし耐炎繊維フェルトを作製したこと以外は実施例1と同様にして得られた炭素繊維フェルトの厚み方向の体積抵抗率は0.101Ω・cmであった。
【0042】〔実施例5〕上記の目付270g/mの耐炎繊維ウェッブを作る。次いで該ウエッブを8枚を3段階に分けて積層し表面と裏面を合わせて120個/cmのニードルパンチを行い予備耐炎繊維フェルトを作製する。次いで該予備耐炎繊維フェルトの片面のみに、目付270g/mの耐炎繊維ウェッブを1枚乗せ、その上から40個/cmのニードルパンチを行う。さらに該フェルトに同様処理を7回行う。更に同面に160個/cmのニードルパンチを行い総ニードルパンチ回数を600個/cmとし耐炎繊維フェルトを作製したこと以外は実施例1と同様にして得られた炭素繊維フェルトの厚み方向の体積抵抗率は0.122Ω・cmであった。
【0043】〔実施例6〕上記の目付240g/mの耐炎繊維ウェッブを作る。次いで該ウェッブを16枚を4段階に分けて積層し表面と裏面を合わせて140個/cmのニードルパンチを行い予備フェルトを作製する。次いで該予備フェルトの片面のみに、目付120g/mの耐炎繊維ウェッブを1枚乗せ、その上から40個/cmのニードルパンチを行う。さらに該フェルトに同様処理を3回行う。更に同面に300個/cmのニードルパンチを行い総ニードルパンチ回数を600個/cmとし耐炎繊維フェルトを作製した。この耐炎繊維フェルトを実施例1と同様にして炭素化して得られた炭素繊維フェルトの厚み方向の体積抵抗率は0.099Ω・cmであった。
【0044】〔比較例7〕上記耐炎繊維ステープルファイバーと、フェノール繊維(日本カイノール株,商品名:カイノール,単糸繊度2.2dtex,カット長70mm)を3:1の割合で混紡し、次いで公知の方法で目付280g/mの耐炎繊維ウェッブを作る。該ウェッブを12枚を4段階に分けて積層し表面と裏面を合わせて180個/cmのニードルパンチを行い、厚さ20mmの予備フェルトを作製した。次いで該予備耐炎繊維フェルトの片面のみに、目付270g/mの上記耐炎繊維,フェノール繊維混紡ウェッブを1枚乗せ、その上から100個/cmのニードルパンチを行う。さらに該フェルトに同様処理を行った後、同面にニードルパンチ220個/cmのニードルパンチを行い総ニードルパンチ回数を600個/cmとし耐炎繊維,フェノール繊維混紡フェルトを作製した。次いでこのフェルトを比較例1と同様にして炭素化して得られた炭素繊維フェルトの厚み方向の体積抵抗率は0.182Ω・cmであった。
【0045】〔実施例8〕予備耐炎繊維フェルトに繊維を植え込むためのウェッブに、耐炎繊維100%のものを使用したこと以外は実施例7と同様にして作製した。得られた炭素繊維フェルトの厚み方向の体積抵抗率は0.111Ω・cmであった。
【0046】〔比較例1〕上記の目付270g/mの耐炎繊維ウェッブを作る。次いで該ウェッブを6枚を2段階に分けて積層し表面と裏面を合わせて80個/cmのニードルパンチを行い予備耐炎繊維フェルトを作製する。次いで該予備耐炎繊維フェルトの片面のみに、目付270g/mの耐炎繊維ウェッブを1枚乗せ、その上から40個/cmのニードルパンチを行う。さらに該フェルトに同様の処理を9回行った後、さらに同面に120個/cmのニードルパンチを行い総ニードルパンチ回数を600個/cmとし、耐炎繊維フェルトを作製した。次いでこの耐炎繊維フェルトを窒素雰囲気中で2000℃まで10℃/分の速度で昇温し、更にその温度で1時間保持した。その後降温させ50℃以下になったことを確認して取り出した。得られた炭素繊維フェルトの厚み方向の体積抵抗率は0.129Ω・cmであった。
【0047】〔比較例2〕上記の目付270g/mの耐炎繊維ウェッブを作る。次いで該ウェッブを16枚を4段階に分けて積層し表面と裏面を合わせて160個/cmのニードルパンチを行い予備耐炎繊維フェルトを作製する。次いで該予備フェルトの表面と裏面をニードルパンチ処理を行い総ニードルパンチ回数を600個/cmとし、耐炎繊維フェルトを作製したこと以外は比較例1と同様にして得られた炭素繊維フェルトの厚み方向の体積抵抗率は0.151Ω・cmであった。
【0048】〔比較例3〕上記の目付270g/mの耐炎繊維ウェッブを作る。次いで該ウェッブを16枚を4段階に分けて積層し表面と裏面を合わせて160個/cmのニードルパンチを行い予備耐炎繊維フェルトを作製する。次いで該予備耐炎繊維フェルトの片面のみニードルパンチ処理を行い総ニードルパンチ回数を600個/cmとし、耐炎繊維フェルトを作製した。この耐炎繊維フェルトを比較例1と同様にして炭素化して得られた炭素繊維フェルトの厚み方向の体積抵抗率は0.158Ω・cmであった。
【0049】〔比較例4〕上記耐炎繊維ステープルファイバーと、フェノール繊維(日本カイノール株,商品名:カイノール,単糸繊度2.2dtex,カット長70mm)を3:1の割合で混紡し、次いで公知の方法で目付279g/mのウエッブを作る。該ウェッブを14枚を5段階に分けて積層し表面と裏面を合わせて225個/cmのニードルパンチを行い予備フェルトを作製する。次いで該予備フェルトの表面と裏面をニードルパンチ処理を行い総ニードルパンチ回数を600個/cmとし、耐炎繊維,フェノール繊維混紡フェルトを作製した。次いでこのフェルトを比較例1と同様にして炭素化して得られた炭素繊維フェルトの厚み方向の体積抵抗率は0.216Ω・cmであった。
【0050】
【表1】

【0051】
【発明の効果】本発明により嵩密度が高く機械的強度の高い炭素繊維フェルトの厚み方向の繊維配向量は大幅に増やすことができ、電気伝導性に優れた電極導電材料用炭素繊維フェルトを工業的に効率よく得ることができる。




 

 


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