米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 繊維;紙;印刷 -> 三菱レイヨン株式会社

発明の名称 テープ状紡績糸及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−98438(P2001−98438A)
公開日 平成13年4月10日(2001.4.10)
出願番号 特願平11−273839
出願日 平成11年9月28日(1999.9.28)
代理人 【識別番号】100066533
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 武敏
【テーマコード(参考)】
4L036
【Fターム(参考)】
4L036 MA04 MA35 PA17 PA26 PA31 PA36 RA04 UA01 
発明者 金村 友次
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 アクリル短繊維を含んで構成された紡績糸の糸断面が幅/厚み比で3〜5/1の扁平断面形状をなし、扁平面表層ではアクリル短繊維相互が溶着され、糸の内部及び側面ではアクリル短繊維相互が非溶着状態にあることを特徴とするテープ状紡績糸。
【請求項2】 アクリル短繊維を含んで構成された紡績糸の糸断面が幅/厚み比で3〜5/1の扁平断面形状をなし、扁平面表層ではアクリル短繊維相互が溶着され、糸の内部ではアクリル短繊維相互が非溶着状態にある扁平化紡績糸が2本以上並列して溶着され、露出側面ではアクリル短繊維相互が非溶着状態にあることを特徴とするテープ状紡績糸。
【請求項3】 紡績糸がアクリル短繊維を50重量%以上含んで構成されている請求項1又は請求項2記載のテープ状紡績糸。
【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3記載のテープ状紡績糸がギア捲縮賦型されているテープ状紡績糸。
【請求項5】 アクリル短繊維を含む紡績糸をアクリル繊維溶剤に含浸させ、その1本を又は2本以上を並列に引き揃え予備乾燥した後、糸表層でのアクリル繊維が相互に溶着しうる温度及び圧力下で加熱加圧して扁平化し、必要により更にギア捲縮賦型することを特徴とするテープ状紡績糸の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、麻様の軽量感に優れたテープ状紡績糸に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル繊維は、その優れた染色発色性の点からセーター等の編物素材として広く用いられているが、特に夏用編物素材としては、発色性のみならず、軽量感、シャリ感が求められている。形態的に軽量感、シャリ感を与えるものとして、繊維自体を扁平化する手段のほかに糸の形態で扁平化した扁平糸がある。例えば特公平3−27651号公報等にてアクリルマルチフィラメント糸に繊維溶剤を付与し、予備乾燥後、溶剤が未乾燥状態の間にギア捲縮賦型してなる扁平糸が提案がなされている。
【0003】しかしながら、扁平化アクリルマルチフィラメント糸は、外観上は扁平状をなすもののフィラメントで構成されることから、ギア捲縮による軽量感があるが、フィラメント糸特有のワキシー感があるため、シルキー調のシャリ感を呈するものであって、麻様のシャリ感とはほど遠い感触を有するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アクリル短繊維含有の紡績糸からなり、極めてシャリ感があり麻様で、軽量感に優れ、紙をスリットしてなる抄繊糸に近似のテープ状紡績糸を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、アクリル短繊維を含んで構成された紡績糸の糸断面が幅/厚み比で3〜5/1の扁平断面形状をなし、扁平面表層ではアクリル短繊維相互が溶着され、糸の内部及び側面ではアクリル短繊維相互が非溶着状態にあることを特徴とするテープ状紡績糸、及び、アクリル短繊維を含んで構成された紡績糸の糸断面が幅/厚み比で3〜5/1の扁平断面形状をなし、扁平面表層ではアクリル短繊維相互が溶着され、糸の内部ではアクリル短繊維相互が非溶着状態にある扁平化紡績糸が2本以上並列して溶着され、露出側面ではアクリル短繊維相互が非溶着状態にあることを特徴とするテープ状紡績糸、並びに、アクリル短繊維を含む紡績糸をアクリル繊維溶剤に含浸させ、その1本を又は2本以上を並列に引き揃え予備乾燥した後、糸表層でのアクリル繊維が相互に溶着しうる温度及び圧力下で加熱加圧して扁平化し、必要により更にギア捲縮賦型することを特徴とするテープ状紡績糸の製造方法、にある。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のテープ状紡績糸は、その構成の短繊維にアクリル短繊維を含むものであって、1本又は2本以上の紡績糸で構成されており、紡績糸の断面が幅/厚み比で3〜5/1の扁平断面形状をなしており、扁平断面形状の扁平面の表層ではアクリル短繊維相互が溶着されて固着され、アクリル短繊維相互が溶着した表層面がシャリ感のある麻様の感触を与え、糸の内部と扁平断面形状の側面ではアクリル短繊維相互が非溶着状態にあり、糸の内部は紡績糸としての弾力性を与え、糸の側面は紡績糸特有の毛羽によるソフト感を与え紡績糸の性状を保持するものである。
【0007】また、本発明のテープ状紡績糸は、前記テープ状紡績糸を構成する1本又は2本以上の紡績糸からなる扁平化紡績糸が更に2本以上並列して糸相互がアクリル短繊維を介して溶着されてより幅広の扁平な糸形態をなしているものであり、糸全体としての断面が幅/厚み比で6/1以上の超扁平断面形状をなしている。この超扁平断面形状のテープ状紡績糸においては、構成単位の各糸の内部と超扁平断面形状での両端の露出側面ではアクリル短繊維相互が非溶着状態にあり、紡績糸の性状を保持するものである。
【0008】本発明のテープ状紡績糸の基体となる紡績糸は、アクリル短繊維、即ちアクリロニトリルを80重量%以上含む重合体からなるアクリル短繊維を好ましくは50重量%以上含む短繊維から構成され、短繊維の繊度が0.7〜5デニール、糸番手が80〜10メートル番手であることが好ましい。また、紡績糸には、アクリル短繊維以外に綿、レーヨン、ウール、ポリエステル短繊維が含まれていてもよい。また、本発明のテープ状紡績糸は、ギア捲縮賦型されていることが、染色工程、編成工程等での取り扱い上からも好ましいことである。
【0009】本発明のテープ状紡績糸は、扁平断面形状をなし、アクリル短繊維相互が溶着している扁平面を有し麻様のシャリ感があり、また糸の内部と糸の扁平断面形状での両端の露出側面は紡績糸の性状、即ち紡績糸特有の弾力性、ソフト感という紡績糸の性状を保持するものであり、扁平面、紡績糸性状による極めてシャリ感のある麻様であるとともに、軽量感、柔軟性に優れたものであり、また容易にチーズ又はコーンアップすることができるので、チーズ染色が可能であり、また編成も問題なく行うことができる。
【0010】本発明のテープ状紡績糸の製造方法を説明すると、アクリル短繊維を含む紡績糸を任意の本数用いてアクリル繊維溶剤に含浸させ、その任意の本数で一つの構成単位とし、構成単位1本を又は2本以上を並列に引き揃え予備乾燥した後、糸表層でのアクリル繊維が相互に溶着しうる温度及び圧力下で加熱加圧して扁平化し、必要により更にギア捲縮賦型することにより本発明のテープ状紡績糸を得ることができる。
【0011】本発明のテープ状紡績糸の製造方法において、アクリル繊維溶剤としてエチレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられ、特にエチレンカーボネートがその取り扱いが容易で好ましく用いられことから、以下本発明のテープ状紡績糸の製造方法をアクリル繊維溶剤としてエチレンカーボネートを用いる場合で以下本発明を説明する。
【0012】アクリル短繊維を含む紡績糸を、エチレンカーボネートの1〜5重量%水溶液に含浸しロールで搾液して紡績糸にエチレンカーボネートを1〜1.5重量%付着させ、コームゲージ等で1本毎又は2本以上の複数本毎に分割した状態で温度80〜150℃で予備乾燥する。
【0013】エチレンカーボネート付着量が1重量%未満では、扁平面表層でのアクリル短繊維相互の溶着が不十分となり、1.5重量%を超えると、糸の内部及び側面でのアクリル短繊維まで溶着される。また予備乾燥温度が80℃未満では、乾燥不十分で取り扱いが困難となり、150℃を超えると、アクリル短繊維の溶着での固着が強固となり、糸が粗硬となり衣料用の風合いとしては不適当なものとなる。
【0014】次いで予備乾燥したエチレンカーボネート付着紡績糸を、温度180〜220℃、線圧200〜320kg/320mm下でロールで加熱加圧して糸断面を幅/厚み比で3〜5/1に扁平化すると同時に扁平面表層でのアクリル短繊維相互の溶着で扁平状態の固定を行う。温度が180℃未満では、扁平面表層でのアクリル短繊維相互の溶着が不十分となり、圧が200kg/320mm未満では、扁平化が不十分となり、温度が220℃を超えると、糸の内部及び側面でのアクリル短繊維まで溶着され、また圧が320kg/320mmを超えると、糸の内部及び側面でのアクリル短繊維まで溶着され、紡績糸の性状が全く消失するだけでなく、後工程での染色性がを不良なものとなる。
【0015】エチレンカーボネート付着紡績糸の扁平化においては、糸の断面が幅/厚み比で3/1未満では、テープ状とは言い難くシャリ感のある麻様の感触が得られず、5/1を超えると、扁平化に高熱高圧を要し扁平化自体が困難であり、また紡績糸の性状を残存させることが困難となる。
【0016】また、本発明のテープ状紡績糸を、扁平化紡績糸を2本以上用い、糸全体としての断面が幅/厚み比で6/1以上の超扁平断面形状をなすテープ状紡績糸を得る場合は、2本以上のエチレンカーボネート付着紡績糸をコームゲージ等で複数本ずつに分割して構成単位を形成して引き揃え、エチレンカーボネート付着紡績糸が相互に接する状態で加熱加圧し、構成単位相互が容易に分離しない程度にアクリル短繊維を介して溶着する。但し、糸全体としての断面が幅/厚み比で15/1を超える超扁平断面形状をなすと、後工程で長手方向の折りたたみ等の変形が生じ易くなり、取り扱いが困難となる。
【0017】加熱加圧後は、後の工程での取り扱い上好ましくはギアロールを通してギア捲縮賦型処理することにより扁平化紡績糸にギア捲縮を付与する。ギア捲縮賦型処理は、ギアロール表面を特に加熱しなくとも非加熱の常温で、線圧40〜60kg/320mmで行うことができる。ギア捲縮賦型処理後は、得られたテープ状紡績糸を連続してクーリング、テークアップしてチーズ又はコーン形態とし、後は常法によりチーズ染色法で代表される糸染め法で染色し、編成工程で任意な組織に編成する。
【0018】繊維溶剤としてエチレンカーボネートを用いるテープ状紡績糸の製造方法によれば、本発明のテープ状紡績糸を加工速度40〜50m/分で得ることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
【0020】(実施例1)アクリロニトリル93重量%、酢酸ビニル7重量%の重合体から構成の繊度1.2デニール、カット長51mmのアクリル短繊維からなる42メートル番手の紡績糸210本を用い、エチレンカーボネート3重量%水溶液に含浸しロールで搾液して紡績糸にエチレンカーボネートを1重量%付着させ、コームゲージで各々3本ずつに分割して引き揃え、各3本が互いに接した状態で温度100℃で予備乾燥した。次いで予備乾燥した3本一組の構成単位の引き揃えエチレンカーボネート付着紡績糸を、温度200℃のロールで、線圧240kg/320mm下で加熱加圧して構成単位中の各1本の糸断面が幅/厚み比でほぼ5/1、糸全体(14メートル番手)としての糸断面が幅/厚み比で10/1に扁平化すると同時に扁平面表層でのアクリル短繊維相互を溶着させ扁平状態の固定を行った。
【0021】次いで、表面温度25℃、線圧50kg/320mmのギアロールを通し、0.5モジュール、ピッチ1.57mmのギア捲縮を付与し、幅1.125mm、厚さ0.111mmのテープ状紡績糸を得た。引き続き、クーリングし、チーズアップした。このチーズを常法によりカチオン染料でチーズ染色し、染色糸を10ゲージで天竺組織に編成したところ、得られた編地は、ワキシー感が全くなく、極めてシャリ感があり麻様の感触を有するものであって、かつ軽量感に優れソフト感のあるものであった。
【0022】(比較例1)実施例1と同じ重合体から構成の200デニール/80フィラメントのアクリルマルチフィラメント糸3本を用いた他は、実施例1と同様にエチレンカーボネートを付着させ、予備乾燥し、加熱加圧し、ギア捲縮を付与し、チーズにし、チーズ染色し、染色糸で編成し、編地を得たが、得られた編地は、構成糸中にフィラメントの分離による引き揃えが生じて締まったものとなり十分満足すべき軽量感が得られず、またフィラメントに起因するワキシー感があり、麻様ではなくシルキー様の感触を有するものであった。
【0023】
【発明の効果】本発明のテープ状紡績糸は、極めてシャリ感があり麻様の感触を呈するもので、かつ軽量感に優れ、また弾力性、ソフト感があり、紙をスリットしてなる抄繊糸に近似の感触、風合いを呈するものであり、特にサマーセーター等の編地衣料の素材として好適なるものである。また、本発明方法によれば、かかるテープ状紡績糸を容易に得ることができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013