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発明の名称 柔軟剤組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−303441(P2001−303441A)
公開日 平成13年10月31日(2001.10.31)
出願番号 特願2000−114097(P2000−114097)
出願日 平成12年4月14日(2000.4.14)
代理人 【識別番号】100063897
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 馨 (外3名)
【テーマコード(参考)】
4L033
【Fターム(参考)】
4L033 AB01 AC02 BA46 BA53 BA86 
発明者 林 宏光 / 山口 紀子 / 菅野 郁夫 / 田方 秀次
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 (a)分子中にエステル基及び/又はアミド基を有し、さらに1個以上の炭素数14〜22のアルキル基又はアルケニル基を有する4級アンモニウム塩3〜50重量%、(b)下記一般式(1)の4級アンモニウム塩0.1〜15重量%及び(c)炭素数8〜22の脂肪酸又はその塩0.1〜5重量%を含有する柔軟剤組成物。
【化1】

[式中、R1、R2、R3、R4の2又は3個が炭素数8〜12のアルキル基であり、残りが炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基又は総炭素数7〜13のアリールアルキル基であり、Z-は陰イオン基である。]【請求項2】 (a)成分/(b)成分の配合割合が重量比で50/1〜2/1である請求項1記載の柔軟剤組成物
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維製品柔軟剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、柔軟剤には長鎖アルキル基を有する4級アンモニウム塩や3級アミンの酸塩が用いられている。また、繊維製品の衛生や消臭の点から抗菌剤を柔軟剤組成物に配合する試みがなされている。特開平10−512015号公報には、柔軟剤として水不溶性の4級アンモニウム塩及び抗菌剤として水溶性4級アンモニウム塩を配合した柔軟剤組成物が開示されている。しかしながら、このような組成物は、洗浄後、室内で乾燥させたときの異臭や着用時の汗に由来する臭いなどの衣料から発生する悪臭を抑制する効果が満足できるレベルではない。さらに、悪臭の抑制効果を高めるために抗菌剤の配合量を増加させると、柔軟効果が失われるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、汗に由来する臭い等の衣料から発生した臭いを抑制する効果が高く、且つ柔軟効果に優れる柔軟剤組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)分子中にエステル基及び/又はアミド基を有し、さらに1個以上の炭素数14〜22のアルキル基又はアルケニル基を有する4級アンモニウム塩3〜50重量%、(b)下記一般式(1)の4級アンモニウム塩0.1〜15重量%及び(c)炭素数8〜22の脂肪酸又はその塩0.1〜5重量%を含有する柔軟剤組成物を提供するものである。
【0005】
【化2】

【0006】[式中、R1、R2、R3、R4の2又は3個が炭素数8〜12のアルキル基であり、残りが炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基又は総炭素数7〜13のアリールアルキル基であり、Z-は陰イオン基である。]【0007】
【発明の実施の形態】本発明の(a)成分は、下記の一般式(2)の化合物が柔軟効果及び消臭効果の点で好ましい。
【0008】
【化3】

【0009】〔式中、R5、R7は炭素数14〜22、好ましくは14〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、X、Yは−COO−、−CONR11−、−OCO−、−NR11CO−から選ばれる基であり、好ましくは少なくともいずれか一方が−COO−又は−OCO−である。ここでR11は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキレン基、好ましくは水素原子である。また、R6、R8は炭素数1〜5のアルキレン基であり、R9、R10は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキレン基であるか、或いはR5−X−R6−であってもよい。Z-は無機又は有機の陰イオン、好ましくはハロゲンイオン、硫酸イオン、リン酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン、特に好ましくはハロゲンイオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオンである。]本発明の(a)成分は、一般式(2)の化合物と共に、一般式(3)の化合物を併用することが柔軟効果を向上させる上で好ましい。
【0010】
【化4】

【0011】[式中、R12は炭素数14〜22、好ましくは14〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、Wは−COO−、−CONR17−、−OCO−、−NR17CO−から選ばれる基である。ここでR17は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキレン基、好ましくは水素原子である。また、R13、R14は炭素数1〜5のアルキレン基であり、R15、R16は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキレン基である。Z-は上記と同一の意味である。]本発明では、一般式(3)の化合物/一般式(2)の化合物を重量比で1/1〜1/50、好ましくは1/2〜1/30、より好ましくは1/3〜1/20の範囲で配合することが柔軟効果を向上させる点から望ましい。
【0012】本発明では、(b)成分として上記一般式(1)の化合物を含有する。一般式(1)中、Z-で示される陰イオン基は、硫酸イオン、ハロゲンイオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン又は炭素数1〜3のアルキル硫酸イオンが好ましい。
【0013】本発明の(c)成分は、炭素数8〜22、好ましくは8〜18の脂肪酸又はその塩であり、飽和又は不飽和であってもよい。具体的にはカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸又はこれらの混合物であり、特にラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸から選ばれる1種以上が良好である。また、ヤシ油、パーム油、パーム核油、牛脂から誘導されるアルキル組成を有する脂肪酸も好ましい。塩として用いる場合は、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩が好ましく、特にナトリウム塩が良好である。
【0014】本発明の柔軟剤組成物は、(a)成分の含有量が3〜50重量%、好ましくは3〜40重量%、より好ましくは5〜35重量%であり、(b)成分を好ましくは0.1〜15重量%、より好ましくは0.2〜10重量%配合し、(c)成分を好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.2〜3重量%配合する。
【0015】さらに柔軟剤組成物の貯蔵安定性、衣料への柔軟効果及び悪臭の抑制効果を向上させる点から(a)/(b)の配合割合は、重量比で50/1〜2/1、好ましくは30/1〜2/1、より好ましくは20/1〜2/1が望ましい。また、柔軟効果を高める点から(c)成分/(a)成分の配合割合は、重量比で1/200〜1/2、好ましくは1/150〜1/5が良好である。
【0016】本発明では、(a)、(b)及び(c)成分を水に溶解又は分散させた水性組成物の形態が好ましい。使用する水は蒸留水や、イオン交換水などの水に含まれるイオン成分を除去したものが好ましい。また、水は組成物中に40〜90重量%、好ましくは60〜85重量%配合することが貯蔵安定性の点で望ましい。さらに、本発明の組成物は悪臭抑制効果及び貯蔵安定性の点から、組成物の20℃におけるpHを1〜6、好ましくは2〜5に調整することが望ましい。
【0017】本発明では、貯蔵安定性の点から上記(a)〜(c)成分に加えてさらに非イオン性界面活性剤を配合することが好ましい。非イオン性界面活性剤としては炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましく、一般式(4)の非イオン性界面活性剤がより好ましい。
【0018】
17−T−[(R18O)p−H]q (4)
[式中、R17は炭素数10〜18、好ましくは12〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R18は炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。また、pは2〜100、好ましくは5〜80、より好ましくは10〜80の数である。さらにTは−O−又は−CON−、−N−であり、Tが−O−の場合はqは1であり、Tが−CON−又は−N−の場合はqは2である。]一般式(4)の化合物のより好ましい例としては、下記一般式の化合物を挙げることができる。
【0019】R17−O−(C24O)r−H〔式中、R17は上記の意味を示す。rは5〜100、好ましくは10〜80の数である。]R17−O−(C24O)s(C36O)t−H[式中、R17は上記の意味を示す。s及びtはそれぞれ独立に2〜40、好ましくは5〜40の数であり、s+tは10〜80の数であり、エチレンオキシドとプロピレンオキシドはランダム又はブロック付加体であってもよい。〕
【0020】
【化5】

【0021】[式中、R17は上記の意味を示す。u+vは10〜80の数である。]上記非イオン性界面活性剤の配合量は、貯蔵安定性の点から、組成物中0.5〜10重量%、特に1〜8重量%が好ましい。
【0022】本発明では、貯蔵安定性の点から、炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル化合物を、組成物中0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%配合することが好ましい。エステル化合物としては、トリグリセライド、ジグリセライド、モノグリセライド、ペンタエリスリトールのモノ、ジ、トリエステル、ソルビタンエステルが好ましい。
【0023】本発明では、貯蔵安定性の点から、無機塩、例えば塩化カルシウムを、組成物中1〜1000ppm、特に10〜500ppm配合することが好ましい。但し、脂肪酸塩類などの陰イオン性界面活性剤にはナトリウム塩やカリウム塩が含まれているが、このような陰イオン性界面活性剤の使用によって組成物に混入する無機塩は上記制限を受けるものではない。
【0024】さらに本発明では、貯蔵安定性の点から、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール及びポリオキシエチレンフェニルエーテルから選ばれる溶媒成分を配合することが好ましい。これらの溶媒成分は、組成物中0.1〜20重量%、特に0.5〜10重量%配合することが好ましい。なお、エタノールを使用する場合は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩変性エタノールや8−アセチル化蔗糖変性エタノールを使用することが望ましい。
【0025】本発明では、通常繊維処理剤に配合されるシリコーン、香料(特に好ましくは特開平8−11387号公報記載の成分(c)及び(d)にて示された香気成分の組み合わせ)又は色素などの成分を配合しても差し支えない。
【0026】
【実施例】(a−1)
【0027】
【化6】

【0028】R;炭素数17及び15が混合した飽和アルキル基(炭素数17:炭素数15=60/40)
(a−2)
【0029】
【化7】

【0030】R;炭素数17及び15が混合した飽和アルキル基(炭素数17:炭素数15=60/40)
(a−3)
【0031】
【化8】

【0032】R;炭素数17及び15が混合した飽和アルキル基(炭素数17:炭素数15=60/40)
(a‘−1)ジオレイルジメチルアンモニウムクロリド(b−1) ジデシルジメチルアンモニウムクロリド(c−1) ラウリン酸(c−2) ミリスリン酸(c−3) パルミチン酸(d−1) 炭素数12の飽和アルコールにエチレンオキサイドを平均21モル付加させたもの(d−2) ラウリン酸のジエタノールアミドにエチレンオキシドを平均20モル付加させたもの(e−1) 塩化カルシウム(e−2) 色素(アシッドブルー9)
(e−3) 香料[ヘキシルシンナミックアルデヒド(18)、ネロリンヤラヤラ(4)、トリシクロデセニルアセテート(4)、ベンジルアセテート(10)、ムスクケトン(5)、アニシルアセトン(2)、サンダルマイソールコア(2)、アルデヒドC14ピーチ(1)、リナロール(18)、ジヒドロキシミルセノール(8)、ボルネオール(4)、セドロール(4)、ムゴール(5)、ベンジルアルコール(5)、ジプロピレングリコール(10)の混合物:カッコ内は香料中の重量%]柔軟剤組成物及び処理方法上記化合物を用いて表1に示す柔軟剤組成物を調製した。ワイシャツ(木綿100%)5枚及びタオル(木綿100%)5枚(衣料の全重量1.5kg)を市販の弱アルカリ性洗剤(花王製アタック)を用いて洗濯機で洗浄した(東芝製2槽式洗濯機VH−360S1、洗剤濃度0.0667重量%、水道水30L使用、水温20℃、10分間)。その後、洗浄液を排出し、1分間脱水後、30Lの水道水を注水して5分間すすぎを行い、排水後1分間脱水を行った。その後、再度30Lの水道水を注水した後、表1の組成物7mlを添加し5分間攪拌した。その後、脱水し自然乾燥した。
消臭効果の評価上記の処理をしたワイシャツを20代男性5人に12時間着用してもらい、着用後のワイシャツから発生する汗由来の臭いを10人のパネラー(30代男性10人)により下記の基準で判定し、平均点を求めた。平均点が0.8未満を○、0.8以上1.2未満を□、1.2以上1.7未満を△、1.7以上を×として評価し表1に示した。
【0033】
ほとんど臭いを感じない……0かすかに臭いを感じるが気にならない程度である……1臭いがする……2顕著に臭いがする……3柔軟性評価上記の処理をしたタオルと表1の組成物を用いずに同様の処理を行ったタオル(対照)を10人のパネラー(30代男性10人)により下記の基準で判定し、平均点を求めた。平均点が2以上を○、1以上1.5未満を□、0.5以上1未満を△、0.5未満を×として評価し表1に示した。
【0034】
+3:対照より非常に柔らかい+2;対照より柔らかい+1;対照よりやや柔らかい0;対照と同等である【0035】
【表1】

【0036】* pH調製は、1/10N塩酸水溶液及び1/10N水酸化ナトリウム水溶液で行った。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、柔軟効果に優れ、着用後の汗に由来する臭い等、衣料から発生する臭いを抑制する効果が高い柔軟剤組成物を提供することができる。




 

 


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