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発明の名称 パルプモールド成形体の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−140199(P2001−140199A)
公開日 平成13年5月22日(2001.5.22)
出願番号 特願平11−319398
出願日 平成11年11月10日(1999.11.10)
代理人 【識別番号】100076532
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 修 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4L055
【Fターム(参考)】
4L055 BF08 FA22 
発明者 後藤 実 / 津浦 徳雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 一組の割型から構成される抄紙型の内部に形成された所定形状のキャビティ内に、所定量の水を注入した後、前記キャビティ内に高濃度のパルプスラリーを所定量注入すると共に該パルプスラリーを注入しながら又は該パルプスラリーの注入後に前記キャビティ内を所定手段により攪拌して前記高濃度のパルプスラリーの濃度を抄紙時の濃度にまで希釈し、次いで前記キャビティ内面に開口する多数の連通孔を通じて、希釈された前記パルプスラリー中の水を前記抄紙型の外部へ向けて吸引・排出すると共に前記キャビティの内面上にパルプ繊維を堆積させて所定形状の成形体を形成するパルプモールド成形体の製造方法。
【請求項2】 前記成形体の成形・脱型後、前記連通孔を通じて前記抄紙型の外部から前記キャビティ内に向けて通水して逆洗することにより、前記キャビティ内に付着・目詰まりしているパルプ繊維を除去すると共に前記キャビティ内に前記所定量の水を注入する請求項1記載のパルプモールド成形体の製造方法。
【請求項3】 前記キャビティ内に注入する水として、前回又はそれ以前に行われた前記吸引によって前記抄紙型の外部へ排出された水を用いる請求項1又は2記載のパルプモールド成形体の製造方法。
【請求項4】 前記キャビティ内に空気を導入して前記キャビティ内を攪拌する請求項1〜3の何れかに記載のパルプモールド成形体の製造方法。
【請求項5】 前記キャビティは、前記抄紙型の上部に向けて開口したスラリー注入口を介して前記抄紙型の外部に連通しており、また前記抄紙型は、その上部に、前記スラリー注入口を取り囲むように壁部を有し、該壁部によりバッファータンクが形成されている請求項4記載のパルプモールド成形体の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い生産効率でパルプモールド成形体を製造し得るパルプモールド成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】特許第2614695号明細書には、浸漬法によってパルプモールド成形体を製造する方法において、成形型をパルプ泥漿中に浸漬して該成形型内に水分を導入し、更に該成形型の内部から水及び圧縮空気を噴射させることにより、該成形型の吸引孔を洗浄することが記載されている。
【0003】この方法によれば成形型の吸引孔に目詰まりしたパルプ繊維を除去できるが、成形体の成形工程とは別に、目詰まりしたパルプ繊維の除去工程が必要となるため、製造サイクルが長くなり生産効率が低下してしまう。
【0004】従って、本発明は、パルプ繊維の目詰まりを除去しつつ、高い生産効率でパルプモールド成形体を製造し得るパルプモールド成形体の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、装置構成を複雑にすることなく、高い生産効率でパルプモールド成形体を製造し得るパルプモールド成形体の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一組の割型から構成される抄紙型の内部に形成された所定形状のキャビティ内に、所定量の水を注入した後、前記キャビティ内に高濃度のパルプスラリーを所定量注入すると共に該パルプスラリーを注入しながら又は該パルプスラリーの注入後に前記キャビティ内を所定手段により攪拌して前記高濃度のパルプスラリーの濃度を抄紙時の濃度にまで希釈し、次いで前記キャビティ内面に開口する多数の連通孔を通じて、希釈された前記パルプスラリー中の水を前記抄紙型の外部へ向けて吸引・排出すると共に前記キャビティの内面上にパルプ繊維を堆積させて所定形状の成形体を形成するパルプモールド成形体の製造方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。本実施形態は、開口した口頸部を有し、胴部の径が口頸部の径よりも大きいボトル状のパルプモールド成形体(以下、単に成形体ともいう)を製造する例である。図1には、本実施形態におけるパルプモールド成形体の製造方法の抄紙工程が順次示されており、(a)は水の注入工程、(b)は高濃度パルプスラリーの注入工程、(c)はパルプスラリーの攪拌工程、(d)は吸引工程である。
【0007】先ず、本実施形態の製造方法に用いられる抄紙型について説明する。図1に示すように抄紙型1は、2個で一組をなす割型2,3から構成されている。そして抄紙型1は、各割型2,3を組み合わせることにより、その内部に所定形状のキャビティ4が形成される。キャビティ4の内面は、所定の大きさの網目を有する抄紙ネット5によって被覆されている。
【0008】各割型2,3はマニホールド部6を有する中空の構造となっている。マニホールド部6は、各割型2,3の下部において、外部に向けて開口した接続管7と連通している。接続管7にはホース8が接続されている。ホース8は、流路切り替え弁(図示せず)を介して空気供給源、水供給源及び吸引手段に(何れも図示せず)にそれぞれ接続されている。各割型2,3の内面は前記キャビティ4を画成する面であり、該内面には、開口した複数の連通孔9が形成されている。連通孔9は前記マニホールド部6に連通している。従って、各割型2,3においては、連通孔9,マニホールド部6及び接続管7が連通しており、これにより、割型2,3から構成される抄紙型1には、キャビティ4から抄紙型1の外部へ連通する連通路が形成される。
【0009】キャビティ4は、抄紙型1の上部に向けて開口したスラリー注入口10を介して抄紙型1の外部に連通している。また、抄紙型1は、その上部にスラリー注入口10を取り囲むように立設された壁部11を有し、該壁部11によりバッファータンク12が形成されている。
【0010】以上の構成の抄紙型1を用いた本実施形態の製造方法について説明すると、先ず、図1(a)に示すように、前回の抄紙工程における成形体の成形・脱型後、ホース8を通じて抄紙型1の外部からキャビティ4内に所定量の水を注入する。これにより、前回又はそれ以前の抄紙工程によって、キャビティ4における抄紙ネット5や連通孔9に付着・目詰まりしていたパルプ繊維が逆洗されて除去される。
【0011】また、この水は後述する高濃度のパルプスラリーの希釈にも用いられる。従って、該パルプスラリーの注入に先立ち、この水を抄紙型1の外に排出する必要が無いので、製造サイクルが短縮化される。
【0012】キャビティ4内に注入される水としては、前回又はそれ以前の抄紙工程において吸引により抄紙型1の外部へ排出された水を用いることが、製造経費の低減および製造サイクルの短縮化の点から好ましい。
【0013】キャビティ4内に注入される水の量は、引き続きキャビティ4内に注入される高濃度のパルプスラリーの注入量及び濃度に応じて適宜適切な量が選択される。本実施形態においては、キャビティ4の容積以上の量の水を注入し、注入された水の液面がバッファータンク12内に位置するようにしている。
【0014】次に、図1(b)に示すように、抄紙型1のスラリー注入口10を通じてキャビティ4内に挿入されたスラリー注入管13によって、水で満たされたキャビティ4内に高濃度のパルプスラリーを所定量注入する。このように高濃度のパルプスラリーを注入し、これを希釈させて抄紙に適した低濃度のパルプスラリーとすることで、初めから低濃度のパルプスラリーを注入する場合に比してパルプスラリーの注入量を低減させることができる。その結果、パルプスラリーの注入時間が短縮され、製造サイクルの短縮化が図られる。このことは、容積の大きな成形体の製造する場合に特に有効である。しかも、パルプスラリーの希釈用の大型タンクを抄紙型1に付設する必要が無くなるので、装置構成が簡素化される。その結果、製造経費の低減化が図られる。
【0015】高濃度のパルプスラリーの濃度は、その注入量及び先に注入されている水の量にもよるが、一般に1〜20重量%、特に5〜15重量%であることが、パルプスラリーの離解ムラを減少させたり、抄紙工程での成形体14の肉厚を均一化させる点から好ましい。
【0016】高濃度のパルプスラリーの注入後、図1(c)に示すように、ホース8を通じて抄紙型1の外部からキャビティ4内に圧縮空気を導入する。そして、導入された圧縮空気のバブリングによってキャビティ4内及びバッファータンク12内を攪拌し、注入された高濃度のパルプスラリーを抄紙時の濃度にまで均一に希釈する。導入された圧縮空気は、キャビティ4内を上昇し、スラリー注入口10とスラリー注入管13との間の空隙を経てバッファータンク12内を上昇して外部へ放出される。
【0017】次に、図1(d)に示すように、キャビティ4の内面に開口する連通孔9を通じてキャビティ4内を抄紙型1の外側に向けて減圧吸引して、所定の濃度にまで希釈されたパルプスラリー中の水を吸引・排出すると共に抄紙面、即ちキャビティ4の内面を被覆する抄紙ネット5上にパルプ繊維を堆積させる。その結果、抄紙ネット5上には、パルプ繊維が堆積されてなる含水状態の成形体14が形成される。排出された水は、その一部または全部が、次回またはそれ以降の抄紙工程において、抄紙ネット5や連通孔9に付着・目詰まりしているパルプ繊維の逆洗および高濃度のパルプスラリーの希釈に用いられる。
【0018】形成された成形体14は、次に図2(a)〜(c)に示す加圧脱水工程に付される。先ず、図2(a)に示すように、抄紙型1を内部から外部へ向けて吸引した状態下に、拡縮可能な中空状の中子15を、その収縮状態下に成形体14内に挿入する。本発明において拡縮とは、中子15が伸縮してその体積が変化する場合と、中子15自体は伸縮しないが、その内部へ流体を供給又はその内部から流体を除去することにより、その体積が変化する場合の双方を包含する。前者の例としては天然ゴム、ウレタン、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴム又はエラストマー等の弾性材から構成された中子が挙げられ、後者の例としてはポリエチレンやポリプロピレン等のプラスチック材料、これらのプラスチック材料のフィルムにアルミニウムやシリカが蒸着されたフィルム、これらのプラスチック材料のフィルムにアルミニウム箔がラミネートされたフィルム、紙類、布類等の可撓性材料から構成された中子が挙げられる。本実施形態では、中子15として伸縮可能な弾性材から構成された袋状(風船状)のものを用いている。
【0019】次に、図2(b)に示すように、中子15内に所定の流体を供給して中子15を拡張させ、拡張した中子15により含水状態の成形体14を抄紙面、即ちキャビティ4の内面に向けて押圧する。これにより、成形体14の加圧脱水が進行すると共に成形体14にキャビティ4の内面形状が転写される。また、成形体14が、その内部からキャビティ4の内面に向けて押し付けられるために、キャビティ4の形状が複雑であっても、精度良くキャビティ4の内面の成形体14に転写されることになる。中子15を拡張させるために用いられる流体としては、例えば空気(加圧空気)、熱風(加熱された加圧空気)、過熱蒸気、油(加熱油)、その他各種の液が使用される。特に、空気、熱風、過熱蒸気を用いることが、操作性等の点から好ましい。流体を供給する圧力は、0.01〜5MPa、特に0.1〜3MPaであることが好ましい。
【0020】成形体14を所定の含水率まで脱水でき且つ成形体14にキャビティ4の内面の形状が十分に転写されたら、図2(c)に示すように、中子15内の流体を抜き、中子15を縮小させる。次いで、縮小した中子15を成形体14内より取り出し、更に抄紙型1を開いて所定の含水率を有する湿潤状態の成形体14を取り出す。
【0021】取り出された含水状態の成形体は、次いで、温風、赤外線又はその他の公知の加熱乾燥手段によって乾燥されて、目的とするパルプモールド成形体が得られる。
【0022】以上の通り、本実施形態によれば、抄紙型1の洗浄に用いられる水を高濃度パルプスラリーの希釈に用いているので、(1)高濃度パルプスラリーの注入に先立ち洗浄水を排出する必要が無く、(2)高濃度パルプスラリーの注入量が少量で済むことから、製造サイクルが短縮化される。また、(3)洗浄水として、前回又はそれ以前の抄紙工程において吸引により抄紙型1の外部へ排出された水を用いることで、製造経費が低減する。更に、(4)抄紙型1に大型の希釈タンクを付設する必要が無いので、装置構成が簡素化され、これによっても製造経費が低減する。
【0023】本発明は、前記実施形態に制限されない。例えば、前記実施形態においては、高濃度のパルプスラリーの注入後に、キャビティ4内に圧縮空気を導入してキャビティ4内を攪拌したが、これに代えて、高濃度のパルプスラリーを注入しながらキャビティ4内に圧縮空気を導入してもよい。
【0024】また、圧縮空気によるキャビティ4内の攪拌を一層効率的に行うために、キャビティ4の下部に位置する連通孔9から選択的に圧縮空気がキャビティ4内に導入されるような構造の抄紙型1を用いてもよい。
【0025】また、前記実施形態においては、キャビティ4の攪拌手段として圧縮空気を用いたが、これに代えて回転式撹拌翼等の他の攪拌手段を用いてもよい。
【0026】
【発明の効果】本発明のパルプモールド成形体の製造方法によれば、パルプ繊維の目詰まりを除去しつつ、高い生産効率でパルプモールド成形体を製造することができる。また本発明のパルプモールド成形体の製造方法によれば、装置構成を複雑にすることなく、高い生産効率でパルプモールド成形体を製造することができる。特に、抄紙型の洗浄に用いられる水として、前回又はそれ以前の抄紙工程において吸引により抄紙型の外部へ排出された水を用いることで、製造経費が一層低減する。




 

 


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