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発明の名称 立体編物布帛
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−279572(P2001−279572A)
公開日 平成13年10月10日(2001.10.10)
出願番号 特願2000−89639(P2000−89639)
出願日 平成12年3月28日(2000.3.28)
代理人 【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬 (外2名)
【テーマコード(参考)】
3B154
4F100
4L002
4L031
【Fターム(参考)】
3B154 AA08 AB21 BA48 BA49 BB23 BB62 BD18 BF01 DA06 DA09 DA10 DA18 
4F100 AK01G AK06G AK46 AL09G BA02 BA03 BA04 BA05 BA10A BA10B BA13 CB03 DB15 DG13A DG13B EC03 EJ46 GB33 GB71 GB81 JA04 JB16 JK01 JK06 JL00
4L002 BB01 CB01 DA00 DA01 EA02 EA05 EA06 FA10
4L031 AB21 AB33 CA08 CA09 DA00
発明者 浜松 健治
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連結する連結糸とから編成された立体編物の一枚でなるかもしくは複数枚の積層でなる布帛であり、該布帛の端縁部がその少なくとも一つの表面に配置された熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片に一体に溶融接合されていてなることを特徴とする立体編物布帛。
【請求項2】 熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーが、立体編物を構成している繊維素材の内、最も低い融点を示す繊維素材の融点よりも低い融点をもっていることを特徴とする請求項1記載の立体編物布帛。
【請求項3】 表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連結する連結糸とから編成された立体編物の一枚でなるかもしくは複数枚の積層でなる布帛の少なくとも一方の面に更に通常の織編物を一枚又は複数枚が積層された複合布帛あり、該複合布帛の端縁部がその少なくとも一つの表面に配置された熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片に一体に溶融接合されていてなることを特徴とする立体編物布帛。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体編物布帛においてその端縁部の端面等のほつれが防止され、かつ、高負荷使用に耐える補強をされた端縁部を有する立体編物布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、立体編物は、その特異な構造から通気性クッション材として、ベッドパッド、カーシートや椅子の表皮材等に使用されている。この種の用途において、立体編物は、その端縁に特に何も処置を施されていないか、縁部にせいぜいバイアステープを縫製で取り付けて、ほつれ防止構造を形成して使用に供されている。立体編物が事務用椅子の座部材として使用される場合、立体編物はそれ自身の力学的強度が充分体重を支え得るものではあっても、端縁部にほつれが発生するので、立体編物単体で用いることができず、せいぜい合成樹脂製の支持材と発泡ウレタンでできた通常の椅子用の表面材として使用される程度であった。その結果、立体編物が本来もっている通気性の活用が妨げられでしまう。立体編物に高周波ウエルダー、超音波ウエルダー加工等を適用することによって、立体編物を構成している素材そのものを編物構造内で溶融圧着させて、その端縁部のほつれを防止する方法も知られている。しかし、立体編物を構成している素材そのものが溶融されることになるので、素材自身がもっている本来の強度が大幅に低下して、立体編物単体での使用が著しく妨られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、立体編物を構成する素材の強度を損なわずに、その端縁部を補強して、立体編物本来の特徴である通気性、クッション性に優れた立体編物の提供にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連結する連結糸とから編成された立体編物の一枚でなるかもしくは複数枚の積層でなる布帛であり、該布帛の端縁部がその少なくとも一つの表面に配置された熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片に一体に溶融接合されていてなることを特徴とする立体編物布帛によって達成される。
【0005】本発明において、立体編物を編組する繊維素材はいかなる繊維であってもよい。天然繊維、化学繊維もしくは合成繊維のいずれかが、それぞれ単独で編成されても、交編で編成されてもよい。表裏編面を構成する繊維素材を違えても、また連結糸の繊維が製品について要求される性能に応じて任意に選択されてもよい。本発明でいう立体編物布帛の代表例には、二列針床を有する編機で形成される編地であって、例えばダブルラッシェル機、ダブル丸編機等で編成できる編物である。図6に、表編地(3)と裏編地(4)のそれぞれの面を連結糸(5)で連結してなる立体編物の一例を示す。
【0006】本発明の立体編物布帛は、立体編物一枚でなる布帛であるか、あるいは複数枚重ね合わせた積層構造の布帛であることができる。また、前記した立体編物に通常の織編物を重ねた積層構造の布帛であることもできる。ここで、通常の織編物とは、平織、綾織、朱子織、変化組織織物( ジャガード織物) 、パイル織物等の織物およびシングル針床の緯編機及び経編機によって編成される編物である。通常の織編物が通気度の大きいメッシュ状の織編組織をもつていると、溶着処理が適用されるとき溶融した熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーの流動阻害を小さくすることができるので、好適である。立体編物と通常織編物は、それぞれが複数枚用いられた積層された構造の布帛であることができる。この積層構造における立体編物と通常織編物との積層の配置関係は、特に限定されるものではない。図7は、一枚の立体編物(1)の表地(3)を覆って通常編物であるメッシュ状編物(9)が重ね合された積層構造による本発明の布帛の調製例を示している。図7に示されるように、積層布帛の一部の表裏面に熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片(2)、(2)が配置され、この部分において、この材片が後述する溶着手段の適用にを受けて、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーが溶融せしめられ、積層布帛構造が固定される。
【0007】熱可塑性合成樹脂または熱可塑性エラストマー材片は、ABS樹脂、ポリオキシメチレン(ポリアセタール)樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の熱可塑性樹脂、又はスチレン系、オレフィン系、塩化ビニル系、ウレタン系、エステル系、アミド系等の熱可塑性エラストマー等からなる。
【0008】熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーは、更に立体編物を構成している繊維素材の内、最も低い融点を示す繊維素材の融点よりも低い融点をもっている材料であることが好ましい。なお、ここでいう融点とは、JISL−1013のB法によって測定される融点をいう。立体編物布帛の端縁部と熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片との融着による結合は、振動溶着法、超音波ウエルダー法、高周波ウエルダー法、熱板溶着法又はホットワイヤー面溶着法等を適用することによって行われる。その場合、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー片材は、立体編地の面の上下に相対するように配置され、その上下の熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片の間に立体編物が配置される態様で溶着が行われる。このとき、立体編物の端縁部が上下の熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片が10乃至20mm程度はみ出すように配置する。そうすることによって、溶着加工時に立体編地が熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片に完全に挟みこまれることになる。
【0009】図8及び図9は、本発明の布帛の溶着態様の一例の説明図である。図8には、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片(2)、(2)が立体編地(1)の表地(3)の面側に普通編地の積層した構造の布帛の上下両面上に配置され、溶着処理が熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片面に適用されることを示している。図9は、溶着処理が適用された後の構造を示している。図9の例では、立体編地(1’)の熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマ材片(2)が端縁部を若干余して配置される態様で示されているが、端縁辺まで熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片を配置して溶着処理することもできる。
【0010】本発明において、融点の技術的意義は、立体編物を構成している繊維材料の強度を大きく低下させないで、立体編物に対してのアンカー効果および樹脂によるブリッジ作用により端縁部の補強効果を与えることにある。材料間の摩擦発熱で材料を溶融圧着する振動溶着法の適用により本発明の立体編物布帛の調製を例に説明すると、圧着に際して、立体編物を構成している繊維素材に大きなダメージを与えない温度、すなわち繊維の融点温度に加熱されないで、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーが溶融することが重要である。この条件が満たされる温度で樹脂が溶融して、立体編物に対してのアンカー効果並びに当該熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー同士のブリッジが形成されることが肝要である。かくして、立体編物を構成している繊維材料の強度を大きく低下させないで、椅子の座部材等に最適な布帛材料を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本発明の実施態様を説明する。図1〜図3は、立体編物布帛(1)における端縁部での熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片(2)の溶着態様を説明している。この図は、立体編物布帛が裁断され端縁部が形成される部位の編地表面に熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー材片を配置して、樹脂材片の上面から型面により押圧しつつ振動溶着法、超音波ウエルダー法、高周波ウエルダー法、熱版溶着又はホットワイヤー法等の何れかを適用することで、熱可塑性樹脂(又は熱可塑性エラストマー)材片(2)の溶着帯が形成されることを示している。このように加工された立体編物布帛は、この溶着帯がその長手方向に沿って裁断されることで、溶着層を端縁部の周辺に有する本発明の立体編物布帛が得られる。図8、図9による実施態様においても同様の溶着手段が適用される。
【0012】本発明において、立体編物布帛を構成する繊維素材は、特に限定されるものではないが、クッション性、通気性、透湿性を考慮した場合、連結糸としては合繊モノフィラメントの使用が好ましい。 熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー片材は、既述のようにその融点が立体編物編地を構成する繊維素材のうちで最も低い融点を示す繊維材料の融点よりも低い融点をもつ材料であることが好ましい。より好ましくは、前記した融点よりも更に50℃以上低い融点、100℃以上低い融点をもつ樹脂を用いれば成型時間の短縮等を図ることができるので更に好ましい。
【0013】熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーからなる溶着用材片は、一般にその厚みを1〜3mm程度として、立体編物の厚みや、それを構成している繊維材料の繊維径等を考慮して適宜選定される。溶着材の幅は、接着強度及び取り扱い性の観点から10mm前後程度とするが、立体編物布帛が高負荷を受ける用途を対象とする場合には、更に広いものとすることを妨げるものではない。
【0014】本発明の立体編物布帛は、所望のクッション性、通気性、透湿性を示す立体編地を調製した後、これを所望の形状、サイズに裁断した後、先ずは立体編地のその裁断端縁部の表裏(3)、(4)を、別途調製した厚さ5〜10mm程度、幅10mm程度で所定長さを有する熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー片材で、挟み込むように溶着手段の敷設した金型に固定した後、溶着手段を適用して、加圧の下で前記融着材を溶融し、溶融樹脂を編物構造内に飽充させた後固化することで融着帯が形成される。既に述べたように、立体編地の形望の形状、サイズへの裁断に先立って融着材片を形望の形状、サイズに適用して融着加工を適用した後、融着帯に沿って裁断することによって端縁部が融着された本発明の立体編物布帛を調製することもできる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
〔実施例1〕9ゲージのダブルラッシェル編機を用いて、表裏の編地を240dtex/1fのポリアミドモノフィラメント糸で、連結糸には1220dtexのポリアミドモノフィラメント糸( 融点225℃) を用いて編成した後ヒートセットを実施し、厚さ17mm、目付1200g/m2 に仕上がった立体編地(1)を得た。この立体編地の原反を4辺各30cmの布帛片に裁断した。
【0016】立体編物片を、あらかじめ振動溶着機の上下に固定された熱可塑性樹脂である低密度ポリエチレン樹脂片(2)(融点110℃、縦10mm×横11.5mm×厚み5mm)で挟みこみ、振動周波数240Hz、溶着圧7×106 Paで加工し、溶着厚み1.5mmで立体編物を挟み込むように溶着した(図1参照)。得られた立体編物布帛の溶着部の引張り強度は、溶着前の引張り強度に比べて80%の強度保持率を示し、布帛の溶着縁部における編地のほつれは起こらなかった。結果を表1に示す。なお、強度の測定は、JIS L−1018のカットスプリット法、低速伸張形試験機によった。
【0017】〔実施例2〕実施例1で使用したのと立体編物(1)に加えて、18ゲージのダブルラッシェル編機を用い、表裏の編地に167dtex/48fのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(融点260℃)、連結糸にポリアミドモノフィラメント(融点225℃)を用いて編成した後、ヒートセット加工を施し、厚み4mm、目付け300g/cm2 の立体編物(1’)を各辺それぞれ30cmの布帛片に裁断した編地片を重ねて、振動溶着機の上下に予め固定した低密度ポリエチレン片(2’)(融点110℃、縦10mm×横115mm×厚み5mm)で挟み、周波数240Hz、溶着圧7×106 Pa、溶着厚み1.5mmで(1)、(1’)2種類の立体編物を挟み込むように溶着した。
【0018】その結果、上部の低密度ポリエチレン片(2’)には立体編物(1’)が、最下部の低密度ポリエチレン片(2)には立体編物(1’)が溶着した。それぞれの低密度ポリエチレン片が溶着した立体編物の引張り強度を測定した結果、低密度ポリエチレン片の溶着前の強度に比べて強度保持率はそれぞれ80%、75%あった。
【0019】〔実施例3〕実施例2で得られた低密度ポリエチレン片が溶着した状態の立体編物(1)、(1’)をそのまま、再度振動溶着機に固定し、振動溶着機の条件を実施例2で実施した同じ条件で再度振動法を適用した。その結果、低密度ポリエチレン(2’)(2’)が立体編物(1)、(1’)をブリッジしている積層立体編地布帛が得られた(図3参照)。この布帛のブリッジした融着帯部分の引張り強度は、低密度ポリエチレン(2’)溶着前の立体編物(1)、(1’)の強度の各々75%、75%を示した。
【0020】〔比較例1〕実施例1で準備した立体編物地(1)の縁部に市販のポリエステルタフタ(縦、横83dtex糸使用)のウレタンコーティング布(6)をポリエステル紡績糸20番に相当する縫い糸で縫線(7)にて縫着した(図4参照)。縫合部の引張り強度を測定したところ、縫製部のホツレや縫糸切れが発生し、立体編物(1)の本体強度の20%程度の強度保持率であった。
【0021】〔比較例2〕立体編地(1)の端末部を熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーを介さずに直接超音波ウエルダーにて、立体編物を構成している素材そのものを融接幅幅2mmの融接帯(8)を形成した(図5参照)。得られた融着部の引張り強度を測定した結果、立体編物(1)の端末のほつれは防止されていが、一方、融接部の引張り強度はバラツキが大きく、その引張強度の絶対値も本体強度の25〜50%の強度保持率であった(図5参照)。
【0022】
【表1】

【0023】
【発明の効果】本発明は、立体編物の端縁部ほつれを防止すると共に、高負荷用途にも耐えうる端末補強をした立体編物布帛を提供することができる。




 

 


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