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発明の名称 剥離紙用剥離剤組成物および剥離紙
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−254298(P2001−254298A)
公開日 平成13年9月21日(2001.9.21)
出願番号 特願2000−63898(P2000−63898)
出願日 平成12年3月8日(2000.3.8)
代理人
発明者 大塚 雅彦
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】(1)剥離紙用付加反応型シリコーンエマルジョン、(2)ゲル分が80%以上であり、かつカルボキシル基を含有するラテックス、を含むことを特徴とする剥離紙用剥離剤組成物。
【請求項2】ラテックス(2)がエチレン性不飽和カルボン酸単量体と共役ジエン系単量体とを含む単量体組成物を乳化重合して得られる請求項1記載の剥離紙用剥離剤組成物。
【請求項3】乳化重合において、メルカプト基を有する化合物を添加しないか、もしくは添加してもその添加量が単量体組成物100重量部に対して0.3重量部以下である請求項2記載の剥離紙用剥離剤組成物。
【請求項4】基材の少なくとも片面に、請求項1〜3のいずれかに記載の剥離紙用剥離剤組成物から調製された剥離剤層を有することを特徴とする剥離紙。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラテックスを主体とした剥離紙形成用の塗工剤、および該塗工剤を用いた剥離紙に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に商品や商品容器の表面に貼り合わされる粘着ラベル、粘着シール、ステッカー、ワッペン、包装容器の梱包等に用いられる粘着テープ等は、紙又はフィルム等の基材の片面又は両面に粘着剤、又は接着剤が積層された構造をしている。これらのラベル、シール等はそれが使用されるまで粘・接着剤層部分は剥離紙に覆われている。この剥離紙の該粘・接着剤層との接触表面には、使用時の剥離性を良好にするために剥離剤、又は離型剤が基材の表面に塗工されている。剥離剤として例えばシリコーン樹脂が塗工されている。これら剥離剤、離型剤の塗工時の形態は溶剤型、無溶剤型、エマルジョン型等である。
【0003】剥離紙の基材として、例えば紙ではポリエチレンラミネートタイプ、グラシンタイプ、スーパーカレンダードタイプ、及びクレーコートタイプ等が知られている。これらの基材の中で、一般的にポリエチレンラミネートタイプが多量に使われている。このポリエチレンラミネートタイプは木材パルプを主原料とする上質紙、片艶紙及びクラフト紙等の表面に、押出し加工方式により厚さ10〜25ミクロン程度のポリエチレンフィルム層を形成させたものである。ポリエチレンラミネートの目的は、剥離剤のシリコーン塗工液の浸透を極力抑制することにより、剥離性を最大限に向上させることである。しかし、このポリエチレンをラミネートする方法で製造された剥離紙は、ポリエチレンが強固な連続皮膜を形成し、かつそれが水に不溶のため、この剥離紙を回収し、製紙工程で再生利用することが極めて困難で、今日産業廃棄物処理上の大きな問題となってきている。
【0004】また、剥離剤であるシリコーン樹脂も、従来は大量の溶剤を用いる溶剤型が主流であるが、近年の省資源、安全衛生の面から問題となっている。そのため、製紙工程で容易に再生利用できる基材を用い、かつ剥離剤塗工時に従来のものより省資源タイプで、環境に優しいシリコーン樹脂との組み合わせによる剥離紙が望まれてきている。これらの課題に対して、例えば紙の基材に直接無溶剤型シリコーン樹脂を塗工し剥離紙を得る試みがなされているが、紙の表面の凸凹によって無溶剤型シリコーン樹脂が均一に塗工できない問題を抱えている。
【0005】またエマルジョン型シリコーン樹脂をポリエチレンフィルム層のない基材に直接塗工することも試みられているが、エマルジョン型シリコーン樹脂が紙に浸透し、その結果重剥離化現象が起こることが知られている。そのため剥離性のコントロールが容易でないという問題を抱えている。これに対して、特公表3−500060号公報、特開平11−222557号公報ではシリコーンエマルジョンとラテックスとの組み合わせにより、紙に直接塗工し剥離性をコントロールする技術が開示されている。しかしながらこれらの開示技術では、ラテックスの種類によってはシリコーン樹脂の硬化不良による基材への密着性不良、及びその硬化不良に起因すると考えられる残留接着率の低下等を発生させる問題を抱えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、使用済み剥離紙を回収し、製紙工程で再利用できる基材を用いた時に、基材への密着性が良好であり、かつ残留接着率が問題なく、優れた剥離性を有する剥離剤組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【問題を解決するための手段】本発明者は、シリコーンエマルジョンと特定のラテックスとの組み合わせが、前記課題を解決するために有効であることを見いだし、本発明をなすに至った。すなわち、本発明は、(1)剥離紙用付加反応型シリコーンエマルジョン、(2)ゲル分が80%以上であり、かつカルボキシル基を含有するラテックス、を含む剥離紙用剥離剤組成物であり、(2)ゲル分が80%以上であり、かつカルボキシル基を含有するラテックスがエチレン性不飽和カルボン酸単量体と共役ジエン系単量体とを含む単量体組成物を乳化重合して得られる剥離紙用剥離剤組成物であり、さらには、該乳化重合において、メルカプト基を有する化合物を添加しないか、もしくは添加してもその添加量が単量体組成物100重量部に対して0.3重量部以下である剥離紙用剥離剤組成物であり、基材の少なくとも片面に該剥離紙用剥離剤組成物が積層してなる剥離紙である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明について、以下具体的に説明する。本発明に用いられる(1)剥離紙用付加反応型シリコーンエマルジョンとしては、例えば(a)1分子中に少なくとも2個の不飽和基を有するオルガノポリシロキサン、と(b)1分子中にケイ素原子に直接結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを主成分とするシリコーン樹脂を、界面活性剤及び/又は保護コロイド、及び水と混合し、例えば強制乳化することにより得られる。
【0009】このシリコーンエマルジョンには硬化を促進させるため、使用前に例えば白金触媒等を配合することが好ましい。
(1)剥離紙用付加反応型シリコーンエマルジョンを具体例で挙げると、旭化成ワッカーシリコーン社製のDEHESIVE39005VPとDEHESIVE39006VPとの組み合わせ、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSYL OFF7198とSYL OFF7199との組み合わせ、SYL OFF7900とSYL OFF792との組み合わせ、東芝シリコーン社製SM3000とSM3010とUV9310Cとの組み合わせ、SM3200とSM3010とUV9310Cとの組み合わせ、信越化学工業社製KM3950とCAT-PM-8ABとの組み合わせ、KM768とCAT-PM-6ABとの組み合わせ等が挙げられる。
【0010】本発明において用いられるラテックス(2)はゲル分が80%以上で、カルボキシル基を含有するラテックスである。その中でも、エチレン性不飽和カルボン酸単量体と共役ジエン系単量体、そして必要によりこれらと共重合可能なその他のビニル系単量体を含む単量体組成物を乳化重合して得られるものが、製造が容易であることから好ましい。本発明で用いられる、エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては例えば、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸などが挙げられる。好ましくは2塩基酸であり、イタコン酸、フマール酸である。
【0011】また、共役ジエン系単量体としては例えば、1,3−ブタジエン、1,3−イソプレン、2−クロロ−1,3ブタジエン、クロロプレンなどが挙げられる。好ましくは1,3−ブタジエンである。これら上記の二つの単量体に加えて、本発明のラテックス(2)として要求される様々な品質・物性を付与するために、これら以外のビニル系単量体成分を使用することができる。それらの単量体としては例えば、スチレンを代表とする芳香族ビニル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類がある。好ましくはスチレンである。さらに、水酸基、アミド基、アミノ基、メチロール基、グリシジル基、スルホン酸基、リン酸基などの官能基を有する各種のビニル系単量体も所望に応じて使用できる。
【0012】本発明において用いられるラテックス(2)の単量体成分の一般的な組成は、全単量体量に対しエチレン性不飽和カルボン酸単量体0.5〜10重量%、共役ジエン系単量体10〜70重量%、芳香族ビニル系単量体10〜79.5重量%およびこれらと共重合可能なビニル系単量体0〜50重量%である。エチレン性不飽和カルボン酸単量体の好ましい割合は0.5〜5%である。また、共役ジエン系単量体の好ましい割合は、15〜65重量%である。
【0013】本発明のラテックス(2)は、そのゲル分が80%以上であることが必要である。80%以上であることにより基材に対する密着性、残留接着率が良好である。好ましくは90%以上である。このゲル分は、重合温度、共役ジエン系単量体の量、連鎖移動剤の種類や量などにより調節することができる。また、本発明のラテックス(2)のスエル(有機溶剤に対する膨潤特性)は1〜10であることが好ましい。スエルが1以上でラテックスの成膜性が良好であり、10以下で残留接着率、剥離性が良好である。好ましくは2〜9である。スエルは、単量体の種類、重合温度および連鎖移動剤の種類及び添加量により調節することができる。
【0014】なお、ここで言うゲル分とは、実施例において後述するように、ラテックス(2)を一定条件下で成膜させ、次いでトルエンに浸漬させた後の、トルエン不溶分を指し、スエルはトルエン浸漬後のトルエン膨潤度を指す。ラテックス(2)粒子の平均粒子径は40〜400nmの範囲にあることが望ましく、50〜200nmの範囲にあるのがさらに好ましい。平均粒子径はシードラテックスや界面活性剤の使用割合などによって調整することができ、一般にその使用割合を高くするほど生成ラテックスの平均粒子径は小さくなる傾向がある。シードラテックスの重合は、本発明のラテックスの重合に先だって同一反応容器で行っても、異なる反応容器で重合したシードラテックスを用いても良い。本発明のラテックス(2)のガラス転移温度Tgは−40〜40℃が好ましい。−40℃以上で剥離性に問題がなく、40℃以下でラテックス(2)の成膜に問題がない。更に好ましくは−30〜30℃である。また、このラテックス(2)中の固形分濃度は40〜60重量%の範囲で選ばれる。
【0015】本発明において用いられるラテックス(2)は、例えば、乳化重合法によって得られる。乳化重合の方法に関しては特に制限はなく、従来公知の方法で、水性媒体中で前記の単量体、連鎖移動剤、界面活性剤、ラジカル重合開始剤および、必要に応じて用いられる他の添加剤成分を基本組成成分とする分散系において、単量体を重合させて合成樹脂粒子の水性分散液、すなわちラテックスを製造することができる。そして、重合に際しては、供給する単量体組成物の組成を全重合過程で一定にする方法や重合過程で逐次、あるいは連続的に変化させることによって生成するラテックス粒子の形態的な組成変化を与える方法など所望に応じてさまざまな方法が利用できる。
【0016】連鎖移動剤は合成樹脂の分子量やゲル生成量を調整するために汎用的に用いられる。例えば、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸などのメルカプタン類やα−メチルスチレンダイマーなど通常の乳化重合で使用可能なものを全て使用できる。界面活性剤としては、例えば脂肪族セッケン、ロジン酸セッケン、アルキルスルホン酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸塩などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマーなどのノニオン性界面活性剤が挙げられる。これらのほかに親水基と親油基を有する界面活性剤の化学構造式の中にエチレン性2重結合を導入した、いわゆる反応性界面活性剤を用いても良い。
【0017】ラジカル重合開始剤は、熱または還元性物質によりラジカル分解して単量体の付加重合を開始させるものであり、無機系開始剤および有機系開始剤のいずれも使用できる。このようなものとしては、例えば水溶性又は油溶性のペルオキソ二硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物等、具体的にはペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム(NPS)、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、2,2−アゾビスブチロニトリル、クメンハイドロパーオキサイドなどがあり、また他に、POLYMER HANDBOOK (3rd. edition)、J.BrandrupおよびE.H.Immergut著、John Willy & Sons刊(1989)に記載されている化合物が挙げられる。また、酸性亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸やその塩、エリソルビン酸やその塩、ロンガリットなどの還元剤を重合開始剤に組み合わせて用いる、いわゆるレドックス重合法を採用することもできる。これらの中で特にペルオキソ二硫酸塩が重合開始剤として好適である。この重合開始剤の使用量は、全単量体の重量に基づき、通常0.1〜5.0重量%の範囲から、好ましくは0.2〜3.0重量%の範囲から選ばれる。
【0018】以上述べたように、本発明のラテックス(2)の乳化重合には、適宜添加剤成分を加えることができるが、メルカプト基を有する化合物については添加使用しないか、もしくは添加する場合でも、その添加量を単量体組成物100重量部に対して、0.3重量部以下とすることが、剥離性の点から好ましい。より好ましくは0.2重量部以下である。この乳化重合における重合温度は、通常60〜100℃の範囲で選ばれるが、前記レドックス重合法等により、より低い温度で重合を行っても良い。また、例えば2段階重合においては、第1段での重合温度と第2段での重合温度は同じでも異なっていても良い。
【0019】本発明で使用するラテックス(2)においては、必要に応じ各種重合調整剤を添加することができる。例えば、pH調整剤として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムなどのpH調整剤を添加することができる。また、エチレンジアミン四酢酸ナトリウムなどの各種キレート剤なども重合調整剤として添加することもできる。
【0020】本発明においては、シリコーンエマルジョン(1)とラテックス(2)を所定の量比で混合することにより、剥離性をコントロールすることができる。(1)剥離紙用付加型シリコーンエマルジョンと(2)ラテックスとの重量比は各々の固形分で,(1)/(2)=2/100〜300/100の範囲で剥離性のコントロールが可能である。(1)/(2)が2/100以上で剥離性のコントロールが容易となり、(1)/(2)が300/100以下で実施例の欄で詳述する残留接着率に問題がない。好ましくは(1)/(2)=2/100〜100/100である。
【0021】本発明において必要に応じて顔料を配合しても良い。顔料としては、特に制約はなく、無機または有機の顔料が適宜使用できる。例えばマグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、チタン、アルミニウム、アンチモン、鉛等の各種金属酸化物、水酸化物、硫化物、炭酸塩、硫酸塩または珪酸塩化合物やポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の個体高分子微粉末等が挙げられる。具体的には炭酸カルシウム、カオリン(クレー)、タルク、二酸化チタン、水酸化アルミニウムシリカ、石膏、バライト粉、アルミナホワイト、サチンホワイト等無機顔料が挙げられる。
【0022】さらには必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、アクリル系ラテックス、スチレンアクリル系ラテックス、ウレタンエマルジョン、酢ビエマルジョン、エチレン酢ビエマルジョン、ポリビニルアルコール等を配合しても良い。これらラテックス、エマルジョンを作製する際も、メルカプト基を有する化合物は単量体組成物100重量部に対し、0.3重量部以下であることが好ましい。また、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、デキストリン、酸化処理澱粉、架橋澱粉、澱粉エステル、グラフトコポリマー澱粉等の澱粉誘導体等の各種水溶性天然高分子類、さらには増粘剤、消泡剤、濡れ剤、レベリング剤、成膜助剤、可塑剤、分散剤、着色剤、耐水化剤、潤滑剤および防腐剤等が配合されていてもよい。
【0023】本発明の基材に用いられる原紙は特に制約はないが、例えば広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ等の化学パルプ、GP、RGP、TMP等の機械パルプを原料として用い、長網多筒型抄紙機、長網ヤンキー型抄紙機あるいは丸網抄紙機で抄紙される上質紙、中質紙、片艶紙及びクラフト紙等の酸性紙、中性紙、を包含するものである。原紙中には紙力増強剤、サイズ剤、填料、歩留向上剤等の抄紙補助薬品が含まれていてもよい。特に限定するものではないが、原紙の坪量は50〜150g/m2程度のものが用いられる。
【0024】また、必要に応じて合成紙、蒸着紙、布、不織布、金属ホイル、各種高分子フィルム等を使用してもよい。基材に対する塗工設備としては例えばサイズプレス、ゲートロールコーター、バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーターおよびブレードコーター等から任意に選定することができる。塗工量は絶乾重量で0.5〜50g/m2塗工されるよう調整するのが望ましい。乾燥条件は80〜180℃で10〜300秒が好ましい。本発明の組成物は、基材に2回以上の塗工操作により塗工してもよい。
【0025】
【実施例】本発明を実施例に基づいて説明する。本発明の実施態様は、これらによって限定されるものではない。なお、例中の塗布量、部数、混合割合等は全て固形分で示した。また、「部」は特に断らない限り「重量部」を示すものである。各特性は次のようにして求めた。
(1)ガラス転移温度(Tg):DSCにより測定を行った。10℃/minの昇温速度とし、変曲点をTgとした。
(2)粒径:光散乱法により測定を行った。測定装置は粒径測定装置(LEED&NORTHRUP社製、MICROTRACTMUPA150)を用い、体積平均粒径を測定した。
【0026】(3)ゲル分、スエル:テフロン板上に、25%に希釈したラテックスをストローで一滴ずつ落としていく。その後130℃に設定したオーブンに30分放置し、乾燥した。乾燥したラテックス滴をテフロン板から剥がし、0.5g精秤する(W1)。トルエン30mlの中に精秤したラテックス滴を入れ、3時間振とうする。振とう後、内容物を予め秤量した325メッシュの金網でろ過し、速やかに金網とろ過残の重量を測定する(W2)。次にそのろ過残を金網ごと130℃で1時間乾燥させ、その後その重量を測定する(W3)。以下の式により、ゲル分(%)、スエルを算出した。
ゲル分(%)=(W3−金網の重量)×100/W1スエル=(W2−金網の重量)/(W3−金網の重量)
【0027】(4)剥離剤層の原紙に対する密着性:剥離剤組成物を原紙に塗布、加熱乾燥後、さらに室温1日放置した。その後、該組成物表面を磨耗した後表面を観察し、以下の基準で剥離剤層の原紙に対する密着性評価を行った。
【0028】△以上を合格とした。
○:硬化後、爪で10回こすり剥離しない△:硬化後、爪で10回こすり若干の剥離が生じる×:硬化後、爪でこすり5回以下で剥離する【0029】(5)残留接着率:本剥離剤を用いた剥離紙の、粘着テープ接着剤に及ぼす影響を評価するため、以下の評価手法により残留接着率を測定した。剥離剤層を設けた塗工紙に、幅25mmの粘着テープ(31B、日東電工社製)を軽く押しつけ、その上を2kgのローラーで一往復させ貼りつけた。20℃/65%RHの部屋に、貼り付け後1時間放置し、その後粘着テープを180゜に剥がした(剥がし速度300mm/min)。剥がした粘着テープをSUS板(JIS Z0237記載の処理を行う)に同様に貼りつけ、1時間放置後、180゜剥離強さ(引っ張り試験機を用いた。クロスヘッドスピードは300mm/min)を測定した。
【0030】別途、上記塗工紙の代わりに、テフロン(登録商標)板に同様に幅25mmの粘着テープを貼りつけ、その後同様に剥がした後、該粘着テープをSUS板に貼りつけ、同様に剥離強さを測定した。残留接着率は次の様に計算した。
残留接着剤率=(塗工紙に貼りつけたテープのSUS板に対する剥離強さ)×100/(テフロン板に貼りつけたテープのSUS板対する剥離強さ)
残留接着率は80%以上を合格とした。
【0031】(6)離解性:本剥離剤を用いた剥離紙の回収性を評価するために、以下の手法により離解性を測定した。剥離剤層を設けた塗工紙5gを小片に切り、2Lの水とともに家庭用ミキサーで10分攪拌し、以下の基準で離解状態を観察した。△以上を合格とした。
○:単繊維状となる△:僅かに凝集物が見られる×:凝集物が見られる【0032】(7)剥離性:本剥離剤を用いた剥離紙の剥離性を評価するためにJIS Z0237に準拠した剥離強さの測定を行った。具体的操作を以下に示す。剥離剤層を設けた塗工紙に、幅50mmの粘着テープ(AT−050VP、プラス社製)を軽く押しつけ、その上を2kgのローラーで一往復させ貼りつけた。20℃/65%RHの部屋に、貼り付け後1時間放置し、その後180゜剥離強さ(引っ張り試験機を用いた。クロスヘッドスピードは300mm/min)を測定した。
【0033】
【製造例1】平均直径0.04μmのシード粒子の水性分散体(スチレン/メタクリル酸メチル系重合体、固形分濃度34重量%)1.0部を撹拌装置と温度調節用ジャケットを取り付けた耐圧反応容器に入れ、さらに水70部、ラウリル硫酸ナトリウム0.3部、イタコン酸3部を仕込み(以上初期仕込み)、内温を80℃に昇温し、次いでスチレン56部、ブタジエン41部、α−メチルスチレンダイマー0.2部、t−ドデシルメルカプタン0.3部からなる混合モノマー溶液(以上モノマー系)と、水25部、水酸化ナトリウム0.15部、ラウリル硫酸ナトリウム0.15部、ペルオキソ二硫酸ナトリウム(NPS)1部からなる開始剤系水溶液(以上水系)を、それぞれ6時間および7時間かけて一定の流速で添加した。そして80℃の温度をそのまま4時間保ったのち冷却した。次いで生成したジエン系共重合ラテックスに水酸化ナトリウム1.5部を添加することでpHを5.5とした。次に、スチームストリッピング法により未反応単量体を除去し、200メッシュの金網で濾過した。このジエン系共重合体ラテックスは最終的に、pHを8、固形分濃度50重量%になるように調整した。粒径は180nmであった。
【0034】
【製造例2〜6】表1に記載した単量体組成物に基づいて、製造例1と同様に重合を行った。なお、表中の仕込み量は重量部である。粒径は全て170〜190nmの範囲にあった。
【0035】
【実施例1〜7】表2に記載の剥離剤層の組成物を調製した。なお、表中の量は固形分換算の重量部である。配合はラテックスを攪拌下に表2記載の剥離剤用付加型シリコーンエマルジョンを投入した。30分間攪拌を行い、その後速やかに使用した。剥離剤層の塗工は次のように行った。剥離剤組成物を坪量70gの原紙に、バーコーターを使用して塗布し、140℃/60秒の条件で乾燥させた。塗布量は8g/m2となるよう、バーコーターの番号を調節した。その評価結果を表2に示す。いずれも、密着性、残留接着率、離解性が良好であり、しかも実用的かつ広範な剥離強度範囲で剥離性をコントロールできる。
【0036】
【比較例1〜2】評価結果を実施例1と同様に表3に示す。比較例1ではシリコーンエマルジョンを配合していないため、粘着テープが剥離紙から剥がれず基材破壊を示し剥離紙の性能は示さなかった。比較例2ではゲル分が80%未満のラテックスを用いているため、剥離剤層の密着性、残留接着率が不良である。
【0037】
【表1】

【0038】
【表2】

【0039】
【表3】

【0040】
【発明の効果】本発明の剥離紙用剥離剤組成物は直接紙に塗布した場合、優れた基材への密着性、残留接着率、良好な剥離性の効果を有する。




 

 


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