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発明の名称 インクジェット記録用シート
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−270223(P2001−270223A)
公開日 平成13年10月2日(2001.10.2)
出願番号 特願2000−82037(P2000−82037)
出願日 平成12年3月23日(2000.3.23)
代理人
発明者 小谷 徹 / 森 憲一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 フィルムシート上にインク受容層を設けたインクジェット記録用シートにおいて、フィルムシートとインク受容層の間にアンダーコート層が設けられており、フィルムシートを含むアンダーコート層の硬さが10以下であることを特徴とするインクジェット記録用シート。
【請求項2】アンダーコート層が水溶性樹脂と架橋剤とからなる請求項1記載のインクジェット記録用シート。
【請求項3】アンダーコート層が2層以上からなる請求項1または2記載のインクジェット記録用シート。
【請求項4】フィルムシートが不透明である請求項1、2、または3記載のインクジェット記録用シート。
【請求項5】フィルムシートがポリエチレンテレフタレートを主成分とする請求項1、2、3または4記載のインクジェット記録用シート。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記録用シートに関し、画像記録特性に優れ、耐水性にもすぐれ、特に高濃度で印字した場合の印字部のスクラッチ強度が優れており施工性の優秀なインクジェット記録用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式のプリンターの性能、特にプリント速度、解像度、彩度などの向上によって、被記録材に対しても高速吸収性、高吸収容量等より高度な特性が要求されてきている。これらの要求特性に応じるために、非晶質合成シリカのような吸液性の高い顔料を主成分とする塗工層を基材上に設ける方法がとられる。
【0003】このときフィルムシートとの密着性を高め耐水性等を向上させるために特開平9−99638号公報、特開平10−58823号公報のように基材シートとインク受容層との間にガラス転移温度を規定した樹脂を用いて中間層を設ける方法が開示されている。特開平11−1059号公報には基材シートとインク受容層との間にアンダーコート層としてアスペクト比を規定した無機顔料を用いて発色性や塗膜耐水性を向上させる方法が開示されている。しかしながら、これらの方法では特に高濃度で印字した部分で印字直後において爪等により傷がつき易く施工性が劣るという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述のごとく従来の記録シートが有する問題点を解決し、画像記録特性が優れており、耐水性も優秀で、かつ特に高濃度で印字した部分の印字直後のスクラッチ強度が優れており施工性の優秀な記録シートを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、フィルムシート上に、インク受容層を設けたインクジェット記録用シートにおいて、フィルムシートとインク受容層との間にアンダーコート層が設けられており、フィルムシートを含むアンダーコート層の硬さが10以下であることを特徴とするインクジェット記録用シートである。
【0006】
【発明の実施の形態】基材としてのフィルムシートは特に限定されず、各種のものが使用でき合成紙であっても良い。特に耐熱性、寸法安定性、剛性を備えた熱可塑性プラスチックにより成形されたものが好ましい。例えば、 ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂アクリル樹脂ポリ塩化ビニル樹脂ポリプロピレン樹脂ポリスチレン樹脂ポリビニルアルコール樹脂ポリエチレン樹脂ジアセテート樹脂トリアセテート樹脂ポリイミド樹脂等、中でもポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂アクリル樹脂ポリスチレン樹脂ポリエチレン樹脂ジアセテート樹脂トリアセテート樹脂ポリイミド樹脂を主成分としたもので厚さ5〜250μm程度、好ましくは50〜180μmのものが良い。
【0007】看板等への使用目的で各種ボードに貼り付けて使用する場合はボードの汚染等を隠蔽するべく、フィルムシートは不透明なものが好ましい。また、ボードに貼り付けられたフィルムシートを比較的簡単に剥離するためには、フィルムシートとしては強度の強いポリエチレンテレフタレート樹脂で成形されたものが好ましい。この場合剥離後の再使用も可能となり得る。
【0008】(アンダーコート層)アンダーコート層に含有される高分子接着剤としてはポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン及びその誘導体メチルセルロース等セルロース系誘導体カゼイン等の蛋白質、澱粉、およびその澱粉誘導体スチレンーブタジエン共重合体、メチルメタクリレートーブタジエン共重合体等の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体等のアクリル系重合体ラテックス、エチレンー酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックスあるいはこれらの各種変性体が挙げられる。中でも、インク受容層が水溶性樹脂を主成分とする場合には、アンダーコート層とインク受容層の密着性向上のためには、水溶性樹脂であるポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン及びその誘導体メチルセルロース等セルロース系誘導体を主成分とすることが好ましい。
【0009】この場合、さらに水溶性樹脂に架橋剤として無水マレイ酸共重合樹脂系メラミン系樹脂尿素系樹脂イソシアネート系樹脂エポキシ系樹脂、グリオキザール系樹脂等を用いることでアンダーコート層の耐水性が向上してより好ましい。また、アンダーコート層のブロッキング防止のためには高分子接着剤のガラス転移温度を50℃以上とすることが好ましい。
【0010】また、上記高分子接着剤は基材シートとの密着が劣る場合がありそのような場合には基材シートとアンダーコート層との間にさらに易接着層を設けることが好ましい。
【0011】易接着層としてはポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、共重合ポリエステル系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリアミド系樹脂のうち少なくとも1種類の樹脂を架橋剤によって不溶化した樹脂層あるいは自己架橋型樹脂層が好ましい。易接着層には、顔料、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含んでもかまわない。
【0012】この場合には、基材シートとインク受容層との間に2層以上のコート層が存在することになるが、これら2層以上のコート層をまとめてアンダーコート層と呼ぶ。
【0013】上記高分子接着剤を用いてアンダーコート層を設けるときに、基材シートを含めたアンダーコート層の硬さが、インク受容層を設けた後でインクを多量に受容した高濃度印字部の耐スクラッチ性に大きく影響する。
【0014】すなわち、基材シートを含めたアンダーコート層の硬さが強すぎる場合は高濃度印字部の特に印字直後において爪等により傷がつき易く施工性が劣るという問題がある。
【0015】最適な硬さとしてはダイナミック硬度で10以下が好ましく、特に好ましくは8以下である。
【0016】また、アンダーコート層には各種有機および/または無機顔料を含有してもかまわない。但し、アンダーコート層の硬さを抑えるため、含有量は50%以下が好ましい。
【0017】また、アンダーコート層には界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含んでもかまわない。
【0018】アンダーコート層の形成方法としては特に限定されるものではなく、従来公知の方法で良く、例えば、グラビヤコートグラビヤリバースコート、ロールコートワイヤーバーコート、ブレードコートナイフコートエアーナイフコートコンマコートスロットダイコートディップコート等いずれの方法でも良い。
【0019】アンダーコート層の厚みとしては0.5μm以上30μm以下が好ましい。0.5μmより薄いと基材シートまたは易接着層との密着力が劣る。30μmより厚いと塗液中の泡に由来すると思われるピンホールが出現しやすくなりアンダーコート層の面質が劣り、さらに、その上にインク受容層をコートしたときに乾燥工程でインク受容層にヒビワレ発生等による面質低下の危険性がある。
【0020】(インク受容層)基材シートの一方の面に、アンダーコート層を設け、その上にインク受容層を設ける。 インク受容層は、非晶質微粉シリカと水性高分子接着剤を含有するものであることが好ましい。インク受容層に用いられる非晶質微粉シリカは特に限定しないが、多孔性でインクの吸収性が高く、且つ鮮明な発色を可能とする、高吸油量で、かつ高比表面積を有するものが好ましい。
【0021】この非晶質微粉シリカの含有量は全インク受容層固形分の50〜90重量%が好ましい。少ないとインク吸収性が不十分となる場合があり、多いとインク受容層の強度の低下が懸念される。また、シートの使用目的、プリンターの要求性能に応じて他の白色顔料も併用することが可能である。これらの白色顔料としては、ゼオライト炭酸カルシウム珪酸カルシウム水酸化アルミニウム焼成クレーカオリンクレータルクホワイトカーボン有機顔料(プラスチックピグメント)等一般に紙塗工に用いられている顔料が挙げられる。
【0022】水性高分子接着剤としてはポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン及びその誘導体メチルセルロース等セルロース系誘導体カゼイン等の蛋白質、澱粉、およびその澱粉誘導体スチレンーブタジエン共重合体、メチルメタクリレートーブタジエン共重合体等の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体等のアクリル系重合体ラテックス、エチレンー酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックスあるいはこれらの各種変性体が挙げられる。
【0023】インク受容層における水性高分子接着剤の含有率は特に限定しないが、インク受容層の全固形分中の10〜50重量%が好ましく、より好ましくは10〜40重量%である。少ないと接着力が不十分となり、塗工層の強度の低下が懸念される。多いと顔料の含有率が低下してインク吸収性が劣る場合がある。
【0024】またインク受容層中にはメラミン系樹脂尿素系樹脂エポキシ系樹脂イソシアネート系樹脂グリオキザール系樹脂等の架橋剤および一般の染料定着剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含んでもかまわない。
【0025】インク受容層を設ける方法としては、特に限定されるものではないが、従来から公知の例えば、グラビヤコートグラビヤリバースコート、ロールコートワイヤーバーコート、ブレードコートナイフコートエアーナイフコートコンマコートスロットダイコートディップコート等いずれの方法でも良い。
【0026】本発明で得られるインク受容層の塗工量は、最終用途によって決定され、インク吸収性、画像記録特性を満足させる範囲のもので良く、3〜50g/m2の範囲が好ましく、特に5〜30g/m2が好ましく用いられる。インク受容層の塗工量が少ないとインク吸収容量が不足し、画像が流れ出したり、ぼけてしまったりして画質が劣り、またインクの乾燥が遅くプリンターの用紙搬送系でロールを汚したりする。また、塗工量が多すぎると塗膜強度が低下してカットしたときにインク受容層が脆く欠けやすくなってしまう。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、もちろん本発明はこれによって限定されるものではない。尚、以下において部および%とあるのは、すべて固形重量部および固形重量%を示す。
【0028】実施例1アンダーコート層ポリビニルアルコール(RS117(株)クラレ製)を溶解し10%水溶液とした。シリカ粒子(サイリシア450:富士シリシア化学(株)製)を水で希釈してホモイナイザーで5000rpm−20分間分散し20%水分散液とした。
メラミン樹脂(スミレズレジン8%AC:住友化学工業(株)製)
消泡剤(SNディフォーマー777:サンノプコ(株)製)
以上を固形分比率でポリビニルアルコール/シリカ粒子/メラミン樹脂/消泡剤=95.9/1.0/3.0/0.1となるように混合攪拌してさらに水/IPA=8/2の混合溶媒で希釈攪拌し、全固形分が8.5%となるように調液した。
【0029】受像層ポリビニルアルコール(RS117:(株)クラレ製)を溶解し10%水溶液とした。シリカ粒子(サイリシア450:富士シリシア化学(株)製)を水で希釈してホモイナイザーで5000rpm−20分間分散し20%水分散液とした。
尿素系樹脂(スミレズレジン5004:住友化学工業(株)製)
染料定着剤(ポリアリルアミン塩酸塩PAA−HCl−3L:日東紡績(株)製)
以上を固形分比率でポリビニルアルコール/シリカ粒子/尿素系樹脂/染料定着剤=20/62/12/6となるように混合攪拌してさらに水で希釈攪拌し、全固形分が17%となるように調液した。
【0030】基材シートクリスパーG2323(100μm)(東洋紡績(株)製)を用いた。基材シート上にアンダーコート層を乾燥後の塗工重量が5g/m2となるようにバーコーターで塗工し120℃―3分乾燥した、さらにその上に受像層を乾燥後の塗工重量が15g/mとなるようにバーコーターで塗工し120℃―5分乾燥しインクジェット用記録シートを作成した。
【0031】実施例2実施例1のアンダーコート層においてポリビニルアルコール/シリカ粒子/メラミン樹脂/消泡剤=89.9/8.0/2.0/0.1となるように混合攪拌してさらに水/IPA=8/2の混合溶媒で希釈攪拌し、全固形分が8.5%となるように調液した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
【0032】実施例3実施例1のアンダーコート層においてポリビニルアルコール/シリカ粒子/メラミン樹脂/消泡剤=71.9/25.0/3.0/0.1となるように混合攪拌してさらに水/IPA=8/2の混合溶媒で希釈攪拌し、全固形分が8.5%となるように調液し、乾燥後の塗工量を10g/m2とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
【0033】実施例4実施例1のアンダーコート層においてポリビニルアルコールを(ゴーセファイマーZ200:日本合成化学工業(株)製)とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
【0034】実施例5実施例4のアンダーコート層においてシリカ粒子をナイロン粒子(オルガソール2002UD:エルフアトケムジャパン(株)製)とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
【0035】比較例1実施例1においてアンダーコート層を設けない以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
【0036】比較例2実施例5においてアンダーコート層を設けない以外は実施例5と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
【0037】比較例3実施例1においてアンダーコート層を乾燥後の塗工量を0.3g/m2とする以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作成した。
【0038】得られた各種類のシートに関して、以下の評価を行い、その結果を表1に示す。各評価は23℃、50%RHの室温下で行った。
【0039】(画質)インクジェットプリンター(JV2−130:ミマキエンジニアリング(株)製)を用い720dpi−8パスでYellow,Cyan,Magenta,Blackのべたを印字した。発色の鮮明さを発色濃度、滲み具合から目視で判断した。良好なものを○、やや劣るものを△、実用性がないものを×で示した。
【0040】(基材シートを含むアンダーコート層の硬さ)ダイナミック超微小硬度計(DUH-201:島津製作所)にて下記条件で評価する。
試験モード:3試験荷重:1.50gf負荷速度:0.0145gf/sec保持時間:5sec変位フルスケール:10荷重とサンプルの硬さとの関係において、荷重0gf〜1.50gfの間で最大の硬さを求める値とする。
サンプル作成:スライドガラス上にエポキシ系接着剤を極薄く塗り(0.1mm以下が目安)、その上に基材シート側が下でアンダーコート層側が上になるようにサンプルをのせて十分硬化させて作成する。
【0041】(耐水性)摩擦堅牢度試験機(山口化学産業(株)製)を用いJIS−L−0849に準拠して行う。
サンプル準備:JV2−130(ミマキエンジニアリング(株)製)にて720dpi−8パス条件で80×150mmの黒べたを200%のインク量で印字して、裏面に両面テープを貼り付けて20×150mmの短冊にカットする。印字直後から5分間放置した後、1分間水に浸して、軽く水を拭き取り、両面テープをはがしてサンプル台にセットして5往復させる。このとき往復運動する摩擦部はガーゼ(日本薬局方 タイプ1)で2重に覆っておく。黒べた部にほとんど変化がなく、ガーゼはわずかに黒くなる程度のときを○、受像層がわずかに剥離して数本筋がみえるときを△、受像部が広く剥離しガーゼにからみつくときを×とする。
【0042】(スクラッチ強度)塗膜用鉛筆引かき試験機(JIS-K-5401に準拠)を用いて行う。(耐水性)の項で記した方法で黒べたを印字してから10分以上30分以内で測定を終了する。サンプルはサンプル台上で端面をセロテープ(登録商標)止めして測定する。測定条件としては荷重(25gf)、鉛筆(4H)とする。試験回数は5回行う。全く傷がつかない場合○、1〜4回傷がつく場合△、5回全て傷がつく場合×【0043】
【表1】

【0044】
【発明の効果】表1からわかるように本発明により得られたインクジェット記録用シートは、画像記録特性に優れ、耐水性も良好で特に高濃度で印字した場合の印字部のスクラッチ強度が優秀で施工性に優れることが確認された。




 

 


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