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発明の名称 抗菌伸縮性繊維布帛及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−159050(P2001−159050A)
公開日 平成13年6月12日(2001.6.12)
出願番号 特願平11−340621
出願日 平成11年11月30日(1999.11.30)
代理人
発明者 竹内 秀夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 下記一般式(1)で示されるリン含有化合物の加水分解残基を側鎖及び/又は末端に有し、そのリン含有量が、100〜50000ppm である抗菌性繊維とポリウレタン繊維とから構成されたことを特徴とする抗菌伸縮性繊維布帛。
【化1】

(式中、Rは1価のエステル形成性官能基であり、R、Rは同じかまたは異なる基であって、それぞれハロゲン原子、炭素原子数1〜10の炭化水素基、Rより選ばれ、Aは2価もしくは3価の有機残基を表わす。また、nは1または2であり、n、nはそれぞれ0〜4の整数を表わす。)【請求項2】 前記抗菌性繊維がポリエステル繊維であり、該ポリエステル繊維をポリウレタン繊維にカバリングした複合糸を用いた請求項1記載の抗菌伸縮性繊維布帛。
【請求項3】 静菌活性値が2.0以上である請求項1記載の抗菌伸縮性繊維布帛。
【請求項4】 下記一般式(1)で示されるリン含有化合物が共重合された共重合ポリエステル繊維とポリウレタン繊維とから構成された伸縮性繊維布帛を加水分解処理することを特徴とする抗菌伸縮性繊維布帛の製造方法。
【化2】

(式中、Rは1価のエステル形成性官能基であり、R、Rは同じかまたは異なる基であって、それぞれハロゲン原子、炭素原子数1〜10の炭化水素基、Rより選ばれ、Aは2価もしくは3価の有機残基を表わす。また、nは1または2であり、n、nはそれぞれ0〜4の整数を表わす。)
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌伸縮性繊維布帛及びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、抗菌性能を有する繊維とポリウレタン繊維(スパンデックス糸)とを混用した伸縮性長繊維織物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、生活の多様化から種々の機能が繊維に要求されるようになった。特に衛生思考の高まりから各種繊維製品に抗菌防臭加工が要求されるようになってきた。従来から、抗菌の機能を繊維に付与する方法は知られており、例えばセラミック系粒子に金属類を担持しこれを繊維に練り混むブレンド法と、比較的安全性の高い有機系の抗菌剤による後加工法がある。前者の方法としては、特開昭59-133235号公報に開示されているように銀や銅等の金属を担持させたゼオライトや燐酸塩系の層状化合物等のセラミック系微粒子を繊維形成ポリマーに混練りして紡糸する方法がある。伸縮性織物は、従来より主にナイロン糸とスパンデックス糸とを交編して作られスキーウェア、水着等スポーツ分野に用いられている。しかし、薄地でドレープ性に富んだものは困難とされており、通常のテキスタイル分野での展開は少ない。ナイロンの変わりにポリエステル糸を使用するとドレープ性に劣る欠点がある。
【0003】この様な観点から、抗菌性と難燃性とを併せ持つ繊維が開発されている。これらの機能付与方法としては、繊維製品に難燃剤と抗菌剤の後加工工程での付与する後化工方式、難燃剤を共重合して抗菌剤を後加工で付与する方式、抗菌剤を共重合して難燃剤を後工程で付与する方式等が考えられる。例えば特開平10-212667号公報等は、リン化合物共重合ポリエステル繊維布帛に抗菌化合物を付与してなる抗菌難燃繊維がある。難燃剤は共重合であるが、抗菌剤は後加工付与方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、抗菌性の耐久性及びドレープ性に優れた抗菌伸縮性繊維布帛を簡便な方法で安定に提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は以下に示す抗菌伸縮性繊維布帛を提供するものである。
1.下記一般式(1)で示されるリン含有化合物の加水分解残基を側鎖及び/又は末端に有し、そのリン含有量が、100〜50000ppm である抗菌性繊維とポリウレタン繊維とから構成されたことを特徴とする抗菌伸縮性繊維布帛。
【化3】

(式中、Rは1価のエステル形成性官能基であり、R、Rは同じかまたは異なる基であって、それぞれハロゲン原子、炭素原子数1〜10の炭化水素基、Rより選ばれ、Aは2価もしくは3価の有機残基を表わす。また、nは1または2であり、n、nはそれぞれ0〜4の整数を表わす。)【0006】2. 前記抗菌性繊維がポリエステル繊維であり、該ポリエステル繊維をポリウレタン繊維にカバリングした複合糸を用いた前記1記載の抗菌伸縮性繊維布帛。
【0007】3.静菌活性値が2.0以上である前記1記載の抗菌伸縮性繊維布帛。
【0008】4.前記一般式(1)で示されるリン含有化合物が共重合された共重合ポリエステル繊維とポリウレタン繊維とから構成された伸縮性繊維布帛を加水分解処理することを特徴とする抗菌伸縮性繊維布帛の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるリン含有化合物とは、−OH基や−COOH基などの活性水素含有基、又はそれらのエステル基を有する化合物であり、ジカルボン酸やジオールと反応してポリエステルを形成したり、イソシアネート基と反応して、ポリウレタンを形成することができる化合物であり、ポリマーの側鎖又は/及び末端にリン原子を導入することができる化合物である。
【0010】このリン含有化合物の例としては、一般式(1)で示される化合物があげられる。
【化4】

(式中、Rは1価のエステル形成性官能基であり、R、Rは同じかまたはことなる基であって、それぞれハロゲン原子、炭素原子数1 〜10の炭化水素基、Rより選ばれ、Aは2価もしくは3価の有機残基を表わす。また、nは1または2であり、n、nはそれぞれ0〜4の整数を表わす。)【0011】一般式(1)の化合物の具体的化合物として下記a〜βが挙げられる。
【0012】
【化5】

【0013】
【化6】

【0014】
【化7】

【0015】
【化8】

【0016】
【化9】

【0017】
【化10】

共重合ポリエステルの場合、例えば、特公昭55-41610号公報に記載されるような公知の方法で重合することができ、共重合ポリエステルのリン含量は、100〜50,000ppmあり、好ましくは500〜8,000ppmである。
【0018】本発明における抗菌性繊維を形成する共重合ポリマーは前記のリン含有化合物が共重合されて側鎖及び/又は末端において、かつ該リン含有基が加水分解された残基として存在する。
【0019】抗菌効果の発現は、この側鎖及び/又は末端のリン含有基の加水分解残基による。側鎖及び/又は末端のリン含有基がアルカリ処理などによる加水分解によりP−Oの部分が切断されて、−OHやONaとなり、最終的にはOPP( オルソフェニルフェノール) が側鎖及び/又は末端にぶらさがったような恰好になっていると推定される。従って、アルカリなどによる加水分解処理により側鎖及び/又は末端にOPPの構造として残る構造式のものならなんでもよい。又、本発明におけるリン含有化合物を共重合できるポリマーであれば、ポリマーの種類は限定されない。
【0020】加水分解残基の含有量はリン含有量として、50〜20000ppmであり、該加水分解残基を側鎖及び/又は末端に導入するには、先に共重合で導入された側鎖及び/又は末端を、アルカリなどで加水分解する方法が効果的である。
【0021】本発明におけるアルカリ加水分解法としては、通常のポリエステル繊維布帛の風合い改良方法として行われる方法を採用することができる。例えば、所望の濃度の水酸化ナトリウム水溶液中にて70〜100 ℃まで昇温し所定時間処理する方法、アルカリ水溶液を付与後、高圧もしくは高温スチーミングする方法、スチーム下マイクロ波で加熱処理する方法等がある。
【0022】伸縮性繊維布帛におけるポリエステル繊維の減量率は、抗菌性が発現すればよく、特に限定されないが通常1〜70%であり、好ましくは3〜60%、より好ましくは5〜50%である。
【0023】伸縮性繊維布帛は抗菌性繊維とポリウレタン繊維(スパンデックス糸)との混用布帛(織物、編物)であり、これらの繊維の複合糸や交編、交織など通常の混用方法で製造できる。スパンデックス糸は、どの繊度のものでもよく、11〜154デシテックスが好ましく、この範囲を下回ると、減量加工の際に断糸(スパンデックス糸の糸切れ)が発生する可能性があり、逆に上回ると織物でスリップインの恐れがある。
【0024】リン含有ポリエステル繊維の繊度は1.1〜165デシテックスで単糸のデシテックスは0.3から22デシテックスであリ、特に、1デシテックス以下の場合が、抗菌効果、ドレープ性に顕著な効果が見られる。
【0025】
【実施例】以下製造例及び実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。尚、実施例中、部とあるのは重量部を、%とあるのは重量%を意味する。
(イ)固有粘度:フェノール−1,1,2,2−テトラクロルエタン混合溶媒(重量比3:2)中30℃で測定した値より求めた。
【0026】(ロ)抗菌性評価:JIS L 1902-1998 で制定の繊維製品の抗菌性試験法( 統一法) マニュアルに準じた。即ち、密閉容器の底部に予めサンプルを2gを置き、このサンプル上に予め培養した1/50ブロースで希釈した黄色ブドウ球菌(試験菌種:AATCC -6538P) の菌液0.2ml を蒔き、37℃のインキュベーター内に18時間静置した後、20MLのSCDLP 培地を添加して十分に振とうして菌を洗い落とす。これを普通寒天培地に置き24時間後に菌数を計測し、同時に実施した無加工試料布による菌数値と比較し抗菌性を判断した。
【0027】F=M−Mここで、F:増殖値M:無加工試料の18時間培養後の生菌数の対数(3検体の平均)M:無加工試料の接種直後の生菌数の対数(3検体の平均)D=M−MD:静菌活性値M:加工布培養18時間培養後の生菌数の対数【0028】リン含有化合物として前記の化合物Sを使用し、テレフタル酸とエチレングリコールを原料とし、リン原子含有量が6,000ppmになるように重合させて得られたリン含有共重合ポリエステルを用いて、通常の方法で溶融紡糸を行い、82.5デシテックスで48フィラメントの糸を巻き取った。このものを、 44デシテックスで5フィラメントのスパンデックス糸にカバリングした複合糸を用いた織物を作成し、抗菌評価を実施した。織物組織は平織とした。
【0029】該織物の前処理として精練( バットでノイゲンHC=2g/l、ソーダ灰=0.5g/l 、70℃×10分、浴比=1:50 、湯水洗い、風乾) し、ミニセッターにて160 ℃×1 分乾熱プリセットを行った。アルカリ加水分解処理(減量加工)として、ミニカラー染色機を用いて、浴比=1:50 で、試料重量10g 、水酸化ナトリウム水溶液=50g/l、昇温 80 →100 ℃(2℃/ 分) して処理温度を100 ℃、処理時間を153045及び60分の各条件で減量加工を行った後、冷水洗、湯水洗、中和洗浄( バット: 酢酸 10%,5cc/l、50℃×10分) 、水洗い、風乾を行い、各布地の減量率を求めた。この試料について、抗菌性能及び風合いの評価を実施した。その結果を表1に示した。
【0030】
【表1】

これから抗菌効果は減量加工により発現しており、風合い(ドレープ性)は、減量加工する事により向上していることが判る。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、アルカリ処理などの簡単な処理による加水分解で側鎖及び/又は末端にOPPがぶら下がる構造付与できるリン化合物は、抗菌効果を持たせることが可能であり、この糸とスパンックス糸を交編、交織またはカバリング糸として用いた場合に抗菌効果とともに伸縮性に優れた風合いの改善された長繊維布帛が、従来の設備にて簡単に生産できる。




 

 


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