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発明の名称 耐ブリードアウト性に優れた弾性繊維
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−159025(P2001−159025A)
公開日 平成13年6月12日(2001.6.12)
出願番号 特願2000−248707(P2000−248707)
出願日 平成12年8月18日(2000.8.18)
代理人
発明者 竹内 秀夫 / 北村 幸太
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】弾性繊維と添加剤の溶解性パラメータが、それぞれ8.0〜13.5の範囲であり、添加剤が繊維重量に対して2.0重量%以下含有せしめられた耐ブリードアウト性に優れた弾性繊維。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性繊維に関し、さらに詳しくは、弾性繊維の性能発揮、品質向上のために使用される、各種添加剤のブリードアウトが抑制された弾性繊維を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、弾性繊維とくにスパンデックス繊維には、酸化防止剤・紫外線吸収剤・黄変防止剤等の各種添加剤が採用され、製品の品質向上がなされている。この品質向上の研究の歴史は古い。しかし、たとえ性能を満足する添加剤が見つかっても、加工工程で、或いは、製品の保管中、または、製品になってから、添加剤のブリードアウトが発生し、採用されないことがある。この場合、最終段階までの調査時間は長期間を要する。また、後加工工程、特に整経時のローラ、クリールスタンド、編み機の編み針等に添加剤がブリードアウトした場合には、そのスカムの除去に多大な時間と人手を要し、改善が望まれている。特に近年の労働事情より、作業の簡略化は強い要請がある。このように、スパンデックス繊維の品質向上とともに、開発時間の短縮、ブリアウトの解消による取扱の向上、製品品位の向上が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点を解決しょうとするものであり、その目的は、弾性繊維、特にスパンデックス繊維の製造における、添加剤の選定に当たり、初期の酸化防止・黄変・紫外線吸収等の性能を維持確認すると同時に後加工の取扱性、ブリードアウトを合理的に予想し、耐ブリードアウト性に優れた弾性繊維を提供するするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明をするに至った。即ち、本発明は弾性繊維と添加剤の溶解性パラメータが、それぞれ8.0〜13.5の範囲であり、添加剤が繊維重量に対して2.0重量%以下含有せしめられた耐ブリードアウト性に優れた弾性繊維である。
【0005】溶解性パラメータがこの範囲を外れる場合は、いくら酸化防止・黄変・紫外線吸収等の効果が確認できても、後加工性が問題となる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明における弾性繊維とは、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系などの弾性繊維を意味するが、好ましくはポリウレタン系繊維であり、一般的にスパンデックス繊維と言われるものである。本発明におけるスパンデックス繊維とは、ソフトセグメントとハードセグメントから成る重合体である。ソフトセグメントとしては、ポリエチレンアジペートグリコール、ポリエチレンプロピレンアジペートグリコール、ポリブチレンアジペートグリコール、ポリヘキサメチレンアジペートグリコール、ポリノナメチレンアジペートグリコール、シュウ酸、コハク酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマール酸、フタール酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の二塩基酸とグリコール類を縮合重合して得た重合体等のポリエステルグリコール、ポリエチレンエーテルグリコール、ポリプルピレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレンプロピレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルグリコール、ポリカプロラクトングリコールなどがある。ソフトセグメントの分子量は400以上が望ましい。
【0007】ハードセグメントは、1種または2種以上の有機ジイソシアネートとジオールまたはジアミンなどの鎖延長剤との反応生成物からなるものである。ソフトセグメントとハードセグメントとの割合は重合仕込みモル比で0.5〜4.0までの範囲なら特に規定する必要はなく、これらから得られたポリマーの溶解性パラメータはぼ10.0である。
【0008】本発明のスパンデックス繊維の重合体は従来の方法で合成され、溶融タイプ、溶液タイプのいづれでもよい。溶融タイプは紡糸直前のポリマー溶解時に、溶液タイプでは重合終了時に、各々添加剤を所定量投入する。
【0009】添加剤としては、各種の機能性付与剤があり、その機能としては、酸化防止、黄変防止、紫外線吸収、難燃、防黴、抗菌、着色、などいろいろあるが、全ての添加剤に共通して、溶解性パラメータが8.0〜13.5であること、好ましくは、9.0〜13.3 あればよい。この計算は、ポリマーエンジニアリングサイエンス、14巻、NO.2,147頁に従う。希望する性能の添加剤の溶解性パラメータを計算し、請求項の範囲であることを確認し、性能発現の最小添加量を実験評価で求める。しかし、いくら溶解性パラメータが請求項の範囲内であっても、添加量が、2.0 重量%以上であれば、添加量の多さによるブリードアウトが発生する。後加工工程の通過性、製品の品位より添加剤の添加量は0.0 〜1.5、好ましくは、0.0〜1.2 重量%であれば、ブリードアウトはなくなる。
【0010】添加剤を投入してできたポリマー組成物は通常の方法で紡糸する。即ち、溶融タイプは、通常の方式による溶融紡糸、溶液タイプは通常の方式による乾式または湿式紡糸を行い、スパンデックス繊維を巻き取る。巻き取る際にはいづれの紡糸方法でも通常の後加工処理用油剤を付与させる。
【0011】本発明において、ベースポリマーの溶解性パラメータは、ポリマーハンドブックより引用し、添加剤の溶解性パラメータは、ポリマーエンジニアリングサイエンス 14 巻、NO..21,147 頁に記載されているアール、エフ、フェーダーズの論文より引用した。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。なお、以下で使用量を示す部とは、重量部を意味する。
実施例1メチレンビス(4−フェニルイソシアネート)10部と分子量1500のポリテトラメチレングリコール30部とを80℃で60分間反応させてプレポリマーを得、これにジメチルセトアミド90部に溶解し、0℃に保ちながら1,3−プロピレンジアミン1.33部をN,N’−ジメチルアセトアミド12部に溶解したものを添加し、鎖延長反応を実施した。。得られた粘稠重合体溶液(20℃における粘度1200ポイズ)に表1に示す添加剤を添加して60分攪拌混合した。
【0013】この得られたポリマー溶液を孔径0.15mm、孔数30の紡糸口金を通して250℃に加熱された気流中に紡出し、形成された糸状を溶媒含有率が1%以下になったところで機械的仮撚により収束させた後、油剤を付与し、200m/分で巻き取って500gのチーズを得た。得られた弾性繊維の評価結果を表1に示した。
【0014】ブリードアウトテストは、上記で得られた280デニールの糸を45℃で6ケ月保存したものを使用した。即ち、10m/分で解舒され、30m/分まで巻き取られている糸にカミソリの刃をあてた時、カミソリに付着する物質の有無を肉眼で観察判定し、さらに付着物がある場合は採取し、IRスペクトルでその物質を同定した。
【0015】実施例2アジピン酸292部、エチレングリコール124部および1,4−ブタンジオール181部を1Lフラスコ中に仕込み、大気圧下210℃、窒素雰囲気下で2時間加熱した。ついでシュウ酸チタニルアンモン0.02部とトリフェニルホスファイト0.025部を加え、210℃で徐々に減圧し、2時間で0.2mmHgまで減圧し、0.2mmHgの圧力下で更に2時間加熱した。重合体106g当たり、680当量の水酸基と4.8当量のカルボキシル基とを有し、融点が32〜35℃のコポリ(エチレン−ブチレン)アジペートが得られた。
【0016】このコポリエステル100部(0.0342モル)と4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート21.4部(0.0856モル)および水0.09部(0.005モル)を1L重合用フラスコに入れ、攪拌しながらN,N’−ジメチルアセトミド80部を加えて均一溶液とした。次いで、この溶液を50℃に加熱し、60分間反応させて中間体を得た。得られた中間重合体の残存イソシアネート基を定量したところ4.6×10-4当量NCO/g であった。次いで、N,N'- ジメチルアセトアミド220部を加えて均一溶液とした後、10℃まで冷却し、1,2−ジアミノプロパン3.2部(0.0432モル)をN,N'- ジメチルアセトアミド30部に溶解した溶液を30分間で添加した。得られた重合体の極限粘度は1.28dl/gであった。ついでこの溶液に各種添加剤を加え、60分攪拌し均一に混合した。得られた重合体溶液を常方により乾式紡糸して280デニール/15fのマルチフィラメントを得た。得られた弾性繊維を実施例1と同様にして評価し、その結果を表2に示した。
【0017】
【表1】

【0018】
【表2】

【0019】
NO.1 :トリス(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシルベンジル) イソシアヌレート(城北化学社製)NO.2 :ステアリン酸NO.3 :ポリジエチルアミノエチルメタクリレートNO.4 :チヌビン−770(チバガイギ社製)
NO.5 :N−メチルステアリルアミドNO.6 :チヌビン−144(チバガイギ社製)
NO.7 :ステアリルアルコールNO.8 :ステアリルアミドNO.9 :1,5-ジメチル-3-エチル-3-アザペンタンジオールNO.10:p−クロロメチルスチレン−pクレゾールNO.11:ラウリル酸ヒドラジド・ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル反応物NO.12:イルガノックス−1010(チバガイギ社製)
NO.13:イルガノックスRA1010(チバガイギ社製)
NO.14:チヌビン−328(チバガイギ社製)
NO.15:チヌビン−327(チバガイギ社製)
NO.16:イルガノックス−1024(チバガイギ社製)
NO.17:ビス(N,N'-ジメチル- ヒドラジノカルボキシルアミノ−4−フェニル) メタンNO.18:サイアノックス−1790(日本サイアナミド社製)
【0020】以上のように、溶解性パメータの違いによって、スカムの発生の効果が確認された。また、この発生したスカムをIRスペクトルで分析した結果、添加した物と同一であることを同定した。
【0021】
【発明の効果】本発明において、弾性繊維と添加剤の溶解性パラメータとを考慮することにより、ブリードアウトのない適切な添加剤とその添加量の推定が可能となり、黄変、着色等の機能を目指す品質向上活動に於いて非常に有効であり、工業的価値が高い。




 

 


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