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発明の名称 ポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−96948(P2001−96948A)
公開日 平成13年4月10日(2001.4.10)
出願番号 特願平11−277041
出願日 平成11年9月29日(1999.9.29)
代理人 【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
【テーマコード(参考)】
2C017
4F071
【Fターム(参考)】
2C017 JA05 JA06 
4F071 AA43 AF30 BB08 BC01 BC08 BC12 BC16
発明者 西村 文男 / 前田 浩三
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 アルバム台紙において、本体部に接着され、ポケット式の写真印画紙保持部を形成するポリエステルフィルムであって、前記ポリエステルフィルムの表面エネルギーが下記式1及び式2を同時に満足することを特徴とするポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム。
γsh<9 式1γsd≧36 式2(式中、γshはポリエステルフィルムの表面エネルギーにおける水素結合力成分項、γsdはポリエステルフィルムの表面エネルギーにおける水素分散力成分項を示し、いずれも単位はmN/mである。)
【請求項2】 厚みが12〜50μmであることを特徴とする請求項1記載のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム。
【請求項3】 平均表面粗さ(Ra、JIS B0601に準拠して測定)が0.01〜0.10μmであることを特徴とする請求項1または2記載のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム。
【請求項4】 ヘイズ(JIS K7105に準拠して測定)が1.0〜7.0%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム。
【請求項5】 二軸延伸されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルバム台紙において、本体部に接着され、ポケット式の写真印画紙保持部を形成するポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のポケット式アルバム台紙においては、ポケット式の写真印画紙保持部を形成するための透明フィルムとして塩化ビニル系フィルムが用いられていたが、塩化ビニル系フィルムは燃焼による猛毒のダイオキシン発生という環境問題が近年大きく取り上げられ、アルバム台紙を廃棄焼却する際のダイオキシン発生を防止するために、塩化ビニル系フィルムの使用の低減が望まれている。そこで、この塩化ビニル系フィルムに替わる環境問題のない透明フィルムへの要望が強くなってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の課題を解決するために、アルバム台紙の廃棄焼却の際に猛毒のダイオキシンを発生しない、すなわち環境問題のないポケット式の写真印画紙保持部を形成するための透明フィルムを提供することであり、さらにポケット式アルバム台紙の機能として、アルバム台紙に貼着するための接着剤との接着性に優れ、高湿度度下での保存においても、写真印画紙との間でブロッキングを起こさないポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルバム台紙において、本体部に接着され、ポケット式の写真印画紙保持部を形成するポリエステルフィルムであって、前記ポリエステルフィルムの表面エネルギーが下記式1及び式2を同時に満足することを特徴とするポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムである。
γsh<9 式1γsd≧36 式2(式中、γshはポリエステルフィルムフィルムの表面エネルギーにおける水素結合力成分項、γsdはポリエステルフィルムフィルムの表面エネルギーにおける水素分散力成分項を示し、いずれも単位はmN/mである。)
【0005】本発明において、ポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルム(以下、ポリエステルフィルムと略することもある。)の表面エネルギーにおける水素結合力成分項γshと、ポリエステルフィルムの表面エネルギーにおける水素分散力成分項γsdは、ポリエステルフィルム表面に対する水の接触角θw、及び2ヨウ化メチレン(CH22)の接触角θyから、1+cosθw=[2×(γsd1/2×{(γwd1/2/γw}]
+[2×(γsh1/2×{(γwh1/2/γw}] 式31+cosθy=[2×(γsd1/2×{(γyd1/2/γy}]
+[2×(γsh1/2×{(γyh1/2/γy}] 式4の2元連立方程式を解くことにより求められる。なお、上式のγw、γyはそれぞれ水、及び2ヨウ化メチレン(CH22)の表面張力であり、γwd、γydはそれぞれの表面張力における分散力成分項、γwh、γyhはそれぞれの表面張力における水素結合力成分項である。なお、γw=γwd+γwh、γy=γyd+γyhである。具体的には、水の表面張力より、γw=72.8mN/m、γwd=21.8mN/m、γwh=51.0mN/m、2ヨウ化メチレンの表面張力より、γy=50.8mN/m、γyd=48.5mN/m、γyh=2.3mN/mを代入してγsd、γshを求める。なお、上記の式はD.K.Qwensらによって、Journal of Applied Polymer Science,Vol.13,P.1741〜1747(’69)に記載された方法によって求められている。
【0006】ポリエステルフィルムの親水性を表す表面エネルギーにおける水素結合力成分項γshを前記式1の範囲内とすることにより、写真印画紙表面のゼラチン層のような親水性の高い物質と高湿度下(40℃×90%RH)で接触しても水素結合が形成されにくく、密着しにくくなる。従って、高湿度下でも写真印画紙表面とのブロッキングが防止される。また、ポリエステルフィルムの疎水性を表す表面エネルギーにおける水素分散力成分項γsdを上記範囲内とすることにより、台紙への貼着時に使用する接着剤のような疎水性の高い物質との密着性(接触時の濡れ性および乾燥後の親和性)が大きくなる。従って、ポリエステルフィルムを台紙より剥離させる方向に力を加えても、剥離が生じない。後述のように、被覆層の構成成分として水性ポリウレタン系樹脂を用いる場合、ポリウレタンの極性基とポリマー主鎖の疎水基が上記範囲の値を有することにより、高湿度下における写真印画紙表面に対する耐ブロッキング性、および台紙への貼着時に使用する接着剤に対する良好な接着性が得られる。
【0007】好ましくはポリエステルフィルム表面エネルギーにおける水素結合力成分項γshおよび水素分散力成分項γsdは、それぞれ下記式5、式6を満たすのが良い。
7<γsh<9 式542≧γsd≧36 式6【0008】
【発明の実施の形態】本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムは、表面エネルギーにおける水素結合力成分項γshと水素分散力成分項γsdが上記式1、式2、好ましくは式5、式6の範囲であればその構成は特に限定されず、例えば、上記の主体となるポリエステルフィルム表面に被覆層を形成する、あるいはコロナ処理等の表面処理を行う方法が挙げられる。
【0009】主体となるポリエステルフィルムを構成するポリエステルの種類は特に限定されず、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、又はそのエステルと、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1、4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどのグリコールとを重縮合させて製造されるものが挙げられるが、好ましくはポリエチレンテレフタレートが良い。また、上記ポリエステルは、2種類以上の混合物であっても良く、添加剤等を含有していても良い。
【0010】本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムに滑り性を付与するために、上記の主体となるポリエステルフィルム上記の主体となるポリエステルフィルムには不活性粒子を含有させ、主体となるポリエステルフィルム表面に凹凸を形成させることが好ましい。上記不活性粒子としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、極微細炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、特殊炭酸カルシウム、カオリン、焼成クレー、バイロフィライト、ベントナイト、セリサライト、ゼオライト、ネフェリン、シナイト、タルク、アタパルジャナイト、合成珪酸カルシウム、珪藻土、珪石粉、含有微粉珪酸、無水微粉珪酸、水酸化アルミニウム、バライト、沈降硫酸バリウム、天然石膏、石膏、亜硫酸カルシウムなどの無機粒子や、ベンゾグアナミン、ベンゾグアナミンメラミン共重合物、スチレンジビニルベンゼン共重合物、アクリルジビニルベンゼン共重合物、ポリアクレートなどの耐熱性有機粒子が挙げられる。上記不活性粒子は、いずれか一種を単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよい【0011】特に、ポリエステルフィルムが良好な滑り性を有しながら、後述のように透明性に優れるためには、ポリエステルと屈折率の近い粒子であるシリカを用いることが好ましく、なかでも1次粒子が凝集してできた凝集体のシリカ粒子、破砕型シリカ、ガラスフィラーを用いるのが特に好ましい。
【0012】上記不活性粒子の平均粒子径は特に限定されないが、0.01〜3.0μmであることが好ましく、更に好ましくは0.05〜2.5μmであるのがよい。平均粒子径が3.0μmを超えると、本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムの透明性が低下しやすく、0.01μm未満であると不活性粒子の配合効果が得られにくい。
【0013】上記不活性粒子の含有量も特に限定されないが、上記ポリエステルフィルムの透明性及び滑り性を両立させるために、主体となるポリエステルフィルムを構成する樹脂組成物全体に対し、0.005〜2.0重量%であることが好ましく、さらに0.01〜1.0重量%であることが好ましい。
【0014】さらに上記主体となるポリエステルフィルムには、透明性と滑り性を両立するために、2種以上の不活性粒子を併用して含有させてもよい。特に、主体となるポリエステルフィルム成形時に変形する不活性粒子(例えば、架橋度の低い架橋ポリスチレン、架橋アクリル等の架橋高分子粒子、一次粒子の凝集体であるシリカ等)とポリエステルフィルム成形時に変形しない他の不活性粒子を組み合わせることが好ましい。
【0015】上記主体となるポリエステルフィルムのフィルム成形方法は特に限定されず、上記各成分を280〜300℃で溶融混合し、Tダイなどを使用した押し出し成形による方法等が挙げられる。また、上記ポリエステルフィルムは、単層であっても良いし、2層以上の多層であっても良い。
【0016】上記主体となるポリエステルフィルムの厚みも特に限定されず、本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムの所望の透明性や強度等により適宜設定できるが、好ましくは12〜50μmであるのがよい。本発明のポリエステルフィルムを用いたポケット式アルバムに写真印画紙を出し入れする際の実用上の点からは、厚みが12μm以上であるとポリエステルフィルムがしわになりにくく、また厚みが50μm以下であるとポリエステルフィルムのコシが強くなりすきず、写真を入れやすくなる。
【0017】本発明において、上記主体となるポリエステルフィルムは少なくとも一軸方向に延伸されているのが好ましく、特に好ましくは二軸延伸されているのがよい。二軸延伸されていることにより、本発明のポリエステルフィルムを用いたポケット式アルバムに写真印画紙を出し入れする際に、引っ張られたポリエステルフィルムが延びて、中に入れた写真印画紙を動かないよう固定させにくくなることが防止される。主体となるポリエステルフィルムの延伸方法は特に限定されず、通常一般に使用する方法を用いることが出来る。
【0018】上記被覆層を構成する成分は特に限定されない。例えば、アクリル系、酢酸ビニル系、あるいはアクリル−酢酸ビニル系のエマルジョン接着剤に接着性を示す水性ポリウレタン系樹脂が挙げられ、上記被覆層は水性ポリウレタン系樹脂を主成分とするのが好ましい。なお、水性ポリウレタン系樹脂は、ハードセグメント比率が高いと、高湿度下での耐ブロッキング性が向上しやすく、ソフトセグメント比率が高いと接着剤に対する接着性が向上しやすい。
【0019】上記水性ポリウレタン系樹脂は、例えばイソシアネートとアルコールからなるウレタン樹脂を主体とするものであって、該ウレタン樹脂は複数のモノマー成分を含有していても良く、2種以上のウレタン樹脂を混合したものであってもよい。また、該ウレタン樹脂の製造方法も特に限定されない。さらに、上記水性ポリウレタン系樹脂は本発明の作用を阻害しない範囲で添加剤等の他の成分を含有していても良い。
【0020】上記被覆層には、主体となるポリエステルフィルムと同様に不活性粒子を含有させても良い。
【0021】上記被覆層の形成方法は特に限定されないが、具体的には、被覆層を構成する樹脂等の各成分を溶媒に溶解、乳化、あるいは分散させた塗液を、上記主体となるポリエステルフィルムの少なくとも一方の面に塗布後、溶媒を乾燥除去させて形成する方法が挙げられる。溶媒の種類は特に限定されないが、上記被覆層の主成分として、水性ポリウレタン系樹脂を用いる場合、主として水からなり、必要に応じてアルコール等の水溶性有機化合物を溶媒を混合した溶媒を使用し、水性ポリウレタン系樹脂を乳化、あるいは分散させるのが好ましい。
【0022】本発明において、被覆層を構成する各成分の溶媒へ溶解、乳化、あるいは分散方法は特に限定されず、上記塗液の濃度も特に限定されない。また、溶解、乳化、あるいは分散溶解、乳化、あるいは分散の補助や、主体となるポリエステルフィルムへの濡れ性の増大を目的として、本発明の作用を阻害しない範囲で、界面活性剤などを添加しても良い。
【0023】上記被覆層の主成分として水性ポリウレタン系樹脂を用いる場合に使用する水溶性有機化合物としては、例えば、脂肪族及び脂環族のアルコール、エーテル、エステル、ケトン化合物、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等の一価アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ等のグリコール誘導体、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、メチルエチルケトン類のケトン類が挙げられる。これらの水溶性有機化合物は、単独又は2種以上を併用することができる。
【0024】上記塗液の主体となるポリエステルフィルム表面への塗布方法としては、通常一般に使用される、グラビアコーター、リバースコーター、リバースキスコーター、エアーナイフコーター、バーコーター等コート用装置を用いることができる。
【0025】上記被覆層の厚みは特に限定されず、本発明のポリエステルフィルムの所望の物性等に応じて適宜設定できる。
【0026】本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムの平均表面粗さ(Ra、JIS B0601に準拠して測定)は、0.01〜0.10μmであることが好ましい。Raが0.01μm未満では、本発明のポリエステルフィルムを用いたポケット式アルバムに写真印画紙を出し入れする際、ポリエステルフィルムの写真印画紙に対する滑り性が低く、ブロッキングしやすくなって出し入れしにくい場合がある。一方、Raが0.10μmを超えると、ポリエステルフィルムの透明性が低下し、収納した写真印画紙が見えにくくなる。
【0027】さらに、本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムのヘイズ(JIS K7105に準拠して測定)は1.0〜7.0%であることが好ましい。ヘイズが7.0%を超えると、ポリエステルフィルムの透明性が低下し、、収納した写真印画紙が見えにくくなる。
【0028】なお、本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムは上記構成を有することにより、本発明のポリエステルフィルムを用いたポケット式アルバム台紙の製造時にポリエステルフィルムを台紙に貼着させる接着剤が、酢酸ビニル−アクリル共重合体、あるいはアクリル重合体の水エマルジョンである場合に特に好適である。特に、この場合の詳細な条件としては、水エマルジョンの固形分濃度70〜50%、塗布時の塗布厚み(ウェット)20〜30g/m2、塗布後、ポリエステルフィルムを貼着して24時間以上風乾することが望ましい。
【0029】本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムにおいて、表面エネルギーを制御する他の方法としては、二軸延伸後のフィルムに弱いコロナ処理を行なう方法が挙げられる。
【0030】以下、本発明を試験例、実施例を用いてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
試験例1.試験方法(1)ポリエステルフィルムの表面エネルギーにおける水素結合力成分項γshと水素分散力成分項γsdの測定実施例1、2、比較例1、2のポリエステルフィルムの表面エネルギー制御面(実施例1、2、比較例2は被覆層表面、比較例1はコロナ処理面)について、表面エネルギーにおける水素結合力成分項γshと水素分散力成分項γsdを、協和界面科学株式会社製の接触角計により、水及びヨウ化メチレンのポリエステルフィルム表面に対する接触角θw、θyを常温常湿(20℃、60%RH)の条件下で測定して、これらの測定値から前述の式3、式4により算出した。
【0031】(2)ポリエステルフィルムのアルバム台紙との接着性測定アルバム台紙(厚み150μmの上質紙)に接着剤[日栄化工(株)製、ライフボンドAV−750(酢酸ビニル−アクリル共重合体エマルジョン)]を乾燥厚み(固形分)が25〜30μmとなるように塗工巾3mmで塗布し、接着剤塗布部へ実施例1、2、比較例1、2のポリエステルフィルムの表面エネルギー制御面(実施例1、2、比較例2は被覆層表面、比較例1はコロナ処理面)を貼着する。その後24〜78時間の風乾を行ない、接着巾方向に直角に25mm巾の台紙とフィルムの接着片を作成した。この接着片の一端のポリエステルフィルムに荷重300gを負荷し、他端の台紙を熱風乾燥機中で保持して60℃の温度下での台紙とフィルムが剥離するまでの時間を測定した。なお、剥離までの時間が3分以上であれば実用使用において問題はない。
【0032】(3)ポリエステルフィルムと写真印画紙とのブロッキング性測定写真印画紙のサービス版(8.8cm×12.5cm)と、サービス版より大きく(10cm×15cm)カットした実施例1、2、比較例1、2のポリエステルフィルムとを、使用時に実際に接する面(写真印画紙の印画面とポリエステルフィルムの表面エネルギー制御面[実施例1、2、比較例2は被覆層表面、比較例1はコロナ処理面])同士を重ねて、この面に荷重100gを負荷し、40℃×95%RHの恒温恒湿槽内で20〜24時間静置後、ブロッキングの有無を評価した。評価基準は、恒温恒湿槽から取り出した後、写真印画紙からポリエステルフィルムを手で剥離する際に、写真印画紙の印画面が損傷しなければ〇、印画面が損傷すれば×とした。
【0033】(4)ポリエステルフィルムの表面粗さ(Ra)測定実施例1、2、比較例1、2のポリエステルフィルムの表面エネルギー制御面[実施例1、2、比較例2は被覆層表面、比較例1はコロナ処理面])についてJIS B0601に準拠して、(株)東京精密社製、surfcomにより表面粗さ(Ra)を測定した。なお、条件はカットオフ0.08mm、測定長0.8mm、針のスピード0.03mm/secとした。
【0034】(5)ポリエステルフィルムのヘイズ測定実施例1、2、比較例1、2のポリエステルフィルムについて、JIS K7105に準拠して、ヘイズメーター(東京電色工業社性、モデルTC−H3DP)により、ヘイズを測定した。
【0035】2.試験結果上記(1)〜(5)の試験結果を、表1に記載した。
【0036】
【実施例】実施例1(1)基材の製造エチレングリコール200ml中に、水酸化鉛[PbO・Pb(OH)2]2.2g(Pb:0.95×10-2モル)を溶解し、この溶液にGeO22.0g(Ge:1.9×10-2モル)を添加して、197℃のエチレングリコールの沸点で約30分還流加熱し、透明な溶液を得た。次にこの溶液を重縮合触媒溶液としてポリエチレンテレフタレートの製造を行なった。エステル交換反応器に、ジメチルテレフタレート620重量部、エチレングリコール480重量部を投入し、エステル交換触媒として酢酸亜鉛Zn(CH3COO)2・2H2O0.036重量部を添加した。エステル交換反応は150℃より230℃に徐々に昇温しつつ行い、120分を要してメタノールの留出を終了した。この際、平均粒径3μmの凝集体シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを生成するポリエステルに対し、シリカとして0.03重量%となるよう添加した。次いで反応物を重縮合装置に移し、上記重縮合触媒溶液2.7重量部を加え、徐々に昇温すると共に減圧し、1時間を要して、280℃、0.5mmHgの高減圧下とし、重縮合反応を25分間行って、ポリエチレンテレフタレートのポリマーを得た。得られたポリマーは極限粘度0.63g/dl、融点262℃であった。このポリエチレンテレフタレートを280〜300℃で溶融押出し、15℃の冷却ロールで冷却して厚さ250μmの未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、周速の異なる85℃の一対のロール間で縦方向に3.5倍延伸し、次いでテンターで98℃で横方向に3.5倍延伸し、更に220〜240℃で熱固定して、厚さ25μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
【0037】(2)被覆層形成用塗液の作成水性ウレタン樹脂分散液(大日本インキ化学工業(株)製、HYDRAN HW−345[固形分25重量%])を、水とイソプロピルアルコールの混合溶媒(重量比:水/イソプロピルアルコール=1/1)で希釈後、さらに無機粒子(富士シリシア(株)製、サイリシア430)を水性ウレタン樹脂の固形分(溶媒を蒸発させて一晩真空乾燥したサンプルの重量測定より算出)に対し、3.5重量%となるよう水に分散してから配合し、固形分を3.0重量%となるよう調整する。
【0038】(3)ポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムの製造上記(1)で得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを基材として、上記(2)で調整した塗液をリバースコーターにより、乾燥厚み(一晩真空乾燥したサンプルに付いて溶剤により被覆層をふき取り、ふき取り前後の重量差を1m2あたりに換算して算出)0.5g/m2となるように均一に塗布し(塗布時の厚み8g/m2乾燥温度120℃で乾燥して被覆層を形成して、ポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムとした。
【0039】実施例2被覆層形成用塗液として、水性ウレタン樹脂分散液(大日本インキ化学工業(株)製、HYDRAN HW−140[固形分25重量%])を、水とイソプロピルアルコールの混合溶媒(重量比:水/イソプロピルアルコール=1/1)で希釈後、無機粒子(富士シリシア(株)製、サイリシア310)を水性ウレタン樹脂の固形分に対し、2.0重量%となるよう水に分散してから配合し、さらにメラミン架橋剤(大日本インキ化学工業(株)製、ベッカミンPM−N[固形分80重量%])を水性ウレタン樹脂の固形分に対し、5.0重量%となるよう配合し、固形分を3.5重量%となるよう調整したものを用いる以外は実施例1と同様にしてポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムを製造した。
【0040】比較例1実施例1の(1)で得られた二軸延伸ポリエステルフィルムの片面にコロナ処理を行ない、比較例1とした。
【0041】比較例2被覆層形成用塗液として、水性ウレタン樹脂分散液(大日本インキ化学工業(株)製、HYDRAN HW−140[固形分25重量%])を、水とイソプロピルアルコールの混合溶媒(重量比:水/イソプロピルアルコール=1/1)で希釈し、固形分を2.5重量%となるよう調整したものを用いる以外は実施例1と同様にしてポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムを製造した。
【0042】
【表1】

【0043】
【発明の効果】本発明のポケット式アルバム台紙用ポリエステルフィルムは、アルバム台紙の廃棄焼却の際に猛毒のダイオキシンを発生しない、すなわち環境問題のないポケット式の写真印画紙保持部を形成するための透明フィルムであり、さらにポケット式アルバム台紙の機能として、アルバム台紙に貼着するための接着剤との接着性に優れ、高湿度度下での保存においても、写真印画紙との間でブロッキング防止性に優れる。




 

 


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