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発明の名称 クッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物及びクッション材
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−55647(P2001−55647A)
公開日 平成13年2月27日(2001.2.27)
出願番号 特願平11−230624
出願日 平成11年8月17日(1999.8.17)
代理人
発明者 岡 哲史 / 大田 康雄 / 小田 勝二
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】経糸及び/又は緯糸に融点の異なる2種以上のポリエーテルエステル系弾性糸を配した織物を熱処理してなる下記物性を具備することを特徴とするクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物。
(1)経緯いずれか一方向の10%伸長時の応力が20〜50kg/5cm(2)織物の経方向および緯方向の破断強度が25kgf/5cm幅以上。
(3)織物の弾性糸の滑脱抵抗力が0.2kgf以上。
【請求項2】熱処理により低融点ポリエーテルエステル繊維樹脂が織物の経糸および緯糸の交点部分で融着固化していることを特徴とする請求項1記載のクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物。
【請求項3】低融点ポリエーテルエステル繊維樹脂が織物の経糸および緯糸の交点部分にのみ偏在して接着固化していることを特徴とする請求項1記載のクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物。
【請求項4】経または緯糸のいずれか一方にポリエーテルエステル系弾性糸、他方にポリエステル糸を配してなる請求項1記載のクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物。
【請求項5】弾性糸の織物における含有率が25wt%以上であることを特徴とする請求項1記載のクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物。
【請求項6】低融点弾性糸の織物における含有率が2〜60wt%であることを特徴とする請求項1記載のクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物。
【請求項7】弾性糸がモノフィラメントであることを特徴とする請求項1記載のクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物。
【請求項8】請求項1記載の弾性織物を用いてなることを特徴とするクッション性および耐ヘタリ性に優れるクッション材。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クッション性および繰り返し変形を受ける際の耐へたり性に優れ、特に家具や事務用椅子などに適した弾性織物およびクッション材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】家具およびベッドなどのクッション材には、従来、ウレタンフォーム、ポリエステル繊維詰綿やポリエステル繊維を接着した樹脂綿や固綿などが使用されている。クッションとしての快適な性能を得るために、クッション性の異なるものを複合したり、クッション成形時に二重構造にするなど工夫されたものが多く用いられている。これらのクッション材はいずれも嵩張ったり、小容積でのクッション性の良いものを得ることができないという問題があった。
【0003】このような観点より省スペースでクッション性に優れる材料の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、弾性織物、特にクッション性および耐ヘタリ性に優れ、かつ省スペースでクッション材として用いることのできるシート用弾性織物を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1発明は、経糸及び/又は緯糸に融点の異なる2種以上のポリエーテルエステル系弾性糸を配した織物を熱処理してなる下記物性を具備することを特徴とするクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物である。
(1)経緯いずれか一方向の10%伸長時の応力が20〜50kg/5cm(2)織物の経方向および緯方向の破断強度が25kgf/5cm幅以上。
(3)織物の弾性糸の滑脱抵抗力が0.2kgf以上。
また本発明の第2発明は、第1発明記載の弾性織物を用いてなることを特徴とするクッション性および耐ヘタリ性に優れるクッション材である。そして具体的には、熱処理により低融点ポリエーテルエステル繊維樹脂が織物の経糸および緯糸の交点部分で融着固化していることを特徴とする上記記載のクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物、低融点ポリエーテルエステル繊維樹脂が織物の経糸および緯糸の交点部分にのみ偏在して接着固化していることを特徴とする上記記載のクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物、経または緯糸のいずれか一方にポリエーテルエステル系弾性糸、他方にポリエステル糸を配してなる上記記載のクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物、弾性糸の織物における含有率が25wt%以上であることを特徴とする上記記載のクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物、低融点弾性糸の織物における含有率が2〜60wt%であることを特徴とする上記記載のクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物、及び弾性糸がモノフィラメントであることを特徴とする上記記載のクッション性および耐ヘタリ性に優れる弾性織物である。以下、本発明を詳述する。
【0006】本発明でいうクッション材とは、クッション性能を利用する各種用途に用いる部品であり、その利用方法は、特に限定されない。例えば、事務椅子の座席および/または背部へ用い、それ単独でクッション機能を持たせることもできるし、クッション材をウレタンフォーム、ポリエステル繊維詰綿、ポリエステル繊維を接着した樹脂綿や固綿、スプリング等と組み合わせて、椅子構造体の一部として用いることもできる。また、その表層に意匠性を持たせた別の布帛を組み合わせて用いることもできる。
【0007】弾性織物およびクッション材の具体的な用途として、例えば、事務椅子、リビング用椅子や自動車・電車等の輸送機器用座席への利用が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0008】本発明で用いられるポリエーテルエステル系弾性糸とは、特に制限されないが、シート用織物として必要な強度、伸長後の回復性などを得るため、芳香族ジカルボン酸とグリコールとを主原料として用いられる芳香族ポリエステルが好ましい。さらにポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールを共重合させたポリエステル弾性糸は、伸長後の回復性が良いためより好ましい。
【0009】本発明に係わる織物の経緯方向の少なくとも一方にポリエーテルエステル系弾性糸を使用する必要がある。ポリエーテルエステル系弾性糸を用いることで伸長後の回復性が良好に保たれる。
【0010】本発明に係わる弾性糸として、融点の異なる少なくとも2種類の弾性糸を用いるが、これは熱処理を行なうことにより、融点の高い弾性糸の有する弾性率を保持したまま、融点の低い弾性糸が溶融、再固化し、織物交点の目止めを行なうことが可能となるからである。また、融点の異なる少なくとも2種類の弾性糸を熱処理した場合、低融点のポリエーテルエステル繊維樹脂が織物の経糸および緯糸の交点に偏在しながら融着するため、織物の強度、弾性回復率等を低下させることなく、かつ強固な目止め性を得ることができる。さらに、低融点のポリエーテルエステル樹脂を少量使用するだけで、効果的に目止めすることが可能となる。
【0011】融点の低い弾性糸の融点は、紡糸性、製織性より100℃以上、この弾性糸の使用目的より、融点の高い弾性糸の融点より30℃低い温度以下とする糸を使用することができる。また、融点の高い弾性糸とそれより融点の低い弾性糸の使用比率は、任意に取ることができるが、実用上、重量比で 1:1から20:1が好ましい。より好ましくは3:2から15:1である。さらに、熱処理は融点の高い弾性糸の融点より10℃低い温度と融点のより低い弾性糸の融点より10℃高い温度との間の温度で行なうことが好ましい。この織物を熱処理することにより、織物組織内で接する他の糸と十分に接着させることが可能である。言うまでもなく、この織物に用いるポリエステル糸の融点は、融点の高いポリエーテルエステル系弾性糸の融点と同じかそれ以上でなければならない。
【0012】本発明において、融点の一番高い弾性糸とそれを目止めするために使用する融点のより低い弾性糸は、織物中で組織として浮き沈みを同一にすることが望ましい。緯糸に弾性糸を用いたこのような組織の一例を図1に示す。あるいはあらかじめ両者を引き揃えたり、合撚して使用することが望ましい。これにより、融点のより低い弾性糸が溶融した際、弾性を保持する融点の高い弾性糸や他の溶融せずに残る糸に良好な目止め性を得ることができる。また、織物を構成する弾性糸は、経緯どちらの方向に用いても構わないが、製織性、織物品位の点から緯糸に用いる方が好ましい。
【0013】本発明における融点の一番高い弾性糸と融点のより低い弾性糸との使用比率は、任意にとることができるが、実用上、糸本数比で3:1から1:2が好ましい。より好ましくは2:1もしくは1:1である。
【0014】本発明に係わる弾性糸は、モノフィラメントであるとなお好ましい。マルチフィラメントであっても、伸長後の回復性などの機械的性質は問題がないが、摩擦に対する抵抗性が少ないため耐久性に劣る可能性がある。好ましいモノフィラメントの繊度は100デニール以上6000デニール以下である。100デニール未満では摩擦に対する抵抗性が少なく、耐久性が十分に得られない可能性があり、6000デニールを超えると織物製造上の取扱いが難しくなる。より好ましい繊度の範囲は300デニール以上3000デニール以下である。また、単糸100デニール以上のマルチフィラメントが使用できる。
【0015】本発明に係わる織物において用いられるポリエステル糸は、無加工のものを使用しても、ループ加工糸や仮撚加工糸を使用しても、また、両者を混合して使用してもかまわない。糸は原着糸や先染糸を用いることができる。ポリエステル糸を使用することは、織物を構成する糸がすべてポリエステル系となり、リサイクルが容易となることから好ましい。
【0016】本発明に係わる織物におけるポリエーテルエステル系弾性糸の滑脱抵抗力は、シート用クッション材として重要な物性である。この値は0.2kgf以上でなければならない。滑脱抵抗力が0.2kgf未満であると目ずれやほつれを起こし、好ましくない。より好ましい滑脱抵抗力は、0.5kgf以上、さらにより好ましくは、1kgf以上、更には2kgf以上である。
【0017】本発明に係わる織物の経方向および緯方向の破断強度もシート用クッション材として重要な物性である。この値は、25kgf/5cm幅以上でなければならない。破断強度が25kgf/5cm幅未満であると、クッション材としての使用時に面が受ける荷重により織物が破断する可能性があり、好ましくない。より好ましくは35kgf/5cm幅以上、更に好ましくは50kgf/5cm幅以上、更には80kgf/5cm幅以上である。
【0018】本発明に係わる織物の少なくとも一方向の10%伸長時の応力は、20kg/5cm以上50kg/5cm以下でなければならない。20kg/5cm未満であるとクッション材として使用時の沈み込み量が大きく、特に座席として着座した際に不快感が生じる。また、50kg/5cmより大きい場合は、逆に座席としての沈み込み量が少なくなりすぎ、着座時に痛みが生じるため、長時間の使用に耐えない。
【0019】また、弾性糸使用方向における伸長後の回復率は、95%以上であることが望ましい。ここでいう伸長後の回復率は次の通り測定する。まず、織物の上端を固定し、下端に織物が弛まない程度の初荷重を与え、50cmの間隔で印をつける。織物の長さが55cmになるような荷重をこの織物の下端に与え、そのまま24時間放置する。24時間放置後の織物の印の間の長さを測定し、これをL1とする。つぎに荷重を除き、3時間放置した後、再び初荷重を与えて、伸長後負荷解放後の織物の印の間の長さを測定し、これをL2とする。このようにして求めた数値を用い、((L1-L2)/(L1-50))*100(%)を伸長後の回復率とする。伸長後の回復率が95%に満たないと、この織物を座席の臀部を支えるクッション材として使用する場合、一度着席したのち立席すると織物が弛んだままの状態になるので好ましくない。
【0020】本発明に係わる織物には、難燃性および耐光性を付与する必要があるならば、難燃剤および耐光剤を含有させた糸を用いたり、あるいは、難燃剤および耐光剤を織物に付与することができる。弾性糸については原料樹脂に混合するものとして、難燃剤として、メラミンシアヌレートを添加したり、燐化合物を付与する方法が知られているが、特にこれに限定されるものではない。また、耐光剤も、カーボンブラックなどの添加による耐光処方が用いられているが、特にこれに限定されるものではない。
【0021】本発明に係わる織物に使用する弾性糸に、色彩を付与する必要があるならば、染料や顔料を含有させても良い。顔料としては、フタロシアニン系有機顔料やカーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛など無機顔料を添加する方法が知られているが、特にこれに限定されるものではない。顔料を含む原着糸を使用することにより、染色の手間を省くことができる。
【0022】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて説明する。本発明は実施例によって特に制限されるものではない。なお、実施例において用いた測定方法は下記のとおりである。
【0023】(原糸強伸度) JIS L 1013に基づき、定速伸長型試験機を用い、つかみ間隔100mm、引張速度100mm/分で測定した。
【0024】(織物強伸度および10%伸長時の応力) JIS L 1096に基づき、定速伸長型試験機を用い、つかみ間隔200mm、試験片の幅50mm、引張速度100mm/分で測定した。
【0025】(沈み込み量、伸長後の回復量) 40cm角の鉄製フレームに織物を水平面内に固定し、底面が20cm×10cmで各稜を半径5mmの面取りを行なった重量65kgのおもりを、弾性糸を含む織物の場合、長辺が弾性糸と平行になるように織物の中央部に載せて、24時間放置した。荷重負荷前の織物面の垂直方向の位置を基点とし、荷重を負荷して24時間放置時の織物面の位置との差をその織物の沈み込み量として求めた。沈み込み量測定後、織物面に負荷していたおもりを取り除き、3時間放置した。24時間放置時の織物面の垂直方向の位置を基点とし、おもり除去3時間放置後の織物面の位置との差をその織物の伸長後の回復量として求めた。
【0026】(ほつれ=目止め性) JIS L 1096に基づき、糸引抜き法 A法による滑脱抵抗力を測定した。定速伸長型試験機を用い、つかみ間隔30mm、試料片の幅20mm、引張速度30mm/分で測定した。
【0027】(着座感)40cm角の鉄製フレームに織物を水平面内に固定し、その上部に着座することにより、そのフィーリングを調べた。
【0028】(実施例1)緯糸として融点222℃の1500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸と融点182℃の500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸を交互に合計40本/inch、経糸として750dポリエステルマルチフィラメント糸を28本/inchの密度とした図2に示す織組織を有し、Aを1500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸、Bを500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸とした織物を作成した。この織物を200℃で3分間の乾熱処理を行なった。熱処理後の織物は、図3の通り、低融点ポリエーテルエステル樹脂が織物の経糸および緯糸の交点部分に偏在して接着固化していることを確認した。また、熱処理後のサンプルの着座感は、非常に良好で事務椅子、リビング用椅子や自動車・電車等への座席用クッション材として充分に使えるものであった。表1に糸、織物の物性ならびに性能を示した。この織物の緯糸密度が乾熱処理後小さくなっているのは、乾燥熱処理を行なったため、ポリエーテルエステル系モノフィラメントのうち、低融点繊維は溶融し、密度にはカウントされないためである。
【0029】(実施例2)融点222℃の1500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸と融点182℃の500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸を、1500dモノフィラメント弾性糸2本、500dモノフィラメント弾性糸を1本の割合で緯糸として合計30本/inch、経糸に640dポリエステルマルチフィラメント糸に流体乱流処理加工したマルチフィラメントループ糸を28本/inchの密度とした図4に示す織組織を有し、Aを1500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸、Bを500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸とした織物を作成した。この織物を200℃で3分間の乾熱処理を行なった。熱処理後の織物の接着固化成分の状態は、実施例1同様に織物の経糸および緯糸の交点に偏在していることを確認した。また、熱処理後のサンプルの着座感は、非常に良好で事務椅子、リビング用椅子や自動車・電車等への座席用クッション材として充分に使えるものであった。表1に糸、織物の物性ならびに性能を示した。この織物の緯糸密度が乾熱処理後小さくなっているのは、乾燥熱処理を行なったため、ポリエーテルエステル系モノフィラメントのうち、低融点繊維は溶融し、密度にはカウントされないためである。
【0030】(実施例3)融点218℃のカーボンブラックで着色した1500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸と融点172℃のカーボンブラックで着色した500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸を、交互に緯糸として合計40本/inch、経糸にカーボンブラックで着色した1500dポリエステルマルチフィラメント糸を28本/inchの密度とした図2に示す織組織を有し、Aを着色1500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸、Bを着色500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸とした織物を作成した。この織物を190℃で2.5分間の熱処理を行なった。熱処理後の織物の接着固化成分の状態は、実施例1同様に織物の経糸および緯糸の交点に偏在していることを確認した。また、熱処理後のサンプルの着座感は、非常に良好で事務椅子、リビング用椅子や自動車・電車等への座席用クッション材として充分に使えるものであった。表1に糸、織物の物性ならびに性能を示した。この織物の緯糸密度が乾熱処理後小さくなっているのは、乾燥熱処理を行なったため、ポリエーテルエステル系モノフィラメントのうち、低融点繊維は溶融し、密度にはカウントされないためである。
【0031】(比較例1)1000dポリエステル糸を経糸、緯糸ともに使用し、経密度、緯密度とも27本/inchの平織物を作成した。着座感は、非常に硬く、事務椅子、リビング用椅子や自動車・電車等への座席用クッション材としては不適であった。表2に糸、織物の物性ならびに性能を示した。
【0032】(比較例2)緯糸として融点222℃の1500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸を、密度20本/inch、経糸に750dポリエステルマルチフィラメント糸を密度28本/inchとした図5に示す織組織を有する織物を作成した。この織物を200℃で3分間の熱処理を行なった。着座感は、良好であったが、着座後の織物は、目空き、目寄れが生じ、事務椅子、リビング用椅子や自動車・電車等への座席用クッション材としては、不適であった。表2に糸、織物の物性ならびに性能を示した。
【0033】(比較例3)融点222℃の1500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸と融点182℃の500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸を、交互に緯糸として合計40本/inch、経糸に750dポリエステルマルチフィラメント糸を28本/inchの密度とした図2に示す織組織を有し、Aを1500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸、Bを500dポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸とした織物を作成した。着座感は、良好であったが、着座後の織物は、目空き、目寄れが生じ、事務椅子、リビング用椅子や自動車・電車等への座席用クッション材としては、不適であった。表2に糸、織物の物性ならびに性能を示した。
【0034】(比較例4)緯糸として、融点222℃ポリエーテルエステル系樹脂を芯部に融点162℃のポリエーテルエステル系樹脂を鞘部に用い、芯:鞘=80:20の重量比率でトータル2000dとなる芯鞘構造のモノフィラメント弾性糸を20本/inch、経糸として750dポリエステルマルチフィラメント糸を28本/inchの密度とした図6にしめす織組織を有する織物を作成した。この織物を190℃で2.5分間の乾熱処理を行なった。熱処理後の織物は、図7の通り、低融点ポリエーテルエステル樹脂が織物の緯糸全体に渡り均一に接着固化していることを確認した。また、熱処理後のサンプルの着座感は、良好であったが、着座後の織物に、目空き、目寄れが生じ、事務椅子、リビング用椅子や自動車・電車等への座席用クッション材としては、不適であることが分かった。
【0035】
【表1】

【0036】
【表2】

【0037】
【表3】

【0038】実施例および比較例の結果より次のことが確認される。すなわち、実施例1〜3は、緯糸に融点の異なる2種類のポリエーテルエステル系弾性糸を、他方経糸にポリエステル糸を用い、乾熱処理を行なって目止めを行なった織物であり、伸長後の弾性回復量が良好であり、かつ優れた弾性があり、また、滑脱抵抗力があり、ほつれ・目ずれがなく、着座感も優れることからクッション材に必要な特性をすべて満足する織物であった。
【0039】比較例1は、ポリエーテルエステル系弾性糸を使用しない織物であり、伸長後の回復量がほとんどなく、弾性を示さなかった。比較例2は、ポリエーテルエステル系弾性糸を1種類しか使用しない織物であり、滑脱抵抗力がなく、ほつれ・目ずれをおこしていた。比較例3は、ポリエーテルエステル系弾性糸を2種類使用しているが、乾熱処理を行なっていない織物であり、溶融・再固化による目止めがされておらず、滑脱抵抗力がなく、ほつれ・目ずれをおこしていた。比較例で作成したこれらの織物はいずれも、クッション材としては、好ましくないものであった。
【0040】
【発明の効果】本発明によると、目ずれをせずに優れた弾性と弾性回復性を示し、クッション材として好適な弾性織物を提供することを可能とした。




 

 


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