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発明の名称 ミシンの布押え装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−38079(P2001−38079A)
公開日 平成13年2月13日(2001.2.13)
出願番号 特願平11−214172
出願日 平成11年7月28日(1999.7.28)
代理人 【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3B150
【Fターム(参考)】
3B150 AA16 AA24 BA06 CC04 CC07 CE23 EA04 EA14 EE03 EE08 FH02 FH06 
発明者 立川 充宏
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 縫製を行なうための針の布送り方向に沿った後方に、上下動する布切りメスを備えたミシンにおいて、上下方向に揺動可能とされた押え腕と、該押え腕の先端部分に取り付けられた押え足と、この押え足の下方に取り付けられ、かつ、上記押え腕の動作により上記布切りメスに対して布送り方向に沿って前後動自在とされるとともに被縫製物を下方に押圧する布押えとが備えられたミシンの布押え装置であって、上記布押えには、上記押え足の布送り方向に沿った前後長さとほぼ同様の前後長さを有する布押え本体部と、該布押え本体部の後方側に形成された布押え後方部とが備えられ、上記布押えが弾性を有する厚い被縫製物を押えた状態で、かつ、上記布押えが前進することにより上記布切りメスが布押え本体部に対して後方に相対的に移動した際に、上記布押えの後方側において、上記布押えの押圧を受けずに該布押えより上に盛り上がった状態の上記被縫製物が、上昇位置にある上記布切りメスの高さに達して該布切りメスに接触しないように、上記布押え後方部が上記布押え本体部の後方において被縫製物を押えていることを特徴とするミシンの布押え装置。
【請求項2】 請求項1記載のミシンにおいて、上記ミシンに、上記布押え本体部の一方の側方側の上記布押え本体部上方の範囲から出る位置に少なくとも一部が移動可能か、もしくは少なくとも一部が配置された上糸切りハサミが備えられ、上記布押えには、上記布押え本体部の上記側方側に形成された布押え側方部が備えられ、上記布押えが弾性を有する厚い被縫製物を押えた状態で、かつ、上記上糸切りハサミの少なくとも一部が布押え本体部上方の範囲から上記側方側に出た状態の場合に、上記布押えの上記側方側において、上記布押えの押圧を受けずに該布押えより上に盛り上がった状態の上記被縫製物に、上記上糸切りハサミが接近しても、上記被縫製物が上記上糸切りハサミに接触しないように、上記布押え側方部が上記布押え本体部の側方において被縫製物を押えていることを特徴とするミシンの布押え装置。
【請求項3】 上糸切りハサミを備えたミシンにおいて、上下方向に揺動可能とされた押え腕と、該押え腕の先端部分に取り付けられた押え足と、この押え足の下方に取り付けられ、かつ、上記押え腕の動作により被縫製物を下方に押圧する布押えとが備えられたミシンの布押え装置であって、上記布押えには、ほぼ中央部にミシンの針が上下動する長孔が形成された布押え本体部と、上記布押え本体部の上記側方側に形成された布押え側方部とが備えられ、上記上糸切りハサミの少なくとも一部が上記布押え本体部の一方の側方側の上記布押え本体部上方の範囲から出る位置に移動可能なものもしくは上記位置に配置されるものとされ、上記布押えが弾性を有する厚い被縫製物を押えた状態で、かつ、上記上糸切りハサミの少なくとも一部が布押え本体部上方の範囲から上記側方側に出た状態の場合に、上記布押えの上記側方側において、上記布押えの押圧を受けずに該布押えより上に盛り上がった状態の上記被縫製物に、上記上糸切りハサミが接近しても、上記被縫製物が上記上糸切りハサミに接触しないように、上記布押え側方部が上記布押え本体部の側方において被縫製物を押えていることを特徴とするミシンの布押え装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布切りメスもしくは上糸切りハサミを備えたミシンの布押え装置に係り、特に、ボタン穴かがり縫いミシンの布押え装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、被縫製物を切断して被縫製物にボタン穴等の穴を形成するとともに、被縫製物の上記穴の周囲のかがり縫いを行なうボタン穴かがり縫いミシンが知られている。上記ミシンは、かがり縫いを行なう針と、被縫製物を布送り方向に送るための布送りと、該布送り側(下側)に押圧して布送りとの間に被縫製物を保持して布送りとともに被縫製物を布送り方向に沿って移動させる布押えと、布押えに押えられた被縫製物にボタン穴を形成するための布切りメスと、縫製終了後に上糸を切断する上糸切りハサミとを有するものである。
【0003】また、例えば、図10に示すように、上記布押え1は、上下動可能で布送り方向に沿って移動可能な押え腕2の先端部に押え足3を介して取り付けられている。そして、布押え1は、その布送り方向に沿って長いほぼ矩形状とされるとともに、針が上下に貫通するとともに、布送り方向に沿って長い矩形状の長孔4が形成されたものとなっている。従って、布押え1は、矩形枠状に形成されている。また、布押え1の布送り方向(長手方向)に沿った長さは、押え足3の布送り方向に沿った長さとほぼ等しくされている。
【0004】上記長孔4は、布押え1を用いて行なわれるボタン穴かがり縫いのうちの最も範囲の広いボタン穴かがり縫いの範囲より僅かに広いものとされている。そして、布押え1は、上記長孔4の周囲にほぼ同様の幅の部材を配置した状態で形成されており、布押え1のほぼ中央部に長孔4が形成された状態となっている。なお、押え足3は、その前後が上下動できるように押え腕2に取り付けられ、布押え1は、左右に傾くこと可能なように押え足3に接続されている。従って、布押え1は、被縫製物の上面の状況に応じて前後左右に傾くことが可能となっている。
【0005】そして、上記布切りメスは、針の後方の位置に配置され、布押えと布送りとにより被縫製物のボタン穴形成位置が布切りメスの下方に配置された状態で下方に移動してボタン穴を形成するようになっている。従って、布押えと布切りメスとは互いに相対的に前後動できるようになっている。そして、針の後方側の布切りメスに対して、布押えが前進して離れた場合には、布切りメスが布押えの上方の範囲から後方の外側に配置された状態となる。また、上記上糸切りハサミは、例えば、布押えの側方の外側から布押えの中心側に向かって配置されるとともに、上糸切りハサミが回動移動することで、上糸を切るようになっている。
【0006】このような上糸切りハサミを備えた上糸切り装置としては、例えば、図11に示すようなものが知られている。図11に示される上糸切り装置は、上糸切りハサミ8と、該上糸切りハサミ8の後述する基端部8Bを支持するリンク部材9aと、該リンク部材9aを水平方向及び鉛直方向に回動自在に支持する作動レバー部9bと、上記リンク部材9aを該リンク部材9aにほぼ平行して配置された上記押え腕2側に付勢するコイルバネ9cと、非作動時にリンク部材9aがコイルバネ9cに付勢されて移動するのを規制する押上レバー部9dと、後述するように糸切りハサミ8が回動した場合に、糸切りハサミ8を開閉させるために布押え装置側に設けられたカム部材9e,9e’とを備えたものである。
【0007】そして、上糸切りハサミ8は、固定刃8aと、該固定刃8aに対して回動自在な可動刃8bとを備えるハサミ本体部8Aを有するとともに、該ハサミ本体部8Aの後部から上方に延出してリンク部材9aに接続される基端部8Bを有する。また、上糸切りハサミ8は、後述するようにリンク部材9aの先端部が押え腕2側に回動移動した際に、布押え1の中央部側に前進するようにリンク部材9aとともに回動移動(旋回移動)する。また、この際に、上糸切りハサミ8の一部がカム部材9e’に接触して、固定刃8aに対して開いた状態の可動刃8bが固定刃8a側に閉じるように移動する。そして、この動作により、上糸切りハサミ8が被縫製物から延出する上糸を切断するようになっている。
【0008】リンク部材9aは、その先端部に上記上糸切りハサミ8が取り付けられ、かつ、その後端部に、ストッパとなる上記押上レバー部9dに当接してコイルバネ9cの付勢力に抗してリンク部材9aを押え腕2とほぼ平行な配置に維持するためのストッパ当接部9fが備えられている。また、リンク部材9aは、その後端部よりの中央部において、作動レバー部9bにより、水平方向及び鉛直方向に回動自在に支持されている。従って、このような上糸切断装置においては、上記押上レバー部9dを動かして、該押上レバー部9dと、リンク部材9aのストッパ当接部9fとの当接を解除することにより、コイルバネ9cの付勢力で、リンク部材9aの先端部が押え腕側に移動する。これにより、リンク部材9aの先端部に取り付けられた上糸切りハサミ8が布押え1側に移動し、上述のようにカム部材9e’により上糸切りハサミ8が作動して上糸を切断する。
【0009】このようなタイプの上糸切りハサミ8は、その先端部を除いた部分が布押え1の外側の一方の側方上に配置され、側方上でリンク部材9aとともに回動移動するようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ボタン穴かがり縫いミシンにおいては、衣服のボタン穴のかがり縫いだけではなく、例えば、チャイルドシートのベルト通し穴のかがり縫いを行なうことがある。そして、上記チャイルドシートのベルト通し穴が形成される部分は、例えば、スポンジ等が含まれて、弾性を有するとともに厚みがあるスポンジ状の被縫製物となっている。図12に示すように、上述のスポンジ状の被縫製物のように厚くて弾性のある被縫製物5を布押え1で押えた場合には、被縫製物5の布押え1で押えられた部分が弾性変形して下方に押しつぶされた状態に薄くなる。また、被縫製物5の布押え1の外側の近傍においては、布押え1から離れるにつれて厚くなり、被縫製物5の布押え1から離れたところでは、被縫製物5の元々の厚みの状態となる。
【0011】ここで、図12に示すように、針6の後方に配置された布切りメス7が、布押え1が布送り方向に沿って前進することにより、布押え1の範囲の後方側の外側に出た場合、特に、布押え1と布切りメス7とが最も離れた状態となった場合には、布押え1から後方に離れて布押え1より高く盛り上がった状態の被縫製物5に布切りメス7の下端部が接触する場合があった。このような状態となった場合には、被縫製物5が布切りメス7により傷つけられる可能性があり、歩留まりの低下等を招く可能性があった。
【0012】また、図13に示すように、布押え1の側方側に布押え1より出た状態となる上述の上糸切りハサミ8を有するボタン穴かがり縫いミシンの場合には、布押え1から側方に離れて布押え1より高く盛り上がった状態の被縫製物5に上糸切りハサミ8が接触する場合があった。このような場合には、被縫製物5に接触した上糸切りハサミ8が被縫製物の布送り時の移動の抵抗となることがあった。
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、布切りメスや上糸切りハサミを有するミシンにおいて、弾性を有するとともに厚い被縫製物の縫製を行なう際に、被縫製物に布切りメスや上糸切りハサミが接触することがないミシンの布押え装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載のミシンの布押え装置は、例えば 図1及び図4に示すように、縫製を行なうための針(15)の布送り方向に沿った後方に、上下動する布切りメス(17)を備えたミシンにおいて、上下方向に揺動可能とされた押え腕(30)と、該押え腕(30)の先端部分に取り付けられた押え足(31)と、この押え足(31)の下方に取り付けられ、かつ、上記押え腕の動作により上記布切りメスに対して布送り方向に沿って前後動自在とされるとともに被縫製物を下方に押圧する布押え(20)とが備えられたミシンの布押え装置であって、上記布押えには、上記押え足の布送り方向に沿った前後長さとほぼ同様の前後長さを有する布押え本体部(21)と、該布押え本体部(21)の後方側に形成された布押え後方部(22)とが備えられ、上記布押えが弾性を有する厚い被縫製物を押えた状態で、かつ、上記布押えが前進することにより上記布切りメスが布押え本体部に対して後方に相対的に移動した際に、上記布押えの後方側において、上記布押えの押圧を受けずに該布押えより上に盛り上がった状態の上記被縫製物が、上昇位置にある上記布切りメスの高さに達して該布切りメスに接触しないように、上記布押え後方部が上記布押え本体部の後方において被縫製物を押えていることを特徴とする。
【0015】上記構成によれば、上記布押えが弾性を有する厚い被縫製物を押えた状態で、かつ、上記布押えが前進することにより上記布切りメスが布押え本体部に対して後方に相対的に移動した際に、上記布押えの後方側において、上記布押えの押圧を受けずに該布押えより上に盛り上がった状態の上記被縫製物が、上昇位置にある上記布切りメスの高さに達して該布切りメスに接触しないように、上記布押え後方部が上記布押え本体部の後方において被縫製物を押えているので、布切りメスと被縫製物とが接触することがなく、被縫製物を布切りメスにより傷つけるのを防止して縫製物の品質の向上や歩留まりの向上を図ることができる。
【0016】なお、上記布切りメスは、一つのボタン穴等の穴を形成する際に、一回の切断で穴を形成するものであっても、二回等の複数回の切断で穴を形成するものであっても良い。また、上記布押えの布押え本体部は、基本的に従来の布押えと同様の大きさとサイズとを有するものであり、本発明は、従来の布押えに布押え後方部を取り付けた構成とほぼ同様の構成を有するものである。
【0017】また、布押え後方部は、布押え本体部と別に形成されて、布押え本体部の後方に配置されるものとしても良いが、ミシンのコストや組立作業の省力化等を考慮した場合に、布押え本体部と布押え後方部とが一体に形成されていることが好ましい。すなわち、布押え本体部を後方に延長するようにして布押え本体部の後方に布押え後方部を形成することが好ましい。
【0018】本発明の請求項2記載のミシンの布押え装置は、例えば、図5に示すように、請求項1記載のミシンの布押え装置において、上記ミシンに、上記布押え本体部の一方の側方側の上記布押え本体部上方の範囲から出る位置に少なくとも一部が移動可能か、もしくは少なくとも一部が配置された上糸切りハサミ(18)が備えられ、上記布押えには、上記布押え本体部の上記側方側に形成された布押え側方部(23)が備えられ、上記布押えが弾性を有する厚い被縫製物を押えた状態で、かつ、上記上糸切りハサミの少なくとも一部が布押え本体部上方の範囲から上記側方側に出た状態の場合に、上記布押えの上記側方側において、上記布押えの押圧を受けずに該布押えより上に盛り上がった状態の上記被縫製物に、上記上糸切りハサミが接近しても、上記被縫製物が上記上糸切りハサミに接触しないように、上記布押え側方部が上記布押え本体部の側方において被縫製物を押えていることを特徴とする。
【0019】上記構成によれば、上記布押えの押圧を受けずに該布押えより上に盛り上がった状態の上記被縫製物に、上記上糸切りハサミが接近しても、上記被縫製物が上記上糸切りハサミに接触しないように、上記布押え側方部が上記布押え本体部の側方において被縫製物を押えているので、布切りハサミが厚くて弾性を有する被縫製物に接触して、布送り時等における被縫製物の移動を阻害することがなく、スムーズに被縫製物を移動させることができるので、縫製作業の作業性の向上と、縫製物の品質の向上とを図ることができる。
【0020】なお、上記上糸切りハサミは、基本的に、従来の布押えの側方に出た状態で、回動移動することにより、上糸の切断を行なう上糸切りハサミであって、従来の布押えの上に配置され、布押えの範囲から出ないような上糸切りハサミは含まれないものである。また、布押え側方部は、布押え本体部と別に形成されて、布押え本体部の側方に配置されるものとしても良いが、ミシンのコストや組立作業の省力化等を考慮した場合に、布押え本体部と布押え側方部とが上記布押え後方部を含めて一体に形成されていることが好ましい。すなわち、布押え本体部を側方に延長するようにして布押え本体部の側方に布押え側方部を形成することが好ましい。
【0021】本発明の請求項3記載のミシンの布送り装置は、上糸切りハサミを備えたミシンにおいて、上下方向に揺動可能とされた押え腕と、該押え腕の先端部分に取り付けられた押え足と、この押え足の下方に取り付けられ、かつ、上記押え腕の動作により被縫製物を下方に押圧する布押えとが備えられたミシンの布押え装置であって、上記布押えには、ほぼ中央部にミシンの針が上下動する長孔が形成された布押え本体部と、該布押え本体部の上記側方側に形成された布押え側方部とが備えられ、上記上糸切りハサミの少なくとも一部が上記布押え本体部の一方の側方側の上記布押え本体部上方の範囲から出る位置に移動可能なものもしくは上記位置に配置されるものとされ、上記布押えが弾性を有する厚い被縫製物を押えた状態で、かつ、上記上糸切りハサミの少なくとも一部が布押え本体部上方の範囲から上記側方側に出た状態の場合に、上記布押えの上記側方側において、上記布押えの押圧を受けずに該布押えより上に盛り上がった状態の上記被縫製物に、上記上糸切りハサミが接近しても、上記被縫製物が上記上糸切りハサミに接触しないように、上記布押え側方部が上記布押え本体部の側方において被縫製物を押えていることを特徴とする。
【0022】上記構成によれば、請求項2記載の構成と同様の優れた効果を奏することができるとともに、布切りメスを備えていないミシンや、布切りメスの配置が弾性を有するとともに厚い被縫製物に対しても接触しない配置になっているミシンにも適用することができるものである。すなわち、ミシンの布押えに、布押え後方部を設けずに、布押え側方部を設けるものとしてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の第一例のミシンの布押え装置を図面を参照して説明する。ここで、この一例の布押え装置を説明する前に、該布押え装置が設けられるミシンを簡単に説明する。図1に示されるミシンは、略矩形箱状をなすベッド部11と、該ベッド部11の後部に設けられた縦胴部12と、該縦胴部12から前方に延出して設けられたアーム部13とを備えたミシン本体14と、該ミシン本体14が載置されるとともに、ミシンを駆動するモータ(図示略)等が備えられたミシンテーブル(図示略)とを備えたものである。
【0024】そして、ミシンには、図示しないモータ及び上軸から駆動力が伝達されて上下動されるとともに針15を備えた針棒16が備えられている。また、ミシンには、ボタン穴かがり縫いに際し、被縫製物にボタン穴等の穴を開けるための布切りメス17が備えられるとともに、該布切りメス17を駆動する周知の駆動手段(図示略)が備えられている。なお、布切りメス17及び駆動手段は、一回の切断動作により被縫製物に所定の長さのボタン穴等の穴を形成するものであっても良いし、二回等の複数の切断動作によりボタン穴等の穴を形成するものであっても良い。
【0025】また、ミシンには、上糸切りハサミ18が設けられている。該上糸切りハサミ18は、かがり縫い終了後に、針15と被縫製物との間で上糸を切断するものである。なお、このミシンの上糸切りハサミ18は、従来のボタン穴かがり縫いミシンの布押えとほぼ同様の形状を有する布押え本体部21(後述)の側方にはみ出した状態で回動動作等の動作を行なうことにより上糸を切断する周知のものであり、例えば、上述の従来例で示したような上糸切り装置に備えられたものである。
【0026】また、ミシンには、図示しない周知の布送り機構が設けられており、ボタン穴の周囲をかがり縫いする際に、ボタン穴の周囲に沿って針15が相対的に移動するように、ほぼ固定的に配置された針15に対して被縫製物を移動するようになっている。なお、基本的な布送り方向は、ボタン穴の長手方向に沿ったものとなる。また、布送り機構は、後述する布押え20との間に被縫製物を挟持するように保持した状態で、布押え20とともに移動して被縫製物を移動させるようになっている。なお、図1において、左右方向がほぼ布送り方向であり、ここでは、ミシンの縦胴部12側(図中右側)を布送り方向の後側とし、ミシンのアーム部13側(図中左側)を布送り方向の前側としている。
【0027】そして、布押え装置は、本発明に係る布押え20を除いて基本的に従来の布押え装置と同様の構成を有するものであり、図1に示すように、押え腕30と、該押え腕30の先端部に取り付けられる押え足31と、該押え足31に取り付けられる布押え20とを備えたものである。なお、押え腕30には、図示しない上下方向駆動手段と水平方向駆動手段とが備えられている。
【0028】上記上下方向駆動手段は、縫製時に布押え20が取り付けられた押え腕30の先端部を下方に移動するとともに下方に押圧して布押え20により被縫製物を押えさせるとともに、被縫製物のセット、取り外し、交換等の際に、押え腕30の先端部を上昇させて、布押え20による被縫製物の押え動作を解除するものである。また、上記水平方向駆動手段は、布押えを布送り機構と連動させて布送り方向に移動させるためのものである。
【0029】次に、布押え装置の上記布押え20について説明する。上記布押え20は、図2及び図3に示すように、布押え本体部21と、布押え後方部22と、布押え側方部23とを備えるものとなっている。なお、布押え本体部21は、図2において、下側の横の実線と右側の縦の実線と横の仮想線(一点鎖線)と縦の仮想線とで囲まれた矩形状の領域である。また、布押え後方部22は、上側の横の実線と右側の縦の実線と横の仮想線と縦の仮想線とで囲まれた矩形状の領域であり、布押え側方部23は、上下二本の横の実線と左側の縦の実線と縦の仮想線で囲まれた領域である。
【0030】布押え本体部21は、基本的に従来の布押えとほぼ同様の形状を有するものであり、布送り方向に沿って長い矩形状に形成されている。そして、該布押え本体部21の中央部には、従来と同様に、布送り方向に沿って長い矩形状の長孔24が形成されており、該長孔24は、上述のように、針15が上下動してかがり縫いを行なうための空間となっている。
【0031】また、布押え本体部21の下面側には、長孔24の周囲に沿って、凹凸が繰り返し連続して形成された押え部25が形成されており、被縫製物に対して布押え20が滑るのを防止するようになっている。ただし、押え部25は、矩形状の長孔24の周囲に四角枠状に形成される必要はなく、例えば、布押さえ本体部21下面の長孔24の周囲のうちの長孔24の長手方向に沿った部分だけに設けても良い。また、押え部25が全くなくても良い。そして、布押え20においては、従来の布押えとほぼ同様の形状を有する布押え本体部21の後方に、上記布押え後方部22が形成されている。
【0032】上記布押え後方部22は、布押え本体部21の後端部に接続された四角形状の板体であり、第一例においては、布押え本体部21と布押え後方部22とが一体に連続した状態に形成されている。そして、布押え後方部22は、その左右幅が、例えば、布押え本体部21と同等とされるとともに、前後長さが以下のように決められている。すなわち、第一例の布押え後方部22は、その前後長さが、図4に示すように、布押え本体部21の後端から、後述するように布押え本体部21から最も離れた状態の布切りメス17の後端までとされている。
【0033】なお、布押え20(布押え本体部21)は、布送り方向に沿って前後動するのに対して、布切りメス17は、基本的に前後動することがないので、布押え20が最も前進した状態においては、布押え本体部21と布切りメス17とが最も離れた図4に示される状態となる。そして、上記布押え後方部22は、図4に示すように布押え本体部21から最も離れた状態の布切りメス17と上下に重なる位置にある被縫製物の部分を全部覆うように形成されている。すなわち、布切りメス17の後端部の前後位置と、布押え後方部22の後端部の前後位置とがほぼ一致するように形成されている。なお、布押え後方部22をさらに後方側に長いものとしても良いし、第三例で後述するように布押え後方部22を少し短いものとしても良い。
【0034】また、上記布押え20においては、従来の布押えとほぼ同様の形状を有する布押え本体部21と、上述の布押え後方部22との一方の側方に、上記布押え側方部23が形成されている。なお、一方の側方とは、上述のように布押え本体部21からはみ出した状態に配置される上糸切りハサミが配置される側である。上記布押え側方部23は、布押え本体部21及び布押え後方部22の一方の側部に接続された矩形状の板体であり、第一例においては、布押え側方部23が布押え本体部21及び布押え後方部22と一体に連続した状態で形成されている。そして、布押え側方部23は、その前後長さが、例えば、布押え本体部21と布押え後方部22とを合わせた長さとされるとともに、左右幅が以下のように決められている。
【0035】すなわち、第一例の布押え側方部23は、その左右幅が、図5に示すように、布押え本体部21の一方の側縁から、上糸切りハサミ18の後述する後端までとされている。なお、上記上糸切りハサミ18は、その先端部が布押え本体部21側に向けられ、その後端部が布押え本体部21の一方の側方側に向けられた状態となっている。また、上糸切りハサミ18は、従来例と同様に、図示しない固定刃及び可動刃を備えたハサミ本体部18Aと、ハサミ本体部18Aの後端(基端)から上方に延出して図示しないリンク部材に接続される基端部18Bと有するものである。そして、布押え側方部23は、上糸切りハサミ18の先端から後端(基端部18B)までの下側(被縫製物の上糸切りハサミ18と上下に重なる部分)を覆うように形成されている。なお、上糸切りハサミ18は、従来例で述べたように回動して布押え20側に前進するので、布押え側方部23は、回動して前進する前の状態の上糸切りハサミの後端の位置まで被縫製物を覆っていることが好ましい。
【0036】なお、布押え側方部23は、必ずしも布押え後方部22の側方に設ける必要はなく、布押え側方部23を布押え本体部21の側方だけに設けるようにして、布押え側方部23と布押え本体部21との後端を揃えるようにしても良い。しかし、この場合には、布押え20全体の形状が矩形状とはならず、少し複雑な形状となるので、布押え20の製造を考慮した場合には、布押え側方部23と布押え後方部22との後端を揃えるようにすることが好ましい。このようにすれば、図2等に示すように、布押え本体部21、布押え後方部22及び布押え側方部23からなる布押えの外形が矩形状となり、容易に製造することができる。なお、上述の説明においては、布押え側方部23を布押え本体部21の前端から布押え後方部22の後端まで至るものとし、布押え後方部22を布押え本体部21と同じ左右幅を有するものとしたが、これは、便宜的に布押え後方部22と布押え側方部23との領域をわけたものである。従って、例えば、布押え側方部23の前後長さを布押え本体部21と同じにして、布押え側方部23と布押え本体部21との後端を揃えた状態とし、布押え後方部22を、布押え本体部21の布押え側方部23の反対側の側縁から、布押え側方部23の布押え本体部21の反対側の側縁まで形成するものとしても良い。
【0037】次に、以上のような布押え装置の布押え20の作用について説明する。上記布押え装置を有するミシンにおいて、例えば、内部にスポンジ等の弾性変形しやすい部材を備えた厚い被縫製物のかがり縫いを行なう場合には、布押え20により被縫製物を押えた場合に、従来例で述べたように、被縫製物は、布押え20で押えられた部分及びその近傍が押されて薄くなり、その他の部分は元の厚みを有することになる。
【0038】そして、上記布押え装置の布押え20を用いた場合には、図4に示すように、布押え20において、従来の布押えとほぼ同様の形状の布押え本体部21の後方に布押え後方部22が形成されるとともに、該布押え後方部22が布押え本体部21から最も離れた状態の布切りメス17と上下に重なる位置にある被縫製物の部分を全部覆うように形成されているので、布切りメス17の下方において、被縫製物が布押え20より盛り上がり、布切りメス17と被縫製物とが接触するような事態となるのを確実に防止することができる。従って、被縫製物に布切りメス17が接触して品質の低下や歩留まりの低下が生じるのを確実に防止することができる。
【0039】また、上記布押え装置の布押え20を用いた場合には、図5に示すように、布押え20において、従来の布押えとほぼ同様の形状の布押え本体部21の上糸切りハサミ18側の側方に布押え側方部23が形成されるとともに、該布押え側方部23が布押え本体部21の側方にはみ出した状態の上糸切りハサミ18と上下に重なる位置にある被縫製物の部分を全部覆うように形成されているので、上糸切りハサミ18の下方において、被縫製物が布押え20より盛り上がり、上糸切りハサミ18と被縫製物とが接触するような事態となるのを確実に防止することができる。そして、被縫製物に上糸切りハサミ18が接触して、被縫製物の移動の抵抗となるのを防止することができるので、被縫製物をスムーズに移動することができる。従って、上記ミシンを用いた縫製において、作業性の向上と品質の向上とを図ることができる。
【0040】次に、本発明の実施の形態の第二例を説明する。第二例のミシンの布押え装置は、以下に説明する部分を除いて第一例のミシンの布押え装置と同様の構成を有するものであり、第一例と同様の構成要素についてはその説明を省略する。第二例のミシンの布押え装置の第一例との相違点は、布押え装置の布押え40の形状であり、以下に第一例との相違点を説明する。
【0041】第二例のミシンの布押え装置においては、布押え40が、布押え本体部21と、布押え後方部42(図6に図示)と、布押え側方部43(図7に図示)とを備えるものとなっている。そして、布押え本体部21は、第一例と同様のものである。また、図6に示すように、布押え後方部42は、布押え本体部21の後端から後方に延出して形成されるとともに、布押え本体部21から離れるほど高くなるように斜めに形成されている。従って、布押え後方部42の後端部は、布押え本体部21より高くなっている。そして、布押え後方部42は、上述のように斜めに形成されている以外は、第一例の布押え後方部22と同様の構成を有するものとなっている。
【0042】また、図7に示すように、布押え側方部43は、布押え本体部21の側縁から側方に延出して形成されるとともに、布押え本体部21から離れるほど高くなるように斜めに形成されている。従って、布押え側方部43の布押え本体部21と反対側の側縁部は、布押え本体部21より高くなっている。そして、布押え側方部43は、上述のように斜めに形成されている以外は、第一例の布押え側方部23と同様の構成を有するものとなっている。
【0043】そして、このような布押え40を備えた第二例のミシンの布押え装置においては、第一例と同様の作用効果を得ることができる。また、布押え40により弾性を有する被縫製物を押えて、被縫製物を弾性変形させた際に、布押え40が被縫製物から受ける弾性力(反力)を低減することができる。すなわち、第二例においては、布押え40の布押え後方部42及び布押え側方部43を上述のように斜めにすることで、被縫製物を下方に押した場合に、布押え後方部42の後部及び布押え側方部43の布押え本体部21の反対側の側部とにおいては、その下側における被縫製物の弾性変形量が少なくなり、被縫製物から受ける弾性力を低減することができる。
【0044】言い換えれば、第一例の布押え20においては、布押え本体部21に布押え後方部22及び布押え側方部23を加えることで、従来の布押えより面積が多くなっており、被縫製物の単位面積当たりで同じ押圧力をかけようとした場合には、全体としてより大きな大圧力が必要となる。それに対して、第二例の布押え40によれば、被縫製物を実際に押圧する必要がある布押え本体部21が最も低い位置にあり、他の布押え後方部42及び布押え側方部43の主な部分は、布さえ本体部21より高い位置にあるので、布押え後方部42及び布押え側方部43には大きな弾性力がかからず、第一例より全体として小さな押圧力で被縫製物を押圧することができる。
【0045】次に、本発明の実施の形態の第三例を説明する。第三例のミシンの布押え装置は、以下に説明する部分を除いて第一例のミシンの布押え装置と同様の構成を有するものであり、第一例と同様の構成要素については、その説明を省略する。第三例のミシンの布押え装置の第一例との相違点は、布押え装置の布押え50の形状であり、以下に第一例との相違点を説明する。第三例のミシンの布押え装置においては、布押え50が、布押え本体部21と、布押え後方部52(図8に図示)と、布押え側方部53(図9に図示)とを備えるものとなっている。
【0046】そして、布押え本体部21は、第一例と同様のものである。また、図8に示すように、布押え後方部52は、第一例の布押え後方部22に比較して、その前後長さが短いものとなっている。すなわち、第一例の布押え後方部22においては、その前後長さが、図4に示すように、布押え本体部21の後端から、布押え本体部21から最も離れた状態の布切りメス17の後端までとされ、布押え本体部21から最も離れた状態の布切りメス17と上下に重なる位置にある被縫製物の部分を全部覆うように形成されていたのに対して、第三例の布押え後方部52においては、その前後長さが、図8に示すように、布押え本体部21の後端から、後述するように布押え本体部21から最も離れた状態の布切りメス17の後端より前の位置までとされている。従って、第三例の布押え後方部52は、布押え本体部21から最も離れた状態の布切りメス17と上下に重なる位置にある被縫製物の部分を全部覆うように形成されてはおらず、布切りメス17と上下に重なる被縫製物の部分の一部が布押え後方部52に覆われずに露出した状態となっている。
【0047】この場合には、被縫製物の布切りメス17と上下に重なる部分のうちの布押え後方部52に覆われていない部分が、図8に仮想線で示すように、盛り上がった状態となり布切りメス17に接近することになるが、布押え後方部52の近傍においては、被縫製物が布押え後方部52から離れるに従って高く盛り上がる状態となり、被縫製物からある程度離れたところで、元々の被縫製物の厚みとなる。
【0048】すなわち、布押え後方部52の近傍の被縫製物の上方に布切りメス17が配置されていた場合には、被縫製物が本来の厚さまで盛り上がっていないので、布切りメス17が接触しない状態となる場合がある。従って、布押え後方部52は、被縫製物の布押え本体部21から最も離れた状態の布切りメス17と上下に重なる位置にある部分を全部覆う必要はなく、上述のように布押え後方部52の後端が布押え本体部21から最も離れた位置にある布切りメス17の後端より前に合っても良い。
【0049】言い換えれば、布押え後方部52は、布押え50が弾性を有する厚い被縫製物を押えた状態で、かつ、上記布押え50が前進することにより上記布切りメス17が布押え本体部21に対して後方に相対的に移動した際に、上記布押え50の後方側において、上記布押え50の押圧を受けずに該布押え50より上に盛り上がった状態の上記被縫製物が、上昇位置にある上記布切りメス17の高さに達して該布切りメス17に接触しないように、上記布押え後方部52が上記布押え本体部21の後方において被縫製物を押えていれば良い。
【0050】なお、布切りメス17と被縫製物とが確実に接触しないようにする上で、布押え後方部52の後端が上述の状態にある布切りメス17の後端よりどれだけ前に位置して良いか、言い換えれば、布押え後方部52の布押え本体部21の後端からの前後長さが最低どれだけ必要かという点、すなわち、布押え後方部52の後端の位置は、被縫製物の厚みや、被縫製物の布押え50による押圧時の変形量や、布切りメス17の上昇時の下端の高さや、被縫製物の布押えに押された位置から元々の厚みに戻るまでの距離等を考慮して決める必要がある。
【0051】また、図9に示すように、布押え側方部53は、第一例の布押え側方部23に比較して、その左右幅が狭いものとなっている。すなわち、第一例の布押え側方部23においては、その左右幅が、図5に示すように、布押え本体部21の側縁から、上糸切りハサミ18の後述する後端までとされ、布押え本体部21から最も離れた状態の上糸切りハサミ18と上下に重なる位置にある被縫製物の部分を全部覆うように形成されていたのに対して、第三例の布押え側方部53においては、その左右幅が、図9に示すように、布押え本体部21の側縁から、上糸切りハサミ18の後端より前の位置までとされている。従って、第三例の布押え側方部53は、上糸切りハサミ18と上下に重なる位置にある被縫製物の部分を全部覆うように形成されてはおらず、上糸切りハサミ18と上下に重なる被縫製物の部分の一部が布押え側方部53に覆われずに露出した状態となっている。
【0052】この場合にも、上述の布切りメス17と布押え後方部52との関係の場合と同様に、上糸切りハサミ18が被縫製物に接触しない状態となる場合がある。従って、布押え側方部53は、上糸切りハサミ18と上下に重なる位置にある部分を全部覆う必要はなく、上述のように布押え側方部53の布押え本体部21の反対側の側縁が上糸切りハサミ18の後端より前に合っても良い。
【0053】言い換えれば、上記布押え50が弾性を有する厚い被縫製物を押えた状態で、かつ、上記上糸切りハサミ18の少なくとも一部が布押え本体部21上方の範囲から上記側方側に出た状態の場合に、上記布押え50の上記側方側において、上記布押え50の押圧を受けずに該布押え50より上に盛り上がった状態の上記被縫製物に、上記上糸切りハサミ18が接近しても、上記被縫製物が上記上糸切りハサミ18に接触しないように、上記布押え側方部53が上記布押え本体部21の側方において被縫製物を押えていれば良い。
【0054】なお、布押え側方部53の上記側縁の位置は、上述の布押え後方部52の後端の位置と同様に、被縫製物の厚みや、被縫製物の布押え50による押圧時の変形量や、上糸切りハサミ18の下端部の高さ、被縫製物の布押え50に押された位置から元々の厚みに戻るまでの距離等を考慮して決める必要がある。
【0055】そして、第三例のミシンの布押え装置によれば、第一例と同様の効果を奏することができるとともに、布押え50の大きさを第一例の布押え20より小さくすることできるので、布押え20が大きくなることによる従来との作業性等の特徴の相違を最低限度のものとすることができる。また、布押え50を第一例より小さくすることにより、被縫製物を押圧する際に、布押え50にかかる負荷を減少させることができ、請求項2記載の構成と同様の効果を奏することができる。なお、第三例においても、被縫製物が布切りメス17や上糸切りハサミ18に接触しない範囲で、第二例と同様に布押え後方部52や布押え側方部53を斜めにするものとしても良い。
【0056】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のミシンの布押え装置によれば、上記布押えが弾性を有する厚い被縫製物を押えた状態で、かつ、上記布押えが前進することにより上記布切りメスが布押え本体部に対して後方に相対的に移動した際に、上記布押えの後方側において、上記布押えの押圧を受けずに該布押えより上に盛り上がった状態の上記被縫製物が、上昇位置にある上記布切りメスの高さに達して該布切りメスに接触しないように、上記布押え後方部が上記布押え本体部の後方において被縫製物を押えているので、布切りメスと被縫製物が接触することがなく、被縫製物を布切りメスにより傷つけるのを防止して縫製物の品質の向上や歩留まりの向上を図ることができる。
【0057】本発明の請求項2記載のミシンの布押え装置によれば、上記布押えの押圧を受けずに該布押えより上に盛り上がった状態の上記被縫製物に、上記上糸切りハサミが接近しても、上記被縫製物が上記上糸切りハサミに接触しないように、上記布押え側方部が上記布押え本体部の側方において被縫製物を押えているので、上糸切りハサミが厚くて弾性を有する被縫製物に接触して、布送り時等における被縫製物の移動を阻害することがなく、スムーズに被縫製物を移動させることができるので、縫製作業の作業性の向上と、縫製物の品質の向上とを図ることができる。
【0058】本発明の請求項3記載のミシンの布送り装置によれば、請求項2記載の構成と同様の優れた効果を奏することができるとともに、布切りメスを備えていないミシンや、布切りメスの配置が弾性を有するとともに厚い被縫製物に対しても接触しない配置になっているミシンにも適用することができるものである。すなわち、ミシンの布押えに、布押え後方部を設けずに、布押え側方部を設けるものとしてもよい。




 

 


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