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発明の名称 プラスチックカード
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−171273(P2001−171273A)
公開日 平成13年6月26日(2001.6.26)
出願番号 特願平11−362108
出願日 平成11年12月21日(1999.12.21)
代理人 【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
【テーマコード(参考)】
2C005
4F100
【Fターム(参考)】
2C005 HB03 JA18 JA19 JA26 JB02 KA02 KA15 KA31 KA41 LA02 LA11 LA20 LA22 LA41 
4F100 AK01A AK01B AK41G AK42 AS00 BA02 BA23 BA24 EC04 EJ37A EJ37B EJ38A EJ38B EJ94 GB90 HB31 JK08A JK08B JL04
発明者 男澤 英敏
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 延伸されたプラスチックシートを複数枚積層してなる積層体を基材としており、前記の各々のプラスチックシートの延伸方向が互いに同一であることを特徴とするプラスチックカード。
【請求項2】 前記の延伸されたプラスチックシートが、巻き取り方向にのみ延伸された一軸延伸プラスチックシートであることを特徴とする請求項1記載のプラスチックカード。
【請求項3】 前記の延伸されたプラスチックシートが、巻き取り方向と直角な方向にのみ延伸された一軸延伸プラスチックシートであることを特徴とする請求項1記載のプラスチックカード。
【請求項4】 前記の各々のプラスチックシート間で延伸率どうしが等しいことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のプラスチックカード。
【請求項5】 前記の延伸されたプラスチックシートが、巻き取り方向、および巻き取り方向に直角な方向の二方向に延伸された両軸延伸プラスチックシートであることを特徴とする請求項1記載のプラスチックカード。
【請求項6】 前記の各々のプラスチックシート間で、巻き取り方向の延伸率どうし、および巻き取り方向に直角な方向の延伸率どうしが等しいことを特徴とする請求項5記載のプラスチックカード。
【請求項7】 前記の各々のプラスチックシートにおいて、巻き取り方向の延伸率と、および巻き取り方向に直角な方向の延伸率とが等しいことを特徴とする請求項5または6記載のプラスチックカード。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のプラスチックシートを積層して基材としたプラスチックカードであって、各々のプラスチックシートの延伸率が互いに等しいプラスチックカードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、銀行カードやクレジットカードを始めとして、多くのカードが普及している。これらのカードの基材の代表的な構成として、内側にコアシートと呼ばれる2枚の白色の厚いプラスチックシートを、外側の表裏に1枚ずつのオーバーシートと呼ばれる2枚の透明のプラスチックシートを配置し、合計4枚のプラスチックシートを互いに熱融着したものがよく知られている。
【0003】上記において、プラスチックシートとしては、通常、ポリ塩化ビニル樹脂シートが使用されていることが多い。この理由は、ポリ塩化ビニル樹脂シートの利点の一つであるエンボス加工のしやすさ、および適切なエンボス加工条件で形成された凸状文字がいわゆるエンボス戻りにより戻りにくい点による。
【0004】しかし、銀行カードやクレジットカードに必要な凸状文字は、これら以外のカードにおいては必要ないことが多く、所要事項が記載された薄いカードであれば十分な用途もある。また、銀行カードやクレジットカードは、機械読み取りの必要上、厚く固いプラスチックシートで構成する必要性があるが、その他のカードにおいては、むしろ薄くて柔軟であり、機械的強度の高いプラスチックシートで構成することが好ましい。
【0005】上記のように、複数枚のプラスチックシートの積層体で構成したカードは、生活環境であり得る高温下で、平面形状が変形したり、カールする等の変形があると、非常に使用しづらい。このため、カード面に平行で厚みの中心を通る基準面を想定したとき、その基準面に対し、厚み方向に対象な構造になるよう積層する必要がある。ところが、厚み方向に対象な構造とした場合でも、依然として歪みを持ち、加温によって、あるいは常温でも経時的に変形やカールを起こすことがあり、素材がポリ塩化ビニル樹脂である場合にも起きるが、そのほかのプラスチックシートの場合により目立って起きる。これら変形やカールはカード製造やカードへの情報の記録の際にも、また、カードを製造した後にも起こり得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、上記のように、複数枚のプラスチックシートの積層体で構成したカードが、厚み方向に対象な構造としてもなお、加温によって、あるいは経時的に変形やカールを起こす点を解消したカードを提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決する手段】本発明においては、カードを構成するプラスチックシートの延伸方向を揃えることにより上記の課題を解決することができた。
【0008】第1の発明は、延伸されたプラスチックシートを複数枚積層してなる積層体を基材としており、前記の各々のプラスチックシートの延伸方向が互いに同一であることを特徴とするプラスチックカードに関するものである。第2の発明は、第1の発明において、前記の延伸されたプラスチックシートが、巻き取り方向にのみ延伸された一軸延伸プラスチックシートであることを特徴とする請求項1記載のプラスチックカードに関するものである。第3の発明は、第1の発明において、前記の延伸されたプラスチックシートが、巻き取り方向と直角な方向にのみ延伸された一軸延伸プラスチックシートであることを特徴とする請求項1記載のプラスチックカードに関するものである。第4の発明は、第1〜第3いずれかの発明において、前記の各々のプラスチックシート間で延伸率どうしが等しいことを特徴とするプラスチックカードに関するものである。第5の発明は、第1の発明において、前記の延伸されたプラスチックシートが、巻き取り方向、および巻き取り方向に直角な方向の二方向に延伸された両軸延伸プラスチックシートであることを特徴とするプラスチックカードに関するものである。第6の発明は、第5の発明において、前記の各々のプラスチックシート間で、巻き取り方向の延伸率どうし、および巻き取り方向に直角な方向の延伸率どうしが等しいことを特徴とするプラスチックカードに関するものである。第7の発明は、第5または第6の発明において、前記の各々のプラスチックシートにおいて、巻き取り方向の延伸率と、および巻き取り方向に直角な方向の延伸率とが等しいことを特徴とするプラスチックカードに関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に示すように、本発明のプラスチックカード1は、カード基材2の表側の面に所定の欄、および項目名等の印刷3が施されており、必要に応じて写真を貼るための枠4に顔写真5が貼付けられており、図2に示すように、同じカード基材2の裏側の面に、別の所定の欄および文字の印刷3aが施されたものである。
【0010】図1および図2は、運転免許証を想定したので、運転免許証用の欄、項目名、写真等を例示したが、このほかの免許証、許可証、証明書等の場合であれば、それぞれに特有な欄や項目としてよく、写真が必要な場合もあり、不要な場合もある。上記の印刷3、3aは、カード保有者によって異なることのない「固定情報」であるが、氏名、生年月日、本籍、もしくは住所等は、カード保有者毎に定まる「可変情報」である。これらの可変情報は、カード基材上の、印刷以外の情報記録手段に記録されることがあり、後述するように、様々な情報記録手段がカード基材上に設置されることがある。
【0011】図3〜図5は、本発明のプラスチックカードを構成するプラスチックシートの延伸方向を説明するための図であり、いずれにおいても2枚のプラスチックシートが積層されてカード基材を構成する場合を描いてあるが、各カード基材の延伸方向の説明の都合上、両者を上下に離して描いてある。
【0012】図3においては、プラスチックシート10は、カード基材の上方を占め、図3における左右方向であるカードの長手方向に平行な矢印で示す方向にのみ、延伸方向11を有しているものである。また、プラスチックシート20は、カード基材の下方を占め、やはり、図3における左右方向であるカードの長手方向に平行な矢印で示す方向にのみ、延伸方向21を有しているものである。従って、図3に示すカード基材において、プラスチックシート10の延伸方向11とプラスチックシート20の延伸方向21とは一致している。従って、加熱等によりプラスチックシート10、および20が収縮したとしても、両シート10、および20は同一方向に、同様に収縮するため、両シート間で差が生じないから、カードが変形したりカールすることがない。
【0013】図4においては、上方のプラスチックシート10は、図4における左右方向とは直角な方向に平行な矢印で示す方向にのみ、延伸方向12を有し、下方のプラスチックシート20もまた、図4における左右方向とは直角な方向に平行な矢印で示す方向にのみ、延伸方向22を有している。従って、図4に示すカード基材においては、図3に示すものとは延伸方向が異なるが、プラスチックシート10および20どうしでは、延伸方向が一致している。従って、加熱等によりプラスチックシート10、および20が収縮したとしても、図3に示すものと同様、両シート間で差が生じないから、カードが変形したりカールすることがない。
【0014】一般に、長尺の形で製造され、巻き取られたプラスチックシートにおいては、プラスチックシートの引張り強度を向上させる意味で、巻き取り方向(機械方向(=マシン方向)等とも言う。)に延伸がかかっていることが普通である。なお、この延伸を過度に行ない、比較的短時間で冷却し、内部応力が残留するようにしたものが熱収縮性フィルム(単に収縮性フィルム、またはシュリンクフィルムとも呼ばれる。)であり、一概には言えないが、通常の延伸では熱収縮率が1〜5%程度であるのに対し、熱収縮性フィルムでは、熱収縮率が10〜50%程度と大きい。従って、巻き取り方向である延伸方向と、プラスチックシート10および20の長手方向とが一致するようにして、プラスチックシート10および20を切断することにより、図2中矢印で示す方向が両シートの延伸方向であるカード基材を製造することができ、巻き取り方向である延伸方向と、プラスチックシート10および20の長手方向と直角な方向とが一致するようにして、プラスチックシート10および20を切断することにより、図3中矢印で示す方向が両シートの延伸方向であるカード基材を製造することができる。
【0015】長尺の形で製造され、巻き取られたプラスチックシートにおいて、延伸方向が巻き取り方向とは直角な方向(=巾方向)であるものある。このような巾方向に延伸されたシートは、インフレーション法において膨張させるときに巾方向に延伸されるし、一旦、シート化したものをテンターを用いて巾方向に延伸させた場合もある。このような場合、巻き取り方向と、プラスチックシート10および20の長手方向とが一致するようにして、プラスチックシート10および20を切断することにより、図4中矢印で示す方向が両シートの延伸方向であるカード基材を製造することができ、あるいは、巻き取り方向と、プラスチックシート10および20の長手方向と直角な方向とが一致するようにして、プラスチックシート1および2を切断することにより、図3中矢印で示す方向が両シートの延伸方向であるカード基材を製造することができる。
【0016】上記のいずれにおいても、カード基材2を構成する2枚のプラスチックシート10および20は、各々のプラスチックシートが一方向にのみ、延伸方向を持つ一軸延伸のものであり、これらの場合、互いに積層されるプラスチックシートの各々の延伸率は等しくする事が望ましいが、同じ巻き取りのプラスチックシートどうしでないと、延伸率は厳密には一致しない。そのように延伸率が一致しないときは、百分率で表示された延伸率(%で表示する。以下も同じ。)の数字の差が1以下であるか、あるいは両シートの延伸率の差を大きい方の延伸率で割った数が0.5以下であるか、のいずれかのうち、延伸率の差の小さい方であることが好ましい。
【0017】プラスチックシートの中には、巻き取り方向と巾方向の二方向に延伸方向を有する両軸延伸のものがある。両軸延伸の場合、巻き取り方向の延伸率と巾方向の延伸率が等しい場合と、等しくない場合とがあり、等しくない場合として、巻き取り方向の延伸率が巾方向の延伸率より大きい場合と、巾方向の延伸率が巻き取り方向の延伸率より大きい場合とがある。いずれの場合であるにせよ、互いに積層されるプラスチックシートの各々の延伸率は等しくする事が望ましいのは、一軸延伸の場合と同様であり、両シート間で許容できる延伸率の差についても、一軸延伸のものの場合と同じである。従って、延伸率が巻き取り方向と巾方向とで大きく異なる場合には、両シートの延伸率の大きい方向どうしが一致するように、両プラスチックシートを合わせて積層する。このようにすることにより、両軸延伸のプラスチックシートどうしが積層された場合、収縮が両軸方向に起こったときでも、両シートは同様に収縮するので、カードの変形やカールが生じない。
【0018】上記の例においては、カード基材2は、2枚のプラスチックシート10および20を積層するものとして説明したが、本発明のプラスチックカード1においては、カード基材2をさらに多くの枚数のプラスチックシートを積層して構成してもよい。2枚以上の多数枚といっても、実際には、10枚以下、より好ましくは7枚以下である。2枚のコアシートと2枚のオーバーシートからなる合計4枚の構成も、通常よく行なわれる構成であり、本発明のプラスチックカードも4枚の構成であってもよい。
【0019】2枚以上のいずれの枚数のプラスチックシートを積層する場合であっても、同一なプラスチックカードにおいては、すべてのプラスチックシートを一軸延伸のもので統一するか、もしくは二軸延伸のもので統一することが望ましい。このとき、各プラスチックシートの延伸率は、積層された時の同じ方向で、互いに等しいことが望ましいが、もし、延伸率が一致しないときでも、すべてのプラスチックシートの百分率で表示された延伸率(%で表示する。以下も同じ。)の数字の差が1以下であるか、あるいは最も延伸率の差のある2枚のプラスチックシートの延伸率の差を大きい方の延伸率で割った数が0.5以下であるか、のいずれかのうち、延伸率の差の小さい方であることが好ましい。
【0020】上記の説明と重複するが、一軸延伸のもので統一した場合、各プラスチックシートの延伸方向を一致させることが望ましいし、両軸延伸のもので統一した場合で、両軸の延伸率が異なる場合には、各プラスチックシートを延伸率の大きい方の延伸方向を一致させることが望ましい。
【0021】また、カード基材2においては、厚み方向の中心を含み、カードの面方向に平行な面を想定したとき、その面に対して対象になる積層構造とすることにより、カード基材2、ひいてはプラスチックカード1のカールを防止しやすい。
【0022】例を示すと、2枚のプラスチックシートを積層するときは、同じ厚みのプラスチックシートどうしを積層することが望ましいし、3枚のプラスチックシートを積層するときは、少なくとも真ん中のプラスチックシート以外の表裏の2枚のプラスチックシートが同じ厚みであることが望ましい。ただし、真ん中のプラスチックシートと表裏のプラスチックシートとは厚みが異なっていてもよい。同様に、4枚のプラスチックシートを積層するときは、内側の2枚のプラスチックシートどうしは同じ厚みとし、表裏の2枚のプラスチックシートどうしも同じ厚みであることが望ましい。ただし、内側のプラスチックシートと表裏のプラスチックシートとは厚みが異なっていてもよい。
【0023】本発明において、カード基材2を構成するプラスチックシートとしては、同一カードであれば同じ樹脂からなるものをしようすることが望ましい。もしも、異種の樹脂からなるものを併用するときは、カード基材2の厚み方向の中心を含み、カードの面方向に平行な面を想定したとき、その面に対して対象になる積層構造とするという前記の原則に従って、3枚構成や4枚構成のカード2においては表裏のシートを同材質とする、4枚構成の場合には、内側の2枚のシートを同材質とすることが望ましい。
【0024】具体的なカード基材2を構成するプラスチックシートとしては、一般的な樹脂を素材とするものであればいずれも原則的に使用できるが、ポリ塩化ビニル樹脂の持つ特性よりも下回らないためには、ポリプロピレン樹脂、非結晶性環状オレフィン系共重合体、ABS、ポリエステル樹脂(=ポリエチレンテレフタレート樹脂)、非結晶性ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂もしくはポリイミド樹脂の単独もしくはこれらの樹脂どうし、あるいはこれらの樹脂とこれら以外の樹脂とのブレンド樹脂からなるシートを使用することが好ましい。勿論、上記以外のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂も使用可能である。
【0025】上記における非結晶性ポリエステル樹脂は、耐熱性を有するのみならず、エンボス加工にも適している点で、好ましい。非結晶性ポリエステル樹脂はより好ましくは、ガラス転移点が、35〜100℃、好ましくは50〜95℃、より好ましくは、65〜95℃であり、ジカルボン酸としてのテレフタル酸と、ジオール成分がエチレングリコール50〜99モル%、および1,4−シクロヘキサンジメタノール1〜50モル%であるものがよい。とくに、エチレングリコール60〜80モル%および1,4−シクロヘキサンジメタノール20〜40モル%のものがなおよい。
【0026】具体的な非結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂で市販品としては、イーストマンコダック社製の商品名;KODAR PETG6763(ジカルボン酸成分;テレフタル酸、ジオール成分;エチレングリコール70重量%、1,4−シクロヘキサンジメタノール30重量%)を利用することができる。
【0027】非結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂は、他の樹脂とブレンドしたものであってもよく、ブレンドする他の樹脂のうち、特に興味深いものとして、芳香族ポリカーボネートがある。芳香族ポリカーボネートとしては、特にビスフェノールAを主原料として製造されたポリカーボネート樹脂を使用することがガラス点移転が高く、耐熱性を向上させる点で好ましく、非結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂と上記ポリカーボネート樹脂とは、各々の質量比で、非結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂/上記ポリカーボネート樹脂=95/5〜5/95が好ましく、より好ましくは、80/20〜20/80である。
【0028】上記の種々の樹脂をカード基材2とするときは、必要に応じて、二酸化チタンを始めとする隠蔽性の高い充填剤を配合して得たプラスチックシートを使用するのがよい。このほか、添加剤としては、ハロゲン系化合物、リン化合物、もしくは無機系化合物等の難燃剤を配合することが好ましい。
【0029】なお、本発明においては必ずしも必要ではないが、耐熱性が比較的高いプラスチックシート(A)と、耐熱性がそれよりも低いプラスチックシート(B)とを組み合わせるときは、耐熱性の高いプラスチックシート(A)を最も外側、即ち、表裏に両面に配置することが好ましく、耐熱性の低い方のプラスチックシートを内側、好ましくは中心に配置するとよい。
【0030】従って、前記したように、耐熱性の高いプラスチックシートを「高」、耐熱性の低いプラスチックシートを「低」と表記すると、プラスチックカード2が2枚構成のときは、同じものどうしで構成し、3枚構成のときは、高/低/高、4枚構成のときは、高/低/低/高、5枚構成のときは、高/低/低/低/高、もしくは高/高/低/高/高のように無見合わせるとよい。
【0031】カード基材2は、一般的なカードを作成する際にカード基材に設置する様々な情報記録手段を有していてもよい。例えば、磁気記録層やICモジュール、ホログラムや回折格子、カード保持者が署名するための筆記しやすい材料で構成された筆記性層、レーザ光での記録可能な光記録層、または昇華転写や写真の貼り付けによる画像か、もしくはそれら画像の形成可能な区域、等である。また、カード1としては、これら情報記録手段を保護するための保護層を有していてもよい。
【0032】
【実施例】(実施例)カード基材用に、厚み250μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを2枚準備した。いずれのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムも、巻き取り方向に延伸されたものであり、その他の点も含めて同一の条件で製造されたものである。一方のフィルム(A)には、カードの長手方向が巻き取り方向になるようにして、その片面にカード表(おもて)面用の枠および文字の印刷を施し、さらに、ポリエステル系樹脂をバインダー樹脂とする、転写絵付け用の受像層をかさねて形成した。また、他方のフィルム(B)にも、やはり、カードの長手方向が巻き取り方向になるようにして、フィルム(A)に施したのと同様の処理を施した。ただし、印刷の図柄については、カード裏面用のものとした。
【0033】印刷後のフィルム(A)、および(B)の非印刷面どうしを、ポリエステル系樹脂の接着剤を用い、熱プレスにより貼り合わせ、その後、縦54mm×横86mmの携帯用カードの大きさに打ち抜き、打ち抜かれたカード基材の受像層に、昇華転写方式を利用して、カード保有者の顔写真および個人情報を記録し、カードを得た。
【0034】得られたカードは、カールが無く、また、(1)耐熱性試験;100℃のオーブン中で、水平に置いた状態、および斜めに立てかけた状態で24時間放置、および(2)温湿度保存性;40℃、相対湿度90%の雰囲気で48時間放置、の二通りの試験のいずれによっても、カール等の外観上の変化が生じなかった。また、上記のカードは、JIS X 6311の物理特性の項目も満足するものであった。
【0035】(比較例)実施例と同様に、ただし、フィルム(B)には、カードの長手方向が巻き取り方向と直角になるようにして、処理を施して、カードを得た。この比較例で得られたカードを、上記の実施例で得られたカードに行なったのと同様な試験を行なったが、試験前のカールが約mm、いずれの試験によっても試験後のカールが5mmであった。ただし、カールしたカードを上に凸になるよう定盤上におき、最高部の定盤上からの高さを測定して、カールの値とした。
【0036】
【発明の効果】請求項1〜3のいずれの発明によっても、カードを構成する複数のプラスチックシートの延伸方向を揃えてあるので、いずれのプラスチックシートも同様な挙動を示す結果、加温によって、あるいは経時的に変形やカールが生じることが少ない。請求項4の発明によれば、請求項1〜3いずれかの発明の効果に加え、延伸率が等しいため、加温によって、あるいは経時的に変形やカールが生じることがごく少ない。請求項5の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、両軸延伸プラスチックシートを使用しても、各プラスチックシートの延伸方向を揃えることにより、加温によって、あるいは経時的に変形やカールが生じることが少ない。請求項6の発明によれば、請求項5の発明の効果に加え、各プラスチックシートの各方向の延伸率が互いに等しいので、加温によって、あるいは経時的に変形やカールが生じることが少ない。請求項7の発明によれば、請求項5または6の発明の効果に加え、両軸の延伸率同士が等しいので、加温によって、あるいは経時的に変形やカールが生じることがごく少ない。




 

 


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