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発明の名称 熱転写記録媒体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−88455(P2001−88455A)
公開日 平成13年4月3日(2001.4.3)
出願番号 特願平11−273551
出願日 平成11年9月28日(1999.9.28)
代理人 【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
【テーマコード(参考)】
2C068
2H111
【Fターム(参考)】
2C068 AA06 AA15 BB04 BB08 BB28 BC03 BC13 BC16 BC20 BC30 BC33 BD49 
2H111 AA01 AA26 BA03 BA07 BA53 BA55 BA61 BA68 BA76
発明者 広瀬 恵二 / 鈴木 太郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 支持体上にプライマー層を介して熱溶融性インキ層を有する熱転写記録媒体において、該プライマー層がπ電子共役系構造を有する導電性高分子材料を含有していることを特徴とする熱転写記録媒体。
【請求項2】 前記プライマー層が、π電子共役系構造を有する導電性高分子材料からなることを特徴とする請求項1に記載の熱転写記録媒体。
【請求項3】 前記導電性高分子材料が、スルホン化ポリアニリンであることを特徴とする請求項1〜2に記載の熱転写記録媒体。
【請求項4】 前記プライマー層が、平均粒径0.01〜1μmのスルホン化ポリアニリン分散体を含有することを特徴とする請求項1〜3に記載の熱転写記録媒体。
【請求項5】 前記熱転写記録媒体の表面抵抗率を熱溶融性インキ層上から測定した場合、該表面抵抗率が106〜1010Ω/sqであることを特徴とする請求項1〜4に記載の熱転写記録媒体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサーマルヘッド、レーザー等の加熱手段を用いる熱転写プリンターに使用される熱転写記録媒体に関し、詳しくは帯電防止機能を有する熱転写記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、顔料、染料等の着色剤を熱溶融性のワックスや樹脂等のバインダーに分散させた着色層を、プラスチックフィルム等の支持体に担持させた熱転写記録媒体を用いて、サーマルヘッド等の加熱デバイスにより画像情報に応じたエネルギーを印加し、紙やプラスチックシートなどの受像シート上に着色剤をバインダーとともに転写する溶融転写方式が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、熱転写記録媒体を構成する支持体、及び熱溶融性インキ層は一般的に電気絶縁体である。よって、熱転写記録媒体が、搬送系、すなわち、ヘッド、プラテン、ピンチローラー、その他の各種支持バー、ローラーに当接して搬送される際、摩擦力、剥離力により熱転写記録媒体は高電位に帯電する。その他、熱転写記録媒体巻き戻し、巻き取り時にも帯電する。そして、高電位に帯電した熱転写記録媒体の電位の衰退には長時間を要する。プリンターにおいて、印字画像形成時に熱転写記録媒体が帯電することにより生ずる現象は、前記当接部における熱転写記録媒体の静電引力による巻き込みによって発現し、印字画像形成時に障害となる。また、熱転写記録媒体の帯電はプリンターの電気制御などに用いられる電子部品にも電気的影響を及ぼし、誤動作、作動不良の原因となり、手にまとわりつく、あるいは、ごみに吸着するなど取り扱い上の問題となる。このような熱転写記録媒体の帯電を防止するため、特開昭61−144393号、特開平3−197092号、特開平4−80090号に開示さえているように、支持体上に導電性粉体を含有するプライマー層を介して熱溶融性インキ層を設けた熱転写記録媒体が提案されていた。しかし、この場合プライマー層中に含有する導電性粉体により印字面が凹凸となり、艶消し印字になるという問題があった。そこで、本発明の目的は、上記の従来の熱転写記録媒体の欠点を改善し、帯電防止性能を有するとともに、光沢感のある印字を可能にする熱転写記録媒体の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る熱転写記録媒体は、支持体上にプライマー層を介して熱溶融性インキ層を有する熱転写記録媒体において、該プライマー層がπ電子共役系構造を有する導電性高分子材料を含有していることを特徴とする。前記プライマー層が、π電子共役系構造を有する導電性高分子材料からなることを特徴とする。前記導電性高分子材料が、スルホン化ポリアニリンであることを特徴とする。前記プライマー層が、平均粒径0.01〜1μmのスルホン化ポリアニリン分散体を含有することを特徴とする。前記熱転写記録媒体の表面抵抗率を熱溶融性インキ層上から測定した場合、該表面抵抗率が106〜1010Ω/sqであることを特徴とする。
【0005】本発明の作用は、以下の通りである。本発明の熱転写記録媒体は、支持体上にπ電子共役系構造を有する導電性高分子材料を含有するプライマー層を介して熱溶融性インキ層を設けたことにより、周囲の環境(温度、湿度)変化に対する表面抵抗率の変化が非常に少ない熱転写記録媒体の提供が可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態について、詳述する。本発明は、支持体上にπ電子共役系構造を有する導電性高分子材料を含有するプライマー層を介して熱溶融性インキ層を順次積層した熱転写記録媒体を基本的構成とする。
(支持体)本発明の熱転写記録媒体で用いられる支持体としては、従来の熱転写記録媒体に使用されているものと同じ支持体をそのまま用いることが出来ると共に、その他のものも使用することが出来、特に制限されない。好ましい支持体の具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、トリアセチルセルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、塩化ゴム、アイオノマー等のように比較的耐熱性の良いプラスチック、コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙類、不織布等があり、又、これらを複合した支持体であってもよい。この支持体の厚さは、その強度及び熱伝導性が適切になるように材料に応じて適宜変更することが出来るが、その厚さは、好ましくは、例えば、3〜10μmである。
【0007】(プライマー層)本発明は、上記支持体と熱溶融性インキ層の間に形成し、帯電防止剤として、π電子共役系構造を有する導電性高分子材料を含有するプライマー層を特徴とする。このようなプライマー層を形成することにより、熱転写記録媒体としての表面抵抗率を106〜1010Ω/sq とすることが可能となる。尚、熱転写記録媒体としての表面抵抗率は、三菱油化(株)製高抵抗抵抗率計 Hiresta HP MCP−HT260により、以下の測定条件により熱溶融性インキ層表面の表面抵抗率(Ω/sq )を測定したものである。測定条件:印加電圧100V、測定時間10sec.、プローブタイプ:HR)
該プライマー層は、π電子共役系構造を有する導電性高分子材料のみで形成してもよいし、支持体に良好な接着性を示すバインダー樹脂と併用してもよい。π電子共役系構造を有する導電性高分子材料のみでプライマー層を形成する場合は、比較的少ないコート量(0.1g/m2以下)でプライマー層を形成しても、熱転写記録媒体としての表面抵抗率を上記の範囲に設定することができる点で好ましい。π電子共役系構造を有する導電性高分子材料としては、例えば、スルホン化ポリアニリン、化学的にドーピングしたポリアセチレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリパラフェニレンスルフィドスルフォン、化学的に重合とドーピングしたポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、熱処理により生成したフェノール樹脂の熱処理物、ポリアミドの熱処理物、ぺリレン酸無水物の熱処理物等が挙げられる。これらπ電子共役系構造を有する導電性高分子材料のなかで、特に、スルホン化ポリアニリンが有用である。スルホン化ポリアニリンとしては種々のものが知られているが、一例として下記一般式で表されるスルホン化ポリアニリンが挙げられる。
【0008】
【化1】

(上記式において、0≦x≦1、nは分子量が300〜15000となる値である。)
【0009】上記のスルホン化ポリアニリンは、水、またはアルカリ水溶液に可溶であり、分子内塩又はアルカリ塩を形成して溶解する。これらのスルホン化ポリアニリン及びその塩は、例えば、三菱レイヨン(株)からaquaPASS―01xの商品名で、水溶液及び有機溶剤と水との混合溶液として入手可能である。
【0010】その他、プライマー層を構成する材料として、基材に対する良好な接着性を示すバインダー樹脂を併用することができる。バインダー樹脂を添加すると、熱溶融性インキ層との接着性も強くなるので、バインダー樹脂を添加しない場合に比べて若干転写性が落ちるが、熱溶融性インキ層の箔もちを調整するのが容易になる。このような樹脂としては、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレンーアクリル共重合体系樹脂、フェノール樹脂、フッソ樹脂、ポリイミド樹脂、メチルメタクリレート樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニリデンーアトラフッ化エチレン共重合体樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、アクリロニトリルースチレン共重合体樹脂などが挙げられる。中でも、カルボキシル基を有する水溶性もしくは水分散性ポリエステル樹脂が、基材に対する密着性、スルホン化ポリアニリンとの相溶性等の点で特に好ましく、これは、日本合成化学工業(株)等からポリエスターWR−961等の商品名で入手して本発明で使用できる。
【0011】本発明のプライマー層は、上記のπ電子共役系構造を有する導電性高分子材料のみで、または、上記バインダーと併用して形成され、形成方法としては、水を含む溶媒、例えば、水とメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール等の水溶性有機溶剤との混合物に、上記π電子共役系構造を有する導電性高分子材料、及び、上記バインダー樹脂を溶解または分散した塗工液を作成する。この塗工液には、塗工時における基材のぬれ性向上のため、界面活性剤や、気泡を抑制するための消泡剤等の任意の添加剤を加えることができる。特に、界面活性剤としては、リン酸エステル系化合物が好ましい。
【0012】プライマー層用塗工液の組成としては、バインダー樹脂が0〜10重量%、好ましくは、0.75〜2重量%、π電子共役系構造を有する導電性高分子材料が固形分で0.01〜3重量%、好ましくは、0.01〜1重量%、界面活性剤が0〜2重量%、好ましくは、0.2〜1重量%、及び残量の溶媒からなる組成が好ましい。特に、上記のようなバインダーと併用してスルホン化ポリアニリンを用いる場合、プライマー層用塗工液中におけるスルホン化ポリアニリンが、平均粒径0.01〜1.0μmの粒子として存在するようにプライマー層用塗工液の組成を選択することによって最もすぐれた帯電防止効果が得られる。
【0013】スルホン化ポリアニリンを他のバインダーと併用する場合、スルホン化ポリアニリンが水溶性で、かつ、水溶性有機溶剤には不溶である性質を利用して、プライマー層用塗工液調整の際、水と水溶性有機溶剤の混合比を調整したり、その他界面活性剤を併用することによって塗工液中のスルホン化ポリアニリンの粒度分布を調整することができる。プライマー層用塗工液中におけるスルホン化ポリアニリンが、平均粒径0.01〜1.0μmの粒子として存在するような水と水溶性有機溶剤の混合比としては、例えば、水:水溶性有機溶剤=47:53〜60:40の割合で用いるのが好ましい。上記範囲を外れた場合、例えば、水:水溶性有機溶剤=40:60の混合比とした場合、スルホン化ポリアニリンの平均粒径は、0.04μmと約5.0μmを中心とした2つの粒度分布がとなり、プライマー層用塗工液中に均一に分散されにくくなるため好ましくない。ただし、界面活性剤を併用する場合、または、用いる界面活性剤によっては、スルホン化ポリアニリンが、平均粒径0.01〜1.0μmの粒子として存在するような水と水溶性有機溶剤の混合比は上記とは異なる場合がある。本発明においては、プライマー層を構成するに際し、特に、他のバインダーを併用する場合、スルホン化ポリアニリンが、平均粒径0.01〜1.0μmの粒子として存在するようなプライマー層用塗工液の構成とする方が好ましい。但し、スルホン化ポリアニリン単体でプライマー層を形成する場合、スルホン化ポリアニリンは完全に溶融していてもかまわない。
【0014】プライマー層の形成は、上記塗工液を基材シート上に、例えば、グラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバー等の慣用の塗工方式で塗布および乾燥して行われる。プライマー層の厚さは、乾燥時、0.05〜1.0μm、好ましくは、0.1〜0.5μmの範囲であり、厚さが上記範囲より少ないと、十分な帯電防止効果が得られない。
【0015】本発明においては、上記のようなプライマー層を形成することにより、熱転写記録媒体の表面抵抗率を熱溶融性インキ層上から測定した場合の表面抵抗率が106〜1010Ω/sqであることが重要である。このような熱転写記録媒体は、プライマー層中のπ電子共役系構造を有する導電性高分子材料の含有量、プライマー層の厚さ等を調整することによって可能となる。
【0016】(熱溶融性インキ層)本発明の熱転写記録媒体は、上記プライマー層上に熱溶融性インキ層を形成してなるものである。熱溶融性インキ層は、着色剤とバインダーからなり、さらに必要に応じて分散剤、その他、種々の添加剤を加えたものでよい。上記の着色剤としては、有機または無機の顔料もしくは染料のうち、記録材料として良好な特性を有するもの、例えば、十分な着色濃度を有し、光、熱、温度等により変褪色しないものが好ましい。また、着色剤としては、要求される色調に応じて、カーボンブラック、有機顔料、無機顔料、又は各種染料から適当なものを選択して用いることが出来る。
【0017】熱溶融性インキ層に用いるバインダーは、ワックスを主体として構成することが好ましい。ワックスとしては、例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス等がある。更に、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、ポリエステルワックス、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワックスが挙げられる。このなかで、特に融点が50〜85℃であるものが好ましい。50℃以下であると、保存性に問題が生じ、又85℃以上であると印字の感度不足になる。その他、 熱溶融性インキ層に用いるバインダーとして樹脂を併用することも可能である。使用可能な樹脂として具体的には、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエンゴム等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。
【0018】熱溶融性インキ層の形成は、上記のような着色剤成分とバインダー成分と、さらに、これに必要に応じて水、有機溶剤等の溶媒成分を配合調整したインク着色層形成用塗工液を、従来公知のホットメルトコート、ホットラッカーコート、グラビアダイレクトコート、グラビアリバースコート、ナイフコート、エアコート、ロールコート等の方法により形成する。厚さは、乾燥状態で1〜20μmとなるように形成することが好ましい。乾燥時の厚さが、1μm未満の場合、平滑度の低い受像紙への転写が劣る点で好ましくない。逆に、乾燥時の厚さが20μmを越えた場合、支持体から熱溶融性インキ層が剥離しやすくなり、また、印字の転写感度も低下するため好ましくない。
【0019】(接着層)本発明の熱転写記録媒体は、必要に応じて、インキ層の上に接着層を形成し、受像シートと転写されるインキ層との接着性を向上させることができる。
【0020】(背面層)また本発明の熱転写記録媒体には必要に応じて支持体の裏面に背面層を設けても良い。背面層はサーマルヘッドによる熱印加時に支持体を高温から保護する為の層であり、言い換えれば、サーマルヘッドの粘着を防止し、且つ、滑り性を良くするための層で、耐熱性の高い熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂のほか、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂も使用可能である。なお、背面層形成に好適な樹脂はフッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フエノール樹脂、メラミン樹脂等であり、これらの樹脂を薄膜状で使用すれば良い。この背面層は、上記のバインダー樹脂に滑剤、界面活性剤、無機粒子、有機粒子、顔料等を添加したものを、好適に使用し、形成される。背面層を形成する手段は、上記のごとき、バインダー樹脂に滑り剤、界面活性剤、無機粒子、有機粒子、顔料等を添加した材料を、適当な溶剤中に溶解または分散させて、塗工液を調製し、この塗工液をグラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバーなどの慣用の塗工手段により、塗工し、乾燥するものである。
【0021】
【実施例】次に実施例及び比較例をあげて、本発明を更に具体的に説明する。尚、文中、部は固形分重量基準である。
(実施例1)支持体として4.5μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、下記プライマー層用塗工液を固形分塗布量が0.4g/m2 になるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成後、下記熱溶融性インキ層用塗工液を固形分塗布量が3.5g/m2 になるように塗布、乾燥して、本発明の熱転写記録媒体を形成した。但し、上記支持体の他方の面に、下記組成の背面層用塗工液を固形分塗布量が0.3g/m2 になるように塗布、乾燥して、背面層を形成しておく。
【0022】
(プライマー層用塗工液)
スルホン化ポリアニリン 0.5部(固形分)
(日東化学工業(株)製SAVE―01Z、10%水溶液)
水溶性ポリエステル 4.5部(固形分)
(日本合成化学(株)製ポリエスターWR−961、固形分30%)
リン酸エステル系界面活性剤 1.0部(第一工業製薬(株)製プライサーフ212C) 1.0部水 44.0部IPA 50.0部【0023】
(インキ層用塗工液)
カーボンブラック(三菱化成製、#25) 20.0部エチレン酢酸ビニル共重合体(三井デュポン・ケミカル製、#410) 10部カルナバワックス 10.0部パラフィンワックス(日本製蝋製、HNP−11) 60.0部【0024】
(背面層用塗工液)
スチレンアクリロニトリル共重合体樹脂 11部 線状飽和ポリエステル樹脂 0.3部 ジンクステアリルホスフェート 6部 メラミン樹脂粉末 3部 メチルエチルケトン 80部【0025】(実施例2)プライマー層形成に際し、下記プライマー層用塗工液を固形分塗布量が0.02g/m2 になるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして本発明の熱転写記録媒体を形成した。尚本実施例においては、スルホン化ポリアニリンは完全に溶解していた。
(プライマー層用塗工液)
スルホン化ポリアニリン 5.0部(固形分)
(日東化学工業(株)製SAVE―01Z、10%水溶液)
水 120.0部IPA 70.6部【0026】(比較例1)プライマー層形成に際し、下記プライマー層用塗工液を固形分塗布量が0.4g/m2 になるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を形成した。
(プライマー層用塗工液)
ポリエステル樹脂(ユニチカ(株)製UE3200) 6.0部カーボンブラック(三菱化学(株)製、平均粒径:18nm) 4.0部分散剤(ゼネガ(株)製、ソルスパース24000GR) 1.0部溶剤(MEK:トルエン=1:1) 89.0部【0027】(比較例2)プライマー層形成に際し、下記プライマー層用塗工液を固形分塗布量が0.4g/m2 になるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を形成した。
(プライマー層用塗工液)
ポリエステル樹脂(ユニチカ(株)製UE3200) 4.0部カーボンブラック(三菱化学(株)製、平均粒径:18nm) 6.0部分散剤(ゼネガ(株)製、ソルスパース24000GR) 1.0部溶剤(MEK:トルエン=1:1) 89.0部【0028】(比較例3)プライマー層形成に際し、下記プライマー層用塗工液を固形分塗布量が0.4g/m2 になるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を形成した。
(プライマー層用塗工液)
ポリエステル樹脂(ユニチカ(株)製UE3200) 4.0部カーボンブラック(三菱化学(株)製、平均粒径:22nm) 6.0部分散剤(ゼネガ(株)製、ソルスパース24000GR) 1.0部溶剤(MEK:トルエン=1:1) 89.0部【0029】(比較例4)プライマー層形成に際し、下記プライマー層用塗工液を固形分塗布量が0.4g/m2 になるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を形成した。
(プライマー層用塗工液)
ポリエステル樹脂(日本合成化学(株)製WR930) 4.0部酸化スズ(石原産業(株)製、平均粒径:20nm) 4.0部溶剤(水:IPA=2:1) 90.0部【0030】(比較例5)プライマー層形成に際し、下記プライマー層用塗工液を固形分塗布量が0.4g/m2 になるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を形成した。
(プライマー層用塗工液)
ポリエステル樹脂(日本合成化学(株)製WR930) 4.0部酸化スズ(石原産業(株)製、平均粒径:20nm) 6.0部溶剤(水:IPA=2:1) 90.0部【0031】(比較例6)プライマー層形成に際し、下記プライマー層用塗工液を固形分塗布量が0.4g/m2 になるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を形成した。
(プライマー層用塗工液)
ポリエステル樹脂(ユニチカ(株)製UE3200) 8.0部カーボンブラック(三菱化学(株)製、平均粒径:18nm) 2.0部分散剤(ゼネガ(株)製、ソルスパース24000GR) 1.0部溶剤(MEK:トルエン=1:1) 90.0部【0032】(比較例7)プライマー層形成に際し、下記プライマー層用塗工液を固形分塗布量が0.4g/m2 になるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を形成した。
(プライマー層用塗工液)
ポリエステル樹脂(ユニチカ(株)製UE3200) 2.0部カーボンブラック(三菱化学(株)製、平均粒径:18nm) 9.0部分散剤(ゼネガ(株)製、ソルスパース24000GR) 1.0部溶剤(MEK:トルエン=1:1) 90.0部【0033】(比較例8)プライマー層形成に際し、下記プライマー層用塗工液を固形分塗布量が0.4g/m2 になるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を形成した。
(プライマー層用塗工液)
ポリエステル樹脂(ユニチカ(株)製UE3200) 5.0部カーボンブラック(三菱化学(株)製、平均粒径:40nm) 4.0部分散剤(ゼネガ(株)製、ソルスパース24000GR) 1.0部溶剤(MEK:トルエン=1:1) 90.0部【0034】(比較例9)プライマー層形成に際し、下記プライマー層用塗工液を固形分塗布量が0.4g/m2 になるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を形成した。
(プライマー層用塗工液)
ポリエステル樹脂(ユニチカ(株)製UE3200) 4.0部カーボンブラック(三菱化学(株)製、平均粒径:40nm) 6.0部分散剤(ゼネガ(株)製、ソルスパース24000GR) 1.0部溶剤(MEK:トルエン=1:1) 89.0部【0035】(比較例10)プライマー層形成に際し、下記プライマー層用塗工液を固形分塗布量が0.4g/m2 になるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を形成した。
(プライマー層用塗工液)
ポリエステル樹脂(ユニチカ(株)製UE3200) 10.0部溶剤(MEK:トルエン=1:1) 90.0部【0036】得られた実施例及び比較例の熱転写記録媒体について、以下の方法で評価テストを行った。
印字条件サーマルヘッド:薄膜型サーマルヘッド印加エネルギー:0.3mJ/dot印字速度:2inch/sec受像シート:FASSON 1C(コート紙ラベル)
【0037】評価した諸物性は以下の通りである。
1.光沢上記の印字条件で得られた画像形成物の光沢を反射濃度計(MacbethRD914)により測定した。
×:反射濃度1.6以下(艶消し感が大きい)
○:反射濃度1.7以上【0038】2.帯電防止性熱転写記録媒体としての表面抵抗率は、三菱油化(株)製高抵抗抵抗率計 Hiresta HP MCP−HT260により、以下の測定条件により熱溶融性インキ層表面の表面抵抗率を測定したものである。測定条件:印加電圧100V、測定時間10sec.、プローブタイプ:HR)
×:表面抵抗率が1011Ω/sq以上の場合○:表面抵抗率が1010Ω/sq以下の場合【0039】3.転写時の剥離音剥離音は、印字加熱時、熱溶融性インキ層とプライマー層との界面または、プライマー層を設けない場合は、熱溶融性インキ層と支持体との界面で熱溶融性インキ層が剥離する際に生じるもので、それぞれの親和力(接着力)の差により異なる。これを下記の基準で評価した。
(剥離音の測定)
試験機:リオン株式会社製、積分形普通騒音計 NL−05A測定条件:印字部より1.5cmの位置で測定
(剥離音測定の際の印字条件)
プリンター:ZEBRA140印字速度 :2インチ/秒印字エネルギー:9ラベル:FASSON 1C【0040】4.プライマー層の膜強度印字の際、熱溶融性インキ層は、その下に存在するプライマー層との界面で剥離して熱溶融性インキ層のみ転写される。しかし、プライマー層の膜強度が弱いと印字時にプライマー層中で凝集破壊を起こし、プライマー層も一部転写されるため、印字品質をそこなう原因となる。そこで、印字後プライマー層が支持体側に残るものを○、被転写紙側に転写されるのもを×とした。
【0041】(評価結果)上記の実施例および比較例の評価結果を、下記の表1に示す。
【表1】

【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の熱転写記録媒体によれば、プライマー層に帯電防止剤として従来のような導電性粉体ではなく、π電子共役系構造を有する導電性高分子材料を用いることにより、これまでの熱転写記録媒体では達成出来なかった、光沢感を損なうことなく、良好な帯電防止性能を有する熱転写記録媒体を得ることが出来る。また、本発明の熱転写記録媒体は、上記のようなプライマー層を形成することにより、印字の際は剥離層としても寄与して剥離音の低減にも寄与する。さらに、プライマー層自体の膜強度も良好なものが得られることにより、印字の際はプライマー層中で凝集破壊することなく熱溶融性インキ層とプライマー層との界面で剥離され、熱溶融性インキ層のみが転写されることにより印字品質も良好であった。




 

 


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