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発明の名称 コンクリート組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−48607(P2001−48607A)
公開日 平成13年2月20日(2001.2.20)
出願番号 特願平11−226027
出願日 平成11年8月10日(1999.8.10)
代理人 【識別番号】100089875
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 茂
発明者 秋場 忠彦 / 茶園 裕二 / 平野 訓相 / 水谷 敏彦 / 中村 正博
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 セメント、水、粗骨材、細骨材および必要に応じて各種添加剤(材)を含んでなるコンクリート組成物において、前記細骨材の一部または全部としてマサ土(風化花崗岩)を使用することを特徴とするコンクリート組成物。
【請求項2】 添加剤としてポリカルボン酸系高性能AE減水剤を用い、かつマサ土を無洗浄で使用する請求項1記載のコンクリート組成物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細骨材として特定の材料を用いるコンクリート組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】川砂などの良質なコンクリート用細骨材の枯渇が叫ばれて久しいが、さらに近年では環境保全の観点から海砂採取の禁止に踏み切る自治体も見られる。そのため、細骨材資源の確保がますます困難になってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目的は、川砂または海砂の代替となり得、十分な品質を維持し、かつ安価に供給可能な細骨材を見出し、該細骨材を用いるコンクリート組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、上述の課題を解決することを得た。すなわち本発明は、セメント、水、粗骨材、細骨材および必要に応じて各種添加剤(材)を含んでなるコンクリート組成物において、前記細骨材の一部または全部としてマサ土(風化花崗岩)を使用することを特徴とするコンクリート組成物を提供するものである。さらに本発明は、添加剤としてポリカルボン酸系高性能AE減水剤を用い、かつマサ土を無洗浄で使用する前記のコンクリート組成物を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに説明する。本発明に用いる細骨材は、マサ土を必須成分として含むものである。なお本明細書でいうマサ土は、花崗岩質岩石が風化してその場所に残留している残積土あるいはこれと同質の崩積土を意味している。本発明のコンクリート組成物は、細骨材としてマサ土を使用することによって、従来の一般的なコンクリートに比べて同等の性質を安価に提供することができる。なお、幾つかの性質では、従来品よりも優れている。本発明のコンクリート組成物における細骨材量は、施工対象等により適宜選択すればよいが、例えば単位量として750〜850kg/m3、好ましくは強度16Nについては、830kg/m3程度、強度21Nについては、817kg/m3程度がよい。また、細骨材率は、43〜47%が好ましい。使用するマサ土の大きさはとくに制限されないが、例えば洗い試験で失われる量(0.074mm以下)として6.4%以下、0.15mmふるいの通過率は10%以下程度がよい。また山中式硬度計により測定されたマサ土の土壌硬度は28mm以上が好ましい。
【0006】本発明において、マサ土は洗浄したもの、あるいは洗浄していないもののいずれでも用いることができる。コスト的には当然のことながら洗浄していないマサ土を使用するのが有利であるが、この場合は、添加剤としてポリカルボン酸系高性能AE減水剤を用いるのが好ましい。無洗浄のマサ土とポリカルボン酸系高性能AE減水剤とを併用したコンクリート組成物は、従来品と同等あるいはそれ以上の物性を硬化物に提供することができる。この場合、ポリカルボン酸系高性能AE減水剤の使用量は、セメントの重量に対して1.1〜1.5%が望ましい。
【0007】本発明に用いるセメントとしては、とくに制限するものではないが、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強セメント、超速強セメント、混合セメント、高炉セメント等を好適に用いることができる。
【0008】本発明に用いる粗骨材としては、その種類をとくに制限するものではないが、例えば、砕石、砕砂、陸砂利、陸砂、川砂利、川砂、山砂を単独または混合したもの等が挙げられる。粗骨材の大きさはとくに制限されないが、例えば60mm以下、40mm以下、13mm以下、5号砕石、6号砕石、粒度分布が5〜20mmである建築コンクリート用砕石粗骨材等が挙げられ、使用するミキサーの大きさ、コンクリートの用途によって適宜選定することができる。
【0009】本発明において、水セメント比は、例えば57〜65%以下であることが望ましい。
【0010】本発明のコンクリート組成物は、上記で説明した細骨材、粗骨材、セメント、水、必要に応じて減水剤等をミキサー内で混練することにより製造することができる。なお、使用するミキサーは、例えばハンドミキサー、傾胴ミキサー、二軸ミキサー、パン型ミキサー、オムニミキサー等が好適である。このようにして得られた本発明のコンクリート組成物は、各種用途に採用することができるが、例えば鉄筋コンクリートにも用いることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに説明する。
(実施例1)呼び強度16および21の一般的な土木構造物への適用を考慮して、下記表1の配合条件および表2の配合率において、コンクリート組成物を製造した。コンクリート組成物は、パン型ミキサー内で各原料を均一に混合することにより調製された。
【0012】
【表1】
配合条件表 単位 無筋構造物用 鉄筋コンクリート 仮設構造物用 構造物用 呼び強度 N/mm2 16 21 スランプ cm 8 8 粗骨材最大寸法 mm 20 20 空気量 % 4.5 4.5 水セメント比 % 65以下 60以下 【0013】
【表2】

【0014】表2における略号は次の通りである。
C:セメント、W:水、S:細骨材、G1:粗骨材、Ad:AE減水剤、SP:高性能AE減水剤、AE:AE助剤、Sp比:セメントに対する高性能AE減水剤の割合(%)、マサコン:本発明のコンクリート組成物、普通コン:普通コンクリート。
【0015】本実施例で使用した材料は次の通りである。
(1)セメント高炉セメントB種、(株)トクヤマ社製、密度3.04g/cm3(2)粗骨材広島県広島市安佐北区安佐町産砕石2005実績率58.0%、表乾比重2.71(3)細骨材a.普通コンクリート用混合(加工砂:砕砂=65:35)
広島県広島市安佐南区沼田町産加工砂粗粒率2.78、表乾比重2.55広島県高田郡八千代町産砕砂粗粒率2.68、表乾比重2.63b.本発明のコンクリート組成物用(マサコンクリート用)
広島県広島市安佐南区沼田町地内産マサ土(10mm振動篩を通過したものを無洗浄で使用)
(4)添加剤a.普通コンクリート用AE減水剤:変性リグニンスルホン酸系(商品名ポゾリスNo.70)
AE助剤:アルキルアリルスルホン酸系(商品名ポゾリス303A)
b.マサコンクリート用高性能AE減水剤:ポリカルボン酸エーテル系(商品名レオビルトSP8S)
【0016】得られた従来品(普通コンクリート)およびマサコンクリートについて、下記表3に示す物性を調べた。
【0017】
【表3】
試験項目 試験規準 (フレッシュ時)
スランプ JIS A 1101 空気量 JIS A 1128 加圧ブリーディング JSCE−F 502(硬化時)
圧縮強度 JIS A 1108 引張強度 JIS A 1113 付着強度 JSCE−G 503 長さ変化率 JIS A 1129 凍結融解抵抗性 JSCE−G 501 注)測定される物性によっては、コンクリートの調製後、そこから数点サンプリングし、物性を調べた。
【0018】各物性の測定結果について説明する。図1は、マサコンクリートのフレッシュ時のスランプ試験結果を示す図である。図1中、グラフ各点上の数字はサンプル番号であり、“16−8−20”および“21−8−20”とあるのは、数字の順で“(呼び強度)−(スランプ設計値)−(粗骨材最大寸法)”である。図1から、マサコンクリートのスランプは、レディーミクストコンクリートの規格値(8.0cm±2.5%)を満足していることが分かる。また、スランプ試験の目視観察において、いずれも粗骨材が均等に分布していることが確認され、材料分離は認められなかった。
【0019】図2は、マサコンクリートおよび普通コンクリートのスランプの経時変化を示す図である。図2中、21Nおよび16Nとあるのは、それぞれ呼び強度を示している。図2から、90分後までのマサコンクリートのスランプロスは、普通コンクリートと比較して明らかに小さいことが分かる。
【0020】図3は、マサコンクリートのフレッシュ時の空気量試験結果を示す図である。図3から、マサコンクリートの空気量は、レディーミクストコンクリートの規格値(4.5±1.5%)を満足していることが分かる。
【0021】図4は、マサコンクリートおよび普通コンクリートのフレッシュ時の加圧ブリーディング試験結果を示す図である。図4のグラフでは、脱水量の経時変化を表している。また図4のグラフには、「土木学会:コンクリートのポンプ施工指針(案)、1985年」において推奨されている「圧送性が良好である条件の範囲」を斜線で示した。マサコンクリートの脱水量の経時変化は、普通コンクリートのそれとほぼ同等な結果を示しており、土木学会の推奨範囲を満足した。したがって、マサコンクリートはポンプ施工において十分適用性があると判断された。
【0022】図5は、マサコンクリートの硬化時の圧縮強度試験結果を示す図である。図5の結果によれば、マサコンクリートの材令28日圧縮強度は、レディーミクストコンクリートの規格値を満足していた。
【0023】図6は、マサコンクリートおよび普通コンクリートの圧縮強度の増加速度を示す図である。図6から、マサコンクリートは普通コンクリートとほぼ同様の圧縮強度の増加速度を示すことが分かる。
【0024】図7は、マサコンクリートおよび普通コンクリートの引張強度の増加速度を示す図である。図7から、マサコンクリートは普通コンクリートとほぼ同様の圧縮強度の増加速度を示すことが分かる。なお、マサコンクリートの引張強度は、圧縮強度の約1/11であり、普通コンクリートの約1/10〜1/13とほぼ同等である。
【0025】下記表4は、マサコンクリートおよび普通コンクリートの付着強度の測定結果である。表4によれば、マサコンクリートは普通コンクリートに比べて付着強度が優れていることが分かる。
【0026】
【表4】
試験番号 すべり量0.002Dに 最大付着 おける付着応力度 応力度 (N/mm2) (N/mm2マサコンクリート 1 5.73 10.50マサコンクリート 2 6.62 10.00マサコンクリート 3 6.79 9.51 平 均 6.38 10.00普通コンクリート 1 5.20 6.98普通コンクリート 2 4.85 6.37普通コンクリート 3 6.63 11.30 平 均 5.56 8.22 【0027】図8は、マサコンクリートおよび普通コンクリートの長さ変化率の試験結果を示す図である。長さ変化率は、コンクリートの耐久性の指針となり、乾湿繰り返し試験を行い測定したものである。図8から、マサコンクリートは普通コンクリートとほぼ同等であった。
【0028】図9は、マサコンクリートおよび普通コンクリートの凍結融解抵抗性の試験結果を示す図である。この凍結融解抵抗性の試験は、サイクル数の関数としての相対動弾性係数を調べたものである。図9から、マサコンクリートは概ね普通コンクリートと同等またはそれ以上であると考える。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、マサ土を利用することによって、川砂または海砂の代替として十分な品質を維持し、かつ安価に供給可能なコンクリート組成物を提供することができる。本発明のコンクリート組成物は、従来のそれよりも幾つかの性質において優れた結果を得た。




 

 


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