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発明の名称 3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−31605(P2001−31605A)
公開日 平成13年2月6日(2001.2.6)
出願番号 特願平11−206013
出願日 平成11年7月21日(1999.7.21)
代理人
発明者 斎藤 秀夫 / 小西 満月男
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 1,2−ジハロシクロアルカンを双極性非プロトン溶媒を用い、塩基存在下に脱ハロゲン化水素反応を行うに際し、反応系に水を添加すること及び80℃以上160℃未満の反応温度で反応させることを特徴とする3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法。
【請求項2】 塩基が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩の群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1記載の3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法。
【請求項3】 1,2−ジハロシクロアルカンが、1,2−ジクロロシクロヘキサン又は1,2−ジブロムシクロヘキサンであることを特徴とする請求項1又は2記載の3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法。
【請求項4】 双極性非プロトン溶媒が、アミド化合物及び/又はスルホキシド化合物であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法。
【請求項5】 双極性非プロトン溶媒が、1−メチル−2−ピロリジノンであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法。
【請求項6】 1,2−ジハロシクロアルカンが、3−ハロシクロアルケンを含有した1,2−ジハロシクロアルカンであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法。
【請求項7】 反応系に添加する水の量が1,2−ジハロシクロアルカンに対し、0.1倍モル以上1000倍モル以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法に関するものである。更に詳しくは1,2−ジクロロシクロアルカンから3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンを得る製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンの製造法としては、シクロヘキセンを出発原料とする方法として、米国特許第2678338号明細書にオートクレーブ中、125〜175℃の温度範囲、25〜75気圧の圧力範囲で、空気又は酸素による酸化によって、シクロヘキセンからシクロヘキセニルハイドロパーオキサイドを経由して3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンを製造する方法が開示されている。しかしながらこの方法ではシクロヘキセンの転化率は約40モル%と低く、また副生物の1−シクロヘキセン−3−オンが多量に生成されるなど、3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンの選択率も低い。
【0003】該方法においては、シクロヘキセンの転化率を上げようとすると副生物の1−シクロヘキセン−3−オンの選択率が上がることから、シクロヘキセンの転化率を抑えながら、3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンの選択率を上げる方法が成書「有機化合物の酸化と還元」小方芳郎編著、南江堂に記載されている。該方法においてはシクロヘキセンの酸化によって生成したシクロヘキセニルハイドロパーオキサイドから、アルカリ水溶液によるパーオキサイドの分解反応よって3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンを高収率で得ている。この方法ではシクロヘキセニルハイドロパーオキサイドを1.5%水酸化ナトリウム水溶液によって分解させ、エーテルで抽出、蒸留によってシクロヘキセニルハイドロパーオキサイドからの収率が65mol%で3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンが得られている。
【0004】しかしながら、これらの方法ではシクロヘキセンからの転化率を上げることができず、またシクロヘキセニルハイドロパーオキサイドは爆発の危険性があり、貯蔵や取り扱いに注意を要するという問題があった。一方、3−ハロシクロヘキセンを出発原料とする方法では加水分解によって容易に3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンを得ることができることが既に知られている。3−クロロ−1−シクロヘキセンはシクロヘキセンの塩素化によって得られるが、同時に1,2−ジクロロシクロヘキサンと4−クロロシクロヘキサンが生成することが知られている。
【0005】例えばPoutsmaらはシクロヘキセンに暗所、25℃で塩素化した場合、3−クロロシクロヘキセン、1,2−ジクロロシクロヘキサン及び4−クロロシクロヘキセンが1.00:1.95:0.60の比率で生成することを報告している。このように1,2−ジクロロシクロヘキサンはシクロヘキセンの塩素化で主生成物である(J.Am.Chem.Soc.,87(10) P.2161(1965))。従ってシクロヘキセンを原料とする3−クロロ−1−シクロヘキセンを経由して3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンを得る場合、シクロヘキセンからの3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンの収率は低収率となる。また、3−ブロム−1−シクロヘキセンはシクロヘキセンにN−ブロモコハク酸イミドを反応させることにより高収率で得ることができるが、同時に等モルのコハク酸イミドが副生し多量の廃棄物が生じる。
【0006】ところで、1,2−ジハロシクロヘキサンからの3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンの製造方法は報告されていない。また本発明者らが3−クロロシクロヘキセンの加水分解に一般的に用いられている条件で1,2−ジクロロシクロヘキサンの加水分解を行ったが、目的物の3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンは全く得られなかった。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】本発明はシクロヘキセンのハロゲン化によって生成する主生成物の1,2−ジハロシクロヘキサンから収率の高い3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンの製造法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本発明者が鋭意検討した結果、驚くべき事に1,2−ジハロシクロアルカンを双極性非プロトン溶媒を用い、塩基存在下に脱ハロゲン化水素反応を行わせる際に反応系に水を添加し、特定の反応温度条件下に反応を行わせることにより、1,2−ジハロシクロアルカンから3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンが高収率で容易に製造できることを見出し、本発明に至ったものである。
【0009】即ち、本発明は、(1) 1,2−ジハロシクロアルカンを双極性非プロトン溶媒を用い、塩基存在下に脱ハロゲン化水素反応を行うに際し、反応系に水を添加すること及び80℃以上160℃未満の反応温度で反応させることを特徴とする3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法、(2) 塩基が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩の群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする上記(1)の3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法、(3) 1,2−ジハロシクロアルカンが、1,2−ジクロロシクロヘキサン又は1,2−ジブロムシクロヘキサンであることを特徴とする上記(1)又は(2)の3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法、(4) 双極性非プロトン溶媒が、アミド化合物及び/又はスルホキシド化合物であることを特徴とする上記(1)、(2)又は(3)の3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法、(5) 双極性非プロトン溶媒が、1−メチル−2−ピロリジノンであることを特徴とする上記(1)から(4)のいずれかの3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法、(6) 1,2−ジハロシクロアルカンが、3−ハロシクロアルケンを含有した1,2−ジハロシクロアルカンであることを特徴とする上記(1)から(5)のいずれかの3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法、(7) 反応系に添加する水の量が1,2−ジハロシクロアルカンに対し、0.1倍モル以上1000倍モル以下であることを特徴とする上記(1)から(6)のいずれかの3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法、である。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明において用いられる1,2−ジハロシクロアルカンは、好ましくは5員環から12員環のジハロシクロアルカンであり、具体的には1,2−ジクロロシクロペンタン、1,2−ジブロモシクロペンタン、1,2−ジヨードシクロペンタン、1,2−ジクロロシクロヘキサン、1,2−ジブロモシクロヘキサン、1,2−ジヨードシクロヘキサン、1,2−ジクロロシクロヘプタン、1,2−ジブロモシクロヘプタン、1,2−ジヨードシクロヘプタン、1,2−ジクロロシクロオクタン、1,2−ジブロモシクロオクタン、1,2−ジヨードシクロオクタン、1,2−ジクロロシクロノナン、1,2−ジブロムシクロノナン、1,2−ジヨードシクロノナン、1,2−ジクロロシクロデカン、1,2−ジブロムシクロデカン、1,2−ジヨードシクロデカン、1,2−ジクロロシクロウンデカン、1,2−ジブロムシクロウンデカン、1,2−ジヨードシクロウンデカン、1,2−ジクロロシクロドデカン、1,2−ジブロムシクロドデカン、1,2−ジヨードシクロドデカンである。好ましくは1,2−ジクロロシクロヘキサン、1,2−ジブロムシクロヘキサンである。1,2−ジハロシクロアルカンにはシス体及びトランス体が存在するが、いずれも原料として用いられる。
【0011】本発明に於ける1,2−ジハロシクロアルカンに、95mol%以下の3−ハロシクロアルケンが混ざっていてもかまわない。3−ハロシクロアルケンは水によって容易に加水分解を受け、3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンが生成する。このような1,2−ジハロシクロアルカンは種々の方法により製造することができるが、例えば、従来技術の欄で述べたようにシクロアルケンのハロゲン化によって得られるハロゲン化物混合体から蒸留等の精製を経ることにより得ることができる。
【0012】本発明において用いられる双極性非プロトン溶媒としては、ケトン類、スルホキシド類、ニトリル類、オキシエーテル類、アミド類、リン酸トリアミド類等が挙げられる。具体例として、アセトン、3−ペンタノン、4−ヘプタノン、5−ノナノン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、フマロニトリル、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DIGLYME)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(TRIGLYME)、テトラメチレングリコールジメチルエーテル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジエチルホルムアミド、ジエチルアセトアミド、テトラメチルウレア、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリディノンなどが挙げられる。これらの溶媒は水と有機溶媒の両方に混ざり合う。この中でもアミド系やスルホキシド系の溶媒が好ましく、更に好ましくは1−メチル−2−ピロリジノンである。1−メチル−2−ピロリジノンは水及び有機物、特に1,2−ジハロシクロアルカンと任意の割合で混合し、更に無機塩もある程度溶かすことができる。また塩基存在下で、温度を160℃まで上げても溶媒の1−メチル−2−ピロリジノンの分解する割合が低いため好ましい。これらの溶媒は単独で用いてもよいし、2種類以上の混合溶媒として用いてもかまわない。
【0013】本発明において用いられる塩基としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ランタニド金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、水素化物、アルキル金属等が挙げられる。具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム等の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム等の炭酸水素塩や水素化ナトリウム、水素化カルシウム等の水素化物が挙げられる。この中でもアルカリ金属の水酸化物が好ましく、更に好ましくは水酸化ナトリウムである。水酸化ナトリウムを塩基として反応を行った場合、他の金属塩よりも収率が高くなる。これらの塩基は単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物として用いてもかまわない。
【0014】塩基の使用量は、1,2−ジハロシクロアルカンに対して1.5倍モル以上20倍モル以下が好ましく、更に好ましくは1.8倍モル以上10倍モル以下である。塩基の使用量が少ないと、1,2−ジハロシクロアルカンの反応率が低下し、満足な収量を得ることができない。逆に塩基の量を増やしていくと反応速度は増していき転化率も向上するが、20倍モルより多く使用しても反応を加速させる効果は小さく、大部分の塩基は無駄となる。
【0015】更に反応を加速させるためには相関移動触媒を加えてもよい。相関移動触媒の例としてはトリカプリルイルメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、ヘキサデシルトリ−n−ブチルホソホニウムブロマイド等のホスホニウム塩、18−クラウン−6−エーテル等のクラウンエーテル等が挙げられる。相関移動触媒は反応速度のみに関与し、相関移動触媒を加えることによって原料の1,2−ジハロシクロアルカンの転化速度が向上する。
【0016】本発明において反応系に添加される水量は、1,2−ジハロシクロアルカンに対し、0.1倍モル以上1000倍モル以下が好ましく、1倍モル以上100倍モル以下であることがより好ましく、5倍モル以上50倍モル以下であることが特に好ましい。本発明の反応温度において反応溶液は水層と1,2−ジハロシクロアルカンを含む有機層の2層に分離していることが好ましい。水量が0.1倍モル未満では反応速度が極めて遅くなり好ましくない。また1000倍モルを超える量では1,2−ジハロシクロアルカンの転化速度が遅くなること及び反応基質に対する溶媒量が多くなり、無駄となる。
【0017】1,2−ジハロシクロアルカンに対する双極性非プロトン溶媒の量は特に制限はないが、0.5倍モル以上100倍モル以下が好ましい。更に好ましくは1倍モル以上50倍モル以下である。1,2−ジハロシクロアルカンは水にほとんど溶けないため、水と1,2−ジハロシクロアルカンの両方と任意の割合で混合する双極性非プロトン溶媒の量を増やすことによって1,2−ジハロシクロアルカンの転化速度は上がる。従って1,2−ジハロシクロアルカンに対する双極性非プロトン溶媒の量が0.5倍モル未満では、1,2−ジハロシクロアルカンの転化速度が遅くなるために好ましくない。また、100倍モル以上では溶媒量が多くなりすぎ無駄になる。
【0018】本発明に於ける反応では1,2−ジハロシクロアルカン、水、双極性非プロトン溶媒及び塩基を一括に仕込んで、温度を上げてもよいし、水、双極性非プロトン溶媒及び塩基を仕込んで、反応温度まで上げた後に、1,2−ジハロシクロアルカンを添加しても良いが、反応温度まで上げた後に、1,2−ジハロシクロアルカンを添加する場合には1,2−ジハロシクロアルカンと塩基の反応は発熱反応であるため、少しずつ加えることが必要である。
【0019】本発明に於ける反応温度は80℃以上160℃未満の範囲であり、望ましくは120℃以上160℃未満である。反応温度が80℃未満では原料の1,2−ジハロシクロアルカンはほとんど転化しない。反応温度が高くなるにつれて、1,2−ジハロシクロアルカンの転化速度は高くなる傾向にある。また160℃以上の温度では3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの生成割合は低くなり、1,3−シクロアルカジエンが主生成物として生成するため好ましくない。また、本発明に於ける反応圧力は1気圧以上100気圧以下の範囲が好ましく、2気圧以上50気圧以下の範囲がより好ましい。反応時に自然に掛かる水等の蒸気圧力のみでもよいし、また更に窒素や空気等で系内の圧力を上げてもかまわない。
【0020】本発明の反応によって生成した3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンは本反応によって副生し、混合溶液に溶けきらず析出した塩基のハロゲン化物を濾過によって取り除いた後、蒸留等の精製操作によって単離することができる。得られた3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセンは例えば、酸触媒を用いて脱水することにより、1,3−シクロヘキサジエンを得ることができる。更に1,3−シクロヘキサジエンを公知の方法(例えば、WO94/28038等)で重合することで平均分子量の高い(1,3−シクロヘキサジエン)ホモポリマーを得ることができる。また、他のモノマーと共重合させることにより、1,3−シクロヘキサジエンユニットを含む共重合体を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例などを用いて更に詳細に説明する。
【0022】
【実施例1】50mlのハステロイ製のオートクレーブに1,2−ジクロロシクロヘキサン10.53g(68.8mmol)、水10g(555.6mmol)、1−メチル−2−ピロリジノン11.25g(113.5mmol)、水酸化ナトリウム8.26g(203mmol)を仕込み、オートクレーブの温度を150℃まで上げた後、4時間撹拌した。室温まで冷却した後、析出した塩化ナトリウムを取り除いた。濾液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、1,2−ジクロロシクロヘキサンの転化率は100%であった。得られた反応物の選択率は次の通りである。
3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセン 89.1mol% 1,3−シクロヘキサジエン 5.1mol% ベンゼン 1.6mol% 2,2’−ジシクロヘキセニルエーテル 2.1mol% 1−クロロシクロヘキセン 1.7mol%【0023】
【実施例2】水酸化ナトリウムを水酸化カリウムにした他は実施例1と同様に行った。水酸化カリウムの仕込量は11.36g(203mmol)である。濾液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、1,2−ジクロロシクロヘキサンの転化率は85.6%であった。得られた反応物の選択率は次の通りである。
3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセン 90.2mol% 1,3−シクロヘキサジエン 4.9mol% ベンゼン 1.1mol% 2,2’−ジシクロヘキセニルエーテル 1.6mol% 1−クロロシクロヘキセン 1.6mol%【0024】
【実施例3】水酸化カリウムの仕込量を7.71g(137.6mmol)にした以外は実施例2と同様に行った。濾液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、1,2−ジクロロシクロヘキサンの転化率は57.0%であった。得られた反応物の選択率は次の通りである。
3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセン 91.9mol% 1,3−シクロヘキサジエン 3.7mol% ベンゼン 1.2mol% 2,2’−ジシクロヘキセニルエーテル 1.5mol% 1−クロロシクロヘキセン 1.4mol%【0025】
【実施例4】相関移動触媒としてヘキサデシルトリ−n−ブチルホスホニウムブロマイド0.45g(0.89mmol)を加えた他は実施例3と同様に行った。濾液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、1,2−ジクロロシクロヘキサンの転化率は68.3%であった。得られた反応物の選択率は次の通りである。
3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセン 93.3mol% 1,3−シクロヘキサジエン 3.2mol% ベンゼン 1.3mol% 2,2’−ジシクロヘキセニルエーテル 1.2mol% 1−クロロシクロヘキセン 0.3mol%【0026】
【実施例5】50mlのハステロイ製のオートクレーブに1,2−ジクロロシクロヘキサン8.57g(56mmol)、3−クロロシクロヘキセン3.27g(28mmol)、水11.25g(625mmol)、1−メチル−2−ピロリジノン11.25g(113.5mmol)、水酸化ナトリウム7.84g(196mmol)を仕込み、オートクレーブの温度を150℃まで上げた後、4時間撹拌した。室温まで冷却し析出した塩化ナトリウムを濾過によって取り除いてから濾液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、1,2−ジクロロシクロヘキサン及び3−クロロシクロヘキセンを合わせた転化率はほぼ100%であった。得られた反応物の選択率は次の通りである。
3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセン 90.5mol% 1,3−シクロヘキサジエン 5.2mol% ベンゼン 1.3mol% 2,2’−ジシクロヘキセニルエーテル 1.5mol% 1−クロロシクロヘキセン 1.5mol%【0027】
【実施例6】50mlのハステロイのオートクレーブに1,2−ジクロロシクロオクタン12.39g(68.8mmol)、水10g(555.6mmol)、1−メチル−2−ピロリジノン11.25g(113.5mmol)、水酸化ナトリウム8.26g(203mmol)を仕込み、オートクレーブの温度を150℃まで上げた後、4時間撹拌した。室温まで冷却し析出した塩化ナトリウムを取り除いてから濾液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、1,2−ジクロロシクロオクタンの転化率は100%であった。得られた反応物の選択率は次の通りである。
3−ヒドロキシ−1−シクロオクテン 90.0mol% 1,3−シクロオクタジエン 6.5mol% 1−クロロシクロオクテン 3.5mol%【0028】
【比較例1】50mlのハステロイのオートクレーブに1,2−ジクロロシクロヘキサン10.53g(68.8mmol)、水21.25g(1181mmol)、水酸化ナトリウム8.26g(203mmol)を仕込み、オートクレーブの温度を150℃まで上げた後、4時間撹拌した。室温まで冷却したが塩は析出しておらず、2層に分離されたままであった。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、1,2−ジクロロシクロヘキサンはほとんど転化していなかった。
【0029】
【比較例2】1−メチル−2−ピロリジノンの代わりに1,4−ジオキサン11.25g(127.7mmol)を用いた他は実施例4と同様に行った。室温まで冷却したが塩は析出しておらず、2層に分離されたままであった。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、1,2−ジクロロシクロヘキサンはほとんど転化していなかった。
【0030】
【比較例3】50mlのハステロイ製のオートクレーブに水11.25g(625mmol)、1−メチル−2−ピロリジノン11.25g(113.5mmol)、水酸化ナトリウム5.6g(140mmol)を仕込み、オートクレーブの温度を180℃まで上げた後、1,2−ジクロロシクロヘキサン10.53g(68.8mmol)をポンプで1ml/分の速度で滴下し、4時間撹拌した。室温まで冷却し析出した塩化ナトリウムを取り除いた。濾液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、1,2−ジクロロシクロヘキサンの転化率は100%であった。得られた反応物の選択率は次の通りである。
3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセン 3.0mol% 1,3−シクロヘキサジエン 89.5mol% 1,4−シクロヘキサジエン 0.2mol% シクロヘキセン 0.8mol% ベンゼン 1.6mol% 2,2’−ジシクロヘキセニルエーテル 2.1mol% 1−クロロシクロヘキセン 2.8mol%【0031】
【比較例4】ジムロート還流管を備え付けた100mlの3つ口フラスコに1,2−ジクロロシクロヘキサン6.89g(45mmol)、1−メチル−2−ピロリジノン15g(151.3mmol)、水酸化ナトリウム3.6g(90mmol)を入れ、150℃で4時間反応させた。室温まで冷却し、反応濾液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、1,2−ジクロロシクロヘキサンの転化率は10%であった。得られた反応物の選択率は次の通りである。
3−ヒドロキシ−1−シクロヘキセン 10.1mol% 1,3−シクロヘキサジエン 53.8mol% 1,4−シクロヘキサジエン 10.9mol% ベンゼン 1.0mol% 1−クロロシクロヘキセン 23.4mol%【0032】
【発明の効果】1,2−ジハロシクロアルカンから3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンを容易に高収率で製造できる方法を提供することが可能となった。




 

 


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